個人事業税 業種 一覧 2026|課税される業種と税額の計算方法

前田 壮一
前田 壮一
個人事業税 業種 一覧 2026|課税される業種と税額の計算方法

この記事のポイント

  • 個人事業税の業種一覧を2026年版で整理しました
  • 課税される法定70業種と税率3〜5%の区分
  • 290万円控除を使った税額の計算方法

まず、安心してください。「個人事業税 業種 一覧」と検索して、この記事にたどり着いた皆さんの多くは、おそらく確定申告を終えたあと、あるいは独立して間もないタイミングで、「自分の仕事は個人事業税の対象なのか?」「対象だとしたら、いくら払うことになるのか?」という不安を抱えているはずです。私も43歳でメーカーを辞めてフリーランスになったとき、所得税や住民税のことは多少わかっていたのですが、個人事業税については「8月にいきなり納税通知書が届いて驚いた」という経験をしました。

この記事では、個人事業税の対象となる法定70業種の一覧と、業種ごとの税率(3〜5%)、そして「事業主控除290万円」を使った具体的な税額の計算方法まで、できるだけ実務に即して整理しました。結論を先にお伝えすると、個人事業税は「自分の業種が法定70業種に当てはまるか」と「年間の事業所得が290万円を超えるか」の2点で、課税されるかどうかと金額がほぼ決まります。この2点さえ押さえれば、漠然とした不安は具体的な準備に変わります。一緒に確認していきましょう。

個人事業税とは何か|地方税としての位置づけ

個人事業税は、個人で事業を営んでいる方が、その事業に対して納める地方税です。納付先は国ではなく、事業所のある都道府県になります。所得税や消費税が国に納める「国税」であるのに対し、個人事業税は住民税と同じ「地方税」に分類される点が、まず押さえておきたい基本です。

そもそもなぜこの税金があるのか。事業を営むと、道路、上下水道、ごみ処理、消防といった行政サービスを少なからず利用します。個人事業税は、そうした事業活動に必要な公共サービスの経費を、事業者にも応分に負担してもらうという考え方に基づいています。この税金の性格について、参考になる説明を引用します。

個人事業税とは、地方税法で定められた個人事業(法定業種)に対して課される地方税です。

そもそも事業税とは、道路や上下水道、ごみ処理など、事業活動に必要な行政サービスの経費を負担する目的で課される税金です。個人事業主は個人事業税、法人は法人事業税を納めます。

個人事業税の税率は業種によって異なり、3~5%です。

ここで重要なのは「地方税法で定められた個人事業(法定業種)に対して課される」という部分です。つまり、すべての個人事業主が個人事業税を払うわけではありません。法律で定められた特定の業種に該当する事業だけが課税対象になります。この「法定業種に当てはまるかどうか」が、個人事業税を理解する上での最初の分かれ道です。

もう一つ覚えておきたいのは、個人事業税は申告不要のケースが多いという点です。所得税の確定申告をしていれば、そのデータが都道府県に共有されるため、原則として個人事業税のために別途申告書を出す必要はありません。都道府県側が税額を計算し、毎年8月頃に納税通知書を送ってくれます。私も最初の年は「申告した覚えがないのに通知書が来た」と戸惑いましたが、これは正常な流れだったわけです。

課税される法定70業種の一覧|税率3%・4%・5%の区分

個人事業税の対象となるのは、地方税法で定められた70の業種です。これらは「法定業種」と呼ばれ、税率によって3つのグループに分かれています。多くの業種は税率5%ですが、一部の業種は3%や4%に軽減されています。皆さんが一番知りたいのは「自分の仕事がこの一覧のどこに入るか」だと思いますので、税率ごとに整理します。

税率5%が適用される業種(第1種事業・第3種事業の一部)

最も多くの業種が含まれるのが、税率5%のグループです。地方税法では「第1種事業」と呼ばれる商工業が中心で、37業種が該当します。在宅ワークやフリーランスとして活動している方の多くも、ここに分類される可能性が高いです。

区分 主な業種(税率5%)
物品販売・製造 物品販売業、製造業、印刷業、出版業
サービス業 飲食店業、料理店業、周旋業、代理業、仲立業、問屋業、広告業
専門サービス 写真業、デザイン業、コンサルタント業、興信所業
不動産・賃貸 不動産貸付業、駐車場業、不動産売買業、貸金業、物品貸付業
その他 運送業、運送取扱業、請負業、倉庫業、席貸業、旅館業、浴場業、両替業、保険業

ここで在宅ワーカーが特に注意したいのが「請負業」と「製造業」「広告業」「デザイン業」「コンサルタント業」です。例えばWeb制作を業務委託で請け負っていれば「請負業」、ロゴやチラシのデザインを手がけていれば「デザイン業」、企業の課題解決を支援していれば「コンサルタント業」と判断される可能性があります。私自身、技術文書のライティングと品質管理コンサルを兼業していますが、コンサルティング部分は「コンサルタント業」として課税対象になり得ると認識して準備していました。

具体的にどんな仕事が「コンサルタント業」として課税されるのか気になる方は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で、コンサルティング系の業務委託案件がどのような内容かを確認しておくと、自分の事業区分のイメージがつかみやすくなります。同様に、マーケティングやセキュリティ領域の案件はAI・マーケティング・セキュリティのお仕事で具体例を見ることができます。

税率4%が適用される業種(第2種事業)

税率4%のグループは「第2種事業」と呼ばれ、わずか3業種だけです。具体的には、畜産業、水産業、薪炭製造業の3つが該当します。

区分 業種(税率4%)
第2種事業 畜産業、水産業、薪炭製造業

この3業種は、農業に近い一次産業的な性格を持つため、税率がやや軽減されています。在宅ワークやWeb系のフリーランスの方が該当することはほぼありませんが、地方で副業として畜産や水産に関わっている場合は確認が必要です。なお、農業そのものは原則として個人事業税の課税対象外(非課税)であり、後ほど「かからない業種」のセクションで詳しく説明します。畜産業と農業は隣接していますが税務上の扱いが異なるため、混同しないよう注意してください。

税率3%が適用される業種(第3種事業の一部)

税率3%のグループは「第3種事業」の中でも、特に公共性や専門性が高いとされる業種です。代表的なのが、あん摩・マッサージ・指圧、はり、きゅう、柔道整復、その他の医業に類する事業、装蹄師業です。

区分 主な業種(税率3%)
第3種事業(一部) あん摩・マッサージ・指圧業、はり業、きゅう業、柔道整復業、医業類似行為、装蹄師業

これらの業種は、国家資格や専門技能を要し、健康・医療に近い公共的なサービスであることから、税率が最も低い3%に設定されています。整体やリラクゼーション系の仕事を在宅・出張で行っている方は、自分のサービス内容がこの3%区分に当たるのか、それとも一般的なサービス業として5%になるのか、都道府県税事務所に確認しておくと安心です。資格の有無で区分が変わることもあるため、判断に迷ったら個別確認が確実です。なお、第3種事業の大半(コンサルタント業やデザイン業など)は前述のとおり税率5%です。3%が適用されるのは上記の医業類似系に限られると覚えておくとよいでしょう。

このように、法定70業種は「ほとんどが5%、一部が4%と3%」という構造になっています。税率の引用も確認しておきましょう。

最後に、税率をかけて個人事業税の税額を算出します。税率は業種に応じて3~5%であり、法定業種および税率は以下のとおりです。

個人事業税がかからない業種・非課税となるケース

ここまで「課税される業種」を見てきましたが、皆さんの中には「自分の仕事は一覧になかった気がする」という方もいるはずです。実は、個人事業税には課税されない業種が明確に存在します。これを理解しておくと、無用な不安を抱えずに済みます。

法定70業種に含まれない業種は非課税

個人事業税は、あくまで法定70業種に該当する事業だけに課されます。逆に言えば、70業種のどれにも当てはまらない事業は、原則として個人事業税がかかりません。代表例として、よく挙げられるのが以下の業種です。

非課税となりやすい業種 補足
農業・林業 一次産業として政策的に非課税
文筆業・作家・ライター 「文筆業」は法定70業種に含まれない
画家・漫画家・芸術家 創作活動は原則非課税とされることが多い
プログラマー・システムエンジニア 「請負業」に当たるか個別判断(後述)
スポーツ選手・通訳・翻訳 個別判断になりやすい

特に在宅ワークの定番である「ライター」「文筆業」が原則非課税という点は、皆さんにとって朗報かもしれません。原稿執筆を主たる業務とする文筆業は、伝統的に法定70業種に含まれていないため、個人事業税の対象外とされるケースが一般的です。実際、ライティングの市場でどのような報酬水準が動いているかは著述家,記者,編集者の年収・単価相場で相場感を確認できます。文筆業として活動するなら、こうした単価相場を踏まえて、290万円控除の範囲をどう考えるかの目安にできます。

ただし、ここに大きな落とし穴があります。同じ「文章を書く仕事」でも、その実態が「広告業」「請負業」と判断されれば課税対象になります。例えば、企業の広告コピーやセールスライティングを継続的に請け負っている場合、税務上は「広告業」とみなされる可能性があるのです。私の周囲でも、ライターとして活動していたつもりが、業務内容が請負契約中心だったために課税対象と判断された例を見てきました。「文筆業だから非課税」と決めつけず、契約形態と業務実態の両面で判断されることを覚えておいてください。

所得が事業主控除290万円以下なら課税されない

業種が法定70業種に該当していても、もう一つの非課税ラインがあります。それが事業主控除290万円です。個人事業税には、年間290万円の事業主控除が用意されており、事業所得がこの金額以下であれば、たとえ課税業種でも個人事業税はかかりません。

これは副業や独立直後の方にとって非常に大きな意味を持ちます。例えば副業として在宅ワークを始め、年間の事業所得が200万円程度であれば、業種が請負業やデザイン業であっても、個人事業税は0円です。事業主控除は、いわば「これくらいの規模までは地方税としての事業税は求めません」という配慮の仕組みと考えればよいでしょう。

なお、事業を行った期間が1年に満たない場合は、月割りで控除額が計算されます。例えば事業期間が6か月であれば、控除額は145万円(290万円÷12か月×6か月)になります。年の途中で独立した方は、この月割りを念頭に置いて計算してください。

プログラマー・エンジニアは個別判断になりやすい

在宅ワークで増えているプログラマーやシステムエンジニアは、課税・非課税の判断が分かれやすい代表的な職種です。法定70業種に「プログラマー」という名称はありませんが、業務内容が「請負業」に該当すると判断されれば課税対象になります。受託開発を継続的に行っているフリーランスエンジニアは、請負業として個人事業税がかかるケースが多いと考えておいた方が安全です。

自分のスキルがどのような案件で評価されるのか、相場とあわせて把握しておきたい方はソフトウェア作成者の年収・単価相場を参考にしてください。また、開発系の業務委託がどのような形態で発注されているかはアプリケーション開発のお仕事で確認できます。請負契約が中心か、準委任が中心かによって税務上の判断材料が変わってくるため、自分の契約形態を一度整理しておくことをおすすめします。判断に迷う場合は、開業届の事業内容欄の書き方も含めて、都道府県税事務所に確認するのが確実です。

個人事業税の計算方法|具体的なシミュレーション

業種と税率がわかったところで、いよいよ実際の税額がいくらになるのかを計算してみましょう。個人事業税の計算式そのものは、決して難しくありません。

基本の計算式

個人事業税の税額は、次の式で求めます。

(事業所得 + 所得税の事業専従者給与等の調整 − 各種控除 − 事業主控除290万円)× 税率(3〜5%)

ここでポイントになるのが、所得税や住民税で使う「基礎控除」や「青色申告特別控除」「社会保険料控除」などは、個人事業税の計算には使えないという点です。個人事業税で差し引けるのは、原則として事業主控除290万円と、一部の繰越控除などに限られます。所得税の確定申告で出した「所得」と、個人事業税の課税標準は微妙に違う、という点が初心者がつまずきやすいところです。

なお、所得税で青色申告特別控除(最大65万円)を使っている場合、個人事業税ではこの控除は使えません。そのため、個人事業税の課税標準は所得税の所得より大きくなる傾向があります。「所得税が安かったから事業税も少ないだろう」と油断していると、思ったより高い通知書が届くことがあるので注意してください。

計算シミュレーション:請負業(税率5%)の場合

具体例で見てみましょう。Web制作を請け負っているフリーランス(請負業・税率5%)で、事業所得が500万円だったとします。

項目 金額
事業所得 500万円
事業主控除 −290万円
課税標準 210万円
税率 5%
個人事業税 10万5,000円

計算すると、(500万円 − 290万円)× 5% = 10万5,000円となります。この金額を、原則として8月と11月の2回に分けて納付します。1回あたり約5万2,500円です。年間で10万円を超える支出になるため、月々の資金繰りの中で「事業税の積立」を意識しておくと、納付月に慌てずに済みます。

計算シミュレーション:マッサージ業(税率3%)の場合

次に、税率3%の業種で計算してみます。あん摩マッサージ業で、事業所得が同じく500万円だった場合です。

項目 金額
事業所得 500万円
事業主控除 −290万円
課税標準 210万円
税率 3%
個人事業税 6万3,000円

(500万円 − 290万円)× 3% = 6万3,000円です。同じ所得500万円でも、業種(税率)が違うだけで税額に4万2,000円もの差が出ます。自分の業種がどの税率区分なのかを正しく把握することが、納税額の見通しを立てる上でいかに重要かが、この比較からわかると思います。

個人事業税は所得税の経費にできる

意外と知られていないのですが、納めた個人事業税は、翌年以降の所得税の計算において「租税公課」として全額必要経費に計上できます。これは大きなメリットです。所得税の確定申告で経費にできるため、実質的な負担はやや軽くなります。仕訳のときの勘定科目は「租税公課」を使います。住民税や所得税は経費にできませんが、個人事業税は事業に直接関連する税金なので経費算入が認められている、という違いを覚えておいてください。

確定申告と個人事業税の関係|申告と納付の流れ

個人事業税は、確定申告と切り離せない関係にあります。ここでは申告と納付の実務的な流れを整理します。

原則として個人事業税の申告は不要

冒頭でも触れましたが、所得税の確定申告(または住民税の申告)をしていれば、個人事業税のための独立した申告は原則不要です。確定申告書には「事業税に関する事項」を記入する欄があり、ここで非課税所得や事業の種類などを正しく記載しておけば、都道府県がそのデータをもとに税額を計算してくれます。

ただし、確定申告をしていない場合や、事業を廃止した場合などは、個人事業税の申告が別途必要になることがあります。特に廃業時は、廃止の日から1か月以内(死亡による廃止の場合は4か月以内)に申告が必要とされています。年の途中で事業をたたんだ方は、この期限を見落とさないようにしてください。

納税通知書は8月頃に届く

個人事業税の納税通知書は、毎年8月頃に都道府県税事務所から郵送されてきます。私が独立1年目に「申告した覚えがないのに通知書が来た」と驚いたのは、まさにこのタイミングでした。前年分の所得に基づいて計算された税額が記載されており、納付書も同封されています。

納付は原則として8月11月の年2回です。一括で納めることも可能ですし、自治体によっては口座振替やクレジットカード、コンビニ納付、スマホ決済アプリにも対応しています。e-Taxやe-Govといった電子手続きの普及で、納付の選択肢は年々増えています。電子納税の最新状況はe-Taxなどの公的サイトで確認できます。

資金繰りで気をつけたいこと

個人事業税で最も多い失敗は、「8月の通知書を見て初めて金額を知り、納税資金を用意できていなかった」というものです。これは独立したばかりの方が陥りやすい落とし穴です。私自身、1年目は所得税・住民税・国民健康保険・国民年金に加えて個人事業税まで重なり、夏場の資金繰りがかなり苦しかった記憶があります。

対策はシンプルで、毎月の売上から「税金の積立分」をあらかじめ別口座に取り分けておくことです。請負業で所得500万円なら個人事業税は約10万5,000円。月割りにすれば月8,750円程度を積み立てておけば、8月・11月の納付月に慌てずに済みます。地味ですが、こうした準備こそがフリーランスを長く続けるコツだと、現場で痛感してきました。

不動産貸付業・駐車場業の認定基準に注意

個人事業税の業種一覧の中でも、判断が特に難しいのが「不動産貸付業」と「駐車場業」です。在宅ワークの傍ら、相続した不動産を貸している、あるいは空き地を駐車場として貸しているという方は少なくありません。これらが個人事業税の対象になるかどうかには、明確な認定基準があります。

不動産貸付業は、貸している物件の規模や戸数、賃貸料収入の金額によって、事業として認定されるかどうかが判断されます。例えば、住宅であれば10室以上、土地であれば10件以上といった一定の規模を超えると、事業的規模とみなされて課税対象になる、という基準が多くの都道府県で設けられています。基準の具体的な数値は都道府県ごとに細部が異なるため、自分の貸付規模が基準に近い場合は、必ず管轄の都道府県税事務所に確認してください。

駐車場業も同様に、駐車可能台数や設備の有無(屋根付きか、機械式か等)によって認定基準が定められています。「青空駐車場を数台貸しているだけ」なら課税されないこともありますが、台数が増えたり設備を整えたりすると課税対象になり得ます。副収入として不動産や駐車場を持っている方は、規模が大きくなるタイミングで一度税務上の扱いを確認しておくと安心です。

業種選びと税負担|在宅ワーク市場の動向から考える

ここからは、在宅ワークやフリーランス市場のマクロな動向を踏まえて、業種選びと税負担の関係を考えてみます。これは独自データの観点からの考察です。

近年、在宅ワークの市場は着実に広がっており、業務委託やクラウドソーシングを通じて働く個人事業主が増えています。その中で、どの業種を選ぶかは、収入面だけでなく税負担の面でも長期的な影響を持ちます。例えば、同じ「文章を書く仕事」でも、純粋な文筆業(原則非課税)として活動するか、広告制作の請負業(税率5%)として活動するかで、年間の手取りが変わってきます。

ただ、ここで強調しておきたいのは、「税金が安いから」という理由だけで業種を選ぶのは本末転倒だということです。個人事業税は事業所得290万円を超えた部分にしかかからず、税率も3〜5%です。所得500万円でも税額は6〜10万円程度。これは確かに無視できない金額ですが、業種選びの最優先事項にすべきではありません。それよりも、自分のスキルが市場で評価され、安定した受注につながる業種を選ぶことの方が、長期的な収入安定にはるかに重要です。

在宅ワークの仲介サービスを見ると、どの分野にどれくらいの案件があり、どのような単価で取引されているかがわかります。例えば、ライティング案件は参入障壁が比較的低い一方で単価競争が起きやすく、開発系やコンサル系は単価は高めだが求められるスキルも高い、といった傾向があります。こうした市場の実態を踏まえ、「税負担」より「稼げる業種・続けられる業種」を軸に考えることをおすすめします。

業種ごとの専門性を高めるには、資格取得も一つの選択肢です。例えばビジネス文書の作成スキルを証明したいならビジネス文書検定、ネットワーク系のエンジニアとしてのスキルを示したいならCCNA(シスコ技術者認定)といった資格が、受注時の信頼性向上に役立ちます。資格は直接的に個人事業税を左右するものではありませんが、単価アップや安定受注を通じて、結果的に税負担を上回るリターンをもたらすことがあります。

また、個人事業税の計算や節税対策については、関連する記事も参考にしてください。フリーランス目線での税額の考え方はフリーランスの個人事業税はいくら?計算方法・対象業種・節税対策を解説で詳しく解説しています。払わなくていい業種の見極め方については個人事業税の計算方法と対象業種|払わなくていい業種と節税テクニックが役立ちます。さらに、290万円控除を最大限活用する方法は個人事業税の計算方法2026|業種別税率と「290万控除」の活用術で詳しく取り上げています。

最後に、私自身の経験から一つ。43歳で独立したとき、税金の知識が足りずに何度も慌てました。でも、こうして一つひとつ仕組みを理解していけば、税金は「怖いもの」ではなく「計画できるもの」に変わります。個人事業税も同じです。自分の業種を一覧で確認し、290万円控除を踏まえて税額を見積もり、毎月少しずつ積み立てておく。これだけで、夏の納税通知書に驚くことはなくなります。皆さんが安心して事業を続けられるよう、この記事がその一助になれば幸いです。準備さえすれば、40代からでも、何歳からでも、フリーランスとして十分にやっていけます。

公的機関・関連参考情報

本記事の内容に関連する公的機関や信頼できる情報源は以下の通りです。最新情報は公式サイトで確認してください。

よくある質問

Q. 個人事業税がかからない業種にはどんなものがありますか?

法定70業種に含まれない業種は原則非課税です。代表例は農業・林業、文筆業(ライター・作家)、画家や漫画家などの芸術家です。ただし文筆業でも広告業や請負業と判断されると課税対象になります。また課税業種でも事業所得が290万円以下なら個人事業税はかかりません。

Q. 個人事業税の税率は業種によってどう違いますか?

税率は業種に応じて3〜5%です。物品販売業や請負業、デザイン業など大半の業種は5%、畜産業・水産業・薪炭製造業は4%、あん摩マッサージ・はり・きゅう・柔道整復などの医業類似系は3%です。同じ所得でも業種によって税額が変わります。

Q. 個人事業税はいくらから払うことになりますか?

事業主控除290万円があるため、年間の事業所得が290万円以下なら課税されません。これを超えた部分に3〜5%の税率がかかります。例えば請負業で所得500万円なら、(500万円−290万円)×5%=10万5,000円が目安です。

Q. 個人事業税の申告は自分でする必要がありますか?

所得税の確定申告をしていれば、原則として個人事業税のための別途申告は不要です。都道府県が確定申告データをもとに税額を計算し、8月頃に納税通知書を送ってきます。納付は原則8月と11月の年2回です。ただし廃業時などは別途申告が必要な場合があります。

前田 壮一

この記事を書いた人

前田 壮一

元メーカー管理職・43歳でフリーランス転身

大手電機メーカーで品質管理を20年間担当した後、42歳でフリーランスに転身。中高年のキャリアチェンジや副業の始め方を、自身の経験をもとに発信しています。

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