手芸を副業にする|作品の売り先と続けられる作業量の決め方


本記事には広告が含まれます。リンク経由でお申し込みがあった場合、当サイトが広告主から報酬を受け取ることがあります。
この記事のポイント
- ✓手芸副業を始めるときに決めるべき「売り先」と「続けられる作業量」を具体的に整理しました
- ✓売り先の種類ごとの特徴
- ✓ジャンル別の制作時間の目安
手芸副業の相談で最初に伺うのは「何を作りますか」ではなく「週に何時間手を動かせますか」です。作れるものが決まっていても、作業量の上限を決めないまま注文を受けると、必ずどこかで破綻します。結論から言うと、手芸を副業として続けるために先に決めるべきなのは2つだけです。作品をどこで売るか、そして自分が週に何点まで作るか。この2つが決まれば、価格も納期も自動的に決まります。逆にここを決めずに始めると、売れても手元にお金が残らず、注文が来ても納期に追われる状態になります。この記事では、その2つの決め方を具体的に書いていきます。あわせて、販売を始める前に済ませておくべき表示と申告の話も整理します。これ、知らずに始めて後から慌てる方が本当に多いんです。
手芸副業はどういう形で成り立っているか
手芸を収入に変える手段は、この10年でかなり増えました。以前は手売りのイベントか、近所の雑貨店に置いてもらうくらいしか道がありませんでした。今は作品を出品できる専門の販売サイト、自分でネットショップを開ける仕組み、フリマアプリ、そして型紙やキットのデータ販売と、少なくとも4系統の出口があります。
在宅で完結し、すきま時間を使えるという点が、副業として選ばれる理由です。
このように、ハンドメイド販売はすきま時間に取り組みやすく、とくにコロナ禍以降に人気の副業です。中には、副業で月100万円以上の売上を達成しているハンドメイド作家もいるため、作品や販売方法の工夫次第で高収入も目指せます。 出典: baseu.jp
ただし、この引用にある大きな売上はごく一部の例であって、目標として置く数字ではありません。副業として現実的に見るべきなのは、自分が使える時間で何点作れて、それが1点いくらで売れるのか、という計算です。週に10時間しか手を動かせないなら、その10時間で作れる点数が収入の上限になります。ここを直視しないまま始めると、売れないことではなく「思ったより稼げない」ことで気持ちが折れます。
つまり、手芸副業の設計は収入の目標から逆算するのではなく、使える時間から逆算するのが正解です。順番を逆にしないでください。
売り先の全体像と、それぞれの向き不向き
売り先によって集まる客層も手数料も違います。1つに絞る必要はありませんが、最初は2つまでにしておくと管理が楽です。
手芸作品の専門販売サイトは、作品を探している人が最初から集まっている場所です。出品の手続きも簡単で、写真と説明文があればその日から並べられます。販売手数料は売上の10%前後が目安です。競合が多いため、ジャンルを絞らないと埋もれます。
自分のネットショップは、手数料を抑えられる代わりに、見に来てもらう工夫を自分でしなければなりません。作ることに時間を使いたい方には負担が大きいので、専門サイトで買ってくれた人が次に来る場所として後から作るのが無理のない順番です。
フリマアプリは、動きが速い場所です。日常的に使う小物や、季節の品は反応が出やすい一方、値下げ交渉が入りやすく、丁寧に作った品の価値が伝わりにくい傾向があります。在庫を整理する用途に向いています。
委託販売は、雑貨店やカフェに置いてもらう形です。実物を手に取ってもらえるため、写真では伝わらない質感が評価されます。ただし委託手数料は20%から40%と高めで、売れた分だけ入金される形が一般的です。納品と回収の移動時間も計算に入れてください。
対面のイベントは、反応を直接見られる価値があります。どの色が手に取られ、どの価格で迷われるかが数時間でわかります。売上より、次に作る品を決める材料として使うと元が取れます。
型紙やキットの販売は、作る手間が一度で済む形です。作り方の手順書と型紙のデータを作れば、同じものが繰り返し売れます。在庫も発送もないため、本業が忙しい時期でも売り場を止めずに置いておけます。その代わり、手順書を誰でも作れる水準まで書き込む作業が必要です。
教える形も売り先のひとつです。対面の教室、オンラインの講座、動画の販売。作品の販売と違って、同じ内容を何度も使えるため時間あたりの収入を上げやすくなります。
どの売り先を選ぶかは、作る品の性質でも変わります。手に取らないと質感が伝わらない品は委託販売や対面のイベントに向き、写真で判断できる品は専門サイトで動きます。名前入れや寸法の指定が入る品は受注制作の形になり、繰り返し作れる品は型紙やキットの販売に向きます。自分の品がどれに当たるかを先に判断してから、売り場を選んでください。逆の順番で選ぶと、合わない場所で写真を撮り直す作業が発生します。
続けられる作業量をどう決めるか
ここが本題です。作業量の上限を決める手順は次のとおりです。
まず、週に手を動かせる時間を書き出します。平日の夜に1時間ずつ、土日に3時間ずつなら、週11時間です。ここで多めに見積もらないでください。疲れている日、家族の用事が入る日を差し引いて、実際に机に向かえる時間だけを数えます。
次に、その時間から制作以外の作業を引きます。撮影、出品作業、問い合わせへの返信、梱包、発送。これがだいたい全体の30%を占めます。週11時間なら、実際に手芸に使えるのは7時間から8時間です。この計算を飛ばす方が多く、「作る時間がない」という悩みの正体はほぼこれです。
3つめに、1点あたりの制作時間を測ります。試作で構いません。ストップウォッチで測って、下準備、本体の制作、仕上げの3工程に分けて記録します。1点2時間なら週4点が上限です。
4つめに、その上限から在庫の持ち方を決めます。1品目あたり5点までにして、売れた分だけ作り足す形が無理のない量です。売れる前に作りすぎると、材料費が先に出ていくうえ、飽きた品を抱えることになります。
最後に、受注制作を受けるかどうかを決めます。受けるなら「月3件まで」のように件数で上限を切ってください。件数を切らずに受けると、注文が重なった月に必ず納期が崩れます。上限を公開しておけば、断るときの説明も要りません。
作業を工程で分けて曜日に割り振ると、この計画は守りやすくなります。月曜は下準備、火曜と水曜は制作、木曜は仕上げ、金曜は撮影と出品、土曜は梱包と発送。1点を1日で完結させようとしないのが、続いている方の共通点です。疲れている日でも「今日は梱包だけ」と割り切れます。
ジャンル別に見た制作時間の目安
作業量を決めるには、ジャンルごとの時間感覚が必要です。代表的なものを挙げます。
編み物は、時間がかかるジャンルです。小物のポーチやコースターなら2時間から4時間ですが、マフラーは8時間を超え、セーターは30時間に届くこともあります。副業として組み込むなら小物に絞るか、編み方を教える形に振るほうが現実的です。
刺繍は、図案の大きさで時間が大きく変わります。手のひらサイズのブローチなら2時間前後、額に入れる作品になると15時間を超えます。細かい作業のため目と肩に負担がかかるので、1日の作業時間に上限を設けてください。
裁縫の小物は、ミシンがあれば効率がよいジャンルです。ポーチ、巾着、ブックカバーは1点1時間前後で、同じ型で色違いを量産できます。裁断をまとめて済ませ、縫製だけを別の日に回す分業が組みやすいのが利点です。
レジンやつまみ細工は、硬化や乾燥の待ち時間があるジャンルです。手を動かす時間は短いのに、完成までの日数がかかります。複数を並行して進める前提で計画を立ててください。待ち時間があるジャンルは、平日の夜に少しずつ進める形と相性がよいです。
革小物は、道具をそろえる必要がある代わりに単価を取りやすいジャンルです。手縫いで作る範囲であれば初期費用は1万円前後から始められるという指摘があり、作業スペースも小さくて済みます。流行に左右されにくいという点も、長く続ける前提では有利です。
ハーバリウムのような瓶詰め系は、制作時間が短く見栄えがするジャンルです。制作時間は30分から1時間程度と紹介されており、瓶に入っているため中身が崩れにくく梱包も比較的簡単です。その代わりオイルの重さで送料が上がります。
ハーバリウムとは、ビンの中にドライフラワーやプリザーブドフラワーをオイルと一緒に詰めたインテリアです。制作時間は30分〜1時間程度と短く、体験教室もさまざまな場所で開かれているので、ハンドメイド初心者も気軽に取り組みやすくなっています。瓶に入っている分、ドライフラワーやプリザーブドフラワーより崩れにくいので、発送時の梱包も比較的かんたんなのも魅力です。仕事から帰宅した後の数時間でも十分に制作や梱包作業ができます。 出典: baseu.jp
価格をどう組み立てるか
作業量が決まると、価格の下限も決まります。次の式で組み立ててください。
材料費に、制作時間かける希望の時間単価を足し、そこに販売手数料、送料、梱包材を加えます。たとえば材料費800円、制作2時間、希望の時間単価1,500円、手数料10%、梱包材150円なら、売価は4,400円前後になります。この金額で売れないなら、値下げする前に制作時間を短くする工夫を探してください。値下げは時間単価をそのまま削る行為です。
委託販売を使う場合は、手数料の分を売価に織り込む必要があります。手数料30%の店に置くなら、同じ手取りを確保するには売価を1.4倍程度にしなければ合いません。同じ品を自分のショップと委託先で違う価格にするのは問題ありませんが、買う人から見える場所で差が大きいと説明を求められます。
仲介の手数料は、売上が増えるほど金額として重くなります。年間60万円の売上なら6万円が手数料に消える計算です。作品の販売とは別に、手芸の技術を仕事として受ける道もあり、業務委託の仲介では手数料0%で発注者と直接契約できる仕組みを取っている在宅ワーク求人サイトもあります。同じ受注額でも手取りが変わるという点は、計算に入れておいてください。
値上げは半年ごとに検討してください。材料費は静かに上がります。同じ価格で売り続けると、気づかないうちに時間単価が下がっています。
販売を始める前に済ませること
これ、後回しにする方が本当に多いところです。インターネットで継続的に商品を販売する場合、特定商取引法にもとづく表示が求められます。氏名、住所、連絡先の表示が原則で、副業だから対象外という扱いにはなりません。自宅の住所を出したくないなら、住所を貸すサービスを契約してから販売を始めてください。始めてから慌てて対応すると、公開済みの商品ページをすべて直すことになります。法令の条文そのものを読みたい場合はe-Govから辿れます。
返品と交換の条件も、注文前に読める場所に書いてください。到着後何日以内なら受け付けるのか、受け付けないならその理由は何か。受注制作の品は返品を受け付けない、という書き方をするなら、注文の画面でそれが見える位置に置く必要があります。※商品の性質によって扱いが変わる部分があるため、判断に迷うときは消費生活センターや弁護士に相談してください。
石けんやバスボム、飲食物に近い品を扱う場合は、別の許可や届出が必要になることがあります。着手前に所管の窓口へ確認してください。この分野は「知らなかった」が通らない領域です。
既存のキャラクターや商標をそのまま使った品も避けてください。販売停止だけでなく損害賠償の請求につながる可能性があります。よく見かけるから大丈夫、は根拠になりません。市販の型紙やキットを使って作った品を売る場合も、その型紙の利用条件に商用利用の可否が書かれていることがあります。購入時の説明を一度読んでください。
税金と会社の規則
税金は売上ではなく所得、つまり売上から経費を引いた金額で判断します。
ハンドメイドの販売は営利目的の販売になるため、副業とみなされます。ハンドメイドの収入を含む雑所得が年間20万円を超えた場合、確定申告が必要です。 出典: baseu.jp
つまり、会社から給与を受けている方は年間20万円が目安になります。給与がない方は基礎控除の範囲との関係で判断が変わります。また、確定申告が不要な水準であっても、住民税の申告は別に必要になる場合があります。お住まいの自治体の案内を確認してください。所得税の取り扱いは国税庁の情報が一次情報です。
経費として扱える可能性があるのは、材料費、梱包材、送料、販売手数料、道具の購入費、撮影用の備品などです。記録がないと経費として説明できないため、レシートは月ごとに封筒へ分けるだけでも構いません。会計の作業を軽くしたい場合はfreeeやマネーフォワードのような事業者向けの仕組みが使えます。
会社の規則も確認してください。就業規則で副業が禁止なのか、届出制なのか、許可制なのか。趣味の延長だから言わなくてよい、という判断は危険です。判断に迷ったら、人事に「物品の販売は届出が必要か」という形で聞くのが最も早く済みます。公務員の方は法律上の制限が別にあるため、所属先の規程を必ず確認してください。
私自身、仕事を受け始めた時期に、口頭で決めた条件のまま進めて痛い目を見たことがあります。相手に悪意はなく、互いの記憶が食い違っただけでした。以来、話がまとまったらその日のうちに条件を文字にして送るようにしています。契約書の形式は必要ありません。メッセージで「この条件で進めます」と送り、相手から了解の返信が残っていれば、後から確認できる材料になります。法律はあなたの味方ですが、味方になってもらうには記録が必要です。
制作以外の作業を軽くする工夫
作業量の計算で引いた30%の部分を軽くできれば、その分だけ制作に回せます。
撮影は、場所と道具を固定してください。窓際の同じ位置、同じ背景紙、同じ時間帯。毎回の準備が消えるだけで、1点あたりの撮影時間は半分近くまで縮みます。1点につき5枚を目安に、全体、斜めから、裏側、大きさが伝わるもの、使っている場面を撮ります。
説明文は、順番を決めたひな型を作ってください。何であるか、寸法、素材、お手入れの方法、注意点、発送までの日数。この順で毎回書けば、考える時間が消えます。注意点を書くと売れなくなると思われがちですが、実際には問い合わせと返品が減ります。書かなかったことは、届いてから「聞いていない」という形で戻ってきます。
梱包は、材料を1か所にまとめて箱に入れておいてください。緩衝材、封筒、テープ、送り状。探す時間がなくなるだけで、発送作業は驚くほど短くなります。発送は曜日を決めて週に1回か2回にまとめ、発送予定日を商品ページに書いておけば、待たせている感覚も生まれません。
作業の記録も付けてください。1点ごとに材料費、制作時間、売価の3項目だけで十分です。3か月続けると、どの品目が自分の時間に合っているかが数字で見えます。感覚で判断すると、好きだけれど時間がかかる品を抱え続けることになります。
集中が続かないという相談もよく受けます。時間を区切る方法は手作業と相性がよいので、在宅ワークの集中力アップ|ポモドーロ以外に効く7つのテクニックで扱っているような、時間以外の切り口も試す価値があります。
材料の買い方と、置き場所の決め方
作業量を守れなくなる原因の多くは、材料の扱いにあります。ここを整えると、作れる点数が素直に増えます。
まず、まとめ買いを控えてください。安いからと大量に買うと、使い切れない素材が棚を埋めます。棚が埋まると、次に作るものを選ぶだけで気力が削られます。最初の3か月は、1つの品目で必要な分だけを都度買ってください。何が足りなくなるかが見えてから、よく使う素材だけをまとめ買いに切り替えれば無駄が出ません。
次に、材料の置き場所を作業する場所の手元にそろえてください。別の部屋に取りに行く形だと、その移動だけで集中が切れます。副業として使える時間は短いので、座ってから手が動き始めるまでの時間を削るのが最も効きます。作業用の箱を1つ用意して、いま進めている品目の材料と道具だけを入れておく形が扱いやすいです。
3つめに、材料費を品目ごとに記録してください。1点あたりいくらかかっているかがわからないと、価格の計算ができません。記録は、購入した日、品名、金額、どの品目に使うかの4項目だけで十分です。表計算ソフトでも手帳でも構いません。
4つめに、材料の仕入れ先を2つ以上確保してください。1か所に依存すると、廃番や在庫切れが起きたときに作れなくなります。同じ品を長く売るつもりなら、代わりの素材を先に探しておいてください。「前と色が違う」という連絡は、買った側にとっては小さくない不満になります。
最後に、廃番になりそうな素材で主力の品を作らないでください。限定の素材を使った品は、売れたときに続きが作れません。売れる品ほど、手に入りやすい素材で組んでおくほうが後が楽になります。
起きやすいトラブルと、その防ぎ方
相談として持ち込まれる内容は、いくつかの型に収まります。匿名化したうえで挙げます。
ひとつは、受注制作の途中でキャンセルされたという相談です。材料を買い、制作も半分まで進んでいた。こういう場合に費用を取り戻せるかは、注文時にどう示していたかで大きく変わります。受注品は注文確定後のキャンセルを受け付けない、あるいは進行度に応じて費用を請求する、という条件を注文の画面に書いておいてください。
もうひとつは、届いた品が壊れていたという連絡です。発送時の梱包を写真で残しておくと、輸送中の破損なのかどうかを切り分けられます。撮るのは1点ごとではなく、1日分をまとめて1枚でも構いません。
3つめは、サイズが思っていたものと違ったという申し出です。寸法を書いていても、写真の印象と合わないと起こります。手のひらに乗せた写真や、硬貨を横に置いた写真を1枚入れるだけで、この種の連絡はかなり減ります。
4つめは、買った側からの連絡が攻撃的になるケースです。やり取りは販売サイトの中で完結させ、個人の連絡先を渡さないのが基本です。記録が残る場所でやり取りしていれば、後から運営に相談できます。
5つめは、委託先の店が閉店して作品が戻ってこないケースです。委託の契約書に、閉店や契約終了時の返却方法を書いておいてください。口約束だけで預けると、連絡が取れなくなった時点で打つ手がなくなります。預けた点数と日付の記録も残してください。
収入源を1本にしない
手芸の販売は季節で波が出ます。秋から年末にかけて動き、年明けから春は落ちるという形が多く見られます。この波を前提に、収入源を1本にしないほうが気持ちが安定します。
ひとつは、教える側に回る道です。作り方を教える教室やオンラインの講座は、同じ内容を何度も使えるため時間あたりの収入を上げやすくなります。手順を言葉にする作業が必要なので、型紙やキットの販売と同時に進めると効率がよいです。
もうひとつは、手芸以外の在宅の仕事を一部併せる道です。作品づくりが落ちる時期に受注で動く仕事を入れておくと、収入の谷が浅くなります。文章や事務の仕事は、家でひとりで完結する点が手芸と共通していて、両立させている方は少なくありません。文章系の相場感は著述家,記者,編集者の年収・単価相場で確認できますし、取引先とやり取りする書式の基本はビジネス文書検定の出題範囲が実務の目安になります。在宅の仕事の幅を広げる土台づくりについては在宅ワークに強い資格10選|自宅で稼げるスキルを身につけるも参考になります。
3つめは、企業や店舗からの受注です。飲食店の店内装飾、美容室のディスプレイ、企業のノベルティなど、まとまった数を同じ仕様で作る依頼は、単価も本数も安定しています。この種の仕事で求められるのは、指定どおりに作れること、納期を守ること、同じ品質で複数作れること。この3つです。作品としての個性より、再現性が評価されます。
なお、データのやり取りが増えると通信環境も効いてきます。写真の枚数が多い出品作業や、オンラインで教える形を取る場合、回線が不安定だと毎回時間を取られます。在宅ワークに最適なネット回線|光回線vsホームルーターの選び方のような比較を一度見ておくと、後から買い直す手間が省けます。
市場を長く見てきた立場からの観察
フリーランスと在宅ワークの市場を20年運営してきた立場から言えば、手仕事で長く続いている方に共通しているのは、作品の完成度よりも「同じものをもう1つ出せる仕組み」を持っていることです。1点ものの傑作を作れる方はたくさんいますが、注文が来たときに同じ品質でもう1つ出せる方は多くありません。買う側にとって、次も同じものが買えるという安心はかなり大きな価値です。
運営者として見てきた限りでは、作業量の上限を自分で決めている方が残っています。断ることを覚えた方は、受けた仕事の質が上がり、結果として指名が増えます。逆に来た依頼を全部受ける方は、納期に追われて品質が落ち、評価が下がっていきます。上限を決めることは、機会を捨てる行為ではなく、受けた仕事を守る行為です。
手取りの厚さも継続を左右しています。同じ4,000円の売上でも、中間の手数料が引かれるかどうかで手元の金額は変わります。依頼する側から見ても、中間マージンが乗らなければ同じ予算でより多く頼めます。手数料0%の仕組みが効くのは、金額の大小の話というより、作る側と頼む側の双方に余裕が生まれるという質の話です。余裕があるから材料を良いものに替えられる、余裕があるから追加で頼める。この循環に入った関係は、数年単位で続きます。
最後に、始めるときの目安を1つ挙げます。最初の3か月は、売上ではなく「決めた作業量を守れた週の数」を数えてください。12週のうち9週守れたなら、その作業量はあなたの生活に合っています。半分も守れなかったなら、点数ではなく計画のほうを下げてください。続けられる量が、そのまま続けられる収入になります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
長谷川 奈津@SOHO編集部
行政書士・元企業法務
企業法務で数多くのフリーランス契約を扱った経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。
関連記事
カテゴリから探す

クラウドソーシング入門
クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド
職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

フリーランス
フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金
確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

スキルアップ
プロフィール・提案文・単価交渉などのテクニック

比較・ランキング
サービス比較・おすすめランキング

AI活用
職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド
市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド
クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア
転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人
看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人
薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人
介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人
保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人
医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険
生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人
無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース
バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業
契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代
シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

セキュリティ
サイバーセキュリティ・脆弱性対策・情報保護

金融・フィンテック
暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

経営・ビジネス
経営戦略・ガバナンス・事業承継・知財

ガジェット・機材
フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方
子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金
個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

アウトソーシング・外注ガイド
SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方







