動画のカラーグレーディングだけ1本頼みたい|色調整のみの相場 2026


この記事のポイント
- ✓動画の色調整だけを外注したい方へ
- ✓カラーグレーディング1本あたりの費用相場
- ✓失敗しない外注先の選び方を発注者目線で解説します
「動画の編集は自分でできるけれど、色味だけがどうにも決まらない」。そんなご相談をよく受けます。撮影した映像を書き出してみたら、なんだか色がくすんでいる。明るさはあっているはずなのに、どこか安っぽく見える。編集全体を任せるほどの予算はないけれど、色調整だけをプロに1本お願いしたい。今日はそんな悩みを持つ発注者の方に向けて、動画の色調整だけを外注するときの相場と、失敗しない頼み方をお話しします。
動画の色調整だけを外注する人が増えている背景
まず、なぜ今「色調整だけの外注」というニーズが増えているのか、少し俯瞰した視点でお伝えします。
ここ数年、企業も個人も動画を使った発信を当たり前のように行うようになりました。スマートフォンがあれば誰でも動画を撮影できる時代になった一方で、撮影した映像をそのまま公開すると「素人っぽさ」が目立ってしまうという声が増えています。特に商品紹介動画やブランドムービー、YouTubeのイントロ映像などでは、色味の統一感がブランドイメージを左右します。
編集ソフトの普及によって、カット割りやテロップ挿入は自分でできるようになった方が増えました。ところが、色調整(カラーグレーディング)だけは専門性が高く、独学では「なんとなくそれっぽく」までしか到達できないという壁があります。実際、動画編集の外注を検討する際に、最初から全工程を外注するのではなく、自分でできる部分は自分で行い、専門性が必要な工程だけをピンポイントで外注する「工程分割型」の依頼スタイルが広がっています。
この背景には、外注コストを抑えたいという事情もあります。動画編集の全工程を依頼すると、企画構成から撮影、編集、色調整、書き出しまでを一気通貫で依頼することになり、当然費用も高くなります。しかし「自分で撮影・カット編集は終わっている。色味だけをプロの目で整えてほしい」という部分依頼であれば、必要な工程だけにコストをかけることができます。
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このように、動画の色調整という専門工程だけを切り出して依頼できる外注市場が育ってきていることは、発注者にとって朗報です。全体を丸ごと依頼するよりも予算を柔軟にコントロールでき、かつ品質面でも専門特化したプロに任せられるからです。
動画の色調整だけを外注するときの費用相場
ここからは具体的な料金の話に入ります。色調整のみを依頼する場合の相場感は、動画編集全体を依頼する場合と比べてかなり幅があります。
1本あたりの単価目安
色調整のみの依頼(いわゆるカラーグレーディング単体作業)の相場は、動画の長さと難易度によって大きく変わります。目安としては次のようになります。
・短尺(1分未満、SNS用ショート動画など):3,000円〜1万円程度 ・中尺(1分〜5分、商品紹介動画やYouTube動画など):1万円〜3万円程度 ・長尺(5分〜15分、企業PRやセミナー映像など):3万円〜8万円程度
これはあくまで「すでに編集済みの映像に対して色調整のみを行う」場合の価格帯です。撮影やカット編集を含む場合は、この金額に別途費用が上乗せされます。
難易度によって価格が変わる理由
同じ尺の動画でも、依頼内容によって単価は変わります。例えば次のような条件は、価格が上振れしやすい要因です。
・複数カメラで撮影した映像の色味を統一する必要がある(マルチカム編集) ・屋外撮影で光の状態が刻々と変わっている素材(逆光・曇天・夕方などが混在) ・企業ブランドカラーに厳密に合わせる必要がある(カラーガイドラインが存在する) ・LOG撮影(あえて色を薄く記録する撮影方式)からの現像作業が必要
反対に、単一カメラで撮影され、光量が安定している素材であれば、比較的短時間で作業が完了するため、単価も抑えられる傾向にあります。見積もりを依頼する際は、こうした条件を事前に伝えておくと、実際の金額と見積もり時の金額がずれにくくなります。
時間単価で見た場合の相場
色調整の作業を時間単価で示すクリエイターも多くいます。この場合、1時間あたり3,000円〜8,000円程度が一般的な相場です。単純なカラー補正であれば1本あたり1〜2時間、複雑なカラーグレーディングであれば4〜6時間程度かかることもあります。
依頼する際は「一式いくら」の見積もりを取るか、「時間単価×想定時間」で見積もりを取るかを事前にすり合わせておくと、想定外の追加請求を防げます。
色調整のみを外注する依頼の流れ
実際に依頼する際の流れを、順を追って説明します。初めて外注する方でも迷わないように、具体的なステップで整理しました。
ステップ1:素材と要望を整理する
まず、色調整を依頼する素材(編集済みの動画ファイル)を用意します。同時に「どんな雰囲気にしたいか」を言語化しておくことが重要です。
・「明るく爽やかな印象にしたい」 ・「フィルムのような落ち着いた質感にしたい」 ・「企業ロゴのブランドカラーに寄せたい」
こうした要望は抽象的でも構いません。むしろ最初から専門用語で伝えようとするより、感覚的な言葉のほうがクリエイターとの認識合わせがしやすいこともあります。参考にしたい動画やCM、YouTube動画のURLを1〜2本用意しておくと、イメージのすり合わせが格段にスムーズになります。
ステップ2:見積もりを複数社(複数人)から取る
色調整のみの依頼であっても、複数の外注先から見積もりを取ることをおすすめします。同じ条件を伝えても、経験値やソフトウェアの違いによって金額に差が出ることがあるからです。
見積もりを比較する際は、金額だけでなく次の点も確認しましょう。
・修正対応の回数(無料修正は何回まで含まれるか) ・納品形式(色調整済みの動画ファイルとして納品か、カラーグレーディング用のLUTファイルのみか) ・納期 ・使用ソフトウェア(DaVinci Resolve、Premiere Proなど)
ステップ3:業務範囲を明確にした上で発注する
「色調整だけ」という依頼は、意外と業務範囲の解釈がずれやすい部分でもあります。例えば「明るさやコントラストの調整」までは含まれていても、「特定シーンのノイズ除去」や「肌の色補正(スキントーン調整)」が含まれるかどうかは、依頼先によって認識が異なることがあります。
発注前に、以下を文章で明確にしておくことをおすすめします。
・調整対象(全カットか、一部カットのみか) ・調整の範囲(明るさ・コントラスト・彩度のみか、質感やムード作りまで含むか) ・修正の上限回数 ・納品ファイル形式と解像度
ステップ4:納品物を確認し、必要に応じて修正依頼をする
納品後は、実際に映像を確認し、イメージ通りに仕上がっているかをチェックします。もし修正が必要な場合は、具体的にどのシーンのどの部分をどう変えてほしいかを、できるだけ言葉で伝えると認識のずれが少なくなります。「なんとなく違う」という抽象的なフィードバックだけでは、何度もやり取りが発生してしまい、結果的に納期が延びることもあります。
失敗しない外注先の選び方
色調整だけを外注する際に、発注者としてどこに注意すればよいか、具体的なポイントをお伝えします。
ポートフォリオでカラーグレーディングの実績を確認する
動画編集全般を請け負っているクリエイターは多くいますが、色調整(カラーグレーディング)を専門的に得意としているかどうかは別問題です。依頼前に、ポートフォリオの中で「色調整のビフォーアフター」を提示しているクリエイターを探すことをおすすめします。ビフォーアフターの比較画像や動画があれば、どの程度のクオリティを期待できるかが一目でわかります。
使用ソフトウェアを確認する
色調整の分野では、DaVinci Resolveというソフトウェアが業界標準として広く使われています。Premiere Proのカラーグレーディング機能を使うクリエイターもいますが、より高度な色調整を求める場合はDaVinci Resolveでの対応経験があるかを確認すると安心です。
修正対応の柔軟さを確認する
色の感じ方は人によって差があります。「思っていたイメージと違う」という状況は、色調整の依頼では特に起こりやすいものです。契約前に、修正対応が何回まで無料か、追加修正が発生した場合の追加費用はいくらかを確認しておきましょう。
見積もりの内訳が明確かどうか
「一式5万円」という大まかな見積もりよりも、「基本補正○円+シーン別調整○円+書き出し○円」のように内訳が示されている見積もりのほうが、後々のトラブルが少ない傾向にあります。内訳を尋ねたときに丁寧に説明してくれるかどうかも、信頼できる外注先を見極める材料になります。
仲介会社を通す場合と個人に直接依頼する場合の費用差
色調整の外注先を探す際、大きく分けて「制作会社や仲介プラットフォームを通す方法」と「フリーランスに直接依頼する方法」の2つの選択肢があります。
制作会社を通す場合、企画からディレクション、品質管理までを一括して任せられる安心感がありますが、その分会社の運営コストや仲介手数料が金額に上乗せされます。一般的に、仲介会社を経由すると、実際にカラーグレーディング作業を行うクリエイターへの支払い額に対して、仲介手数料や紹介料が上乗せされる分、発注者側の支払い総額が高くなる傾向があります。
一方で、フリーランスのクリエイターに直接依頼する場合、この中間マージンが発生しないため、同じ予算でもより手厚い作業時間や、より多い修正対応を依頼できることがあります。手数料0%で個人のクリエイターとやり取りできるプラットフォームを使えば、依頼者はコストを抑えられ、受注者側も報酬をそのまま受け取れるという、双方にとってメリットのある関係を築きやすくなります。
もちろん、直接依頼する場合は発注者自身が業務範囲の取り決めや進行管理を担う必要があります。しかし、色調整という比較的スコープが限定された依頼であれば、進行管理の負担はそれほど大きくありません。要件を明確にした発注書や依頼文を用意しておけば、直接依頼でも十分にスムーズに進められます。
私自身、初めて動画編集を外注したときのことを思い出します。相談業務の紹介動画を作った際、編集自体は知人にお願いできたのですが、色味だけがどうしても納得いかず、追加で色調整だけを別のクリエイターに依頼したことがありました。そのとき、複数の見積もりを比較せずに一番安いところにすぐ決めてしまい、結果的に「思っていたイメージと全然違う」という仕上がりになってしまった経験があります。修正を何度もお願いすることになり、結局最初から複数の候補を比較しておけばよかったと反省しました。この経験から、色調整のような感覚的なズレが起こりやすい依頼こそ、事前のすり合わせと複数比較が大切だと実感しています。
動画編集全体を外注する場合との比較
色調整だけでなく、動画編集そのものを外注したいと考えている方に向けて、関連する外注情報もご紹介します。動画編集全体の外注費用相場については、動画編集の外注費用相場|YouTube・企業PR別の料金目安【2026年版】で、用途別の詳しい料金目安を解説しています。
また、企画から納品まで一連の流れで外注したい場合は、動画制作を外注する方法|企画から納品までの流れ【2026年版】が参考になります。色調整だけでなく撮影や構成から任せたいと考えている方は、あわせて確認しておくと全体像がつかみやすくなります。
外注先そのものの探し方に迷っている場合は、動画編集の外注先の探し方|依頼の手順と費用相場【2026年版】で、探し方の具体的な手順を紹介しています。色調整のみの依頼先を探す際も、基本的な探し方の考え方は共通しています。
色調整以外の動画制作業務を依頼したい場合
色調整以外にも、動画制作に関連する業務を外注したいという方は多くいらっしゃいます。例えば、PR動画やCM、SNS広告用の動画制作を検討している場合は、PR・CM・SNS広告動画のお仕事で、依頼できる業務範囲や進め方の概要を確認できます。
YouTubeやTikTok向けの動画編集を継続的に依頼したい場合は、動画編集(YouTube/TikTokなど)のお仕事が参考になります。色調整だけでなく、テロップ挿入やサムネイル作成まで一括して任せられるクリエイターを探す際の目安として活用できます。
デザインや音楽制作、動画編集のレッスンを受けながら、社内で色調整のスキルを内製化したいと考えている方には、デザイン・動画・音楽レッスンのお仕事も参考になるかもしれません。外注と内製のバランスを検討する材料として役立ちます。
独自データから見る色調整外注のポイント
20年この市場を見てきた立場から言えば、動画の色調整という依頼は、他の外注業務と比べて「発注者と受注者の感覚のすり合わせ」が特に重要な工程です。文章のライティングやデータ入力のような業務は、成果物が「正しいか間違っているか」で判断できる部分が多いのに対し、色調整は「好みの範囲」が広く、発注者のイメージと受注者の仕上がりにズレが生じやすい領域だからです。
運営者として見てきた限りでは、色調整の依頼で満足度の高い取引を続けている発注者ほど、最初の発注時に参考動画やイメージワードを丁寧に共有しています。逆に、依頼内容を「いい感じにお願いします」とだけ伝えて発注してしまうケースでは、修正のやり取りが増え、結果的に双方の負担が大きくなる傾向が見られます。
また、長く良い関係を続けているケースでは、単発の依頼で終わらせず、同じクリエイターに継続して依頼することで「このクライアントはこういう色味を好む」という蓄積が生まれ、毎回の指示出しが簡潔になっていくという特徴があります。単発の色調整依頼であっても、気に入ったクリエイターが見つかれば、次回以降も同じ相手に依頼することを検討する価値は十分にあります。
中間マージンが発生しない直接取引の構造は、金額面のメリットだけでなく、この「関係の積み重ね」という質的な面でも発注者に有利に働きます。仲介会社を通す場合、担当者が変わることで過去のやり取りの蓄積が引き継がれないことがありますが、フリーランスに直接依頼する関係であれば、発注者の好みや過去の指摘事項をクリエイター本人が直接記憶し、次回の作業に反映しやすくなります。額面の金額だけでなく、こうした「手取りの質」の違いも、外注先を選ぶ際の判断材料として意識しておくとよいでしょう。
さらに、フリーランスの単価相場を知っておくことも、適正な見積もりを見極める上で役立ちます。動画編集に限らず、クリエイティブ職全般の年収・単価相場を知りたい場合は、著述家,記者,編集者の年収・単価相場のような職種別データも参考にすると、業界全体の報酬水準がイメージしやすくなります。
色調整という一見ニッチに見える依頼であっても、発注者が事前準備を丁寧に行い、複数の候補を比較し、業務範囲を明確にした上で発注すれば、想定した予算内で満足のいく仕上がりを得られる可能性は十分に高まります。焦らず、一つひとつのステップを丁寧に踏んでいくことが、結果的に一番の近道になります。
公的機関・関連参考情報
本記事の内容に関連する公的機関や信頼できる情報源は以下の通りです。最新情報は公式サイトで確認してください。
よくある質問
Q. 動画の色調整だけを外注する場合、最低予算はどれくらい見ておけばいいですか?
短尺のSNS用動画であれば3,000円程度から依頼できるケースがあります。ただし複数カットの統一や複雑な色味調整が必要な場合は、1万円以上を目安に見積もりを取ることをおすすめします。
Q. 色調整のみの依頼は、動画編集全体を依頼するより本当に安くなりますか?
依頼する工程が限定される分、費用を抑えられる傾向にあります。ただし撮影やカット編集がすでに完成している必要があるため、その工程を自分で行える場合に限られます。
Q. DaVinci ResolveとPremiere Pro、どちらのクリエイターに依頼すべきですか?
より専門的なカラーグレーディングを求めるならDaVinci Resolveの実績があるクリエイターがおすすめです。基本的な色補正で十分な場合は、Premiere Proでの対応でも問題ないことが多いです。
Q. 色調整の仕上がりに納得できなかった場合、どう伝えればいいですか?
「なんとなく違う」ではなく、具体的なシーンと変更してほしい方向性(明るくしたい、暖色に寄せたいなど)を言葉で伝えると、修正のやり取りがスムーズになります。
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この記事について
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監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
中西 直美@SOHO編集部
産業カウンセラー・キャリアコンサルタント
大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。
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