経理・帳簿代行の案件の取り方は、使える会計ソフトを先に書くと返信が来る


この記事のポイント
- ✓経理・帳簿代行の案件の取り方を
- ✓応募文の構造から具体的に解説します
- ✓使える会計ソフトを冒頭に書く理由
経理・帳簿代行の案件の取り方について、結論から書きます。応募文の冒頭に、自分が使える会計ソフトを具体的な製品名で書く。これだけで返信率は変わります。簿記の級を先頭に置いた文面より、freeeとマネーフォワードの実務経験ありと書いた文面のほうが、経理・帳簿代行の募集では明確に強い。理由は単純で、発注者が応募文を読むときに最初に判断しているのが、「この人に引き継いだら、自分の手間はどれだけ減るのか」だからです。この記事では、その判断の中身を分解したうえで、返信が来る応募文の型と、案件を探す場所ごとの性質、単価の出し方までを順に整理します。
発注者が応募文で見ているのは、経歴ではなく引き継ぎコスト
経理・帳簿代行を外注する側の動機は、実はかなりはっきりしています。
日々の記帳業務は、作業量の割に手間がかかり、経理の知識や経験がない場合は大きな負担になりがちです。こうした背景から、記帳にかかる時間を削減し、正確な帳簿を作成する手段として、記帳代行のニーズが高まっています。 出典: grop.co.jp
ここに書かれている通り、依頼の出発点は「手間を減らしたい」です。つまり、応募文を読む発注者の頭にあるのは、あなたの能力そのものではなく、あなたに任せた場合に自分の作業がどれだけ減るかという計算です。
この計算に一番大きく効くのが、引き継ぎコストです。経理の外注には、必ず立ち上げの手間がかかります。会計ソフトに招待し、勘定科目の使い方を説明し、過去の処理の癖を伝え、最初の月は自分でも確認する。この立ち上げが重いほど、外注する意味が薄れます。
だから発注者は、応募文から次の三つを読み取ろうとします。今のソフトをそのまま使えるか。説明しなくても分かる範囲がどこまでか。分からないときに自分で調べて聞いてくるか、それとも止まるか。
経歴の年数は、この三つの近似値でしかありません。「経理経験10年」と書いてあっても、使っていたソフトが違えば立ち上げの手間は残ります。逆に経験3年でも、同じソフトを同じ規模の会社で使っていた人なら、初月から動けます。
正直なところ、経歴の年数を冒頭に置く応募文が多すぎると感じます。年数は自己紹介としては自然ですが、発注者の判断材料としては解像度が低い。冒頭の三行は、いちばん解像度の高い情報に使うべきです。
会計ソフト名を先に書くと、返信率が変わる理由
会計ソフトが応募文で効くのは、それが「そのまま使えるかどうか」を一発で判定できる情報だからです。
経理・帳簿代行の募集は、多くの場合すでに会計ソフトが決まっています。発注者はそのソフトを変えるつもりがありません。データが入っており、顧問税理士との連携も、そのソフトの前提で組まれているからです。つまり、応募者側がそのソフトを使えるかどうかは、ほぼ足切りの条件になります。
ここで書き方に差が出ます。「クラウド会計ソフトの経験があります」と書く応募者と、「freeeで小売業の月次を2年、マネーフォワードで士業事務所の記帳を1年担当しました」と書く応募者では、読み手の負担がまったく違う。前者は確認の質問が必要ですが、後者は読んだ瞬間に判定できます。
書くべき要素は四つです。ソフトの製品名、使っていた期間、扱っていた業種か会社規模、担当していた範囲。この四つが一文に入っていれば十分です。
複数のソフトを扱えるなら、それも冒頭に並べてください。募集側が使っているソフトが応募者の一覧に含まれていれば、そこで話が進みます。含まれていなければ、「学習中です」と正直に書いたうえで、既存のソフトとの共通点を説明する。操作の細部は違っても、仕訳の考え方は共通しています。その説明ができる人は、未経験のソフトでも任せてもらえることがあります。
補足として、ソフトの契約プランや権限の話ができるとさらに効きます。会計ソフトには、閲覧のみ、入力のみ、承認まで、といった権限の段階があります。「入力権限をいただければ、承認は御社で行う運用が安全です」と書ける応募者は、セキュリティを意識していると伝わります。この一文は、経験の浅さを補うだけの重みがあります。
返信が来る応募文の構造
応募文の型を、要素ごとに分解します。上から順に書けば、そのまま使える構造です。
冒頭の三行で判定材料を出す
一行目に、使える会計ソフトと経験年数。二行目に、担当できる業務範囲。三行目に、稼働できる時間帯と返信の目安。この三行で、発注者は「話を進める価値があるか」を判断できます。
挨拶や自己紹介は四行目以降で構いません。丁寧に見せようとして前置きを長くすると、判定材料が下に押し込まれます。募集に応募が集まっているとき、下まで読まれる保証はありません。
経歴は、規模と量で書く
「経理経験あり」ではなく、扱っていた量を書きます。月にどのくらいの仕訳を処理していたか、何社を並行して見ていたか、扱っていた会社の規模はどのくらいか。数字がある経歴は、読み手が自分の案件と比較できます。
未経験の場合は、量の代わりに学習の中身を書きます。何を学び、どこまで自力でできるのかを具体的に示す。この点については、案件募集の現場でも同じ助言がされています。
「税理士試験の勉強中」「経理職の経験あり」など、実務経験や学習歴をアピールすると最初は安めの単価でも実績を積み、少しずつ単価アップを狙いましょう。 出典: note.com
学習歴は、経験の代替になります。ただし「勉強しています」だけでは弱い。どの範囲まで終えていて、どこがまだ不安なのかまで書くと、誠実さと自己認識の両方が伝わります。
稼働と返信のリズムを明示する
いつ作業して、いつ返信するのかを書きます。ここを曖昧にすると、発注者は最悪の場合を想定します。「平日の日中は別の業務があるため、確認は毎日19時以降、返信は当日中に行います」と書けば、遅いかどうかではなく、読めるかどうかで評価されます。
最後に、次の一歩を提案する
「ご検討よろしくお願いします」で終わる応募文は、相手にボールを渡したまま止まります。「まずは一か月分の仕訳を試験的にお任せいただき、精度と速度をご確認いただく形も可能です」のように、始め方の選択肢を出すと、返信のハードルが下がります。
発注者にとっていちばん怖いのは、合わない人と長期契約を結んでしまうことです。試す方法を提示できる応募者は、その恐怖を先回りして解消しています。
正直なところ、これはどうかと思う応募文
逆のパターンも挙げておきます。ここは遠慮なく書きます。
使い回しのテンプレートは、読めば分かります。募集内容に一切触れていない、業種にも規模にも言及がない、冒頭が「はじめまして。私は◯◯と申します」で始まり延々と自己紹介が続く。こうした文面は、発注者側から見ると「誰にでも同じものを送っている」というシグナルになります。
資格の羅列だけの応募文も弱い。簿記2級、FP3級、MOS。並んでいること自体は悪くありませんが、それが今回の案件にどう効くのかが書かれていないと、判断材料になりません。資格は、業務範囲と結びつけて初めて意味を持ちます。
意気込みだけの文章も、経理の分野では逆効果になりやすい。「精一杯頑張ります」「一生懸命取り組みます」は、数字を扱う仕事において安心材料になりません。発注者が欲しいのは熱意ではなく、正確さと予測可能性です。
単価を書かない応募も機会を減らします。募集側が予算を示していない場合、こちらから提示しないと話が進みません。決められないなら「業務範囲を確認したうえでお見積もりします」と書く。空欄のまま送ると、比較の土俵に乗りません。
そして、これがいちばん多いのですが、募集要項に書かれた必須条件を満たしていないのに応募するケース。実務経験1年以上と書かれているのに未経験で応募する。ソフト名が指定されているのに触ったことがない。応募すること自体は自由ですが、その場合は「条件を満たしていないことを承知のうえで」と書き、それでも検討する価値がある理由を添えるべきです。黙って送ると、条件を読んでいない人として処理されます。
案件を探す場所と、それぞれの性質
案件の入口は複数あり、性質がはっきり違います。結論から言えば、複数を並行して使うのが合理的です。
クラウドソーシングは、案件数が多く、実績ゼロでも応募できるのが利点です。ただし手数料がかかります。一般的なクラウドソーシングの手数料は16.5から20%程度で、年間の受注額が大きくなるほど、この差は無視できなくなります。実績を作る場所としては優秀ですが、長く主戦場にする場所としては効率が落ちます。
在宅ワークの求人サイトや業務委託のマッチングサービスは、発注者と直接つながる形が中心です。仲介の手数料が乗らない仕組みであれば、同じ作業量に対する手取りが変わります。実績がある程度たまってから比重を移していくのが、多くの人が取っている進め方です。
会計事務所や税理士事務所の募集は、安定性が高い入口です。継続的に案件が発生し、指導を受けながら範囲を広げられます。一方で、必須条件が明確に設定されていることが多く、未経験からの参入は難しい場合があります。
代行会社経由の仕事もあります。規模の大きい事業者は、まとまった案件量を抱えています。
記帳代行など、経理のお悩みはグロップに相談してみましょう。年間4,000件以上の案件に取り組んでおり、初めての外注でも安心して依頼できます。 出典: grop.co.jp
こうした事業者の下請けとして入る形は、営業をしなくても仕事が回ってくる反面、単価は中間マージンの分だけ下がります。安定を取るか手取りを取るかの選択になります。
知人や前職からの紹介も、実は最も成約率が高い入口です。経理は情報の重さがある仕事なので、素性の分かる相手が優先されやすい。前職の同僚や取引先に「業務委託で記帳を受けている」と伝えておくだけで、話が来ることがあります。
どの入口を使うにしても、業務範囲の共通言語を持っておくと交渉が速くなります。当サイトの経理・財務・帳簿・税務のお仕事では、この分野の業務がどう分かれているかを整理しているので、自分がどこまで受けられるのかを言語化する材料になります。
募集要項から、応募すべき案件かを見分ける
応募文の質を上げる前に、そもそも応募する案件を選ぶ段階があります。ここで外すと、いくら文面を磨いても成果につながりません。
まず確認したいのは、業務範囲の書かれ方です。「経理業務全般」とだけ書かれている募集は、内容が確定していない可能性があります。記帳だけのつもりで受けたら、請求書発行も、入金確認も、支払いの手配も含まれていた。こうしたずれは、範囲が書かれていない募集で起きます。応募の段階で「現在お考えの範囲を教えてください」と質問し、その回答が具体的かどうかを見てください。
次に、会計ソフトと資料の共有方法が書かれているかどうか。ここが書かれている募集は、外注の運用を一度考えたことがある発注者です。書かれていない募集は、初めての外注である可能性が高い。初めての外注が悪いわけではありませんが、こちらが運用を設計する手間が乗ることは想定しておくべきです。
単価の水準も判断材料になります。作業量に対して明らかに低い単価が提示されている募集は、発注者が作業量を把握していないか、価格だけで選ぼうとしているかのどちらかです。前者なら説明で解決しますが、後者は受けても長続きしません。
無償のテスト作業を大量に求める募集には注意してください。数件の仕訳で精度を確認するのは合理的ですが、一か月分の入力を無償で求めるのは、選考の名を借りた作業依頼です。正直なところ、これはどうかと思います。試すのであれば、少量にするか、有償にするのが筋です。
支払いの条件が書かれているかも見てください。締め日と支払日が明示されている募集は、それだけで信頼度が上がります。書かれていない場合は、契約前に必ず確認します。業務委託の取引条件については、書面などでの明示が求められる仕組みが整備されています。制度の詳細や相談先は、公正取引委員会の案内が入口になります。
最後に、募集が継続を前提としているかどうか。単発の入力代行なのか、毎月続く月次業務なのか。経理・帳簿代行で収入を積み上げるなら、後者を優先して応募するほうが効率的です。
面談で聞かれること、こちらから聞いておくこと
書類が通ると、オンラインでの面談か、メッセージでのやり取りに進みます。ここで確認される内容は、募集の性質によらずおおむね共通しています。
聞かれるのは、まず具体的な処理の経験です。「交際費と会議費の使い分けはどう判断していますか」「前払費用の処理をしたことはありますか」といった、実務に踏み込んだ質問が来ます。ここで完璧に答える必要はありません。分からない部分を「その処理は経験がないので、御社の方針を確認しながら進めたいです」と言える人のほうが、知ったかぶりをする人より評価されます。数字を扱う仕事で、分からないまま処理されるのが最も困るからです。
次に、稼働の実態です。他に何件を並行して受けているか、繁忙期はいつか、連絡が取れない時間帯はあるか。ここを正直に答えることが、あとの信頼につながります。
三つめに、情報の扱いです。作業する場所、パソコンの共有の有無、データの保管方法。家族と共有のパソコンを使っている場合は、アカウントを分けているかどうかまで聞かれることがあります。
こちらから聞いておくべきことも整理しておきます。
月間の取引件数と、資料の形式。これが分からないと、単価も稼働時間も見積もれません。「直近三か月の仕訳件数のおおよその数を教えてください」と聞けば、たいていの発注者は答えられます。
顧問税理士がいるかどうか、そして税理士との役割分担。ここが曖昧なまま進むと、税務判断を求められる場面で立ち位置に困ります。判断を要する事項は税理士に確認してもらう、という線を最初に引いておくのが安全です。
締め日と、試算表の提出期限。そして資料をいつまでに共有してもらえるか。この三つがそろって初めて、自分の作業カレンダーが引けます。
契約の形式と支払いのサイクル。業務委託契約書を交わすのか、発注書のやり取りだけなのか。締め日から何日後に支払われるのか。
引き継ぎの方法も聞いておきます。前任者がいるのか、発注者自身がやっていたのか。前任者がいるなら、その人の処理方針を引き継げるかどうかで初月の負荷が変わります。
質問が多すぎると煙たがられるのではと心配する人がいますが、経理の分野では逆です。確認せずに始める人のほうが、結果として発注者の手間を増やします。聞くべきことを聞ける人は、仕事の全体像が見えている人だと受け取られます。
単価をどう提示するか
単価の出し方は、大きく二つあります。仕訳の件数に応じた従量制と、月額固定制です。
従量制は、作業量と報酬が連動するため、取引が急増した月に働き損になりません。発注者にとっても、少ない月は安く済むという分かりやすさがあります。ただし、毎月の収入が読めなくなる欠点があります。
月額固定制は、収入が安定し、発注者も予算を組みやすい。その代わり、想定を超える件数が来たときに調整の交渉が必要になります。固定で受けるなら、必ず件数の上限を条件に入れてください。「月◯件まで、超過分は別途」という一文があるかどうかで、半年後の状況が変わります。
値付けの根拠は、作業時間から逆算するのが基本です。仕訳一件あたりにかかる時間を実測し、目標とする時給から単価を出す。慣れるほど時間が短くなるので、初期の実測値で固定すると、後に有利になります。
安く受けることを一概に否定はしません。実績がない段階では、相場より低い単価で入って評価を作るのは合理的です。ただし、最初から「三か月後に単価を見直したい」と伝えておくこと。伝えずに安く受けると、その単価が既定路線になります。値上げの交渉は、後から切り出すほど難しくなります。
単価を提示するときは、税込か税別かを明記してください。ここを書かずに数字だけ送ると、後で認識のずれが出ます。あわせて、自分が消費税の課税事業者かどうか、適格請求書を発行できるかどうかも、発注者にとっては確認したい情報です。発注者が課税事業者であれば、この点が支払いの扱いに関わってくるためです。制度の内容は国税庁の案内で確認できますが、自分がどう届け出るべきかの判断は、税務署か税理士に相談してください。※事業の規模や取引先の構成によって結論が変わるため、一般論で決めないほうが安全です。
交通費や郵送費などの実費が発生する案件では、それを単価に含めるのか実費精算にするのかも、見積もりの段階で書いておきます。金額としては小さくても、決めていないと毎月確認のやり取りが発生します。発注者の手間を増やさないという原則は、単価の提示にも当てはまります。
資格を単価の根拠として使いたい場合は、業務範囲と結びつけて説明します。決算書の読み方まで踏み込める根拠として使えるのが、ビジネス会計検定のような検定です。簿記が帳簿を作る側の知識だとすれば、こちらは出来上がった数字を読む側の知識で、月次報告に付加価値を乗せたいときの説明材料になります。どの資格から取るか迷っている場合は、経理系資格で在宅副業|簿記・FP・ビジネス会計の使い分けで在宅案件での評価のされ方を比較しています。まだ簿記の学習段階であれば、簿記3級で始める在宅副業ガイド|経理・記帳代行の案件相場が出発点になります。
一件目を継続案件に変える動き方
案件の取り方という話題は、応募で終わりません。経理・帳簿代行は継続前提の仕事なので、一件目をどう扱うかが、二件目以降の営業コストを決めます。
初月にやるべきことは、速く仕上げることではなく、質問の質を上げることです。処理に迷った取引を放置せず、まとめて確認する。ただし一件ずつ都度聞くのではなく、月の途中で一度、リスト化して送る。発注者の確認回数を減らす配慮が、そのまま評価になります。
月次の納品時に、短い報告を添えるのも効きます。処理件数、確認が必要だった項目、前月と比べて目立った変化。三行で構いません。数字だけ渡されるより、状況の要約が付いているほうが、発注者は安心します。
そして、二か月目以降に効率化を提案する。資料の共有方法、定期取引の登録、明細の自動連携。初月から口を出すと押しつけがましくなりますが、一度やってみたうえでの提案は受け入れられやすい。
継続が決まったら、その事例を次の応募文で使えます。業種、規模、期間、担当範囲。守秘義務があるので社名は出せませんが、「小売業、月間の仕訳◯件規模、freeeで1年継続中」という形なら書けます。この一行があるかどうかで、次の応募の通過率が変わります。
運営者として見てきた、案件が続く人の共通点
フリーランスと在宅ワークの市場を20年運営してきた立場から言えば、経理・帳簿代行で仕事が途切れない人には、営業がうまいという以前の共通点があります。それは、発注者の手間を増やさないことに執着している点です。
質問をまとめて送る。前月と同じ形式で納品する。連絡の返信時間が読める。どれも派手さはありませんが、この積み重ねが「この人に任せておけば月末に慌てなくて済む」という評価を作ります。運営者として見てきた限りでは、単発の案件を数多く取る人より、三社を長く抱えている人のほうが、結果として安定しています。
もうひとつ、額面と手取りの構造にも触れておきます。仲介の手数料が二割近く引かれる仕組みでは、発注者が払った金額と受け手に届く金額に、はっきりした落差が生まれます。手数料0%の直接取引なら、同じ予算で発注者はより広い範囲を頼め、受け手の手取りは厚くなります。案件の取り方を考えるとき、単価の交渉と同じくらい、どの経路で受けるかが手取りを左右します。
職種別のデータから見た、経理案件の営業構造
案件の取り方は職種によって性質が違います。当サイトの職種別ガイドを横断して見ると、その違いは「成果物で判断できるか」「継続前提か」の二軸で説明できます。
作曲・編曲・効果音・ジングルのお仕事では、過去の音源を聴かせれば実力が伝わります。判断が速く、単発の受注も成立しやすい。AI・マーケティング・セキュリティのお仕事でも、実装物や分析レポートという形で成果を示せます。
経理・帳簿代行は、この点で不利な位置にあります。仕上げた帳簿は守秘義務の対象なので、そのまま見せられません。だから、成果物の代わりに「引き継ぎコストの低さ」を示すしかない。会計ソフト名を冒頭に書くという結論は、ここから出てきます。
一方で、継続性という点では有利です。単発で終わりやすい職種と違い、経理は毎月続きます。他職種の単価推移をソフトウェア作成者の年収・単価相場や著述家,記者,編集者の年収・単価相場と並べて見ると、案件ごとの単価が高い職種でも、稼働が途切れれば年収は伸びないことが分かります。経理は一件あたりの単価が突出することは少ない代わりに、契約が続く限り毎月積み上がる。
つまり、経理・帳簿代行の営業は、一件を高く売る営業ではなく、続く関係を三つ作る営業です。応募文の設計も、単価の出し方も、その前提で組み立てるのが合理的だと考えています。
よくある質問
Q. 経理・帳簿代行の応募文には、何を最初に書くべきですか?
使える会計ソフトの製品名、使用期間、扱っていた業種や規模、担当範囲を冒頭の一行にまとめます。募集側はすでに使っているソフトを変えるつもりがないため、そのまま使えるかどうかが最初の判定材料になります。挨拶や自己紹介は、その後に書けば十分です。
Q. 実績がない状態でも応募して大丈夫ですか?
学習歴を具体的に書けば応募する価値はあります。どの範囲まで理解していて、どこがまだ不安なのかを明示し、最初は試験的に一か月分を任せてもらう形を提案すると、返信につながりやすくなります。必須条件を満たしていない場合は、その旨を正直に書き添えてください。
Q. 案件はどこで探すのが効率的ですか?
クラウドソーシングは案件数が多く実績作りに向きますが、手数料が16.5から20%程度かかります。実績がたまってきたら、仲介手数料の乗らない直接取引の経路に比重を移すと手取りが変わります。会計事務所の募集や前職からの紹介も成約率の高い入口です。
Q. 単価はどう決めればよいですか?
仕訳一件あたりの作業時間を実測し、目標とする時給から逆算します。月額固定で受ける場合は、必ず件数の上限と超過時の扱いを条件に入れてください。相場より低い単価で始めるなら、見直しの時期を最初に伝えておくことが重要です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
朝比奈 蒼@SOHO編集部
ITメディア編集者
IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。
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