プロジェクト管理アプリはチームの人数と仕事の進め方で選ぶ

@SOHO編集部
@SOHO編集部
プロジェクト管理アプリはチームの人数と仕事の進め方で選ぶ

この記事のポイント

  • ✓プロジェクト管理アプリを
  • ✓チームの人数と仕事の進め方から選ぶ方法を解説
  • ✓1人あたりの料金と組織単位の料金の違い

プロジェクト管理アプリを探し始めると、「おすすめ17選」のような一覧がたくさん見つかります。ところが、一覧を読み比べても、自分のチームにどれが合うのかは意外と決まりません。理由ははっきりしていて、プロジェクト管理アプリの向き不向きは、機能の多さよりも「チームの人数」と「仕事の進め方」で決まるからです。この記事では、その2つを軸に、料金の仕組みの違い、主なアプリの無料の範囲と料金、導入でつまずかない進め方を、各社の公式ページの今日時点の記載をもとに整理します。

プロジェクト管理アプリとは、Excelと何が違うのか

プロジェクト管理アプリとは、チームの仕事を「誰が」「いつまでに」「何を」するかを一か所で管理し、進み具合を全員で共有するための道具です。タスク(やるべき作業)を1枚ずつのカードや行にして、担当者と期限を付け、状態を「未着手」「作業中」「完了」のように動かしながら管理します。

Excelやスプレッドシートでも、作業の一覧を作って担当者と期限を書くことはできます。実際、少人数のチームなら表計算ソフトで十分に回ることもあります。それでもアプリに移るチームが多いのは、次のような限界が出てくるからです。

  1. 誰かが更新しないと、表が古いまま放置される
  2. 作業についてのやりとりがメールやチャットに散らばり、表と結び付かない
  3. 期限が近づいても、誰も気づかない
  4. 同時に複数の人が編集すると、どれが最新かが分からなくなる
  5. 全体の進み具合を、ひと目で把握しにくい

プロジェクト管理アプリは、作業ごとにコメントを書き込める、期限が近づくと通知が届く、進み具合を図で表示できる、といった仕組みで、これらの限界を補います。

よく出てくる表示の形

プロジェクト管理アプリには、作業を表示する形がいくつかあります。用語を押さえておくと、アプリを比べるときに迷いません。

表示の形 どんなものか 向いている仕事
カンバン 「未着手」「作業中」「完了」などの列にカードを並べ、進むごとに右へ動かす 作業の流れを見える化したい仕事
リスト 作業を一覧の形で並べる 細かい作業の多い仕事
ガントチャート 横軸を日付にして、作業の期間を横棒で並べる 工程と期限が決まった仕事
カレンダー 期限や予定を月や週の暦に並べる 日付が大切な仕事

ガントチャートは、作業どうしの順番や重なりが一目で分かるため、工程の多いプロジェクトで重宝されます。一方、カンバンは、仕事の流れが単純で、次々に新しい作業が入ってくるチームに向いています。どの表示の形が使えるかは、アプリやプランによって違います。

プロジェクト管理アプリが求められている背景

プロジェクト管理アプリを導入する会社や個人が増えている背景には、働き方の変化があります。

1つは、在宅勤務や拠点の分散です。同じ事務所にいれば、ホワイトボードを見たり、隣の席に声をかけたりすれば済んだ進み具合の確認が、離れた場所ではできません。仕事の状況を文字と画面で共有する仕組みが、チームを回すための前提になりました。

もう1つは、社外の人と組んで仕事を進める場面が増えたことです。デザインや開発、記事の制作などを業務委託で外部の人に頼む会社は珍しくありません。社内の人と社外の人が同じプロジェクトに加わると、メールだけで進み具合を追うのは大変です。社外の人も同じ画面で作業を確かめられる仕組みが求められています。

一方で、業務に使うクラウドのサービス(SaaS)が増え、毎月の利用料の合計が膨らんでいる会社も少なくありません。プロジェクト管理アプリも、人数に応じて料金が増えるものが多く、選び方を誤ると、使っていない機能に毎月の費用を払い続けることになります。SaaSの費用を見直す考え方は、中小企業のSaaS費用管理術2026|サブスクコストを30%削減する方法で詳しく整理しています。

選ぶ軸1:チームの人数と料金の仕組み

プロジェクト管理アプリを選ぶとき、最初に確かめたいのが料金の仕組みです。料金の決まり方には、大きく分けて2つの型があります。

1人あたりで料金が決まる型

使う人の数に応じて料金が増える型です。1人あたりの月額が決まっていて、人数を掛けた金額が毎月の費用になります。少人数のチームなら費用を抑えられますが、人数が増えるほど費用も比例して増えます。後で紹介するTrelloやAsanaは、この型です。

組織単位で料金が決まる型

組織(チーム全体)ごとに、プランの月額が決まっている型です。プランごとに使える人数やプロジェクトの数の上限があり、その範囲なら人数が増えても費用は変わりません。人数が多いチームほど、1人あたりの費用が下がります。Backlogは、この型です。

人数別の考え方

チームの人数 料金の考え方
1人から2人 無料のプランで足りることが多い
3人から10人 無料のプランの人数の上限を確かめる。1人あたりの型でも費用は抑えやすい
10人から30人 1人あたりの型と組織単位の型で、年間の費用を計算して比べる
30人以上 組織単位の型が割安になることが多い。権限の管理も重視する

人数で費用を比べるときは、今の人数だけでなく、1年後の人数も見込んでおきます。人数が増えて無料のプランの上限を超えたとき、どのプランに移り、費用がいくらになるかを、導入の前に確かめておくと、あとで慌てずに済みます。

選ぶ軸2:仕事の進め方と表示の形

2つめの軸は、チームの仕事の進め方です。仕事の進め方に合わない表示の形のアプリを選ぶと、使いにくさから更新が止まり、結局使われなくなります。

工程と期限が決まった仕事

ホームページの制作、システムの開発、イベントの準備のように、始まりと終わりが決まっていて、工程を順番に進める仕事には、ガントチャートが役立ちます。ガントチャートが使えるかどうかは、アプリだけでなく、プランによっても違うので、必ず確かめます。

次々に依頼が入ってくる仕事

問い合わせへの対応、記事の制作、デザインの修正依頼のように、次々に作業が入ってきて、それを順に片付けていく仕事には、カンバンが向いています。作業がどの段階にあるかが一目で分かり、滞っている作業に気づきやすくなります。

日付が大切な仕事

公開日や納品日が決まっている仕事、毎週や毎月の定例の作業が多い仕事は、カレンダーの表示があると便利です。

チームの中で進め方が違う場合

同じチームの中でも、企画の担当はガントチャートで全体を見たい、制作の担当はカンバンで自分の作業を見たい、ということがあります。1つのプロジェクトを複数の表示の形で切り替えて見られるアプリなら、こうした違いにも対応できます。

選ぶ軸3:社外の人をどう加えるか

業務委託の人や取引先と一緒にプロジェクトを進める場合は、社外の人をどう加えるかが大切な比較の点になります。

多くのアプリには、メンバーとは別に「ゲスト」として外部の人を招く仕組みがあります。ただし、ゲストが料金の対象になるか、ゲストに何をさせられるかは、アプリやプランによって違います。たとえば、ゲストを人数に数えずに招けるプランなら、社外の人を多く加えても費用は増えません。一方、ゲストも料金の対象になるプランでは、関わる人が増えるほど費用が増えます。

社外の人を加えるときは、見せてよい情報の範囲にも気を付けます。社内だけの情報(人事や予算の話など)と、社外の人と共有する情報を、同じプロジェクトに混ぜない運用にしておくと安心です。

選ぶ軸4:やりとりをどこで行うか

4つめの軸は、作業についてのやりとり(コミュニケーション)をどこで行うかです。

作業ごとのコメント欄でやりとりする形なら、作業と会話が結び付き、あとから経緯を追いやすくなります。一方、チャットのツールを別に使っている場合、作業の話がチャットに流れてしまい、アプリの中に記録が残らないことがあります。

アプリによっては、チャットの機能を最初から備えているものや、外部のチャットのツールと連携して通知を送れるものがあります。今使っているチャットのツールをやめたくない場合は連携の有無を、ツールを1つにまとめたい場合はアプリの中にチャットがあるかを確かめます。

主なプロジェクト管理アプリの無料の範囲と料金

ここからは、よく比較される主なアプリの無料の範囲と料金を、各社の公式の料金ページの今日時点の記載で整理します。料金は改定されることがあるので、導入の前に必ず公式のページで最新の記載を確かめてください。

Trello

Trelloは、カンバンの形でカードを動かして管理する、シンプルな操作が特徴のアプリです。公式の料金ページによると、無料のFreeプランは、ワークスペースあたり10人のコラボレーターまで無料で、ボードはワークスペースあたり最大10枚まで使えます。

有料のStandardプランは、年払いの場合で1人あたり月額5米ドル(月払いなら6米ドル)で、ボードが無制限になり、カスタムフィールドなどが加わります。Premiumプランは、年払いの場合で1人あたり月額10米ドル(月払いなら12.50米ドル)で、カレンダー、タイムライン、テーブル、ダッシュボード、マップといった表示の形が使えるようになります。工程を横棒で並べる表示が必要なら、Premiumプランからと考えておきます。

カンバンの操作の分かりやすさは大きな魅力で、少人数で単純な流れの仕事を管理するなら、無料のプランでも十分に使えます。一方、工程の管理やガントチャートのような表示を重視するチームは、有料のプランの費用も含めて検討します。

Asana

Asanaは、タスクの管理からチーム全体の目標の管理まで幅広く扱えるアプリです。公式の料金ページによると、無料のPersonalプランは、ユーザー2人まで無料で使え、リスト、ボード、カレンダーの表示が使えます。

有料のStarterプランは、年払いで1人あたり月額1,200円(月払いなら1,475円)で、タイムラインとガントの表示、レポートのダッシュボード、オートメーション、フォームなどが加わり、無料のゲストを人数の制限なく招けます。Advancedプランは、年払いで1人あたり月額2,700円(月払いなら3,300円)で、複数のプロジェクトをまとめて見るポートフォリオ、ゴール、リソースの管理などが加わります。公式のページでは、料金に税金は含まれていないと案内されています。

部門をまたいで多くのプロジェクトを管理したい組織や、目標と日々の作業を結び付けて管理したい組織に向いています。一方、3人以上のチームで使うなら、最初から有料のプランが前提になる点を押さえておきます。

Backlog

Backlogは、日本の会社が提供しているプロジェクト管理アプリで、課題(作業)の管理と、ガントチャートやカンバンの表示を備えています。組織単位で料金が決まる型です。

公式の料金ページによると、現在のプランは、フリープランが0円でユーザー10人、プロジェクト1つまで、スタータープランが月額2,700円(税抜)でユーザー30人、プロジェクト5つまで、スタンダードプランが月額16,000円(税抜)でユーザー数無制限、プロジェクト100まで、などです。ガントチャートはスタンダードプランから使えます。

Backlogで特に知っておきたいのが、2027年のプランの改定です。公式のブログは、次のように告知しています。

2027年1月1日から、Backlogのプランが新しくなります。既存のお客様については、2027年1月1日以降の最初の契約更新日に、新しいプランでの契約更新になります。 出典: backlog.com

同じ告知によると、現在のプランの新規の契約は2026年12月31日で終わり、2027年1月1日から、エコノミー、ビジネス、プロフェッショナルの3つの新しいプランが始まります。新しいプランの月払いの料金(税抜)は、エコノミーが月額21,000円でユーザー15人、プロジェクト30まで、ビジネスが月額36,300円、プロフェッショナルが月額100,000円です。フリープランは新しいフリープランに自動で切り替わり、ユーザーの上限が10人から5人に変わります。すでに6人から10人で使っている場合、そのメンバーは引き続き使えますが、新しくユーザーを追加することはできなくなります。

これからBacklogを選ぶ場合は、現在のプランではなく、2027年からの新しいプランの料金と上限で費用を計算しておく必要があります。すでに使っている組織も、次の契約の更新日以降の費用を確かめておきます。

3つのアプリの比較

項目 Trello Asana Backlog(現行)
料金の型 1人あたり 1人あたり 組織単位
無料の範囲 10人まで、ボード10枚まで 2人まで 10人、1プロジェクトまで(2027年から5人)
有料の入口 年払いで月額5米ドル/人 年払いで月額1,200円/人 月額2,700円(税抜)
工程を横棒で見る表示 Premiumから Starterから スタンダードから
告知されている変更 公式の料金ページで確認 公式の料金ページで確認 2027年1月にプラン改定

年間の費用を試算してみる

料金の型の違いは、実際に数字を当てはめると分かりやすくなります。ここでは、8人のチームで1年間使う場合を例に、公式の料金ページの金額で試算してみます。

1人あたりの型の場合

Asanaのスタータープランを年払いで使うと、1人あたり月額1,200円なので、1,200円×8人×12か月で、年間115,200円になります(税抜)。Trelloのスタンダードプランを年払いで使うと、1人あたり月額5米ドルなので、5米ドル×8人×12か月で、年間480米ドルです。米ドル建ての料金は、支払いの時点の為替によって円での負担が変わります。

組織単位の型の場合

Backlogの現行のスタンダードプランを年払いで使うと、年額182,400円(税抜)です。人数が8人でも30人でも、この金額は変わりません。ただし、前の節で説明したとおり、2027年からは新しいプランに変わります。新しいエコノミープランは年払いで年額239,400円(税抜)で、ユーザー15人、プロジェクト30までです。

試算から分かること

8人のチームなら、この例では1人あたりの型のほうが年間の費用を抑えやすいことが分かります。一方、人数が増えるほど、1人あたりの型の費用は比例して増えます。たとえばAsanaのスタータープランを30人で使うと、1,200円×30人×12か月で年間432,000円になります。人数の多いチームでは、組織単位の型との差が縮まり、逆転することもあります。

自分のチームで試算するときは、次の点も含めます。

  1. 1年後に見込まれる人数
  2. 月払いか年払いか(年払いは割安だが、途中でやめにくい)
  3. 税抜か税込か、米ドル建てか円建てか
  4. 社外のゲストが料金の対象になるか
  5. 容量の追加やオプションの費用

権限と安全の面で確かめること

プロジェクト管理アプリには、取引先の情報や、公開前の企画、社内の数字などが集まります。便利さだけでなく、情報を守る仕組みも比較の点に入れます。

誰が何を見られるか

メンバーごとに、見られるプロジェクトや、編集できる範囲を分けられるかを確かめます。社外のゲストに、社内だけの情報が見えてしまわないよう、プロジェクトの分け方と権限の設定を最初に決めておきます。

ログインの安全性

2段階認証に対応しているかは、基本の確認の点です。2段階認証とは、パスワードに加えて、スマートフォンに届く確認の番号などを入力してログインする仕組みのことです。Backlogの公式の料金ページでは、プランによって2段階認証の必須化や、接続できるIPアドレスを制限する機能が使えると案内されています。IPアドレスの制限とは、決められた場所のネットワークからしか接続できないようにする仕組みのことです。

人が抜けたときの扱い

退職した人や、契約が終わった業務委託の人のアカウントを、すぐに外せるかも大切です。外し忘れると、関係のなくなった人がプロジェクトの情報を見られる状態が続きます。契約の終了と同時にアカウントを外す手順を、運用のルールに入れておきます。

スマートフォンでの使い勝手

外出の多い人や、現場で作業する人が多いチームでは、スマートフォンでの使い勝手も比べておきたい点です。

Trelloの公式の料金ページでは、無料のプランでもiOSとAndroidのアプリが使えると案内されています。ほかのアプリも、多くはスマートフォン向けのアプリやブラウザでの表示に対応していますが、パソコンと同じ機能がすべて使えるとは限りません。特にガントチャートのような横に長い表示は、スマートフォンの小さな画面では見にくくなりがちです。

試用の期間には、パソコンだけでなく、実際にスマートフォンから作業の状態を更新してみて、外出先でも無理なく使えるかを確かめておきます。

人数と進め方の組み合わせで考える選び方の例

ここまでの軸を組み合わせて、よくある場面ごとの選び方の考え方を示します。特定のアプリを断定するものではなく、比べ方の例として読んでください。

場面ごとの例を見る前に、自分のチームについて次の3つを書き出しておくと、比べる作業が速くなります。今の人数と1年後の見込みの人数、いちばん多い仕事の流れ(工程型か依頼型か)、社外の人が何人関わるか、の3つです。この3つが決まれば、候補のアプリはかなり絞り込めます。

2人で小さな案件を回すフリーランス

人数が少なく、作業の流れが単純なら、無料のプランで十分に回ります。カンバンの操作になじめるか、取引先をゲストとして招けるかを確かめて選びます。

5人前後の制作チーム

デザインや記事の制作のように、次々に作業が入り、工程もある程度決まっているチームでは、カンバンとガントチャートの両方を使えると便利です。無料のプランで5人を超えられるか、ガントチャートが無料の範囲で使えるかが、比べるときの要点になります。

10人から30人の部署

人数が増えると、1人あたりの型では費用が大きくなります。1人あたりの型と組織単位の型で、年間の費用を計算して比べます。権限の設定(誰が何を見られるか、編集できるか)も重要になります。

社外の人が多く関わるプロジェクト

業務委託の人や取引先が多く関わるなら、ゲストを人数に数えずに招けるか、ゲストに見せる範囲を絞れるかを重視します。

導入でつまずかない進め方

プロジェクト管理アプリは、導入しただけでは効果が出ません。使われなくなる原因の多くは、アプリの機能ではなく、導入の進め方にあります。

手順1:目的を1つに絞る

「期限の守れていない作業をなくしたい」「誰が何をしているかを見える化したい」のように、導入の目的を1つに絞ります。目的が多すぎると、使う機能も増え、慣れる前に面倒に感じてしまいます。

手順2:小さなプロジェクトで試す

いきなり全部の仕事を移さず、1つの小さなプロジェクトで2週間ほど試します。無料のプランや無料の試用期間を使えば、費用をかけずに使い勝手を確かめられます。

手順3:最低限のルールを決める

作業の名前の付け方、期限を必ず入れる、終わったら完了にする、やりとりはコメント欄で行う、といった最低限のルールを決めます。ルールは紙1枚に収まる量にとどめます。

手順4:更新する時間を決める

朝の始業の時と、夕方の終業の前に、自分の作業の状態を更新する、と時間を決めておくと、更新の漏れが減ります。週に1回、全体の進み具合をチームで見る時間を作るのも効果的です。

手順5:既存のデータを移す

試用で手応えを得てから、Excelなどで管理していた作業を移します。アプリによっては、CSVや別のアプリからの取り込みの機能があります。移す前に、終わった作業や古い作業を整理しておくと、新しいアプリの中がすっきりします。

導入したあとに効果を確かめる

アプリを導入したら、1か月から3か月ほどたった時点で、効果が出ているかを確かめます。感覚ではなく、導入の前に決めた目的に照らして見るのがポイントです。

目的ごとの確かめ方

目的が「期限の守れていない作業をなくしたい」なら、期限を過ぎた作業の数が導入の前より減っているかを見ます。目的が「誰が何をしているかを見える化したい」なら、進み具合を尋ねるための打ち合わせやメールが減っているかを見ます。多くのアプリには、完了した作業の数や期限切れの作業を一覧で見る機能があるので、それを使います。

使われているかを確かめる

効果より先に確かめたいのが、チームの全員が実際に使っているかです。一部の人しか更新していない、コメントがほとんど書かれていない、といった状態なら、操作が難しいか、ルールが多すぎる可能性があります。使っていない人に理由を聞き、ルールを減らす、表示の形を変える、といった手直しをします。

続けるか、乗り換えるかを決める

手直しをしても使われない場合は、アプリが仕事の進め方に合っていない可能性があります。無料のプランや試用の期間のうちに見極めておけば、乗り換えの手間と費用を小さくできます。反対に、使われていて効果も出ているなら、有料のプランへの移行や、ほかのプロジェクトへの展開を考える段階です。

よくある失敗のパターン

導入で失敗しやすいパターンも押さえておきます。

機能の多さで選んでしまう

機能が多いアプリほど、設定や操作を覚えるのに時間がかかります。チームの全員が使いこなせなければ、結局一部の人しか更新しなくなります。必要な機能が揃っているなら、操作の分かりやすさを優先します。

無料のプランの上限を確かめずに始める

無料で始めて慣れたころに、人数やボードの上限に達し、有料のプランへの移行を迫られることがあります。移行の費用が想定より大きいと、別のアプリに移ることになり、それまでの手間が無駄になります。導入の前に、上限に達したときの費用を確かめておきます。

料金の改定を見落とす

料金やプランは、提供する会社の判断で改定されます。Backlogのように、事前に告知されている改定もあります。導入の前と、契約の更新の前には、公式の告知を確かめる習慣を付けます。

チャットと二重管理になる

作業の話をチャットで済ませてしまい、アプリには結果だけを書く、という使い方になると、アプリが記録の置き場として機能しません。作業についての話は作業のコメント欄で行う、とルールで決めておきます。

少人数のチームが無料から試せる選択肢

ここまで見てきたとおり、無料のプランで使える人数やボードの数、ガントチャートのような表示の形が使えるかどうかは、アプリによって大きく違います。数人のチームで、カンバンもガントチャートも費用をかけずに試したい場合の選択肢の1つに、Pinateca(ピナテカ)があります。

公式サイトの記載によると、Pinatecaのフリープランは5人まで、ボード10個まで、期限なしで無料で、クレジットカードの登録も要りません。カンバン、ガント、カレンダー、リストなど全8種類のボードと、チャット、コメントが、無料のプランから使えます。Trelloからの取り込みにも対応しています。

6人目、または11個目のボードからは、スタンダードプランで1人あたり月額500円(年払いなら1人あたり月額400円、いずれも税抜)になり、人数とボードの上限がなくなります。閲覧だけのゲストは人数に数えないと案内されています。会議の動画の共有などが加わるビジネスプランは、1人あたり月額1,980円(年払いなら1,580円、税抜)です。詳しくはPinatecaの紹介ページで確認できます。

Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

部門をまたぐ大きな組織で、ポートフォリオや目標の管理まで必要な場合は、そうした機能を備えたアプリのほうが合うこともあります。チームの人数と仕事の進め方に照らして、候補の1つとして比べてみてください。

プロジェクト管理を任せられる人が求められている

最後に、在宅ワークや業務委託で働く人の立場から、プロジェクト管理アプリを使いこなせることの意味を整理します。

業務委託で仕事を受ける人にとって、発注者のプロジェクト管理アプリに加わり、自分の作業の状態を正確に更新できることは、今では基本の技能の1つです。さらに一歩進んで、発注者の側にアプリの導入やルールづくりを提案できる人は、単なる作業者ではなく、プロジェクトを任せられる人として評価されます。

運営者として長くフリーランスや在宅ワークの現場を見てきた限りでは、長く仕事が続く人ほど、進み具合を聞かれる前に共有しています。作業の状態をこまめに更新する、遅れそうなら早めにコメントで知らせる、終わったら次の作業の準備を伝える。こうした行動が「この人に任せると楽だ」という評価につながっています。仲介の手数料がかからない直接取引では、同じ予算で発注者はより多く頼め、受ける側の手取りも厚くなります。その分、進行の管理も当事者どうしで担うことになり、プロジェクト管理アプリを使いこなせることが、そのまま仕事の質として見られます。

アプリそのものを作る側の仕事に関心がある人は、アプリケーション開発のお仕事で、仕事の内容と求められる技能を紹介しています。使いやすい画面を設計する仕事は、UI/UX・アプリデザインのお仕事で確かめられます。会社の業務の進め方そのものを見直す支援に関心があるなら、中小企業診断士の資格ガイドも参考になります。

よくある質問

Q. プロジェクト管理アプリは無料のプランでも使えますか?

少人数のチームなら、無料のプランで十分に使えることが多くあります。ただし、無料で使える人数やボード、プロジェクトの数、ガントチャートのような表示の形が使えるかは、アプリによって大きく違います。導入の前に、上限に達したときにどのプランへ移り、費用がいくらになるかまで確かめておくと安心です。

Q. 1人あたりの料金と、組織単位の料金はどちらが得ですか?

人数で変わります。少人数なら1人あたりの料金の型が費用を抑えやすく、人数が多いチームでは、決まった月額で多くの人が使える組織単位の型が割安になることがあります。今の人数だけでなく、1年後の人数も見込んで、年間の費用を両方の型で計算して比べるのが確実です。

Q. Excelでの管理からプロジェクト管理アプリに移すときの注意点は?

いきなり全部を移さず、1つの小さなプロジェクトで2週間ほど試してから移すのが無難です。作業の名前の付け方、期限の入れ方、やりとりはコメント欄で行うといった最低限のルールを先に決めます。移す前に、終わった作業や古い作業を整理しておくと、新しいアプリの中が見やすくなります。

Q. Backlogの2027年のプラン改定で、何が変わりますか?

公式の告知によると、現在のプランの新規の契約は2026年12月31日で終わり、2027年1月1日から新しい3つのプランが始まります。既存の利用者は、2027年1月1日以降の最初の契約の更新日から新しいプランになります。フリープランはユーザーの上限が10人から5人に変わります。詳しくは公式の告知で確かめてください。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年7月18日最終更新:2026年10月12日
@SOHO編集部

この記事を書いた人

@SOHO編集部

フリーランス・在宅ワークの専門メディア

@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

@SOHOで仕事を探してみませんか?

手数料0%・登録無料のクラウドソーシング。フリーランスの方も企業の方も、今すぐ始められます。

関連記事

カテゴリから探す

クラウドソーシング入門

クラウドソーシング入門

クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド

職種別ガイド

職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス

フリーランス

フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金

お金・税金

確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

スキルアップ

スキルアップ

プロフィール・提案文・単価交渉などのテクニック

比較・ランキング

比較・ランキング

サービス比較・おすすめランキング

AI活用

AI活用

職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド

最新トレンド

市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド

発注者向けガイド

クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア

転職・キャリア

転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人

看護師の転職・求人

看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人

薬剤師の転職・求人

薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人

介護職の転職・求人

介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人

保育士の転職・求人

保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人

医療職の転職・求人

医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険

保険

生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人

採用・求人

無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース

オフィス・ワークスペース

バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業

法律・士業

契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代

シニア・50代

シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

セキュリティ

セキュリティ

サイバーセキュリティ・脆弱性対策・情報保護

金融・フィンテック

金融・フィンテック

暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

ガジェット・機材

ガジェット・機材

フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方

子育て×働き方

子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金

補助金・助成金

個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却

M&A・事業売却

会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド

アウトソーシング・外注ガイド

SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方