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タイムボックスとは|時間を区切って作業を終わらせる進め方

@SOHO編集部
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タイムボックスとは|時間を区切って作業を終わらせる進め方

この記事のポイント

  • ✓作業にあらかじめ決めた時間の枠を割り当て
  • ✓その時間が来たら区切る進め方です
  • ✓個人の仕事や会議での使い方

タイムボックスとは、作業や会議にあらかじめ時間の枠を決めておき、その時間が来たら、終わっていてもいなくても区切る進め方のことです。「終わるまでやる」のではなく「この時間でできるところまでやる」と考えるため、時間を際限なく使ってしまうことを防げます。

この記事では、タイムボックスの考え方と、ソフトウェア開発の進め方であるスクラムでの使われ方を説明したうえで、個人の仕事や会議での使い方を手順で紹介します。時間の長さの決め方、ポモドーロ・テクニックとの違い、うまくいかないときの直し方、チームで予定を共有する方法まで順に整理します。週の時間の枠をチームで見える形にする道具として、プロジェクト管理ツールのPinatecaにも後半で触れます。

タイムボックスとは何か

タイムボックスとは、ある作業や活動に使える時間の上限を先に決め、その枠の中で進める方法です。英語の time(時間)と box(箱)を合わせた言葉で、時間を箱に見立てて、その箱からはみ出さないように作業を進める、という考え方を表しています。

ふだんの仕事では、「この資料が完成するまで作る」「話がまとまるまで会議を続ける」のように、作業の終わりを中身で決めることが多いはずです。この進め方だと、細かいところにこだわり始めると時間が延び続け、ほかの仕事を圧迫します。タイムボックスでは、終わりを時間で決めます。決めた時間が来たら一度手を止め、どこまでできたかを確かめて、次にどうするかを決めます。

タイムボックスで変わること

タイムボックスを取り入れると、次のような変化が起きます。

  • 作業が際限なく延びなくなる:時間の上限があるので、細部へのこだわりに歯止めがかかります
  • 始めやすくなる:「30分だけやる」と決めると、大きな作業でも手を付けやすくなります
  • 見積もりの力がつく:決めた時間でどこまでできたかを記録すると、自分の作業の速さが分かってきます
  • 優先順位がはっきりする:限られた時間の中で何をやるかを決めるため、大切なことから手を付けるようになります
  • 予定が立てやすくなる:作業ごとに時間の枠を決めるので、1日や1週間の予定が組みやすくなります

締め切りとの違い

タイムボックスは締め切りと似ていますが、考え方が違います。締め切りは「この日までに終わらせる」という終わりの約束で、締め切りまでの時間の使い方は決めていません。タイムボックスは「この作業にはこれだけの時間を使う」という時間の使い方の約束です。締め切りがある仕事でも、その前の作業を小さなタイムボックスに分けて進めると、締め切りの直前に慌てることが減ります。締め切りが「どこまでに」を決め、タイムボックスが「どのように時間を使うか」を決める、と考えると、両者を組み合わせて使いやすくなります。

スクラムでのタイムボックス

タイムボックスという言葉は、ソフトウェア開発の進め方の1つであるスクラムで広く使われています。スクラムでは、開発をスプリントと呼ばれる短い期間に区切り、その中で計画、毎日の確認、成果の確認、振り返りを繰り返します。そのそれぞれに、時間の上限が決められています。

スプリントが 1 か月の場合、スプリントプランニングのタイムボックスは最大で 8 時間である。スプリントの期間が短ければ、スプリントプランニングの時間も短くすることが多い。 出典: スクラムガイド(2020年版・日本語)

スクラムの決まりをまとめたスクラムガイドでは、次のような時間の枠が示されています。

活動 内容 時間の枠
スプリント 開発の1つの区切り 1か月以内の決まった長さ
スプリントプランニング スプリントで何をどう作るかを決める 1か月のスプリントなら最大8時間
デイリースクラム 毎日の進み具合を確かめ、その日の計画を立てる 15分
スプリントレビュー 作った成果を関係者と確かめる 1か月のスプリントなら最大4時間
スプリントレトロスペクティブ 進め方を振り返り、改善を決める 1か月のスプリントなら最大3時間

スプリントが2週間など短い場合は、それぞれの時間も短くすることが多いとされています。

スクラムでタイムボックスが大切にされるのは、短い期間で作って確かめることを繰り返すためです。期間を決めて区切るからこそ、決まった間隔で成果を確かめ、進め方を直すことができます。また、毎日のデイリースクラムを15分と短く決めているのは、その場で細かい問題まで解こうとせず、確かめるべきことだけを確かめるためです。詳しい話し合いが必要になったら、関係する人だけで別の時間を取ります。全員が集まる場を短く保ち、必要な人だけが深く話す、という分け方は、ふだんの会議にもそのまま使えます。

スクラムを使っていない職場でも、この考え方は個人の仕事や会議にそのまま生かせます。

個人の仕事でタイムボックスを使う手順

ここからは、個人の仕事にタイムボックスを取り入れる手順を説明します。

ステップ1:やることを書き出す

最初に、その日にやることを書き出します。大きな作業は、「企画書を作る」ではなく「構成を決める」「データを集める」「本文を書く」のように、1つずつ取り組める大きさに分けます。

ステップ2:作業ごとに時間の枠を決める

書き出した作業ごとに、使ってよい時間を決めます。「構成を決める:30分」「データを集める:60分」のように、上限の時間を決めます。初めのうちは、自分の見積もりより少し長めにしておくと、枠からはみ出すことが減ります。

ステップ3:その時間を予定表に入れる

決めた時間の枠を、予定表に入れます。「10時から10時30分:構成を決める」のように、時刻で入れるのがポイントです。予定表に入っていないタイムボックスは、ほかの用事に押し出されてしまいます。

ステップ4:時間が来たら区切る

作業を始めたら、タイマーなどで時間を測ります。時間が来たら、途中でも手を止めます。ここが一番大切なところです。「あと少しで終わるから」と延ばし始めると、タイムボックスの意味がなくなります。

ステップ5:どこまでできたかを確かめて次を決める

手を止めたら、どこまでできたかを確かめます。終わっていなければ、残りを別のタイムボックスに入れるか、今の出来で十分と判断して次の作業に進むかを決めます。どちらにするかを自分で決めることが、タイムボックスの効果を生みます。迷ったときは、その作業の目的に立ち返り、残りの部分がなくても目的を果たせるかを考えます。

ステップ6:記録して見積もりを直す

決めた時間と、実際にどこまでできたかを記録しておきます。記録がたまると、「この種類の作業は、自分は見積もりより2割多くかかる」といった傾向が分かり、次の見積もりが正確になります。

会議でタイムボックスを使う方法

タイムボックスは、会議を短く、実りのあるものにするのにも役立ちます。

会議全体の時間を決める

会議の時間は、予定表の枠をなんとなく1時間で取るのではなく、目的に合わせて決めます。情報の共有だけなら15分、何かを決める会議なら30分、というように、目的から必要な時間を考えます。

議題ごとに時間を割り振る

会議の中でも、議題ごとに時間を割り振ります。会議の案内に「1. 先週の進み具合(5分)」「2. 新しい案の検討(15分)」「3. 次の担当の決定(5分)」のように書いておくと、参加者は時間を意識して話すようになります。

時間を見る係を決める

会議の中で、時間を見る係を1人決めます。議題の時間が近づいたら「残り2分です」と伝えてもらうと、話がまとまりやすくなります。

時間内に決まらなかったときの扱いを決める

議題が時間内に決まらなかったときの扱いを、あらかじめ決めておきます。「担当者が案をまとめて、次の会議までにチャットで共有する」「別に短い会議を設ける」などです。扱いが決まっていれば、時間が来たときに無理に延ばさずに済みます。

向いている作業と向いていない作業

タイムボックスはどんな作業にも使えるわけではありません。向いている作業と、注意が要る作業を分けておくと、使いどころを間違えずに済みます。

向いている作業

  • 終わりが見えにくい作業:調べ物、資料の手直し、デザインの細部の調整など、やろうと思えばいくらでも続けられる作業
  • 始めるのが億劫な作業:大きな企画書の書き始めや、溜まった書類の整理など、手を付けるまでに時間がかかる作業
  • 細切れの時間でできる作業:メールの返信、短い確認、事務の処理など
  • 話し合い:会議、打ち合わせ、案を出す話し合いなど

注意が要る作業

  • 途中で止めると危ない作業:機械の操作や、作業の途中で止めるとやり直しになる処理などは、時間が来ても区切りのよいところまで進める必要があります
  • 相手の都合で時間が決まる作業:お客様への対応や、相手のある電話などは、こちらの都合で区切れません
  • 品質の基準が決まっている作業:決められた確認の手順を省くと事故につながる作業は、時間より手順を優先します

注意が要る作業でも、その前後の準備や片付けにタイムボックスを使うことはできます。作業そのものを区切れなくても、周辺の作業を時間で区切れば、1日全体の時間の使い方は整います。

優先順位とあわせて使う

タイムボックスは、時間の使い方を決める方法ですが、何に時間を使うかを決めるのは優先順位です。時間の枠を決める前に、やることの中から大切なものを選んでおくと、タイムボックスの効果が大きくなります。

優先順位を考えるときは、作業を「大切さ」と「急ぎ具合」の2つで分けてみる方法がよく使われます。

急ぐ 急がない
大切 すぐに時間の枠を取ってやる 先に時間の枠を予定表に入れて守る
大切でない 短い時間の枠でまとめて片付ける やらない、または後回しにする

特に大切なのは、「大切だが急がない」作業です。勉強、仕組みの改善、将来の準備などは、急ぎの用事に押し出されて後回しになりがちです。こうした作業こそ、先に時間の枠を予定表に入れて守ることで、少しずつでも進められます。

「大切でないが急ぐ」作業は、短い時間の枠を決めて、まとめて片付けます。細かい問い合わせへの返事や事務の処理を1日の中に散らばらせず、決まった時間にまとめると、集中が要る作業の時間を守りやすくなります。

時間の長さの決め方

タイムボックスの長さに正解はありませんが、作業の種類によって目安があります。

作業の種類 時間の目安 考え方
メールやチャットの返信 15分から30分 まとめて処理し、それ以外の時間は開かない
集中が要る作業(文章、分析、設計) 45分から90分 長すぎると集中が続かず、短すぎると作業に入る前に終わる
調べ物 30分 終わりがないので、時間で区切らないと延び続ける
決める会議 30分 目的と議題を絞れば多くは30分に収まる
情報を共有する会議 15分 立ったまま行うと短く済むこともある
振り返り 15分から30分 週や月の終わりに短く行う

長さを決めるときは、作業の中身だけでなく、その日の予定の空き具合も考えます。会議の合間に30分しか空いていないなら、その30分で区切りのつく作業を選びます。

休憩もタイムボックスにする

集中が要る作業を続けるときは、休憩も時間の枠に入れます。休憩を入れずに作業を続けると、後半に集中が落ち、かえって時間がかかります。

1週間の単位でタイムボックスを組む

1日の予定だけでなく、1週間の単位でタイムボックスを組むと、大きな作業も無理なく進められます。

週の初めに枠を決める

週の初めに、その週にやるべき大きな作業を3つほど選び、それぞれに使う時間の合計を決めます。「企画書の作成に合計4時間」と決めたら、それを月曜日と水曜日の午前に2時間ずつ割り当てる、というように予定表に入れていきます。

決まった作業は曜日と時間を固定する

毎週決まって行う作業は、曜日と時間を固定すると、考える手間が減ります。「金曜日の16時から17時は翌週の予定を立てる」「火曜日と木曜日の朝30分は勉強」のように決めておくと、習慣になります。

週の終わりに振り返る

週の終わりに15分ほど、決めた時間の枠を守れたか、予定より時間がかかった作業は何かを振り返ります。守れなかった枠があれば、その理由を考えて、翌週の組み方を直します。割り込みが多かったのか、見積もりが短すぎたのか、そもそも予定を詰め込みすぎていたのかを分けて考えます。

記録の付け方

タイムボックスの効果を高めるには、記録が欠かせません。記録は細かくなくてかまいません。次のような列を持つ表を、スプレッドシートや手帳に作っておくだけで十分です。

列 書く内容
日付 作業をした日
作業 何の作業をしたか
決めた時間 タイムボックスの長さ
できたところ 時間内にどこまで進んだか
延びた・残った 時間を延ばしたか、残りを別の枠に回したか
気づき 割り込みがあった、思ったより早く終わったなど

記録が2週間分ほどたまったら、作業の種類ごとに「決めた時間」と「できたところ」を見比べます。いつも時間が足りない作業、いつも時間が余る作業が分かれば、次から時間の枠を直せます。

記録は、自分の働き方を見直す材料にもなります。集中が要る作業がはかどるのは午前と午後のどちらか、割り込みが多いのは何曜日か、といった傾向が見えてくると、予定の組み方そのものを変えられます。

上司や依頼者とのやり取りに生かす

タイムボックスで時間の使い方を決めていると、上司や依頼者とのやり取りもしやすくなります。

見積もりを根拠を持って伝える

記録がたまっていれば、「この種類の作業は、これまでの記録だとおよそ3時間かかります」と、根拠を持って見積もりを伝えられます。根拠のある見積もりは、相手にとっても予定を立てやすく、信頼につながります。

途中の状態を早めに見せる

タイムボックスで区切ったところで、途中の状態を見せて確認をもらうと、方向違いの作業を長く続けることを防げます。「最初の1時間で構成案を作ったので、この方向でよいか確かめてください」と早めに見せれば、手戻りが小さくなります。

急な依頼への答え方が決まる

急な依頼が来たときも、「今日は午後に1時間の空きがあるので、その中でできるところまで進めます」と、時間の枠で答えられます。できるかどうかをあいまいに答えるより、相手も判断しやすくなります。

始めて1週間の進め方

タイムボックスを初めて取り入れるときは、いきなり1日の予定をすべて時間で区切ろうとせず、少しずつ広げていきます。

日 やること
1日目 1日のうち1つの作業だけ、時間の枠を決めてやってみる
2日目から3日目 メールとチャットの返信を、決まった時間にまとめる
4日目から5日目 集中が要る作業を、午前に1つ時間の枠で入れる
週末 記録を見返し、時間の長さを直す

最初の1週間で大切なのは、時間が来たら止めることに慣れることです。止めてみると、意外と困らないことに気づきます。止めても困らなかった作業は、そもそも時間をかけすぎていた作業です。

ポモドーロ・テクニックとの違い

タイムボックスとよく一緒に紹介されるのが、ポモドーロ・テクニックです。ポモドーロ・テクニックは、フランチェスコ・シリロ氏が考案した時間の使い方で、短い作業と休憩を繰り返す方法として知られています。公式サイトでは、25分の作業の繰り返しにとどまらず、計画、作業量の見積もり、記録、振り返りまでを含む考え方だと説明されています。

項目 タイムボックス ポモドーロ・テクニック
時間の長さ 作業ごとに決める 短い作業の時間をくり返す形が基本
主な使い道 作業、会議、開発の期間など幅広い 個人の集中した作業
休憩 必要に応じて決める 作業と休憩を組にして繰り返す
考え方の中心 時間の上限を決めて区切る 集中と休憩のリズムを作り、記録して振り返る

タイムボックスは「作業に時間の枠を割り当てる」という広い考え方で、ポモドーロ・テクニックは個人の集中した作業に向いた、具体的な進め方の1つだと考えると分かりやすくなります。両方を組み合わせて、「この企画書には午前中の2時間のタイムボックスを割り当て、その中は短い作業と休憩を繰り返す」という使い方もできます。

タイムボックスがうまくいかないときの直し方

タイムボックスを始めても、思ったように進まないことがあります。よくあるつまずきと、その直し方を紹介します。

毎回、時間内に終わらない

決めた時間内にいつも終わらない場合は、見積もりが短すぎるか、作業の大きさが大きすぎるかのどちらかです。作業をさらに小さく分けるか、時間の枠を長めにします。記録を見て、自分の作業の速さに合った長さに直していきます。

割り込みで時間が崩れる

電話やチャット、急な相談で作業が途切れる場合は、割り込みを受ける時間を決めます。集中する時間はチャットの通知を切り、「11時と15時にまとめて返信する」のように返信の時間をタイムボックスにします。急ぎの連絡の方法だけは決めておくと、通知を切っていても安心です。

時間が来ても止められない

時間が来ても「あと少し」と続けてしまう場合は、次の予定を詰めて入れてみます。次の予定があると、止める理由ができます。また、止めるときに「次に何から始めるか」を一言メモしておくと、途中で止めても再開しやすくなるので、止める抵抗が小さくなります。

予定を詰め込みすぎる

1日の予定をすべてタイムボックスで埋めると、少し遅れただけで全体が崩れます。1日のうち、何も入れない予備の時間を1時間ほど残しておくと、遅れを吸収できます。予備の時間を使わずに済んだ日は、その時間を翌日の準備や、後回しにしていた小さな作業に回せば無駄になりません。予定を立てるときは、移動や準備にかかる時間も枠に含めて考えると、実際の1日に近い計画になります。

完璧を求めてしまう

タイムボックスは、時間内にできたところまでで次に進むことを前提にしています。毎回完璧に仕上げようとすると、時間が足りなくなります。作業の目的に照らして、「この出来で十分か」を判断する練習をすると、タイムボックスが使いやすくなります。

集中を守るための準備

タイムボックスの時間を有効に使うには、その時間に集中できる準備が必要です。時間の枠を決めても、始めてから資料を探したり、通知に気を取られたりしていては、枠の中でできることが減ってしまいます。

始める前に用意を済ませる

作業に必要な資料、ファイル、道具は、タイムボックスを始める前にそろえておきます。前のタイムボックスの終わりに、次の作業で使うものを開いておくのも効果があります。

通知を切る

集中が要る作業の間は、チャットやメールの通知を切ります。スマートフォンは目に入らない場所にしまっておくと、手に取る回数が減ります。急ぎの連絡だけは電話にしてもらう、などの決まりを周りと共有しておくと安心です。

時間の測り方を決める

時間は、スマートフォンやパソコンのタイマー、キッチンタイマーなど、手元にあるもので測れます。画面の中のタイマーは、ほかの通知と一緒になって見落とすことがあるので、音や振動で知らせてくれるものを選びます。残り時間が目に見える形のタイマーを使うと、時間の感覚がつかみやすくなります。

区切りの合図を決める

時間が来たら、立ち上がって水を飲む、窓の外を見る、といった区切りの合図を決めておくと、気持ちを切り替えやすくなります。在宅で仕事をしている人は、この区切りがないと、休んだつもりでも頭が仕事から離れないことがあります。

長い期間の仕事をタイムボックスで区切る

タイムボックスは、数十分の作業だけでなく、数週間から数か月にわたる仕事にも使えます。スクラムのスプリントは、その代表的な例です。

長い仕事を、たとえば2週間ずつの期間に区切り、それぞれの期間の終わりに「ここまでできているはず」という目標を決めます。期間の終わりには、目標に届いたかどうかにかかわらず、できたものを確かめ、次の期間の計画を立て直します。

この進め方のよいところは、遅れに早く気づけることです。3か月先の締め切りだけを見ていると、遅れに気づくのは締め切りの直前になりがちです。2週間ごとに区切っていれば、最初の2週間で遅れが分かり、手を打つ時間が十分に残っています。

期間を区切るときは、それぞれの期間の長さをそろえることが大切です。長さがそろっていると、1つの期間でどれくらい進められるかが分かってきて、残りの期間の見通しも立てやすくなります。

場面別のタイムボックスの使い方の例

在宅で仕事を受けている人の1日の例

時間 タイムボックス
9:00から9:30 メールとチャットの返信、その日の予定の確認
9:30から11:00 集中が要る作業(記事の執筆、資料の作成など)
11:00から11:15 休憩
11:15から12:00 調べ物、依頼者への確認
13:00から14:30 集中が要る作業
14:30から15:00 メールとチャットの返信
15:00から16:30 修正の作業、細かい作業
16:30から17:00 翌日の予定を立て、作業の記録を付ける

在宅で仕事をしていると、始業と終業の区切りがあいまいになりがちです。1日の終わりにも「予定を立てて記録を付ける」というタイムボックスを入れておくと、仕事を終える区切りができます。

資格の勉強に使う例

資格の勉強にもタイムボックスは向いています。「平日は朝の30分を過去問、夜の30分を見直し」のように、毎日の時間の枠を決めておくと、勉強を習慣にしやすくなります。1回の勉強で「この章を全部終わらせる」と決めるより、「30分でできるところまで」と決めるほうが、忙しい日でも続けられます。

チームの作業に使う例

チームで新しい企画の案を出すときに、「最初の20分は全員で案を出すだけ、評価はしない」「次の20分で案を絞る」のように、段階ごとにタイムボックスを決めると、話し合いが脱線しにくくなります。

家事や暮らしの用事にも使う

タイムボックスは、仕事だけでなく、家事や暮らしの用事にも使えます。特に在宅で仕事をしている人は、仕事と家事の時間が混ざりやすいので、両方を時間の枠で区切ると1日の見通しが立ちやすくなります。

たとえば、「昼休みの15分で洗濯物を片付ける」「夕方の30分で翌日の食事の準備をする」のように、家事にも時間の枠を決めておきます。仕事の合間に家事を少しずつ挟むと、どちらにも集中できず、気づくと夕方になっていた、ということが起きがちです。家事の時間を決めておけば、仕事の時間は仕事に集中できます。

家族と暮らしている人は、仕事の集中する時間を家族と共有しておくと、声をかけるタイミングを分かってもらいやすくなります。子どもの送り迎えなど、動かせない予定を先に予定表に入れ、残った時間に仕事のタイムボックスを組むと、無理のない計画になります。

チームで時間の枠を共有する

タイムボックスは個人でも使えますが、チームで使うと効果が大きくなります。お互いの集中する時間が分かれば、その時間を避けて相談できるからです。

チームで共有するときは、それぞれの集中する時間や、決まった会議の時間を、全員が見られる予定表に入れておきます。共有の予定表で十分な場合も多いですが、作業の担当や期限と一緒に、週の時間の枠を見えるようにしたい場面では、プロジェクト管理ツールを使う方法もあります。

その選択肢の1つが、国産のプロジェクト管理ツールのPinateca(ピナテカ)です。公式サイトによると、カンバン、ガントチャート、カレンダー、リストなど8種類のボードとチャットが、無料プランから使えます。その中の時間割ボードは、曜日と時限で週の枠を埋める形のボードで、週ごとに決まった作業の時間の枠を並べて見せるのに向いています。カレンダーボードでは月と週の予定を一望でき、作業ごとのカードに担当と締切を付けて、進み具合をチームで確かめられます。

公式の料金ページによると、5人までのチームなら期限なしで無料で、ボードは10個まで、クレジットカードの登録は要りません。6人目、または11個目のボードからはスタンダードプランになり、料金は1人あたり月額500円(税抜、年払いなら1人あたり月額400円)です。時間を測るタイマーの機能はないため、時間を測るのはスマートフォンのタイマーなどを使い、時間の枠と作業の進み具合の共有にPinatecaを使う、という使い分けになります。

Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

独自の視点から見た、時間を区切れる人の強み

在宅ワークとフリーランスの仲介を長く続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く続けている人ほど、時間の使い方に自分なりの区切りを持っています。在宅の仕事は、誰にも時間を区切られないため、こだわり始めると1つの作業に際限なく時間を使ってしまいます。作業ごとに時間の枠を決めて区切れる人は、見積もりが正確になり、納期の約束を守れるので、依頼者から信頼されやすくなります。

中間の手数料がかからない直接取引では、依頼者は同じ予算でより多くの仕事を頼めて、受け手は手取りが厚くなります。時間あたりの手取りを意識するうえでも、作業ごとにかかった時間を記録しておくことは大切です。手数料0%で直接取引できる場では、時間の使い方を自分で組み立てられる人ほど、無理なく仕事を続けている印象があります。

時間の使い方を工夫して業務の効率を上げる仕事に関心がある人は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で、どんな案件があり、どんな力が求められるかを確かめられます。スクラムのような進め方で開発に関わりたい人は、アプリケーション開発のお仕事も参考になります。資格の勉強にタイムボックスを使うなら、目標にする資格の1つとして中小企業診断士の解説も役に立ちます。まずは明日の予定の中から作業を1つ選び、時間の枠を決めて予定表に入れるところから試してみてください。

よくある質問

Q. タイムボックスとポモドーロ・テクニックは何が違うのですか?

タイムボックスは、作業や会議に時間の上限を決めて区切る、という広い考え方です。ポモドーロ・テクニックは、短い作業と休憩を繰り返し、記録して振り返る、個人の集中した作業に向いた具体的な進め方です。タイムボックスの中でポモドーロ・テクニックを使う、という組み合わせもできます。作業の種類に合わせて使い分けてください。

Q. タイムボックスの時間内に作業が終わらなかったらどうすればよいですか?

時間が来たら一度手を止め、どこまでできたかを確かめます。そのうえで、残りを別のタイムボックスに入れるか、今の出来で十分と判断して次に進むかを自分で決めます。毎回終わらない場合は、作業を小さく分けるか、時間の枠を長めに直します。記録を付けておくと、自分に合った時間の長さが分かってきます。

Q. タイムボックスの長さはどれくらいがよいですか?

作業の種類によって目安が違います。集中が要る作業なら45分から90分、メールの返信や調べ物なら15分から30分がよく使われます。長すぎると集中が続かず、短すぎると作業に入る前に終わってしまいます。初めは少し長めに決め、記録を見ながら自分に合った長さに直していくのがおすすめです。

Q. チームでタイムボックスを使うときの注意点は何ですか?

お互いの集中する時間や会議の時間を、全員が見られる予定表に入れておくことが大切です。集中する時間を避けて相談できるようになり、割り込みが減ります。会議では議題ごとに時間を割り振り、時間を見る係を決めておくと、時間内にまとまりやすくなります。時間内に決まらなかったときの扱いも、あらかじめ決めておきます。

この記事について

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編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年2月26日最終更新:2026年10月23日
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@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

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