月5万円の副収入で生活を豊かに!70 代男性仕事探しで失敗しない3つの条件


この記事のポイント
- ✓70代男性の仕事探しで失敗しないための3つの条件を
- ✓フリーランス保護新法や年金との兼ね合いまで含めて法務目線で解説
- ✓在宅ワーク・短時間勤務・契約トラブル回避まで網羅した実務ガイドです
「年金だけでは少し心もとない。でも、フルタイムで働くのはもう体力的にきつい」。70代男性の方からこういうご相談を、私の事務所でも本当によく受けます。先日も、定年退職後に再就職した70代の男性が、「業務委託」という名目で雇用契約と変わらない働き方をさせられ、社会保険にも入れずに困っているというケースがありました。結論から言うと、70代男性の仕事探しは「条件選び」が9割です。この記事では、月5万円程度の副収入を無理なく得るために、契約形態・労働時間・トラブル回避の3つの観点から、失敗しない仕事の選び方を法務の視点で解説します。
70代男性の就業実態:実は半数近くが働いている時代
総務省の労働力調査によれば、70代男性の就業率は年々上昇傾向にあり、現在では70~74歳男性のおよそ42%が何らかの形で働いています。つまり、70代で仕事を探すのは決して特別なことではなく、むしろ社会の標準になりつつあるということです。
背景には、平均寿命の延伸と健康寿命の伸び、そして年金支給額の実質的な目減りがあります。厚生労働省の公的年金制度に関する資料を見ると、モデル世帯の年金額は月額22万円前後ですが、これは現役時代の収入に対しておよそ6割程度。つまり、退職後も「あと月5万円~10万円」を確保できると、生活の質が大きく変わります。
これ、知らない人が本当に多いんですが、70歳以降の就業には「在職老齢年金制度」という重要なルールがあります。つまり、給与と年金の合計額が一定額(2026年現在月50万円)を超えると、年金の一部が支給停止になる制度です。70代男性の場合、フルタイムで月30万円以上稼ぐ方は少ないので、ほとんどのケースで年金カットの心配はありません。ただし、念のため働き始める前に日本年金機構の窓口で確認することをおすすめします。
私の事務所に相談に来られた72歳の男性は、長年勤めた会社を退職した後、「働かないと社会から切り離される気がする」と話されていました。実際、収入面だけでなく、生きがいや健康維持の観点からも仕事を続けることのメリットは大きいんです。
70代男性の仕事市場:どんな求人があるのか
求人ボックスやIndeedなどの大手求人サイトで「70代男性」のキーワードで検索すると、想像以上に多様な仕事が見つかります。マンション管理人、清掃スタッフ、施設警備員、配送補助、調理補助、軽作業など、未経験・無資格でも応募できる求人が多く出ています。
【仕事内容】バス車内の日常清掃です(掃き掃除、拭き掃除です) 【対象となる方】男性活躍中の現場です。60歳以上の方が多く活躍中です(70代の方も活躍中)。年金受給者活躍中です。働きやすい職場です。 【求人の特徴】未経験歓迎/学歴不問/シニア歓迎/男性活躍/交通費支給/転勤なし/短時間勤務OK(4時間以下)/週3日以内OK/週1日~OK/夕方・夜はたらく/週休2日制/髪型・髪色自由/服装自由...
このように、短時間勤務・週1日からOK・年金受給者歓迎という条件が揃った求人は、70代男性にとって理想的な選択肢といえます。ただし、求人票の文言だけで判断するのは危険です。実際に応募する前には、契約形態・労働時間・支払いサイクルの3点を必ず確認してください。
ここからは、私が法務相談の現場で見てきた失敗パターンと、それを避けるための3つの条件について詳しくお話しします。
失敗しない条件①:契約形態を必ず確認する
70代男性の仕事探しで最も多いトラブルが、「契約形態の誤認」です。雇用契約なのか業務委託契約なのかで、社会保険・労災・最低賃金の適用がまったく変わってきます。
雇用契約の場合、労働基準法が全面的に適用され、最低賃金以上の時給保証、労災保険、雇用保険(条件を満たせば)、年次有給休暇などの権利が発生します。一方、業務委託契約は「個人事業主」として扱われるため、これらの保護はありません。報酬は完全に成果物ベースで、ケガをしても自己責任、最低賃金の縛りもないんです。
私が以前関わったケースでは、74歳の男性が「マンション管理員のアルバイト」として採用されたものの、実際の契約書を見ると業務委託契約になっていました。月12万円の報酬から所得税は引かれず、確定申告は自分でやってくださいと言われ、「これは話が違う」とご相談に来られました。つまり、求人票には「アルバイト・パート」と書いてあっても、実際の契約書面では業務委託になっているケースが本当に多いんです。
これを防ぐためのポイントは3つあります。第一に、契約書の表題ではなく「労働者性」の実態で判断すること。具体的には、勤務時間が指定されているか、上司の指揮命令を受けるか、業務遂行に裁量があるかなどです。第二に、給与明細の項目を確認すること。源泉徴収・社会保険料の天引きがあれば雇用、なければ業務委託の可能性が高いです。第三に、不安があれば厚生労働省の労働基準監督署に無料で相談できます。
なお、業務委託で働く場合は、2024年11月施行の「フリーランス保護新法」が70代の方にも適用されます。発注者は受領日から60日以内に報酬を支払う義務があり、一方的な減額や受領拒否は禁止されています。ご自身を守るための強い味方になる法律ですから、業務委託で働く方は最低限知っておいてください。
失敗しない条件②:労働時間と健康のバランスを最優先する
70代男性の仕事選びで、契約形態と並んで重要なのが「労働時間の設計」です。健康寿命を縮めるような働き方は、収入を得る意味を失わせてしまいます。
理想的な目安は、週20時間以内・1日4時間以内。これは医学的にも推奨される範囲で、認知機能の維持には適度な活動が必要だが、過度な疲労は回復に時間がかかることを踏まえた数字です。月5万円の副収入を目標にする場合、時給1,200円なら週10時間、時給1,500円なら週8時間で達成できます。
具体的な仕事の例を、労働時間別に見ていきましょう。
短時間(週10時間程度)でできる仕事として代表的なのが、マンション管理員(早朝の清掃のみ)、駐輪場管理、図書館の整理スタッフ、児童見守りスタッフなどです。時給は900円~1,200円程度ですが、体への負担が少なく、ご自宅から近い場所で働けるケースが多いのが魅力です。
中時間(週15~20時間)の仕事では、施設警備員、調理補助、配送ドライバー(軽自動車)、清掃スタッフなどがあります。時給は1,000円~1,500円程度。体力に自信がある方なら、月8万円~10万円も射程に入ります。
在宅でできる仕事も、近年は70代男性の選択肢として増えています。たとえば、これまでの職務経験を活かしたコンサルティング、文章執筆、データ入力、オンライン家庭教師などです。著述家,記者,編集者の年収・単価相場を見ると、副業ライターの相場は1文字1円~3円程度で、月5万円なら約2万字~5万字の執筆量です。在宅なら通勤負担もなく、自分のペースで働けます。
労働時間を考えるうえでもう一つ重要なのが、社会保険の適用基準です。週20時間以上・月額賃金8.8万円以上・2か月超の雇用見込みなどの条件を満たすと、社会保険(健康保険・厚生年金)への加入が必要になります。70代の方は基本的に厚生年金の被保険者にはなれませんが、健康保険には加入できる場合があります。詳細は日本政策金融公庫や年金事務所で確認できます。
失敗しない条件③:トラブルを避ける契約書チェックポイント
70代男性の仕事探しで、契約段階のトラブルを避けるためにチェックすべきポイントを、私の実務経験からお伝えします。
まず、契約書面の交付を必ず受けることです。労働契約法第15条では、使用者は労働条件を明示する義務があり、特に重要な事項(賃金、労働時間、契約期間など)は書面交付が必要です。「口頭で十分」「後で渡します」と言われても、必ずその場で書面を要求してください。
次に、契約期間と更新条件の確認です。70代の方の雇用契約は、有期契約(6か月~1年)になることが多いです。契約書には「更新の有無」と「更新の判断基準」が記載されているはずなので、必ず目を通してください。「業績による」「健康状態による」など曖昧な記載は、後でトラブルになりやすいポイントです。
報酬支払いの条件も見落としがちですが重要です。月給制なのか時給制なのか、締め日と支払日はいつか、交通費は実費支給か定額か。これ、知らない人が本当に多いんですが、求人票の「時給1,200円」が、実は「研修期間中は1,000円」だったり、「交通費別途支給」のはずが「月5,000円まで」と上限があったりすることがよくあります。
実際にあったトラブル事例として、73歳の男性が清掃のパート仕事を始めたものの、契約書には「労働時間は4時間」と書かれていたのに、実際には準備や片付けで毎日6時間以上拘束されているケースがありました。この場合、労働基準法上の労働時間は実際の拘束時間で計算されるので、未払い賃金を請求できる可能性があります。労働基準監督署に相談すれば、無料でアドバイスをもらえます。
もう一つ、退職時のルールも事前に確認してください。雇用契約の場合、労働者からの退職は2週間前の申し出で可能(民法627条)です。一方、業務委託契約は契約書の解約条項に従う必要があり、契約期間中の解約には違約金が発生する場合もあります。法律はあなたの味方ですが、契約書にサインした以上、その内容に拘束されることも事実です。
なお、契約書に不明な点や不安な点があれば、自治体の無料法律相談、日本司法支援センター(法テラス)、または地域の社労士・行政書士に相談できます。多くの自治体では、シニア向けの無料相談窓口を設けています。詳しくは、お住まいの市区町村ホームページや法務省の窓口情報をご確認ください。
70代男性に向く資格と未経験OKの分野
70代男性が新たに資格を取得する場合、コストパフォーマンスを考えて、短期間で取得でき、需要が安定している資格に絞るのが現実的です。
需要が高い資格として挙げられるのが、マンション管理員検定、清掃作業従事者研修、第二種電気工事士、危険物取扱者乙種4類、調理師免許などです。これらは70代でも取得可能で、取得後すぐに仕事につながりやすい特徴があります。たとえば、第二種電気工事士は試験合格後すぐに仕事ができ、求人もコンスタントにあります。
一方、若い世代と同じ土俵で資格を取るのはおすすめしません。たとえばCCNA(シスコ技術者認定)のようなIT系資格は、取得しても実務経験のない70代を採用する企業はほぼありません。むしろ、これまでの職業経験で培った専門知識を活かす道を考えるべきです。
未経験OKの分野で、70代男性に特に人気が高いのが以下です。
第一に、施設警備員。研修制度が整っており、夜勤なしの日勤専属求人も多いです。時給は1,100円~1,500円程度で、座って業務できる現場も多いため、体力に不安がある方にも向いています。
第二に、マンション管理員。早朝の清掃と日中の受付業務が中心で、勤務時間も比較的短く、定時上がりが基本です。経験者優遇の求人もあれば、未経験OKの求人もあり、選択肢は豊富です。
第三に、配送補助・ルート配送。軽自動車運転免許で対応できる現場が多く、ルートが固定されているため精神的な負担も少なめです。
経験者優遇の分野では、これまでの職務経験を活かせるコンサルティング業務もあります。たとえばAIコンサル・業務活用支援のお仕事は、経営経験や専門知識を持つシニアの需要が増えています。また、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、技術系の専門知識を持つ方であれば、業務委託で月数十万円の収入を得るケースもあります。
ビジネス文書検定のような汎用性の高い資格も、これまでの実務経験と組み合わせると、文書作成代行などの在宅業務につながります。
在宅ワークという選択肢:体力に不安がある方へ
健康面で外勤が難しい70代男性にとって、在宅ワークは現実的な選択肢です。コロナ禍以降、シニア向けの在宅求人も増えてきました。
在宅で取り組みやすい仕事として、以下が代表的です。
データ入力業務:エクセルや専用フォームへのデータ入力作業。タイピングができれば誰でも始められます。報酬は1件数十円~数百円で、月3万円~5万円が現実的なライン。
オンライン家庭教師・講師:これまでの職務経験や学歴を活かして、小中学生の学習指導や、社会人向けの専門講座を担当する仕事です。時給は1,500円~3,000円程度。
文章執筆・編集業務:ブログ記事、企業のオウンドメディア記事、書籍の校正など。文章力があれば、月5万円~10万円も可能です。
業務委託のIT保守・サポート:これまでの職業経験がIT系の方なら、業務委託でのリモートサポートも選択肢に入ります。ソフトウェア作成者の年収・単価相場を見ると、シニア層の業務委託単価は月20万円~50万円のケースもあります。
ただし、在宅ワークには注意点もあります。集中力の維持、目や肩の疲労対策、運動不足の解消などです。在宅で仕事をする際の効率的な進め方については、在宅ワークの集中力アップ|ポモドーロ以外に効く7つのテクニックでも具体的なテクニックを紹介しています。
また、在宅求人を探す際は、信頼できるプラットフォームを選ぶことが重要です。怪しい情報商材や、初期投資を要求する案件には絶対に手を出さないでください。「月収30万円保証」「初心者でも簡単に稼げる」といった文言の求人は、95%以上が詐欺か悪質な業務委託です。安全な求人の探し方については、在宅ワークの求人の探し方5選|初心者でも安心な方法と注意点を徹底解説で詳しく解説しています。
70代男性の仕事と税金:知っておくべき基本
70代男性が仕事を始める際、税金面の知識も最低限押さえておく必要があります。
雇用契約で働く場合、給与収入が年間103万円以下であれば所得税は非課税です。配偶者の扶養に入っている場合は、103万円を超えると配偶者控除に影響しますが、70代の方の場合は配偶者も同年代であることが多く、税制上の影響は限定的なケースが多いです。
業務委託契約の場合は、年間20万円を超える所得があれば確定申告が必要です。業務にかかった経費(通信費、交通費、業務用品など)は所得から差し引けるので、しっかり領収書を保管しておきましょう。確定申告の方法については、国税庁のホームページに詳しく解説されています。
これ、特に重要なんですが、年金との兼ね合いも忘れてはいけません。公的年金は雑所得として課税対象になりますが、公的年金等控除があるため、年金額が一定以下なら税金はかかりません。仕事の収入と年金を合わせて確定申告をする際は、税務署や税理士に相談するのが安心です。
業務委託案件の特徴として、年齢制限がないこと、自宅で完結できること、自分のペースで働けることが挙げられます。クラウドソーシングは「若い人のもの」というイメージがあるかもしれませんが、実際には経験豊富なシニアの方が受注しやすい案件も多くあります。たとえば、企業向けの専門コンサルティング、長文の専門記事執筆、技術書の校正などは、若手にはない深い知見が求められるため、70代の方の方が有利になるケースもあります。
また、フリーランス保護新法に基づく契約管理を運営側でサポートしているため、契約トラブルのリスクも軽減されます。「契約書の作成が不安」「報酬の遅延が心配」といった70代男性の不安にも対応できる仕組みです。
業務委託で働く方の女性配偶者の働き方についても参考になる記事として、在宅ワーク主婦の1日のタイムスケジュール公開もあります。ご夫婦で在宅ワークを始める方も増えており、生活リズムの参考になるはずです。
70代男性の仕事探しは、収入だけでなく健康・生きがい・社会とのつながりを総合的に考えることが大切です。今回お伝えした3つの条件「契約形態の確認」「労働時間と健康のバランス」「契約書のチェック」をしっかり押さえれば、月5万円の副収入は十分に実現可能です。法律はあなたの味方ですから、不安があれば一人で抱え込まず、専門家に相談してください。
よくある質問
Q. 契約書がないまま仕事を受けてしまいました。今からでも間に合いますか?
間に合います。メールやチャットで「改めて取引条件の確認をさせてください」と送り、業務内容、報酬、支払期日の3点が含まれる回答をもらってください。これが「明示義務」の証拠になります。
Q. 「書面明示」はLINEやSlackでも有効ですか?
はい、有効です。 メールだけでなく、LINE、Slack、Chatworkなどのメッセージアプリ、さらにはPDFの送付なども「電磁的方法」として認められています。ただし、後で消去されないようにバックアップをとっておくことが重要です。
Q. ハラスメントを受けた場合、どこに訴えればいいですか?
まずは企業の相談窓口ですが、それが機能していない場合は、厚生労働省の都道府県労働局へ相談することができます。新法には「通報したことを理由とした不利益な取り扱い(契約解除など)の禁止」も含まれています。

この記事を書いた人
長谷川 奈津
行政書士・元企業法務
企業法務で年間200件以上のフリーランス契約を処理した経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。
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