ShutterstockでAI生成画像を売る条件|審査の基準と登録の手順 2026


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この記事のポイント
- ✓shutterstock ai画像販売を検討する方へ
- ✓AI生成コンテンツの受け入れ条件
- ✓寄稿者登録から審査までの手順
「画像生成AIで作った作品が、そこそこの枚数たまってきた。これ、Shutterstockで売れないのかな」。こういうご相談を、この一年で本当にたくさんいただくようになりました。
結論から先にお伝えします。shutterstock ai画像販売について、多くの方が想像しているような「AIで作った画像をそのままアップロードして売る」という道は、Shutterstockでは正面から開かれていません。ただし、それは「AI画像でストック収入を得るのは無理」という意味ではありません。受け入れ条件が明確に決まっていて、その条件を満たす作り方と、Shutterstock以外の受け皿の使い分けを知っているかどうかで、結果がまるで変わります。
大丈夫です。この記事では、感情論でも精神論でもなく、2026年時点で確認できる事実と、実際に手を動かした方たちからうかがった現場の話をもとに、順を追って整理していきます。読み終わるころには「自分はどのルートを選ぶべきか」がはっきりしているはずです。
ストック素材市場でAI生成画像が置かれている現在地
まず、なぜこんなにややこしい状況になっているのか。ここを理解しておくと、後の話がすっと入ってきます。
ストックフォト市場そのものは伸びている
ストック素材の市場は、2020年代に入ってからも拡大が続いています。企業のオウンドメディア運営、SNS運用、動画コンテンツ制作が当たり前になり、素材を必要とする場面が増え続けているからです。世界のストック画像市場は年率5パーセント前後の成長が見込まれるという調査が複数出ており、需要そのものが縮んでいるわけではありません。
一方で、1枚あたりの単価は長期的に下がってきました。サブスクリプション型のプラン、つまり「月額いくらで何枚まで」という売り方が主流になったためです。ダウンロード1件あたりの寄稿者報酬は、プランによっては数十円という水準になることも珍しくありません。枚数を積み上げないと収入にならない構造です。
そこに画像生成AIが登場した
2022年以降、画像生成AIの品質は急速に上がりました。「AIが作ったとは思えない」レベルの画像が、誰でも数分で量産できるようになった。これはストック素材市場にとって、供給側の地殻変動です。
実際にストック素材を出品している方の実感として、こんな声があります。
画像生成AI、実際に使っていけば行くほどクオリティの高さに驚きますね!今後ストック業界がどうなるかと思うと恐ろしいです。 出典: note.com
供給が爆発的に増えれば、プラットフォーム側は「何を受け入れ、何を断るか」を決めなければなりません。ここで各社の判断が分かれました。この判断の違いこそが、shutterstock ai画像販売を考えるときの最大のポイントです。
プラットフォームごとに方針がまったく違う
大きく分けると、3つの立場があります。
1つ目は、AI生成コンテンツを条件付きで受け入れる立場。生成AI由来であることを明示的にラベリングさせ、権利処理のルールを別途課したうえで受け入れます。
2つ目は、寄稿者からのAI生成コンテンツのアップロードを受け入れず、プラットフォーム自身がAI生成機能を提供する立場。ユーザーはサイト上で画像を生成でき、そのAIの学習に貢献した寄稿者には別枠で報酬を配分する、という設計です。
3つ目は、そもそもAI生成コンテンツを全面的に断る立場。人が撮った写真、人が描いたイラストのみを扱うという方針です。
Shutterstockは、大きくは2つ目のグループに位置しています。ここを誤解したまま大量にアップロードしてアカウントを止められる、という事故が実際に起きています。順番に見ていきます。
ShutterstockがAI生成コンテンツに定めている条件
ここが記事の核心です。落ち着いて読んでください。
寄稿者による直接アップロードは制限されている
Shutterstockは寄稿者向けのガイドラインで、AIまたは機械学習によって生成されたコンテンツの投稿について、通常の写真やイラストと同じ扱いにはしていません。寄稿者が外部の画像生成ツールで作った画像を、自分の作品としてコンテンツライブラリにアップロードする行為は、原則として認められていない状態が続いています。
理由は3つあります。
第一に、権利の所在が不明確だからです。多くの画像生成AIは、大量の既存画像を学習データとして使っています。生成物が学習元の作品と実質的に似てしまった場合、誰が責任を負うのか。ストック素材は「商用利用できる」ことが商品価値の中心ですから、権利が不安定な素材は在庫として抱えにくい。
第二に、購入者への補償の問題です。大手ストックサービスは法人顧客向けに、素材使用に起因する法的トラブルの補償を提供しています。学習元との類似リスクを抱えた素材にその補償をつけるのは、事業として重い。
第三に、量の問題です。生成AIを使えば1日に数千枚の投稿が可能になります。審査体制が破綻し、ライブラリ全体の検索品質が落ちる。これは購入者にとっての価値を直接毀損します。
代わりに用意されているのが自社の生成機能と貢献者への配分
Shutterstockは、サイト上でユーザーが画像を生成できる機能を提供しています。これは同社が権利処理を済ませたデータで学習したモデルを使うという建て付けで、生成物には商用利用の裏付けがつきます。
そして、学習データとして自分の作品が使われた寄稿者に対しては、通常のダウンロード報酬とは別枠で報酬を配分する仕組みが設けられています。つまり、Shutterstockにおける「AIで稼ぐ」の正規ルートは、AI画像をアップロードすることではなく、AIの学習に使われうる質の高いオリジナル素材を提供し続けることなのです。
この構造を知らないまま「AI画像を大量投下すれば効率がいい」と考えると、方向が真逆になります。
規約は変わる。投稿前に必ず最新版を確認してください
ここは強調させてください。AI生成コンテンツの取り扱いは、各社とも数か月単位で見直しが入っている領域です。2023年と2024年と2026年では、同じサービスでも書かれている内容が違います。この記事の内容も、あなたが読んでいる時点の最新版とはずれている可能性があります。
実際に投稿する前には、必ずご自身で寄稿者向けの利用規約とサポートページを開き、AI生成コンテンツに関する最新の記述を確認してください。「去年はこうだった」「ブログでこう読んだ」を根拠に投稿するのが、いちばん危ない。アカウント停止は、それまで積み上げた素材ごと収入源を失うことを意味します。
寄稿者登録から販売開始までの手順
Shutterstockそのものの寄稿者登録の流れは、AI生成かどうかにかかわらず共通です。まずここを押さえておきましょう。オリジナル素材で参入する場合も、他サービスと比較する場合も、基準になります。
アカウント作成と本人情報の登録
寄稿者向けのサイトからアカウントを作成します。必要なのはメールアドレスと基本的なプロフィール情報です。ここまでは数分で終わります。
次に、居住国と税務情報を登録します。日本在住であれば、米国内国歳入庁向けの様式(W-8BEN)を提出することになります。これは「私は米国の納税者ではありません」と申告するための書類で、提出しておかないと報酬から高い税率で源泉徴収されてしまいます。日本と米国には租税条約があるため、正しく提出すれば源泉徴収率を大きく下げられます。ここを面倒がって飛ばす方がいますが、手取りに直結する部分なので必ず対応してください。
支払い方法の設定
報酬の受け取り方法を選びます。PayPal、Payoneer、Skrillといった国際送金サービスが選択肢になります。多くの場合、最低支払額の設定があり、残高がその金額に達した月に支払いが行われます。少額でこまめに受け取ろうとすると手数料負けするので、まとめて受け取れる設定にしておくほうが合理的です。
審査用の作品提出
登録直後に、審査用の作品を提出します。ここで求められるのは「売れそうかどうか」ではなく「技術的な基準を満たしているか」です。解像度、ノイズ、ピント、色かぶり、圧縮ノイズといった基本品質が見られます。
技術基準の目安としては、画像の長辺が一定以上の画素数(おおむね4メガピクセル以上)であること、JPEGの圧縮率が高すぎないこと、極端なシャープネス処理やノイズ除去がかかっていないこと、などが挙げられます。
個別審査とキーワード付け
審査を通過すると、以後は作品ごとの審査になります。アップロードのたびに、タイトル、説明文、キーワードを付けます。ここが実は収入を左右する最大の作業です。どんなに良い画像でも、検索に引っかからなければ売れません。
キーワードは30語前後を上限に設定できることが多く、実務では「主題」「状況」「感情」「色」「構図」「用途」の6方向から言葉を出していくと過不足が出にくくなります。
拒否されたときの主な理由
審査で落ちる理由は、おおむね次のパターンに集約されます。
・技術的品質の不足(ピント甘さ、ノイズ、露出不良) ・商標やロゴの写り込み(服のブランドタグ、看板、車のエンブレム) ・リリース書類の不足(人物が特定できる写真のモデルリリース、私有地や特徴的な建築物のプロパティリリース) ・すでに似た素材が大量にある(類似コンテンツ過多) ・AI生成コンテンツに関する規約への抵触
最後の項目が、まさに今回のテーマです。ここで拒否が続くとアカウント評価が下がるため、規約の確認は投稿前に済ませておく必要があります。
AI生成画像を扱う場合の権利まわりの注意点
Shutterstock以外の受け皿を使う場合も含めて、AI生成画像を素材として売るなら避けて通れない論点を整理します。
生成AIの利用規約と商用利用可否
まず、使っている画像生成ツール自体の規約を確認してください。ツールによって、生成物の商用利用可否、権利の帰属、無料プランと有料プランでの扱いの違いが異なります。「無料プランで生成した画像は商用不可」というケースは珍しくありません。
ストック販売は明確な商用利用です。ここを確認せずに販売すると、ツール提供者との規約違反になります。
学習元との類似リスク
生成AIは学習データの傾向を再現します。特定のアーティストの名前をプロンプトに入れる、既存キャラクターを想起させる語を使う、といった作り方をすると、生成物が既存著作物に似てしまう可能性が上がります。
日本の著作権法の考え方では、既存著作物への依拠性と類似性が認められる場合、AIを使ったかどうかにかかわらず著作権侵害になりえます。文化庁や関係省庁からも生成AIと著作権に関する考え方が示されており、「AIが作ったから責任がない」という理屈は通りません。素材として販売する以上、その画像を買った企業が広告に使うわけですから、トラブルの影響範囲は自分だけにとどまりません。
人物と場所の権利
AI生成であっても、実在の人物に酷似した顔、実在する著名建築物、商標に似たロゴが写り込んでいれば問題になります。AI生成コンテンツを受け入れているプラットフォームでは、生成物に写る人物についてもリリース書類の提出を求める運用がとられていることがあります。「実在しない人だからリリース不要」とは限らない、と覚えておいてください。
表示義務とラベリング
AI生成コンテンツを受け入れているサービスでは、投稿時に「生成AIで作成した」というフラグを立てることが義務づけられているのが一般的です。これを偽って通常素材として投稿するのは、規約違反であると同時に、購入者を欺く行為になります。
繰り返しになりますが、この領域のルールは変わります。投稿の直前に、そのサービスの最新の規約とヘルプページを開いて確認する。これを毎回の習慣にしてください。
売れる素材を作るための実務的なコツ
規約の話が続いたので、ここからは前向きな話をします。AI生成であれ人の手によるものであれ、ストック素材で結果を出している方には共通した考え方があります。
「作りたいもの」ではなく「探されているもの」を作る
いちばん大きな分岐点がここです。ストック素材は作品発表の場ではなく、課題解決の道具を並べる棚です。買う人は「記事のアイキャッチに使う、悩んでいる会社員の写真」を探しているのであって、美しい風景を鑑賞したいわけではありません。
需要のある題材は、ビジネスシーン、医療介護、教育、家族、季節行事、テクノロジーといった、メディアが日常的に記事化するテーマに集中します。逆に、抽象的なアート作品、極端に個性的なタッチの作品は、単価は高くても回転しません。
1枚ではなくシリーズで作る
これは実際に成果を出している方が例外なくやっていることです。同じ被写体、同じ設定で、構図やアングル、表情、余白のバランスを変えたバリエーションを10枚から20枚まとめて作る。
理由は2つあります。ひとつは、購入者が「同じテイストで揃えたい」と考えるからです。記事内で複数枚使うとき、テイストがバラバラだと使いにくい。もうひとつは、検索結果で自分の素材が並ぶことで目に留まりやすくなるからです。
横位置と縦位置の両方、テキストを載せる余白があるバージョンとないバージョン。これだけで採用される場面が増えます。
キーワードは「買い手の言葉」で書く
作り手は「夕暮れの逆光ポートレート」と書きたくなりますが、買い手は「疲れた 会社員 帰り道」と検索します。この差を埋めるのがキーワード設計です。
コツは、その画像が使われる記事の見出しを想像することです。「五月病 対策」「テレワーク 孤独」「40代 転職 不安」。そういう言葉をキーワードに入れておくと、実際の検索に当たります。
英語圏の購入者も多いため、英語キーワードの精度も重要です。機械翻訳をそのまま貼らず、同種の売れている素材がどんな英単語を使っているかを見て学ぶほうが早く上達します。
写真とイラスト、どちらが向いているか
よく聞かれる質問です。傾向としては、写真は競合が非常に多く、既存のライブラリに膨大な在庫があります。一方でイラストやベクター素材は、特定の業種や場面に特化したものが慢性的に不足しています。医療の手技、介護の場面、日本の商習慣、和風の意匠。こういうニッチは、いまも空白が残っています。
AI生成を活用する場合も、汎用的な「きれいな女性の顔」を量産するのではなく、こうしたニッチな場面を丁寧に作るほうが結果につながりやすい。ここは人の手による作品と共通しています。
私が実際に手を動かして気づいたこと
カウンセリングの資料に使う挿絵を、自分で用意しようとしたことがあります。市販の素材に「相談している人」の適切な絵が見つからなかったからです。
やってみて痛感したのは、自分が「これで完璧」と思った1枚が、実務ではまるで使えないという現実でした。表情が良すぎて資料の文脈に合わない、余白がなくて文字が置けない、視線の向きがレイアウトと逆。実際に使う場面を想定していないと、こうなります。
そこから、作る前に「この絵はどんな資料の、どのページの、どの位置に置かれるか」を先に書き出すようにしました。作業の順番をひとつ変えただけですが、使える素材の割合がまったく変わりました。作ってから使い道を考えるのではなく、使い道から逆算する。ストック素材でも、この順番は同じだと思います。
報酬の仕組みと、収入として成立させるまでの現実
お金の話をします。ここは冷静な数字で見ておいたほうが、後で落ち込まずに済みます。
収益分配の基本構造
ストックサービスの寄稿者報酬は、購入者が支払った金額の一部が分配される仕組みです。分配率は寄稿者のランクによって変動し、累計の販売実績が増えるほど率が上がる階層制が採用されていることが多くなっています。
重要なのは、購入者が使うプランによって1件あたりの単価が大きく違うという点です。サブスクリプションプランでのダウンロードは単価が低く、都度購入や拡張ライセンスでのダウンロードは単価が高い。同じ1ダウンロードでも、金額に10倍以上の開きが出ることがあります。
積み上がるまでに時間がかかる
ストック素材は、投稿してすぐ売れるものではありません。検索順位が安定するまでに時間がかかり、素材点数が増えるほど露出機会が増えるという、典型的な積み上げ型のモデルです。
数百点で月に数百円、数千点でようやく生活費の足しになる、というのが率直なところです。1年目は投資期間だと割り切れる方でないと、途中で心が折れます。
ここは正直にお伝えしたい部分です。「ストック素材は不労所得」という言葉を見かけますが、最初に相当量の労働を投下して初めて成り立つ話です。その投下を楽しめるかどうかが、続くかどうかの分かれ目になります。
燃え尽きを防ぐための考え方
ここは私の専門領域の話になります。ストック素材の副業でメンタルを崩す方には、はっきりした共通点があります。「売上を毎日確認する」ことです。
積み上げ型の収益モデルで日次の数字を見ると、ほとんどの日はゼロです。ゼロを毎日見ると、脳は「自分の努力は無意味だ」という学習をしてしまいます。心理学では学習性無力感と呼ばれる状態ですが、要は「やっても無駄だ」と体が覚えてしまうということです。
対策はシンプルで、確認の頻度を落とすことです。売上は月に1回だけ見る。日々見るのは「今週何点作ったか」という自分でコントロールできる数字だけにする。これだけで継続率がまったく変わります。
在宅で一人作業を続ける方の集中と休息の設計については、在宅ワークの集中力アップ|ポモドーロ以外に効く7つのテクニックで具体的な方法を紹介しています。作業時間を区切る技術は、単純に効率の話ではなく、心を守る技術でもあります。
確定申告と税金の扱い
ストック素材の収入も、当然ながら課税対象です。ここを曖昧にしたまま進めると、後で慌てることになります。
申告が必要になるライン
会社員として給与を受け取りながら副業でストック販売をしている場合、給与以外の所得が年間20万円を超えると確定申告が必要になります。ここでいう所得は売上ではなく、売上から必要経費を引いた金額です。
専業でストック販売をしている場合や、他に事業所得がある場合は、金額にかかわらず申告が必要になるケースがほとんどです。また、所得税の申告が不要な場合でも、住民税の申告は別途必要になることがあります。お住まいの自治体の案内を確認してください。
正確な要件は国税庁のサイトで確認できます。判断に迷う場合は、税務署の相談窓口や税理士に確認するのが確実です。
経費にできるもの
ストック素材の制作にかかった費用は経費に計上できます。具体的には次のようなものです。
・カメラ、レンズ、三脚などの撮影機材 ・パソコン、モニター、ペンタブレット ・画像編集ソフトや画像生成ツールの利用料 ・素材制作のための書籍、講座受講費 ・撮影のための交通費 ・自宅で作業している場合の家賃、光熱費、通信費の按分
家事按分は、業務に使っている割合を合理的に説明できることが条件です。作業スペースの床面積比や、作業時間の比率で計算するのが一般的です。
外貨での受け取りと為替
海外のストックサービスからの報酬は米ドルなどの外貨で支払われます。日本円に換算して記帳する必要があり、換算のタイミングと為替レートの扱いにルールがあります。年間を通して継続的に同じ方法を使うことが求められます。
会計ソフトを使うと、この換算や記帳の手間がかなり減ります。freeeやマネーフォワードといったクラウド会計サービスは、外貨取引や複数の収入源の管理に対応しています。
記録は最初から残す
これは経験談としてお伝えしますが、確定申告で最もつらいのは「1年分の領収書を2月に探す」作業です。月に1回、30分でいいので、その月の売上と経費を記録する時間を作ってください。年明けの負担がまったく違います。
在宅で働く方の1日の時間の使い方については、在宅ワーク主婦の1日のタイムスケジュール公開で実例を紹介しています。事務作業をどこに組み込むかの参考になるはずです。
複数のストックサイトを併用するという選択
Shutterstock一本に絞る必要はありません。むしろ、収入の安定という観点では併用が基本です。
なぜ併用するのか
理由は3つあります。
第一に、規約変更リスクの分散です。1社の方針転換で収入がゼロになる状態は、事業として脆弱です。今回のAI生成コンテンツの扱いのように、方針は変わります。
第二に、購入者層が違うからです。サービスごとに強い分野があり、同じ素材でもA社では売れずB社では売れる、ということが普通に起きます。
第三に、AI生成コンテンツの受け入れ方針が各社で異なるからです。Shutterstockでは扱えない形の素材でも、生成AIコンテンツを条件付きで受け入れているサービスであれば、ラベリングと権利処理を正しく行ったうえで販売できる可能性があります。
併用するときの実務
同じ素材を複数サイトに出す場合、独占契約になっていないかを確認してください。一部のサービスには、独占提供にすると分配率が上がるプランがあります。独占にした素材は他社に出せません。
また、キーワードやタイトルはサイトごとに最適化したほうが結果が出ます。検索エンジンの仕様が違うためです。最初は同じもので出しておき、売れ行きを見ながら調整していくのが現実的です。
管理が煩雑になるので、素材の管理表を作っておくことをおすすめします。ファイル名、投稿先、投稿日、承認状況を一覧にするだけで、二重投稿や漏れを防げます。表計算ソフトで十分です。文書作成や書類管理の基礎力を体系的に身につけたい方は、ビジネス文書検定のような資格の学習内容が、そのまま実務に応用できます。
ストック販売以外の道も同時に見ておく
ここは、20年この市場を見てきた立場から率直にお伝えしたい部分です。
素材販売の外側に、AIスキルの需要が広がっている
運営者として在宅ワーク市場を長く見てきた限りでは、画像生成AIを扱えることの価値は、素材販売よりも受託の現場のほうで急速に高まっています。
企業側は「AIを使えば安く早くできるらしい」とは知っていても、社内に扱える人がいない。プロンプトをどう組めば意図した絵になるのか、生成物の権利をどう整理すればいいのか、社内の誰にどう教えればいいのか。この部分を代行できる人への依頼が、この1年ではっきり増えました。
生成AIを業務に組み込む支援の仕事については、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で仕事内容と求められるスキルを整理しています。マーケティング領域まで含めた案件の広がりは、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事が参考になります。
素材販売が積み上げ型でゆっくり伸びるのに対し、受託は着手した月から収入になります。この2つを組み合わせている方が、いちばん安定しています。
手取りの厚みという視点
もうひとつ、長く見てきて確信していることがあります。
ストック販売の分配率が寄稿者にとって厳しく感じられるのは、プラットフォームが在庫管理、決済、法的補償、集客のすべてを担っているからです。その対価として、購入者が支払った金額の大部分がプラットフォーム側に残ります。これは構造上、避けられません。
一方、直接取引の仲介サイトでは事情が違います。中間マージンが乗らない手数料0%の仕組みだと、依頼者は同じ予算でより多くを頼めて、受け手は同じ仕事でも手取りが厚くなる。運営者として見てきた限りでは、この差は月単位では小さくても、年単位では働き方の選択肢そのものを変えます。
そして、長く続いている方に共通しているのは、単発の作業を安く早く受けることではなく、「この人に任せると楽だ」と思ってもらえる関係を作ることに時間を使っているという点です。素材販売でも受託でも、ここは変わりません。
データから見る、AI画像スキルの位置づけ
最後に、公開されている職種別のデータから、この分野の立ち位置を客観的に見ておきます。
隣接職種の単価から逆算する
画像生成AIを扱う仕事は、まだ独立した職種として統計に現れるほど成熟していません。そこで、隣接する職種の相場から推測することになります。
制作物を納品する職種の相場感については、著述家,記者,編集者の年収・単価相場にまとまっています。コンテンツ制作系の仕事がどの水準で取引されているかがわかります。技術寄りの実装まで担う場合は、ソフトウェア作成者の年収・単価相場の水準が参考になります。
この2つを見比べると、はっきりした傾向が見えます。「作れる」だけの人と、「業務に組み込める」人とでは、単価に大きな差がある。画像を生成できることは入口であって、それをクライアントの業務フローのどこにどう置くかを設計できる人が、継続的に依頼を受けています。
技術の理解が単価を押し上げる
もうひとつのデータの読み方として、システム側の理解がある人ほど単価が高いという傾向があります。素材を作るだけでなく、それをどう配信するか、どう管理するかまで踏み込めると、仕事の範囲が広がります。
インフラやネットワークの基礎知識を持つ方が制作領域に入ってくると強いのは、このためです。CCNA(シスコ技術者認定)のような資格で扱う知識は、直接デザインに使うものではありませんが、システム全体を理解している人としてクライアントに信頼されます。
案件の形として最も需要が読みやすいのは、やはり開発を伴う仕事です。アプリケーション開発のお仕事で、どんな案件が動いているかを見ておくと、自分のスキルをどの方向に伸ばすかの判断材料になります。
探し方を先に整えておく
素材販売と受託を組み合わせる場合、案件をどこで探すかが問題になります。プラットフォームによって扱う案件の傾向がまったく違うため、闇雲に登録しても時間を使うだけです。
案件の探し方の基本については、在宅ワークの求人の探し方5選|初心者でも安心な方法と注意点を徹底解説で、初心者がつまずきやすいポイントも含めて整理しています。
焦らなくて大丈夫です
ここまで長くお付き合いいただきました。最後に、これだけはお伝えしておきたいことがあります。
shutterstock ai画像販売について調べ始めた方の多くは、「早くしないと乗り遅れる」という焦りを抱えています。その焦りは自然な感情です。技術の変化が速く、周りが結果を出しているように見えるからです。
けれど、この20年、在宅で働く方たちを見てきて確実に言えることがあります。焦って動いた人より、条件を確認してから動いた人のほうが、結果的に遠くまで行きます。規約を読まずに大量投稿してアカウントを失うことに比べれば、1週間かけて調べる時間は安いものです。
あなたが今、規約を確認しようとしているその慎重さは、弱点ではなく強みです。その姿勢のまま、一歩ずつ進めてください。一人で抱え込まなくて大丈夫ですよ。
よくある質問
Q. ShutterstockにAIで生成した画像をそのままアップロードして販売できますか?
寄稿者が外部の画像生成ツールで作った画像を自分の作品としてアップロードすることは、原則として認められていない状態が続いています。Shutterstockは自社サイト上でのAI生成機能を提供し、学習に貢献した寄稿者へ別枠で報酬を配分する方式を採っています。規約は頻繁に更新されるため、投稿前に必ず最新の寄稿者向け規約を確認してください。
Q. AI生成画像を売れるストックサービスはありますか?
生成AIコンテンツを条件付きで受け入れているサービスは存在します。その場合、投稿時に生成AI由来であることをラベリングする義務があり、写り込む人物についてリリース書類を求められることもあります。受け入れ方針は各社で異なり変更もされるため、必ず投稿直前にそのサービスの最新規約とヘルプページを確認してください。
Q. ストック素材の販売収入は確定申告が必要ですか?
会社員として給与を得ながらの副業であれば、給与以外の所得が年間20万円を超えると確定申告が必要です。所得は売上から必要経費を引いた金額で判定します。機材費、ソフト利用料、自宅作業分の家賃や通信費の按分などが経費になります。外貨での受け取りは円換算して記帳する必要があるため、会計ソフトの利用が現実的です。
Q. ストック素材だけで収入を安定させるにはどのくらいかかりますか?
積み上げ型のモデルなので、数百点の段階では月数百円程度、数千点でようやく生活費の足しになるというのが実情です。1年目は投資期間と割り切る必要があります。収入を早く安定させたい場合は、素材販売と並行して、生成AIの業務活用支援など着手した月から収入になる受託の仕事を組み合わせる方法が現実的です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
中西 直美@SOHO編集部
産業カウンセラー・キャリアコンサルタント
大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。
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