50代60代からロゴ・チラシ制作を始める人が、年齢より先に問われること


この記事のポイント
- ✓50代60代からロゴ・チラシ制作を始めるとき
- ✓実際に問われるのは年齢ではなくデータを渡せるかどうかです
- ✓この年代ならではの強み
50代60代からロゴ・チラシ制作を始めたい。そう考えたとき、多くの方が最初に口にするのが「この歳から始めて、相手にしてもらえるでしょうか」という不安です。
大丈夫ですよ。この分野で年齢を理由に断られることは、ほとんどありません。理由は単純で、発注する側は完成したデータを受け取れるかどうかを見ているからです。誰が作ったかより、何が届くか。そこが評価の中心にあります。
ただし、年齢の代わりに問われることがあります。そして、そこでつまずく方が実際にいらっしゃいます。この記事では、何が問われるのかを具体的に整理し、そのうえでこの年代だからこそ持っている強みをどう使うかをお伝えします。
年齢より先に問われる、3つのこと
まず、実際に何が見られているのかを整理しましょう。
印刷会社に渡せる形でデータを作れるか
これが1つ目であり、最も重要です。
デザインの仕事は、絵を描く仕事ではありません。印刷できるデータを作る仕事です。見た目が整っていても、印刷会社が受け付けられない形式であれば、そこで止まります。
具体的には、業界で標準的に使われているソフトで作ること、指定の形式で書き出せること、印刷用の色設定で作ること、断裁のずれを見込んだ余白を確保すること。この4つが最低限です。
年齢に関係なく、ここができない人は受注できません。逆に言えば、ここさえできれば年齢は問題になりません。
修正のやり取りが、文字で回るか
2つ目が、連絡の形です。
この仕事では、修正の指示が文字で届きます。チャット、メール、共有された資料へのコメント。それを読んで、意図を理解して、返信する。この往復が仕事の大部分を占めます。
電話のほうが早い、と感じる方は多いのですが、発注する側は文字で残したい事情があります。言った言わないを避けたいからです。文字でのやり取りを面倒に感じてしまうと、それだけで進行が滞ります。
長い文章を書く必要はありません。短く、必要なことだけを、決まった時間内に返す。この習慣があれば十分です。
返信のタイミングが読めるか
3つ目が、連絡の速度です。
即座に返す必要はありません。求められているのは速さではなく、予測できることです。何時ごろに返信が来るかがわかれば、相手は自分の予定を組めます。
「平日は夕方以降にまとめて返信します」と最初に伝えておけば、それが約束になります。この一言があるかないかで、相手の安心感がまったく違います。
この3つが、年齢より先に問われることです。順番に整えていけば、どれも数か月で身につく範囲のものです。
この年代が持っている、若い作り手にない材料
ここからは強みの話をします。50代60代から始める方には、若い世代が持っていない材料があります。
一つは、紙の印刷物が届く相手を、実感として理解していることです。
総務省の令和4年の調査によると、新聞を重要な情報源としている割合が、全年代平均が45.5%であるのに対して60代は68.0%、雑誌を重要な情報源としている割合が、全年代平均が12.9%、60代が15.4%となっています。このように60代以上の方々は新聞や雑誌の紙媒体を世の中の出来事や動きについて信頼できる情報源として重要視していることが分かります。 出典: biz.halmek.co.jp
この数字が意味することを考えてみてください。チラシや折込といった紙の販促物が今も使われているのは、届く層がはっきりしているからです。そして、その層に近い年代の作り手は、何が読みやすくて何が読み飛ばされるかを、体感として知っています。
文字の大きさ、行間、色の濃さ。若い作り手が見た目の洗練を優先して選ぶところを、この年代の作り手は読めるかどうかで選べます。これは、実際に読みにくさを経験した人にしかできない判断です。
もう一つ、地域の商習慣への理解があります。地域の店や施設が出すチラシには、独特の作法があります。どの情報を大きく出すか、どの言い回しが安心されるか。長く生活してきた人ほど、その感覚を持っています。
シニア向けの販促物は、意外に難しい
もう少し踏み込みます。この年代の作り手が有利になりやすい仕事の一つが、シニア層に向けた販促物です。
ただし、これは簡単な仕事ではありません。
シニア層にとっては、流行を感じさせる表現よりも、落ち着きや分かりやすさが優先される場合があります。デザインに新しさを取り入れる場合でも、色数や装飾を抑え、全体のトーンが安定するよう調整することが大切です。 現在60代を迎えている世代は、かつてバブル期を経験し、さまざまな広告表現に触れてきた世代でもあります。新しいものへの抵抗感は必ずしも強くありませんが、自分向けかどうかの判断は厳しくなる傾向があります。 出典: kyoeiad.co.jp
ここに書かれている「自分向けかどうかの判断は厳しくなる」という点が、実務では最も難しいところです。
年齢層が近ければ自動的にわかる、という単純な話でもありません。同じ60代でも、生活も価値観も大きく違います。この点も指摘されています。
こうしたミスマッチは、”70代と60代”という年代間隔でも起こりますし、年齢以外にもライフスタイルや価値観などの要素でも起こりえます。シニア層の共感を得るためには、なるべく広告配信先と近い年齢層の登場人物を設定し、体験談もシニア層にとって身近なものにするなどの工夫が重要です。 出典: biz.halmek.co.jp
つまり、この年代の作り手が持っている優位性は「同じ年代だからわかる」ことではなく、「ずれが起きうることを知っている」ことにあります。
若い作り手は、シニア向けと言われると文字を大きくして色を落ち着かせる、という定型に走りがちです。ところが実際の判断はもっと細かい。この差を説明できると、提案の場で強みになります。
学ぶ順序を間違えないこと
次に、何から手をつけるかです。この年代から始める方が回り道をしやすい部分なので、順序をお伝えします。
最初に取り組むのは、ソフトの操作です。業界で標準的に使われているものを1つ選んで、基本の操作を覚えます。全機能を覚える必要はありません。図形を描く、文字を配置する、色を指定する、書き出す。この4つができれば作業は始められます。
次が、印刷の基礎です。ここを飛ばす人が多いのですが、実務では操作より重要です。紙のサイズ、色の仕組み、断裁のずれ、解像度、書体の扱い。この知識がないと、作ったデータが印刷会社で受け付けられません。
3つ目が、レイアウトの原則です。情報の優先順位をどうつけるか、揃えるとはどういうことか、余白がなぜ必要か。感覚ではなく原則として理解すると、判断が安定します。
4つ目が、実際に入稿してみることです。自分用でも、家族の集まりの案内でも構いません。一度でも入稿までを通すと、どこでつまずくのかが具体的にわかります。読むだけでは絶対に身につかない部分です。
焦らなくて大丈夫です。この順序で進めれば、必要な範囲は数か月で形になります。全部を一度に理解しようとすると混乱するので、順に進めてください。
学び方についても、一つお伝えしておきます。動画で学ぶ方法と、書籍で学ぶ方法があります。どちらが合うかは人によりますが、この分野では両方を使い分けるのが効率的です。
操作の手順は、動画のほうが理解しやすいところがあります。手の動きと画面の変化が同時に見えるからです。一時停止しながら、自分の画面で同じ操作を再現していくと身につきます。
一方、印刷の基礎やレイアウトの原則は、書籍のほうが向いています。後から特定の項目だけを確認したいときに、目次から探せるからです。手元に置いておく1冊があると、実務で迷ったときに助かります。
避けたほうがよいのは、いくつもの教材を同時に進めることです。説明の順序や用語の使い方が教材ごとに違うため、混乱の元になります。1つを最後まで通してから、次に移ってください。
道具にいくらかけるか、最初に決めておく
始めるときの費用についても、整理しておきましょう。ここで判断を誤ると、始める前に負担だけが増えます。
必要なものは、大きく3つです。作業に使うパソコン、デザインのソフト、そして書体です。
パソコンは、いま使っているものでまず始めてください。デザインの作業は処理の負荷が高いのですが、最初のうちは扱うデータも小さく、動作の遅さが問題になる場面は限られます。実際に仕事を受け始めて、待ち時間が作業の妨げになると感じてから買い替えを検討すれば十分です。
ソフトは、月ごとに支払う形式が主流です。年間で見ると相応の金額になりますが、最初から複数のソフトを契約する必要はありません。1つを選んで、それを使いこなすところから始めてください。
書体は、思わぬ落とし穴になります。無料で使えるものも多くありますが、商用で使えるかどうかは配布元の条件次第です。仕事で使うことが決まったら、条件を確認したうえで揃えてください。有料の書体は、揃えると費用がかかります。最初は必要な範囲に絞り、依頼が増えてから追加していくのが現実的です。
そして、費用を回収する見込みを立てておくこと。月々の支出がいくらで、それを賄うには何件受ける必要があるのか。この計算をしておくと、焦って条件の悪い案件を受けることが減ります。
最初の依頼は、遠くからは来ない
仕事の入口についても、現実的な話をしておきます。
始めたばかりの時期に依頼が来やすいのは、遠くの見知らぬ相手ではありません。距離の近いところからです。
たとえば、地域の個人商店。長く営業していて、チラシは以前作ったきりという店は、実際に数多くあります。地域のイベントや、自治会、趣味の団体。こうした場でも、案内やチラシを作る必要が発生します。
これまでの職場の関係も、有力な入口になります。長く働いてきた業界に知り合いがいれば、その人の周囲に発注が発生している可能性があります。売り込むのではなく、始めたことを伝えておくだけで十分です。
こうした身近な依頼には、大きな利点があります。相手の事情がわかっていること、そして、やり取りの往復が速いことです。実際の依頼者と一度やり取りを通すと、次の提案に書ける内容がまったく変わります。
注意点も書いておきます。身近な相手だからといって、条件を曖昧にしないでください。金額、納期、修正の回数、納品するもの。この4つは、相手が知人でも必ず文字にしてください。むしろ近い関係のほうが、後で言いにくくなります。
無償で引き受けるかどうかも、最初に決めておいてください。実績を作るために1件だけ、と決めるのは構いません。ただ、その線を引かないまま始めると、いつまでも無償のまま頼まれ続けることになります。
発注する側の不安に、先回りする
もう一つ、この年代から始める方に効く工夫があります。相手の不安に先回りすることです。
発注する側が実績の少ない相手に感じる不安は、はっきりしています。途中で連絡が取れなくなるのではないか。印刷会社に渡せるデータが出てこないのではないか。修正に応じてもらえないのではないか。
この3つに、提案の段階で答えておきます。
連絡については、返信できる時間帯を明記する。データについては、納品する形式を具体的に書く。修正については、回数と、超える場合の扱いを書く。
書いてあるだけで、不安は相当に減ります。そして、これは技術や年齢とは無関係にできることです。始めたばかりの人でも、今日から書けます。
もう一つ、初回は小さく始める提案も有効です。「まずは名刺から作らせていただき、ご納得いただけたらチラシもお任せください」。相手の負担が小さくなり、こちらも実績を得られます。
体力ではなく、目と姿勢の環境を整える
年齢の話で最も相談が多いのが、体の心配です。ここは正直にお伝えします。
問題になるのは、体力ではありません。目と姿勢です。
細かい作業を長時間続けると、目の疲れが出ます。これは年齢に関係なく起きますが、回復にかかる時間は変わってきます。対策は環境の整備で、かなりのところまで解消できます。
画面は、大きめのものを選んでください。作業の効率も上がりますし、目を近づける必要がなくなります。文字の表示サイズを大きくすることに抵抗を感じる方がいますが、作業画面の設定は誰にも見られません。見やすくして構いません。
照明も見直してください。画面だけが明るく周囲が暗い状態は、目に負担がかかります。手元と周囲の明るさの差を小さくすると、疲れ方が変わります。
姿勢については、椅子と机の高さです。長時間同じ姿勢で細かい作業をするので、肩と首に負担が集中します。1時間に一度立ち上がるだけでも違います。
そして、作業時間の区切り方です。制作の仕事は区切りをつけにくく、気づくと何時間も座っていることになります。時間を決めて区切る方法については、在宅ワークの集中力アップ|ポモドーロ以外に効く7つのテクニックに具体的な手法がまとまっています。
慣れない道具に向き合うときの、気持ちの整え方
ソフトの操作でつまずいたときに、「やはり自分には向いていないのではないか」と感じてしまう方がいらっしゃいます。こういうご相談、本当に多いんです。
ここは、切り分けて考えてください。操作でつまずくことと、この仕事に向いているかどうかは、別の話です。
ソフトの操作は、手続きの記憶です。何度か繰り返せば身につきます。年齢によって差が出るとすれば、覚えるまでの回数であって、覚えられるかどうかではありません。
つまずいたときの対処法をお伝えします。まず、その場で全部を理解しようとしないこと。わからない機能は飛ばして、必要になったときに調べる。この進め方のほうが、結果的に早く身につきます。
次に、手順をメモに残すこと。一度できた操作を書き留めておくと、次に迷いません。書く行為そのものが記憶を助けます。
そして、比べる相手を間違えないこと。若い頃に別の分野で身につけた習得の速さと、いまの自分を比べないでください。比べるのは、先月の自分です。
焦る必要はありません。この分野で長く続けている人は、覚えるのが速かった人ではなく、続けた人です。
家族との時間の折り合いをつけておく
在宅で仕事を始めるとき、意外に効いてくるのが家族との関係です。この年代の方からは、特にこの相談が多く寄せられます。
家にいるのに手が離せない状態は、同居している家族から見ると理解しづらいものです。通勤していれば不在なので線が引けますが、在宅だと境目が見えません。作業中に話しかけられる、用事を頼まれる。悪気はないのですが、集中が切れます。
対策は、事前の共有です。作業する時間帯を伝えておくこと。作業場所を決めて、そこにいるときは仕事中だと分かるようにしておくこと。この2つで、かなり改善します。
もう一つ、始めることを家族に説明しておくのも大切です。趣味の延長だと思われていると、必要な費用や時間の確保で摩擦が起きます。仕事として取り組むこと、そのために何が必要かを、最初に話しておいてください。
逆に、家族に協力してもらえる部分もあります。作ったチラシを見てもらって、読みやすいかを聞く。これは実務でも有効な確認方法です。作った本人は、どうしても客観的に見られなくなります。
そして、無理をしないこと。この仕事は、体調が悪い日に急いで進めても良い結果になりません。判断の質が落ちるだけです。納期に余裕を持って引き受けることが、結果的に信用を守ります。
年金と税の確認先を、先に押さえておく
事務的なことも整理しておきましょう。この年代から始める場合、確認しておきたい制度がいくつかあります。
年金を受け取りながら働く場合、年金の種類、受給を開始する年齢、働き方が雇用か自営かによって扱いが変わります。一般的な説明で判断せず、日本年金機構の案内を確認するか、年金事務所に直接相談してください。ここは個々の状況で結論が変わる領域です。
税については、副業として始める場合、給与以外の所得が年間20万円を超えると原則として確定申告が必要になります。ただし条件は状況によって異なるため、国税庁の案内を確認するか、税務署に相談するのが確実です。
配偶者の扶養に入っている場合は、税と社会保険で基準が別に定められています。どちらの話をしているのかを混同すると、計算が合わなくなります。加入している健康保険の窓口で確認してください。
※ 制度は改正されることがあります。必ず最新の情報で確かめてください。
経費の記録も、始めた月から付けておくことをおすすめします。ソフトの利用料、書体の費用、参考書籍、通信費の一部。後からまとめて思い出すのは現実的ではありません。
若い担当者とやり取りするときに、気をつけること
もう一つ、この年代の方から寄せられる相談があります。発注してくる相手が自分より若い場合の接し方です。
結論から言うと、特別なことは要りません。ただ、無意識にやってしまいがちなことが2つあります。
一つは、経験を根拠にした説明の仕方です。「長年やってきた感覚で言うと」という言い方は、相手にとって検証できません。同じことを伝えるなら、理由を具体的に言い換えてください。「この文字サイズだと、折込を受け取る層には読みづらくなります」。こう言えば、年齢に関係なく判断材料になります。
もう一つが、相手の指示を軽く扱ってしまうことです。若い担当者からの修正指示に、経験上こちらのほうがよいと感じる場面はあります。それでも、まず理由を聞いてください。相手には、こちらが知らない社内の事情や、上長の意向がある場合があります。
そのうえで、専門家として意見を伝えるのは構いません。「ご指示のとおりに直すこともできますが、その場合こういう懸念があります。どちらにされますか」。判断は相手に返す。この形なら、対立になりません。
年齢が上であることは、この仕事では有利にも不利にもなりません。ただ、扱いにくいと感じられると発注が減ります。ここは意識しておいて損はありません。
仕事の探し方と、年齢を出すかどうか
最後に、実際に仕事を探すときの話です。
年齢を明かすべきかどうか、という質問をよくいただきます。結論から言うと、こちらから積極的に書く必要はありませんが、隠す必要もありません。
発注する側が見ているのは、作品と、条件と、連絡の取り方です。年齢の欄がある場合は正直に書けばよく、それが理由で落ちる案件は、そもそも相性が合わなかったということです。
むしろ書いておくとよいのは、稼働できる時間帯と、対応できる範囲です。この年代の方は、時間の融通が利く場合があります。平日の日中に連絡が取れるというのは、発注する側にとって明確な利点です。
作品を見せるときも、同じ考え方が使えます。自分がよく知る業種を題材にした作品を並べると、その業種の依頼者が自分事として見てくれます。汎用的にきれいなものを並べるより、特定の業種に寄せたほうが刺さります。
そして、これまでの職業経験は書いてください。デザインと関係がなくても構いません。長く働いてきた分野の知識は、その業界の依頼を受けるときに強く効きます。医療機関で働いていた方が医療機関のチラシを作る、建設業にいた方が建設会社のロゴを作る。この組み合わせは、若い作り手には作れません。
どんな依頼が実際に動いているかは、ロゴ・名刺・チラシ・パンフレットのお仕事にまとまっています。募集文を読むだけでも、求められている条件の輪郭が見えてきます。
この年代からの参入を、続く形にするために
この市場を20年見てきた立場から言うと、50代60代から始めて定着した方には、共通点があります。年齢を意識していない人ではありません。自分の経験と、この仕事の接点を見つけた人です。
デザインの技術だけで若い世代と競おうとすると、消耗します。そうではなく、これまで生きてきた分野の知識と組み合わせる。その業界の言葉がわかる、その業界の慣習を知っている、その業界の読み手がわかる。これは経験でしか手に入りません。
運営者として見てきた限りでは、仲介の手数料が乗らない直接の取引は、双方にとって効きます。同じ予算でも発注する側はより多く頼めますし、受ける側は同じ仕事でも手取りが厚くなる。手数料0%の意味は、金額の大小の話ではなく、手取りが厚いという質の話です。始めたばかりの時期は1件あたりの金額が控えめになりがちなので、この差は実感しやすいと思います。
在宅の業務委託がどの程度の報酬水準で動いているかは、著述家,記者,編集者の年収・単価相場やソフトウェア作成者の年収・単価相場で確認できます。デザインそのものの数字ではありませんが、在宅で成立する専門職の水準感をつかむ材料になります。
収入の波を緩やかにしたい場合は、隣接する領域も見ておくとよいでしょう。販促物の制作は集客の文脈から生まれることが多いため、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事の領域と接点があります。在宅で成立する制作系の仕事の幅を眺めるなら、作曲・編曲・効果音・ジングルのお仕事も参考になります。
条件のやり取りや見積もりを文字で行う機会が増えるため、実務文書の作法を押さえておくと安心です。ビジネス文書検定はその基礎を確認できる資格です。技術方面へ広げたい場合はCCNA(シスコ技術者認定)のような選択肢もありますが、この分野で先に効くのは文書のほうです。在宅の仕事に結びつく資格の全体像は在宅ワークに強い資格10選|自宅で稼げるスキルを身につけるにまとまっています。
データの受け渡しやオンラインの打ち合わせが増えるので、通信環境も整えておいてください。在宅ワークに最適なネット回線|光回線vsホームルーターの選び方は、選び方の判断材料になります。
50代60代から始めるとき、問われるのは年齢ではありません。データを渡せるか、文字でやり取りできるか、返信のタイミングが読めるか。この3つです。どれも、これから身につけられることです。あなたは一人ではありませんし、始めるのに遅い時期でもありません。
よくある質問
Q. 50代60代からロゴ・チラシ制作を始めても、年齢で断られませんか?
年齢を理由に断られることは、ほとんどありません。発注する側が見ているのは、印刷できるデータを渡せるか、修正のやり取りが文字で回るか、返信のタイミングが読めるかの3点です。この3つが整っていれば、年齢は判断材料になりません。
Q. この年代から始める場合、何から学べばよいですか?
ソフトの基本操作、印刷の基礎、レイアウトの原則、そして実際に入稿してみること。この順序で進めてください。特に印刷の基礎は飛ばされがちですが、ここを知らないとデータが印刷会社で受け付けられません。全機能を覚える必要はありません。
Q. 目や体力の面で、続けられるか不安があります?
問題になりやすいのは体力より目と姿勢です。大きめの画面を使い、表示サイズを見やすく設定し、画面と周囲の明るさの差を小さくする。椅子と机の高さを合わせ、1時間に一度立ち上がる。この程度の環境整備で、負担はかなり軽くなります。
Q. 年金を受け取りながら仕事をしても大丈夫ですか?
年金の種類、受給開始年齢、働き方が雇用か自営かによって扱いが変わります。一般的な説明で判断せず、日本年金機構の案内を確認するか年金事務所に直接相談してください。税については、給与以外の所得が年20万円を超える場合、原則として確定申告が必要です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
中西 直美@SOHO編集部
産業カウンセラー・キャリアコンサルタント
大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。
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