動画編集の外注費用相場|YouTube・企業PR別の料金目安【2026年版】

久世 誠一郎
久世 誠一郎
動画編集の外注費用相場|YouTube・企業PR別の料金目安【2026年版】

この記事のポイント

  • 動画編集の外注費用相場をYouTube動画・企業PR・SNSショート別に徹底解説
  • フリーランスと制作会社の料金比較
  • 発注時の注意点まで紹介します

YouTubeを始めたいけど、動画編集って外注するといくらかかるの?」。最近、こういった相談が急増しています。

動画マーケティングの重要性が年々高まる中、自社でYouTubeチャンネルを運用したり、企業PRの動画を制作したりする企業が増えています。しかし、動画編集は専門スキルが必要で、社内にリソースがないケースがほとんどです。

私が経営コンサルタントとして支援している企業でも、動画制作の外注を検討するケースが増えていますが、費用感がつかめないまま依頼して予算オーバーになったり、逆に安さを優先して品質に不満が残ったりする事例を何度も見てきました。

この記事では、動画編集の外注費用相場を用途別に整理し、失敗しない発注のポイントをお伝えします。

動画編集の外注費用相場【用途別】

YouTube動画

動画の種類 費用相場(1本) 作業内容
カット編集のみ(10〜15分) 5,000〜1.5万円 不要部分のカット、テロップ少量
標準編集(10〜15分) 1.5〜3万円 カット、テロップ、BGM、SE、サムネイル
本格編集(10〜20分) 3〜5万円 上記+アニメーション、演出効果
企画・構成込み 5〜10万円 企画、台本作成、サムネイル、SEO対策

YouTube動画の編集費用は、動画の長さよりも「演出の凝り度」で大きく変わるのがポイントです。テロップを全編に入れるか、アニメーションを使うか、効果音を多用するかで工数が全然違います。 1本1.5万円でも「安い」と言われる世界です。きちんとした品質を求めるなら、2〜3万円は見込んでおくのが現実的でしょう。

企業PR・ブランディング動画

動画の種類 費用相場 制作期間
会社紹介動画(2〜3分) 30〜100万円 1〜2ヶ月
商品・サービス紹介(1〜3分) 20〜80万円 2〜6週間
採用動画(3〜5分) 30〜150万円 1〜3ヶ月
イベント記録動画(5〜10分) 10〜30万円 1〜3週間

企業PR動画は、撮影込みか編集のみかで費用が大きく変わります。自社で撮影した素材の編集だけなら10〜30万円、企画・撮影・編集を一括で依頼すると50〜200万円になります。

私がコンサルしている製造業の会社が、会社紹介動画を作った事例をお話しします。最初の見積もりは制作会社から150万円。予算オーバーだったので、企画と台本は自社で作り、撮影と編集をフリーランスに分けて依頼しました。撮影15万円+編集20万円の合計35万円で、十分なクオリティの動画が完成。残りの予算でYouTube広告を回し、採用問い合わせが月3件に増えました。

SNSショート動画(TikTokInstagram Reels・YouTube Shorts)

項目 費用相場(1本)
シンプルなカット編集 3,000〜8,000円
テロップ・BGM付き 8,000〜1.5万円
演出・エフェクト込み 1.5〜3万円
月額パッケージ(月10本) 5〜15万円

ショート動画は1本あたりの費用は安いですが、成果を出すには本数が勝負。月10〜30本の投稿が推奨されるため、月額パッケージで依頼するのがコスト効率が良いです。

ウェビナー・セミナー動画の編集

項目 費用相場
基本編集(60〜90分) 2〜5万円
チャプター分割+テロップ付き 5〜10万円
ダイジェスト版作成(5分) 2〜5万円

依頼先別の費用比較

依頼先 YouTube動画(1本) 企業PR動画 特徴
フリーランス 5,000〜3万円 10〜50万円 コスパが良い。小回りが利く
動画制作会社 3〜10万円 50〜300万円 チーム制作。品質安定
広告代理店 10〜30万円 100〜500万円 戦略込み。費用は最も高い

YouTube動画の編集は、圧倒的にフリーランスがおすすめです。制作会社に依頼すると間接費(ディレクター費、管理費など)が乗るため、同じ品質でも2〜3倍の費用がかかります。

この指摘は発注者として重要です。動画編集者を「安く使おう」とすると、結果的に良い人材が離れていきます。適正な報酬を支払い、動画で利益を出す仕組みを作ることが、長期的にはコストダウンにつながります。

動画編集の費用を抑える5つのコツ

コツ1:撮影素材を整理してから渡す

ダラダラ回した2時間の素材をそのまま渡すのと、使うカットを指定した上で渡すのでは、編集者の作業時間が全然違います。「この部分とこの部分を使ってほしい」と簡単なメモを添えるだけで費用が下がることもあります。

コツ2:テロップの原稿を事前に作る

テロップの文字起こしは地味に時間がかかる作業です。話している内容をテキストで渡せば、その分の工数が削減されます。

コツ3:テンプレートを統一する

YouTube動画のように毎週投稿するなら、オープニング、テロップデザイン、エンドカードなどのテンプレートを最初に作っておくと、2本目以降の編集費用が安くなります。

コツ4:継続契約で単価を交渉する

スポットで1本ずつ依頼するよりも、「月4本×6ヶ月」のような継続契約にすると、1本あたりの単価を10〜20%下げられるケースが多いです。

コツ5:編集レベルを使い分ける

すべての動画に本格的な演出が必要とは限りません。YouTubeの日常投稿はシンプル編集、商品紹介動画は本格編集とメリハリをつけると、全体のコストが最適化されます。

発注時にやるべきこと

参考動画を3本以上共有する

「こういう感じで」と口で説明するよりも、YouTubeの動画URLを3本以上共有するほうが100倍伝わります。「このチャンネルのテロップが好き」「このテンポ感で」と具体的に伝えましょう。

修正回数を事前に決める

動画編集の修正は、テキストの修正と比べて工数がかかります。一般的には2〜3回の修正を含む料金設定が多いです。それ以上は追加費用が発生します。

納品データの形式を指定する

  • MP4(YouTube、SNS向け)
  • MOV(高品質保存向け)
  • 縦型16:9 / 横型9:16(SNSショート向け)
  • 解像度(1080p / 4K)

素材の権利確認

BGMやフリー素材を使う場合は、商用利用可能かを確認してください。無料素材の中には商用不可のものもあり、後からトラブルになるケースがあります。

まとめ

動画編集の外注費用は、用途と演出の凝り度によって大きく変わります。

  • YouTube動画:1本5,000〜5万円
  • 企業PR動画:10〜300万円
  • SNSショート動画:1本3,000〜3万円
  • フリーランスは制作会社の2〜3分の1の費用

大切なのは、「動画を作ること」がゴールではなく、「動画で成果を出すこと」がゴールだという意識です。安く作っても見られなければ意味がなく、高品質でも戦略がなければROIは低い。費用と品質のバランスを考えながら、自社に合った依頼先を見つけてください。

参考:YouTube動画編集相場・制作料金(動画幹事)

動画編集を外注する前に知っておきたい市場動向

動画編集を外注する際、まず押さえておきたいのが日本のインターネット動画市場の急成長です。総務省の調査によると、動画配信サービスの利用率は年々上昇しており、企業のマーケティング戦略において動画コンテンツの重要性は決定的なものとなっています。

総務省「令和5年版 情報通信白書」では、以下のような指摘がされています。

動画共有・配信サービスの利用は全世代で増加傾向にあり、特に企業のマーケティング活動においても動画コンテンツの活用が拡大している。視聴デバイスもスマートフォンが中心となり、縦型ショート動画の市場が急速に成長している。 出典: soumu.go.jp

この市場拡大に伴い、動画編集者の単価相場も変動しています。3年前と比べると、平均的なYouTube編集の単価は約1.5倍に上昇しているのが実感です。理由はシンプルで、需要に対して質の高い編集者が圧倒的に不足しているからです。

私が支援している企業の中には、「3年前は1本8,000円で発注できた編集者が、今は1本2万円でも忙しくて受けてもらえない」というケースもあります。発注側としては、相場の変動を踏まえた予算設定が必要です。

また、編集ソフトのトレンドも変わっています。以前はAdobe Premiere Proが主流でしたが、最近はDaVinci ResolveやCapCutを使う編集者も増えており、ソフトによって編集者の単価感が変わることも知っておくと交渉に役立ちます。

特に注目すべきは、AI編集ツールの普及です。文字起こし、自動カット、テロップ生成などAIが担える領域が広がり、編集者の作業時間が大幅に短縮されています。発注者としては「AIで効率化された分、単価を下げてほしい」と要求したくなりますが、これは本質的に間違いです。AIを使いこなせる編集者ほど成果物のクオリティが高く、むしろ単価は上昇傾向にあるのが現実です。

動画編集者の選び方と見極めポイント

費用相場を把握したら、次に重要なのが「誰に発注するか」の判断です。フリーランス、制作会社、副業の編集者と選択肢は多岐にわたりますが、それぞれに向き不向きがあります。

ポートフォリオで確認すべき3つのポイント

動画編集者を選ぶ際、ポートフォリオを見るのは当然ですが、見るべきポイントを間違えると失敗します。

1. 自分が作りたい動画ジャンルの実績があるか

ビジネス系YouTubeの編集を依頼したいのに、ポートフォリオがゲーム実況とVlogばかりの編集者では、求める成果は出ません。テンポ感、テロップの入れ方、サムネイルの作風が、自社の動画イメージと合っているか確認しましょう。

2. 最新の作品があるか

ポートフォリオの最新作が1年以上前のものだと、トレンドについていけていない可能性があります。動画編集は流行り廃りが激しい世界で、半年前にバズった演出がもう古臭く見えることもあります。直近3ヶ月以内の作品があるかをチェックしてください。

3. クライアントとのコミュニケーション履歴

@SOHOのようなクラウドソーシングプラットフォームを使う場合、過去の評価コメントを必ず読み込んでください。「納期が遅れた」「修正の対応が悪い」といったネガティブな評価が複数ある編集者は、技術力があっても発注を避けるのが無難です。逆に「コミュニケーションが丁寧」「提案力がある」という評価が多い人は、長期パートナーとして期待できます。

テスト発注で見極める

本契約の前に、1本だけテスト発注をするのが鉄則です。費用は通常価格を支払い、以下の点を確認しましょう。

  • 初回打ち合わせの理解力(こちらの要望をどれだけ汲み取れるか)
  • 初稿のクオリティ(細かい修正前の完成度)
  • 修正対応のスピードと姿勢
  • 納期遵守の有無
  • レスポンスの早さ(メッセージへの返信時間)

私の経験では、テスト発注で気になる点があった編集者を「価格が安いから」という理由で継続契約してしまい、後でトラブルになるケースが非常に多いです。直感的に「合わない」と感じたら、迷わず別の人を探したほうが結果的にコスト効率が良くなります。

副業編集者の活用法

最近増えているのが、本業を持ちながら副業で動画編集を請け負う人材です。本業がデザイナーやマーケターの場合、動画編集のスキルに加えてビジネス視点を持っているため、戦略的な提案が期待できます。

ただし、副業編集者は土日や深夜にしか作業できないケースが多く、急ぎの案件には不向きです。発注時には「対応可能な時間帯」「平均的な納期」を必ず確認しましょう。

業務委託契約で押さえるべき法的ポイント

動画編集を外注する際、見落としがちなのが契約面のリスク管理です。トラブル防止のために、最低限押さえておくべきポイントを整理します。

著作権の帰属を明確にする

動画編集の成果物は、デフォルトでは編集者に著作権が帰属します。発注側が自由に二次利用したり、別の媒体で活用したりするためには、契約書で著作権の譲渡を明記する必要があります。

経済産業省や中小企業庁が公開している契約ガイドラインでも、知的財産権の取り扱いは契約の重要事項として挙げられています。

フリーランスに業務委託する際は、成果物の著作権の帰属、二次利用の範囲、納期、報酬の支払時期、知的財産権の取り扱い等について、書面で明確に取り決めることが望ましい。 出典: chusho.meti.go.jp

具体的には、契約書に以下のような条項を入れることをおすすめします。

「本業務によって生じる成果物の著作権(著作権法第27条及び第28条の権利を含む)は、検収完了および対価の支払い完了をもって、編集者から発注者へ譲渡されるものとする。また、編集者は発注者に対して著作者人格権を行使しないものとする」

フリーランス保護新法への対応

2024年11月に施行された「フリーランス・事業者間取引適正化等法(フリーランス保護新法)」により、フリーランスに業務委託する企業には新たな義務が課されています。

主な義務は以下の通りです。

  • 業務委託時の取引条件の書面明示
  • 報酬支払期日の遵守(成果物受領後60日以内)
  • 募集情報の的確な表示
  • 育児介護等への配慮
  • ハラスメント対策

特に、書面明示義務は違反すると行政指導の対象になります。動画編集を継続的に依頼する場合は、必ず契約書または発注書を交わしましょう。口頭やチャットでの「お願い」だけで進めるのは法的リスクが高いです。

インボイス制度への対応

2023年10月から始まったインボイス制度により、適格請求書発行事業者でない編集者に依頼すると、発注側が消費税を控除できなくなりました。

国税庁の案内によると、インボイス制度の影響は以下の通りです。

適格請求書発行事業者以外の者からの課税仕入れについては、原則として仕入税額控除の適用を受けることができない。経過措置として、令和8年9月30日までは仕入税額相当額の80%、令和11年9月30日までは50%が控除可能。 出典: nta.go.jp

発注時には、編集者がインボイス登録事業者かどうかを必ず確認してください。未登録の編集者に依頼する場合は、その分の消費税負担を見越して予算を組むか、報酬金額を調整する必要があります。

ただし、注意したいのは「インボイス未登録だから報酬を下げてほしい」と一方的に通告するのは、独占禁止法や下請法に抵触する恐れがあるという点です。必ず編集者と相談の上、双方納得の形で取引条件を決めましょう。

動画編集を内製化する選択肢

外注費用の累計が月50万円を超えるようになったら、内製化を検討するタイミングです。具体的な判断基準と移行のステップをお伝えします。

内製化のメリットとデメリット

メリット

  • 編集スピードの向上(意思決定から完成までが早い)
  • ナレッジが社内に蓄積される
  • 機密性の高いコンテンツも安心して制作できる
  • 長期的にはコスト削減につながる

デメリット

  • 編集者の採用・育成コストが発生
  • 機材・ソフトの初期投資が必要(最低でも50〜100万円)
  • 人材が辞めるとノウハウが流出するリスク
  • 繁忙期と閑散期の業務量調整が難しい

ハイブリッド運用がおすすめ

私が支援している企業の多くは、完全内製でも完全外注でもなく、「ハイブリッド運用」を採用しています。

例えば、定型的なYouTube動画は社内で編集し、企業PR動画や採用動画など特殊なスキルが必要なものは外部の制作会社に依頼する、という分け方です。これにより、社内リソースを有効活用しつつ、必要な部分だけ外部の専門性を取り入れられます。

ある美容クリニックの事例では、月8本のYouTube動画を社内のマーケティング担当者が編集(月給制なので追加コストゼロ)し、年2本のブランディング動画だけプロの制作会社に200万円で依頼するという運用にしました。結果、年間の動画関連コストを350万円から280万円に削減しながら、コンテンツ量を倍増させることに成功しています。

編集者を社内で育てる方法

新しく動画編集者を採用するよりも、社内のマーケティング担当者や広報担当者にスキルを習得させるほうが効率的なケースもあります。

おすすめの育成ステップは以下の通りです。

  1. UdemyやYouTubeの無料講座で基礎を学ぶ(1ヶ月)
  2. 簡単な社内動画(週次MTGの要約など)で実践練習(2ヶ月)
  3. 外部の編集者に弟子入りして実案件を経験(3ヶ月)
  4. 自走できる状態になったら、本格的にコンテンツ制作を担当

期間にして半年〜1年で、ある程度のレベルまで到達可能です。重要なのは、編集スキル単体ではなく、企画力や構成力も同時に育てることです。「ただ綺麗に編集できる人」よりも、「視聴者の反応を見ながら改善できる人」のほうが、企業の動画戦略には貢献します。

よくある質問

Q. 未経験からフリーランスになったばかりでもバリューベースの価格設定は可能ですか?

未経験の場合、過去の実績で価値を証明するのが難しいため、最初は相場に合わせた時間単価や固定報酬で案件を獲得し、信頼と実績を積むことが優先です。しかし、小さくても「クライアントの売上に貢献した」という実績ができれば、次の案件から徐々にバリューベースでの提案に移行していくことが可能です。

Q. フリーランスの年収は会社員より本当に高いですか?

データ上は、大半の職種でフリーランスのほうが会社員より高い年収を得ています。ただし、福利厚生(社会保険の会社負担分、退職金、有給休暇など)を含めた「総報酬」で比較すると、差は縮まります。また、フリーランスは案件がない期間のリスクも自分で負う必要があります。

Q. まだフリーランス1年目ですが、値上げ交渉をしてもいいのでしょうか?

期間よりも「成果」が重要です。1年目であっても、当初の契約時よりも明らかにスキルのレベルが上がり、提供価値が増しているなら、改定を打診する権利があります。まずは、現在の単価が自分の稼働時間や経費に見合っているか、損益分岐点を計算してみ てください。

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久世 誠一郎

この記事を書いた人

久世 誠一郎

元人材コンサル・中小企業支援歴25年

大手人材会社でコンサルティング部門を率いた後、中小企業の業務改善・外注戦略の支援に転身。発注者目線でのクラウドソーシング活用術を発信しています。

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