アポイントメールの書き方|初めての相手に送る例文


この記事のポイント
- ✓アポイントメールの書き方を
- ✓初めての相手や紹介を受けた相手に送る例文
- ✓返信がないときの追いかけ方の順に説明します
アポイントメールは、初めての相手に「会って話を聞いてもらう時間」をお願いするメールです。読み手は送り主のことを知らないので、誰が、何のために、どれくらいの時間を求めているのかが冒頭の数行で伝わらなければ、返信をもらえないまま終わります。この記事では、件名の付け方、本文の組み立て方、日程の候補の出し方を説明したうえで、そのまま手直しして使える例文を相手との関係ごとに紹介します。返信や問い合わせが増えてきたときに取りこぼさない受け付け方として、届いた1件ごとに担当と状況を残して返信まで回せるフォームのHalictにも触れます。
アポイントメールとは何か、電話との違い
アポイントメールとは、商談、打ち合わせ、取材、面談などの約束(アポイント)を取るために送るメールのことです。営業の場面で使われることが多いものの、取引先への訪問の打診、仕事の依頼の相談、社外の専門家への面談のお願いなど、仕事で人に時間をもらうあらゆる場面で使われます。
メールでアポイントを取る方法には、電話と比べていくつかの利点があります。1つ目は、相手が都合のよい時間に読める点です。電話は相手の作業を止めてしまいますが、メールなら会議の合間や移動中に目を通してもらえます。2つ目は、伝えた内容が文字で残る点です。日時、場所、議題が記録に残るので、言った言わないの行き違いが起きにくくなります。3つ目は、資料や会社の案内を一緒に送れる点です。相手は会うかどうかを、中身を見てから決められます。
一方で、メールは読まれずに埋もれやすいという弱みがあります。仕事のメールを1日に何十通も受け取る人にとって、知らない送り主からのメールは後回しにされがちです。そのため、アポイントメールでは、件名と冒頭の数行で「自分に関係がある」と思ってもらうことが何より大切になります。
アポイントメールについて、メールの書き方を扱う解説では次のように説明されています。
アポイントメールとは、商談や打ち合わせなどの約束(アポイント)を取るために送るメールです。ただし、単に「会ってください」とお願いするだけのものではありません。相手の時間を使ってもらうだけの理由、つまり会う価値を最初に示すことが大切です。 出典: synergy-marketing.co.jp
会う価値を示すとは、相手の側から見て「この時間を使えば何が得られるか」を具体的に書くことです。自社の商品の説明を並べるのではなく、相手が抱えていそうな課題と、それに対して提供できる情報を短く書きます。
送る前に決めておく4つのこと
アポイントメールは、書き始める前に中身を決めておくと、短く分かりやすい文になります。次の4つを先にメモに書き出しておきます。
1つ目は、会う目的です。「新しいサービスを紹介したい」「導入している仕組みについて話を聞きたい」「業務の改善の提案をしたい」など、一言で言える形にしておきます。目的が2つ以上あるときは、いちばん大事なものに絞ります。
2つ目は、相手にとっての利点です。会うことで相手が得られる情報や、解決できそうな課題を、相手の業種や立場に合わせて書けるようにしておきます。同じ業界の他社の動きや、相手の会社が公開している情報から読み取れる課題に触れられると、定型文ではないことが伝わります。
3つ目は、求める時間と形式です。「30分ほど」「オンラインで」「御社に伺って」のように、所要時間と会い方を決めておきます。初めての相手には、短めの時間を示したほうが応じてもらいやすくなります。
4つ目は、日程の候補です。こちらの都合のよい日時を3つ以上用意しておきます。候補の出し方は、後の節で詳しく説明します。
この4つが決まっていないまま書き始めると、本文が長くなり、何をお願いしているのかが相手に伝わりにくくなります。逆に、4つが決まっていれば、本文は10行から15行ほどにまとまります。
アポイントメールの基本の構成
アポイントメールの本文は、ほかのビジネスメールと同じ順番で組み立てます。メールの書き方を扱う解説では、次のように整理されています。
ビジネスメールは件名をつけて、本文は宛名からはじまり、挨拶・名乗り、要旨・詳細、結び、署名という順番で続けていきます。アポイントメールの場合、相手との関係性によって、メールに記載する内容が変わることは前述しました。以下の点に注意して、実際に記載する内容を決めましょう。 出典: mailwise.cybozu.co.jp
それぞれの部分に何を書くかを、順に説明します。
- 宛名:会社名、部署名、役職、氏名の順に書きます。会社や部署あてなら「御中」、個人あてなら「様」を付けます。「御中」と「様」は一緒に使いません。担当者の名前が分からないときは「ご担当者様」と書きます
- 挨拶と名乗り:初めての相手には「突然のご連絡失礼いたします」「初めてご連絡いたします」と書き、続けて会社名と氏名を名乗ります。どこで連絡先を知ったのか(会社のホームページ、紹介、展示会など)も、ここで一言添えます
- 要旨:何のために連絡したのかを1文から2文で書きます。「〇〇についてご紹介の機会をいただきたく、ご連絡いたしました」のように、お願いの中身を最初に示します
- 詳細:相手にとっての利点、所要時間、会い方、日程の候補を書きます。長くなるときは、箇条書きにすると読みやすくなります
- 結び:「ご多忙のところ恐縮ですが、ご検討いただけますと幸いです」のように、相手の時間を気づかう言葉で締めます
- 署名:会社名、部署名、氏名、電話番号、メールアドレス、会社のホームページのアドレスを書きます
要旨を詳細より先に書くのが要点です。読み手は最初の数行で読み続けるかを決めるので、背景の説明から入ると、お願いの中身にたどり着く前に読むのをやめてしまいます。
件名の付け方
件名は、受信箱の一覧で相手が最初に目にする部分です。件名だけで「誰から」「何の用件か」が分かるようにします。
件名の基本の形は、「用件」と「送り主」を組み合わせたものです。
- 【ご面談のお願い】〇〇のご紹介について(株式会社△△)
- 〇〇導入事例のご紹介と、30分のお打ち合わせのお願い
- 〇〇様のご紹介で連絡いたしました(株式会社△△ □□)
- 先日の展示会でのお礼と、ご面談のお願い
件名を付けるときに気をつけたいのは、長くしすぎないことです。スマホのメールの一覧では、件名の後ろが切れて表示されることがあります。用件と送り主を前のほうに書き、細かい説明は本文に回します。
反対に、避けたい件名もあります。「ご連絡」「お世話になっております」のように用件が分からない件名は、ほかのメールに埋もれます。「必ずお読みください」「重要」のような強い言葉や、「無料」「限定」を並べた件名は、宣伝のメールと受け取られ、迷惑メールとして振り分けられるおそれもあります。
紹介を受けた相手に送るときは、紹介者の名前を件名に入れると開いてもらいやすくなります。相手は紹介者との関係から、知らない送り主でも読む理由を見つけられるからです。展示会やセミナーで名刺を交換した相手なら、その催しの名前を入れると、どこで会った誰なのかを思い出してもらえます。
日程の候補の出し方
日程の候補の出し方は、返信のしやすさを大きく左右します。相手が候補から選ぶだけで返信できるようにしておくと、やり取りの回数が減り、約束が決まるまでの時間も短くなります。
候補は3つ以上出します。2つだけだと、どちらも合わないときに相手が自分の空いている日を書き出さなければならず、返信の手間が増えます。候補は日をまたいで散らし、午前と午後を混ぜると、相手の予定に合う枠が見つかりやすくなります。
候補の書き方の例です。
- 〇月〇日(〇)10時から12時のうち30分
- 〇月〇日(〇)14時から17時のうち30分
- 〇月〇日(〇)終日
日付には必ず曜日を添え、送る前にカレンダーで曜日が合っているかを確かめます。日付と曜日が食い違っていると、相手がどちらに合わせればよいか迷い、確認のメールが1往復増えます。候補の時間は「10時から」のように1点で示すより、「10時から12時のうち30分」のように幅を持たせたほうが、相手が予定を合わせやすくなります。
会い方も、候補と一緒に書いておきます。オンラインなら使う会議の道具(Zoom、Microsoft Teams、Google Meet など)と、会議のアドレスは日程が決まってから送ることを書きます。訪問するなら、相手の会社に伺うのか、こちらに来てもらうのかを明記します。初めての相手には、こちらから伺うか、オンラインを選べるようにしておくと、相手の負担が軽くなります。
最後に、「上記以外の日程でも調整いたしますので、ご都合のよい日時をお知らせください」と一言添えます。候補がすべて合わない相手でも、返信しやすくなります。
初めての相手に送るアポイントメールの例文
ここからは、相手との関係ごとに、そのまま手直しして使える例文を紹介します。〇〇や△△の部分は、自分の会社と相手に合わせて書き換えます。
例文1:会社のホームページで連絡先を知った相手に送る
件名:〇〇業務の効率化についてご面談のお願い(株式会社△△)
株式会社〇〇 総務部 部長 〇〇様
突然のご連絡失礼いたします。 株式会社△△の□□と申します。 御社のホームページを拝見し、ご連絡いたしました。
弊社は、中小企業の総務部門向けに、請求書の受け取りと保存の業務を減らす仕組みをご提供しております。 御社が今年から拠点を増やされたと伺い、拠点ごとに届く書類の取りまとめについて、お役に立てる情報をお伝えできればと考えております。
つきましては、30分ほどオンラインでお時間をいただけないでしょうか。 同じ規模の会社で、書類の取りまとめにかかる時間がどう変わったかの事例をご紹介いたします。
ご都合のよい日時を、以下の候補からお選びいただけますと幸いです。
- 〇月〇日(〇)10時から12時のうち30分
- 〇月〇日(〇)14時から17時のうち30分
- 〇月〇日(〇)終日
上記以外の日程でも調整いたしますので、お気軽にお知らせください。 ご多忙のところ恐縮ですが、ご検討いただけますと幸いです。
(署名)
この例文では、連絡先を知った経路、相手に関係がありそうな話題、所要時間、会い方、日程の候補を、すべて最初の画面で読める長さに収めています。相手の会社について調べたことを1文入れるだけで、一斉に送られた定型文ではないことが伝わります。
例文2:紹介を受けた相手に送る
件名:〇〇様のご紹介でご連絡いたしました(株式会社△△ □□)
株式会社〇〇 営業部 〇〇様
初めてご連絡いたします。 株式会社△△の□□と申します。 株式会社◇◇の〇〇様より、〇〇様をご紹介いただき、ご連絡いたしました。
〇〇様から、御社で新しい顧客管理の仕組みをご検討中と伺いました。 弊社では、同じ業界の会社の導入をお手伝いしてきた経験がありますので、検討の進め方や気をつける点について、情報交換の場をいただけないかと考えております。
30分ほど、御社に伺うか、オンラインでお話しできれば幸いです。 ご都合のよい日時を、以下の候補からお知らせいただけますでしょうか。
- 〇月〇日(〇)13時から15時のうち30分
- 〇月〇日(〇)10時から12時のうち30分
- 〇月〇日(〇)16時以降
ご多忙のところ恐縮ですが、ご検討のほどよろしくお願いいたします。
(署名)
紹介を受けたときは、紹介者の名前と、紹介者から聞いた相手の状況を最初に書きます。メールを送ったら、紹介者にも「本日ご連絡いたしました」と一言伝えておくと、紹介者が相手に話を通しやすくなります。
例文3:展示会やセミナーで名刺を交換した相手に送る
件名:〇〇展でのお礼と、ご面談のお願い(株式会社△△ □□)
株式会社〇〇 製造部 〇〇様
先日は〇〇展の弊社の展示ブースにお立ち寄りいただき、誠にありがとうございました。 株式会社△△の□□です。
当日は、検査の工程で記録を紙に書いている点にお困りだと伺いました。 その場では時間が限られておりましたので、改めて御社の工程に合わせた記録の方法をご説明できればと考えております。
30分ほど、オンラインでお時間をいただけないでしょうか。 以下の候補のほか、ご都合のよい日時がございましたらお知らせください。
- 〇月〇日(〇)10時から12時のうち30分
- 〇月〇日(〇)14時から16時のうち30分
- 〇月〇日(〇)終日
今後ともよろしくお願いいたします。
(署名)
催しで会った相手には、催しが終わってから日を置かずに送るのが効果的です。日が経つほど、相手はどこで会った誰なのかを思い出しにくくなります。会話の中で聞いた相手の困りごとを1文入れると、相手も話の続きとして読めます。
例文4:情報交換や取材をお願いする
件名:〇〇についての情報交換のお願い(株式会社△△ □□)
株式会社〇〇 広報部 ご担当者様
突然のご連絡失礼いたします。 株式会社△△で〇〇の企画を担当しております、□□と申します。 御社が先月公開された〇〇の取り組みの記事を拝見し、ご連絡いたしました。
弊社でも同じ課題に取り組み始めたところで、進め方や社内での合意の取り方について、お話を伺えないかと考えております。 お伺いしたい内容は、以下の3点です。
- 取り組みを始めたきっかけ
- 社内で進めるうえで苦労された点
- 今後の予定
30分ほど、オンラインでお時間をいただけますと幸いです。 お話しいただいた内容を外部に公開することはございません。 ご都合のよい日時を、以下の候補からお知らせいただけますでしょうか。
(日程の候補)
ご多忙のところ恐縮ですが、ご検討いただけますと幸いです。
(署名)
情報交換や取材のお願いでは、相手にとっての利点が見えにくくなりがちです。聞きたいことを先に箇条書きで示し、話した内容をどう扱うかを書いておくと、相手は社内で相談しやすくなります。記事などで公開する予定があるなら、その旨と、公開前に原稿を確かめてもらえるかどうかも書き添えます。
返信が来たあと、来ないときの対応
アポイントメールは、送って終わりではありません。返信が来たあとの確認と、返信が来ないときの追いかけ方まで含めて、約束が決まります。
返信が来て日程が決まったら、その日のうちに確定の連絡を送ります。確定の連絡には、日時、所要時間、会い方(オンラインなら会議のアドレス、訪問なら住所と訪ねる人数)、当日の議題を書きます。相手が社内で予定を共有するときに、そのまま転送できる形にしておくと親切です。
確定の連絡の例文です。
件名:Re:〇〇のご面談のお願い(日程確定のご連絡)
〇〇様
ご返信いただき、ありがとうございます。 以下の日程で承りました。
- 日時:〇月〇日(〇)14時から14時30分
- 方法:オンライン(会議のアドレスは前日までにお送りします)
- 議題:書類の取りまとめの事例のご紹介と、御社の現状のお伺い
当日はどうぞよろしくお願いいたします。
(署名)
約束の前日か2日前には、念のための確認の連絡を送ります。オンラインなら会議のアドレスを改めて書き、訪問なら到着の予定時刻を伝えます。
返信が来ないときは、1週間ほど待ってから追いかけのメールを送ります。相手は読んだものの返信を忘れている、ほかのメールに埋もれて見ていない、ということがよくあるからです。追いかけのメールでは、前のメールを引用し、責めるような書き方を避けます。
件名:〇〇のご面談のお願い(再送)
〇〇様
先日、〇〇についてご面談のお願いをお送りいたしました、株式会社△△の□□です。 ご多忙のところ重ねてのご連絡となり、失礼いたします。
前回の候補の日程が過ぎてしまいましたので、改めて以下の候補をお送りいたします。 ご関心がない場合も、その旨を一言ご返信いただけますと、今後のご連絡を控えるようにいたします。
(日程の候補)
(署名)
追いかけのメールは1回か2回までにとどめます。何度も送ると、相手の受信箱を埋めることになり、会社としての印象を損ないます。2回送っても返信がなければ、時期を改めるか、電話など別の方法を考えます。
送る前に確かめておきたい特定電子メール法の決まり
アポイントメールの中でも、自社の商品やサービスの宣伝を含むものは、特定電子メール法の対象になることがあります。特定電子メール法とは、迷惑メールを防ぐために、広告や宣伝のメールの送り方を決めた法律のことです。総務省の迷惑メール対策のページは、次のように案内しています。
広告・宣伝メールを送信する場合、当該メールは原則、特定電子メール法の規制対象となります。広告・宣伝メールの送信を考えられている方は、法律違反となってしまわないためにも「特定電子メールの送信等に関するガイドライン」をご覧いただき、特定電子メール法の規制内容及び望ましい広告・宣伝メールの送信方法等について理解を深めていただきますようお願いいたします。 出典: soumu.go.jp
この法律では、営業のために広告や宣伝として送るメールを「特定電子メール」と呼んでいます。特定電子メールの送信の適正化等に関する法律の第3条は、特定電子メールを送ってよい相手を、次のような人に限っています。
- あらかじめ、メールを送ることに同意した人
- 名刺を渡すなどして、自分のメールアドレスを送り主に知らせた人
- 送り主と取引の関係にある人
- 自分のメールアドレスを、ホームページなどで公表している団体や営業をしている個人
また、同じ第3条では、相手から「今後は送らないでほしい」と伝えられたら、それ以降は送ってはいけないと決めています。第4条では、送り主の氏名か名称と、送るのをやめてほしいと伝えるための連絡先を、メールに表示するよう求めています。
アポイントメールで気をつけたいのは、4つ目の「公表しているアドレス」です。法律の細かな決まりを定めた施行規則の第3条では、ホームページに載っているアドレスであっても、アドレスと一緒に「広告や宣伝のメールは送らないでください」という趣旨の文言が載っている場合は、公表しているアドレスに当たらないと決めています。問い合わせ窓口のページにこうした一文がないかを、送る前に確かめます。細かな条件は総務省のガイドラインにまとまっているので、新しく営業のメールを送り始めるときは、一度目を通しておきます。
実務では、次の3つを習慣にしておくと安心です。
- 署名に会社名、氏名、連絡先を必ず書く
- 送ってほしくない相手が、その旨を伝えられる一文を入れる(追いかけのメールの例文の「ご関心がない場合も」の一文がこれに当たります)
- 「送らないでほしい」と伝えられた相手を一覧に記録し、二度と送らない
一斉にたくさんの相手へ同じ文面を送るやり方は、法律の面でも、返信の面でもおすすめできません。1通ずつ相手に合わせて書いたメールのほうが、読んでもらえる割合は高くなります。法律の当てはまり方は、メールの中身や相手との関係によって変わるので、判断に迷うときはガイドラインを確かめるか、専門家に相談します。
返信や問い合わせを取りこぼさない受け付け方
アポイントメールを送る数が増えてくると、返信、日程の変更、資料の請求、問い合わせが、いくつものメールの流れに分かれて届くようになります。1人で数件をやり取りしているうちは受信箱で十分ですが、チームで営業をしていると、誰がどの相手に返信したのか、どの約束が決まったのかが見えにくくなります。
まず手軽なのは、スプレッドシートで一覧を作る方法です。相手の会社名、担当者、送った日、返信の有無、決まった日時、次にすること、の列を作り、メールを送るたびに1行書き足していきます。チームで同じファイルを共有すれば、ほかの人が送った相手にもう一度送ってしまう、という失敗を防げます。
メールの返信だけでなく、会社のホームページや資料の案内から届く問い合わせも一緒に受け付けたい場合は、受け付けと対応の状況をまとめて管理できるフォームの道具を使う方法があります。Halictは、問い合わせや申し込みのフォームを作り、届いた1件ごとに担当と状況を残して、返信も同じ画面から送れるフォームの道具です。公式の料金ページによると、フリープランはメンバー1人までで、フォームの数と回答の数は無制限、ステージ管理と自動返信も使えます。メンバー3人までのスタータープランは月額2,980円(税抜)です。たとえば、面談の前に相手の課題や希望の議題をたずねる事前のアンケートを作り、アポイントメールにそのアドレスを書いておけば、届いた回答ごとに「未対応」「日程調整中」「面談済み」のように状況を付けて、取りこぼしなく返信できます。返信のやり取りが数件にとどまるうちは、受信箱とスプレッドシートで十分です。Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
どの方法を使うにしても、大切なのは、相手からの連絡を1件も放っておかないことです。日程の変更や辞退の連絡にもすぐに返信すると、その場では約束につながらなくても、次に連絡したときに読んでもらいやすくなります。
スマホで読まれることを前提にした書き方
アポイントメールは、相手がパソコンの前ではなく、移動中や会議の合間にスマホで開くことも多いメールです。スマホの画面では、パソコンで書いたときより1行に入る文字が少なく、長い段落は画面いっぱいの文字の塊に見えてしまいます。
スマホで読みやすくするには、次の点を意識します。
- 1文を短くし、1文が終わったら改行する
- 段落は3行から4行までにし、段落の間に空行を入れる
- 日程の候補や議題のように並べられるものは、箇条書きにする
- 大事な情報(用件、所要時間、日程の候補)を、最初の画面に収まる位置に書く
- 添付の資料は、本文だけで用件が分かるようにしたうえで付ける
添付の資料は、相手がスマホで開けないこともあります。資料を見てもらわないと用件が伝わらない書き方ではなく、本文だけで会う理由が分かるように書き、資料は「詳しくは添付の資料をご覧ください」と補う位置づけにします。ファイルの容量が大きいと、受け取る側の通信量の負担にもなるので、資料はできるだけ軽い形にまとめます。
送る前に、自分のスマホあてに一度送って見え方を確かめるのも効果があります。パソコンでは読みやすく見えた文面でも、スマホでは改行の位置がずれて読みにくくなっていることがあります。
アポイントメールでよくある失敗と直し方
最後に、アポイントメールでよく見かける失敗と、その直し方を整理します。送る前に、自分のメールが当てはまっていないかを見直してください。
1つ目は、自社の紹介から書き始めることです。会社の沿革や商品の特長を長く書いてから、最後に「お会いできませんか」とお願いすると、読み手はお願いの中身にたどり着く前に読むのをやめてしまいます。名乗りの直後に、何のために連絡したのかを書きます。
2つ目は、誰にでも送れる文面になっていることです。相手の会社名だけを書き換えた文面は、読み手にすぐ見抜かれます。相手の会社のホームページやお知らせを読み、相手に関係がありそうな話題を1文入れるだけで、読まれ方が変わります。
3つ目は、日程を相手に丸投げすることです。「ご都合のよい日時をお知らせください」だけでは、相手が自分の予定を調べて書き出す手間がかかります。候補を3つ以上示し、そのうえで「ほかの日程でも調整します」と添えます。
4つ目は、所要時間を書かないことです。どれくらいの時間がかかるのか分からないと、相手は予定を空けられません。「30分ほど」と書くだけで、相手は判断しやすくなります。
5つ目は、送る前の見直しを省くことです。相手の名前や会社名の誤字、日付と曜日の食い違い、前の相手に送った文面の名前が残っている、といった間違いは、内容がよくても信用を損ないます。送る前に声に出して読むか、時間を置いてから読み直すと、見落としに気づきやすくなります。
6つ目は、敬語を重ねすぎることです。丁寧にしようとするあまり、「ご拝見させていただきました」のように敬語を二重に使ったり、「させていただきます」を1通の中で何度もくり返したりすると、かえって読みにくくなります。「拝見しました」「伺います」のように、1つの言葉で敬意を示せる形を選ぶと、文が短くなり、要点も伝わりやすくなります。
仕事を取る力としてのアポイントメール
在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、会社員として営業をしている人だけでなく、独立して仕事を受けている人にとっても、アポイントメールを書く力は仕事の取り方そのものに直結しています。とくにフリーランスは、営業の担当者がいないので、新しい取引先への最初の連絡も、日程の調整も、自分で行うことになります。最初のメールで用件と相手の利点を短く示せる人ほど、面談に進む割合が高く、その後のやり取りもスムーズに進む傾向があります。
また、仲介の手数料がかからない直接の取引では、依頼する側は同じ予算でより多くの仕事を頼め、受ける側は受け取る報酬が目減りしません。双方にとって得になる関係を始めるきっかけが、丁寧に書かれた1通のアポイントメールであることは少なくありません。
会社の業務に AI を取り入れる支援をする仕事では、相手の会社の課題を聞き取る最初の面談がとくに大切になります。仕事の中身と求められる知識は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で紹介しています。中小企業の経営の相談に乗る立場を目指すなら、経営の課題を整理して提案する力を問う国家資格の中小企業診断士も参考になります。試験の内容と受け方を確かめられます。
アポイントメールは、型を覚えれば誰でも書けるようになります。会う目的、相手の利点、所要時間、日程の候補の4つを先に決め、件名と冒頭の数行で用件を伝える。この流れを守るだけで、返信をもらえる割合は確実に変わります。
よくある質問
Q. アポイントメールの返信が来ないときは、何日後に再送すればよいですか?
1週間ほど待ってから再送するのが目安です。相手はほかのメールに埋もれて見ていないだけのことも多いので、前のメールを引用し、責める書き方は避けて、日程の候補を新しくして送ります。追いかけのメールは1回か2回までにとどめ、それでも返信がなければ時期を改めるか、電話など別の方法を考えます。
Q. アポイントメールで日程の候補はいくつ出せばよいですか?
3つ以上出すのが基本です。2つだけだと、どちらも合わないときに相手が自分の空いている日を書き出さなければならず、返信の手間が増えます。候補は日をまたいで散らし、午前と午後を混ぜ、時間に幅を持たせて書きます。日付には曜日を添え、送る前にカレンダーで曜日を確かめます。
Q. 担当者の名前が分からない会社にアポイントメールを送るときの宛名はどう書きますか?
会社名と部署名を書き、その後に「ご担当者様」と付けます。部署が分からないときは、会社名の後に「ご担当者様」と書きます。会社や部署あてに送るときの「御中」と、個人あての「様」は一緒に使いません。返信をもらえたら、次のメールからは担当者の氏名に「様」を付けて書きます。
Q. 初めての相手へのアポイントメールの件名には何を書けばよいですか?
用件と送り主が件名だけで分かるように書きます。たとえば「【ご面談のお願い】〇〇のご紹介について(株式会社△△)」のような形です。紹介を受けた相手なら紹介者の名前、展示会で会った相手なら催しの名前を入れると、開いてもらいやすくなります。「重要」「無料」のような強い言葉は、宣伝のメールと受け取られやすいので避けます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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