在宅 副業 経費 通信費|スマホ・ネット代の按分ルールの実例


この記事のポイント
- ✓在宅 副業 経費 通信費の按分ルールを国税庁基準で解説
- ✓スマホ・光回線・電気代の家事按分の具体例
- ✓確定申告での失敗パターンまで実務的にまとめます
在宅で副業をしていて、毎月の通信費や光熱費を見るたびに「これ、どこまで経費にできるんだろう」と気になっている方は多いはずです。結論から言うと、在宅 副業 経費 通信費は業務に使った割合(家事按分)の範囲で必要経費に計上できます。ただし「なんとなく半分」では税務調査で説明できません。本記事では、スマホ代・自宅Wi-Fi・電気代・家賃を、按分根拠とともに具体的な数字で落とし込んでいきます。
副業所得が年20万円を超えそうな会社員、フリーランスとして開業届を出したばかりの方、そして「青色申告に切り替えるか迷っている」段階の方を主な対象にしています。読み終えるころには、自分の通信費・光熱費を「どの計算式で・何%まで・何の証拠で」経費にできるかの判断軸が手に入っているはずです。
在宅副業の経費を取り巻く現状:なぜ通信費がここまで論点になるのか
まず前提として、在宅副業に占める通信費の比重は年々上がっています。総務省が公表する家計調査では、2人以上世帯のスマホ・固定回線を含む通信費は月平均で1万3,000円前後、単身世帯でも7,000円〜9,000円の水準で推移しています(総務省統計局)。在宅副業のメインがWebライティング、デザイン、動画編集、オンライン秘書、コーディングといった「ネットがなければ1分も成立しない」業種にシフトしていることを考えると、通信費は事実上「事業のライフライン」です。
一方で、副業所得の課税対象金額は「収入 - 必要経費」で決まります。つまり通信費を適切に按分計上できるかどうかで、所得税・住民税・国民健康保険料(フリーランスの場合)まで連動して変わるということです。年間通信費15万円のうち副業利用分を40%計上すれば、6万円の所得圧縮効果があります。所得税率20%と住民税10%のレンジにいる方なら、それだけで約1万8,000円の手取り改善になる計算です。これは見逃せません。
ただ、ここで注意したいのは「経費にできる=自由に金額を決めていい」ではないという点です。国税庁が示している基本的な考え方は、「事業に直接または間接的に必要な支出」のうち、「合理的な基準で按分できる部分」だけが必要経費になるというものです(国税庁)。基準が説明できなければ、税務調査で否認されるリスクが残ります。
副業でパソコンや事務機器を使うためには電気や通信環境が必要です。また、副業を行うにあたって水回りやトイレといった設備が必要になることもあり、水道を使うこともあるでしょう。電気料金や水道料金、通信費は販売商品と異なり直接的ではありませんが、収入を得るために間接的に必要になる支出です。したがって副業の必要経費として認められます。
引用にある通り、通信費・電気代・水道代はあくまで「間接的に必要な支出」です。直接経費(仕入や外注費)と違い、按分という一手間が必須になります。ここを面倒くさがると、経費を低く見積もりすぎて損するか、逆に多めに乗せて指摘されるかのどちらかになります。
在宅副業で経費にできるもの・できないものの線引き
按分の話に入る前に、そもそも何が経費にできるかを整理しておきます。副業所得(雑所得または事業所得)の必要経費として一般的に認められやすいのは、次のようなカテゴリです。
- 通信費(スマホ代、自宅Wi-Fi、ポケットWi-Fi、光回線、ドメイン・サーバー代)
- 水道光熱費(電気代、ガス代、水道代)
- 地代家賃(自宅家賃の業務使用分)
- 消耗品費(PC周辺機器、文具、インクトナー、椅子・デスクなど10万円未満のもの)
- 減価償却費(PC、カメラ、撮影機材など10万円以上のもの)
- 旅費交通費(取材、打合せ、納品のための移動)
- 新聞図書費(業務に関連する書籍、業界紙、有料記事)
- 研修費・セミナー参加費
- 支払手数料(プラットフォーム手数料、振込手数料、決済手数料)
- 接待交際費(取引先との会食。ただし副業では認められにくい傾向)
逆に、原則として経費にできないものも明確にしておきます。所得税や住民税といった税金本体、健康診断費・医療費、ジムや習い事といった自己投資、家族旅行、私服の購入、副業に関係ない友人との食事代は、ほぼ100%否認対象です。「健康管理しないと働けないからジム代も経費」という理屈は、事業所得でもまず通りません。
正直なところ、ここを甘く見ている人は本当に多いと感じます。私が確定申告サポートの現場で見てきた限り、初年度に張り切ってジム代やコンタクトレンズ代まで経費に入れて、税務署からの問い合わせで青ざめるパターンが一定数あります。グレーゾーンに突っ込むより、白黒はっきりした項目をきちんと按分計上するほうが、長期的にはよほど節税になります。
なお、副業に関する税金や経費の全体像はクラウドソーシングの確定申告ガイド|副業・フリーランスの税金と経費で詳しく整理しています。本記事では通信費・水道光熱費に絞って深掘りします。
家事按分の基本ルール:客観性と継続性が命
按分とは、プライベートと業務の両方で使っている支出を、合理的な基準で分けて経費計上することです。重要なのは、計算式が客観的に説明できることと、毎年同じ基準で継続適用すること。この2点に尽きます。
例えば、10万円の経費を支出したとします。このうち、3万円相当額がプライベートにかかるものであった場合、10万円全額を副業の必要経費とすることはできません。
たとえば10万円の支出のうち3万円分がプライベート利用なら、経費計上できるのは7万円までです。当然といえば当然ですが、按分根拠が説明できないまま「だいたい7割」と書くと、税務署側から「7割の根拠は?」と聞かれた瞬間に詰みます。
按分の主な基準は次の3つです。
時間按分
副業に使った時間 ÷ 総使用時間で割り出す方法です。たとえば1日のうち副業に4時間、プライベート利用に12時間、睡眠時間が8時間という場合、「副業利用4時間 ÷ 起きている16時間 = 25%」または「副業4時間 ÷ 24時間 = 16.7%」のような計算になります。電気代・通信費・スマホ代の按分でよく使われます。
面積按分
自宅のうち、副業専用または主として副業に使っているスペースの面積 ÷ 自宅総面積で計算します。家賃や持ち家の減価償却費、固定資産税、火災保険料の按分で使う方法です。
自宅アパートの一部を副業の事務所として使用する場合には「アパート全体の床面積のうち事務所として使用している部分の床面積」の割合で按分することができます。また、水道光熱費については、24時間のうち、事務所を使用している時間の割合だけを必要経費とするか、使用頻度に応じて按分するのも方法です。
たとえば50平米のマンションで、6平米の書斎を副業専用に使っているなら、面積按分率は12%です。1Kやワンルームで「専用スペースを区切るのが難しい」ケースでは、デスク+椅子の専有面積(おおむね2〜3平米)を採用するのが現実的です。
使用頻度・使用量按分
スマホの通話履歴、ネット回線のデータ通信量、電気の使用量実測など、定量的な実績で按分する方法です。手間はかかりますが、これが最も説得力のある按分根拠になります。後段でスマホとWi-Fiの按分例を具体的に示します。
どの基準を選ぶにしても、初年度に決めた基準は翌年以降も継続して使うのが原則です。毎年都合よく按分率を変えると、税務署からの心証は確実に悪くなります。
通信費の按分実例:スマホ・光回線・ポケットWi-Fi
ここからが本題です。在宅 副業 経費 通信費の按分を、ケース別に数字で落としていきます。
スマホ代の按分
スマホは個人利用とビジネス利用が混在する典型例です。按分の代表的なアプローチは2つあります。
1つ目は、通話履歴・SMS履歴・データ通信量の「業務利用比率」で按分する方法です。たとえば月のデータ通信量が15GB、そのうちクライアントとのZoom・チャット・メール・案件リサーチで使ったのが4.5GBなら、按分率は30%。月額8,000円のプランなら、2,400円が経費になります。年間で2万8,800円。実績ベースなので、税務調査でも説明しやすい数字です。
2つ目は、副業稼働時間ベースで按分する方法です。平日2時間×20日+休日4時間×8日=月72時間の副業時間。月のスマホ利用時間が概算で150時間とすれば、72÷150=48%。ただこの方法は「スマホ総利用時間」が曖昧になりがちなので、データ通信量や通話履歴のほうがおすすめです。
スマホ代の按分でよくある失敗が、「機種代金(端末代)」をそのまま経費計上してしまうケースです。10万円未満なら消耗品費として一括計上可能ですが、10万円以上の端末は減価償却対象(耐用年数4年)になります。ローン残債を一括計上したり、買い替え前の機種代を二重計上したり、というミスは初年度の方に本当によく見られます。スマホ代の経費化についてはフリーランスの通信費・スマホ代を経費にする方法もあわせて参考にしてください。
自宅光回線・固定インターネットの按分
光回線・ホームルーターは「常時接続」の性質上、按分が悩ましい項目です。実務的には以下のどちらかが多いです。
- 副業稼働時間 ÷ 起きている時間(例: 4時間 ÷ 16時間 = 25%)
- 副業稼働時間 ÷ 24時間(例: 4時間 ÷ 24時間 = 16.7%)
月額5,500円の光回線を25%按分するなら、月1,375円・年間1万6,500円が経費です。「24時間ベースのほうが安全」とする説もありますが、夜間は誰も使っていないことが多いので、「起きている時間ベース」のほうが実態には近いと考えています。
ここで注意したいのが、「家族共有の回線をどう扱うか」です。4人家族で1本の光回線を共有していて、副業しているのは自分だけ、というケースでは、家族の使用時間も含めた総利用時間で割る必要があります。「自分しか使っていない」前提の按分率を申告すると、税務調査で家族構成を聞かれた瞬間に否認されます。
ポケットWi-Fi・モバイルルーターの按分
カフェやコワーキングでの作業用に契約しているポケットWi-Fiは、副業専用に近い使い方なら按分率を高めに(70〜100%)設定できます。100%にする場合は、「私用には使っていない」ことを説明できる状態にしておいてください。具体的には、別端末(個人スマホ)で私用ネット利用がカバーされていること、契約名義や利用履歴が業務目的に紐づくこと、などです。
ドメイン代・サーバー代・SaaSサブスク
ポートフォリオサイトや業務用ブログのドメイン代・サーバー代は、原則100%通信費(または支払手数料)で計上できます。ChatGPT、Adobe Creative Cloud、Figma、Canva Proといった業務用SaaSも同様です。私用と業務両方で使うサブスク(Netflix、Spotify、Amazon Primeなど)は原則経費になりません。「リサーチで音楽配信を聴くから」という理屈は、ほぼ通りません。
水道光熱費の按分実例:電気・ガス・水道
電気代は通信費と並んで按分しやすい項目です。一方、ガス代・水道代は副業との関連性が薄いため、慎重な判断が必要です。
電気代の按分
電気代は、面積按分と時間按分の組み合わせで計算するのが一般的です。
たとえば50平米の自宅で、副業に使うエリア(書斎+リビングの一部)が10平米。1日のうち副業時間が5時間。この場合、面積按分20% × 時間按分(5÷24=20.8%)=4.16%、というのは過小評価です。実務的には、「副業時間中はそのエリアで主に電気を使う」と考えて、面積按分のみ、または時間按分のみで計算します。
シンプルなのは時間按分です。平日5時間×20日+休日3時間×8日=月124時間。月の総使用時間を「24時間×30日=720時間」とすれば、按分率は17%。月の電気代が12,000円なら、2,040円が経費・年間2万4,480円です。
冷暖房を使う夏・冬は電気代が跳ね上がるため、「年間平均で按分率を出す」より「月ごとに実額×按分率で計上する」ほうが正確です。会計ソフトに月次で入力する習慣をつけておけば、確定申告期にまとめて遡る手間も減ります。
ガス代・水道代の按分
ガス代・水道代を副業の経費にできるのは、業務上必須な場合に限られます。具体的には、料理教室・パン教室・撮影スタジオ・美容サロンなど、調理や給湯が業務の中核にあるケースです。一般的なWebライター、デザイナー、エンジニアの在宅副業では、ガス代・水道代の経費計上は原則ゼロと考えてください。
「お茶を飲みながら作業するから水道代も」「お風呂で疲れを取らないと作業できないからガス代も」というロジックは、税務署側から見れば苦笑い案件です。無理に乗せて全体の按分姿勢が「ザル」と判断されると、本来計上できるはずの通信費・電気代・家賃まで疑われる結果になります。これは本当に損です。
家賃の按分実例:在宅副業の最大コストを攻める
家賃は在宅副業の経費の中でもインパクトが大きい項目です。月10万円の家賃を20%按分できれば、月2万円・年間24万円の経費が積めます。所得税率20%+住民税10%レンジの方なら、約7万2,000円の節税効果です。
賃貸マンション・アパートの場合
賃貸物件の家賃按分は、面積按分が基本です。書斎やワークスペースとして専用使用している面積 ÷ 物件全体の面積で計算します。1Kやワンルームで専用スペースの確保が難しい場合は、デスク+椅子の専有面積で算出するのが実務的です。
ただし、賃貸契約書の用途が「居住用」に限定されている場合、按分自体は可能ですが、按分率は控えめにしておくのが安全です。経験則では、専用スペースがある場合で15〜25%、共用スペースのみの場合で5〜10%が現実的なラインです。「家賃の80%を経費にしました」というのは、自宅をほぼ事務所として使う特殊なケース以外、まず否認されます。
持ち家の場合
持ち家は家賃が発生しない代わりに、建物の減価償却費、固定資産税、火災保険料、住宅ローンの利息部分(元本は経費不可)を面積按分で経費計上できます。住宅ローン控除を受けている場合、面積按分率が大きすぎると「居住部分の割合が下がる」ため、住宅ローン控除額が減るリスクがあります。トータルでどちらが得かを計算してから按分率を決めてください。
共益費・管理費・更新料
賃貸物件の共益費・管理費は家賃と同じ按分率で計上できます。更新料も、契約期間に応じて按分→経費化が可能です。礼金は20万円未満なら一括、20万円以上なら5年または賃借期間で均等償却します。敷金は返還される性質のため、原則として経費になりません。
按分根拠を残す実務テクニック
按分計算は「やった」だけでは不十分で、「説明できる状態で記録が残っている」ことが重要です。私が確定申告サポートの現場で必ず勧めているのは、以下の3点です。
第1に、按分根拠書(メモでOK)を年1回作って、計算式と前提条件を文章化しておくことです。「電気代の按分率17%は、平日5時間×20日+休日3時間×8日=124時間/720時間で算出。在宅勤務カレンダーの稼働実績を根拠とする」のように、計算式と参照元を書きます。EvernoteでもNotionでもGoogleドキュメントでも、検索可能な場所に置いておいてください。
第2に、按分対象の請求書・領収書をクラウド会計(freee、マネーフォワード、弥生会計など)に紐付けて保存することです。レシートをスマホで撮影してアップロードすれば、電子帳簿保存法のスキャナ保存要件も満たせます。紙のままシューズボックスに突っ込んでおくのは、税務調査で一発アウトの典型パターンです。
確定申告での通信費・水道光熱費の扱いを整理する
副業所得が年20万円を超える会社員、フリーランスとして開業届を出している方は、確定申告で必要経費を申告します。雑所得の場合は収支内訳書(雑所得用)または白色申告の収支内訳書、事業所得の場合は青色申告決算書または白色申告の収支内訳書を使います。
通信費は決算書の「通信費」科目、水道光熱費は「水道光熱費」科目、家賃は「地代家賃」科目に按分後の金額を入力します。按分前の金額をそのまま入れてしまうミスが本当に多いので、入力時は必ず「按分率を掛けた後の数字」を入力してください。
副業所得が20万円以下の会社員は、原則として所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告は別途必要です(住民税には20万円ルールがありません)。「副業所得が20万円以下だから申告ゼロでいい」という思い込みで住民税の申告を忘れる方が多いです。市区町村に問い合わせるか、ふるさと納税や医療費控除のために確定申告する場合は副業所得も合算する必要があるので、ここは要注意です。なお、住民税の納付方法によって副業がバレるリスクが変わる話は副業 バレない 住民税 普通徴収で詳しくまとめています。
事業所得として申告できる規模に達した方は、青色申告に切り替えることで最大65万円の青色申告特別控除が使えます。e-Taxでの電子申告と複式簿記による帳簿付けが要件ですが、freeeやマネーフォワードのクラウド会計を使えば、簿記の知識がほぼなくても満たせます(freee、マネーフォワード)。経費の按分計算もソフト側で自動化されるので、Excel手計算からの卒業を強くおすすめします。
在宅 副業 経費 通信費でやりがちな失敗パターン7つ
最後に、現場でよく見る失敗パターンをまとめておきます。
- 按分根拠を残していない。「だいたい半分です」では税務調査で詰みます。
- 按分率を毎年変える。継続性がないと信頼性が落ちます。
- プライベート利用が明らかな項目(ジム代、家族旅行、医療費)を混ぜる。
- スマホ機種代金を10万円以上でも一括計上する。減価償却が必要です。
- 副業所得20万円以下だから何も申告しない。住民税の申告は別途必要です。
- 領収書を保管していない。請求書のPDFも電子帳簿保存法の要件で保管が必要です。
- プラットフォーム手数料を経費に入れ忘れる。クラウドソーシングの手数料は通常16.5〜22%、決して小さくない金額です。
このうち7つ目は、特に在宅副業の方が見落としがちです。年間100万円の副業収入があるWebライターなら、プラットフォーム手数料だけで16万5,000〜22万円が消えています。これを支払手数料として計上していないと、本来納める必要のない税金まで払うことになります。
当プラットフォーム独自データから見る、在宅副業×経費の実態
当プラットフォームで案件数が多い職種の年収・単価相場を見ると、たとえばソフトウェア作成者の年収・単価相場は中央値で年収450万円〜700万円、副業ベースでも月10万円〜30万円のレンジが珍しくありません。同じく著述家,記者,編集者の年収・単価相場は年収350万円〜550万円のレンジで、副業ライターでも月5万円〜20万円が一般的です。
これらの職種に共通するのは、PC1台と安定したネット回線があれば在宅で完結する点です。逆に言えば、通信費・電気代・PC関連経費の按分計上を最適化するだけで、手取りベースで年3万円〜10万円の差が出てきます。これは月の副業時間に換算すると、5〜10時間分の労働対価に相当します。経費の按分を「面倒だからやらない」のは、時給換算で数千円分の作業を放棄しているのと同じです。
人気カテゴリ別に按分の力点を整理すると次のようになります。AI・マーケティング・セキュリティのお仕事はAPIコスト・SaaSサブスクリプション費用が大きく、通信費・支払手数料の按分精度が手取りに直結します。作曲・編曲・効果音・ジングルのお仕事はDAW・サンプリング音源・防音設備など機材投資が大きく、減価償却費の管理がポイントです。キャリア・副業・人生相談のお仕事はオンラインコーチング中心で、Zoom・通信費・電気代の按分が中心になります。職種ごとに「どの経費科目が大きいか」を把握しておくと、確定申告期の作業効率も上がります。
資格の保有も経費計上の側面から見ると効果があります。たとえば行政書士を持っている方は、副業として顧問契約や書類作成代行を受けると、書籍代・研修費・通信費の経費正当性が一気に高まります。Adobe認定プロフェッショナル Adobe Expressを保有するクリエイターであれば、Adobe Creative Cloudの年額サブスクリプション(月額7,000円前後)が100%経費として通りやすくなります。資格は「仕事を取るため」だけでなく、「経費の説明責任を強くする」効果もあるわけです。
最後に、副業を継続するうえで意外と効くのが「按分計算を月1回30分のルーティンにする」ことです。確定申告期に1年分まとめてやろうとすると、領収書の山と格闘する地獄が待っています。月末にスマホの請求書を見て按分率を計算する、電気代の請求書をクラウド会計に紐付ける、副業稼働時間の集計を1ヶ月単位で締める。この3つを30分のルーティンに組み込んでおくだけで、確定申告期の作業負荷が劇的に下がります。経費計上は「節税のため」だけでなく、「副業を中長期で続けるための経営インフラ」として扱うのが、結局のところ一番合理的だと考えています。
よくある質問
Q. 家族名義の契約になっている電気代やネット代は按分できますか?
同居している生計を一にする親族の名義であれば、実態として事業主が支払いを負担している(または生活費として清算している)ことを証明できれば、家事按分の対象に含めることができます。ただし、振込口座を統一するなど、支払いの実態が見えるようにしておくことが望ましいです。
Q. 1Kのマンションでリビングのテーブルだけで仕事をしていますが、面積按分は可能ですか?
物理的な仕切りがない場合、面積での算出は難易度が高いです。その場合は「使用時間」による按分を採用し、PCの稼働ログやカレンダーの記録を根拠にする方が、税務調査での説得力が増します。
Q. 領収書を紛失してしまった場合、電気代は経費にできませんか?
銀行振込の記録や、クレジットカードの利用明細、電力会社のマイページからダウンロードできる利用証明書があれば、それが領収書の代わりになります。証拠が何もない場合は計上を控えるべきですが、デジタルの記録があれば十分に対応可能です。
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この記事を書いた人
朝比奈 蒼
ITメディア編集者
IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。
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