未経験から認可外保育園で働く|受け入れている募集と、慣れるまで


この記事のポイント
- ✓未経験・無資格から認可外保育園で働く道筋を整理しました
- ✓受け入れている募集の見分け方
- ✓雇用契約で確認すべき項目
未経験から保育の仕事に入りたいと考えたとき、多くの方が最初に突き当たるのが「資格が無いと無理なのでは」という壁です。
結論から書きます。認可外保育園は、無資格・未経験の人を制度上受け入れられる仕組みになっています。これは施設の温情ではなく、基準としてそう決まっているからです。だから求人票に「資格不問」と堂々と書かれています。これ、知らない人が本当に多いんです。
ただし、入れることと、入ってから続けられることは別です。未経験で入った方から受ける相談の大半は、保育そのものより雇用契約の中身に関するものです。契約期間が1年だと聞いていなかった、社会保険に入れると思っていたのに入れなかった、有給が無いと言われた。こうしたことは、入る前に書面を見れば全部分かります。
この記事では、未経験を受け入れている募集の見分け方、契約時に確認すべき項目、そして入職してから慣れるまでに何が起きるかを順に書きます。法律の話も出てきますが、必ず噛み砕いて説明します。
なぜ認可外は未経験・無資格を受け入れられるのか
制度の話から始めます。
認可外保育施設には、国が定めた認可外保育施設指導監督基準があり、都道府県や政令指定都市などが立入調査を行っています。この基準の中で、職員の資格について次のように定められています。保育に従事する者のうち、おおむね3分の1以上は保育士または看護師の資格を持つ者でなければならない。
つまり、残りの3分の2は資格が無くてもよいということです。しかも、無資格の職員も配置人数に数えられます。
ここが認可保育所との決定的な違いです。認可保育所では、保育士資格を持たない職員は配置基準の人数に数えられません。だから無資格の人は保育補助という立場になり、人数の外側で動くことになります。認可外は違います。あなたが人数の1人として数えられるということは、施設にとってあなたを雇う経済的な理由があるということです。
求人票を見ると、その事情がそのまま文言に出ています。
【経験・資格】<応募要件>保育士資格を持ちの方子育て支援員・幼稚園・教員免許をお持ちの方無資格可能<歓迎要件>保育士資格をお持ちの...認可保育所 有給消化率ほぼ100% 週2日からOK 40代活躍... 出典: 求人ボックス
応募要件に「無資格可能」と明記され、歓迎要件として保育士資格が挙がっている。この書き方は、資格が無い人を本気で採る意思がある募集です。逆に、応募要件に保育士資格が書かれていて歓迎要件に「未経験歓迎」とある募集は、有資格者の未経験を指しています。ここを読み違えて応募し、書類で落ちたという相談をよく受けます。
もう1つ、施設の種別によっても受け入れやすさが違います。事業所内保育施設や院内保育所は、その企業や病院の職員の子どもを預かるので定員が小さく、無資格の職員を含めた少人数体制で回しています。未経験の入口としては入りやすい部類です。
未経験を受け入れている募集は、文言でこう見分ける
求人票の読み方を具体的に整理します。
まず、応募要件の欄です。「資格不問」「無資格OK」「無資格可能」「資格の有無は問いません」と書かれていれば、資格を持たない人を採用対象にしています。「保育士資格をお持ちの方」とだけ書かれていれば対象外です。
次に、経験の欄です。「未経験歓迎」「ブランクOK」「子育て経験を活かせます」といった文言は、保育の職歴が無い人を想定しています。
勤務日数と時間の欄も見てください。
一部時間無料対象外・空きがない場合あり バレンタイン/お歳暮/お中元等贈り物禁止ルール...【対象となる方】未経験・無資格OK 【給与】時給1,279円~ 出典: 求人ボックス
この募集のように、未経験・無資格を対象にした求人は時給制であることがほとんどです。金額は地域によって大きく変わります。判断の基準になるのは、まず地域別最低賃金です。最低賃金は都道府県ごとに定められ、毎年10月頃に改定されます。全国加重平均は1,000円を超える水準まで上がっており、都市部ではさらに高い額が設定されています。つまり、提示された時給が最低賃金に近い額なら、それは「保育だから」ではなく「最低限だから」その額なのだと理解しておいてください。
資格の有無で時給に差を設けている募集も多いです。同じ施設で、有資格者と無資格者の時給差が150円から300円程度というのが一般的な幅です。この差は、資格を取る動機として現実的な大きさです。1日6時間、月20日勤務なら、時給200円の差は月額2万4,000円になります。
福利厚生の記載も見てください。「社会保険完備」と書かれていても、あなたが加入できるかどうかは勤務時間によります。この点は次の項で詳しく書きます。
そして、施設の情報です。定員、開所時間、夜間対応の有無。夜間や宿泊の対応がある施設は交替制になるので、生活リズムが変わります。未経験でいきなり夜勤に入るのは負担が大きいので、最初は日中だけの募集を選ぶという判断も現実的です。
契約するとき、必ず書面で確かめる項目
ここからが本題です。私の本業に近い領域なので、丁寧に書きます。
まず原則を1つ。求人票は募集の広告であって、契約の中身ではありません。契約の中身を確定させるのが労働条件通知書です。
労働基準法第15条は、使用者が労働契約を結ぶ際に労働条件を明示することを義務づけています。書面で明示すべき主な事項は、契約期間、有期契約なら更新の有無と更新の基準、就業の場所と従事すべき業務、始業と終業の時刻、所定時間外労働の有無、休憩時間、休日、休暇、賃金の決定と計算と支払の方法、締切日と支払日、そして退職に関する事項です。2024年4月からは、就業する場所と業務の変更の範囲も明示事項に加わりました。
つまり、あなたには「どこで何をするのか、それが将来どこまで変わりうるのか」を書面で受け取る権利があります。口頭で説明されただけで納得しないでください。
次に、契約期間です。未経験・無資格の採用は、有期労働契約であることがほとんどです。「契約期間1年、更新の可能性あり」という形が典型です。ここで確認すべきなのは更新の基準です。何を満たせば更新されるのか、更新の上限回数が定められているのか。2024年4月から、有期契約の締結時と更新時に、更新上限の有無と内容を明示することが義務づけられました。
関連して、無期転換ルールも知っておいてください。労働契約法第18条は、有期労働契約が反復更新されて通算5年を超えた場合、労働者が申し込めば無期労働契約に転換されると定めています。つまり、5年を超えて働き続ければ、あなたの側から無期への転換を申し込めます。使用者はこれを断れません。2024年4月からは、無期転換の申込みができるようになった時点で、その機会があることを使用者が明示する義務も加わりました。
社会保険についても確認が必要です。健康保険と厚生年金保険の被保険者になるかどうかは、週の所定労働時間と月額賃金で決まります。短時間労働者の適用は、週の所定労働時間が20時間以上、月額賃金が8万8,000円以上、雇用期間が2か月を超えて見込まれること、学生でないこと、という条件で判断されます。適用対象となる事業所の規模の要件は段階的に引き下げられてきました。「社会保険完備」という表記だけでは、あなたが加入できるかは分かりません。自分の勤務条件で加入対象になるかを必ず確認してください。
雇用保険は、週の所定労働時間が20時間以上で、31日以上の雇用見込みがあれば被保険者になります。なお、この週の所定労働時間の要件については、今後引き下げられることが法律で定められており、より短時間の人も対象になる予定です。
年次有給休暇についても触れます。パートタイムで働く人にも有給は発生します。労働基準法第39条に基づき、週の所定労働日数に応じて比例付与されます。週2日勤務で継続6か月働けば3日、週3日なら5日、週4日なら7日、週5日以上または週の所定労働時間が30時間以上なら10日が付与されます。「パートに有給は無い」と言われたら、それは誤りです。※説明を受けても是正されない場合は、労働基準監督署の総合労働相談コーナーに相談してください。
入職前に済ませておく手続きと費用
保育の現場で働くには、いくつか事前の手続きがあります。未経験の方は知らないことが多いので、先に書いておきます。
健康診断です。保育に従事する職員には、採用時の健康診断と定期的な健康診断が求められます。胸部エックス線検査を含むのが一般的です。費用を施設が負担するか自己負担かは施設によって差があるので、入職前に確認してください。
検便も必要です。食事の提供に関わる職員には、月に複数回の検便を求める自治体もあります。これも費用の扱いを確認しておく項目です。
服装と持ち物も準備が要ります。動きやすい服、室内用の靴、エプロン、着替え。制作物の材料費を自己負担にしている施設もあります。金額としては大きくありませんが、積み重なると無視できません。見学のときに現場の職員に聞くのが確実です。
身元保証を求められることもあります。保育の現場に限らず、採用時に身元保証人を立てるよう求める事業所は一定数あります。これ自体は違法ではありませんが、身元保証に関する法律により契約期間には上限があり、期間を定めない場合は3年とされています。また2020年4月以降に結ぶ身元保証契約では、保証する金額の上限を定めなければ契約が無効になります。上限の記載がない書面に署名を求められたら、その場で確認してください。
そして、多くの方が見落とすのが通勤手当の扱いです。時給制の募集では、通勤手当が上限付きだったり、そもそも支給されなかったりします。時給が高く見えても、往復の交通費が自己負担なら実質の手取りは下がります。労働条件通知書の賃金の欄に、通勤手当の有無と上限が書かれているはずです。
面接と見学で、未経験者が聞いておくべきこと
未経験だと遠慮してしまいがちですが、聞くべきことは決まっています。
第一に、職員の人数です。「いま何人の職員が在籍していますか」「一番子どもが多い時間帯は、何人の職員が現場にいますか」。この2つを聞けば、人員に余裕があるかどうかが分かります。答えが曖昧な施設は、管理ができていません。
第二に、教えてくれる体制です。「入職後、最初の1か月はどなたに教えていただけますか」と聞きます。担当者が決まっている施設と、「その日にいる人が教えます」という施設では、身につく速度がまったく違います。未経験にとってはここが最重要です。
第三に、有資格者の人数です。認可外は3分の1以上が保育士または看護師であればよいので、ぎりぎりで回している施設もあります。有資格者が多い施設のほうが、判断を仰げる相手が多いということです。
第四に、休憩の取り方です。「休憩は、子どもがどうしている時間に取りますか」と聞いてください。午睡中に取ると言われたら、誰が呼吸チェックをしているのかまで聞きます。労働基準法上の休憩は労働から完全に解放されている時間を指すので、見守りながらの休憩は休憩として認められません。
第五に、閉所後の作業です。「片付けと記録は何時頃まで続きますか」。ここが勤務時間に含まれているかどうかが、その施設の労務管理の実態を表します。
第六に、体調不良が出たときの手順です。連絡する体温の目安、隔離する場所、嘔吐の処理手順。これが具体的に返ってくる施設は、日常の運営がきちんとしています。
見学では、職員同士の会話の量を見てください。申し送りが自然に行われている施設は、情報が流れているということで、それは子どもの安全に直結します。そして、あなた自身がその輪に入れそうかどうかも、そこで分かります。
慣れるまでに何が起きるか:最初の1か月
ここからは入職後の話です。実際に相談を受ける中で、時期ごとに悩みの内容がきれいに分かれます。
最初の1週間で直面するのは、名前と個別の事情を覚えることです。定員19人の施設なら19人分の名前、アレルギーの有無、苦手なもの、抱かれ方の好み、午睡の癖を覚える必要があります。一度に覚えられなくて当然です。多くの施設では、写真付きの一覧を作っているので、それを借りて自宅で見るという方法が使えます。
次に身体の使い方です。抱っこの姿勢、おむつ交換の手順、食事介助の角度、寝かしつけのときの触れ方。これらはすべて技術であって、性格や愛情の問題ではありません。最初からうまくできる人はいません。腰を痛める人が多いので、抱き上げるときに膝を使うことだけは初日から意識してください。
1か月目に多い相談が、子どもが自分になつかないというものです。これは当たり前のことです。子どもは新しい大人を警戒します。焦って関わろうとすると余計に離れていきます。距離を詰めるより、同じ場所に毎日いることのほうが効きます。
もう1つ、1か月目によくあるのが、他の職員との関係です。少人数の施設では、既存の人間関係ができあがっています。そこに入るときは、自分のやり方を持ち込むより、まずその施設のやり方を覚えるのが先です。疑問があっても最初の1か月は溜めておいて、慣れてから聞くほうが結果的に通ります。
私自身、法律の実務を始めたばかりの頃に同じ失敗をしました。前の職場のやり方が正しいと思い込んで、新しい事務所の手順に「これは非効率です」と口を出した。当然うまくいきませんでした。その手順にはその事務所なりの理由があったのです。保育の現場も同じで、一見おかしな手順に見えても、過去の事故やトラブルから生まれたものであることがよくあります。
3か月目までに見えてくること、そして無資格の境界
3か月を過ぎると、1日の流れが身体に入ってきます。次に何が起きるかが予測できるようになり、言われる前に動けるようになる。この段階で、仕事が急に楽になったと感じる人が多いです。
同時に、無資格の自分にできないことも見えてきます。ここは明確にしておきましょう。
第一に、保護者からの相談に施設としての判断を返すことはできません。降園時に「昨日から咳が出ていて、明日は休ませたほうがいいでしょうか」と聞かれたとき、自分の判断で「大丈夫だと思います」と答えてはいけません。有資格の職員か施設長に取り次ぐのが正しい対応です。ここは事故につながりやすい境界線です。
第二に、与薬です。保護者から薬を預かって子どもに与える行為は、施設ごとに厳格な手順が定められています。医師の指示書や与薬依頼票がある場合に限り、決められた職員が行います。無資格の職員が独断で与えることはありません。
第三に、単独で子どもを預かる場面を任されることはありません。そもそも認可外保育施設指導監督基準は、開所時間中は常時2人以上の職員を配置することを求めています。「今日は人が足りないから1人でお願い」と言われる施設があったら、それは基準違反です。
第四に、保育の計画を単独で立てる立場にはなりません。ただし、実際の現場では無資格の職員が活動を考えることもあります。これは違反ではありませんが、最終的な責任は有資格の職員と施設長にあります。
こうした境界を知っておくと、「自分は雑用しか任されていない」という感じ方が変わります。任されていないのではなく、制度上そこに線が引かれているのです。あなたの働きぶりの問題ではありません。
未経験が辞めてしまう理由と、その手前でできること
続かなかった方の話を聞いていると、理由がいくつかの型に収まります。
最も多いのが、身体の不調です。抱っこと中腰の姿勢で腰を痛める、子どもからもらう感染症で頻繁に体調を崩す。特に入職してからの半年は、免疫の面でも身体の使い方の面でも負担が大きい時期です。腰については、抱き上げるときに膝を曲げるという一点だけでもかなり違います。感染症については、手洗いの徹底と、自分が体調を崩したときに休める体制があるかどうかが決め手になります。
次に多いのが、人間関係です。少人数の施設は、合う合わないの影響が大きく出ます。大きな組織なら距離を置ける相手とも、毎日同じ部屋で過ごすことになります。これは見学のときにしか判断できません。1回の見学で分からなければ、時間帯を変えてもう一度行かせてもらうよう頼んでみてください。断る施設は、見せたくない時間帯があるということです。
3つ目が、契約条件の食い違いです。聞いていた勤務時間と違う、社会保険に入れると思っていた、シフトが希望どおりに組まれない。これはすべて、入職前に労働条件通知書を確認していれば防げたものです。逆に言えば、この型の離職だけは書面1枚で予防できます。
4つ目が、責任の重さです。子どもの命を預かる仕事だと実感した時点で、怖くなる方がいます。これは誠実な反応です。ただ、その怖さは一人で抱えるものではありません。認可外保育施設は常時2人以上の配置が求められており、判断に迷ったら有資格の職員に取り次ぐという手順が用意されています。一人で決めなくてよい仕組みになっているのです。
もし、実際に相談しても改善されない、明らかに基準を下回る運営が行われているという場合は、その施設を所管する都道府県や市区町村の窓口に相談できます。認可外保育施設は立入調査の対象であり、指導が入る仕組みがあります。※労働条件に関する問題であれば、労働基準監督署の総合労働相談コーナーが窓口になります。
資格を取ると、その線がどう動くか
境界線を越えたいと思ったとき、道は用意されています。
最も手前にあるのが子育て支援員です。国家資格ではなく、自治体が実施する研修を修了すると認定されるものです。基本研修が8科目で計8時間程度、その上に地域保育コースなどの専門研修が加わります。合計しても数日で修了できます。受講料を自治体が負担する地域が多く、実質無料で受けられることも珍しくありません。
この修了証を持っていると、認可保育所で朝夕など児童が少数となる時間帯に、保育士2名のうち1名に代えて配置できる特例の対象になります。つまり、認可保育所の求人にも応募できる道が開きます。
その先が保育士資格です。取得方法は、指定の養成施設を卒業するか、保育士試験に合格するかの2つです。働きながらなら後者になります。
保育士試験は年2回、前期と後期に実施されます。筆記は9科目で、各科目6割以上で合格です。合格した科目は3年間有効なので、1回で全科目を取る必要はありません。2年から3年かけて積み上げる人が多数派です。筆記に全科目合格したあと、音楽、造形、言語から2分野を選ぶ実技試験があります。
受験資格には注意してください。大学や短大を卒業していれば学部を問わず受験できます。高校卒業の場合は、卒業年度によって児童福祉施設での実務経験が求められることがあります。認可外保育施設での勤務がこの実務経験に該当するかは施設の種別によって扱いが分かれるので、受験申請の前に試験事務センターか施設の管理者に確認してください。
費用の支援もあります。多くの市区町村が、保育士資格の取得を目指す人への受講費用の補助や、施設が職員の資格取得を支援した場合の補助を用意しています。求人票には書かれないので、お住まいの市区町村の子ども関連の部署のページを確認してください。
資格を取ると、時給が上がるだけでなく、応募できる施設の範囲が一気に広がります。保育士の給与水準がどのあたりにあるかは保育士の年収・単価相場に職種別の統計をまとめてあります。いまの時給と比べてみると、資格を取る価値が数字で見えます。
未経験で入るからこそ、最初に整えておきたいこと
20年この市場を見てきた立場から言えば、未経験で入って続く人と続かない人の差は、保育の適性ではありません。事前にどれだけ情報を集めたかです。
運営者として見てきた限りでは、長く働き続ける人ほど、単発の作業をこなすことより「この人に任せると安心だ」と思われる関係づくりに時間を使っています。未経験で入った人でも、報告が正確で、分からないことをその場で聞ける人は、3か月で信頼されます。逆に、できないことを隠す人は、経験があっても信頼されません。
もう1つ、収入の入口を1つに絞らないという考え方も持っておいてください。保育の現場は身体を使う仕事なので、年齢とともに働き方を変える必要が出てきます。現場で身につけた「相手の状況を聞き取って、次の一手を一緒に考える」技術は、人の相談に乗る仕事にそのまま使えます。どういう相談が発生していて、どんな役割が求められるのかは職場・転職・キャリア相談のお仕事に整理してあります。
その領域を国家資格として体系化したものがキャリアコンサルタントです。養成講習から試験までの流れと、実務での使われ方をまとめました。現場を知っている人が相談を受ける価値は、思っているより大きいです。
隣接する福祉の分野も見ておくと判断の幅が出ます。保育と介護は対象年齢が違うだけで、身体介助と記録と家族対応という構造がよく似ています。介護職員の年収・単価相場を保育士の相場と並べて見ると、福祉職全体の中での位置が把握できます。
最後にお伝えします。未経験で応募するとき、多くの方が「雇ってもらう側だから条件は聞きにくい」と考えます。それは違います。労働条件を明示するのは雇う側の法律上の義務であり、あなたがそれを確認するのは正当な権利です。契約期間、更新の基準、社会保険の加入、有給の付与日数。この4つを書面で確認してから入職してください。法律はあなたの味方です。
よくある質問
Q. 無資格・未経験でも認可外保育園で働けますか?
働けます。認可外保育施設指導監督基準では、保育に従事する者のうちおおむね3分の1以上が保育士または看護師の資格を持っていればよいとされているため、残りは無資格の職員で構成できます。しかも無資格者も配置人数に数えられます。求人票の応募要件に「資格不問」「無資格OK」と書かれている募集が対象です。
Q. 未経験で入るとき、契約で何を確認すればよいですか?
契約期間と更新の基準、社会保険の加入可否、年次有給休暇の付与日数、通勤手当の有無の4点です。労働条件の明示は労働基準法第15条で使用者の義務とされており、書面で受け取る権利があります。有期契約が通算5年を超えれば、労働者の申込みで無期労働契約に転換できる制度もあります。
Q. パートでも有給休暇はもらえますか?
もらえます。労働基準法第39条により、週の所定労働日数に応じて比例付与されます。継続6か月勤務した時点で、週2日勤務なら3日、週3日なら5日、週4日なら7日、週5日以上または週30時間以上なら10日が付与されます。「パートに有給は無い」という説明は誤りなので、是正されない場合は労働基準監督署に相談してください。
Q. 無資格のままだと、どこまで任されませんか?
保護者の相談に施設としての判断を返すこと、与薬、単独で子どもを預かることの3つは任されません。保育の計画を単独で立てる立場にもなりません。これは働きぶりの評価ではなく制度上の線引きです。子育て支援員研修を修了すると認可保育所の朝夕の時間帯に配置できるようになり、保育士資格を取れば線が大きく動きます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
長谷川 奈津@SOHO編集部
行政書士・元企業法務
企業法務で数多くのフリーランス契約を扱った経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。
関連記事
カテゴリから探す

クラウドソーシング入門
クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド
職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク
副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス
フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金
確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

スキルアップ
プロフィール・提案文・単価交渉などのテクニック

比較・ランキング
サービス比較・おすすめランキング

AI活用
職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド
市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド
クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア
転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人
看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人
薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人
介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

医療職の転職・求人
医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険
生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人
無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース
バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業
契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代
シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

セキュリティ
サイバーセキュリティ・脆弱性対策・情報保護

金融・フィンテック
暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

経営・ビジネス
経営戦略・ガバナンス・事業承継・知財

ガジェット・機材
フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方
子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金
個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

アウトソーシング・外注ガイド
SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方







