進捗表の作り方と、案件ごとの状況を一目で見せる整え方

@SOHO編集部
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進捗表の作り方と、案件ごとの状況を一目で見せる整え方

この記事のポイント

  • ✓Excelのドロップダウンと条件付き書式
  • ✓集計の仕方まで手順で整理します
  • ✓案件ごとの状況を一目で見せる整え方と

「あの案件、今どうなっていますか」と聞かれて、すぐに答えられない。メールやチャットをさかのぼって、ようやく状況を思い出す。抱えている案件が増えると、こうした場面は誰にでも起こります。そのたびに、自分の管理が甘いのではないかと落ち込む人もいますが、多くの場合、原因は本人の能力ではなく、状況を一か所に集める仕組みがないことにあります。この記事では、進捗表の作り方を、目的の決め方から列の選び方、状態の言葉のそろえ方、Excel やスプレッドシートでの整え方、更新が続く運用まで、手順に沿って説明します。案件ごとの状況を一目で見せる整え方を中心に扱い、複数の人で同時に更新したくなったときに、カンバンやリストで共有できる Pinateca のような道具に移す方法にも触れます。

進捗表とは、何のための表か

進捗表とは、仕事や案件がそれぞれどこまで進んでいるかを、一覧にして記録する表のことです。「進捗管理表」と呼ばれることもあります。

似た表に、工程表やスケジュール表があります。工程表は、1つの仕事を完成させるまでの作業の順番と期間を並べた表で、「これからどう進めるか」の計画が中心です。進捗表は、「今どうなっているか」の状況が中心です。計画の表と状況の表は、目的が違います。1枚の表に両方を詰め込もうとすると、見づらくなりがちです。

進捗表を作る目的は、大きく3つあります。

1つ目は、自分の頭の中を軽くすることです。抱えている案件の状況を全部覚えておこうとすると、それだけで疲れてしまいます。表に書き出しておけば、覚えておく必要がなくなり、目の前の作業に集中できます。

2つ目は、周りの人と状況を共有することです。上司や同僚、依頼主が表を見れば、わざわざ聞かなくても状況が分かります。聞かれる回数が減ると、答える側の負担も減ります。

3つ目は、止まっている案件に早く気づくことです。表を眺めると、しばらく動いていない案件や、期限が近いのに手が付いていない案件が目に入ります。気づくのが早いほど、打てる手は多くなります。

進捗表は、誰かを責めるための表ではありません。状況を見えるようにして、早めに助け合うための表です。この考え方をチームで共有しておくと、遅れも正直に書き込まれるようになります。

進捗表の主な種類

進捗表には、何を1行にするかによって、いくつかの種類があります。

案件ごとの進捗表

1つの案件を1行にして、案件の状況、次にやること、期限、担当を並べる表です。営業の商談、制作の受注、問い合わせへの対応など、同時に複数の案件を抱える仕事に向いています。この記事の中心になるのは、この形です。表の作り方を紹介する記事では、案件進捗表について次のように説明しています。

営業案件や制作案件の管理に適した進捗管理表です。「案件名」「顧客名」「現在の状況」「次のアクション」を明確にすることで、対応漏れを防げます。 出典: edraw.wondershare.jp

作業ごとの進捗表

1つの作業を1行にして、作業の状態と担当、期限を並べる表です。1つのプロジェクトの中の細かな作業の進み具合を見るのに向いています。

数値目標の進捗表

売上や件数などの目標の値と実績の値を並べ、達成の割合を見る表です。営業の目標や、記事の本数の目標などで使われます。

予算の進捗表

予算の額、使った額、残りの額を並べ、使った割合を見る表です。

どの種類の表を作るかは、「誰が、何を知りたいのか」で決まります。上司が知りたいのが案件ごとの状況なら案件ごとの表を、チームの中で作業の分担を確かめたいなら作業ごとの表を作ります。最初から全部を1枚にまとめようとせず、目的ごとに分けるのが見やすい表への近道です。

迷ったときは、「この表を見た人が、次に何をするか」を考えてみてください。上司が手助けの必要な案件を探すなら案件ごとの表、担当者が今日の作業を決めるなら作業ごとの表、経営の判断に使うなら数値目標の表です。表を見た後の行動が決まると、必要な種類と列が自然に決まります。

作る前に決める3つのこと

進捗表を作り始める前に、次の3つを決めておくと、後で作り直す手間が減ります。

誰が見て、何を判断するのか

自分だけが見るのか、チームで見るのか、上司や依頼主に報告するのか。見る人が決まれば、必要な列が決まります。上司が「どの案件に手助けが必要か」を判断したいなら、止まっている案件が目立つ表にする必要があります。

1行を何にするか

1行を案件にするのか、作業にするのか。ここがあいまいだと、案件の行と作業の行が混ざり、表が読めなくなります。迷ったら、「見る人が知りたい単位」に合わせます。

いつ、誰が更新するのか

更新の頻度と担当を決めておかないと、表はすぐに古くなります。毎日更新するのか、週に1回なのか。担当者が自分の行を更新するのか、1人がまとめて更新するのか。最初に決めておきます。

この3つは、表を作り始めてから決めようとすると、議論に時間がかかります。紙に1行ずつ書き出して、関係する人と短く確かめてから作り始めると、スムーズに進みます。

案件ごとの進捗表に入れる列

案件ごとの進捗表で、よく使われる列を整理します。最初から全部の列を入れる必要はありません。見る人の判断に必要な列だけを選びます。

列 書く内容 必要な場面
案件名 案件を区別できる短い名前 必ず
依頼主・顧客名 誰の案件か 複数の顧客がいる場合
担当 進み具合に責任を持つ人(1人) チームで使う場合
状態 決めた言葉の中から1つ 必ず
次にやること 次の具体的な行動 必ず
期限 次にやることの期限 必ず
最終更新日 その行を最後に更新した日 チームで使う場合
メモ 補足、気をつけること 必要に応じて

この中でとくに大事なのが、「次にやること」の列です。状態だけを見ても、案件が前に進むかどうかは分かりません。「見積もりを送る」「確認の返事を待つ」「修正版を作る」のように、次の具体的な行動が書かれていると、担当者自身も、周りの人も、何をすればよいかがすぐに分かります。

「最終更新日」の列も、チームで使うときには役に立ちます。状態が「作業中」のままでも、最終更新日が3週間前なら、その案件は実は止まっているかもしれません。

状態の言葉をそろえる

進捗表で行き違いが起きる原因の多くは、状態の書き方がそろっていないことです。「ほぼ完了」「だいたいOK」「進めています」といった言葉は、書いた人と読む人で受け取り方が違います。

状態の言葉は、あらかじめ決めた中から選ぶ形にします。案件ごとの進捗表なら、次の5つほどが使いやすい組み合わせです。

  1. 未着手
  2. 作業中
  3. 確認待ち(相手の返事や承認を待っている)
  4. 保留(理由があって止めている)
  5. 完了

「確認待ち」と「保留」を分けておくことが大切です。確認待ちは、相手の返事があれば進む状態で、期限を決めて催促する対象です。保留は、こちらの判断で止めている状態で、いつ再開するかを決めておく対象です。この2つが「作業中」に紛れていると、止まっている案件が見えなくなります。

状態の数は、多くても7つ程度にとどめます。細かく分けすぎると、どれを選べばよいか迷い、更新の手間が増えます。

Excelのドロップダウンで状態を選べるようにする

状態の言葉をそろえるには、表計算ソフトのドロップダウン(一覧から選ぶ入力欄)を使うのが確実です。自由に文字を打てる状態だと、どうしても書き方がばらつきます。

Microsoft の公式ヘルプに沿って、Excel での手順を整理します(Microsoft サポート)。

  1. 別のシートに、状態の言葉(未着手、作業中など)を1列に入力する
  2. ドロップダウンを付けたい状態の列のセルを選ぶ
  3. リボンの [データ] タブから [データの入力規則] を選ぶ
  4. [設定] タブの [入力値の種類] で [リスト] を選ぶ
  5. [ソース] で、1で入力した状態の言葉の範囲を選ぶ
  6. [ドロップダウン リストから選択する] にチェックが入っていることを確かめる

公式ヘルプによれば、状態の言葉の一覧を Excel のテーブルにしておくと、一覧に言葉を加えたり削ったりしたときに、ドロップダウンも自動で更新されます。Googleスプレッドシートでも、データの入力規則でプルダウンを作れます。

担当の列にも同じ方法でドロップダウンを付けておくと、名前の書き方のばらつき(フルネームと名字だけ、など)を防げます。

色と並べ替えで、止まっている案件を目立たせる

案件ごとの状況を一目で見せるには、色の付け方と並べ方が大切です。表の全部の行を同じように見せるのではなく、注意が必要な行だけが目に入るように整えます。

状態ごとに色を付ける

条件付き書式(条件に合うセルに自動で色を付ける機能)で、状態ごとに行の色を変えます。たとえば、確認待ちは薄い黄色、保留は薄い灰色、完了は文字を灰色にする、といった具合です。色の数は3〜4色に抑えます。色が多すぎると、どの色が何を意味するのかが分からなくなります。

期限を過ぎた行に色を付ける

状態が完了でなく、期限が今日より前の行に、目立つ色を付けます。この1つの書式だけで、表の中で「今すぐ見るべき行」が浮かび上がります。条件付き書式の数式では、たとえば「期限の列が今日より前で、かつ状態の列が完了ではない」という条件を、AND 関数と TODAY 関数を組み合わせて書きます。

並べ方を決めておく

行の並べ方は、「状態」で並べてから「期限」で並べる形が見やすくなります。作業中と確認待ちの案件が上に、完了した案件が下に集まり、それぞれの中で期限の近い順に並びます。完了した案件は、一定の期間がたったら別のシートに移すと、表が長くなりすぎません。

色だけに頼らない

色の見分けにくさは人によって違います。色に加えて、状態の言葉そのものを列に書いておくことで、誰にとっても読める表になります。

表の上に集計を置いて、全体を一目で見せる

案件の数が増えてくると、1行ずつ見なくても全体の状況が分かる集計があると便利です。表の上に、状態ごとの件数を並べた小さな集計を置きます。

状態 件数
未着手 3
作業中 5
確認待ち 4
保留 1
期限切れ 2

件数は、COUNTIF 関数で数えられます。Microsoft の公式ヘルプによれば、COUNTIF は条件を満たすセルの数を数える関数で、「COUNTIF(範囲, 検索条件)」の形で使います(Microsoft サポート)。たとえば、状態の列がE列なら、確認待ちの件数は「=COUNTIF(E:E,"確認待ち")」で数えられます。担当者ごとの件数を数えたいときは、複数の条件を指定できる COUNTIFS 関数を使います。

この集計があると、上司やチームの人は、表の上の数行を見るだけで「確認待ちが多いから催促が必要だ」「期限切れが2件ある」と判断できます。報告のたびに数を数える手間もなくなります。

数値目標の進捗表を加えるとき

案件の状況に加えて、件数や売上などの数値の目標の進み具合も見たいときは、案件ごとの表とは別に、数値目標の小さな表を作ります。表の作り方を紹介する記事でも、次のように説明されています。

数値目標の達成度を管理する進捗表です。目標値と実績値を並べて記載し、達成率をグラフで表示すると進捗が直感的に分かります。 出典: edraw.wondershare.jp

列は、項目、目標の値、実績の値、達成の割合の4つが基本です。達成の割合は、実績を目標で割る式で自動で計算します。月の途中で見るときは、「今日までに達成しているべき値」も並べておくと、遅れているのか順調なのかが分かります。たとえば月に20本の目標で、月の半ばに8本なら、達成の割合は4割ですが、本来は10本に届いているべきところなので、少し遅れていると判断できます。

数値目標の表は、案件ごとの表の上や横に小さく置くと、状況と成果を一度に見渡せます。ただし、数字を追いかけるあまり、一つ一つの案件の質が下がらないよう、数字と状況の両方を見る習慣を大切にしてください。

案件ごとの進捗表の例

ここまでの内容を、在宅で複数の依頼主から制作の仕事を受けている人の進捗表に当てはめてみます。

案件名 依頼主 状態 次にやること 期限 最終更新日
会社案内の改訂 A社 確認待ち 初稿への返事を確かめる 10月16日 10月10日
商品ページ5本 B社 作業中 3本目の原稿を書く 10月17日 10月13日
採用ページの文章 C社 未着手 聞き取りの日程を決める 10月20日 10月8日
年末の案内状 A社 保留 先方の方針決定を待って再開を相談 11月1日 10月6日
ブログ記事4本 D社 完了 請求書を送る 10月15日 10月12日

この表を見れば、A社の会社案内が先方の返事待ちで止まっていること、C社の案件がまだ動き出していないこと、D社の案件は終わったけれど請求が残っていることが、一目で分かります。最後の行のように、作業が終わっても「次にやること」が残っている案件は、状態を完了にしたうえで、請求や振り返りの行動を書いておくと、漏れが防げます。

「次にやること」の列が、どれも具体的な動詞で書かれていることにも注目してください。「対応中」「調整中」のような言葉ではなく、「返事を確かめる」「日程を決める」と書くと、表を見た瞬間に手を動かせます。

更新が続く仕組みをつくる

進捗表は、更新され続けて初めて意味を持ちます。作ったときは丁寧に書き込んでも、数週間で誰も更新しなくなる。そんな経験がある人も多いのではないでしょうか。それは意志が弱いからではなく、更新の仕組みがないからです。

更新のタイミングを決める

「毎朝、仕事を始める前に自分の行を見直す」「毎週金曜日の夕方に全員が更新する」のように、更新のタイミングを決めます。何かのついでに更新する形にすると、習慣になりやすくなります。

更新の手間を減らす

ドロップダウンで状態を選べるようにする、最終更新日を入力しやすくする、といった工夫で、1行の更新にかかる時間を短くします。1行の更新に何分もかかる表は、続きません。

更新した表を使う場をつくる

週に1回の打ち合わせで進捗表を画面に映して話す、上司への報告を進捗表で済ませる、といった形で、表を使う場面をつくります。誰も見ない表を更新し続けるのは、誰にとってもつらいことです。

できなかった日を責めない

忙しい週は、更新が遅れることもあります。そんなときは、責めるのではなく、「更新の頻度が合っていないのかもしれない」と仕組みを見直します。表が人を追い詰める道具になってしまうと、遅れが隠されるようになり、表の意味がなくなります。

1人で働く人のための進捗表

在宅で、1人で複数の依頼主から仕事を受けている人にとっても、進捗表は大きな助けになります。チームで使う表とは少し違う点に気をつけると、自分にとって使いやすい表になります。

1人で使う表では、担当の列は要りません。そのかわり、依頼主ごとの状況が分かるように、依頼主の列を左のほうに置きます。依頼主から連絡が来たときに、その依頼主の行だけを絞り込んで見られると、返事が速くなります。

お金に関わる列を加えておくのもおすすめです。「見積もりの額」「請求の状態(未請求、請求済み、入金済み)」の2つの列があるだけで、作業は終わったのに請求を忘れていた、入金を確かめていなかった、という漏れが防げます。在宅で働く人にとって、請求と入金の管理は、作業の進み具合と同じくらい大切です。

1人で使う表では、更新のタイミングを生活の流れに組み込むと続けやすくなります。朝のコーヒーを飲みながら表を開き、今日やることを確かめる。夕方、仕事を終える前に、その日に動いた行を更新する。この2回だけで、表は常に今の状況を映すようになります。

もう1つ、1人で働く人に勧めたいのが、「今週やらないこと」を決める列です。抱えている案件の全部に毎週手を付ける必要はありません。今週は手を付けない案件をはっきりさせておくと、目の前の案件に集中でき、「あれもこれも終わっていない」という焦りが和らぎます。

複数の人で1つの表を更新するときの決まり

チームで1つの進捗表を共有して更新するときは、いくつかの決まりを作っておくと、書き換えのぶつかりや行き違いが減ります。

1つ目は、自分の行だけを更新することです。他の人の担当の行を勝手に書き換えると、本人が気づかないまま状況が変わってしまいます。他の人の行について気づいたことは、メモの列に書くか、本人に直接伝えます。

2つ目は、列の追加や削除を勝手にしないことです。誰かが列を加えると、他の人の数式や並べ替えが崩れることがあります。列を変えたいときは、表の管理者に相談してから変えます。

3つ目は、行を削除しないことです。完了した案件の行を削除すると、後で振り返ることができなくなります。完了した行は、決めたタイミングで別のシートに移します。

4つ目は、変更の履歴を確かめられるようにしておくことです。共有の表計算ソフトの多くには、誰がいつ何を変えたかを確かめる機能があります。行き違いが起きたときに、履歴をたどれると、原因がすぐに分かります。

これらの決まりは、表の一番上や別のシートに短く書いておき、新しく加わった人にも見えるようにしておきます。

進捗表と、気持ちの負担

進捗表は便利な道具ですが、使い方によっては、見る人の気持ちに負担をかけることもあります。こういう相談がよくあります。「遅れている行が赤く光っているのを見るたびに、責められているように感じてしまう」。

そう感じるのは、まじめに仕事に向き合っている証拠でもあります。大丈夫ですよ。遅れは、表を作ったからこそ見えるようになったものです。表がなければ、遅れは見えないまま大きくなっていたかもしれません。見えたことは、むしろ前に進むための材料です。

気持ちの負担を軽くするために、いくつかの工夫ができます。

・遅れの色を、強い赤ではなく、落ち着いた色にする
・遅れている行の「次にやること」を、今日できる小さな行動に書き直す(「原稿を仕上げる」ではなく「冒頭の3段落を書く」)
・完了した案件の数も集計に入れて、進んだことを目に見える形にする
・チームで使うなら、遅れを書き込んだ人を責めないことを、最初に全員で確かめておく

表は、自分を追い詰めるためではなく、自分を助けるためにあります。遅れが続いて苦しいときは、表を見直すより先に、仕事の量そのものを周りの人や依頼主に相談してください。あなたは一人じゃありません。

作業ごとの表と組み合わせる

案件ごとの進捗表は、全体の状況を見るには向いていますが、1つの案件の中の細かな作業までは分かりません。大きな案件を抱えているときは、作業ごとの表と組み合わせて使います。

組み合わせ方は簡単です。案件ごとの進捗表には、案件の状態と次にやることだけを書き、その案件の細かな作業は、別のシートや工程表で管理します。案件の行には、細かな作業の表がどこにあるかを書いておきます。

この形にしておくと、上司や依頼主は案件ごとの表で全体を見て、担当者は作業ごとの表で日々の作業を進める、という使い分けができます。1枚の表に全部を詰め込むより、それぞれの表がすっきりと見やすくなります。

進捗表を報告に使うときの見せ方

進捗表を上司や依頼主への報告に使うときは、チームの中で使っている表をそのまま見せるのではなく、見る人に合わせて整えます。

報告を受ける人が知りたいのは、多くの場合、次の3つです。

  1. 全体として予定どおりか
  2. 遅れている、または止まっている案件はどれか
  3. 自分(報告を受ける人)が何かをする必要があるか

この3つに答えられるように、表の上の集計と、注意が必要な案件だけを抜き出した短い一覧を用意します。全部の行を見せる必要はありません。

依頼主に見せる場合は、社内の担当者の名前や、内部のメモの列を外します。依頼主の確認が必要な案件には印を付け、いつまでに返事がほしいかを書き添えます。

遅れがあるときは、遅れを隠さずに、理由と、取り戻すための手と、新しい見通しをセットで伝えます。悪い知らせを早く、具体的に伝えることが、結果として信頼を守ることにつながります。

進捗表でよくある失敗

進捗表を作っても機能しないとき、原因は次のどれかであることが多いものです。

1つ目は、列が多すぎることです。思いつく項目を全部列にすると、1行の更新に時間がかかり、表が横に長くなって全体が見えなくなります。列は、見る人の判断に必要なものだけに絞ります。

2つ目は、状態の言葉がそろっていないことです。自由に書ける欄にすると、同じ状態がさまざまな言葉で書かれ、集計も並べ替えもできなくなります。

3つ目は、「次にやること」がないことです。状態だけの表は、状況は分かっても、案件を前に進める力になりません。

4つ目は、表が複数あることです。自分用の表、チーム用の表、報告用の表がばらばらに更新されると、どれが正しいのか分からなくなります。元になる表を1つに決め、報告用の表はそこから作る形にします。

5つ目は、表がファイルとして配られていることです。メールに添付した表は、受け取った人ごとに別々に更新され、すぐに古い版と新しい版が入り混じります。表は共有の保存場所に1つだけ置き、全員が同じものを見て更新する形にします。

表で回すのが苦しくなる場面

Excel やスプレッドシートの進捗表は、手軽に作れて、多くの人が使い慣れている点で優れています。1人で、または数人で、十数件の案件を管理するなら、表で十分に回せます。

一方で、案件や関わる人が増えると、表で回すのが苦しくなる場面が出てきます。

・複数の人が同時に更新して、書き換えがぶつかる
・期限が近づいたときや、担当が変わったときに、本人に自動で知らせたい
・案件ごとのやり取りや、受け渡したファイルを、案件と一緒に残したい
・状態ごとの列にカードを並べて、ドラッグで動かしながら全体を見たい
・社外の協力者には、関係する案件だけを見せたい

こうした場面では、進捗表を表計算ソフトから、カンバンやリストを備えたプロジェクト管理の道具に移すと、更新の手間と行き違いが減ります。表で決めた状態の言葉と列は、そのまま新しい道具でも使えます。

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カンバンとリストで案件の状況を共有する

進捗表を共有の道具に移すときは、次の点を確かめて選ぶと失敗が少なくなります。

  1. 状態ごとの列にカードを並べるカンバンと、表の形で全件を見るリストの両方で、同じ案件を見られるか
  2. 顧客名や見積もりの額など、自分たちに必要な項目を加えられるか
  3. 期限や担当の割り当てを、本人に通知できるか
  4. 無料で試せる人数と、人数が増えたときの料金

この観点で候補の1つになるのが、Pinateca です。公式サイトによれば、カンバン、ガントチャート、カレンダー、リスト、ディスカッション、グリッド、時間割、リソースの8種類のボードとチャットが最初からすべて使えます。カンバンでは、この記事で決めた状態の言葉を列にして、案件のカードを動かしながら進み具合を見られます。リストのボードでは、表の形で全件を並べ、絞り込んで一括で直せます。顧客名や優先度などの項目をカードに加えられるカスタムフィールドがあり、自分宛のメンション、担当の割り当て、締切は受信箱に集まります。カードごとのコメントで、案件のやり取りを案件と一緒に残せます。

料金は、5人までのチームなら期限なしで無料で、クレジットカードの登録も要りません。無料プランでもすべてのボードとチャットが使えます。6人目、または11個目のボードからは1人あたり月額500円(税抜、年払いなら月額400円)です。

Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

まずは表で、状態の言葉と列を決めて運用してみる。更新のぶつかりや通知の必要を感じたら、共有の道具を無料の範囲で試してみる。この順番なら、自分たちに必要な形を確かめたうえで、道具を選べます。

在宅で働く人の進捗の伝え方を見てきた立場から

在宅の仕事の仲介を20年にわたって運営してきた立場から見ると、在宅で長く仕事を続けている人ほど、進み具合を自分から伝えることを大切にしています。顔を合わせない働き方では、依頼主にとって「今どうなっているのか分からない」ことが、いちばんの不安になるからです。

運営者として見てきた限りでは、聞かれる前に状況を伝える人には、自然と次の仕事が集まります。進捗表は、その「聞かれる前に伝える」ことを、無理なく続けるための道具です。依頼主と直接やり取りできる手数料0%の場であれば、依頼主は同じ予算でより多くの仕事を頼め、受け手は手取りが厚くなります。双方が得をする関係は、こうした安心の積み重ねの上に成り立ちます。

在宅で受けられる仕事の中には、デザインのように、複数の案件と修正のやり取りを並行して進める仕事も多くあります。そうした仕事の単価の考え方は デザイナーの年収・単価相場 で、業務の効率化を支援する仕事は AIコンサル・業務活用支援のお仕事 で確かめられます。まずは、今抱えている案件を1件1行で書き出し、「状態」と「次にやること」の2つの列を埋めるところから始めてみてください。それだけでも、頭の中が少し軽くなるはずです。

よくある質問

Q. 進捗表にはどんな列を入れればよいですか?

案件ごとの進捗表なら、案件名、状態、次にやること、期限の4つが基本です。チームで使う場合は、担当と最終更新日を加えます。複数の顧客がいる場合は、依頼主や顧客名の列も入れます。列を増やしすぎると更新の手間が増えて続かなくなるため、見る人の判断に必要な列だけに絞るのが長続きのコツです。

Q. 進捗表の状態の書き方がばらばらになるのを防ぐにはどうすればよいですか?

状態の言葉をあらかじめ決め、ドロップダウンで選ぶ形にします。Excel では、データの入力規則で入力値の種類をリストにし、状態の言葉の一覧を指定すると作れます。未着手、作業中、確認待ち、保留、完了の5つ程度が使いやすく、確認待ちと保留を分けておくと、止まっている案件が見えやすくなります。

Q. 進捗表で全体の状況を一目で見せるにはどうすればよいですか?

表の上に、状態ごとの件数を並べた小さな集計を置きます。件数は COUNTIF 関数で数えられます。あわせて、条件付き書式で状態ごとに行の色を変え、期限を過ぎて完了していない行に目立つ色を付けると、今すぐ見るべき案件が浮かび上がります。行は状態で並べてから期限で並べると見やすくなります。

Q. 進捗表が更新されなくなるのを防ぐにはどうすればよいですか?

更新のタイミングと担当を決め、毎朝や毎週金曜日など、何かのついでに更新できる形にします。ドロップダウンなどで1行の更新にかかる時間を短くし、週1回の打ち合わせや上司への報告で表を使う場面をつくることも大切です。複数の人の同時更新で書き換えがぶつかるようになったら、共有の道具に移すと手間が減ります。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年6月4日最終更新:2026年10月15日
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@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

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