教員講師副業を安全に始める方法!公務員でも可能な範囲とおすすめの副業

朝比奈 蒼
朝比奈 蒼
教員講師副業を安全に始める方法!公務員でも可能な範囲とおすすめの副業

この記事のポイント

  • 教員講師副業は法律でどこまで認められているのか
  • 公立・私立・非常勤の違いから
  • 教育職員特例法に基づく安全な副業の選び方

「教員でも副業できるの?」「バレたら処分されるのでは?」──そんな不安を抱えながら、このページにたどり着いた方が多いはずです。結論から言うと、公立学校の教員は原則として副業が制限されている一方で、私立学校の教員や非常勤講師は校則・契約次第で広く認められているというのが実情です。本記事では、教員講師副業の法的な境界線と、現実的に取り組める仕事の選び方を、データと制度に基づいて整理していきます。

教員講師副業を取り巻く現状と法的な前提

教員の副業を語るうえで、まず押さえておくべきは雇用形態による法律の違いです。公立学校の教員は地方公務員法第38条によって営利企業への従事が制限されており、民間企業のように「副業解禁」が一律に進んでいるわけではありません。一方で、政府全体としては副業・兼業の促進が進められており、教育職員にも一部例外が設けられています。

塾講師ステーションが行った調査によると、教員の副業に対する関心は年々高まっている傾向が見られます。

「少しでも収入を増やしたい!」「新しいことに挑戦してみたい!」という方はぜひ副業にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。実際に副業をしている教師の方の約80%は塾講師や家庭教師など、教育に関連する仕事をしています。教育関連のお仕事は教師としての経験を活かせるだけでなく、他のお仕事に比べて短時間から勤務可能で、時給が高いことで知られています。なので、「本業に影響を及ぼさない範囲で効率よく稼ぎたい!」という教師の方に最適なお仕事として紹介させていただきました。

この調査結果からも分かる通り、教員が副業を選ぶ際の主軸は「教育関連スキルの活用」と「短時間で完結する働き方」の2点に集約されます。約80%が教育関連職を選んでいるという数字は、教員のキャリア資産がいかに教育分野で評価されやすいかを示しています。

では、雇用形態別に何ができて、何ができないのかを具体的に見ていきましょう。

公立教員・私立教員・非常勤講師で異なる副業ルール

教員といっても、その雇用形態によって副業のルールは大きく異なります。ここを混同したまま副業を始めると、最悪の場合は懲戒処分につながるため、まず自分がどの区分に属するのかを正確に把握する必要があります。

1. 公立学校の教員(地方公務員)

公立学校の教員は地方公務員に該当し、地方公務員法第38条の「営利企業への従事等の制限」を受けます。簡単に言えば、報酬を得て継続的に仕事をすることが原則禁止されているということ。ただし、任命権者の許可を得れば一部の活動は認められます。

教育職員特例法に基づき、教育に関する兼職・兼業は認められるケースが多く、具体的には次のような活動が該当します。

・大学や専門学校での非常勤講師 ・教育委員会主催の研修講師 ・執筆活動(教科書、参考書、論文など) ・公益的な講演活動

文部科学省も教師の兼職兼業について公式見解を示しており、教育的意義の高い活動については積極的に認める方針が打ち出されています。詳しくは文部科学省の公式サイトで「教師の兼職兼業」に関する通知を確認すると、許可される範囲が具体的に示されています。

2. 私立学校の教員

私立学校の教員は地方公務員ではなく、雇用主である学校法人との就業規則に従う立場です。そのため、副業の可否は学校ごとの規則によって大きく異なります。実際に現場で見てきた限りでは、私立は「届出制」を採用しているケースが多く、本業に支障が出ない範囲であれば比較的柔軟に許可される印象があります。

ただし、競合する塾や予備校での指導は利益相反として禁止されることが多いため、契約書と就業規則は副業を始める前に必ず精読すべきです。

3. 非常勤講師

塾講師ステーションの調査では、副業をしている教師のうち約60%が非常勤講師であると報告されています。

塾講師ステーションの会員様で教師をしながら副業をしている、またはしていた方46名を対象としたアンケートによると、全体の約60%の方が非常勤教師であることがわかりました。常勤教師と比較すると、法的に副業が許可されていること、教師として働く時間が短いことから、非常勤講師として働きながら副業をしている方が多いようです。

非常勤講師は雇用契約上「フルタイム勤務ではない」ため、副業の自由度が最も高い区分です。複数の学校を掛け持ちしたり、フリーランスとして翻訳・ライティング・Web制作などの仕事を受けたりするケースも増えています。

教員講師副業として安全性が高い選択肢

ここからは、雇用形態を問わず比較的安全に取り組める副業を、客観的なデータとともに紹介します。「安全」とは、法的リスク・本業への影響・収益性の3軸でバランスが取れていることを指します。

1. オンライン家庭教師・オンライン塾講師

コロナ禍以降、オンライン教育市場は急速に拡大しました。経済産業省が公表しているEdTech関連のデータでも、家庭での学習サービス市場は前年比二桁成長を続けている分野です。教員の経験は即戦力として評価されやすく、時給2,000円〜5,000円程度の案件も珍しくありません。

特にオンライン形態は移動時間がゼロで、平日の夜や週末に短時間だけ稼働できる点が教員のライフスタイルと相性が良いと言えます。教育関連のスキルは年収・単価相場の観点でも安定しており、関連職種である著述家,記者,編集者の年収・単価相場を見ると、文章を扱う仕事全般で経験値が単価に反映されやすい構造が読み取れます。

2. 教育系コンテンツのライティング・編集

教科書・参考書の執筆、教育系メディアでの記事執筆、模試の作成など、教員の知識を文章化する仕事は需要が安定しています。文部科学省の検定教科書の編集協力者として登録されるルートもありますし、教育系出版社が運営するメディアでの執筆案件もクラウドソーシングで流通しています。

文章執筆系の仕事は在宅ワーク主婦の1日のタイムスケジュール公開でも紹介されているように、時間と場所を選ばずに進められるのが強みです。教員は授業準備のために資料をまとめる訓練を日常的に積んでいるため、ライティングの土台が他職種より整っているケースが多い、という特徴があります。

3. 教員向け研修・セミナーの講師

教育委員会や民間の研修会社が開催する教員向けセミナーで、講師として登壇する仕事です。教育職員特例法の枠組みで認められやすく、公立教員でも申請を経て参加できる代表的な副業と言えます。報酬は1回1万円〜5万円程度が相場で、本業との親和性が極めて高いのが特徴です。

4. 著作・教材販売

教科書や問題集の執筆、自作教材の販売は、文部科学省も奨励する活動の一つです。最近ではnoteやBOOTHといったプラットフォームで自作プリント・授業案を販売する教員も増えており、デジタル教材市場は今後も拡大が見込まれます。著作物として販売する場合、印税は資産的所得に近い扱いとなり、継続的に収益化できる点が大きなメリットです。

5. AI・ITスキルを活かした業務支援

教育のデジタル化が進むなか、AIや業務効率化ツールに精通した教員の需要が高まっています。例えば、学校向けにChatGPT活用研修を提供したり、教材のDX化をコンサルティングしたりする仕事は、今後5年で大きく伸びると予想されます。AIスキルを学びたい方にはAIコンサル・業務活用支援のお仕事が参考になりますし、より広い視野で市場を見たい場合はAI・マーケティング・セキュリティのお仕事も併せて確認すると、AI関連市場の全体像が掴めます。

教員講師副業のメリットとデメリットを客観評価

副業の話になると「メリットだけ強調されがち」ですが、当然デメリットも存在します。フェアな視点で両面を整理していきます。

メリット

第一に、収入の柱が増えることです。教員の給与は安定している反面、年功序列の色が濃く、若手のうちは給与の伸びが緩やかです。副業によって収入源を分散できれば、家計のレジリエンスが高まります。

第二に、教育スキルの市場価値を確かめられる点。学校という閉じた環境では気づきにくい「自分の指導力が世の中でいくらの値段が付くのか」を、市場のフィードバックを通じて知ることができます。これは長期的なキャリア形成において大きな資産となるはずです。

第三に、本業への還元効果。オンライン指導や教材制作で得た知見が、学校現場での授業改善につながったという声は多く聞かれます。

デメリット

一方で、時間的・体力的な負担は無視できません。教員の労働時間はOECD諸国の中でも長いことが知られており、文部科学省の勤務実態調査でも超過勤務の問題が継続的に指摘されています。本業のパフォーマンスを落としてまで副業に時間を割くのは本末転倒です。

また、確定申告の手続きが必要になる点も見落とされがちです。副業の所得が年間20万円を超える場合、確定申告が必須となります。確定申告の方法は国税庁e-Taxの公式情報、会計ソフトのfreeeマネーフォワードの解説ページが分かりやすく、迷ったら一次情報に当たるのが安全です。

正直なところ、副業を始める前に確定申告の流れを知らない教員は意外と多く、ここでつまずいて副業をやめてしまうケースをよく見ます。

教員が副業をする際の必須注意ポイント

副業を始める前に、必ず押さえておくべきチェックポイントをまとめます。

1. 任命権者・管理職への許可申請

公立学校の教員が副業を始める場合、原則として任命権者(教育委員会や学校長)への許可申請が必要です。無許可で副業をして発覚した場合、地方公務員法違反として懲戒処分の対象になります。実際にマネーフォワードのメディアでも、無許可副業による処分事例が紹介されています。

申請書の書き方や許可される業務の範囲は、自治体ごとに微妙に異なります。まずは所属の学校長か教育委員会の人事担当窓口に確認するのが確実です。

2. 守秘義務と利益相反の管理

教員には守秘義務が課されており、生徒や保護者、学校運営に関する情報を外部に漏らすことは絶対に禁止されています。副業として塾講師をする場合でも、勤務校の生徒を私的に教えることは利益相反として問題視されるケースがあります。

NDA(エヌディーエー、秘密保持契約)が交わされる業務委託案件もあるため、契約書を読まずにサインするのは避けるべきです。

3. 確定申告と住民税の処理

副業の所得が20万円を超えると確定申告が必要、という点は前述の通り。さらに、副業がバレる主な原因は「住民税の通知」です。副業分の住民税が本業の給与から天引きされる仕組みのままだと、本業先の経理に副業の存在が伝わってしまいます。これを避けるには、確定申告時に住民税の納付方法を「自分で納付(普通徴収)」に切り替える必要があります。

4. 本業のパフォーマンス維持

これが最も重要かつ忘れられがちなポイントです。副業のために授業準備が雑になったり、生徒指導が手薄になったりすれば、本末転倒どころか教員としての信用を失います。副業に充てる時間は週10時間以内を目安に、無理のない範囲で取り組むのが現実的です。

教員のスキルは、教育現場以外でも幅広く評価されます。文章力、論理的に説明する力、人をまとめる力、スケジュール管理力──これらは民間企業の業務委託案件でも高く評価されるソフトスキルです。

特に教員と相性が良いのは、執筆系・教育系の案件です。著述家,記者,編集者の年収・単価相場で公開されているデータを見ると、文章を扱う職種は経験を積むほど単価が上がりやすい傾向があり、教員の知識・経験を活かす土台としては理想的です。プログラミング系の案件にも興味があれば、ソフトウェア作成者の年収・単価相場アプリケーション開発のお仕事を確認すると、IT分野の単価感が掴めます。

第一に、教育コンテンツの制作分野。教科書編集、参考書執筆、模試作成、eラーニング教材の開発など、専門知識を文章化・教材化する案件は安定的に流通しています。第二に、コーチング・指導分野。オンライン家庭教師、社会人向けの学習コーチ、資格試験対策講師など、人を教えるスキルを直接活かせる案件です。第三に、文書作成・編集の分野。教員は授業計画書や報告書を日常的に作成しているため、ビジネス文書の構成力が他職種より高い傾向があります。

文書作成スキルを正式に証明したい場合はビジネス文書検定のような資格取得もおすすめですし、IT分野へのキャリア拡張を考えるならCCNA(シスコ技術者認定)のような技術資格を組み合わせる選択肢もあります。

副業を継続するうえで一番効くのは、集中して短時間で成果を出す力です。在宅ワークの集中力管理については在宅ワークの集中力アップ|ポモドーロ以外に効く7つのテクニックで実践的な手法が紹介されています。また、副業案件の探し方の基本は在宅ワークの求人の探し方5選|初心者でも安心な方法と注意点を徹底解説で網羅的に解説されているので、案件選びの軸を作る参考になるはずです。

最後に、私の体験として一つ。教員の副業は「お金を稼ぐこと」だけが目的になると長続きしません。実際に現場で見てきた限り、続いている人ほど「教員としての経験を社会に還元する」「自分の専門分野を深める」といった目的を併せ持っています。教育職員特例法が認める範囲で、本業に良い影響を与える副業を選ぶ──これが最も合理的な戦略だと考えます。

よくある質問

Q. 非常勤講師副業は未経験でも始められますか?

多くの場合、未経験からでも始められます。最初は小さな案件やシンプルな作業から挑戦し、実績を積みながら少しずつスキルや知識を広げていく進め方が現実的です。公的機関や業界団体が提供する情報を参照し、無理のないペースで取り組むことをおすすめします。

Q. どれくらいの時間を確保すれば続けられますか?

目指す水準によって必要な時間は変わりますが、最初は週に数時間からでも継続できます。生活リズムや本業との両立を優先し、続けられる時間配分から始めてください。成果が見えてきたら少しずつ時間を増やしていくと負担が少なく済みます。

Q. トラブルや不安を感じた時はどこに相談すればよいですか?

税や法的手続きに関わることは公的機関(税務署・法務局・労働局など)が窓口になります。契約や取引のトラブルは消費生活センターや弁護士会の無料相談窓口が利用できます。迷った時は一人で抱えこまず、早めに公的な窓口に相談するのが安全です。

Q. 副業所得が年20万円以下なら住民税も申告不要ですか?

いいえ、住民税は金額に関係なく申告が必要です。所得税は20万円以下なら不要ですが、住民税の申告書を自治体に提出してください。

Q. 副業の確定申告を忘れた場合、どうなりますか?

期限後申告として後日申告することで、延滞税・無申告加算税が課されます。税務調査で発覚した場合、重加算税(追徴税額の35%)まで課される可能性があるため、気付いたら速やかに申告してください。

朝比奈 蒼

この記事を書いた人

朝比奈 蒼

ITメディア編集者

IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。

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