ショート動画編集を副業で受けるには|縦型動画の作り方と案件の探し方


この記事のポイント
- ✓ショート動画編集を副業で始めたい人向けに
- ✓縦型動画の基本の作り方
- ✓実際の案件に出ている報酬の幅
スマートフォンで縦型の短い動画を見る時間が増え、企業や店舗、個人の発信者が、TikTok、Instagramのリール、YouTubeショートに動画を出すことが当たり前になりました。それに合わせて、撮影した素材を短い縦型の動画に仕上げる「ショート動画編集」の仕事を外部に頼む動きも広がっています。
趣味で短い動画を作ってきた人や、動画編集を学び始めた人にとって、ショート動画編集は副業の入り口になりやすい分野です。1本あたりの尺が短いので作業の時間を区切りやすく、平日の夜や週末に進められます。一方で、1本あたりの報酬は案件によって大きな差があり、何も考えずに始めると、時間をかけたわりに手元に残る金額が少ない、ということにもなりがちです。
この記事では、YouTubeの公式ヘルプなどで確かめた仕様と、実際に出ている案件の条件をもとに、ショート動画編集の仕事の中身、縦型動画の作り方の基本、音楽と著作権の注意、案件の探し方と提案のしかた、単価を上げる考え方、副業の手続きまでを順に整理します。
ショート動画編集とは、どんな仕事か
ショート動画編集とは、撮影された素材をもとに、縦型で短い長さの動画に仕上げる仕事のことです。主な発表の場は、TikTok、Instagramのリール、YouTubeショートなどです。
YouTubeの公式ヘルプでは、ショート動画の長さについて、次のように説明しています。
最長 3 分の YouTube ショート動画を作成できるようになりました。これにより、ストーリーを伝え、創造性を発揮し、視聴者を魅了するための時間が増えることになります。 出典: YouTube ヘルプ
同じヘルプによると、2024年10月15日以降にアップロードされ、縦長か正方形で長さが3分以内の動画が、ショート動画に分類されます。実際の依頼では、30秒から1分程度の動画を求められることが多く、長くても数分以内です。
ショート動画編集の作業には、主に次のようなものがあります。
- カット編集:素材から必要な部分を選び、言いよどみや間を詰めてテンポを整える
- テロップ入れ:話している内容や要点を文字で画面に表示する
- BGMと効果音:音楽や効果音を入れ、音量を整える
- 画像や図の挿入:説明を補う画像、商品の写真、矢印などを入れる
- 構成の調整:冒頭で興味を引き、最後まで見てもらえる順番に組み立てる
- 書き出しと納品:指定の形式と大きさで動画のファイルを書き出して渡す
依頼する側は、企業の採用や商品の宣伝、飲食店や美容室などの店舗の発信、個人の講師や専門家の発信など、さまざまです。ランサーズの案件の中にも、大学院の広報、飲食店のSNS、美容師のトーク動画、Web広告向けの動画など、業種も目的も異なる依頼が並んでいました。自分の興味や経験のある業種の案件を選ぶと、依頼する側の意図をくみ取りやすく、仕上がりの質も上がります。撮影と台本は依頼する側が用意し、編集だけを任せる形が多く見られます。
実際の案件に出ている報酬の幅
ショート動画編集の報酬は、作業の範囲と、1本あたりの手間で大きく変わります。クラウドソーシングのランサーズの「ショート動画編集・短尺動画制作」の案件一覧(2026年10月9日時点)には、次のような案件が並んでいました。
| 案件の内容 | 表示されていた報酬 |
|---|---|
| 20秒前後の縦型動画に効果音を付ける作業 | 2,000円から3,000円 |
| 約1分の縦型動画の編集(カット、テロップ、BGM)5本 | 1本2,000円 |
| TikTok・リール・ショート向けの縦型動画の編集(台本と素材の支給あり) | 1,000円から2,000円 |
| 飲食店のショート動画(30秒から1分)を1か月に30本程度 | 2,000円から3,000円 |
| Instagramのリール向けレシピ動画の編集 | 1本6,600円 |
| 美容師のトーク形式のリールを1か月に20本程度 | 20,000円から30,000円 |
| 広告向けの縦型動画の継続の制作 | 7,000円から8,000円 |
この一覧から分かるのは、同じ「ショート動画編集」でも、1本あたり1,000円台の案件から数千円の案件まで幅があることです。効果音を付けるだけ、カットとテロップだけ、といった作業の範囲が狭い案件は報酬が低く、広告の成果を求められる動画や、仕上がりの雰囲気に高い水準を求める案件は報酬が高くなる傾向があります。
また、継続の案件では、1か月に20本、30本とまとめて依頼されることがあります。1本あたりの報酬は低くても、同じ形式の動画を続けて作るので、慣れるほど1本にかかる時間が短くなり、時間あたりの収入は上がっていきます。
なお、クラウドソーシングでは、報酬からサイトの手数料が差し引かれるのが一般的です。手数料の割合はサイトによって違うので、登録する前に公式の案内で確かめ、手取りで考えるようにします。
そろえておきたい道具とソフト
ショート動画編集は、スマートフォンだけでも始められますが、継続して案件を受けるなら、パソコンの環境を整えておくと作業が速くなります。
パソコン
動画の編集は、パソコンに負荷のかかる作業です。素材の読み込みや書き出しに時間がかかると、そのまま作業時間が延びます。手持ちのパソコンで、1分程度の動画の編集と書き出しが無理なくできるかを、まず試してみます。
編集ソフト
編集ソフトには、無料で使えるものから、月額の契約で使うものまでさまざまな種類があります。CapCutのようにスマートフォンとパソコンの両方で使えるソフト、DaVinci Resolveのように無料版のあるソフト、Adobe Premiere Proのように仕事の現場でよく使われる有料のソフトなどがあります。依頼する側から、特定のソフトのプロジェクトのファイルでの納品を求められることもあるので、案件の条件を確かめてから選びます。料金や無料の範囲は変わることがあるので、各社の公式の案内で確かめてください。
素材を管理する場所
依頼する側から受け取る素材は、1本あたり数分から十数分の動画になることもあり、容量が大きくなります。パソコンの空き容量を確保し、案件ごとにフォルダを分けて管理します。依頼する側の素材は預かり物なので、納品が終わったあとの扱い(いつまで保存し、いつ削除するか)も決めておきます。
イヤホンとスマートフォン
音量の調整や、BGMと声のバランスを確かめるために、イヤホンかヘッドホンがあると便利です。仕上がりの確認は、視聴者と同じように、スマートフォンの画面で行います。パソコンの大きな画面ではちょうどよく見えたテロップが、スマートフォンでは小さすぎることがよくあります。
縦型動画の作り方の基本
ショート動画は、横長の動画とは作り方の考え方が違います。依頼する側の期待に応えるために、次の基本を押さえておきます。
縦長の画面に合わせる
ショート動画は、スマートフォンを縦に持った画面で見られます。画面の縦横の比率は9対16の縦長が一般的です。依頼する側から、書き出しの大きさや比率の指定がある場合は、それに従います。
冒頭で興味を引く
ショート動画は、指で次々に流して見られます。最初の数秒で「この動画は自分に関係がある」と感じてもらえないと、すぐに次の動画に移られてしまいます。結論や見どころを冒頭に持ってくる、問いかけで始める、といった組み立てを考えます。
テロップは読みやすさを最優先にする
音を出さずに見る人も多いので、テロップは内容を伝える大切な手段です。スマートフォンの画面で読める大きさにし、1回に表示する文字数を絞ります。画面の下のほうや右側には、各サービスのボタンや説明文が重なるので、大切なテロップはそこを避けて配置します。
テンポを整える
言いよどみや長い間を詰め、話の区切りで画面を切り替えると、最後まで見てもらいやすくなります。ただし、詰めすぎると聞き取りにくくなるので、依頼する側の雰囲気に合わせて調整します。
依頼する側の雰囲気を守る
同じ編集の技術でも、企業の採用の動画、飲食店の料理の動画、講師のトークの動画では、求められる雰囲気がまったく違います。ランサーズの案件の中にも、「派手な演出や過度なエフェクトよりも」見やすさを重視したい、と書かれたものがありました。依頼する側がこれまでに出した動画や、参考にしたい動画を見せてもらい、雰囲気をそろえることが大切です。
音楽と著作権の注意
ショート動画編集で特に気をつけたいのが、音楽や素材の著作権です。著作権とは、音楽、映像、文章、写真などを作った人が持つ権利のことで、許可なく使うと、動画が削除されたり、依頼する側に迷惑をかけたりすることになります。
音楽は、使ってよい範囲を確かめる
YouTubeの公式ヘルプによると、YouTubeショートのオーディオライブラリにある音楽は、ショート動画で使えます。最長3分のショート動画では、ほとんどの音楽を最長90秒まで使えますが、一部の音楽は60秒または30秒に制限されていることがあります。YouTubeオーディオライブラリのロイヤリティフリー(使用料のかからない)の音楽は、著作権の申し立てを受けることはないと書かれています。
同じヘルプでは、1分を超える長さのショート動画で、著作権の申し立てによって動画がブロックされることがある点についても説明されています。音楽の扱いは、動画を出すサービスごとに決まりが違い、変更もあります。BGMを入れるときは、依頼する側にどのサービスに出すかを確かめ、そのサービスの決まりの範囲で使える音楽を選びます。依頼する側から音楽を指定された場合も、使ってよい音楽かを確認してから入れます。
切り抜き動画は、元の動画の持ち主の許可が要る
人気の配信者や番組の長い動画から、見どころを短く切り抜いて投稿する「切り抜き動画」の編集の依頼もあります。切り抜き動画は、元の動画の持ち主が許可しているものだけが作れます。許可の条件(収益化してよいか、どの部分なら使ってよいかなど)は持ち主ごとに違うので、依頼を受ける前に、依頼する側が許可を得ているか、その条件を守った編集になっているかを確かめます。
画像やフォントにも決まりがある
動画の中に入れる画像やイラスト、テロップのフォントにも、商用で使ってよいかの決まりがあります。無料で配布されている素材でも、商用の利用を禁止していたり、表記を求めていたりするものがあります。使う前に、素材ごとの利用規約を確かめます。
作品集を作るときの具体的なこつ
初めての案件を得るうえで、作品集は提案文以上に大切です。作品集の作り方のこつを、もう少し具体的に見ておきます。
素材は、使ってよいものだけを使う
作品集の動画にも、著作権の決まりは当てはまります。自分で撮影した動画、家族や友人に許可を得て撮らせてもらった動画、商用の利用が認められた素材を使います。人気の番組や配信者の動画を無断で使った作品は、技術を示すどころか、依頼する側に著作権への意識が低い人だと受け取られてしまいます。
依頼の多い型に合わせる
案件の一覧を見ると、トーク形式の動画、料理や商品の紹介、店舗の紹介、レシピや手順の解説など、依頼の多い型が見えてきます。作品集は、こうした型に合わせて作ると、応募のときに「この案件に近い作品です」と示しやすくなります。たとえば、家族に話してもらった1分間のトークを、テロップと効果音で見やすく仕上げる、自宅の料理の手順を30秒にまとめる、といった作品なら、身近な素材で作れます。
編集の前と後を見せる
素材がどのように変わったかを見せると、編集の力が伝わりやすくなります。元の素材の長さと、仕上げた動画の長さ、どこを切ってどこにテロップを入れたかを、短い説明として添えます。
見せ方を整える
作品は、クラウドソーシングのプロフィールの作品欄や、限定公開の動画のリンクなどで見せます。リンクを開いたときに、すぐに再生できる状態になっているかを、別の端末で確かめておきます。
作品集は、一度作って終わりではありません。案件を受けるたびに、許可を得られたものを追加し、古い作品を入れ替えていくと、作品集そのものが成長の記録になります。
初めての案件を受けるまでの手順
ショート動画編集の副業を始めて、最初の案件を受けるまでの手順を整理します。
手順1:作品集を3本から5本作る
案件に応募するときに最も大切なのは、自分がどんな動画を作れるかを見せる作品集です。依頼する側は、提案文よりも作品を見て判断します。自分で撮影した素材や、使ってよい素材を使って、30秒から1分程度の縦型動画を3本から5本作ります。
作品は、雰囲気の違うものをそろえると、幅が伝わります。たとえば、トーク形式の動画、商品や料理を紹介する動画、文字と画像で説明する動画、のように分けます。
手順2:プロフィールを整える
クラウドソーシングのプロフィールには、使える編集ソフト、対応できる作業(カット、テロップ、BGM、サムネイルなど)、1週間に対応できる本数の目安、連絡の取りやすい時間帯を書きます。副業であることを隠す必要はありません。むしろ、対応できる時間を正直に書いておくほうが、依頼する側は安心します。
手順3:作業の範囲が明確な案件から応募する
最初は、作業の範囲がはっきりしていて、素材と台本が支給される案件を選ぶと、依頼する側の期待とのずれが起きにくくなります。効果音を付けるだけ、カットとテロップだけ、といった案件は報酬が低めですが、最初の実績と評価を得るにはちょうどよい規模です。
手順4:提案文を書く
提案文には、次の点を短くまとめます。
- 依頼の内容を読んで理解したこと(どんな動画を、何本、いつまでに)
- 自分の作品集の中で、依頼に近いもの
- 納期と、1週間あたりに対応できる本数
- 修正への対応の方針
- 質問があれば、その内容
提案文は長ければよいわけではありません。依頼する側は多くの提案に目を通すので、要点が数行で伝わるように書きます。依頼の内容を読まずに、どの案件にも同じ文面を送る提案は、依頼する側にすぐに見抜かれます。依頼の文章の中の言葉を使って、「この案件のために書いた」と伝わる提案にします。
1本の動画を仕上げるまでの流れ
案件を受けてから納品するまでの流れを、1本の動画を例に整理しておきます。毎回この流れで進めると、抜けや行き違いが減ります。
- 素材と台本を受け取る。足りない素材がないか、音声が聞き取れるか、縦長で撮影されているかを、作業を始める前に確かめる
- 参考にしたい動画や、過去に出した動画を見せてもらい、雰囲気をつかむ
- カット編集で全体の流れを作る(粗編集)
- 粗編集の段階で一度、依頼する側に見てもらう。テンポや構成の方向が合っているかを確かめる
- テロップ、BGM、効果音、画像を入れて仕上げる
- スマートフォンの画面で、自分で最後まで見て確かめる。誤字、音量のばらつき、テロップの見切れを点検する
- 書き出して納品する
- 修正の依頼があれば、約束した回数の範囲で対応する
4の粗編集の確認は、慣れないうちほど大切です。テロップや音を入れたあとで「そもそも構成を変えたい」と言われると、ほとんどの作業がやり直しになります。方向が合っているかを早めに確かめれば、修正の手間を大きく減らせます。
6の点検では、誤字に特に注意します。テロップの誤字は、依頼する側の信頼を損なう、最も避けたい失敗です。固有名詞や商品名、数字は、台本と1文字ずつ照らし合わせます。
納品と修正の約束
案件を受けたら、作業を始める前に、次の点を依頼する側と確かめておきます。
- 動画の長さ、縦横の比率、書き出しの形式と大きさ
- テロップのフォント、色、位置の指定の有無
- BGMや効果音を誰が選ぶか
- 修正の回数(何回まで報酬に含まれるか)と、それを超えたときの扱い
- 納期と、納品の方法(ファイルの受け渡しの場所)
- 素材の扱い(納品後にいつまで保存するか)
特に、修正の回数は大切です。修正の回数が決まっていないと、細かな直しが何度も続き、1本にかかる時間が大きく延びて、時間あたりの収入が下がります。ランサーズの案件の中にも、「修正は2回まで」と条件に書かれているものがありました。自分から提案するときも、修正の回数をはじめに示しておくと、お互いに安心です。
企業から業務を受ける場合、フリーランス・事業者間取引適正化等法により、発注する事業者には、取引の条件をはっきり示すことや、成果を受け取った日から原則60日以内に報酬を支払うことなどが義務付けられています。条件が口頭やあいまいなメッセージだけの場合は、改めて書面やメッセージで示してもらうよう求めて構いません。
トラブルになりやすい場面と防ぎ方
ショート動画編集の副業で起きやすいトラブルと、その防ぎ方を整理しておきます。
素材が足りない、質が悪い
受け取った素材の音声が聞き取りにくい、横向きで撮影されている、といった問題があると、思うような仕上がりになりません。作業を始める前に素材を確かめ、問題があればその時点で伝えます。素材の問題による仕上がりの限界を、先に共有しておくことが大切です。
作業の範囲が広がっていく
「ついでにサムネイルも」「この部分だけ別の動画にも」と、作業の範囲が少しずつ広がることがあります。約束した範囲を超える依頼は、追加の報酬が必要なことを伝え、了解を得てから対応します。
修正が終わらない
修正の回数を決めていないと、細かな直しが何度も続くことがあります。前に触れたとおり、修正の回数は作業の前に約束しておきます。
報酬が支払われない
クラウドソーシングのサイトを通した取引では、サイトの仕組みで報酬の支払いが守られることが多いですが、直接の取引では、支払いの時期と方法を事前に書面で決めておくことが欠かせません。企業との取引で報酬が支払われない、条件が一方的に変えられるといったときは、厚生労働省の委託事業の「フリーランス・トラブル110番」に相談できます。
素材の流出
預かった素材や、公開前の動画を、許可なくSNSに載せたり、作品集に使ったりしてはいけません。作品集に使いたい場合は、必ず依頼する側の許可を取ります。
1本あたりの時間を短くする工夫
ショート動画編集の副業で手元に残る金額を増やすには、報酬を上げることと同じくらい、1本あたりの時間を短くすることが大切です。
ひな形を作る
継続の案件では、テロップの文字の形、色、位置、冒頭とおわりの演出が毎回同じになることが多くあります。これらをひな形として保存しておけば、毎回一から設定する手間が省けます。
作業の順番を決める
カット、テロップ、BGM、効果音、確認、書き出し、と作業の順番を毎回同じにすると、迷う時間が減ります。最後の確認は、必ずスマートフォンの画面で行います。
作業時間を記録する
1本ごとに、作業にかかった時間を記録しておきます。記録があると、時間あたりの収入が分かり、どの案件を続けるべきか、報酬の見直しを相談すべきかを判断できます。
依頼する側が編集者を選ぶときに見ている点
案件に応募しても選ばれないときは、依頼する側の立場で考えてみると、改善の手がかりが見つかります。依頼する側が編集者を選ぶときに見ているのは、主に次の点です。
作品の雰囲気が合っているか
依頼する側は、自分の発信に合う雰囲気の動画を作れる人を探しています。作品集の中に、依頼に近い雰囲気の動画があるかどうかが、最初の判断材料になります。応募するときは、依頼に最も近い作品を、提案文の最初に示します。
連絡が確実か
継続の案件では、何十本もの動画をやり取りします。返信が遅い、連絡が途切れる、といった不安があると、技術があっても選ばれにくくなります。連絡のつく時間帯と、返信までの目安を、提案文に書いておくと安心してもらえます。
納期を守れるか
発信の予定に合わせて動画を出したい依頼する側にとって、納期は最も大切な条件の1つです。1週間に対応できる本数を正直に示し、それを守ることが信頼につながります。
修正への向き合い方
修正の依頼に、意図をくみ取って素直に対応できるかも見られています。提案文で、修正の回数と対応の方針を示しておくと、依頼する側は安心して任せられます。
技術の高さは大切ですが、副業の初めのころは、それ以上に「確実に、気持ちよくやり取りできる人」であることが、選ばれる理由になります。
単価を上げていく考え方
ショート動画編集の報酬は、作業の範囲を広げるほど上がる傾向があります。最初は編集だけを受けていても、経験を積むにつれて、次のような作業まで担えるようになると、1本あたりの報酬や、まとめての契約の額を上げやすくなります。
- 構成や台本の提案:どんな順番で見せると最後まで見てもらえるかを提案する
- サムネイルや表紙の画像の作成
- 投稿の文章やハッシュタグの案の作成
- 投稿後の数字の分析:再生数や保存数を見て、次の動画の改善を提案する
- 撮影の指示:スマートフォンでの撮り方を、依頼する側に助言する
特に、投稿後の数字を見て改善を提案できる人は、「動画を作る人」から「発信を一緒に育てる人」として見られるようになり、継続の契約につながりやすくなります。
作業の範囲を広げるときは、いきなりすべてを引き受けるのではなく、今の依頼する側に「次の動画では、構成の案も一緒にお出ししましょうか」と1つずつ提案していくのが自然です。提案が受け入れられ、成果が出たら、その分の報酬の見直しを相談します。報酬の相談は、実績を数字で示せるときに行うと、受け入れられやすくなります。
副業の時間をどう組み立てるか
本業を持ちながらショート動画編集を続けるには、1週間の時間の使い方を先に決めておくことが大切です。
たとえば、平日の夜に1日1時間、週末に3時間ずつ使えるとすると、1週間で使える時間はおよそ11時間です。1本の編集に慣れるまで2時間かかるなら、1週間に受けられるのは5本程度で、修正の時間も見込むと4本程度が無理のない目安になります。慣れて1本1時間で仕上げられるようになれば、受けられる本数は倍近くに増えます。
このように、使える時間と1本あたりの時間から、受けられる本数を計算しておくと、引き受けすぎて納期に追われることを防げます。継続の案件を受けるときは、月に何本を、どの曜日に作業するかを決めてから契約すると、本業との両立がしやすくなります。
体調を崩したときや、本業が忙しくなったときに備えて、1週間に1日は作業をしない日を作っておくと、予定が狂ったときの調整に使えます。
副業として続けるための手続きと注意
ショート動画編集を副業として続けるなら、次の手続きと注意も押さえておきます。
勤め先の決まり
会社員の場合は、勤め先の就業規則で副業が認められているかを、始める前に確かめます。副業が認められていても、届け出が必要な会社もあります。
確定申告
国税庁の案内では、給与を1か所から受けていて、その給与のすべてが源泉徴収の対象になっている人は、給与と退職所得以外の所得の合計が20万円を超えると確定申告が必要です。ここでいう所得は、報酬から経費(編集ソフトの利用料、パソコンの購入費の一部、素材の購入費など)を差し引いた額です。20万円以下で所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税の申告は別に必要になります。
開業届
継続して事業として行うなら、税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書」を出します。国税庁の案内によると、提出の時期は、事業を始めた日の属する年分の確定申告の期限までです。
体と時間の管理
副業の動画編集は、本業のあとの夜の時間に作業することが多く、睡眠の時間を削りがちです。1週間に受ける本数の上限を決め、納期に余裕のある案件を選ぶことが、長く続けるための基本です。
ショート動画編集の経験を、次の仕事につなげるための考察
最後に、ショート動画編集の副業を、長い目で見たときの位置づけを整理しておきます。
ショート動画編集は、始めやすい分、編集の作業だけを受けている限り、報酬の水準は上がりにくい分野です。一方で、構成や見せ方の提案、デザイン、発信の分析まで担えるようになると、仕事の幅は大きく広がります。サムネイルやテロップのデザインの力を伸ばしたい人は、デザイナーの年収・単価相場で、デザインの仕事の相場を知っておくと、自分の報酬の目安を考える材料になります。発信の数字を分析して改善を提案する力は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で紹介されているような、Webのマーケティングの仕事にもつながります。
フリーランスや在宅ワークの市場を20年運営してきた立場から言えば、長く続く受け手ほど、作業の速さより「この人に任せると発信が楽になる」と感じてもらえる関係づくりに時間を使っています。納期を守る、修正の意図をくみ取る、次の動画の改善を自分から提案する、といった積み重ねが、継続の依頼と報酬の見直しにつながります。仲介の手数料が乗らない直接の取引なら、依頼する側は同じ予算でより多くの本数を頼めて、受け手は手取りが厚くなります。クラウドソーシングで実績を作ったあと、直接の取引に移っていく人も少なくありません。
依頼する側とのやり取りや、提案の文章を正確に分かりやすく書く力も、案件を得るうえで欠かせません。ビジネス文書検定のように、仕事で使う文書の書き方を学べる資格もあります。
ショート動画編集の副業は、まず3本から5本の作品集を作り、作業の範囲がはっきりした案件で最初の実績を得るところから始まります。1本ごとの作業時間を記録しながら、少しずつ作業の範囲を広げていってください。
よくある質問
Q. ショート動画編集の副業の報酬はどのくらいですか?
案件によって大きく違います。クラウドソーシングのランサーズの案件一覧(2026年10月9日時点)では、1本あたり1,000円から2,000円程度の案件から、6,000円台、広告向けで7,000円から8,000円程度の案件までありました。作業の範囲が広く、仕上がりの水準が高い案件ほど報酬が高くなる傾向があり、サイトの手数料が差し引かれる点にも注意が必要です。
Q. スマートフォンだけでもショート動画編集の副業はできますか?
スマートフォンの編集アプリでも始められますが、継続して案件を受けるならパソコンの環境があると作業が速くなります。依頼する側から特定の編集ソフトのファイルでの納品を求められることもあるので、応募する前に案件の条件を確かめてください。仕上がりの確認は、視聴者と同じスマートフォンの画面で行うのが基本です。
Q. ショート動画にBGMを入れるときの注意点は?
動画を出すサービスごとに、使ってよい音楽の決まりがあります。YouTubeの公式ヘルプでは、YouTubeショートのオーディオライブラリの音楽は使えるものの、長さに制限があるものがあると案内されています。依頼する側にどのサービスに出すかを確かめ、その決まりの範囲で使える音楽を選び、指定された音楽も使ってよいかを確認してから入れます。
Q. 初心者が最初の案件を取るには何から始めればよいですか?
まず、雰囲気の違う30秒から1分程度の縦型動画を3本から5本作り、作品集にします。次に、プロフィールに使えるソフトや対応できる本数を書き、素材と台本が支給される、作業の範囲がはっきりした案件から応募します。提案文では、依頼の内容を理解したことと、近い作品を示すことが大切です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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