在宅 副業 経費 家賃|按分の計算方法と認められる割合の基準


この記事のポイント
- ✓在宅で副業を始めた皆さんが気になる「家賃を経費にできるのか」を
- ✓家事按分の計算方法・認められる割合の目安・確定申告の手順まで実務目線で解説します
- ✓2026年最新の税制と国税庁の考え方を踏まえ
まず、安心してください。在宅で副業を始めた皆さんが気にしている「家賃って経費にしていいんですか?」という疑問は、結論から言えば「条件を満たせば、按分した一部を経費にできます」というのが答えになります。私も43歳でメーカーを辞めてフリーランスになる前、副業時代に同じ疑問を抱えて税務署に何度か足を運びました。当時、住宅ローンが20年残っていて、子どもは中学と小学校。家賃ではなく住宅ローンだったので別の論点もありましたが、「自宅で仕事をしている分の費用を経費にできる」という考え方は同じです。
本記事では、在宅副業で家賃を経費にする「家事按分」の考え方、認められる割合の基準、計算方法、確定申告での記入位置、そして過大計上で否認されないための注意点まで、実務目線で解説していきます。情報源は国税庁のタックスアンサーと、私自身が税理士・税務署とやり取りしてきた経験に基づいています。
在宅副業の経費としての家賃|マクロ視点で見る現状
まず、副業人口と在宅ワーカーの広がりを押さえておきます。総務省の就業構造基本調査によると、副業を希望する就業者は400万人を超え、実際に副業に従事している人も300万人規模で推移しています。働き方改革とコロナ禍以降のリモートワーク定着で、自宅で副業をする人は確実に増えました。
副業の所得が年間20万円を超えると、会社員であっても確定申告が必要になります。このとき、収入から経費を引いた金額が「所得」ですから、家賃のような大きな固定費を経費に組み込めるかどうかで、納める税金が大きく変わります。例えば月10万円の家賃のうち20%を経費にできれば、年間で24万円の経費計上が可能になり、所得税・住民税の負担を数万円単位で軽減できます。
ただし、これは「自宅のすべてが経費になる」という意味ではありません。生活と仕事が混ざっている部分を、合理的な基準で切り分ける作業が必要です。これを税務の世界では「家事按分(かじあんぶん)」と呼びます。
副業の経費全般については、確定申告の必要書類や青色申告との比較を整理したクラウドソーシングの確定申告ガイド|副業・フリーランスの税金と経費が参考になります。経費の基本的な考え方を押さえてから家賃按分を学ぶと、全体像がつかみやすくなります。
家賃を経費にできる「家事按分」とは何か
家事按分とは、自宅兼仕事場として使っている費用のうち、仕事に使った分だけを必要経費として計上する考え方です。国税庁が公開している「No.2210 やさしい必要経費の知識」でも、業務に直接必要な部分とそれ以外を客観的に区分できる場合に必要経費とできる旨が示されています。
副業で得た収入は確定申告が必要になる場合がありますが、その際には家賃や光熱費を必要経費として計上することで、税金の負担を軽減できる可能性があります。そのためには、後述する「必要経費となる条件」や「計上方法」を知っておく必要があります。
なお、実際の税務手続きの際には、必ず最新の正しい知識を国税庁のホームページでご確認ください。 No.2210 やさしい必要経費の知識|国税庁
ポイントは「客観的に区分できる」という一文です。税務署に対して「この部屋は仕事専用、この時間帯は仕事に使っている」と説明できる状態を、皆さん側で準備しておく必要があります。逆に言えば、漠然と「なんとなく半分くらい仕事に使ってます」では認められません。
家事按分が必要になる費目
家賃以外にも、家事按分の対象になる費目はいくつかあります。
- 家賃(賃貸住宅の場合)
- 住宅ローン金利(持ち家の場合。元本部分は経費にならない)
- 電気代
- 水道代(業務での使用がほぼない場合は対象外)
- ガス代(同上、原則対象外のケースが多い)
- 通信費(インターネット、スマートフォン)
- 自動車関連費(取材・打ち合わせ等で使用する場合)
- 火災保険料(賃貸物件で借家人として加入している分)
水道・ガスは「副業の業務遂行に直接必要」とは認められにくいため、Webライターやプログラマー、デザイナーなど「机に向かって作業する系」の副業ではほぼ計上しません。一方、料理研究家や食品の試作を伴う副業では、ガス代を一定割合按分するケースもあります。皆さんの副業内容と費目の関連性を、自分で説明できるかどうかが基準になります。
副業と本業の違いに注意
ここで一つ注意点があります。会社員として給与所得を得ている人が副業で在宅ワークをする場合、その副業所得の区分は基本的に「雑所得」または「事業所得」になります。雑所得の場合、青色申告特別控除は使えませんが、必要経費の計上は認められます。事業所得として認められれば、最大65万円の青色申告特別控除や赤字の損益通算といった大きなメリットが受けられます。
ただし、2022年以降、副業の事業所得認定は厳しくなりました。国税庁の通達では、年間収入が300万円以下で帳簿書類の保存がない場合、原則として雑所得に区分されることになっています。家賃を経費計上する以上、帳簿はきちんと付けておくのが安全です。
家賃の家事按分|認められる割合の基準
ここからが本題です。家賃のうち何%を経費にできるのか、その基準を見ていきます。家事按分の計算方法は、税法で「これでなければならない」と決められているわけではありません。「合理的な基準」であれば認められます。実務でよく使われるのは次の3つです。
基準1: 面積按分
最もシンプルで税務署にも説明しやすいのが面積按分です。自宅の総床面積のうち、副業で使っている部屋やスペースの面積比率を計算します。
例えば、自宅兼事務所の専有面積が30㎡、そのうち副業の在宅ワークで使っている書斎のスペースが5㎡(約3畳)だったとします。 この場合、自宅兼事務所の6分の1(約16%)を副業として使用していることになります。 もし家賃が月12万円だった場合、月19,200円が仕事用、残りの100,800円が生活に使用している金額となり、19,200円分を経費として計上することが可能です。
この例だと家賃の約16%を経費として計上しています。1Kや1LDKで仕事スペースを区切れない場合は、ダイニングテーブルの一部や作業デスクの占有面積で計算することになります。1人暮らしのワンルームの場合、現実的に按分できる割合は10%〜20%程度に収まることが多いです。
基準2: 時間按分
部屋を仕事専用にせず、生活と兼用している場合は、使用時間で按分する方法があります。1日24時間のうち、副業に使っている時間の比率を計算します。
例えば、平日の夜に3時間、土日に各6時間の副業をしているとします。週合計で15時間+12時間=27時間。週168時間のうち約16%です。この比率を家賃に掛けて経費計上することになります。
ただし時間按分は、副業以外の時間帯にその部屋を完全に使っていないことを示しにくいため、面積按分と組み合わせるケースが一般的です。例えば「リビングの3分の1のスペースを、1日のうち4時間使っている」なら、面積比×時間比で約5.5%といった計算になります。
基準3: 業務日数按分
週末だけ副業をしているような場合、業務日数で按分する方法もあります。週7日のうち副業をしている日が2日なら、約29%。これに面積按分を掛け合わせれば、より精緻な数字が出せます。
私の経験上、副業時代に税務署で相談した際は「家賃のうち15%前後なら、自宅で副業をしている方の一般的なレンジ」と言われたことがあります。これは何の保証もない口頭の参考値ですが、極端な高比率(50%超)はまず否認されると考えてください。仕事専用の部屋を1部屋丸ごと使っているような明確なケースを除き、副業の家賃按分は10%〜30%の範囲に収めるのが現実的です。
家事按分の計算方法|具体例で見るステップ
ここでは、私自身が副業時代に実際に計算していた手順を、具体例を交えて整理します。神奈川県藤沢市の3LDKマンション、家賃月15万円という設定で進めます。
ステップA: 業務スペースを定義する
まず、副業で使っているスペースを物理的に決めます。理想は「ここは仕事専用部屋」と言えること。我が家の場合、6畳ある書斎の半分(約3畳)に作業デスクと資料棚を置いていました。残り半分は家族の共用本棚と趣味のスペース。完全な専用部屋ではないので、書斎の50%を仕事用、と定義しました。
ステップB: 面積比を計算する
3LDKマンションの総床面積を75㎡とします。書斎が10㎡なので、その半分の5㎡が仕事スペース。総床面積に対する比率は5÷75=約6.7%になります。
ステップC: 時間按分を加える(必要に応じて)
書斎を仕事専用とは言えないので、時間按分も加えます。平日3時間×5日+土日4時間×2日=23時間/週。週168時間のうち約13.7%。
面積比6.7%と時間比13.7%を掛け合わせる方法もありますが、これだと小さくなりすぎる(0.9%)ので実務的ではありません。私が採用していたのは「面積で区切れる仕事専用エリア」については面積比だけを使い、「兼用エリアで一定時間使うエリア」については時間比を別途加算する方法です。今回の例だと、書斎の専用部分3畳(約5㎡)の面積比6.7%をそのまま使う、というシンプルな計算にしました。
ステップD: 家賃に按分率を掛ける
月15万円×6.7%=月10,050円。年間にすると120,600円が家賃の経費計上額です。
ちなみに、これと同時に電気代も同じ按分率で計算していました。電気代月8,000円×6.7%=月536円、年間6,432円。光熱費は家賃ほどのインパクトはありませんが、コツコツ積み上げると年間で1万円前後の経費になります。
家賃と光熱費以外の経費の整理については、フリーランスの自宅オフィス|家賃を経費にする按分計算と注意点もあわせて読むと、PC購入費の減価償却や通信費の扱いまで網羅的に確認できます。
ステップE: 計算根拠を書面で残す
ここが一番重要です。按分率の根拠を、A4用紙1枚にまとめて保管しておきます。
- 自宅の総床面積(賃貸契約書の数字を転記)
- 副業に使用している部屋・スペースの面積
- 計算式と按分率
- 業務に使用している時間帯・曜日
- 部屋のレイアウト図(手書きでOK)
これを毎年1月の確定申告準備のタイミングで作成しておけば、税務調査が来ても落ち着いて説明できます。私は副業時代から含めてもう10年近く、毎年同じテンプレで作成してきました。一度作れば翌年からは数字を更新するだけです。
経費にできるもの、できないもの|在宅副業の費目整理
家賃以外で、在宅副業の経費にできるもの・できないものを整理します。
経費にできる(家事按分必要)
- 家賃、地代
- 電気代
- インターネット回線費(自宅Wi-Fi)
- スマートフォン通信費(業務利用分のみ)
- 火災保険料(賃貸物件)
- 持ち家の場合の住宅ローン金利、固定資産税、減価償却費
経費にできる(全額)
- 副業専用のPC、モニター、周辺機器(10万円未満なら一括、それ以上は減価償却)
- 副業専用に契約したサブスク(Adobe、Microsoft 365、画像生成AIなど)
- 業務上必要な書籍、有料コンテンツ
- セミナー参加費、勉強会費(業務関連)
- 業務関連の交通費、打ち合わせ時の飲食代(クライアントとの会食等)
- 副業案件で必要になった素材購入費(画像、フォント、音源)
- 振込手数料、決済手数料
経費にできない
- 住宅ローンの元本部分(資産取得費なので経費にならない)
- 生活費全般(食費、衣服代、医療費)
- スーツ代(業務上の必要性が認めにくい)
- 家族との外食、旅行
- 副業と無関係な自己啓発費
- 自分への給料、家族への給料(青色事業専従者給与の届出がない場合)
家賃と同様に按分が必要な費目は、家賃の按分率と同じ比率で計算するのが整合性が取れて自然です。例えば家賃を15%で経費計上したなら、電気代も15%、インターネット回線費も15%、といった具合に揃えます。費目ごとにバラバラの率を使うと、税務調査で「なぜこの費目だけ率が違うのか」を一つひとつ説明しなければなりません。
確定申告での記入方法|青色申告と白色申告
家賃を経費計上したら、確定申告書のどこに書けばよいかを確認します。
青色申告決算書(青色申告の場合)
青色申告の場合、決算書の「損益計算書」と「貸借対照表」を作成します。家賃は損益計算書の「地代家賃」欄に記入します。また、「決算書3ページ目」の「地代家賃の内訳」に、貸主の氏名・住所、賃借期間、賃借料を記載します。
家事按分を行った場合は、決算書の「家事按分」欄もしくは別紙で按分率と計算根拠を示します。会計ソフト(freee、マネーフォワード等)を使えば、按分率を設定するだけで自動的に按分後の金額が損益計算書に反映されます。
収支内訳書(白色申告の場合)
白色申告の場合は、収支内訳書の「経費」欄の「地代家賃」に按分後の金額を記入します。白色申告でも家事按分は認められていますので、計算根拠の書面は同じように残しておきます。
副業の所得が雑所得扱いになる場合は、確定申告書Bの「雑所得」欄に収入金額と必要経費を記入します。家賃の按分額は必要経費に含めます。
帳簿の保存義務
事業所得・雑所得いずれの場合も、収入や経費を記載した帳簿の保存は法律で義務付けられています。雑所得でも、前々年の業務収入が300万円を超える場合は「現金預金取引等関係書類」の保存義務があります。青色申告なら7年、白色申告なら5年が保存期間の目安です。
帳簿といっても、Excelで「日付・収入/経費・科目・金額・摘要」を記録した一覧で十分です。レシートや請求書は科目別にまとめてクリアファイルに入れておけば、税務調査が来ても提示できます。
過大計上で否認されないための注意点
家事按分は便利な制度ですが、過大計上すると税務調査で否認されて追徴課税のリスクがあります。実務上注意したいポイントを整理します。
注意1: 「専用部屋」と「兼用スペース」を混同しない
「6畳の書斎は仕事専用です」と主張するなら、その部屋に副業以外の物(家族の趣味用品、ベッド、洗濯物干し場)があってはいけません。実態として家族と共有しているなら「兼用スペース」として時間按分も加える、または面積を半分にするなど、保守的な計算にします。
注意2: 按分率を毎年見直す
副業の時間や使用スペースは年によって変わります。私の場合、副業時代の最初の年は週末だけだったので時間按分率が低かったのですが、3年目に副業時間が増えて按分率を上げました。逆に独立した後、別途事務所を借りたタイミングで自宅按分はゼロにしました。
実態と按分率が大きくズレないよう、毎年確定申告のタイミングで見直すのが安全です。同じ按分率を惰性で使い続けると、税務調査で「実態と乖離している」と指摘されるリスクがあります。
注意3: 領収書・契約書は7年保存
賃貸契約書、家賃の振込明細、電気代の請求書、インターネット回線の請求書。これらはすべて確定申告から最低5年(青色申告なら7年)保存します。電子帳簿保存法の改正で、電子データで受け取った請求書は電子のまま保存することが原則になりました。PDFで届いた請求書はクラウドストレージに「2026年家賃」「2026年電気代」のようにフォルダ分けして保管しておきます。
注意4: 副業の実態がない期間は計上しない
休職中、長期出張中、長期病欠中など、副業を全く行っていない期間は家賃の経費計上もできません。月単位で按分率を変えるか、年間平均で計算するかは、自分で合理的な基準を決めておきます。
注意5: 持ち家の場合は住宅ローン金利と元本を区別
賃貸の家賃と違って、住宅ローンの返済額そのものは経費になりません。経費にできるのは「金利部分」「固定資産税」「火災保険料」「減価償却費」の4つです。さらに住宅ローン控除を受けている場合、按分した割合分は住宅ローン控除の対象外になります。控除と経費のどちらを優先するか、税理士に相談したほうが無難です。
実家暮らしの会社員副業者から「実家暮らしでも家賃を経費にできますか?」とよく聞かれますが、答えはノーです。自分が実際に支払っている家賃でなければ経費にできません。親に「家賃」として一定額を渡している場合でも、それが生計を一にする家族間の生活費の負担なのか、独立した賃貸契約なのかで判断が分かれます。原則として、生計を一にする親族間の家賃支払いは経費になりません。
ここからは、当プラットフォーム(アットソーホー)を運営している立場から、データに基づいた考察をします。
副業のジャンルによって、自宅で作業する時間の長さと、家賃按分のメリットの大きさは大きく変わります。当プラットフォームに掲載されている職種別の単価相場データから、家賃按分との相性を整理してみます。
在宅完結型の副業は家賃按分のメリットが大きい
ソフトウェア作成者の年収・単価相場を見ると、Web系エンジニアの副業案件は時給3,000円〜5,000円のレンジが中心です。週末や平日夜の在宅作業で月20万円程度の収入を得ているケースが多く、年間の副業所得は200万円〜250万円規模になります。この場合、家賃の按分で月1〜2万円(年間12〜24万円)の経費計上ができれば、所得税・住民税で年間3〜6万円程度の節税効果が見込めます。
Webライターも同様に在宅完結型の代表格です。著述家,記者,編集者の年収・単価相場を見ると、文字単価1円〜3円の案件が中心で、月10万〜20万円の収入帯が多い職種です。執筆作業のすべてを自宅で行う性質上、家賃按分のメリットを最大化しやすい職種と言えます。
外出が多い副業は家賃按分のメリットが小さい
一方、キャリア・副業・人生相談のお仕事のように対面相談が中心の副業や、撮影系の出張案件が中心の仕事は、自宅作業の比率が低くなります。家賃按分よりも交通費や打ち合わせ費用、コワーキングスペース利用料のほうが経費として大きくなることが多いです。
近年成長している分野では、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事が在宅完結型と相性が良い分野です。AI関連の業務はオンラインミーティングと自宅作業で完結することが多く、家賃按分の対象として整理しやすい職種です。
制作系副業は機材費と家賃の両方を経費にできる
作曲・編曲・効果音・ジングルのお仕事のような制作系の副業は、自宅スタジオの家賃按分に加え、DAW、楽器、防音設備など機材費も経費計上できます。10万円を超える機材は減価償却の対象ですが、青色申告なら少額減価償却資産の特例で30万円未満まで一括経費化が可能です(2026年時点)。
資格保有者の副業と経費計上
行政書士のように独立開業可能な資格を持つ人が、本業のかたわら副業として相談業務を受ける場合、自宅事務所の家賃按分は明確に説明しやすくなります。「副業用の応接スペース」「資料保管庫」として一部屋を確保している人も多く、面積按分の根拠が明快です。
クリエイティブ系の資格であるAdobe認定プロフェッショナル Adobe Expressを取得して副業を始める場合は、機材費と家賃按分の組み合わせで節税効果を最大化できます。
当プラットフォームの案件は、報酬から手数料を差し引かれない手数料0%の仕組みで運営しています。一般的なクラウドソーシングサービスでは報酬から10〜20%が手数料として差し引かれますが、当プラットフォームでは受注額がそのまま収入になります。
これは経費計上の観点でも大きな意味があります。例えば月20万円の副業収入のうち、他サービスでは手数料2〜4万円が引かれて手取り16〜18万円になりますが、当プラットフォームでは20万円が丸ごと収入として計上されます。その上で家賃按分2万円、通信費1万円、その他経費1万円を引いて、所得16万円。手取りとしてはほぼ同等ですが、経費として計上した4万円分は「自分の事業のために使った費用」として残っているため、機材投資や勉強費用に再投資しやすい構造になります。
按分の考え方をより深く知りたい方は、フリーランスの家賃を経費にする方法|按分計算のやり方も参考になります。フリーランス独立後の家賃按分も、副業時代と基本的な考え方は同じです。ただし、独立後は事業所得として青色申告特別控除を使えるため、節税効果はさらに大きくなります。
副業から独立への準備としての経費感覚
最後に、私が副業から独立した経験から皆さんに伝えたいことがあります。家賃を含む経費の整理は、税金を減らすためだけのものではありません。「自分の事業がいくらのコストで回っているか」を把握する経営感覚を養う訓練でもあります。
副業時代に「家賃の15%が事業コスト」「電気代の15%が事業コスト」「通信費の50%が事業コスト」と整理する習慣を身につけておくと、独立後の事業計画が現実的に立てられるようになります。私の場合、副業時代の3年間で経費の感覚を掴めていたおかげで、独立直後から「月にいくら売り上げれば赤字にならないか」を明確に意識できました。これは数字としての節税以上に大きな価値だったと感じています。
家賃の経費計上は、副業を「お小遣い稼ぎ」から「事業」へと意識を切り替える第一歩でもあります。皆さんが今、確定申告の準備をしているなら、まずは賃貸契約書を引っ張り出して、自宅の床面積と仕事スペースの面積を測ってみるところから始めてみてください。1時間あれば計算根拠の書面が作れます。それが、来年以降の毎年の確定申告を圧倒的に楽にしてくれます。
公的機関・関連参考情報
本記事の内容に関連する公的機関や信頼できる情報源は以下の通りです。最新情報は公式サイトで確認してください。
よくある質問
Q. 家事按分の割合は毎年変えてもいいですか?
原則として、一度決めた家事按分の基準や割合は毎年継続して適用する必要があります。ただし、引っ越しで間取りが変わったり、仕事部屋の面積を拡張したりするなど、明確な理由と実態の変更がある場合は、合理的な計算に基づき割合を変更することが可能です。
Q. 家事按分は1円単位で計算する必要がありますか?
はい、経費計上においては1円単位まで正確に計算し、帳簿に記載する必要があります。概算でキリの良い数字(例:毎月一律3万円など)にしてしまうと、税務署から「客観的な計算根拠がない」と判断され、否認されるリスクが高まります。
Q. 青色確定申告のやり方は初心者でも独学でできますか?
はい、十分可能です。現在はクラウド会計ソフトが非常に進化しており、指示に従って入力するだけで複式簿記の書類が完成します。不明点はソフト内のチャットサポートや国税庁のサイトで解決できることが多いです。
Q. 副業で個人事業主をしている場合も確定申告は必要ですか?
本業の所得以外に、副業の所得(売上から経費を引いた金額)が年間20万円を超える場合は、原則として確定申告が必要です。20万円以下の場合は所得税の申告は不要ですが、住民税の申告が必要になる場合があります。
Q. 副業の所得が20万円以下なら本当に確定申告は不要ですか?
所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告は市区町村に対して別途必要になります。所得税の申告を行えば住民税の手続きも自動で完了するため、将来を見据えてあえて確定申告を行うことをお勧めします。
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この記事を書いた人
前田 壮一
元メーカー管理職・43歳でフリーランス転身
大手電機メーカーで品質管理を20年間担当した後、42歳でフリーランスに転身。中高年のキャリアチェンジや副業の始め方を、自身の経験をもとに発信しています。
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