医療系のコールセンターの求人はどこで探すのか|募集の出方と、応募前に確かめること

中西 直美
中西 直美
医療系のコールセンターの求人はどこで探すのか|募集の出方と、応募前に確かめること

この記事のポイント

  • 医療系のコールセンターの求人は
  • 運営する主体によって出る場所も時期も違います
  • 製薬会社や医療機器メーカーの窓口

医療系のコールセンターの求人を探しているけれど、どこを見ればいいのか分からない。 求人サイトで検索すると、看護師向けの募集と、一般のテレフォンオペレーターの募集が混ざって出てきて、違いがよく分からない。 そんな状態で、この記事を開いた方もいると思います。

大丈夫ですよ。 医療系のコールセンターの求人は、最初は探しにくく感じますが、仕組みが分かると見え方がすっきりします。

ポイントは、「誰が運営している窓口なのか」を先に知ることです。 製薬会社のくすりの相談窓口なのか、医療機器メーカーのサポートなのか、健康保険の加入者向けの健康相談なのか、自治体の救急相談なのか。 運営する主体によって、求人が出る場所も、募集の時期も、求められる資格も変わります。

この記事では、医療系のコールセンターの中で実際にどんな窓口が動いているのかを整理しながら、求人の出方と、応募する前に確かめておきたいことを順にお話しします。

医療系のコールセンターは、運営する主体で4つに分けて考える

医療系のコールセンターと一口に言っても、中身はさまざまです。 求人を探す前に、まずは窓口の種類を大きく4つに分けて考えてみましょう。

1つ目は、製薬会社や医療機器メーカーの問い合わせ窓口です。 医師や薬剤師からの薬の用法・用量や副作用についての質問、患者さんからの医療機器の使い方の相談などに答えます。 製薬会社の窓口は、医薬品の情報を提供する部門として、薬剤師の資格を求めることが多い職場です。

2つ目は、健康相談の窓口です。 健康保険組合や保険会社、クレジットカード会社などが、加入者や会員向けのサービスとして用意している電話の健康相談がこれに当たります。 看護師や保健師が、体調の相談や受診先の案内に答えます。 24時間受け付けている窓口も多く、夜間の勤務がある求人もあります。

3つ目は、自治体の相談事業です。 代表的なのが、救急車を呼ぶべきか迷ったときの相談窓口です。

♯7119は、住民が急な病気やケガをしたときに、「救急車を呼んだほうがいいのか」、「今すぐ病院に行ったほうがいいのか」など判断に迷った際の相談窓口として、医師・看護師・救急救命士から電話でアドバイスを受けることができる仕組みです。 出典: 総務省消防庁

このほかにも、子どもの急な病気について相談できる子ども医療電話相談(#8000)や、感染症の流行時に設けられる相談窓口などがあります。 こうした自治体の事業は、自治体が直接運営する場合と、民間の会社に委託して運営する場合があります。

4つ目は、医療機関や介護事業所を支える窓口です。 訪問看護や在宅医療の事業所に代わって夜間の電話を受けるオンコール代行や、治験の参加者からの問い合わせを受ける窓口などがこれに当たります。

窓口の種類によって、電話の向こうにいる相手も変わります。 製薬会社の医薬品の窓口では相手の多くが医師や薬剤師で、専門用語で正確にやりとりすることが求められます。 健康相談や自治体の相談事業では、相手は不安を抱えた一般の人で、専門用語を使わずに状況を聞き取る力が求められます。 同じ医療の知識を使う仕事でも、どちらの相手が自分に合っているかで、選ぶ窓口が変わってきます。

この4つを分けて考えると、求人の探し方も見えてきます。 次の節から、それぞれの求人がどこに出るのかを見ていきましょう。

求人が出る場所1:求人検索サイトと派遣会社

医療系のコールセンターの求人を探すとき、最初に使う人が多いのが求人検索サイトです。 求人検索サイトは、さまざまな求人サイトや企業の採用ページに載っている募集をまとめて検索できるので、どんな求人があるかを広く眺めるのに向いています。

実際に「看護師 コールセンター」で検索すると、次のような求人が並びます。

【経験・資格】未経験OK!<必要なスキル>看護師職種未経験OK...<研修後完全在宅勤務OK/業務習得後時給2000円><シフト制><正看護師資格をお持ちの方へ> ヘルスケアコールセンター業務!... 出典: 求人ボックス

この求人のように、「コールセンターの仕事は未経験でもよいが、看護師の資格は必要」という条件の募集はよく見かけます。 電話対応の経験より、医療の知識と臨床での判断の経験が重視されているということです。

求人検索サイトで医療系のコールセンターを探すときは、検索の言葉を工夫すると見つけやすくなります。 「コールセンター 医療」だけでは、医療事務や受付の求人も混ざってきます。 「健康相談」「くすり相談」「医療機器 問い合わせ」「オンコール」など、窓口の種類を表す言葉で検索すると、目的の求人に近づけます。

もう1つ、医療系のコールセンターの求人で大きな割合を占めるのが派遣の募集です。 コールセンターは、企業が運営を専門の会社に委託していることが多く、その会社が派遣会社を通じて人を集めるケースがよくあります。 派遣会社の求人検索で「医療 コールセンター」と調べると、医療機器メーカーの問い合わせ窓口や、医療保険の支払いに関する電話の取り次ぎなど、資格がなくても応募できる募集も含めて並びます。

派遣で働く場合、同じ職場の同じ部署で働ける期間には、原則として3年という上限があります。 長く同じ窓口で働きたい人は、「紹介予定派遣」や「直接雇用の実績あり」と書かれた求人を選ぶと、派遣から社員や契約社員に切り替わる道が見えやすくなります。

派遣の求人を見るときに気をつけたいのは、同じ窓口の募集が複数の派遣会社から出ていることです。 職場の名前は伏せられていることが多いので、勤務地の最寄り駅や仕事内容、時給を見比べると、同じ窓口の募集だと気づくことがあります。 同じ窓口に複数の派遣会社から応募すると、職場側で重複として扱われることがあるため、応募先は1社に絞るのが基本です。 派遣会社ごとに時給や交通費の扱いが少しずつ違うこともあるので、比べたうえで決めましょう。

求人が出る場所2:運営会社の採用ページと看護師向けの紹介会社

求人検索サイトや派遣会社に出てこない募集もあります。 特に、正社員や長く働く契約社員の募集は、運営している会社の採用ページや、看護師・薬剤師向けの紹介会社を通じて出ることが多いです。

医療系のコールセンターを運営しているのは、製薬会社や医療機器メーカーそのものだけではありません。 治験の支援や、製薬会社の業務を受託する会社が、医療分野に特化したコンタクトセンターを運営している例があります。 また、健康保険組合や保険会社の健康相談は、医療分野の相談窓口を専門に運営する会社が受託していることが多いです。

こうした会社は、採用ページに看護師や薬剤師向けの説明ページを設け、説明会を開いていることもあります。 気になる窓口があれば、「どの会社が運営しているのか」を調べ、その会社の採用ページを直接見に行くのが近道です。

看護師向けの紹介会社を使う場合は、担当者に「コールセンターの求人を探している」と伝えるだけでなく、窓口の種類まで伝えると、紹介される求人が絞られます。 「健康相談の窓口で、日勤だけの求人」「医療機器のサポートで、在宅勤務ができる求人」のように具体的に伝えると、担当者も探しやすくなります。

公的な求人を探すなら、ハローワークも使えます。 自治体の相談事業を受託している会社の求人や、地域の医療機関がまとめて運営する窓口の募集が出ていることがあります。 地元で通える範囲の窓口を探したい人や、日中の短い時間だけ働きたい人は、一度のぞいてみる価値があります。

紹介会社を使うときに、1つだけ気をつけたいことがあります。 紹介会社の担当者は、病院やクリニックの求人を中心に扱っていることが多く、コールセンターの求人は数が限られることがあります。 病院の求人を強くすすめられて迷ったときは、「今回はコールセンターに絞って探したい」とはっきり伝えて大丈夫です。 自分の希望を最初に言葉にしておくほうが、担当者も探しやすくなります。

私が以前、病院勤務から離れることを考えていた知人と一緒に求人を探したとき、求人検索サイトでは派遣の募集ばかりが目に入り、正社員の求人は見つけられませんでした。 ところが、窓口を運営している会社の名前から採用ページをたどると、同じ窓口の正社員の募集がきちんと出ていました。 探す場所を1つに決めてしまうと、見えない求人がある。 それが、そのとき一番の気づきでした。

募集が出やすい時期と、窓口の立ち上げ・終了

医療系のコールセンターの求人には、病院の求人とは違う出方のくせがあります。 それは、窓口の立ち上げや終了に合わせて、まとまった人数の募集が出たり、急に止まったりすることです。

製薬会社や医療機器メーカーの窓口は、新しい薬や機器の発売に合わせて新設されたり、拡大されたりすることがあります。 その時期には「新規立ち上げ」「オープニングスタッフ」と書かれた求人がまとめて出ます。 立ち上げの時期に入ると、最初からマニュアル作りに関われる一方で、手順が固まっていない中で動く大変さもあります。

自治体の相談事業を委託で運営している場合は、契約が年度で区切られることが多く、新しい年度の始まりに合わせて募集が出る傾向があります。 また、感染症が流行した時期には、相談窓口が一時的に増やされ、短期間の募集が数多く出ることもあります。 こうした臨時の窓口は、流行が落ち着くと縮小されるので、求人票に書かれた契約期間をよく確かめておく必要があります。

健康相談の窓口のように、保険や会員サービスの一部として続いている窓口は、年間を通じて募集が出ています。 ただし、24時間の窓口では夜間の人手が足りなくなりやすく、夜勤ができる人の募集が目立つことがあります。

こうした出方のくせを知っておくと、求人が少ない時期に焦らずに済みます。 今すぐ見つからなくても、気になる会社の採用ページを定期的に確認したり、紹介会社に希望を伝えておいたりすると、募集が出たときに動けます。

また、契約期間が短い求人を選ぶときは、「延長の実績があるか」「同じ会社の別の窓口に移れるか」を聞いておくと安心です。 窓口が終わっても、同じ会社の中で次の窓口に移る人は少なくありません。

募集の時期を読むうえで、もう1つ知っておきたいのが、1つの会社が複数の窓口を同時に運営していることです。 医療分野の窓口を専門に運営する会社は、製薬会社の窓口、健康保険組合の健康相談、自治体の相談事業といった複数の案件を並行して受けていることがあります。 そのため、ある窓口の募集が止まっていても、同じ会社の別の窓口では募集が出ている、ということが起こります。 気になる会社を見つけたら、1つの求人だけで判断せず、その会社が出している募集を一覧で確かめてみてください。

反対に、急に大量の募集が出ている求人には、少し注意も必要です。 立ち上げの時期であれば自然なことですが、人の入れ替わりが激しいために常に募集が出ている窓口もあります。 同じ求人が長い期間出続けていないか、面接で「今回の募集は増員か、欠員の補充か」を聞いてみると、職場の様子が見えてきます。

求人票の読み方:雇用形態、時給の差、在宅の条件

医療系のコールセンターの求人票は、同じような仕事に見えても、条件がかなり違います。 ここでは、求人票のどこを見ればその職場の実態が分かるかを整理します。

まず、雇用形態です。 医療系のコールセンターでは、派遣、契約社員、パート・アルバイト、正社員が混在しています。 窓口の運営が委託契約で成り立っていることが多いので、契約社員や派遣の割合が高くなりやすい職場です。 正社員を希望する場合は、スーパーバイザーや教育担当などの役割がある募集を探すと見つかりやすくなります。

次に、時給や給与です。 求人検索サイトに並ぶ募集を見ると、看護師の資格を求めるコールセンターの求人は、時給1,750円から2,500円程度の幅で出ていることが多いです。 資格を求めない一般の医療関連の電話対応では、時給1,800円前後の求人も見られます。 同じ看護師向けの求人でも、研修中と独り立ち後で時給が変わる募集があり、求人票の一番大きな数字が研修後の金額であることもあります。 「業務習得後」「研修後」といった但し書きがないかは、見落とさないようにしてください。

この差を生んでいるのは、主に次の3つです。

時給に影響する条件 高くなりやすい求人 低くなりやすい求人
資格の要件 看護師・保健師・薬剤師が必須 資格不問
相談の専門性 がんや特定の病気の相談、医療者向けの情報提供 予約受付や取り次ぎ
勤務時間帯 夜間・休日を含む 平日の日中のみ

時給の高い求人は、求められる知識も判断の重さもそれだけ大きくなります。 金額だけで選ばず、自分の経験で対応できる相談の中身かどうかを見てください。

最後に、在宅勤務の条件です。 「研修後は在宅」「完全在宅」と書かれた求人は増えていますが、医療の相談は個人情報を扱うため、在宅で働くには条件が付くのが普通です。 個室や周りに声が聞こえない場所を用意できるか、会社が指定する回線や端末を使えるか、といった条件が求められることがあります。 研修期間は出社が必要な求人も多いので、研修が何週間続くのか、その間の勤務地はどこかも確かめておきましょう。

応募する前に確かめておきたい、判断の範囲と相談の中身

求人票の条件が合っていても、実際に働き始めてから「思っていた仕事と違った」と感じる人は少なくありません。 医療系のコールセンターで働く前に、特に確かめておきたいのは、自分がどこまで判断する立場なのかという点です。

健康相談の窓口では、相談者の話を聞いて、救急車を呼ぶべきか、すぐに受診すべきか、様子を見てよいかを判断する場面があります。 こうした判断は、多くの窓口で決められた手順や判断の基準に沿って行われ、迷ったときは医師に相談できる体制になっています。 面接では「判断に迷ったとき、誰に相談できるか」「医師はその場にいるのか、電話でつながるのか」を聞いておくと、働く姿が具体的に思い描けます。

製薬会社や医療機器メーカーの窓口では、答えてよい範囲が決まっています。 承認された内容や添付文書に沿って情報を伝えることが基本で、個別の治療方針に踏み込むことはできません。 病院で患者さんに直接アドバイスしていた人ほど、「そこから先は主治医に相談してください」と伝える場面にもどかしさを感じることがあります。 この線引きを受け入れられるかどうかは、応募前に考えておきたい点です。

相談の中身と件数も確かめておきましょう。 1日に受ける電話の件数の目安、1件あたりの対応時間、電話を受ける仕事が中心なのか、こちらからかける仕事が中心なのかで、疲れ方が変わります。 健康観察のように、こちらから電話をかけて体調を確認する仕事は、件数の目標が決まっていることがあります。

面接で聞いておきたいことを、まとめておきます。

・受信と発信の割合、1日の件数の目安 ・判断に迷ったときの相談先と、医師との連携の形 ・研修の期間と内容、1人で電話を取るまでの流れ ・シフトの決め方と、夜間や休日の勤務の有無 ・在宅勤務の条件と、在宅に切り替わる時期 ・クレームや長時間の電話を、誰が引き取るか

こうした質問に具体的に答えてくれる職場は、働く人を支える仕組みが整っていることが多いです。 逆に、答えがあいまいな場合は、入ってから自分で手探りする場面が多いかもしれません。

もう1つ、見学ができる職場なら、ぜひ一度見せてもらいましょう。 席の間隔、ヘッドセットをつけた人たちの表情、スーパーバイザーが席を回っているかどうか。 数分眺めるだけでも、電話を1人で抱え込む職場か、困ったときにすぐ手が挙げられる職場かが伝わってきます。

応募書類と面接で、何を伝えればよいか

医療系のコールセンターに応募するとき、病院への応募と同じ書き方でよいのか迷う人は多いです。 結論から言うと、臨床の経験はそのまま強みになりますが、伝え方を少し変える必要があります。

病院の応募書類では、どの診療科で何年働き、どんな処置ができるかを書くことが中心になります。 コールセンターでは、処置の技術そのものより、その経験を通じて「話を聞いて状況をつかむ力」や「分かりやすく説明する力」をどう身につけたかが見られます。 たとえば、外来で電話の問い合わせを受けていた経験、退院指導で患者さんや家族に説明していた経験、夜勤で医師に状況を簡潔に報告していた経験は、どれも電話の仕事に直結します。

窓口の種類ごとに、伝えるとよい経験も変わります。

・健康相談の窓口なら、救急外来や小児科、内科など、幅広い症状を見てきた経験 ・医療機器のサポートなら、その機器や似た機器を病棟や在宅で扱っていた経験 ・医薬品の情報提供なら、薬の説明や問い合わせ対応をしていた経験 ・がんなど特定の病気の相談なら、その領域の病棟や外来で患者さんや家族と向き合った経験

応募の理由を聞かれたときに、「夜勤がつらいから」「体力的に楽そうだから」とだけ答えると、仕事の中身に関心がないように受け取られることがあります。 本音としてその理由があるのは自然なことですが、それに加えて「電話でしか届かない人の不安に応えたい」「病院で見てきた患者さんの自宅での困りごとに関わりたい」など、仕事そのものに向き合う理由を1つ添えてください。

パソコンの操作に不安がある人もいると思います。 医療系のコールセンターでは、電話をしながら相談の内容を記録に入力するので、文字を打つ速さや、決まった形式で要点をまとめる力は必要になります。 電子カルテの入力に慣れている人なら、研修で十分に追いつけることが多いです。 不安がある場合は、応募前に文字入力の練習をしておくと、研修が始まってから気持ちに余裕が持てます。

面接の最後に「何か質問はありますか」と聞かれたら、先の節で挙げた、判断に迷ったときの相談先や研修の流れを聞いてみてください。 働く姿を具体的に考えている人だと伝わりますし、答えの中身から職場の様子も分かります。 面接は選ばれる場であると同時に、自分が職場を選ぶ場でもあります。

持っている資格によって、探す場所の優先順位を変える

医療系のコールセンターの求人は、持っている資格によって探す場所の優先順位が変わります。 自分に合う探し方を選ぶと、無駄なく求人にたどり着けます。

看護師や保健師の資格を持っている人は、健康相談の窓口、自治体の相談事業、医療機器のサポート、オンコール代行と、選べる窓口が最も広いです。 看護師向けの紹介会社と、窓口を運営する会社の採用ページを中心に探し、求人検索サイトで相場を確かめる、という組み合わせが使いやすいでしょう。 看護師の働く場所ごとの給与の水準は、看護師の年収・単価相場にまとまっているので、病院勤務とコールセンター勤務を比べるときの材料になります。

薬剤師の資格を持っている人は、製薬会社の医薬品情報の窓口が中心になります。 医療者からの専門的な質問に答える仕事なので、病院や薬局での経験がそのまま活きます。 薬剤師の給与水準を確かめたいときは、薬剤師の年収・単価相場で、働く場所ごとの違いを見ておくとよいでしょう。

医療の資格を持っていない人も、医療系のコールセンターで働く道はあります。 医療機器メーカーの受注や問い合わせの一次受付、医療保険の手続きに関する電話対応、病院の予約センターなどは、資格を求めない募集が多い職場です。 医療事務の知識があると、保険や受診の仕組みに関する質問に答えやすくなります。 医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)の資格ガイドでは、試験の内容や学ぶことが整理されているので、医療分野の電話対応を目指す人の足がかりになります。

在宅で働ける医療系の仕事を広く知りたい看護師の方は、看護師におすすめの在宅ワーク5選|臨床経験を活かす副業【2026年版】で、コールセンター以外の選択肢も合わせて確認できます。 また、在宅で健康相談の窓口に関わる働き方については、コールセンター・健康相談ダイヤル!在宅でできる看護師資格を活かしたリモート副業で、仕事の種類や始め方がまとめられています。

在宅ワーク市場を長く見てきた立場から、窓口選びを考える

在宅ワークや業務委託の市場を長く運営してきた立場から見ると、医療系のコールセンターは、医療の資格を持つ人が「病院の外で経験を活かす」最初の場所になりやすい仕事です。 夜勤や立ち仕事から離れたい人、子育てや介護と両立したい人が、ここで働き方を立て直している姿を多く見てきました。

一方で、この仕事は、病院のように目の前で患者さんの回復を見届けることはできません。 電話を切ったあとに相談者がどうなったのかは、ほとんどの場合分からないままです。 それでも、夜中に電話をかけてきた人の声が、話しているうちに落ち着いていくのを感じられるのは、この職場ならではの手応えです。

運営者として見てきた限りでは、長く続く人ほど、条件の良さだけで窓口を選んでいません。 自分の経験がどの相談に一番活きるのかを考え、その窓口で信頼を積み上げていく人が、スーパーバイザーや教育担当に進んだり、同じ会社の別の窓口を任されたりしています。 「この人に任せると安心」と思われる関係づくりに時間を使う人ほど、次の仕事につながっていくのは、会社員でも業務委託でも同じです。

医療の知識を活かした仕事は、コールセンターの外にも広がっています。 健康に関する記事の確認や、医療者向けの資料作りなど、業務委託で受けられる仕事もあります。 こうした仕事を直接の取引で受けると、仲介の手数料が乗らない分、依頼する側は同じ予算でより多く頼め、受ける側の手取りは厚くなります。 手数料0%の直接取引は、働ける時間が限られている人ほど、その差を実感しやすい形です。

働き方を考えるときは、雇用されて働く道と、業務委託で仕事を受ける道を分けて考える必要はありません。 平日はコールセンターで働き、空いた時間に医療分野の知識を活かした仕事を少しずつ受ける、という組み合わせをしている人もいます。 1つの職場にすべてを預けず、自分の経験を活かせる場所を複数持っておくことは、窓口の終了や契約の切り替わりが起こりやすいこの職場では、心の支えにもなります。

医療系のコールセンターの求人は、探す場所を広げ、窓口の種類を知るだけで、ぐっと見つけやすくなります。 焦らず、自分の経験が活きる窓口を選んでくださいね。

よくある質問

Q. 医療系のコールセンターの求人は、どこで探すのが一番見つかりやすいですか?

広く眺めるなら求人検索サイトと派遣会社、正社員や長期の募集を探すなら窓口を運営する会社の採用ページや看護師・薬剤師向けの紹介会社が向いています。「健康相談」「くすり相談」「オンコール」など窓口の種類を表す言葉で検索すると、医療事務や受付の求人が混ざりにくくなります。

Q. 看護師の資格がなくても、医療系のコールセンターで働けますか?

働けます。医療機器メーカーの受注や問い合わせの一次受付、医療保険の手続きに関する電話対応、病院の予約センターなどは、資格を求めない募集が多い職場です。健康相談や医薬品の情報提供のように、判断や専門知識が必要な窓口は、看護師・保健師・薬剤師の資格が必須とされることがほとんどです。

Q. 医療系のコールセンターの時給はどのくらいですか?

求人検索サイトに出ている募集を見ると、看護師の資格を求める求人は時給1,750円から2,500円程度の幅で出ていることが多いです。資格の要件、相談の専門性、夜間や休日を含むかどうかで差が出ます。金額だけでなく、自分の経験で対応できる相談の中身かどうかを確かめて選んでください。

Q. 在宅勤務ができる医療系のコールセンターの求人に、応募する前に確かめることは?

医療の相談は個人情報を扱うため、個室など声が漏れない場所や、会社指定の回線・端末が求められることがあります。研修期間は出社が必要な求人も多いので、研修の長さと勤務地、在宅に切り替わる時期を確認しましょう。判断に迷ったときの相談先が在宅でもつながるかも大切な点です。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年8月5日最終更新:2026年9月16日
中西 直美

この記事を書いた人

中西 直美@SOHO編集部

産業カウンセラー・キャリアコンサルタント

大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。

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