環境カオリスタの資格を仕事にする道|香りの空間演出を受ける方法


この記事のポイント
- ✓環境カオリスタの資格を仕事にする道を
- ✓合格基準から整理しました
- ✓環境カオリスタだけでは足りない部分を補うアロマの資格の段階
環境カオリスタの資格を仕事に生かしたいと考えて調べている人は、「香りの資格を取ったけれど、どんな仕事につながるのか分からない」「店舗やイベントの香りづくりを受けてみたい」という段階にいることが多いです。結論から書くと、環境カオリスタ検定は、植物とその香りの恵み、地球環境の課題、身近なエコアクションを学ぶ入門の検定です。自宅のパソコンやスマートフォンで受けられ、受験料は2,200円(税込)と手軽ですが、この資格だけで香りの空間演出を仕事として受けるのは難しいのが実情です。
仕事にするなら、環境カオリスタで学んだ環境と植物の知識を土台に、精油を扱う知識と技術を示すアロマの資格を段階的に重ね、作品と実績を積んでいく道が現実的です。この記事では、環境カオリスタ検定の中身を整理したうえで、仕事にするために足りない部分の補い方、香りの空間演出の依頼を受けるまでの手順、精油の安全な扱い方と、効き目の表現で気をつける法律を順に書きます。資格の数字は、検定を実施している公益社団法人日本アロマ環境協会(AEAJ)の公式ページで確かめたものです。
環境カオリスタ検定とはどんな検定か
環境カオリスタ検定は、日本アロマ環境協会が実施している検定です。協会は、検定の中身を次のように説明しています。
植物とその香りの恵み、地球が抱えている諸問題、その解決に向けてのSDGsの取り組み、豊かな地球環境を未来に引き継ぐための身近なエコアクションについて学ぶことができます。 ご自宅で受験できるインターネット試験で、合格すると「環境カオリスタ」として認定され、植物園の入場料割引などの特典が受けられます。 出典: aromakankyo.or.jp
SDGsとは、国連で採択された、2030年までに達成をめざす17の持続可能な開発目標のことです。環境カオリスタ検定は、香りの楽しみ方そのものより、香りを生み出す植物と、それを取り巻く地球環境に重心を置いた検定だと理解しておくと、仕事への生かし方を考えやすくなります。
受験の要項
協会の受験要項に載っている内容は、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験方式 | インターネット試験 |
| 受験資格 | どなたでも可能 |
| 受験料 | 2,200円(税込) |
| 出題範囲 | 環境カオリスタ検定 公式テキスト(2022年4月改訂版) |
| 出題形式 | 選択解答式 |
| 出題数と時間 | 40問、40分 |
| 合格基準 | 正答率80%(40問中32問以上の正答) |
| 合否 | 試験終了後、すぐに画面に表示 |
申し込みには、協会の「AEAJマイページ」への登録が必要です。申し込みの手続きを終えた日から60日以内に受験しなければならず、期間を過ぎると受験できなくなり、受験料も返金されません。合格すると、その場で認定証をダウンロードできます。
どれくらいの人が受けているか
協会の受験者データによると、合格者数の累計は2026年3月31日現在で35,729名です。企業が社員の学びとして団体で受験する例もあり、協会のページには、百貨店が環境について学んだ知識を接客の会話に生かすために検定を導入した例が紹介されています。
合格者の特典
環境カオリスタになると、協会と提携しているハーブガーデンやショップ、サロン、スクールで優待サービスを受けられます。サービスを受けるには、ダウンロードした認定証を見せる必要があります。
環境カオリスタ検定の勉強の進め方
環境カオリスタ検定は、公式テキストから出題される選択式の試験です。合格基準が正答率80%と高めなので、テキストを一通り読むだけでは取りこぼしが出やすくなります。
公式テキストを2回読む
1回目は全体の流れをつかむために通して読み、2回目は覚えるべき用語や数字に印をつけながら読みます。植物の恵み、地球の環境問題、SDGs、身近なエコアクションという大きな流れを頭に入れておくと、細かい知識もその中に位置づけて覚えられます。
身近な例に置きかえる
環境問題の用語は、新聞やニュースで見かける言葉が多く出てきます。テキストで学んだ用語を、自分の暮らしの中の行動に置きかえて考えると、記憶に残りやすくなります。たとえば、買い物で使う袋、食品の買い方、家庭の電気の使い方など、毎日の行動と結びつけてみてください。
受験の環境を整える
インターネット試験なので、通信が安定した場所で受けることが大切です。申し込みから60日以内に受験する必要があるので、勉強の計画を立ててから申し込むと、期限に追われずに済みます。試験は40問を40分で解くので、1問あたり1分が目安です。
環境カオリスタだけで仕事にするのが難しい理由
環境カオリスタの資格を仕事に生かしたいなら、まずこの資格が何を示すものかを正しく理解しておく必要があります。
知識の入門を示す資格
環境カオリスタ検定は、誰でも受けられ、40問を40分で解く選択式の試験です。植物の恵みや環境問題の基礎を学んだことは示せますが、精油を選び、配合し、空間に合わせて香りを設計する技術を示す資格ではありません。依頼する側が求めるのは、「この空間に合う香りを提案して、実際に形にできるか」です。この点を示すには、別の資格や作品が必要になります。
依頼する側から見た資格
店舗やホテル、オフィスの担当者が香りの演出を外部に頼むとき、判断の材料にするのは、過去にどんな空間を手がけたかという実績と、香りの安全な扱いを理解しているかどうかです。環境カオリスタの資格は、環境に配慮した提案ができることを示す補足の材料としては使えますが、それだけで依頼が決まることはほとんどありません。
生かし方は「組み合わせ」
だからこそ、環境カオリスタの資格は単独で使うより、ほかの資格や仕事と組み合わせて生かすのが現実的です。たとえば、アロマの資格と組み合わせて「環境に配慮した香りの提案ができる人」として立つ、企業のSDGsの研修やイベントで植物と香りの話をする、といった使い方です。
アロマの資格の段階と、仕事にするための補い方
香りの空間演出を仕事にするなら、日本アロマ環境協会の資格の段階を理解しておくと、何を補えばよいかが見えてきます。
協会の資格の主な段階
協会のページに示されている主な資格と、取得の条件は次のとおりです。
| 資格 | 示す力 | 取得の流れ |
|---|---|---|
| アロマテラピー検定 | アロマテラピーの基本の知識 | 誰でも受験できる。1級と2級がある |
| アロマテラピーアドバイザー | 精油の安全な使い方と関係する法律の知識をもち、日常生活でのアロマの活用法を提案できる力 | 検定1級に合格、協会に入会、認定講習会を受講 |
| アロマブレンドデザイナー | 精油を組み合わせて、場面や目的に合ったオリジナルの香りを創作する力 | アドバイザー資格を取得し、標準カリキュラムを受講 |
| アロマテラピーインストラクター | アロマテラピーと健康に関する幅広い知識 | アドバイザー資格を取得し、共通学科試験に合格 |
空間の香りに近いのはアロマブレンドデザイナー
香りの空間演出に最も近いのが、アロマブレンドデザイナーです。協会はこの資格を、精油を組み合わせてブレンドすることで、さまざまな場面や目的に合ったオリジナルの香りを創作する能力を認定するものと説明しています。おすすめする人の例として、オリジナルの香りによる空間芳香やフレグランス作りを楽しめるようになりたい人が挙げられています。空間芳香とは、部屋や店舗などの空間に香りを広げることです。
アロマブレンドデザイナーの認定には、資格登録認定料5,500円(税込)が必要です。前提となるアロマテラピーアドバイザーの認定には資格登録認定料10,450円(税込)がかかり、協会への入会金と年会費も必要です。
環境カオリスタとの組み合わせ方
環境カオリスタで学ぶ植物と環境の知識は、アロマの資格と組み合わせると、提案の説得力を高めます。たとえば、精油の原料となる植物がどこでどのように育てられているか、香りの演出で使う資材をどう選べば環境への負荷を抑えられるかを説明できると、SDGsに取り組む企業や施設からの依頼で強みになります。
アロマテラピー検定で精油の基本を固める
香りの空間演出を目指すなら、環境カオリスタの次に受けておきたいのが、同じ協会のアロマテラピー検定です。
検定の要項
協会の受験要項では、第55回アロマテラピー検定は2027年1月17日に行われ、申し込みの期間は2026年10月30日から12月7日までです。受験料は1級、2級ともに6,600円(税込)で、両方を併願すると13,200円(税込)です。出題数は2級が55問、1級が70問で、合格基準はどちらも正答率80%です。年齢や経験の制限はなく、何級からでも受験できます。試験はインターネットを通して、パソコンやスマートフォンで受けます。
仕事を目指すなら1級
アロマテラピーアドバイザーやアロマブレンドデザイナーへ進むには、1級の合格が条件です。仕事にすることを考えているなら、最初から1級を目指すのが近道です。1級では、精油の特徴や安全な使い方、アロマテラピーに関わる法律の基本などを学びます。
香りの空間演出とはどんな仕事か
ここからは、香りの空間演出の仕事の中身を整理します。
依頼してくる相手
香りの空間演出の依頼は、店舗や施設が「入ったときの印象を良くしたい」「ブランドの雰囲気を香りでも伝えたい」と考えたときに生まれます。主に次のような相手から来ます。
・美容室やサロン、雑貨店、カフェなどの小さな店舗
・ホテルや旅館、民泊の運営者
・住宅展示場やモデルルーム
・オフィスや共用のラウンジ
・展示会や物産展、季節のイベント
小さな店舗やイベントは、個人でも受けやすい依頼です。ホテルや大規模な施設は、業務用の香りの機器を扱う専門の会社が担うことが多く、個人で直接受けるのは難しい場合があります。
仕事の流れ
一般的な流れは、次のとおりです。
- 空間の広さ、天井の高さ、人の流れ、換気の状態を確かめる
- 依頼者が伝えたい雰囲気や、来る人の層を聞き取る
- 候補の香りをいくつか作り、依頼者に試してもらう
- 香りを広げる方法(機器、置き方、量)を決める
- 試験的に運用して、香りの強さや人の反応を確かめる
- 定期的に香りの補充や入れ替えを行う
香りは、強すぎても弱すぎても印象を損ないます。同じ香りでも、空間の広さや換気、季節で感じ方が変わるので、試験的な運用で調整する手順が欠かせません。
継続の依頼につながる仕事
空間の香りは、一度作って終わりではなく、補充や季節ごとの入れ替えが必要になります。夏はすっきりとした香り、冬は温かみのある香り、というように季節で香りを変えると、常連の客にも新鮮な印象を与えられます。そのため、最初の提案がうまくいくと、継続の依頼につながりやすい仕事です。定期的に訪問して香りの状態を確かめる契約を結ぶ形も考えられます。
香りを広げる方法の選び方
香りの空間演出では、どの精油を使うかと同じくらい、香りをどう広げるかが大切です。空間の広さや使い方に合わせて、方法を選びます。
主な方法
| 方法 | 向いている空間 | 気をつけること |
|---|---|---|
| ディフューザー(電気で香りを広げる機器) | 店舗の売り場、待合室、ラウンジ | 機器の手入れ、香りの強さの調整、電源の位置 |
| 素焼きの石や木片に精油を染み込ませる | 受付、化粧室、狭い空間 | 香りの範囲が狭い。子どもやペットの手の届かない場所に |
| 香りのスプレー | イベントのブース、短時間の演出 | 人や商品に直接かからないようにする |
火を使って精油を温める器具は、店舗や施設では火災の危険があるため、避けるのが無難です。協会も、火気を扱う場所での精油の使用に注意を促しています。
空間ごとの調整
同じ方法でも、天井の高さ、換気の強さ、人の出入りの多さで、香りの感じ方は大きく変わります。最初は弱めに設定し、時間帯を変えて何度か空間に入り直して、香りがどう感じられるかを確かめます。依頼者だけでなく、そこで働く人や訪れる人の声も聞くと、調整の手がかりになります。
精油を扱うときの安全の基本
香りの空間演出では、精油を不特定多数の人がいる空間で使います。自分ひとりで楽しむときより、安全への配慮がいっそう大切になります。
協会が示す基本の注意
日本アロマ環境協会は、精油を安全に楽しむための注意として、原液を皮膚につけない、精油を飲用しない、火気に注意する、子どもやペットの手の届かない場所に保管する、といった点を挙げています。キッチンなど火気を扱う場所で精油や精油を使って作ったものを使う場合には注意が必要だとも書かれています。
子どもや妊娠中の人への配慮
協会は、3歳未満の乳児や幼児には芳香浴法以外は行わないこと、3歳以上の子どもでも精油の量は成人の10分の1程度から始め、多くても2分の1程度にすることを示しています。妊娠中の人については、体調に配慮し、芳香浴法以外を楽しむ場合は十分に注意するよう案内しています。芳香浴法とは、精油を空気中に広げて香りを楽しむ方法のことです。
店舗や施設には、子どもや妊娠中の人、香りが苦手な人、体調の悪い人も訪れます。空間の香りは、誰もが心地よく過ごせる控えめな強さを基本にし、香りの強さを依頼者と一緒に確かめておきましょう。
ペットのいる空間
協会は、精油を子どもやペットの手の届かない場所に保管するよう案内しています。ペットと一緒に過ごせるカフェや、ペット用品の店舗から依頼を受ける場合は、動物への影響に配慮が必要です。精油の種類と量の選び方は、獣医師などの専門家の意見を参考にし、自分の判断だけで決めないようにしてください。
香りが苦手な人への配慮
店舗や施設には、香りそのものが苦手な人や、強い香りで気分が悪くなる人も訪れます。香りの演出は、そうした人にとって逃げ場のない環境になりかねません。香りを広げる範囲を入口や待合の一角に限る、香りのない場所を残す、営業時間中に香りの強さを下げる時間帯を設ける、といった工夫を提案に含めておくと、依頼者も安心して導入できます。
依頼者には、来た人から香りについての意見があったときにどう対応するかも、あらかじめ相談しておきます。意見を受けたらすぐに香りを弱める、香りの種類を見直す、といった対応の手順を決めておけば、問題が大きくなる前に手を打てます。
効き目の表現で気をつける法律
香りの空間演出やアロマのワークショップの仕事で、最もつまずきやすいのが、香りの効き目の伝え方です。
医薬品のような効き目はうたえない
雑貨として扱われる精油やアロマの商品について、「病気が治る」「症状がやわらぐ」「眠れるようになる」といった、医薬品のような効き目をうたうと、医薬品医療機器等法(いわゆる薬機法)に触れるおそれがあります。医薬品医療機器等法とは、医薬品や化粧品などの品質と安全性を確保するために、製造や販売、広告の決まりを定めた法律のことです。
空間演出の提案書や、店舗の案内文、ワークショップの告知でも、この点は同じです。「リラックスした雰囲気の空間をつくる」「森を思わせる香り」のように、香りの印象や雰囲気を伝える表現にとどめるのが安全です。
実際より良く見せる表示に注意
商品やサービスの内容を、実際より著しく良く見せる表示は、景品表示法で禁じられています。景品表示法とは、うその表示や大げさな表示から消費者を守るための法律で、消費者庁が所管しています。「どんな悩みも解決する香り」といった根拠のない宣伝は避け、事実に基づいた説明を心がけてください。
判断に迷ったら
どこまでの表現が許されるかは、商品の種類や書き方によって変わります。判断に迷う場合は、消費者庁や都道府県の薬務の担当部署の案内を確かめ、必要に応じて専門家に相談してください。
香りの空間演出の依頼を受けるまでの手順
ここまでの内容を踏まえて、環境カオリスタの資格を持つ人が、香りの空間演出の依頼を受けるまでの手順を5つのステップで整理します。
ステップ1:基礎を固める
環境カオリスタに加えて、アロマテラピー検定を受け、精油の基本の知識を身につけます。アロマテラピー検定は誰でも受験でき、インターネットで受けられます。1級と2級があり、何級からでも受験できます。
ステップ2:扱える精油を絞って深く知る
最初から多くの精油を使い分けようとせず、扱いやすい精油を数種類に絞って、香りの特徴、組み合わせたときの印象、安全上の注意を深く知ります。協会の公式テキストや、協会が公開している精油の情報を使うと、根拠のある知識を積み上げられます。
ステップ3:作品を作る
自宅や知人の店舗の協力を得て、空間の香りの提案を作品として形にします。空間の写真、狙った雰囲気、使った精油と広げ方、香りの強さを調整した経過を記録してまとめると、依頼者に仕事の進め方が伝わります。作品は1つより、性格の違う空間を2つか3つ用意すると、提案の幅を示せます。たとえば、落ち着いた雰囲気の待合室、明るい印象の雑貨店の売り場、季節の催しのブース、といった組み合わせです。
ステップ4:小さな依頼から始める
最初は、知人の店舗の季節のイベントや、地域のマルシェのブースのように、期間が短く範囲がはっきりした依頼から受けます。終わったあとに、来た人の反応と依頼者の感想を記録しておくと、次の提案に生かせます。
ステップ5:継続の仕組みを作る
依頼者が満足してくれたら、季節ごとの香りの入れ替えや補充を定期的に行う提案をします。継続の契約は、収入を安定させるうえで最も大切な仕組みです。訪問のたびに、香りの減り具合、機器の状態、来た人の反応を記録して依頼者に報告すると、仕事の価値が目に見える形で伝わります。
提案書の作り方
香りの空間演出の依頼を受けるとき、提案書の質が依頼を決める大きな要素になります。
提案書に入れる項目
・空間の現状(広さ、換気、人の流れ、今の香りの状態)
・依頼者が伝えたい雰囲気と、来る人の層
・提案する香りの方向性(使う精油、香りの印象を表す言葉)
・香りを広げる方法と、機器の設置の場所
・安全への配慮(香りの強さ、子どもやペット、香りが苦手な人への配慮)
・環境への配慮(使う資材、詰め替えの方法、廃棄の方法)
・費用と、補充や入れ替えの頻度
環境カオリスタの知識は、最後から2つ目の「環境への配慮」の項目で生きてきます。詰め替えのできる容器を使う、使い終わった資材を適切に処分する方法を示す、といった提案は、環境に取り組む依頼者にとって大きな安心材料になります。
効き目ではなく雰囲気で書く
前の節で書いたとおり、提案書でも医薬品のような効き目はうたいません。「疲れが取れる」ではなく「森の中にいるような落ち着いた雰囲気」、「集中力が上がる」ではなく「すっきりとした印象の香り」のように、香りの印象と空間の雰囲気を伝える言葉で書きます。
見積もりと契約の考え方
個人で香りの空間演出を受けるときの、見積もりと契約の考え方を整理します。金額の相場は依頼の規模や地域で大きく変わるので、ここでは組み立て方を示します。
見積もりの内訳
見積もりは、提案と調整にかかる作業の料金、精油や資材の実費、機器を用意する場合の費用、補充や入れ替えの訪問の料金に分けて示すと、依頼者が内容を理解しやすくなります。精油は種類によって価格が大きく違うので、使う精油を変えた場合の費用の違いも示しておくと、話がまとまりやすくなります。
契約で決めておくこと
作業の範囲、香りの調整の回数、補充の頻度、機器の持ち主と故障したときの扱い、契約の期間と途中でやめる場合の条件を、書面かメッセージで決めておきます。香りの好みは人によって大きく違うので、調整の回数を決めておかないと、作業が終わらなくなります。
事業者から受ける場合
店舗や企業などの事業者から業務委託で仕事を受ける場合は、フリーランスとして働く人を守るための法律(いわゆるフリーランス法)が関わります。発注する側には、取引の条件を書面などで明らかにすることや、支払いの期日を守ることなどが求められています。
会社員が副業で始める場合
会社に勤めながら、週末に香りの仕事を始める人もいます。その場合に確かめておきたいことを挙げます。
勤め先の規則
勤め先の就業規則で、副業がどう扱われているかを確かめます。届出や許可が必要な会社もあります。
小さく試す
最初は、週末のイベントのブースや、知人の店舗の季節の演出のように、期間が短い依頼から始めると、本業と両立しやすくなります。精油や機器を一度にそろえず、依頼の内容に合わせて少しずつ増やしていくと、初期の費用を抑えられます。
申告
副業で収入が出たら、所得の申告も必要になります。給与を受けている会社員の場合、給与以外の所得の合計が年間20万円を超えると、原則として確定申告が必要です。精油や資材、検定の受験料などの経費の扱いは、国税庁の案内を読み、迷うものは税務署に確認してください。
環境の知識を生かせる周辺の仕事
香りの空間演出のほかにも、環境カオリスタの知識を生かせる仕事があります。
企業や学校での講座
協会のページには、企業が社員の学びとして環境カオリスタ検定を導入した例が紹介されています。SDGsや環境への取り組みを社員に伝えたい企業や、地域の学校、公民館などで、植物と香り、身近なエコアクションをテーマにした講座を開く仕事が考えられます。香りを実際に体験してもらう講座は、参加者の記憶に残りやすく、環境の話を身近に感じてもらうきっかけになります。
アロマクラフトのワークショップ
植物や環境の話と、アロマのクラフト作りを組み合わせたワークショップも、環境カオリスタの知識が生きる場です。たとえば、木材を削ったときに出るかんなくずを使った香りの小物作りのように、資源を生かす工夫を取り入れると、環境への配慮を形で伝えられます。協会も、ヒノキのかんなくずを使ったアロマサシェ作りのワークショップを開いたことをニュースで伝えています。
情報発信と記事の執筆
植物や環境、香りの暮らしへの取り入れ方をテーマにした記事を書く仕事も、在宅でできる生かし方です。ただし、香りの効き目について書くときは、前の節で書いた法律の線を必ず守ってください。
協会の活動に参加して経験を積む
資格を取ったあと、すぐに依頼を受けるのが難しい場合は、協会の活動に参加して経験を積む方法があります。
アロマテラピーボランティア
日本アロマ環境協会は、アロマテラピーを通じたボランティア活動の案内をしています。地域の施設などで香りを楽しんでもらう活動に参加すると、さまざまな人に香りを届ける経験が積めます。人によって香りの感じ方がどれほど違うかを肌で知ることは、空間の香りを提案するときの大きな財産になります。
香育
協会は、子どもたちに香りの体験を届ける「香育」という活動も進めています。協会のページでは、アロマテラピーインストラクター向けに学校での香育をサポートする仕組みが案内されています。将来、教育の場で香りと環境の話を伝えたいと考えているなら、インストラクターの資格まで進むことも視野に入れておくとよいでしょう。
求人の情報
協会は、アロマテラピーに関する仕事の求人情報も掲載しています。会員向けには、企業や団体からの求人情報や、協会のイベントのスタッフ募集の案内もあります。いきなり独立するのではなく、アロマに関わる職場で経験を積んでから、自分の仕事として香りの演出を受ける道もあります。
運営者の視点:入門の資格こそ「どう組み合わせるか」が問われる
在宅ワークの仲介を20年にわたって運営してきた立場から見ると、入門の資格を仕事につなげている人には共通点があります。資格の名前を前に出すのではなく、資格で学んだことを、相手の困りごとを解決する提案に組み込んでいる点です。環境カオリスタの知識を「SDGsに取り組む店舗のための香りの提案」という形にまとめられる人は、資格を持っているだけの人とは比べものにならないほど、依頼者の目に留まります。
依頼する側と受ける側が直接やり取りし、間に余分な仲介料が入らない取引では、同じ予算で依頼者はより多くを頼め、受ける側の手取りも厚くなります。香りの空間演出のように、継続の補充や入れ替えが発生する仕事では、この直接の関係がそのまま長い付き合いにつながります。
提案の質を高めるために
香りの提案書や講座の資料を作るときは、正確で読みやすい文章が欠かせません。ビジネス文書検定は、社外向けの文書の書き方を体系的に学べる検定です。提案書や店舗の案内物の見た目を整える仕事まで手がけるなら、デザイナーの年収・単価相場で、デザインの仕事の相場を確かめておくと見積もりの目安になります。
情報発信を仕事にするなら、実績の見せ方を整えることから始めます。Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】では、実績の並べ方と構成の例を紹介しています。SNSを使った集客や、企業の環境への取り組みを発信する仕事に広げたいなら、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、マーケティングの仕事の中身を確かめられます。
環境カオリスタの資格は、香りと環境を結びつける視点を持つための入り口です。香りの演出に環境への配慮を組み込める人はまだ多くないので、その視点そのものが提案の個性になります。まずは自分の部屋や身近な空間で香りの提案を1つ形にし、アロマの資格を段階的に重ねながら、小さな依頼から実績を積んでください。
よくある質問
Q. 環境カオリスタ検定の受験料と合格基準を教えてください?
日本アロマ環境協会の受験要項では、受験料は2,200円(税込)、出題数は40問、試験時間は40分で、正答率80%(40問中32問以上の正答)で合格です。インターネット試験なので、パソコンやタブレット、スマートフォンから自宅で受けられます。申し込みから60日以内に受験する必要があり、合否は試験終了後すぐに画面に表示されます。
Q. 環境カオリスタの資格だけで、香りの仕事はできますか?
環境カオリスタは、植物の恵みや環境問題、身近なエコアクションを学ぶ入門の検定で、精油を配合して空間の香りを設計する技術を示す資格ではありません。香りの空間演出を仕事にするなら、アロマテラピー検定やアロマテラピーアドバイザー、アロマブレンドデザイナーなどの資格を段階的に重ね、作品と実績を積むのが現実的です。
Q. 香りの空間演出の仕事では、どんな注意が必要ですか?
不特定多数の人がいる空間で精油を使うので、香りは控えめな強さを基本にします。日本アロマ環境協会は、3歳未満の乳児や幼児には芳香浴法以外は行わないことや、精油を子どもやペットの手の届かない場所に保管することなどを示しています。また、提案書や案内文で、医薬品のような効き目をうたわないよう注意してください。
Q. アロマブレンドデザイナーの資格を取るには、どうすればよいですか?
日本アロマ環境協会の案内では、アロマテラピー検定1級に合格し、協会に入会してアロマテラピーアドバイザーの資格を取得したうえで、アロマブレンドデザイナーの標準カリキュラムを受講します。認定には資格登録認定料5,500円(税込)が必要です。前提となるアドバイザーの認定料や、協会の入会金と年会費も別にかかります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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