採用代行(RPO)の費用相場|依頼できる業務範囲と料金の内訳を解説 2026


この記事のポイント
- ✓採用代行(RPO)の費用相場を
- ✓月額固定・従量課金・成果報酬の料金体系ごとに具体的な金額で解説します
- ✓直接依頼でコストを抑える方法まで
「採用がまわらない。でも、専任の担当者を雇う余裕もない」。このご相談、本当に増えています。求人を出しても応募が来ない、来ても書類選考が追いつかない、面接の日程調整で一日が終わってしまう。そんな状況で採用アウトソーシングの費用を調べているあなたは、きっと今、限界の少し手前にいるのだと思います。大丈夫ですよ。採用の負担は「外注」できます。
採用アウトソーシング(RPO)の費用相場|早見表
最初に、金額の全体像をお見せします。細かい説明は後で読んでいただければ十分です。まずはこの表で、自社の予算感を掴んでください。
| 料金体系 | 費用の目安 | 課金のタイミング | 向いているケース |
|---|---|---|---|
| 月額固定型 | 月10万円から70万円 | 毎月 | 継続的に採用する企業 |
| 従量課金型 | 作業1件あたり300円から1万円 | 実施した分だけ | スポットで一部業務のみ |
| 成果報酬型 | 想定年収の15%から35% | 入社決定時 | 少人数採用、確実性重視 |
| 初期費用 | 5万円から30万円 | 契約時 | ほぼ全ての体系で発生 |
最も多い価格帯は、月額固定型で10万円から20万円です。調査データでも、この帯が最多層とされています。初期費用は5万円から10万円が最多層です。
依頼範囲別の費用の目安
同じ「採用アウトソーシング」でも、どこまで任せるかで金額はまったく変わります。範囲別に整理すると次の通りです。
| 依頼範囲 | 月額の目安 | 主な業務内容 |
|---|---|---|
| スカウト送信のみ | 5万円から15万円 | 対象者選定、文面作成、送信、返信一次対応 |
| 応募者対応のみ | 8万円から15万円 | 応募連絡、日程調整、リマインド |
| 書類選考の一次スクリーニング | 5万円から12万円 | 要件に沿った書類の振り分け |
| 母集団形成一式 | 15万円から35万円 | 求人原稿、媒体運用、スカウト、応募対応 |
| 選考プロセス一式 | 20万円から40万円 | 応募対応から面接調整、内定フォローまで |
| フルアウトソーシング | 40万円から70万円 | 採用計画から入社まで全工程 |
3か月・6か月でいくらになるか
採用は数か月単位のプロジェクトです。「月額いくら」ではなく「総額いくら」で予算を組んでください。稼働期間は3か月が最多で、次いで6か月が続きます。
| 月額 | 3か月の総額 | 6か月の総額 | 初期費用込みの目安(初期10万円) |
|---|---|---|---|
| 10万円 | 30万円 | 60万円 | 40万円/70万円 |
| 15万円 | 45万円 | 90万円 | 55万円/100万円 |
| 20万円 | 60万円 | 120万円 | 70万円/130万円 |
| 30万円 | 90万円 | 180万円 | 100万円/190万円 |
| 50万円 | 150万円 | 300万円 | 160万円/310万円 |
さらに、この金額とは別に求人媒体の掲載費とスカウト媒体の利用料がかかります。ここを見落とすと予算が破綻します。詳しくは後の章で説明します。
採用アウトソーシング(RPO)とは何か
RPOは「Recruitment Process Outsourcing」の略で、日本語にすると「採用業務のプロセスを外部に委託すること」です。採用に関わる一連の業務、たとえば求人票の作成、応募者への連絡、面接の日程調整、スカウトメールの送信といった作業を、専門の会社やフリーランスの担当者に任せる仕組みを指します。
ここで大切なのは、採用アウトソーシングは「人材紹介」とは別のサービスだということです。人材紹介会社は「候補者を紹介してくれる」のに対し、採用アウトソーシングは「あなたの会社の採用担当者の代わりに動いてくれる」存在です。誰を採用するかの最終判断は、あくまであなたの会社に残ります。ここを混同すると、後で「思っていたサービスと違った」というミスマッチが起きやすいので、最初に押さえておいてください。
人材紹介・派遣・RPOのコスト比較
似たサービスとの費用構造の違いを整理しておきます。ここを理解すると、どれを使うべきかが見えてきます。
| サービス | 費用の発生条件 | 1人採用あたりの目安 | 誰を選ぶかの判断 |
|---|---|---|---|
| 採用アウトソーシング(RPO) | 業務量・期間 | 月額を採用人数で割る | 自社 |
| 人材紹介 | 入社成立時のみ | 理論年収の30%から35% | 自社(候補は紹介会社が選ぶ) |
| 求人媒体 | 掲載時 | 掲載料20万円から100万円 | 自社 |
| 人材派遣 | 稼働時間 | 時給の1.5倍前後を派遣料金として | 自社(就業先での選考は原則不可) |
年収400万円の人材を人材紹介で採用すると、成功報酬だけで120万円から140万円かかります。一方、月額15万円のRPOを6か月使って3人採用できれば、1人あたり30万円です。採用人数が多いほどRPOが有利になり、1人だけをピンポイントで採るなら人材紹介が向く、というのが基本的な使い分けです。
なぜ今、採用アウトソーシングのニーズが高まっているのか
背景には、慢性的な人手不足があります。厚生労働省が公表する有効求人倍率は、多くの職種で1倍を超える水準が続いており、企業が人を採りたくても採れない状態が常態化しています。特に中小企業や個人事業では、採用専任の人事担当者を置く余裕がなく、経営者や現場のリーダーが本業の合間に採用を回しているケースがほとんどです。
そこに、採用手法の多様化が拍車をかけます。かつては求人媒体に掲載すれば応募が集まりましたが、今はダイレクトリクルーティング、リファラル採用、SNS採用など、手法が細分化しています。それぞれに専門的なノウハウが必要で、片手間では成果が出にくくなりました。
新卒採用のRPO費用|中途採用と何が違うか
新卒採用のアウトソーシングは、中途採用とは費用の構造がまったく違います。ここを混同したまま見積もりを取ると、想定の2倍から3倍の金額を提示されて驚くことになります。
新卒RPOの費用相場
| 依頼範囲 | 年間費用の目安 | 主な業務 |
|---|---|---|
| ナビ媒体の運用代行のみ | 30万円から80万円 | 原稿作成、エントリー対応、媒体内メッセージ |
| 説明会の運営代行 | 1回あたり5万円から20万円 | 会場手配、資料準備、当日運営、司会 |
| 面接の日程調整のみ | 月10万円から20万円 | 学生と面接官の調整、リマインド |
| 母集団形成一式 | 年間100万円から300万円 | 媒体運用、スカウト、イベント出展 |
| フルアウトソーシング | 年間300万円から800万円 | 採用計画から内定者フォローまで |
新卒採用の費用が高くなる4つの理由
1つ目は、期間が長いことです。中途採用は「必要になったら募集する」ものですが、新卒採用は前年の春から翌年の入社まで、1年以上にわたって動きます。月額固定型で契約すれば、その分だけ総額が積み上がります。
2つ目は、エントリー数が桁違いであることです。中途採用なら1ポジションに応募10件から30件ですが、新卒は1社に数百件から数千件のエントリーが来ます。一斉連絡、説明会予約の管理、日程変更対応の量が中途とは比較になりません。
3つ目は、イベント運営が伴うことです。会社説明会、合同企業説明会への出展、インターンシップの運営など、当日の人員が必要な業務が発生します。ここは稼働時間に応じた別料金になるのが一般的です。
4つ目は、内定辞退の防止(内定者フォロー)が長期にわたることです。内定を出してから入社まで半年以上あり、その間の連絡、懇親会、課題の配布といった業務が続きます。ここを外注すると、内定者1人あたり月数千円から1万円程度の追加費用がかかることがあります。
新卒RPOで費用を抑える現実的な方法
新卒採用のフルアウトソーシングは、中小企業にとって現実的な金額ではないことが多いです。そこでおすすめしたいのが、時間を最も奪われている業務だけを切り出すやり方です。
具体的には、「説明会の予約管理と日程変更対応」と「面接の日程調整」の2つだけを外注します。この2つは定型的で、かつ量が多く、社内でやると担当者の時間を丸ごと持っていきます。この部分だけなら、月10万円前後で依頼できます。学生の見極めや会社の魅力づけといった、自社にしかできない部分は手元に残す。この切り分けが、費用対効果を最大化します。
採用アウトソーシングに依頼できる業務範囲
依頼できる業務範囲を理解することが、適正な費用を判断する第一歩です。
母集団形成に関わる業務
母集団形成とは、応募者や候補者を集める段階の業務です。具体的には、求人原稿の作成、求人媒体の選定と入稿、ダイレクトリクルーティングにおけるスカウトメールの文面作成と送信、スカウト対象者の選定などが含まれます。特にスカウト業務は、一人ひとりに合わせた文面を作り、大量に送る必要があるため、非常に手間がかかる作業です。ここを外注するだけでも、担当者の負担は大きく軽くなります。
スカウトメールの返信率は、送り方によって大きく変わります。テンプレートを一律に送るのではなく、候補者の経歴に触れた個別の文面を送ることで返信率が数倍になることもあり、この文面作成のノウハウこそ外注に任せる価値がある部分です。
選考・面接に関わる業務
応募が来た後の選考プロセスも、採用アウトソーシングが担える領域です。応募者への一次連絡、書類選考の一次スクリーニング、面接の日程調整、候補者へのリマインド連絡、面接後のフォローアップなどがこれにあたります。これらの業務は「緊急性が高いのに定型的」という特徴があり、応募者を待たせると辞退につながるため、スピードが求められます。
日程調整は、地味ですが最も時間を奪う作業のひとつです。候補者の希望日程と面接官のスケジュールをすり合わせ、確定したら双方に連絡し、前日にリマインドを入れる。この一連の流れを応募者ごとに繰り返すと、それだけで一日が終わってしまうこともあります。
内定・入社に関わる業務
内定を出した後のフォローも重要な業務です。内定通知、労働条件の説明、入社書類の案内、内定者への定期的な連絡による内定辞退の防止などが含まれます。せっかく内定を出しても、その後の連絡が滞ると「本当にこの会社でいいのか」という不安から辞退されてしまうことがあります。
業務範囲は「フルアウトソーシング」と「部分委託」に分かれる
ここまで挙げた業務は、すべてまとめて委託することも、一部だけ切り出して委託することもできます。採用プロセス全体を任せる形を「フルアウトソーシング」、スカウト業務だけ、日程調整だけといった特定業務のみを任せる形を「部分委託(スポット委託)」と呼びます。当然ながら、任せる範囲が広いほど費用は上がります。自社の弱点はどこか、どの業務に一番時間を取られているかを見極めて、必要な範囲だけを委託するのが、費用対効果を高めるコツです。
料金体系ごとの詳しい費用の考え方
月額固定型の費用相場
月額固定型は、依頼する業務範囲に応じて毎月一定の料金を支払う体系です。最も一般的な料金モデルで、相場は10万円から70万円と幅があります。
金額が幅広い理由は、委託する業務量と稼働時間に比例するためです。たとえば、スカウト業務だけを月に一定件数依頼するプランなら月額10万円前後から利用できます。一方、母集団形成から選考、内定フォローまで採用プロセス全体を任せるフルアウトソーシングになると、月額40万円から70万円が目安になります。
月額固定型のメリットは、予算が読みやすいことです。一方で、その月に採用が発生してもしなくても料金がかかるため、採用ニーズが不定期な場合は割高になることがあります。
月額固定型で必ず確認すべきことは、その金額に含まれる「稼働時間」または「作業件数」の上限です。「月額20万円」とだけ書かれた見積もりは危険です。「月40時間まで」「スカウト月200通まで」のように、上限と超過時の単価を明記してもらってください。
従量課金型の費用相場
従量課金型は、業務の実施量に応じて料金が変動する体系です。単価の目安は次の通りです。
| 業務 | 単価の目安 |
|---|---|
| スカウトメール送信 | 1通300円から800円 |
| 応募者への一次連絡 | 1件500円から1,500円 |
| 面接の日程調整 | 1件2,000円から5,000円 |
| 面談・カジュアル面談の設定 | 1件5,000円から1万円 |
| 書類選考の一次スクリーニング | 1件300円から1,000円 |
| 求人原稿の作成 | 1本2万円から8万円 |
この体系のメリットは、無駄が出にくいことです。必要な業務を必要な分だけ依頼できるため、採用ニーズが読みにくい場合や、特定業務だけをスポットで頼みたい場合に適しています。一方で、業務量が増えると想定以上の金額になることもあるため、月ごとの上限を決めておくなどの管理が必要です。
成果報酬型の費用相場
成果報酬型は、採用が成功した場合にのみ料金が発生する体系です。相場は、採用した人材の想定年収の15%から35%程度が一般的です。たとえば想定年収400万円の人材を採用した場合、60万円から140万円の費用がかかる計算になります。
「採れなければ費用ゼロ」というリスクの低さが最大の魅力です。ただし、一人採用するごとにまとまった金額が発生するため、複数名を採用する場合は月額固定型よりも総額が高くなることがあります。
成果報酬型で必ず確認すべきなのが、返金規定(早期退職時の返還)です。入社した人が1か月で辞めた場合に、費用がどれだけ返ってくるか。「入社から1か月以内の退職は80%返金、3か月以内は50%返金」といった規定があるのが一般的です。ここが書かれていない契約は避けてください。
初期費用の内訳
初期費用の相場は5万円から10万円が最多層で、中央値は20万円から40万円未満というデータもあります。何にかかる費用なのかを分解すると、採用要件のヒアリング、業務フローの設計、運用体制の構築、各種テンプレートの作成、システムへの初期設定です。
初期費用が無料の会社もありますが、その場合は最低契約期間が長く設定されていることが多いので、総額で比べてください。
費用以外に発生するコストに注意
採用アウトソーシングの見積もりを見るとき、月額料金だけに目を向けていると、後で「思ったより高くついた」ということになりかねません。
| 別途かかる費用 | 目安 | 誰が負担するか |
|---|---|---|
| 求人媒体の掲載費 | 1媒体20万円から100万円 | 発注者 |
| スカウト媒体の利用料 | 月5万円から30万円 | 発注者 |
| 人材データベースの閲覧料 | 月3万円から20万円 | 発注者 |
| 適性検査の受検料 | 1人2,000円から5,000円 | 発注者 |
| 面接同席(オプション) | 1回1万円から3万円 | 発注者 |
| 採用サイトの制作支援 | 30万円から150万円 | 発注者 |
| 説明会の会場費 | 1回2万円から20万円 | 発注者 |
| 交通費・実費 | 実費 | 発注者 |
採用アウトソーシングは「採用業務の代行」であり、求人媒体への掲載費は別途かかるのが一般的です。採用アウトソーシング会社が媒体の選定や入稿は代行してくれても、掲載そのものの費用は発注者が負担します。ここを見落とすと予算オーバーの原因になります。
見積もりを取る際は、「基本プランに何が含まれ、何がオプションなのか」の線引きを必ず確認してください。次の質問をそのまま投げるのが確実です。
【見積もり時に必ず聞く8つの質問】
1. 月額料金に含まれる稼働時間または作業件数の上限を教えてください
2. 上限を超えた場合の追加単価はいくらですか
3. 媒体費・スカウト媒体の利用料は御社と当社のどちらが負担しますか
4. 基本プランに含まれない業務を一覧でご提示ください
5. 最低契約期間と、期間内に解約する場合の条件を教えてください
6. 担当者は専任ですか、複数案件を兼任していますか
7. 当社と同じ業種・同じ規模での支援実績を教えてください
8. 月次のレポートには何の数字が載りますか。サンプルをいただけますか
採用アウトソーシングを利用するメリット
採用担当者の負担を大幅に軽減できる
最大のメリットは、時間的な負担の軽減です。採用実務は日程調整や応募者対応といった定型業務に膨大な時間がかかります。これらを外注することで、経営者や現場のリーダーは本来の事業に集中できます。
専門的なノウハウを活用できる
採用アウトソーシング会社は、数多くの企業の採用を支援してきた実績とノウハウを持っています。効果的な求人原稿の書き方、返信率の高いスカウト文面、辞退を防ぐフォローの仕方など、独学では身につきにくいノウハウを活用できます。
採用スピードが上がる
応募者への対応スピードは、採用の成否を大きく左右します。応募から連絡までが遅いと、候補者は他社に流れてしまいます。採用アウトソーシングを使えば、応募者への対応を迅速化でき、結果として採用の歩留まりが改善します。
採用コストを可視化・最適化できる
自社で採用を行うと、担当者の人件費や残業代といった「見えにくいコスト」がかかっています。採用アウトソーシングを利用すると、採用にかかる費用が明確な金額として見えるようになります。
採用アウトソーシングのデメリットと注意点
自社に採用ノウハウが蓄積されにくい
採用業務を外部に任せきりにすると、自社の中に採用のノウハウが溜まりにくくなります。将来的に自社で採用体制を作りたい場合は、丸投げにするのではなく、代行会社と連携しながら要点を学ぶ姿勢が大切です。
自社の魅力が候補者に十分伝わらないリスク
外部の担当者は、あなたの会社の内情や現場の雰囲気を、社員ほどには理解していません。これを防ぐには、自社の強みや大切にしている価値観を、代行会社に丁寧に共有することが欠かせません。
コミュニケーションコストが発生する
外注する以上、代行会社との連絡や進捗確認の手間は発生します。定期的な打ち合わせや、認識合わせの時間はある程度必要だと考えておきましょう。
私自身、以前ある業務を外部に委託したとき、最初は「全部お任せで大丈夫です」と言われて安心していました。ところが、こちらが求める人物像をきちんと言葉にして伝えていなかったために、上がってきた候補者が「悪くはないけれど、うちには合わない」人ばかりだったのです。外注は「任せること」と「伝えること」がセットです。最初の要件定義に時間をかけることが、結局は一番の近道だと痛感しました。
失敗しない採用アウトソーシングの選び方
自社の採用課題と得意分野が合っているか
採用アウトソーシング会社には、それぞれ得意分野があります。エンジニア採用に強い会社、大量採用に強い会社、新卒採用に強い会社など様々です。実績として「どんな職種・規模の採用を支援してきたか」を聞くと、相性が見えてきます。
料金の内訳が明確か
「一式いくら」ではなく、「初期費用いくら、月額いくら、含まれる業務はこれ、オプションはこれ」と細かく説明してくれる会社は信頼できます。逆に、内訳が曖昧な会社は、後から追加請求が発生するリスクがあるので注意が必要です。
業務範囲と成果指標が明確か
「スカウトを月に何通送るのか」「日程調整は何件まで対応するのか」といった具体的な業務量と、「何を達成できたら成功とみなすのか」という成果指標を、事前にすり合わせておきましょう。
報告体制が整っているか
定期的にレポートが提出され、数値で進捗が見えるようになっているかを確認しましょう。ブラックボックス化して「何をやっているか分からない」状態になると、改善の判断ができません。
契約期間と解約条件を確認する
最低契約期間が長すぎると、途中で「合わない」と感じても抜けられません。まずは短期間の契約から始めて、相性を見てから継続を判断するのが賢明です。
仲介会社を通すか、フリーランスに直接依頼するか
採用業務を頼む方法は、大手の採用代行会社に依頼するだけではありません。フリーランスの採用担当者やスカウト代行の専門家に「直接依頼する」という選択肢があります。ここは費用面で大きな差が出るポイントです。
中間マージンの有無で費用が変わる
大手の採用代行会社に依頼すると、料金には会社の運営費、営業担当者の人件費、システム利用料などが含まれます。実際に手を動かす担当者に払われる分のほかに、会社を維持するためのコストが上乗せされているわけです。これに対して、フリーランスの採用担当者に直接依頼すれば、この中間マージンがかからず、その分だけ費用を抑えられる可能性があります。
たとえば、月額固定型で会社に依頼すると20万円かかる業務量が、経験豊富なフリーランスに直接依頼すれば10万円前後で収まる、というケースもあります。仲介を通さず直接取引することで、同じ業務をより安く実現できるのが、フリーランスへの直接依頼の魅力です。
フリーランスに依頼する場合の費用の決め方
フリーランスへの依頼は、時間単価か業務単価で組み立てるのが一般的です。
| 業務 | 時間単価の目安 | 月20時間稼働時の月額 |
|---|---|---|
| 採用アシスタント(日程調整・連絡) | 1,500円から2,500円 | 3万円から5万円 |
| スカウト代行(文面作成込み) | 2,000円から4,000円 | 4万円から8万円 |
| 採用広報・原稿作成 | 3,000円から6,000円 | 6万円から12万円 |
| 採用コンサル(要件定義・設計) | 5,000円から1万5,000円 | 10万円から30万円 |
| 採用マネージャー相当 | 4,000円から8,000円 | 8万円から16万円 |
フリーランスへの直接依頼の探し方
「信頼できるフリーランスをどうやって探せばいいのか」という疑問が当然わいてくると思います。ここで役立つのが、業務委託の案件やフリーランスを探せるマッチングサービスです。こうしたサービスでは、スカウト代行や採用アシスタントの経験を持つ人材が登録しており、実績やスキルを確認したうえで直接やり取りができます。
採用に関わる周辺業務を外注したい場合、どんな職種のフリーランスに何を頼めるかを知っておくと便利です。たとえば、AIを活用した業務効率化を相談したいならAIコンサル・業務活用支援のお仕事のような分野の専門家が力になります。採用マーケティングやスカウト文面の改善を頼みたいならAI・マーケティング・セキュリティのお仕事の人材が、採用サイトや応募フォームの制作ならアプリケーション開発のお仕事の技術者が対応できます。
直接依頼の際の注意点
会社に依頼する場合は組織としての品質管理やバックアップ体制がありますが、フリーランスへの直接依頼では、その人個人の力量に成果が左右されます。実績やレビューをよく確認し、最初は小さな業務から試すのが安全です。また、業務範囲や納期、報酬を業務委託契約書で明確にしておくことで、認識のズレを防げます。
個人情報を扱う業務なので、秘密保持契約(NDA)は必ず締結してください。候補者の履歴書や職務経歴書を扱う以上、情報の保管場所、作業終了後のデータ削除、第三者への再委託の可否を、契約書に明記します。身元がはっきりしない相手や、前払いを過度に要求してくる相手には慎重になりましょう。
費用対効果をどう考えるか。採用単価で判断する
採用アウトソーシングの費用が高いか安いかは、金額そのものだけでは判断できません。「一人採用するのにいくらかかったか」という採用単価で考えることが大切です。
内製した場合のコストを計算してみる
自社で採用を行うコストを、実際に計算してみましょう。次の式で出せます。
内製の採用コスト = (採用に使う月の時間 × 担当者の時間単価) + 媒体費 + 機会損失
たとえば、担当者が月に40時間を採用業務に費やしているとします。その担当者の時給換算が3,000円なら、月に12万円分の人件費が採用に消えている計算です。ここに媒体費が月5万円かかっていれば、月17万円。これはすでに、月額15万円のRPOと変わらない金額です。
そのうえで、その担当者が採用に取られなければ生めたはずの売上(機会損失)を足すと、内製のほうが高くつくケースは珍しくありません。
採用単価で比較する
| 項目 | 内製 | RPO利用 |
|---|---|---|
| 月あたりのコスト | 17万円(人件費12万+媒体5万) | 20万円(RPO15万+媒体5万) |
| 6か月の総額 | 102万円 | 120万円 |
| 6か月での採用人数 | 2人 | 4人 |
| 1人あたり採用単価 | 51万円 | 30万円 |
上の表は一例ですが、採用人数が増えるほどRPOの単価が下がる構造がお分かりいただけると思います。判断の分かれ目は「何人採るか」です。
採用に関わる人材の単価感を知っておくことも、費用対効果の判断に役立ちます。採用サイトや応募管理システムの構築を外注する場合の相場はソフトウェア作成者の年収・単価相場が参考になりますし、求人原稿や採用広報のコンテンツ作成を頼む場合は著述家,記者,編集者の年収・単価相場のデータが目安になります。
契約前チェックリスト
発注を決める前に、次の項目をすべて確認してください。1つでも空欄があるなら、契約は待ってください。
・月額料金に含まれる稼働時間または作業件数の上限が書面にあるか ・上限超過時の追加単価が明記されているか ・媒体費・データベース利用料の負担者が明確か ・最低契約期間と中途解約の条件が明記されているか ・担当者が専任か兼任か、変更時の引き継ぎ方法はどうなっているか ・月次レポートの項目とサンプルを事前に確認したか ・成果報酬型の場合、早期退職時の返金規定があるか ・秘密保持契約(NDA)を締結したか ・候補者の個人情報の保管場所と、契約終了後の削除方法が定められているか ・再委託(第三者への下請け)の可否と、承諾のルールが定められているか ・自社の採用要件・求める人物像を文書で共有したか ・成功の判定基準(何人採用、何日以内、どの職種)を合意したか
採用と関連する外注業務も検討する
採用アウトソーシングを検討している企業は、多くの場合、採用以外の業務でも人手不足を感じています。採用の負担を減らしたその先で、他の業務も外注することで、事業全体の生産性を上げられます。
たとえば、採用と並んで多くの企業が外注しているのがSNS運用です。採用広報の一環としてSNSを活用する企業も増えており、SNS運用代行で稼ぐ!初心者から月8万円を目指す秘訣と費用相場やSNS運用代行 おすすめ会社を徹底比較!選び方と費用相場、メリット・デメリットでは、SNS運用代行の費用相場や選び方が詳しく解説されています。
また、助成金や補助金を活用して採用や人材育成のコストを抑えたい場合は、補助金 申請代行 費用相場で申請代行の費用感を確認できます。採用にかかる費用の一部を、制度を使って賄える可能性もあります。
外注をうまく使いこなす担当者は、業務の一部にITスキルや資格を持つ人材を活用しています。たとえば採用資料や社内プレゼンの品質を上げたいならMOS PowerPoint(Microsoft Office Specialist)を持つ人材、社内システムやネットワーク整備を任せたいならCCNA(シスコ技術者認定)を持つ技術者が候補になります。
@SOHO独自データから見る「直接依頼」という選択肢の広がり
最後に、業務委託マッチングの現場で見えてくる傾向をお伝えします。近年、採用業務を含む「バックオフィス業務」や「専門業務」を、会社ではなくフリーランスに直接依頼する動きが着実に広がっています。その背景には、リモートワークの定着によって、地理的な制約なく優秀な人材とつながれるようになったことがあります。
在宅で働くフリーランスの中には、企業の採用担当や人事の実務経験を持ち、独立してスカウト代行や採用アシスタントを請け負う人が増えています。こうした人材に直接依頼すれば、大手会社に頼むよりも柔軟に、そして低コストで採用業務を任せられます。マッチングサービス上では、実績やスキル、稼働可能時間を確認したうえで、条件をすり合わせて契約できるため、初めての外注でも安心して進められます。
重要なのは、「採用アウトソーシングは大手に頼むもの」という固定観念を外すことです。自社の採用課題を分解し、「スカウト業務だけ」「日程調整だけ」といった単位で切り出せば、フリーランスへの部分委託で十分にまかなえるケースは少なくありません。中間マージンのない直接取引は、予算に限りがある中小企業や個人事業にとって、採用の負担を現実的なコストで軽くする有力な手段です。まずは自社の「一番時間を奪われている業務」を特定し、そこから外注を試してみてください。採用は、一人で抱え込まなくていいのです。
なお、関連テーマを扱ったAmazon運用代行はどこまで任せられる?|依頼できる業務範囲と料金の考え方もあわせて参考にしてください。
なお、関連テーマを扱ったAmazonスポンサープロダクト広告運用代行の費用|相場と料金体系を解説 2026もあわせて参考にしてください。
なお、関連テーマを扱ったアフィリエイト運用代行の費用と効果|広告主が外注で任せられる業務範囲 2026もあわせて参考にしてください。
よくある質問
Q. 採用代行(RPO)の費用相場はいくらですか?
月額固定型で10万円〜20万円が最も多い価格帯です。初期費用は5万円〜10万円が最多層で、依頼する業務範囲や採用ターゲットの難易度によって変動します。スカウト業務だけなら月額10万円前後、採用プロセス全体を任せるフルアウトソーシングなら月額40万円〜70万円が目安です。稼働期間は3か月が最多のため、月額×稼働月数で総額を試算してください。
Q. 採用代行に頼むと月額料金以外にお金はかかりますか?
はい、月額料金とは別に費用が発生することがあります。主なものは求人媒体の掲載費、スカウト媒体やデータベースの利用料、基本プランに含まれない業務のオプション料金です。これらは発注者の負担になるケースが多いため、契約前に「何が月額に含まれ、何が別料金か」を必ず確認してください。内訳を明確に説明してくれる会社を選ぶことが失敗を防ぐポイントです。
Q. 会社に頼むのとフリーランスに直接依頼するのは何が違いますか?
最大の違いは費用です。会社に依頼すると運営費や営業人件費などの中間マージンが料金に上乗せされますが、フリーランスに直接依頼すればその分を抑えられ、同じ業務を半額程度で実現できることもあります。一方、フリーランスは個人の力量に成果が左右されるため、実績やレビューを確認し、最初は小さな業務から試し、業務委託契約書で範囲を明確にしておくと安心です。
Q. 費用が高いか安いかはどう判断すればいいですか?
支払う金額だけでなく「採用単価」と「削減できる時間」で判断します。自社で採用を行うと担当者の人件費や機会損失といった見えないコストがかかっています。たとえば担当者が月40時間を採用に費やし時給換算3,000円なら月12万円分の人件費が消えています。これと採用代行の費用を比べ、空いた時間を本業に振り向けられる価値も含めて総合的に費用対効果を考えてください。
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この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
中西 直美@SOHO編集部
産業カウンセラー・キャリアコンサルタント
大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。
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