リモートワークの営業求人の種類と、応募前に確かめたい評価の仕組み


この記事のポイント
- ✓リモートワークの営業求人を探している人に向けて
- ✓インサイドセールスやオンライン商談の営業
- ✓業務委託の営業代行など求人の種類
リモートワークの営業求人を探していると、「フルリモート」「在宅OK」と書かれた営業職の求人が多く見つかります。オンラインの商談が当たり前になったことで、営業の仕事の多くは、自宅からでも行えるようになりました。ただ、営業の求人は、同じ「リモートワーク」でも、仕事の中身、雇用か業務委託か、給与と評価の仕組みが大きく違います。とくに評価の仕組みは、入社してから「思っていたのと違った」となりやすい部分です。この記事では、リモートワークの営業求人の種類から、在宅で評価される指標、固定給と歩合の仕組み、法律の決まり、応募の前に確かめることまでを順に説明します。
リモートワークの営業が広がった背景
営業の仕事は、かつては顧客の会社を訪ねて対面で話すことが中心でした。それが、オンラインの会議の道具が広く使われるようになり、顧客の側もオンラインでの商談に慣れたことで、移動せずに商談を進める営業の形が定着しました。
営業の仕事を分業する考え方が広がったことも、リモートワークの営業を後押ししています。見込みの顧客を探して関心を高める役割、商談を進めて契約を結ぶ役割、契約したあとの顧客を支える役割を分け、それぞれを専門の担当が受け持つ形です。このうち、電話やメール、オンラインの会議で顧客とやりとりする役割は、在宅でも行いやすい仕事です。
働く側にとっても、リモートワークの営業には利点があります。移動の時間がなくなることで、1日に対応できる顧客の数が増え、子育てや介護と両立しやすくなります。住む場所に縛られずに、遠くの会社の求人に応募できるようになったことも大きな変化です。地方に住みながら、都市部の会社の営業として働く人も珍しくなくなりました。
一方で、営業の求人には、対面の訪問が欠かせない仕事も残っています。リモートワークと書かれていても、「週に何日かは顧客を訪問する」「月に一度は出社する」といった条件が付いていることがあります。求人票の言葉だけで判断せず、働き方の中身を確かめることが大切です。
リモートワークの営業求人の種類
リモートワークの営業求人は、受け持つ役割によっていくつかの種類に分かれます。
インサイドセールス
インサイドセールスとは、電話、メール、オンラインの会議などを使って、顧客を訪問せずに営業を行う仕事のことです。主な役割は、見込みの顧客と連絡を取り、課題を聞き取り、商談の場を設けることです。問い合わせのあった顧客に連絡する形と、こちらから見込みの顧客を探して連絡する形があります。
インサイドセールスは、リモートワークの営業求人の中でもっとも多い種類です。顧客とのやりとりの記録をシステムに入力し、チームで共有しながら進めるため、在宅でも仕事の状況が見えやすいのが特徴です。
オンライン商談の営業
商談を進めて契約を結ぶ役割を、オンラインで行う仕事です。インサイドセールスが設けた商談の場に出て、製品やサービスの説明をし、見積もりを出し、契約までを進めます。扱う製品によっては、オンラインだけで契約まで進むこともあれば、最後の段階で対面の訪問が必要になることもあります。
カスタマーサクセス
カスタマーサクセスとは、契約した顧客が製品やサービスを使いこなし、成果を出せるように支える仕事のことです。使い方の説明、定期的な打ち合わせ、追加の提案、契約の更新の手続きなどを受け持ちます。月額で使うサービスを提供している会社に多い仕事で、オンラインで顧客とやりとりすることが中心なので、在宅で行いやすい仕事です。
営業事務と営業の支援
営業の担当を支える事務の仕事も、リモートワークで行われることがあります。見積書や契約書の作成、顧客の情報の管理、商談の日程の調整などです。営業の経験がなくても入りやすい仕事で、営業の流れを知る入口にもなります。
業務委託の営業代行
会社に雇われるのではなく、業務委託で営業の仕事を引き受ける形もあります。商談の場を設けた件数や、契約の件数に応じて報酬が支払われることが多い形です。在宅で、自分の時間に合わせて働ける一方で、成果が出なければ収入が得られないことがあります。この形については、後の節で詳しく説明します。
求人の検索結果を見ると、営業の求人では、働きやすさと仕事の裁量を前面に出したものが多く並んでいます。
\営業経験者から選ばれる会社/裁量大きく活躍できる“やりがい“&“働きやすい環境”で理想のキャリアを 出典: tenshoku.mynavi.jp
こうした言葉は、求人の入口としては大切ですが、実際に働くうえで大切なのは、どの役割を受け持ち、何で評価されるかです。次の節から、その点を見ていきます。
在宅の営業で評価される指標
リモートワークの営業では、仕事の様子が上司から直接見えません。そのため、多くの会社では、数字で表せる指標を決めて、仕事の成果や進み具合を評価しています。役割によって、使われる指標が違います。
インサイドセールスの指標
- 連絡の件数: 電話をかけた件数、メールを送った件数
- 接続の件数: 実際に担当者と話せた件数
- 商談の設定の件数: 商談の場を設けた件数
- 商談につながった割合: 連絡した件数のうち、商談に進んだ割合
オンライン商談の営業の指標
- 商談の件数
- 受注の件数と金額
- 受注の割合: 商談のうち、契約に至った割合
- 売上の目標に対する達成の割合
カスタマーサクセスの指標
- 契約の継続の割合: 契約を更新した顧客の割合
- 解約の割合
- 追加の契約の金額
- 顧客の利用の状況
指標そのものは、会社がどのような働きを求めているかを表すものです。応募の前に、どの指標で評価されるのか、目標の水準はどのくらいか、目標はどのように決められるのかを確かめておくと、入社してからの行き違いを防げます。
テレワークの評価についての国の考え方
テレワークで働く人の評価について、厚生労働省は「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」で考え方を示しています。ガイドラインでは、テレワークは対面でない働き方なので、仕事の進み具合や能力を把握しにくい面があると指摘したうえで、上司が部下に求める内容や水準をあらかじめ具体的に示しておくことが望ましいとしています。
さらに、テレワークで働く人に対して、時間外や休日、深夜のメールなどに対応しなかったことを理由として、不利益な評価をすることは、適切な人事評価とはいえないとしています。
人事評価は、企業が労働者に対してどのような働きを求め、どう処遇に反映するかといった観点から、企業がその手法を工夫して、適切に実施することが基本である。 出典: 厚生労働省 テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン
ガイドラインでは、テレワークを導入するときに、対象の業務、実施の場所、費用の負担、労働時間の管理の方法、連絡の方法などを、あらかじめ労使で話し合ってルールを定めておくことが重要だともしています。営業の求人に応募するときは、こうしたルールが会社で決められているかどうかを確かめると、働きやすさを判断する手がかりになります。
給与の仕組みを確かめる
営業の求人は、給与の仕組みが職種の中でも特に多様です。リモートワークの営業求人に応募するときは、給与の仕組みを必ず確かめましょう。
固定給だけの形
毎月決まった額の給与が支払われる形です。成果によって給与が大きく変わることはなく、収入が安定します。成果は、賞与や昇給、昇格の評価に反映されることが多くあります。
固定給と歩合を組み合わせた形
決まった額の給与に加えて、成果に応じた歩合(インセンティブ)が支払われる形です。営業の求人でよく見られる形で、成果を出すほど収入が増えます。応募の前に、固定給と歩合の割合、歩合の計算の方法、歩合が支払われる時期を確かめておきましょう。
歩合の比率が大きい形
固定給が低く、収入の多くを歩合が占める形です。雇用の形で働く場合、労働基準法では、出来高払いの仕組みで働く労働者について、会社は労働時間に応じて一定額の賃金を保障しなければならないと定めています。
出来高払制その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならない。 出典: e-Gov法令検索(労働基準法 第27条)
また、雇用で働く場合は、最低賃金の決まりも適用されます。歩合を含めた給与が、働いた時間に対して最低賃金を下回ることは認められません。雇用の形の求人で「完全歩合」とうたっているものは、この点で問題がないかを確かめる必要があります。
労働時間の管理
リモートワークの営業では、労働時間がどう管理されるかも確かめておきたい点です。パソコンの使用の記録や、勤怠のシステムへの入力で、働いた時間を記録する会社が多くあります。労働基準法には、事業場の外で働いていて労働時間を算定しにくいときに、決まった時間働いたものとみなす仕組み(事業場外のみなし労働時間制)もあります。ただし、テレワークで会社から随時指示を受けるような働き方では、この仕組みが使えないことがあります。自分の働き方がどう扱われるかは、労働条件通知書(働く条件を書いた書面)で確かめましょう。
業務委託の営業代行で確かめること
業務委託の営業代行は、在宅で自分の時間に合わせて働ける形として、副業やフリーランスの人に選ばれています。業務委託とは、雇われて働くのではなく、仕事を引き受けて、その対価として報酬を受け取る契約のことです。
業務委託では、労働基準法の保障給や最低賃金の決まりは原則として適用されません。報酬は契約で決まるので、成果が出なければ報酬が得られない契約もあります。応募の前に、次の点を確かめましょう。
- 報酬の決め方: 固定の報酬があるのか、成果だけで決まるのか
- 成果の定義: 「商談の設定」「契約」が何を指すのか。顧客が商談を取り消した場合はどうなるか
- 報酬の支払いの時期: 成果が確定してから何日後に支払われるか
- 使う道具と費用: 電話の費用、顧客のリストの費用を誰が負担するか
- 最初にお金を払う必要があるか
最後の点はとくに大切です。「営業の仕事を紹介するので、まず研修費や教材費を払ってください」という話は、仕事で収入が得られると誘ってお金を払わせる取引に当たることがあります。こうした取引は、特定商取引法で業務提供誘引販売取引として決まりが設けられていて、契約の書面を受け取った日から20日以内ならクーリング・オフができます。払う前に立ち止まり、不安なときは消費者ホットライン188に相談しましょう。
2024年11月1日に施行されたフリーランス・事業者間取引適正化等法では、個人のフリーランスに仕事を頼む発注事業者に、仕事の内容や報酬の額などの取引の条件をはっきり示すことを求めています。業務委託の営業代行を受けるときも、この法律の考え方を目安に、条件が書面で示されているかを確かめましょう。
電話で営業するときの決まり
インサイドセールスや営業代行では、電話で営業することがあります。会社を相手にする営業と、個人の消費者を相手にする営業では、守るべき決まりが違います。
個人の消費者に電話で商品やサービスを勧める場合は、特定商取引法の電話勧誘販売の決まりが適用されます。法律では、電話で勧誘をするときは、勧誘に先立って、会社の名前、勧誘する人の名前、商品やサービスの種類、そして電話が契約の勧誘のためのものであることを告げなければならないと定めています。
販売業者又は役務提供事業者は、電話勧誘販売をしようとするときは、その勧誘に先立つて、その相手方に対し、販売業者又は役務提供事業者の氏名又は名称及びその勧誘を行う者の氏名並びに商品若しくは権利又は役務の種類並びにその電話が売買契約又は役務提供契約の締結について勧誘をするためのものであることを告げなければならない。 出典: e-Gov法令検索(特定商取引に関する法律 第16条)
電話勧誘販売には、ほかにも、契約しない意思を示した人に勧誘を続けてはならない、決められた書面を渡さなければならない、といった決まりがあります。個人の消費者を相手にする営業の求人に応募するときは、会社がこうした決まりに沿った研修や台本を用意しているかを確かめましょう。決まりの全体は、消費者庁の特定商取引法のページで確かめられます。
会社を相手にする営業でも、顧客の情報の扱いには注意が必要です。在宅で働くときは、顧客の名前や連絡先が家族の目に触れないようにし、会社が認めた端末と道具だけで仕事をします。情報を守る仕事の考え方は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で紹介しています。
求人票の言葉の読み方
営業の求人票には、リモートワークに関する言葉がいくつも出てきます。同じような言葉でも、意味する働き方が違うことがあるので、言葉ごとに確かめどころを押さえておきましょう。
「フルリモート」「完全在宅」
出社がない働き方を指すことが多い言葉です。ただし、入社したときの研修、年に数回の全社の集まり、重要な顧客との契約の場など、例外として出社や訪問が求められることがあります。どんなときに出社が必要になるのか、交通費は支払われるのかを確かめておきましょう。
「リモート可」「在宅勤務あり」
在宅で働ける制度があることを示す言葉ですが、どのくらいの頻度で在宅にできるかは会社によって違います。週に1日だけ在宅にできる会社もあれば、ほとんどを在宅にできる会社もあります。配属される部署によって扱いが違うこともあるので、応募する職種での実際の頻度を確かめましょう。
「インセンティブあり」「成果に応じて昇給」
成果が給与に反映される仕組みがあることを示す言葉です。インセンティブの計算の方法、支払いの時期、上限があるかどうかを確かめます。過去の支給の実績を聞いておくと、どのくらいの人がどの程度の額を受け取っているのかが分かります。
「固定残業代を含む」
給与の中に、一定の時間の残業代があらかじめ含まれていることを示す言葉です。何時間分の残業代がいくら含まれているのか、その時間を超えて働いた分は別に支払われるのかを確かめましょう。在宅の営業では、夕方以降に顧客との商談が入ることもあるため、残業の扱いは大切な確かめどころです。
在宅の営業の1日の流れ
リモートワークの営業が実際にどのように働いているかを知っておくと、自分に合うかどうかを判断しやすくなります。インサイドセールスの担当の1日を例に挙げます。
- 始業。勤怠のシステムに記録し、チャットでチームにあいさつする
- その日の予定を確かめる。連絡する顧客の一覧と、入っている商談の予定を見る
- 午前の連絡。電話やメールで見込みの顧客に連絡し、結果を顧客の情報を管理するシステムに入力する
- チームの打ち合わせ。オンラインの会議で、前日の結果と今日の目標を共有する
- 午後の商談の準備。商談の相手の会社について調べ、聞きたいことをまとめる
- 午後の連絡と商談。連絡を続けながら、設定した商談に同席したり、商談の担当に引き継いだりする
- 終業の前の振り返り。その日の数字を確かめ、翌日の予定を立てる
在宅でも、チームの打ち合わせやチャットでのやりとりがあり、一人きりで仕事をするわけではありません。ただ、連絡の合間の時間をどう使うかは自分で決める必要があるため、時間の使い方を自分で組み立てる力が求められます。
在宅の営業で使う道具
リモートワークの営業では、次のような道具を使うことが多くあります。
- オンラインの会議の道具: 顧客との商談や、チームの打ち合わせに使う
- 顧客の情報を管理するシステム: 顧客ごとのやりとりの記録、商談の進み具合を管理する
- チャットの道具: チームの中の連絡に使う
- クラウドの電話: パソコンから電話をかけ、通話の記録を残す
- 表計算ソフト: 数字の集計や、報告の資料の作成に使う
求人によっては、使っている道具の名前が書かれていることがあります。触ったことのある道具があれば、応募の書類や面接で伝えると、すぐに仕事に入れることを示せます。触ったことがなくても、多くの道具は使い方が似ているので、基本の考え方を知っておけば慣れるのは難しくありません。
目標に届かないときの向き合い方
営業の仕事では、目標に届かない月が必ずあります。在宅で働いていると、周りの様子が見えないため、自分だけがうまくいっていないように感じてしまうことがあります。
目標に届かないときは、数字を分けて見ることが役に立ちます。連絡の件数が足りないのか、連絡はしているが担当者につながらないのか、つながっても商談に進まないのか。どこで止まっているかが分かれば、打つ手が見えてきます。
そのうえで、早めに上司やチームに相談しましょう。在宅では、相談しないと困っていることが周りに伝わりません。数字を分けて見たうえで相談すると、具体的な助言を受けやすくなります。前の節で触れたテレワークのガイドラインでも、上司と部下が達成の状況について共通の認識を持つ機会を柔軟に設けることが望ましいとされています。
自宅の環境を整える
在宅の営業では、顧客と話す場面が多いため、自宅の環境が仕事の質に直結します。
- 静かな場所: 生活音が顧客に聞こえない部屋で働く
- 背景: オンラインの商談で映る背景を整えるか、背景を差し替える機能を使う
- 通信: 商談の途中で途切れないよう、安定した通信を確保する
- 音声: 周囲の音を拾いにくいヘッドセットを使う
- 照明: 顔が暗く映らないよう、正面から光が当たるようにする
顧客の情報が画面に表示されることも多いので、家族が画面をのぞける場所で働かないことも大切です。
在宅の営業に向く人と、向かない人
リモートワークの営業は、誰にでも向いているわけではありません。応募の前に、自分に合うかどうかを考えておきましょう。
在宅の営業に向いているのは、次のような人です。
- 自分で1日の予定を立て、その通りに進められる人
- 文章で分かりやすく伝えられる人。メールやチャットのやりとりが多いため
- 数字で自分の仕事を振り返ることに抵抗がない人
- 画面越しでも、相手の反応を読み取って話し方を変えられる人
一方で、次のような人は、在宅の営業で苦労することがあります。
- 周りに人がいないと、仕事の調子が上がりにくい人
- 成果が出ないときに、一人で抱え込んでしまう人
- 顧客と直接会って関係を作ることに強みがある人
向かないと感じた場合でも、出社と在宅を組み合わせた求人を選ぶなど、働き方を調整する方法があります。
扱う商材による違い
リモートワークの営業求人は、扱う製品やサービス(商材)によっても、仕事の進め方が大きく変わります。
会社向けのソフトウェアやサービス
会社向けのソフトウェアや、月額で使うサービスの営業は、リモートワークの営業求人の中でも多い分野です。製品の説明や使い方の紹介を画面の共有で行えるため、オンラインの商談と相性がよいのが特徴です。顧客の会社の中で、複数の担当者が検討に関わることが多く、契約までに時間がかかることもあります。
人材や広告のサービス
人材の紹介や求人の広告、ウェブの広告の営業も、オンラインで進めやすい分野です。顧客の課題を聞き取り、提案をまとめる力が求められます。
個人向けの商品やサービス
個人の消費者向けの商品やサービスの営業では、前の節で説明した電話勧誘販売の決まりなど、消費者を守る決まりを特に意識する必要があります。
登録や資格が必要な商材
保険や金融の商品の営業では、商品を勧めるために法律で決められた登録や資格が必要なことがあります。こうした求人では、入社してから資格の取得を求められることが多いので、取得までの流れと、取得できなかったときの扱いを確かめておきましょう。
対面の営業の経験者がリモートワークに移るとき
対面の営業で実績を積んできた人がリモートワークの営業に移る場合、経験はそのまま活きる部分と、やり方を変える必要がある部分があります。
活きるのは、顧客の課題を聞き取る力、提案をまとめる力、契約までの段取りを組む力です。これらは、オンラインでも変わらず求められます。
変える必要があるのは、関係の作り方です。対面の営業では、何度も訪問して顔を合わせることで信頼を作ってきた人も多いはずです。オンラインでは、1回の商談の時間が短くなりやすく、雑談の機会も減ります。商談の前に資料を送っておく、商談のあとに要点をまとめたメールを送る、といった文章でのやりとりで、信頼を積み重ねる工夫が求められます。
応募の前に確かめること
リモートワークの営業求人に応募する前に、次の点を確かめておくと、入社してからの行き違いを防げます。
働き方について
- 完全に在宅か、出社や訪問の日があるか
- 研修の期間は出社が必要か
- 勤務の時間は決まっているか、自由に選べるか
- パソコン、電話、通信の費用を誰が負担するか
仕事の中身について
- 受け持つ役割(インサイドセールス、商談、カスタマーサクセスなど)
- 扱う製品やサービスと、顧客は会社か個人か
- 見込みの顧客のリストは会社が用意するか、自分で探すか
- チームの人数と、上司や同僚とのやりとりの方法
評価と給与について
- 評価に使われる指標と、目標の水準
- 目標の決め方(会社が決めるのか、話し合って決めるのか)
- 固定給と歩合の割合、歩合の計算の方法
- 試用期間中の給与と評価
面接では、「今の在宅の営業の担当者は、1日をどのように過ごしているか」と聞いてみるのも一つの方法です。答えから、仕事の中身と評価の仕組みが具体的に見えてきます。
未経験からリモートワークの営業を目指すとき
営業の経験がない人がリモートワークの営業を目指す場合は、営業事務や、インサイドセールスの未経験歓迎の求人から入るのが現実的です。インサイドセールスは、台本や手順が整っていることが多く、経験がなくても仕事の流れを覚えやすい役割です。
未経験から始めるときに身につけておきたいのは、次のような力です。
- 文章の力: メールで用件を短く伝え、相手が返事をしやすい形にする力
- 聞く力: 相手の課題を質問で引き出す力
- 道具の扱い: オンラインの会議の道具、顧客の情報を管理するシステム、表計算ソフトの基本
ビジネスの文章の基本を体系的に確かめたい場合は、ビジネス文書検定の内容が、メールや提案の文章を整える助けになります。
副業でリモートワークの営業をするとき
会社に勤めながら、副業として営業代行などを受ける場合は、まず勤務先の就業規則を確かめます。副業を認めている会社でも、届け出や許可が必要なことがあります。本業と同じ業界の営業を副業で受けると、競業に当たると判断されることがあるので注意が必要です。本業の顧客の情報を副業に使うことは、もちろんできません。副業・兼業の考え方は、厚生労働省の副業・兼業のページにまとめられています。
副業の収入は、給与以外の所得の合計が20万円を超えると、確定申告が必要です。所得税の確定申告が要らない場合でも、住民税の申告が別に必要になることがあるので、迷ったときは税務署や市区町村の窓口で確かめましょう。
リモートワークの営業の経験をその先につなげる
在宅の営業で身につけた力は、その先の働き方にもつながります。
営業の仕組みづくり
インサイドセールスやカスタマーサクセスの経験を積むと、営業の流れを設計する立場に進む道があります。どの指標を追うか、どの道具を使うか、どんな台本を用意するかを考える仕事です。営業の仕事の流れを見直し、道具を活かす支援の仕事は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事でも紹介しています。
マーケティングへの広がり
見込みの顧客を集める仕事は、マーケティングの仕事とつながっています。インサイドセールスで顧客の声を聞いてきた経験は、広告や記事の企画にも活かせます。
フリーランスとしての独立
営業の成果を数字で示せるようになると、フリーランスとして営業代行を受ける道も開けます。成果を示せる人は、成果の報酬だけでなく、固定の報酬を含む契約を結びやすくなります。
運営者として見てきた、在宅の営業で長く続く人の共通点
在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、在宅の営業の仕事で長く続く人は、報酬の仕組みを最初によく確かめています。成果だけで報酬が決まる契約を、仕組みを理解しないまま受けて、思うような収入にならずに離れてしまう例は少なくありません。反対に、固定の部分と成果の部分の割合、成果の定義、支払いの時期を最初に確かめている人ほど、納得して長く働いています。
もう一つの共通点は、記録を丁寧に残していることです。在宅の営業では、顧客とのやりとりの記録が、自分の仕事を示す唯一の証拠になります。記録が整っている人は、評価の場でも自分の働きを説明でき、同じ会社や同じ依頼主から継続して頼まれています。仲介の手数料がかからない直接の取引であれば、依頼主は同じ予算でより多くを頼め、受ける側は手取りが厚くなります。リモートワークの営業求人を選ぶときは、働きやすさの言葉だけでなく、役割、評価の指標、給与の仕組みの3つを確かめるところから始めましょう。
よくある質問
Q. リモートワークの営業求人にはどんな種類がありますか?
電話やメール、オンラインの会議で見込みの顧客と連絡を取るインサイドセールス、オンラインで商談を進めて契約を結ぶ営業、契約した顧客を支えるカスタマーサクセス、見積書の作成などを担う営業事務、業務委託の営業代行などがあります。同じリモートワークでも、出社や訪問の日がある求人もあるので、働き方の中身を確かめてください。
Q. 在宅の営業はどのように評価されますか?
仕事の様子が見えにくいため、数字で表せる指標で評価されることが多くあります。インサイドセールスなら連絡の件数や商談の設定の件数、商談の営業なら受注の件数や金額、カスタマーサクセスなら契約の継続の割合などです。応募の前に、評価の指標、目標の水準、目標の決め方を確かめておきましょう。
Q. 完全歩合の営業求人は問題ありませんか?
雇用の形で働く場合、労働基準法では出来高払いの労働者に、労働時間に応じた一定額の賃金の保障を求めています。最低賃金の決まりも適用されます。業務委託の場合はこれらが原則として適用されず、成果が出なければ報酬が得られない契約もあるので、報酬の決め方と成果の定義を書面で確かめてください。
Q. 営業の経験がなくてもリモートワークの営業はできますか?
営業事務や、未経験を歓迎するインサイドセールスの求人から入るのが現実的です。インサイドセールスは台本や手順が整っていることが多く、仕事の流れを覚えやすい役割です。メールで用件を短く伝える力、質問で相手の課題を引き出す力、オンラインの会議の道具の扱いを身につけておくと、始めやすくなります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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