STUDIOでのホームページ制作費用|外注する料金相場とノーコードの向き不向き


この記事のポイント
- ✓STUDIOでのホームページ制作費用を
- ✓外注先別の料金相場・見積もりの内訳・依頼の流れまで発注者目線で解説
- ✓制作会社とフリーランス直接依頼のコスト差
「STUDIOでホームページを作りたいけれど、外注するといくらかかるのか」。先日、そんな相談を立て続けに受けました。STUDIO(スタジオ)というノーコードのWeb制作ツールが広まってきたことで、「自分で作るか、それとも誰かに頼むか」「頼むならどこに、いくらで頼めばいいのか」で悩む発注者が本当に増えているんです。これ、知らない人が本当に多いんですが、STUDIOで作ったサイトの制作費用は、依頼先を変えるだけで倍以上変わることも珍しくありません。
この記事では、STUDIO制作を外注したときの料金相場を、依頼先別・規模別に整理します。あわせて、見積もりの内訳の読み方、制作会社とフリーランスに直接依頼したときのコスト差、そして「そもそもSTUDIOがあなたの目的に向いているのか」という向き不向きまで、発注する側が意思決定できる粒度で解説していきます。結論から言えば、小規模なコーポレートサイトやLPであれば、フリーランスへの直接依頼で10万円台から現実的に発注できます。安さだけで飛びつく前に、費用の中身を一緒に見ていきましょう。
そもそもSTUDIOとは何か|発注者が知っておくべき前提
STUDIOは、コードを書かずにWebサイトを作れる「ノーコード」のデザインツールです。従来のホームページ制作といえば、HTMLやCSSといったプログラミング言語を書いて構築するのが当たり前でした。つまり、専門知識を持ったエンジニアやコーダーが必要だったわけです。STUDIOはその工程を、パーツを配置していく直感的な操作に置き換えました。デザインの自由度が高く、公開後の更新も管理画面から行える点が、中小企業や店舗オーナー、個人事業主に支持されている理由です。
発注者としてまず押さえておきたいのは、「STUDIOで作る=安く済む」とは限らないという事実です。ツール自体は月額課金で使えますが、外注する場合の費用の大半は「人件費(制作者の工数)」で決まります。ツールがノーコードだからといって、デザインの設計、原稿の整理、写真の選定、SEO設定といった作業がなくなるわけではないんです。むしろ、デザインの自由度が高いぶん、こだわればこだわるほど工数は増えます。
もう一つ、契約面での注意点があります。STUDIOで制作を依頼する場合、公開後のサイトデータは「STUDIOのアカウント」に紐づきます。つまり、制作者のアカウントで作られたまま納品されると、あとから自社で更新したり別の業者に引き継いだりする際にトラブルになりやすい。※このあたりは契約書で「アカウントの譲渡・オーナー権限の移管」を明記しておくべきポイントなので、後半で詳しく触れます。
STUDIOのプラン費用(ツール自体のランニングコスト)
外注費用とは別に、STUDIOというツール自体にも月額料金がかかります。独自ドメインを使って本格的に公開する場合、有料プランへの加入が前提になります。プランはおおむね月額1,480円前後から上位プランまで複数用意されており、フォーム機能やアクセス制限などの機能差で分かれています。年払いにすると割安になる設計です。
ここで発注者が誤解しやすいのが、「この月額料金を誰が払うのか」という点です。制作を外注しても、公開後のツール利用料は基本的にサイトの持ち主(=あなた)が負担します。制作者が自分のアカウント内に作り、そのまま運用代行するケースもありますが、その場合は運用費に月額料金が上乗せされているか、別途請求されるのが一般的です。見積もりを取るときは「STUDIOの月額料金は見積もりに含まれているか、別か」を必ず確認してください。ここを曖昧にしたまま契約すると、公開後に想定外のランニングコストが発生します。
STUDIO制作費用の相場|依頼先別の早見表
では本題の費用相場です。STUDIO制作を外注する場合、依頼先は大きく「制作会社」「フリーランス(個人)」「制作代行サービス」の3つに分かれます。同じSTUDIO制作でも、どこに頼むかで料金は大きく変わります。まずは目安を一覧で示します。
| 依頼先 | LP(1ページ) | 小規模サイト(5ページ前後) | 中規模サイト(10ページ以上) |
|---|---|---|---|
| 制作会社 | 15万〜40万円 | 40万〜100万円 | 100万〜300万円 |
| フリーランス(直接依頼) | 5万〜15万円 | 15万〜40万円 | 40万〜80万円 |
| 制作代行サービス | 10万〜25万円 | 25万〜60万円 | 60万〜150万円 |
この表を見て「同じものを作るのに、なぜここまで差が出るのか」と感じた方も多いと思います。差の正体は、後述する「費用を決める3つの要素」にあります。制作会社は複数人のチーム体制でディレクター・デザイナー・コーダーが分業するため人件費が積み上がります。一方、フリーランスは個人で完結するため中間コストがなく、その分だけ料金が抑えられる。これが直接依頼の最大の費用メリットです。
ただし、安いには安いなりの、高いには高いなりの理由があります。次のセクションから、費用の内訳と、それぞれのメリット・デメリットを掘り下げていきます。
費用を決める3つの要素
STUDIO制作の見積もりが依頼先や案件で変わるのは、次の3つの要素の組み合わせで金額が決まるからです。この3つを理解しておくと、見積もりが高いのか妥当なのかを自分で判断できるようになります。
第一に「ページ数・ボリューム」です。当然ながら、1ページのLPと10ページのコーポレートサイトでは工数がまるで違います。トップページに加えて、会社概要、サービス紹介、料金表、お問い合わせ、ブログ一覧といったページが増えるほど、デザインとコンテンツ整理の手間が積み上がります。目安として、1ページ増えるごとに2万〜5万円程度が加算されると考えておくと見積もりの妥当性を測りやすい。
第二に「デザインの作り込み度」です。STUDIOには既存のテンプレートがあり、それをベースにするか、完全オリジナルでゼロから設計するかで費用は倍近く変わります。テンプレート活用なら安く早く仕上がりますが、他社サイトと印象が似がちです。オリジナルデザインはブランドを表現できますが、その分デザイナーの工数がかかります。
第三に「付帯作業の範囲」です。ここが見積もり比較で一番見落とされやすいところです。原稿(テキスト)は誰が用意するのか、写真撮影やイラストは含まれるのか、SEOの初期設定はやってくれるのか、公開後の保守は別料金か。同じ「50万円」の見積もりでも、この付帯作業の範囲がまったく違うことがあります。
ホームページの作成費用は、制作にかかる工数や人的リソースをもとに計算します。つまりホームページを作成するために必要な工数やリソースが多いほど、費用も増えるのです。
引用にある通り、費用の本質は「工数×人的リソース」です。つまり、あなたが自分で用意できる作業(原稿を書く、写真を撮る)を増やせば、その分だけ外注費用は下げられる。逆に「丸投げ」で頼めば、その手間がすべて費用に乗ってきます。ここは発注者側でコントロールできる余地が大きいポイントです。
依頼先別のメリット・デメリット|どこに頼むべきか
費用相場が見えたところで、次は「では自分はどこに頼むべきか」の判断材料です。予算だけで決めると失敗しやすいので、それぞれの特徴を発注者目線で整理します。
制作会社に依頼するメリットとデメリット
制作会社の最大の強みは、体制の安定性です。ディレクター、デザイナー、コーダー、場合によってはライターやカメラマンまでチームで動くため、品質のばらつきが少なく、担当者が急に連絡不能になるリスクも低い。契約や請求のフローも整っており、公開後の保守契約まで一括で任せられる安心感があります。予算に余裕があり、ブランドイメージを重視する中規模以上のサイトなら、制作会社が有力な選択肢です。
一方でデメリットは、やはり費用の高さです。同じSTUDIO制作でも、フリーランスの2倍から3倍の見積もりになることは珍しくありません。これは制作会社が悪いのではなく、オフィス賃料・人件費・営業コストといった間接費が料金に含まれるためです。また、意思決定に人を介する分、細かい修正のスピードが遅くなりがちな面もあります。小回りの効く対応を求める小規模案件では、オーバースペックになることもあります。
フリーランス(直接依頼)のメリットとデメリット
フリーランスへ直接依頼する最大のメリットは、コストパフォーマンスです。個人で制作を完結させるため、制作会社のような間接費や中間マージンが乗りません。代理店や仲介会社を経由すると、実際に手を動かす制作者に支払われる金額に20〜40%程度の仲介手数料が上乗せされることがありますが、直接依頼ならその分がまるごと不要になる。同じ品質のサイトを、より低い予算で作れる可能性が高いわけです。連絡も直接やり取りできるため、修正のレスポンスが速いのも魅力です。
個人で活動しているため、制作会社に依頼するよりも費用が抑えられます。一方で、良くも悪くもホームページのクオリティは担当者の手腕次第になるため、対応できる範囲や専門性に限りがある場合も。
引用が的確に指摘している通り、フリーランス依頼のデメリットは「品質が担当者の手腕次第」という点に集約されます。優秀な人に当たれば制作会社以上の仕事をしてくれますが、スキルや経験にばらつきがあるのも事実です。また、個人ゆえに繁忙期の対応の遅れ、体調不良による進行の停滞、公開後の保守が手薄になるといったリスクもゼロではありません。だからこそ、後半で述べる「選び方」と「契約」が重要になってきます。
この直接依頼という選び方について、業務範囲や報酬の考え方を発注者向けに整理したWebサイト制作の外注費用相場|失敗しない発注のコツ【2026年版】も参考になります。外注全般の費用感を先に掴んでおくと、STUDIO案件の見積もりも判断しやすくなります。また、制作会社とフリーランスをコスト・品質・対応力の観点で比較したフリーランスと制作会社どっちに外注すべき?費用・品質・対応力を徹底比較【2026年版】は、まさに今の判断そのものをサポートしてくれる内容です。
制作代行サービスのメリットとデメリット
制作代行サービスは、STUDIO制作に特化した窓口を持ち、フリーランスと制作会社の中間に位置づけられます。テンプレートを活用したパッケージ料金で、比較的リーズナブルかつスピーディーに納品してくれるのが特徴です。「制作会社ほどの予算はないが、個人に頼むのは不安」という発注者に向いています。料金体系が明確で、何がどこまで含まれるかがパッケージ化されているため、見積もりの比較がしやすいのもメリットです。
デメリットは、パッケージゆえの柔軟性の低さです。「この機能だけ追加したい」「デザインをここまでこだわりたい」といった個別要望に、追加料金が細かく発生することがあります。結果として、当初の見積もりから膨らみやすい。また、代行サービスも内部でフリーランスに再委託しているケースがあり、その場合は仲介マージンが乗るため、直接依頼より割高になることもあります。
STUDIO制作の依頼から公開までの流れ
費用の話とあわせて、発注者が押さえておきたいのが「依頼の流れ」です。流れを理解しておくと、どの工程でどんな費用が発生するのか、どこで自分が関与すべきかが見えてきます。一般的なSTUDIO制作の進行は、次のステップで進みます。
第一段階は「要件のヒアリングと見積もり」です。サイトの目的(集客なのか、採用なのか、ブランディングなのか)、必要なページ数、参考にしたいデザイン、公開希望日、予算を制作者に伝えます。ここで曖昧な依頼をすると、見積もりも曖昧になり、後から追加費用が膨らむ原因になります。可能なかぎり具体的に、箇条書きでもいいので要望を整理して渡すのがコツです。
第二段階は「デザイン設計・ワイヤーフレーム」です。どのページに何を載せるか、情報の配置を決めます。この段階で原稿(テキスト)や写真素材が必要になります。原稿を自分で用意するか、制作者にライティングまで頼むかで費用が変わるのはこの工程です。ライティングを外注すると、1ページあたり1万〜3万円程度が追加されるのが一般的な相場です。
第三段階が「STUDIOでの実装・デザイン制作」、第四段階が「確認・修正」、そして最後が「公開・納品」です。修正回数は契約で決めておくのが鉄則です。「修正無制限」と謳っていても実際には常識の範囲内という但し書きがあることが多く、逆に「2回まで」と明記されているケースもあります。ここを確認せずに進めると、修正のたびに追加費用でトラブルになります。
原稿・素材は誰が用意するかで費用が変わる
先ほどから繰り返している通り、STUDIO制作の費用を左右する隠れた大きな要素が「原稿と素材を誰が用意するか」です。これ、見積もり比較のときに本当に見落とされがちなんです。
サイトに載せる文章、いわゆる原稿を発注者側で用意できれば、費用は大きく抑えられます。逆に「何を書けばいいか分からないので全部お任せ」となると、取材・構成・執筆の工数が乗り、費用は跳ね上がります。ライティングを専門に扱う人の相場感については、著述家,記者,編集者の年収・単価相場のデータが参考になります。文章のプロに何をどこまで頼むと、どのくらいの費用感になるのかの目安がつかめます。
写真やイラストといった素材も同様です。自社で撮影した写真があれば無料ですが、プロのカメラマンを手配すれば撮影費がかかり、ストックフォトを購入すれば1点数千円、オリジナルのバナーやアイキャッチを作れば1点5,000円から数万円が加算されます。バナーやアイキャッチ素材の外注についてはサムネイル・バナー・素材制作のお仕事に業務内容と相場感がまとまっているので、素材まわりの予算を組むときに目を通しておくと安心です。
STUDIOで作るサイトの費用対効果とツール比較
「STUDIOで作れば安いんでしょ?」とよく聞かれますが、冒頭で述べた通り、これは半分正解で半分誤解です。ここでは、STUDIOという選択が本当にコストに見合うのかを、他の制作方法と比べながら整理します。
STUDIOのようなノーコードツールの費用面での最大のメリットは、公開後の「更新のしやすさ」にあります。従来のHTML/CSSで組まれたサイトは、テキストを1行変えるだけでもコーダーに依頼が必要で、そのたびに保守費用が発生していました。STUDIOなら管理画面から自分で更新できるため、公開後のランニングコストを抑えられます。頻繁に情報を更新する店舗サイトやサービスサイトでは、この差が長期的に大きな費用差になります。
一方、複雑な機能を持つサイト、たとえば大規模なECサイト、会員機能や予約システムを深く組み込むサイト、独自のデータベース連携が必要なシステムでは、STUDIOだけでは実現が難しく、結果的に割高になったり、別の手段が必要になったりします。こうした本格的なシステム開発の費用感は、ソフトウェア作成者の年収・単価相場を見ると、エンジニアの単価水準からおおよそ把握できます。STUDIOが向くのは「デザイン性の高い、情報発信中心のサイト」だと割り切るのが正解です。
STUDIOのおすすめ活用シーンと向き不向き
発注者としての結論をはっきり言います。STUDIOがおすすめなのは、次のようなケースです。デザイン性を重視したコーポレートサイト、サービスやブランドのLP、飲食店や美容室などの店舗サイト、ポートフォリオサイト、そして公開後に自分たちで頻繁に情報を更新したいサイト。これらはSTUDIOの強みがそのまま活きるため、費用対効果が高くなります。
逆に、STUDIOが向かない、つまり別の方法を検討すべきなのは、決済や在庫管理を伴う本格的なECサイト、複雑な会員管理システム、大量のページを持つメディアサイト、独自の業務システムとの連携が必要なサイトです。これらを無理にSTUDIOで作ろうとすると、機能の制約に何度もぶつかり、追加開発の費用がかさんで、結局は割高になります。向いていない用途に無理に使うのは、費用面でも品質面でも損をします。
自分の作りたいサイトがどちらに当てはまるのか、依頼前に一度整理してみてください。目的がLPやコーポレートサイトなら、STUDIOでの外注はコストパフォーマンスの高い選択になります。LP制作やコーディングの依頼内容と相場感についてはLP制作・HTML/CSSコーディングのお仕事、ホームページ・ブログ全般の制作依頼についてはホームページ・ブログ制作のお仕事に業務範囲がまとまっているので、発注の具体像を描くときに役立ちます。
失敗しない選び方と、契約で必ず確認すべきこと
ここからは、私が法務相談の現場で実際に見てきたトラブルをもとに、発注者が「失敗しないため」に押さえるべきポイントをお話しします。安さだけで選んで後悔する人が本当に多いので、この章はしっかり読んでください。
見積もりは必ず複数社から取り、内訳を比較する
まず大原則として、見積もりは最低でも2〜3者から取ってください。1者だけの見積もりでは、その金額が高いのか安いのか判断できません。そして比較するときは、総額だけを見てはいけません。前述の通り、同じ「50万円」でも、原稿込みか別か、修正回数は何回までか、公開後の保守は含まれるか、STUDIOの月額料金は誰が払うか、で中身がまったく違います。総額ではなく「何がどこまで含まれるか(スコープ)」を横並びで比較するのが鉄則です。
私自身の失敗談を一つ。独立したての頃、自分の事務所サイトを外注したとき、いちばん安い見積もりに飛びついたことがあります。ところが蓋を開けてみると、原稿はすべて自分で用意する前提で、写真も自前、SEO設定も別料金。結局あれこれ追加していったら、2番目に高かった見積もりとほとんど同じ総額になったんです。しかも自分の作業時間まで取られて。安い見積もりは「何が含まれていないか」を見なければ意味がない、と痛感した経験でした。
発注者を守るフリーランス保護新法を知っておく
これ、知らない人が本当に多いんですが、2024年に施行されたフリーランス保護新法(正式にはフリーランス・事業者間取引適正化等法)は、発注者にとっても重要な法律です。この法律は、発注者がフリーランスに業務を委託する際のルールを定めています。つまり、発注者側にも守るべき義務が課されているということです。
具体的には、発注時に業務内容・報酬額・支払期日などの取引条件を書面またはメール等で明示する義務、そして報酬を成果物の受領日から60日以内に支払う義務などが定められています。つまり、口約束だけで「あとで詳細決めよう」と進めるのは、発注者側もリスクを負うということ。逆に言えば、最初にきちんと条件を書面化しておくことが、双方にとってトラブルを防ぐ最大の予防策になります。※取引条件の明示は発注者の義務なので、契約書やメールで条件を残す習慣をつけてください。
法律の詳しい趣旨については、公正取引委員会の公式サイト(公正取引委員会)で確認できます。制度の一次情報にあたっておくと、いざというときの判断がぶれません。
STUDIOアカウントの権限移管を契約書に明記する
STUDIO制作に特有の、しかし見落とされがちな契約上の落とし穴があります。それが「アカウントの権限問題」です。冒頭でも触れましたが、STUDIOで作られたサイトは制作者のアカウントに紐づいています。納品時にこのオーナー権限があなたに移管されないと、公開後に自分でログインして更新することも、別の業者に引き継ぐこともできなくなります。
実際にあった相談で、制作者と連絡が取れなくなり、自社サイトなのに一切触れなくなった、というケースがありました。つまり、サイトの「所有権」が宙に浮いてしまったわけです。これを防ぐには、契約時に「納品時にSTUDIOのプロジェクトオーナー権限を発注者に移管すること」を明記しておくこと。あわせて、独自ドメインの管理権限、サーバー情報、各種アカウントのIDとパスワードも、納品物として引き渡してもらう約束をしておきましょう。これは追加費用0円で防げるトラブルなので、必ず契約前に確認してください。
こうした契約書やビジネス文書を正しく扱う知識は、発注者にとっても武器になります。契約実務の基礎を体系的に学びたい方にはビジネス文書検定が実務的で、発注書や仕様書のやり取りに自信が持てるようになります。Web発注の技術的な用語を理解したい場合は、ネットワークの基礎資格であるCCNA(シスコ技術者認定)の知識も、制作者との会話をスムーズにしてくれます。
過去の制作実績(ポートフォリオ)を必ず確認する
フリーランスや制作会社を選ぶとき、料金の次に見るべきは実績です。STUDIOで実際に作ったサイトのポートフォリオを見せてもらい、あなたが作りたいサイトのイメージに近いテイストの制作経験があるかを確認してください。飲食店サイトが得意な人にBtoBの堅いコーポレートサイトを頼んでも、ミスマッチが起きます。得意分野と、あなたの目的が合致しているかが重要です。
あわせて、可能であれば過去のクライアントの評判や口コミも確認できると安心です。納期を守るか、連絡のレスポンスは早いか、公開後のサポートはどうか。こうした「仕事の進め方」の部分は、料金表には載っていません。実績サイトの表示速度やスマホ表示の作り込みまでチェックすると、その人の丁寧さが見えてきます。
よくある誤解を解いておく
最後に、STUDIO制作費用に関して発注者がよく抱く誤解を、いくつか解いておきます。ここを勘違いしたまま発注すると、予算がずれたり期待外れになったりします。
一つ目の誤解は「ノーコードだから素人でも安く作れる、だから外注も激安のはず」というもの。ツールの操作は簡単でも、集客できる、成果の出るサイトを設計するのはプロの領域です。デザインの導線設計、SEOの構造、コンバージョンを意識した配置。これらは経験と専門性が必要で、そこに費用が発生するのは当然です。安さだけを追うと、見た目はできても成果の出ないサイトになりがちです。
二つ目の誤解は「一度作れば追加費用はかからない」というもの。実際には、STUDIOの月額料金、独自ドメインの更新料、そして情報の更新や改修を頼めば、その都度の保守費用がかかります。サイトは作って終わりではなく、育てていくものです。初期費用だけでなく、公開後のランニングコストまで含めて予算を組んでください。
三つ目の誤解は「高ければ高いほど良いサイトができる」というもの。これも違います。大切なのは金額の絶対値ではなく、あなたの目的に対して費用が適正か、です。小さな店舗の集客サイトに300万円は過剰ですし、逆に本格的なブランドサイトを10万円で作ろうとすれば無理が出ます。目的と予算のバランスを取ることが、いちばん賢い発注です。
記事制作やコンテンツ面の外注も検討しているなら、記事制作・ライティングの外注費用相場|文字単価の適正価格【2026年版】にライティング外注の相場が詳しくまとまっています。サイトを作った後、中身のコンテンツをどう充実させるかまで見据えて予算を組むと、公開後に慌てずに済みます。
独自データから見る、直接依頼という選択の合理性
ここまで見てきた費用構造を、もう一段引いた視点で整理します。STUDIO制作に限らず、Web制作の外注費用は「実際に手を動かす制作者の工数」と「その周辺の間接コスト・仲介コスト」の合計で決まります。前者は品質に直結する必要なコストですが、後者は依頼先の選び方次第で圧縮できる部分です。
在宅ワークやフリーランスへの発注を仲介するサービスのデータを見ていくと、制作系の案件では、仲介手数料の有無が最終的な発注コストに与える影響は決して小さくありません。代理店や仲介会社を経由するモデルでは、発注者が支払った金額の一部が仲介側の取り分となり、実際の制作者に届く額はその分減ります。裏を返せば、発注者が支払う総額には、その仲介マージンが上乗せされているということです。手数料0%で制作者と直接つながれる仕組みを使えば、同じ品質のアウトプットをより低い予算で発注できる合理性がここにあります。
もちろん、直接依頼には「制作者を自分で見極める」という手間が伴います。制作会社に頼めば、その見極めや進行管理を代行してもらえる代わりに費用が乗る。つまり、費用と手間はトレードオフの関係にあるわけです。ここで発注者が意思決定すべきは、「自分は予算を優先するのか、それとも手間を減らすことを優先するのか」というシンプルな問いです。
私が法務の現場で見てきた限りでは、小〜中規模のSTUDIO制作案件であれば、要件をきちんと整理して契約書で権限移管まで押さえられる発注者にとって、フリーランスへの直接依頼はコスト面で非常に合理的な選択です。大切なのは、安さに飛びつくことでも、高い会社に丸投げすることでもなく、費用の内訳を理解したうえで、自分の目的と予算に合った依頼先を選ぶこと。そして、口約束ではなく書面で条件を残すこと。これさえ守れば、STUDIO制作の外注はあなたのビジネスにとって費用対効果の高い投資になります。法律と契約は、発注者であるあなたを守る味方です。
なお、関連テーマを扱ったエステサロンのホームページ制作費用|予約・メニュー掲載つきの料金相場と依頼のコツもあわせて参考にしてください。
なお、関連テーマを扱ったJimdo制作代行の費用|外注する料金相場とノーコードの向き不向きを比較 2026もあわせて参考にしてください。
よくある質問
Q. STUDIOでのホームページ制作を外注すると費用はいくらくらいですか?
依頼先で大きく変わります。1ページのLPなら制作会社で15万〜40万円、フリーランスへの直接依頼なら5万〜15万円が目安です。5ページ前後の小規模サイトは制作会社40万〜100万円、フリーランス15万〜40万円が相場。原稿や写真を自分で用意すれば、さらに費用を抑えられます。
Q. STUDIOの月額料金は制作費用に含まれますか?
含まれない場合が多いです。STUDIOのツール利用料(月額1,480円前後から)は、公開後にサイトの持ち主が負担するのが一般的です。制作者が自分のアカウントで運用代行する場合は運用費に含まれることもあるため、見積もり時に「月額料金は含まれるか別か」を必ず確認してください。
Q. フリーランスに直接依頼すると、なぜ制作会社より安いのですか?
制作会社はオフィス賃料・複数人の人件費・営業コストなどの間接費が料金に乗り、代理店経由だと20〜40%程度の仲介手数料も上乗せされます。フリーランスへの直接依頼はこうした中間コストがないため、同等品質のサイトをより低い予算で作れます。ただし品質は担当者次第なので実績確認が重要です。
Q. STUDIOはどんなサイトに向いていますか?
デザイン性重視のコーポレートサイト、LP、店舗サイト、ポートフォリオなど、情報発信中心で公開後に自分で更新したいサイトに向いています。逆に、本格的なECサイト、複雑な会員・予約システム、独自システム連携が必要なサイトは機能制約で割高になりやすく、別の制作方法を検討したほうが費用対効果が高くなります。
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この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
長谷川 奈津@SOHO編集部
行政書士・元企業法務
企業法務で数多くのフリーランス契約を扱った経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。
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