電話秘書代行の料金相場|個人事業主向けの費用とプランの選び方を解説

中西 直美
中西 直美
電話秘書代行の料金相場|個人事業主向けの費用とプランの選び方を解説

この記事のポイント

  • 電話秘書代行の料金相場を発注者目線で解説
  • 仲介と直接依頼のコスト差
  • 個人事業主が外注を判断できる粒度でまとめました

「日中は作業に集中したいのに、電話が鳴るたびに手が止まってしまう」。このご相談、本当に多いんです。ひとりで事業を回している方ほど、電話の対応にかかる時間の重さに悩んでいます。営業電話なのか大事なお客様なのか、出るまで分からない。だからこそ全部出てしまって、気づいたら午前中がまるごと消えている。そんな状態が続くと、心も体も少しずつすり減っていきます。

電話秘書代行を検討し始めた方が最初にぶつかる壁が「料金相場が分からない」ことです。各社のホームページを見ても、基本料金が0円のところもあれば5万円のところもあって、比較の仕方すら分からない。大丈夫です。この記事では、電話秘書代行の料金相場を発注する側の目線で整理して、あなたが「いくらで・どこに・どうやって頼めばいいか」を自分で判断できるところまでお連れします。安さだけで選んで後悔しないための注意点も、正直にお伝えします。

電話秘書代行とは何か、まず役割を整理する

電話秘書代行という言葉は、電話代行・秘書代行・電話受付代行など、いくつかの呼び名が混ざって使われています。まずはここを整理しておくと、料金表を見たときに混乱しません。

電話代行は、かかってきた電話をオペレーターが受け、用件を聞いてあなたに報告してくれるサービスです。一方で秘書代行は、電話の一次対応に加えて、スケジュール調整や折り返しの案内、簡単な問い合わせへの回答など、あなたの「もうひとりの自分」に近い役割まで担ってくれます。電話秘書代行という言葉は、この両方を含んだ受電中心のサービスを指すことが多いです。

なぜこの区別が料金に関わるのかというと、対応してもらえる業務範囲が広がるほど費用は上がるからです。「電話に出て用件を聞くだけ」なら安く、「あなたの社員のように振る舞い、状況に応じて臨機応変に答える」なら高くなります。ここを最初に理解しておくと、料金表の数字の意味がぐっと読み取りやすくなります。

電話秘書代行でできること

具体的にどんな業務を任せられるのか、代表的なものを挙げます。

一次受付として、会社名やあなたの名前を名乗ったうえで用件を聞き、内容をメールやチャットで報告してくれます。「担当は外出しております」「打ち合わせ中のため、後ほど折り返します」といった定型的な応対はもちろん、相手の会社名・名前・連絡先・用件を正確にメモして届けてくれます。予約受付や資料請求の一次対応、営業電話のふるい分け、緊急時のみ携帯へ転送といった細かい設定に対応する会社もあります。

反対に、クレームの深い交渉や、専門知識を要する込み入った質問への回答は、基本プランの範囲外になることがほとんどです。任せられる線引きは会社ごとに違うので、契約前に「うちのこういう電話は対応できますか」と具体的に確認しておくことが、後のトラブルを防ぎます。

どんな人が使っているのか

電話秘書代行を使っているのは、電話にかかりきりになれない事情を抱えた事業者です。ひとりで現場に出ている職人や施術者、来客対応中に電話を取れない店舗オーナー、集中作業が命のクリエイターやエンジニア、外出の多い士業やコンサルタント。共通しているのは「電話を取り逃すと機会損失になるが、全部自分で出ていると本業が回らない」というジレンマです。

在宅で働く個人事業主の方からも、こんな声をよく聞きます。「自宅の番号を仕事に使いたくないけれど、携帯番号だけだと信用されない気がする」。電話秘書代行を使えば専用番号での受付ができるので、こうした信頼面の悩みも同時に解けることがあります。

電話秘書代行の料金相場はいくらか

いちばん知りたいところから、はっきりお伝えします。電話秘書代行の料金は、月額基本料金と、コール数の超過分などのオプション料金の組み合わせで決まります。

一般的な「平日9時から18時」の受電対応であれば、対応コール数によりますが月額4,000円から10万円程度が相場です。幅が広く感じるかもしれませんが、これは含まれるコール数と対応の質でここまで変わる、ということです。実際にどのプランがあなたに合うかは、月にかかってくる電話の本数で決まります。

この相場観について、業界の解説をひとつ引用します。

多くの電話代行サービスで行っている「平日の9時~18時」の受電対応の場合は、対応コール数によりますが4,000円~100,000円程度が相場ですが、土日祝日や夜間も受電対応を行う場合は、相場も高くなります。バイリンガルが対応する場合も基本料金が高くなるか、オプション料金で総額が高くなります。 また、「士業専門」や「ネットショップ専門」など、業種にあわせた専門プランの場合も、基本月額料金よりも割高になることがほとんどです。 オペレーターの応対時間、専門性、スキルで異なります。

つまり、単純に「安いか高いか」で比べるのではなく、「自分の電話の本数と、必要な対応の質」に対して適正かどうかで判断する必要があります。次の見出しから、その判断材料を細かく分解していきます。

コール数別の料金の目安

料金を左右するいちばん大きな要素が、月に何コールまで含まれているかです。ここが分かると、各社のプランを横並びで比べられるようになります。

50件以下の受電プランであれば、月額5,000円から1万5,000円程度が一般的な相場です。ただしこの価格帯は、平日日中のみ・簡単な取次のみという前提であることが多いです。月100件前後になると1万5,000円から3万円程度、月200件を超えるような規模になると3万円から10万円程度と、段階的に上がっていきます。

見落としがちなのが、含まれるコール数を超えたときの超過料金です。1コールあたり100円から300円程度が加算される料金体系が多く、電話が想定より多い月は月額が跳ね上がることがあります。契約前に、自分の月間コール数をざっくり数えておくことをおすすめします。着信履歴を1週間分見れば、月あたりの本数は概算できます。

月額基本料に何が含まれるか

同じ「月額1万円」でも、含まれる内容はまったく違います。ここを読み解けるかどうかで、良い契約かどうかが決まります。

月額基本料とは、毎月固定で支払う電話代行の基本料金のことで、多くの会社が月間の受電コール数でプランを分けています。この基本料に、初期費用が別途かかる会社もあります。初期費用は5,000円から3万円程度が相場で、初月だけ発生します。

さらに、報告方法によって料金が変わることも押さえておきましょう。この点について、業界の解説を引用します。

月額基本料とは、毎月支払う電話代行サービスの基本料金です。 「電話代行サービスのオペレーターが、月に受電するコール数」によってプランが決められていることが多いです。 オペレーターが月に50件以下の受電プランであれば、5,000円~15,000円程度の月額基本料金が相場です。 しかし、この相場は、平日の日中のみの受電、かつ、「担当者が外出しています」という簡単な対応となります。 土日祝日や夜間も受電対応を行う場合や、担当者のスケジュールに合わせて「●●は打合せ中のため、〇時に折返しお電話させます」など、自社の社員として対応してもらう場合は、5,000円~10,000円程度上がります。

メール報告は標準で含まれることが多いですが、LINEやチャットツールへのリアルタイム報告、電話での即時報告などはオプション扱いになる場合があります。あなたが普段使っている連絡手段で報告してもらえるか、それが基本料に含まれるかを、見積もり時に必ず確認してください。

利用シーン別・業種別の料金の目安

電話秘書代行の料金は、あなたの事業の性質によっても変わります。ここでは代表的なシーンごとに、どのくらいの費用感になるかを整理します。

同じコール数でも、求める対応の質と時間帯によって費用が上下します。まずは自分がどのシーンに当てはまるかを見て、そこから予算感をつかんでください。相場を知らないまま見積もりを取ると、提示された金額が高いのか安いのか判断できず、営業トークに流されやすくなります。

個人事業主・フリーランスの場合

ひとりで事業を回している個人事業主の方は、月のコール数がそれほど多くないケースが大半です。この場合、月30件から50件程度の少額プランで十分なことが多く、月額5,000円前後から始められます。

個人事業主向けのプランは、大企業向けに比べて割安に設定されている傾向があります。理由はシンプルで、対応の複雑さが低く、コール数も限られるからです。「電話に出てもらって、用件をメールで送ってもらえれば十分」という方なら、最小構成のプランで月5,000円を切る選択肢も探せます。まずは自分の受電数を把握して、いちばん小さいプランから始めるのが、無駄なく導入するコツです。

店舗・サロン・クリニックの場合

予約受付が中心になる業種では、単なる取次ではなく「予約を受けて確定させる」対応が求められます。この場合、予約受付に対応したプランが必要になり、月額1万5,000円から3万円程度が目安になります。

予約管理システムと連携して空き状況を確認しながら対応する場合や、キャンセル・変更の受付まで任せる場合は、さらに費用が上がります。ただ、施術中や接客中に電話に出られず予約を逃すことを考えれば、取りこぼしを防ぐ効果は費用に見合うことが多いです。1件の予約単価が高い業種ほど、電話秘書代行の投資対効果は高くなります。

士業・専門サービスの場合

弁護士・税理士・行政書士などの士業や、専門性の高いサービスでは、業種に特化した専門プランが用意されていることがあります。専門用語を理解したオペレーターが対応するため、一般プランより割高で、月額2万円から5万円程度になることも珍しくありません。

専門プランが割高になるのは、オペレーターの教育コストが高いからです。相談内容の機微を扱うため、守秘への配慮も求められます。契約時にはNDA(エヌディーエー)の締結ができるか、個人情報の扱いがどうなっているかも確認しておくと安心です。専門性が不要で「一次受付だけできればいい」なら、あえて専門プランを選ばず一般プランで足りる場合もあります。

電話秘書代行を使うメリット

料金の話の前提として、そもそも電話秘書代行にどんな価値があるのかを整理しておきます。費用を払う意味を自分の言葉で説明できると、社内やご家族への説明もしやすくなります。

本業に集中できる時間が戻る

いちばん大きなメリットは、電話に奪われていた時間が戻ってくることです。1本の電話に対応すると、実際の通話時間だけでなく、中断された作業に戻るまでの集中の立て直しに時間がかかります。心理学ではこの切り替えのコストを「注意の切り替え」と呼びますが、難しい話ではなく、要するに「一度電話に出ると、元の作業のリズムに戻るのに数分かかる」ということです。

1日に何本も電話がかかる方なら、この積み重ねが1日1時間2時間にもなります。電話秘書代行に一次対応を任せれば、本当に必要な電話だけを選んで折り返せるようになり、まとまった集中時間が確保できます。

電話の取りこぼしがなくなる

作業中や外出中にかかってきた電話を取れず、大事な問い合わせを逃した経験はありませんか。新規のお客様は、電話がつながらないと次の候補にかけてしまうことが多いです。電話秘書代行なら受電率が高く保たれるため、こうした機会損失を防げます。

留守番電話に頼っている方も多いですが、留守電にメッセージを残してくれる相手はごく一部です。人が出てくれるかどうかで、相手が受ける印象も、その後つながる確率も大きく変わります。

事業の信用力が上がる

個人事業主やひとり社長にとって、電話対応の品質は事業の印象を左右します。プロのオペレーターが会社名を名乗って丁寧に応対してくれると、相手には「きちんとした組織」という印象が伝わります。専用番号を使えば、携帯番号だけのときより信頼されやすくなります。

これは特に、BtoBで法人を相手にする事業や、これから取引先を増やしたい段階の事業にとって、目に見えにくいけれど確かな価値です。

電話秘書代行のデメリットと注意点

良いことばかりではありません。発注する側として、事前に知っておくべき注意点も正直にお伝えします。ここを理解せずに契約すると「思っていたのと違った」という後悔につながります。

込み入った対応は任せられない

オペレーターはあなたの事業の細部までは把握していません。専門的な質問や、その場での判断が必要な交渉には対応できず、「折り返します」で一次対応が終わります。相手が「今すぐ答えてほしい」というタイプの電話が多い事業だと、かえってワンクッション増えて手間に感じることもあります。

対策は、任せる範囲を最初に明確にしておくことです。「この種類の電話は必ず折り返し扱いにしてほしい」「この用件だけは携帯に転送してほしい」といった細かい取り決めを、契約時に決めておきましょう。

情報共有の手間がかかる

オペレーターに正しく対応してもらうには、あなたの事業の基本情報や、よくある問い合わせへの回答をあらかじめ共有しておく必要があります。この準備を怠ると、的外れな報告が増えてしまいます。導入初期は、対応マニュアルのすり合わせに一定の手間がかかると考えておいてください。

とはいえ、これは最初だけの投資です。一度きちんと共有してしまえば、あとは任せきりにできます。私がご相談を受けたある個人事業主の方は、この初期のすり合わせを面倒がって最小限で契約した結果、報告内容がかみ合わず、結局自分でかけ直す羽目になっていました。最初の1週間だけ丁寧に情報共有したら、その後はぴたりと合うようになった、とおっしゃっていました。

安さだけで選ぶと品質で苦労する

料金の安さは魅力的ですが、それだけで選ぶのは危険です。応対の丁寧さ、報告の速さ、聞き間違いの少なさは、実際に使ってみないと分かりません。極端に安いプランは、対応が機械的だったり、報告が遅かったりして、結局あなたの手間が減らないことがあります。

多くの会社が無料お試し期間を用意しているので、契約前に必ず試すことをおすすめします。応対の雰囲気や応答率は、資料の数字だけでは分かりません。

電話秘書代行の費用を安く抑える方法

必要な品質は保ちつつ、無駄な費用を削るコツをお伝えします。ここを押さえるだけで、月額が数千円変わることもあります。

自分に必要なコール数を正確に把握する

いちばん効果的な節約は、身の丈に合ったプランを選ぶことです。多くの人が「念のため」と大きめのプランを契約しがちですが、実際のコール数がプランを大きく下回っていれば、その差額は毎月無駄になります。

導入前に、自分の月間コール数を実測してください。着信履歴を数週間分見れば、平均が見えてきます。そのうえで、少し余裕のあるプランを選べば十分です。多くの会社は後からプラン変更ができるので、迷ったらまず小さいプランから始めて、超過が続くようなら上げる、という進め方が無駄がありません。

不要なオプションを外す

料金が膨らむ原因の多くは、オプションの積み重ねです。夜間・土日対応、複数の報告方法、専門対応、多言語対応。どれも便利ですが、本当に必要かをひとつずつ吟味してください。

「土日はほとんど電話が来ない」なら夜間・土日対応は不要ですし、「報告はメールで十分」ならリアルタイム報告のオプションはいりません。使わない機能にお金を払っていないか、見積もりの明細を1行ずつ確認しましょう。

仲介を通さず直接依頼してコストを下げる

これは意外と知られていない節約方法です。電話秘書代行を依頼する経路には、大きく分けて「代行会社に頼む」ルートと「フリーランスの個人に直接頼む」ルートがあります。

代行会社や仲介業者を通すと、オペレーターへの支払いに加えて、会社の運営費や中間マージンが上乗せされます。一方、在宅で電話対応を請け負っているフリーランスに直接依頼すれば、この中間マージンがない分、同じ品質でも費用を抑えられることがあります。少ないコール数を柔軟に対応してほしい個人事業主にとっては、この直接依頼が相性の良い選択肢になります。

在宅ワークのマッチングサービスを使えば、電話対応や秘書業務を得意とする個人を探せます。料金や対応範囲を直接すり合わせられるので、自分の事情にぴったり合った依頼がしやすいのが利点です。外注費用の考え方全般についてはクラウドソーシングの単価相場一覧|仕事別の料金目安と適正価格の見極め方【2026年版】が参考になります。仕事別の料金目安と、適正価格を見極める考え方がまとまっています。

失敗しない電話秘書代行の選び方

料金の目星がついたら、次は「どこに頼むか」の判断です。ここでは、契約前に必ずチェックしてほしいポイントを整理します。

対応時間と対応範囲を確認する

まず、あなたが電話を受けてほしい時間帯をカバーしているかを確認します。平日日中だけで足りるのか、夜間や土日も必要なのか。ここがずれていると、いざというときに受電されず、料金を払っている意味が薄れます。

次に、対応してほしい業務の範囲です。取次だけでいいのか、予約受付まで必要なのか、緊急時の転送はどうするのか。自分の事業でよくある電話パターンを紙に書き出して、それぞれ「代行に任せるか・自分で対応するか」を仕分けしておくと、必要なプランが自然と見えてきます。

報告方法とスピードを確認する

受けた電話の内容が、いつ・どうやってあなたに届くかは、使い勝手を大きく左右します。メール・LINE・チャット・電話など、あなたが普段確認しやすい手段で報告してもらえるかを確認してください。

報告のスピードも重要です。折り返しが必要な電話は、報告が遅れると相手を待たせてしまいます。「受電後、何分以内に報告してくれるか」を目安として聞いておくと、実際の使い勝手をイメージしやすくなります。

料金体系の透明さを確認する

見積もりを取ったら、月額基本料・初期費用・超過料金・オプション料金が明細で分かれているかを確認してください。「一式いくら」とだけ書かれた見積もりは、後から追加料金が発生しやすいので要注意です。

特に超過料金の単価と、どこからが超過扱いになるかは、しっかり確認しましょう。ここが曖昧だと、電話が多い月に想定外の請求が来ることがあります。

無料お試しで実際の応対を確かめる

最後に、契約前の無料お試しは必ず活用してください。資料に書かれた品質と、実際の応対は別物です。試用期間中に、知人に自分の番号へかけてもらい、応対の丁寧さ・聞き取りの正確さ・報告の速さを自分の耳と目で確かめましょう。

私がご相談を受けた別の方は、複数社の見積もりを金額だけで比べて、いちばん安いところに即決してしまいました。ところが実際に使ってみると報告が翌日にずれ込むことがあり、結局お試しをしていた他社に乗り換えました。「安さで飛びつく前に、必ずお試しで応対を確かめればよかった」と振り返っていました。見積もりの比較は、金額だけでなく品質を含めて行うものだ、と改めて感じたご相談でした。

自社雇用と電話秘書代行のコスト比較

「いっそアルバイトを雇ったほうがいいのでは」と考える方もいます。ここは冷静に数字で比べてみましょう。

電話対応のためにパート・アルバイトを1人雇うと、時給に加えて、社会保険料・採用コスト・教育コスト・管理の手間がかかります。仮に時給1,200円で1日8時間・月20日勤務なら、給与だけで月19万2,000円。ここに募集費用や教育の時間も乗ります。しかも、その人が休んだり辞めたりすれば、また一から採用と教育が必要です。

一方、電話秘書代行なら月額5,000円から数万円で、採用も教育も管理もいりません。受電の波があっても、プロのチームが対応してくれます。電話の本数がそれほど多くない個人事業主や小規模事業者にとっては、自社雇用より代行のほうが圧倒的に割安になるのが一般的です。

もちろん、受電が1日中ひっきりなしにあり、深い専門対応まで必要な規模になれば、専任スタッフを置く判断が合理的になる場面もあります。要は、自分の電話の量と質に照らして、どちらが割に合うかを数字で比べることです。

依頼までの流れを具体的に知る

実際に電話秘書代行を導入するとき、どんな手順を踏むのかをイメージしておくと、動き出しがスムーズです。

まず、自分の月間コール数と、受けてほしい時間帯・業務範囲を整理します。次に、条件に合いそうな複数の会社や個人から見積もりを取ります。このとき、同じ条件を伝えて相見積もりにするのが鉄則です。条件がばらばらだと比較になりません。

見積もりが揃ったら、料金だけでなく対応範囲・報告方法・お試しの有無で総合評価します。良さそうな候補が絞れたら、無料お試しで実際の応対を確認します。ここで問題なければ契約し、対応マニュアルのすり合わせを行って運用開始です。

導入後も、最初の1か月は報告内容を見ながら「この対応は違った」「この用件は転送してほしい」といった調整を重ねます。この初期のすり合わせを丁寧にやるほど、後が楽になります。任せきりにするための最初の投資だと考えてください。

電話秘書代行と関連する外注の考え方

電話秘書代行を検討する方の多くは、電話以外の事務作業でも手が回らなくなっていることが少なくありません。ここでは、周辺の外注の考え方にも触れておきます。

電話対応と同じように、メール対応・データ入力・スケジュール管理・資料作成といった事務作業も、オンラインで秘書業務を請け負う個人に任せられます。こうしたオンライン秘書・事務代行の相場感を知っておくと、電話とあわせてどこまで外注するかの判断がしやすくなります。事務系の職種の単価感は著述家,記者,編集者の年収・単価相場のような年収データベースも一つの参考になります。文章まわりの仕事の相場が把握できます。

また、電話や事務だけでなく、SNS運用やアプリ開発など専門性の高い業務を外注する場合は、それぞれ相場が大きく異なります。SNS運用代行の外注費用相場|Instagram・X・TikTok別の料金【2026年版】では媒体別の費用目安が、アプリ開発の外注費用相場|iOS・Android・Web別の料金目安【2026年版】ではプラットフォーム別の料金がまとまっています。自分の事業でどの業務を外に出すべきかを考えるうえで、あわせて読んでおくと全体像がつかめます。

事務やビジネス文書のスキルを持つ人材を見極めたいときは、ビジネス文書検定のような資格を持っているかどうかも、依頼先を選ぶ一つの目安になります。ビジネス文書の基礎力を測る検定です。

AIを活用した業務効率化という選択肢

近年は、電話対応や問い合わせ対応の一部をAIで自動化する動きも広がっています。単純な一次受付や、よくある質問への回答は、AIチャットや自動応答で一定程度カバーできるようになってきました。

ただし、相手の細かなニュアンスを汲んだ柔軟な対応や、丁寧な折り返しの案内は、まだ人の手が優位な領域です。AIと人をどう組み合わせるかは、これからの外注設計で大事なテーマになります。こうしたAI活用の相談ができる専門家も増えており、AIコンサル・業務活用支援のお仕事のような分野で、業務にAIを取り入れる支援を受けられます。自社の業務にAIをどう組み込むかを一緒に考えてくれる仕事です。AIやマーケティングの周辺スキルを持つ人材についてはAI・マーケティング・セキュリティのお仕事も参考になります。幅広い業務支援の担い手が見つかります。

発注者データから見た、直接依頼という選択

ここまで料金相場と選び方を見てきました。最後に、外注全体の傾向から見えてくる「賢い依頼の仕方」について考察します。

在宅ワークのマッチングサービスに集まる依頼を見ていると、電話対応や秘書業務のような「継続的で、量が読める仕事」ほど、代行会社を通すより個人へ直接依頼するほうがコスト面で有利になりやすい、という傾向があります。理由は明快で、継続業務は中間マージンが毎月積み重なるからです。1回きりの仕事ならマージンの影響は小さくても、毎月続く電話秘書代行では、その差が年単位で効いてきます。

たとえば月額1万5,000円のプランで、仮に中間マージンが30%含まれているとすれば、年間で5万4,000円分がマージンということになります。直接依頼で手数料0%のマッチングを使えば、この分を品質への投資に回すか、そのまま節約できます。もちろん代行会社には、チーム体制でオペレーターの穴を埋められる安定感という価値があります。だから「安いから直接」ではなく、「自分の求める安定感と柔軟さのバランスで選ぶ」のが正解です。

もう一つ、発注者の傾向として見えるのが、最初から完璧な相手を探そうとして動けなくなるパターンです。電話秘書代行は、使いながら調整していくものです。小さいプランや少ないコール数から始めて、合わなければ変える。この身軽さが、結果的にいちばん自分に合った依頼先にたどり着く近道になります。求める人材のスキルの目安として、ITやネットワークの基礎を持つ人を探すならCCNA(シスコ技術者認定)のような資格が、技術系の外注では判断材料になります。ネットワーク技術者の基礎資格です。技術寄りの業務を任せる場合の相場感はソフトウェア作成者の年収・単価相場も参考にしてください。

電話が鳴るたびに手が止まる毎日から抜け出すのは、思っているより簡単です。まずは自分の電話の本数を数えて、小さく始めてみる。それだけで、本業に向き合える静かな時間が戻ってきます。あなたの事業が、あなたにしかできない仕事に集中できる形に近づいていきますように。

なお、関連テーマを扱った返品・交換処理代行の費用相場|EC事業者向けの料金と依頼範囲を解説もあわせて参考にしてください。

よくある質問

Q. 電話秘書代行の料金相場はいくらくらいですか?

平日9時から18時の受電対応で、月額4,000円から10万円程度が相場です。月50件以下の少額プランなら5,000円から1万5,000円程度が目安です。含まれるコール数、対応時間帯、報告方法、専門性によって変わります。個人事業主向けの最小プランなら月5,000円前後から始められます。

Q. 代行会社に頼むのと個人に直接頼むのはどちらが安いですか?

一般に、フリーランスへ直接依頼するほうが中間マージンがない分、費用を抑えられます。特に電話秘書代行のような継続業務は、マージンが毎月積み重なるため差が大きくなります。ただし代行会社にはチーム体制の安定感という利点があるので、求める安定感と柔軟さのバランスで選ぶのが賢明です。

Q. 電話秘書代行を選ぶときに最も注意すべき点は何ですか?

安さだけで選ばないことです。応対の丁寧さや報告の速さは資料の数字では分かりません。多くの会社が無料お試しを用意しているので、契約前に必ず実際の応対を確かめてください。あわせて料金体系が明細で分かれているか、超過料金の単価がどうなるかも確認しましょう。

Q. 自社でアルバイトを雇うより電話秘書代行のほうが安いですか?

電話の本数が多くない個人事業主や小規模事業者なら、代行のほうが割安になるのが一般的です。アルバイトを雇うと給与だけで月19万円ほどかかり、社会保険料や採用・教育の手間も加わります。電話秘書代行なら月額5,000円から数万円で、採用も教育も管理も不要です。

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年5月13日最終更新:2026年7月9日
中西 直美

この記事を書いた人

中西 直美@SOHO編集部

産業カウンセラー・キャリアコンサルタント

大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。

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