Webデザイン LP制作 単価|未経験卒業後の相場と高単価案件の取り方

中西 直美
中西 直美
Webデザイン LP制作 単価|未経験卒業後の相場と高単価案件の取り方

この記事のポイント

  • Webデザイン LP制作 単価の相場を徹底解説
  • ベテラン30万円超まで
  • デザイン・コーディング・運用フェーズ別の価格帯と

「LP制作の単価って、いったいいくらが普通なんでしょうか?」、このご相談、本当に多いんです。

会社を辞めてフリーランスのWebデザイナーになった方、副業でLP制作を始めようとしている方から、毎週のようにいただきます。クラウドソーシングを見れば1案件3万円のものもあれば、直接契約で50万円のものもある。広告制作会社の見積もりだと60万円以上することもある。「結局、私の作るLPはいくらで売っていいの?」と混乱してしまうのも当然です。

大丈夫。LP制作の単価は「対策」できます。市場相場を正しく把握して、自分のスキル・実績・提供範囲を整理すれば、適正価格は必ず見えてきます。

この記事では、Webデザイン LP制作 単価の客観的な相場データから、価格を左右する要素、未経験から高単価案件を獲得するまでの道筋まで、私がカウンセリングや業務委託の現場で見てきた実例を交えてお話しします。読み終わるころには、「自分はいくらで提案すればいいか」がはっきり判断できるようになっているはずです。

LP制作の単価相場、市場全体のマクロ視点

まず、LP(ランディングページ)制作の単価が市場全体でどのように分布しているかを整理します。発注側・受注側のいずれの立場でも、まずは「世の中の相場」を知ることが交渉の出発点になります。

依頼先別の単価レンジ

LP制作の費用は、依頼先によって大きく異なります。市場で観測されている価格帯はおおよそ以下の通りです。

依頼先 1ページあたり単価 特徴
個人フリーランス(初心者) 3万〜10万円 クラウドソーシングで多い帯。実績作り中心
個人フリーランス(中堅) 10万〜30万円 デザイン+コーディング一括対応
個人フリーランス(ベテラン) 30万〜80万円 戦略・構成・コピーまで対応
小規模制作会社 30万〜100万円 複数人体制、品質安定
中堅・大手制作会社 60万〜300万円 戦略立案・撮影・効果検証まで
広告代理店 100万〜500万円 広告運用とセットの提案が中心

個人フリーランスの中心価格帯は10万〜30万円あたりに集中しています。一方、制作会社は60万円以上が中心です。同じ「LP1ページ」と言っても、なぜここまで価格差が生まれるのか。それは依頼先によって、提供される範囲・体制・品質保証のレベルが根本的に違うからです。

「10万円未満で作れる!」と謳っている制作会社もあれば、60万円以上の費用を提示している会社もあるため、適正価格がわからないと感じている方もいらっしゃるでしょう。

この価格差は「品質の差」だけではなく、「提供範囲の差」が大半を占めています。10万円のLPは「指定された素材で1ページを形にする」だけのことが多く、60万円のLPは「ターゲット調査、構成設計、コピーライティング、撮影手配、デザイン、コーディング、効果計測まで」を含みます。発注側も受注側も、まずこの範囲の違いを理解することが大切です。

Webデザイナー個人で見たLP制作の単価帯

ここでは特に、個人のWebデザイナーがLP制作を受注した場合の単価帯を掘り下げます。経験年数や対応範囲によって、おおよそ以下の3段階に分かれます。

初心者帯:1ページ3万〜10万円

実務経験1年未満、ポートフォリオが5本未満の方が中心の価格帯です。クラウドソーシングサイトでよく見かける募集はこの帯が最多です。提供範囲は「クライアントから渡された素材・原稿・構成を、デザインカンプ→コーディングで形にする」までが基本。修正回数は3回まで、納期は2〜3週間、というのが標準的な条件になります。

この帯で受注する際は、利益率が低くなりがちです。3万円の案件にデザイン15時間・コーディング15時間・打ち合わせ・修正5時間を投下すると、時給換算で時給857円程度。最低賃金に近い水準です。実績作りと割り切るか、なるべく作業範囲を絞って受けるかの判断が必要になります。

中堅帯:1ページ10万〜30万円

実務経験2〜4年、ポートフォリオが10本以上、業界知識(美容・不動産・教育など)が1〜2分野ある方の価格帯です。提供範囲は「ヒアリング→構成案の提案→デザイン→コーディング→公開設定」まで広がります。クライアントが「素材は揃ってないけど、見出し案や写真選定は任せたい」と求めるレイヤーに対応できる段階です。

時給換算では時給3,000〜6,000円程度。生活費を賄える水準に到達します。リピート受注や紹介案件が増え始めるのもこの帯です。

ベテラン帯:1ページ30万〜80万円以上

実務経験5年以上、特定業界での実績多数、もしくはCVR(コンバージョン率)改善実績を数値で示せる方の価格帯です。提供範囲は「市場調査→ターゲットペルソナ作成→ベネフィット設計→コピーライティング→デザイン→コーディング→A/Bテスト設計→運用改善提案」まで。単なる制作者ではなく、マーケティングパートナーとしての位置づけになります。

時給換算では時給1万円以上に到達することも珍しくありません。月に2〜3本のLP受注で、月収80万〜200万円が現実的なレンジです。

ご自身が今どの帯にいるか、あるいはどの帯を目指すか。それを明確にすることが、適正単価を判断する第一歩になります。

LP制作の単価を構成する6つの工程と費用配分

LP制作の単価を考えるとき、「1ページいくら」というドンブリ勘定では交渉も提案もうまくいきません。LPは複数の工程で成り立っていて、それぞれに必要工数と相場があります。ここでは6つの主要工程と、各工程が単価に占める割合の目安をご紹介します。

工程1:要件定義・ヒアリング

LP制作の出発点になる工程です。クライアントの事業内容、商品・サービスの強み、ターゲット顧客、競合状況、訴求したいゴール(資料請求・申込・購入など)をすべて聞き取ります。所要時間は2〜4時間、議事録作成を含めると5〜8時間程度。

単価配分の目安は全体の5〜10%です。30万円のLPなら1.5万〜3万円分。ここを省略する制作者も多いのですが、ヒアリングの質がLPの成果を大きく左右するため、本来は省略してはいけない工程です。

工程2:構成案・ワイヤーフレーム作成

ヒアリングをもとに、LPの全体構成(ファーストビュー→課題提示→ベネフィット→社会的証明→申込フォームなど)を組み立てる工程です。Figmaやパワーポイントでワイヤーフレーム(線画レベルの設計図)を作成し、クライアントと合意を取ります。所要時間は8〜15時間。

単価配分の目安は10〜15%。30万円のLPなら3万〜4.5万円分です。ここでクライアントと方向性をしっかり合わせておかないと、デザイン段階で大幅な作り直しが発生します。

工程3:デザイン制作

ワイヤーフレームをもとに、実際の色・タイポグラフィ・画像・装飾を入れたデザインカンプを作る工程です。Figma、Photoshop、Adobe XDなどで制作します。所要時間はLPのボリュームによって変動しますが、20〜40時間が一般的。

単価配分の目安は30〜40%。30万円のLPなら9万〜12万円分。LP制作全体で最も工数がかかり、最も単価に反映される工程です。デザインのクオリティが高い方ほど、ここで高い単価を取れます。

工程4:コーディング

デザインカンプをWebブラウザで表示できる形(HTML/CSS/JavaScript)に変換する工程です。レスポンシブ対応(PC・タブレット・スマホで適切に表示される)、アニメーション実装、フォーム連携、計測タグ設置などを含みます。所要時間は15〜30時間。

単価配分の目安は25〜35%。30万円のLPなら7.5万〜10.5万円分。コーディングだけを切り出して受注する「コーディング代行」というビジネスも成立しており、デザインのみ・コーディングのみのどちらでも仕事は取れます。

工程5:原稿・コピーライティング

ファーストビューのキャッチコピー、ベネフィット文、CTAボタンの文言などを書く工程です。クライアントが原稿を用意するケースと、制作者が一緒に考えるケースがあります。後者の場合、所要時間は10〜20時間、単価配分は10〜15%程度。

コピーライティングまで対応できるWebデザイナーは少数派です。だからこそ、ここを習得すると単価は1.5〜2倍に跳ね上がります。LP制作は「デザインの仕事」ではなく「売れる仕組みを作る仕事」だと捉え直すと、コピーの重要性が見えてきます。

工程6:撮影・素材手配

商品写真、社員写真、施設写真などをプロカメラマンに依頼する工程です。クライアントが手配するケースが多いものの、制作者がディレクションするケースもあります。所要時間は手配・立ち会いで5〜10時間、撮影費用は別途5万〜30万円。

単価配分は制作者側のディレクション費として全体の5〜10%。撮影手配ができる制作者は、トータルプロデュースを任されやすくなり、結果として案件単価が上がります。

これら6工程の合計が、LP1ページの単価を構成しています。「どの工程まで自分が担当するか」を明確に提示できる方ほど、適正単価で受注しやすくなります。

LP制作の単価が決まる5つの要素

工程ごとの相場を踏まえた上で、実際の案件単価は何によって決まるのか。価格を左右する5つの主要要素を整理します。

要素1:ページの長さ・ボリューム

LPはたいてい1ページで完結しますが、その「1ページ」の縦の長さは大きく異なります。短いLPはスマホで5〜7スクロール、長いLPは20スクロール以上になることもあります。

縦の長さ別の単価目安は以下の通りです。

ボリューム スクロール数(スマホ) 単価目安
ショートLP 5〜7 5万〜15万円
スタンダードLP 8〜15 15万〜30万円
ロングLP 16〜25 30万〜60万円
大型LP 25以上 60万円〜

ロングLP・大型LPは情報量が多いだけでなく、構成設計とコピーの難易度も上がるため、単価が跳ね上がります。

要素2:オリジナル制作 vs テンプレート活用

完全オリジナルでデザインを起こす場合と、既存テンプレート(Studio、STUDIO、ペライチ、Webflowなど)をカスタマイズする場合では、単価が大きく異なります。

オリジナル制作の単価が前述の通り10万〜80万円なのに対し、テンプレート活用は3万〜15万円が相場。工数が半分以下に減るためです。テンプレート活用案件は単価が低い反面、納期が短く回転率が高いため、初心者にとっては実績作りのチャンスでもあります。

要素3:素材・原稿の有無

クライアントが画像・原稿・構成案をすべて用意してくれる「支給素材あり」案件と、制作者が一から考える「丸投げ」案件では、工数が2〜3倍違います。

「支給素材あり」案件は、その分単価が下がります。例えば「素材も原稿も構成案も渡すので、デザインとコーディングだけお願いします」という案件は、相場の60〜70%程度の単価になることが多いです。逆に「商品とターゲットだけ伝えるので、あとは全部お任せします」という丸投げ案件は、相場の130〜150%に上振れします。

要素4:修正回数と納期

修正回数を無制限にすると、際限なく作業が発生して利益率が崩壊します。一般的な相場は3回まで。4回目以降は追加料金とするのが標準的な契約条件です。

納期も単価に直結します。通常の納期は2〜4週間。これを「1週間で」と言われると、特急料金として130〜200%を提示するのが業界慣習です。納期短縮の要求は気軽にされがちですが、必ず追加料金を提示してください。

要素5:業界知識・実績の専門性

LPは「商品を売る」「サービスを申し込んでもらう」ためのページです。だからこそ、その業界に詳しい制作者は単価が高くなります。

医療・美容・不動産・金融・教育などの専門業界は、薬機法・宅建業法・金融商品取引法などの法規制があり、知識のない制作者には任せられません。これらの業界での実績がある方は、相場の1.5〜2倍の単価を提示できます。

例えば「クリニックのLP制作経験5本」と書ける方は、医療業界のクライアントから30万〜50万円の単価でリピート受注を得やすくなります。逆に業界を絞らず「何でも作れます」とアピールしている方は、価格競争に巻き込まれがちです。

発注先別の費用相場とそれぞれの強み

ここからは、発注側の視点から見たLP制作の相場と、各依頼先の特徴を整理します。受注側のWebデザイナーにとっても「自分が競合しているのは誰か」を知ることは重要です。

個人フリーランスへの依頼

最大の強みは価格の安さと柔軟性です。中間マージンがないため、同じクオリティのLPでも制作会社の半額〜3分の1で発注できることがあります。

LP制作についても、多くのクラウドワーカーが仕事を募集しています。ただクラウドワーカーは駆け出しから経験豊富なプロまで幅広い層が登録しているため、費用感は異なります。当然のことながら、実績のあるプロほど費用は高くなりがちです。受注実績や単価を確認しながら、自社の予算や求める成果を加味して依頼先を見つけることが重要になります。

一方、デメリットは品質のばらつきと、納期遅延・連絡不通のリスクです。発注前にポートフォリオ・過去実績・レスポンスの速さを必ず確認することが大切です。

小規模制作会社(3〜10名規模)への依頼

ディレクター・デザイナー・コーダーの分業体制が整っているため、個人より品質が安定します。30万〜100万円の中価格帯で、提案力と実装力のバランスが取れた依頼先です。

リピート発注しやすく、長期的な関係を築きたい企業に向いています。Webデザイナー個人としては、こうした小規模制作会社の「外注パートナー」になることで、安定した収入源を確保できます。

中堅・大手制作会社への依頼

戦略立案、ユーザー調査、撮影、コピーライティング、効果検証まで一気通貫で対応可能。60万〜300万円のレンジが中心です。

大手制作会社では、LP制作をチーム単位で行います。経験豊かなマネージャーが納期や品質を管理するため、制作物のクオリティが安定しやすいのが強みです。

大企業のキャンペーンLPや商品ローンチLPは、こうした大手制作会社が手がけるケースが多くなります。

広告代理店への依頼

LP制作単体ではなく、リスティング広告・SNS広告の運用とセットで提案するのが広告代理店の特徴です。LP制作費は100万〜500万円と高額ですが、広告運用と一体管理されるため成果が出やすい構造になっています。

ただし、広告代理店経由のLP制作は実態として下請けの個人フリーランスが手を動かしていることも多く、Webデザイナー個人としては「広告代理店の下請けポジション」も狙えます。

クラウドソーシングでのLP制作単価の実態

未経験〜初心者の方が最初にLP制作の仕事に触れる場として、クラウドソーシングは一般的な入り口です。実際の単価感を整理しておきます。

クラウドソーシングの単価レンジ

クラウドソーシング上のLP制作案件は、3万〜30万円がボリュームゾーンです。中央値は8万〜12万円。コンペ形式は3万〜5万円、プロジェクト形式は10万〜30万円というのが現状の体感です。

クラウドソーシングを介する場合、運営会社への手数料が10〜22%差し引かれます。10万円の案件を受注しても、手元に残るのは8万円弱。実質的な単価はさらに下がるという点に注意が必要です。

在宅ワーク求人サイトを使うメリット

クラウドソーシングのマージンを避けたい方には、業務委託マッチングサービスの活用が選択肢になります。例えば在宅ワーク求人サイトの中には、運営手数料が手数料0%のサービスもあり、提示金額がそのまま手元に残ります。

特にLP制作・HTML/CSSコーディングのお仕事カテゴリには、コーディング単体の案件からLP1ページ請負まで幅広く掲載されており、自分のスキルレベルに合わせて案件を選べる点が特徴です。手数料体系の違いは、長期的な収入に大きな差を生みます。

コンペ形式は時間効率が悪い

クラウドソーシングのコンペ形式(複数の制作者が応募し、採用された1人だけが報酬を得る形式)は、初心者の方には特におすすめできません。10人応募して1人だけ採用される構造のため、9割の方は「制作した時間が無報酬」になります。

実績作りと割り切るならコンペでも構いませんが、本気でLP制作を仕事にしたい方は、プロジェクト形式(先に契約してから制作する形式)や直接契約に絞った方が時間効率は良くなります。

未経験から高単価LP制作案件を取るための7ステップ

ここからは、未経験・初心者の方が「3万円帯」から脱出し、「30万円帯」へと単価を上げていく具体的なステップをお話しします。

ステップ1:基礎スキルの習得(学習期間3〜6ヶ月)

LP制作に必要な最低限のスキルは、以下の通りです。

  • デザインツール:Figma または Adobe XD(必須)、Photoshop(推奨)
  • コーディング:HTML/CSS(必須)、JavaScript基礎(推奨)
  • レスポンシブデザインの理解
  • 基本的なSEO・アクセシビリティ知識

これらは独学でも3〜6ヶ月で習得可能です。動画教材・書籍・無料学習サイトの組み合わせで、月1万円程度の学習コストで身につきます。

私が以前カウンセリングでお話しした方の例ですが、出産を機に会社員を辞めて在宅ワークを始めようとされた方が、最初の3ヶ月はFigmaの操作にも慣れず焦っていらっしゃいました。「全然進まない」と落ち込まれていたのですが、4ヶ月目に既存LPの模写を10本やったところ、急に自分のデザインに自信が持てるようになったとおっしゃっていました。最初は誰でも進まないものです。焦らず、毎日1時間でも継続することが何より大切です。

ステップ2:ポートフォリオ用LPを5本作る

学習が一段落したら、架空のクライアントを想定したLPを5本作ります。実在企業のリニューアル案でも、自分の興味のある業界の架空商品でも構いません。重要なのは「なぜこのデザインにしたか」を言語化できることです。

ポートフォリオサイトには、デザインデータだけでなく、以下を必ず添えます。

  • 想定ターゲット
  • LP のゴール(資料請求/申込/購入)
  • デザインの意図と工夫
  • 制作期間と工数

これがあるかないかで、クライアントからの印象は大きく変わります。

ステップ3:クラウドソーシングで実績10本を作る

ポートフォリオが揃ったら、クラウドソーシングで実案件を受注します。最初の10本は単価3万〜8万円で構いません。重要なのは「クライアントワークの実績」を積むことです。

この段階では、以下を意識します。

  • 必ず納期を守る(1日でも遅れない)
  • レスポンスは原則24時間以内
  • 修正対応は粘り強く
  • 納品後の評価を必ずもらう

クラウドソーシングは評価制度があり、星4.8以上を10本以上積むと、徐々に高単価案件のオファーが来るようになります。

ステップ4:得意業界を1〜2分野に絞る

実績10本が貯まったら、「自分が得意な業界」を1〜2分野に絞ります。例えば「美容クリニック」「教育・スクール」「BtoB SaaS」「ECブランド」など。

業界を絞ると、その業界の専門用語・法規制・競合分析に詳しくなり、提案力が一気に上がります。クライアント側も「美容クリニックのLP実績多数」とアピールしている方に発注したいと思うものです。広く浅くではなく、狭く深く。これが単価アップの王道です。

ステップ5:価格表とサービスメニューを作る

中堅帯を目指す段階では、自分のサービスメニューを言語化します。

  • ベーシックプラン(コーディングのみ):5万円〜
  • スタンダードプラン(デザイン+コーディング):20万円〜
  • プレミアムプラン(戦略+デザイン+コーディング+運用):50万円〜

このように選択肢を提示できると、クライアントから見て「価格の根拠が明確で、信頼できる制作者」という印象を持たれます。価格表のないフリーランスは、毎回見積もりに時間がかかり、価格交渉でも不利になります。

ステップ6:直接契約のチャネルを増やす

クラウドソーシングだけに依存していると、手数料で利益が削られ続けます。中堅帯以降は、以下の直接契約チャネルを増やします。

  • 自分のWebサイト・ポートフォリオサイト経由
  • SNS(X、Instagram)からの問い合わせ
  • リアルの紹介・口コミ
  • 制作会社・広告代理店の外注パートナー登録
  • 業務委託マッチングサービス(AI・マーケティング・セキュリティのお仕事カテゴリなど、関連分野の案件も含めて幅広く確認)

特に、業務委託マッチングサービスを併用することで、クラウドソーシングのマージンを避けつつ案件を獲得しやすくなります。

ステップ7:実績の数値化と改善提案

ベテラン帯(30万円以上)を目指すには、「作って終わり」ではなく「成果を出した実績」を持つことが必要です。

  • 制作したLPのCVR(コンバージョン率)改善実績
  • A/Bテストによる効果検証実績
  • 月間問い合わせ件数の増加実績

これらを数値で示せると、単価交渉で圧倒的に有利になります。クライアントから「このLPで月100件の問い合わせが入りました」というフィードバックをもらえたら、必ずポートフォリオに記載してください。

関連職種・関連スキルとの単価比較

LP制作の単価をより立体的に理解するため、関連職種の単価水準と比較してみます。

Web制作全般との比較

LP制作(1ページ)の単価が10万〜80万円であるのに対し、コーポレートサイト制作(5〜10ページ)は30万〜300万円、ECサイト構築は100万〜1,000万円が相場です。

ページ数だけで見るとLPは安く見えますが、1ページあたりの単価で換算すると、実はLPの方が高い場合も多いのです。LPはCV(コンバージョン)獲得という明確なゴールがあり、戦略性・コピー力・デザイン力がすべて凝縮されるため、単価が上がりやすい傾向にあります。

ソフトウェア開発分野全体の単価相場を知りたい方は、ソフトウェア作成者の年収・単価相場のデータも参考になります。Webデザインとプログラミング両方のスキルを持つと、案件単価の選択肢が一気に広がります。

コピーライティングとの組み合わせ

LP制作の付加価値を最も高めるのが、コピーライティングスキルです。コピーライターの単価は1記事5,000円〜30万円と幅広いですが、「LP1本のコピー全部書ける」方は10万〜30万円の単価を取れます。

Webデザインとコピーを両方できる方は希少な存在です。コピーライティングについて学びを深めたい方は、著述家,記者,編集者の年収・単価相場のデータも参考になります。文章スキルと組み合わせると、LP単価は2倍以上になり得ます。

Webマーケティングとの組み合わせ

Google広告・Meta広告などの運用スキルとLP制作を組み合わせると、「広告運用→LP制作→効果検証→改善」のサイクルを一人で回せるようになります。これは大手制作会社・広告代理店でも稀少な人材で、月額顧問契約月20万〜50万円を継続的に取れるポジションです。

AI・マーケティング・セキュリティのお仕事カテゴリには、こうしたマーケティング×制作の複合案件も多く掲載されています。

関連資格との関係

LP制作に直接対応する資格はありませんが、関連分野の資格がクライアントへの信頼感に繋がります。例えばビジネス文書の正しい書き方を学ぶビジネス文書検定は、コピーライティング・原稿構成の基礎力として役立ちます。

また、Webサイトのインフラ面に強いことを示すCCNA(シスコ技術者認定)などの資格は、大規模サイト・セキュリティ要件の厳しいクライアント案件で有利に働きます。

LP制作以外のWebデザイン関連分野、単価のさらなる拡張

LP制作は副業・フリーランスの入り口として最適ですが、ある程度実績を積んだ後は、隣接分野への展開も視野に入ります。

Webデザイン全般の受注方法

LP以外にも、コーポレートサイト・ECサイト・採用サイト・サービスサイトなど、Webデザインの活躍分野は広範です。Webデザインの仕事をクラウドソーシングで受注する方法|案件の種類・単価・ポートフォリオの作り方では、Webデザイン全般の案件種類と単価感を解説しています。LP制作のスキルは、ほぼそのまま他分野に応用できます。

プログラミング案件への展開

HTML/CSSコーディングから一歩進んで、JavaScript・React・Vue.js・Next.jsなどのフロントエンドフレームワークを学ぶと、案件単価は月20万〜80万円のフルリモート開発案件に拡張できます。クラウドソーシングでプログラミングの仕事を受注する方法|案件の種類・単価・言語別ガイドで、言語別の単価相場を確認できます。

データ分析・BI領域への展開

LP制作の延長線上として、効果計測ツール(Google Analytics、Looker、Power BI)を使った分析サービスも需要が伸びています。Power BIコンサルのフリーランス案件|単価・スキル・始め方を解説では、データ可視化分野のフリーランス案件単価について解説しています。

音声・動画素材分野との連携

LPの中で使う動画・音声・BGMを内製できる方は、トータルディレクションを任されやすくなります。作曲・編曲・効果音・ジングルのお仕事カテゴリには、LP・動画広告用のBGM・効果音案件が継続的に掲載されています。複数スキルを掛け合わせると、単価の幅は無限に広がります。

LP制作で失敗しないための注意点

最後に、Webデザイナー個人がLP制作を仕事にする上で、私が見てきた失敗パターンと回避方法をまとめます。

失敗1:見積もりが甘く赤字案件になる

「最初の案件だから安くてもいい」と引き受けたら、修正が10回入り、納期延長で2倍の工数がかかり、時給500円以下になった……というケースは本当に多いです。

回避方法は、見積もり段階で修正3回まで・納期○日・追加修正は1回○円を明文化することです。曖昧な条件で進めると、必ず損をします。

失敗2:契約書を交わさず権利・支払いでトラブル

口約束で進めた結果、納品後に「イメージと違う」と支払い拒否されたり、納品データの著作権で揉めたりするケースがあります。

直接契約の場合は、必ず簡単な業務委託契約書を交わします。テンプレートは中小機構や経済産業省のサイトでも公開されているものを参考にできます。

失敗3:本業や副業ルールを無視して懲戒対象に

会社員として副業でLP制作をする場合、就業規則で副業が禁止されていないか必ず確認します。また、本業の業務時間中に副業作業をするのは厳禁です。

平日夜と週末だけで月10〜20万円の副業収入を目指すなら、月2〜3本のLP受注が現実的なペースです。無理な受注は本業のパフォーマンス低下を招き、結果として両方失う可能性があります。

失敗4:単価を上げる勇気がなく低単価のまま停滞

これが最も多い失敗パターンです。実績が10本、20本と積み上がっても、「断られたら怖い」という気持ちから単価を上げられず、3年経っても1案件5万円のままという方を何度も見てきました。

単価を上げる方法はシンプルです。新規案件の提示価格を「これまでの1.3倍」に設定する。それで断られたら次の案件で1.2倍に下げる。これを繰り返すと、自分の市場価格が見えてきます。既存クライアントへの値上げ交渉は心理的ハードルが高いので、新規案件から段階的に上げていくのが現実的です。

「自分にそんな価値はない」と思ってしまう気持ち、私もよくわかります。でも、3年やってきた経験は、確実にあなたの中に蓄積されています。それを正当な対価として受け取ることは、決してずうずうしいことではありません。

ここまでLP制作の市場相場と単価アップの戦略をお話ししてきました。最後に、業務委託マッチングサービスの現場で見えてきた傾向を整理します。

「制作のみ」案件と「マーケティング込み」案件の二極化

近年のLP制作案件は、「制作のみ・短納期・低単価」と「マーケティング込み・中長期・高単価」の二極化が進んでいます。

制作のみ案件は、AIツール(v0、Bolt.new、Loveable、Cursorなど)の登場で参入障壁が下がり、価格競争が激化しています。今後3年で、純粋な制作のみの単価は30〜50%下落する可能性が高いと見ています。

一方、マーケティング込みの案件は、AIに代替されにくく、むしろ需要が増加傾向にあります。Webデザイナーとして長期的に活躍するなら、ヒアリング力・構成力・コピー力・分析力を磨くことが必須になります。

専門業界に特化したデザイナーの平均単価が高い

業務委託マッチングサービス上のデータを見ると、「○○業界専門のWebデザイナー」と明示している方の平均単価は、汎用デザイナーの1.4倍程度高くなっています。特に医療・士業・教育・SaaS分野は、専門知識を要求される反面、単価の上昇余地が大きい分野です。

「単発受注」より「継続契約」の比率が上昇

LP1本ごとの単発受注ではなく、「月1〜2本の継続制作」「月額顧問契約」を結ぶWebデザイナーが増えています。継続契約は単発受注と比べて、営業工数が削減され、クライアントとの相互理解も深まるため、結果として時間あたりの収益性が高くなります。

ベテラン帯を目指す方は、単発受注の積み上げではなく、3〜5社の継続契約クライアントを持つビジネスモデルを意識すると、安定的かつ高単価な収入構造を作りやすくなります。

在宅・地方在住デザイナーの活躍領域が拡大

完全リモート前提のLP制作案件は、首都圏在住か地方在住かを問わず、同じ条件で発注されるようになっています。地方在住のWebデザイナーが東京の大手クライアントの案件を月50万円で継続受注するケースも珍しくありません。

業務委託マッチングサービスを通じて、自分の住む場所に縛られず、全国・全業界から案件を選べるようになっています。家庭の事情で通勤が難しい方、地方移住を検討している方にとって、LP制作スキルは生活設計の自由度を大きく広げてくれる選択肢になります。

働く場所と時間を自分で選びながら、スキルに見合った正当な対価を受け取る。それがLP制作という仕事の本来の姿だと、私は考えています。

公的機関・関連参考情報

本記事の内容に関連する公的機関や信頼できる情報源は以下の通りです。最新情報は公式サイトで確認してください。

よくある質問

Q. 高単価案件には高レベルの実績が必要ですよね?

実績の「数」よりも「深さ」です。誰もが知っている大企業のロゴを作った実績がなくても、「小さなカフェのWebサイトを作って、予約数を2倍にした」という実績があれば、中小企業の社長はあなたに頼みたくなります。成果を数値で語れる実績を3つ作るところから始めましょう。

Q. バナー制作しか経験がありませんが、いきなりLP制作を受注しても大丈夫ですか?

まずは自分のポートフォリオサイトや、架空の商品のLPを1本作ってみることをおすすめします。全体の工程を一度自分で回してみることで、見積もりの甘さや技術的な課題が見えてきます。実績がないうちは、知人のビジネスのLPを安価で請け負うところから始めるのも一つの手です。

Q. LP制作の案件を獲得するために、持っておくと有利な資格はありますか?

デザインスキルを直接証明する資格も重要ですが、クライアントとの円滑なやり取りを証明する「ビジネス文書検定」などは、信頼性を高める上で意外と効果的です。また、Web周りのインフラ知識を証明する「CCNA」などがあれば、サーバー関連のトラブルにも強いデザイナーとして重宝されます。

Q. LP制作は「やめとけ」と言われることもありますが、本当ですか?

「やめとけ」と言われる主な理由は、作業範囲が広く修正が多くなりがちなため、時給換算するとバナー制作より低くなるリスクがあるからです。しかし、これはディレクション(管理)の欠如が原因です。しっかりと要件を定義し、追加修正には追加費用をもらうという契約形態を取れば、非常に利益率の高い仕事になります。現実的な課題については、こちらの記事も参考にしてください。

Q. 自分には「これだ!」と言えるほど突き抜けたスキルがありません。どうすればいいですか?

1つのスキルで世界1位を目指す必要はありません。複数のスキルや業界経験を「掛け合 わせる」ことがポイントです。例えば「Web制作」単体ではなく、「Web制作 × 不動産業界の知識 × 補助金活用のアドバイス」のように掛け合わせることで、競合がいないあなただけの独 自のポジションが生まれます。

@SOHOでキャリアを加速させよう

@SOHOなら、あなたのスキルを求めているクライアントと手数料無料で直接つながれます。

@SOHOで関連情報をチェック

お仕事ガイド

年収データベース

資格ガイド

中西 直美

この記事を書いた人

中西 直美

産業カウンセラー・キャリアコンサルタント

大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。

@SOHOで仕事を探してみませんか?

手数料0%・登録無料のクラウドソーシング。フリーランスの方も企業の方も、今すぐ始められます。

関連記事

カテゴリから探す

クラウドソーシング入門

クラウドソーシング入門

クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス

フリーランス

フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金

お金・税金

確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

スキルアップ

スキルアップ

プロフィール・提案文・単価交渉などのテクニック

比較・ランキング

比較・ランキング

サービス比較・おすすめランキング

最新トレンド

最新トレンド

市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド

発注者向けガイド

クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア

転職・キャリア

転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師

看護師

看護師の転職・副業・フリーランス・キャリアガイド

薬剤師

薬剤師

薬剤師の転職・副業・キャリアパスガイド

保険

保険

生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人

採用・求人

無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース

オフィス・ワークスペース

バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業

法律・士業

契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代

シニア・50代

シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

セキュリティ

セキュリティ

サイバーセキュリティ・脆弱性対策・情報保護

金融・フィンテック

金融・フィンテック

暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

経営・ビジネス

経営・ビジネス

経営戦略・ガバナンス・事業承継・知財

ガジェット・機材

ガジェット・機材

フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方

子育て×働き方

子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金

補助金・助成金

個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド