在宅の経理求人の探し方|未経験から任される仕事の範囲

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在宅の経理求人の探し方|未経験から任される仕事の範囲

この記事のポイント

  • ✓在宅の経理求人はどこに出るのか
  • ✓未経験ではどこまで任されるのかを整理しました
  • ✓在宅にしやすい業務と出社が必要な業務の境目

「在宅でできる経理の仕事を探しているのですが、未経験だと無理でしょうか」。こうしたご相談を受けることがあります。結論から言うと、無理ではありません。ただし、在宅の経理求人は「未経験可」と「実務経験3年以上」にはっきり二分されていて、前者を狙うなら探す場所と応募の仕方が変わります。これ、知らない人が本当に多いんです。この記事では、在宅の経理求人がどこに出るのか、未経験からどこまで任されるのか、求人票の何を確かめるべきか、そして雇用と業務委託で守られ方がどう変わるのかを順に整理していきます。

在宅の経理求人は二つの層に分かれています

まず市場の形を押さえましょう。在宅可の経理求人を並べてみると、条件がきれいに二つに分かれます。

一方は、実務経験を明確に求める求人です。実際の募集文を見てみましょう。

【経験・資格】<その他必要な経験・資格など> 経理業務の実務経験を3年以上お持ちの方...【求人の特徴】駅から徒歩5分以内/転勤なし/完全土日祝休み/交通費支給あり/U・Iターン支援あり/テレワーク・在宅OK... 出典: 求人ボックス

「実務経験3年以上」と「在宅OK」が同じ求人票に並んでいます。この層は、月次決算まで一人で回せる人を求めています。在宅を認めるのは、放っておいても仕事が進む人だからです。つまり在宅という条件は、この層では優遇ではなく信頼の結果として付いています。

もう一方は、未経験や業務の一部を担う形の求人です。こちらは経理のうち特定の作業だけを切り出して任せる形が多く、在宅は週に数日という条件が混ざります。「テレワーク・在宅OK」と書かれていても、出社する日があるかどうかは必ず確認してください。

この二層構造を理解していないと、応募がかみ合いません。未経験の方が実務3年以上の求人に応募し続けて、ずっと通らないというのは典型的なつまずきです。狙う層を決めてから探しましょう。

なお、在宅の経理は職種としては伸びています。書類が紙から電子に移り、会計ソフトがクラウドに移ったことで、物理的に会社にいなければできない作業が減ったためです。この背景は後の章で法令の側から整理します。

未経験から任される仕事の範囲

経理という言葉は広すぎます。未経験で入ったときに実際に渡される仕事は、かなり限定的です。範囲を具体的に見ていきましょう。

仕訳の入力と証憑の整理

最初に任されるのはここです。領収書、請求書、通帳の記録といった証憑を見て、会計ソフトに仕訳として入力します。証憑とは、取引があったことを示す書類のことです。つまり、お金が動いた記録の裏づけになる紙やデータを指します。

入力そのものは覚えれば誰でもできます。難しいのは勘定科目の選び方で、同じ支出でも会社の方針で科目が違います。ここは会社ごとのルールを覚える作業なので、未経験でも半月ほどで形になります。

請求書の発行と入金の照合

得意先への請求書を作って送り、入金があったかを確認する仕事です。照合とは、請求した金額と実際に振り込まれた金額を突き合わせる作業のことです。

一件ずつの作業は単純ですが、ずれが出たときの対応に経験が要ります。振込手数料が差し引かれていた、複数の請求がまとめて入金された、一部だけ入金された。こうしたずれを見つけて記録するところまでが仕事です。在宅で任されやすい業務の代表格です。

経費精算のチェック

社員が出した経費の申請を見て、規定に合っているかを確認します。金額、日付、添付された領収書、勘定科目。判断の基準が社内規定として文書化されているので、未経験でも入りやすい領域です。

支払データの作成

仕入先への支払いのデータを作る仕事です。作成までは任されても、実行の承認は任されません。ここが次の話につながります。

未経験では任されないこと

反対に、任されない仕事もはっきりしています。決算書の作成、税務申告、資金の移動の実行、契約に関わる判断です。

理由は二つあります。ひとつは専門性で、決算や税務申告には会計と税法の知識が要ります。もうひとつは内部の牽制です。お金を動かす作業と、それを記録する作業を同じ人が持つと、間違いや不正が見つからなくなります。だから記録は担当者が、実行の承認は責任者が行うように分ける。これは会社の規模に関係なく置かれる仕組みです。

※ 小さな会社で「経理も支払いも全部お願いします」と言われるケースがあります。断る必要はありませんが、承認の記録が残る形にしてもらうよう相談してください。後でトラブルになったときに自分を守るのは、その記録です。

在宅にしやすい業務と、出社が必要な業務

在宅の経理求人を見るとき、業務の内容から在宅の実現度を読めるようになると便利です。

在宅にしやすいのは、データを扱う業務です。仕訳の入力、請求書の作成と送付、入金の照合、経費精算のチェック、月次の集計。会計ソフトがクラウドにあり、証憑が電子で届くなら、これらは場所を選びません。

在宅にしにくいのは、物と現金を扱う業務です。紙で届いた請求書の受け取り、小切手や手形の扱い、現金の出納、金庫の管理、郵便物の処理。これらは誰かが会社にいないと進みません。

そして判断が分かれるのが、押印と原本の保管です。契約書に会社の印を押す作業や、原本を決められた場所に保管する作業は、在宅では完結しません。電子契約を導入している会社なら在宅でできますが、紙のままの会社では出社の日が必要になります。

ですから求人票を読むときは、業務内容の欄に物や現金を扱う言葉が入っているかを見てください。「郵便物の対応」「来客応対」「電話応対」と書かれていれば、その分だけ出社が発生します。前章の求人例にも「来客応対」が入っていたことに気づかれたでしょうか。求人票に書かれた業務の中身が、在宅の日数を決めているのです。

もう一点。完全在宅の経理求人は、人数の多い会社よりも、少人数でも仕組みが電子化されている会社に出やすい傾向があります。大きな会社ほど紙の運用が残っていることがあるためです。会社の規模だけで判断しないほうがよいでしょう。

法令の変化が在宅の経理を可能にしました

なぜ在宅の経理が増えたのか。背景に制度の変化があります。ここを知っておくと、求人票の見方が一段深くなります。

国税庁の電子帳簿保存法関係のページでは、電子帳簿等保存制度が「電子帳簿等保存」「スキャナ保存」「電子取引」の三つの制度ごとに整理されています。つまり、帳簿を電子データのまま保存する仕組み、紙の書類をスキャンして保存する仕組み、電子でやり取りしたデータを保存する仕組みの三本立てになっているということです。

この三つが整ったことで、経理の仕事から「紙の書類がある場所に行く」という前提が外れました。請求書がメールやシステムで届き、そのまま電子のデータとして保存されるなら、それを処理する人はどこにいても構いません。在宅の経理が成り立つ土台はここにあります。

※ 制度の要件は細かく、会社がどの方法を採用しているかで実務が変わります。求人に応募する段階で「証憑は電子で届きますか」「保存はどの方式ですか」と聞くと、在宅の実現度が具体的に分かります。答えられない会社は、まだ紙の運用が中心である可能性が高いです。

消費税のインボイス制度も影響しています。請求書に記載すべき事項が定められたことで、書類の形式が揃いました。形式が揃うと確認作業が定型化でき、定型化できる作業は在宅に出しやすくなります。未経験で任される仕事が増えた理由の一つがこれです。

制度の詳しい内容は国税庁のページで確認してください。ここで押さえておきたいのは、経理の仕事が「会社にいること」から切り離されつつあるという方向性です。

求人の探し方は四つの経路に分かれます

探し方を整理します。経路によって出てくる求人の層が違います。

第一に、公的な職業紹介です。ハローワークで求職の申込みをすると、職業相談と職業紹介を受けられます。手続きの流れはハローワークインターネットサービスの雇用保険手続きのご案内から確認できます。在宅の経理は求人票の書き方がまちまちなので、窓口で「在宅でできる経理の補助を探している」と具体的に伝えて探してもらう価値が高い分野です。未経験可の求人はここに出ることがあります。

第二に、求人情報のサイトです。数は多いですが、前述のとおり実務経験を求める層が中心になります。検索するときは「経理 在宅」だけでなく、「記帳」「仕訳」「経理事務」「会計事務所 補助」といった語も試してください。任される作業の名前で探すと、未経験可の求人に当たりやすくなります。

第三に、会計事務所や税理士事務所の採用です。ここは狙い目です。事務所は複数の会社の記帳を請け負っているので、入力や照合の作業を切り出して任せる形が成り立ちます。未経験から入って実務を覆える経路として現実的です。事務所のサイトの採用ページを直接見てください。

第四に、業務委託の仕事を扱う仲介サイトです。記帳の代行や請求書の作成を単発で請ける案件が出ます。雇用ではないので守られ方が変わります。この点は次の章で詳しく整理します。

探す時期についても触れておきます。経理の求人は決算期の前後に増える傾向があります。3月決算の会社が多いので、年明けから春、そして9月から10月に動きが出ます。会計事務所は確定申告の時期に人手が必要になるため、年末に募集が出ることがあります。時期を意識して探すと、同じ労力で見つかる数が変わります。

求人票で確かめる六つの点

応募する前に確かめてほしい点を挙げます。ここを飛ばすと、入ってから条件が違うということになります。

一つめ、在宅の日数です。完全在宅なのか、週に何日なのか。「在宅OK」という表記だけでは分かりません。試用期間中は出社という条件が付くこともあります。

二つめ、使っている会計ソフトです。クラウド型か、会社の中のパソコンにしか入っていないものか。後者だと在宅では動かせず、リモート接続の仕組みが必要になります。ソフトの名前を聞けば、電子化の進み具合が推測できます。

三つめ、任される業務の範囲です。入力だけか、月次の集計まで含むのか。決算に関わるのか。範囲が広いほど学べますが、未経験で範囲が広すぎる求人は、教える人がいない可能性があります。

四つめ、教える体制です。誰に質問できるのか、質問の手段は何か。在宅で経理を始める場合、ここが最重要と言ってよいです。分からないときに聞けない環境では、間違いが積み上がります。

五つめ、雇用の形です。正社員、契約社員、パート、業務委託。この違いで守られ方が変わります。求人票の「雇用形態」の欄を必ず見てください。

六つめ、繁忙期の働き方です。月初と月末、決算期に作業が集中します。その時期にどれだけの時間が必要になるのかを聞いておくと、生活に組み込めるかが判断できます。

※ 面接で条件を確認することは、遠慮すべきことではありません。むしろ経理は正確さを求められる仕事なので、条件を確かめる姿勢そのものが評価されることがあります。

雇用か業務委託か。契約で変わること

ここが最も大切な部分です。同じ「在宅の経理」でも、契約の形で守られ方がまったく違います。

雇われて働く場合は、労働基準法が適用されます。労働時間や休憩、休日のルールがあり、最低賃金も適用されます。さらに、週の所定労働時間が20時間以上あり、同じ事業主のもとで31日以上続けて働く見込みがあれば、雇用保険の被保険者になります。この条件は雇用保険法に定められています。

次に掲げる者については、この法律は、適用しない。 一 一週間の所定労働時間が二十時間未満である者 二 同一の事業主の適用事業に継続して三十一日以上雇用されることが見込まれない者 出典: e-Gov法令検索

つまり、週20時間という数字は雇用保険に入るかどうかの境目です。在宅のパートで働く場合、この時間数で社会保険の扱いが変わってきます。

業務委託の場合は、労働基準法も最低賃金も適用されません。その代わりに、発注する側に別のルールが課されています。公正取引委員会のフリーランス法特設サイトでは、業務委託をした場合に直ちに書面または電磁的方法で取引条件を明示しなければならず、口頭で伝えることは認められないと説明されています。明示すべき事項として、発注事業者と受注者の名称、業務委託をした日、給付の内容、給付を受領する期日、報酬の額および支払期日などが挙げられています。

報酬の支払期日についても定めがあります。同サイトでは、報酬の支払期日は発注した物品等を受領した日から起算して60日以内のできる限り短い期間内で定め、定めた支払期日までに報酬を支払わなければならないとされています。

さらに、1か月以上の業務委託をしている場合には七つの行為が禁止されています。受領拒否、報酬の減額、返品、買いたたき、購入や利用の強制、不当な経済上の利益の提供要請、不当な給付内容の変更ややり直しです。記帳を請け負ったあとに「思っていた形式と違うからやり直して」と費用負担なしで求められるようなことは、この禁止行為に当たる可能性があります。

募集の段階にもルールがあります。同サイトでは、募集情報の的確表示義務として、虚偽の表示または誤解を生じさせる表示をしてはならず、募集情報を正確かつ最新の内容に保たなければならないと説明されています。違反の例として、意図的に実際よりも高い報酬額を表示すること、あくまで一例である報酬額を確約されているかのように表示すること、募集を終了した後も削除せず表示し続けることが挙げられています。

つまり、条件が曖昧な募集や、応募したら前提が違っていた募集は、単に不親切なのではなく、ルールに反している可能性があるということです。おかしいと感じたら引き受けなくてよいのです。※ 個別の事案が違反に当たるかどうかは事情によって変わりますので、判断に迷う場合は違反申出の窓口や専門家に相談してください。法律はあなたの味方です。

応募書類と面接で伝えること

未経験の応募では、書き方で通るかどうかが変わります。何を書くべきかを整理します。

まず、経理に近い経験を掘り起こしてください。経理そのものの経験がなくても、数字を扱った経験は多くの方が持っています。店舗のレジ締め、在庫の棚卸し、売上の日報の作成、備品の発注と請求書の確認、医療事務のレセプト点検。いずれも「決められた基準に照らして数字を合わせる」仕事です。これらは経理の適性を示す材料になります。

次に、正確さを裏づける具体例を書きます。「丁寧です」では伝わりません。「レジ締めの誤差を毎日記録し、原因を翌日に報告する運用を続けた」のように、行動で書いてください。経理の採用で見られているのは、ずれに気づける人かどうかです。

三つめに、会計ソフトを触った経験を書きます。仕事で使っていなくても構いません。副業の帳簿や家計の記録で使ったことがあれば、ソフト名を挙げて書いてください。触ったことがあるかどうかで、教える側の手間が変わるからです。

四つめに、在宅で働ける環境を具体的に書きます。作業する部屋があるか、回線の状況はどうか、作業に充てられる時間帯はいつか。在宅の採用では、この情報が意外に重く見られます。書いていない応募者より、書いている応募者のほうが安心されます。

面接では、分からないことを聞ける人かどうかも見られます。経理で最も困るのは、分からないまま処理を進められることです。「判断に迷ったときは、どこに確認すればよいでしょうか」と自分から聞くと、その姿勢が伝わります。

※ 応募時に前職の会社の具体的な取引内容や取引先名を書くのは避けてください。守秘の義務が残っている場合があります。数字の規模を伝えたいときは「取引先は数十社」といった範囲で書けば足ります。

月初と月末の一日の流れ

経理の仕事は、月の中で忙しさが大きく波打ちます。この形を知らないと、生活に組み込めません。

月初は最も忙しい時期です。前月の取引を締める作業が集中します。請求書の発行、支払の準備、経費精算の締切、前月分の仕訳の確認。だいたい第1営業日から第10営業日あたりが山になります。在宅であっても、この期間は決められた時間に作業できる状態を求められることがあります。

月の中旬は比較的落ち着きます。日々の入力と、入金の確認が中心です。この時期に自分の作業の見直しや、分からなかった点の確認をしておくと、次の月初が楽になります。

月末は支払と請求の準備で再び動きます。支払のデータを作り、請求書の内容を確定させる。取引先の締め日に合わせた作業もここに入ります。

年間で見ると、決算期の前後がもう一段の山です。3月決算の会社なら、3月から5月にかけて作業が増えます。会計事務所で働く場合は、確定申告の時期である2月から3月が最大の繁忙期になります。

この波を踏まえると、在宅の経理は「毎日同じ時間だけ働く」形になりにくいことが分かります。月初に多く、中旬に少なく、月末にまた増える。この形を家庭の予定と合わせられるかどうかが、続けられるかの分かれ目になります。面接で繁忙期の働き方を確認する理由もここにあります。

会計事務所で働く場合の違い

会計事務所や税理士事務所で働く場合は、一般の会社の経理とは仕事の形が変わります。狙い目である一方で、違いを知っておく必要があります。

最大の違いは、複数の会社を担当することです。一社の経理をずっと見るのではなく、業種も規模も違う会社の記帳を並行して進めます。覚える量は多いですが、短い期間で幅広い経験が積めます。未経験から実務経験を作る場としては効率がよいのです。

もう一つの違いは、繁忙期の集中度です。確定申告の時期は業界全体が動きます。この時期に働ける状態であることが、採用の条件になることもあります。

守秘の要求も一段厳しくなります。顧客である会社の情報を扱うので、事務所の規定は細かく定められています。家族に仕事の内容を話すことすら制限される場合があります。これは窮屈ではなく、職業として当然の枠組みです。

※ 事務所によっては、担当する会社の数が多すぎて教える余裕がないところもあります。面接で「未経験の方は最初に何社を担当しますか」「質問はどなたにできますか」と確認してください。ここが曖昧な事務所は、入ってから苦しくなります。

覚える順序を間違えないでください

未経験から在宅の経理を目指すとき、何から手をつけるかで進み方が変わります。順序を提案します。

最初は簿記の基礎です。仕訳の考え方が分からないと、入力の仕事すら理解できません。商業簿記の3級の範囲を一通り押さえるだけで、求人票に書かれた業務の意味が分かるようになります。資格を取ることが目的ではなく、言葉が通じるようになることが目的です。

次に会計ソフトの操作です。クラウド型の会計ソフトは個人向けのプランがあり、自分の家計や副業の記録で練習できます。実際に触った経験があると、面接での話が具体的になります。使ったソフトの名前を言えるだけで、通る確率が変わります。

三つめに表計算ソフトです。経理の実務では、会計ソフトから出したデータを表計算で整えて確認する作業が頻繁に発生します。並べ替え、条件による絞り込み、別の表との突き合わせ。この三つができれば実務では足ります。関数を暗記する必要はありません。

四つめに、書類の書き方です。請求書、見積書、納品書、督促の文書。形式を外すと相手に手間をかけるので、型を知っておくと安心です。ビジネス文書検定のような検定は、この領域を体系で押さえるのに向いています。実務で毎日使う知識なので、投資に対する見返りが分かりやすい部分です。

五つめが、制度の知識です。電子帳簿保存法とインボイス制度の要点を、国税庁の説明で押さえます。細かい要件を暗記する必要はありませんが、「どの書類をどう保存するか」の枠組みを知っていると、任される範囲が広がります。

この順序で進めると、三か月ほどで未経験可の求人に応募できる状態になります。逆に、資格の取得だけを先に積んでも、ソフトを触ったことがなければ実務で止まります。

在宅で数字とデータを扱うときの注意

経理の仕事は、会社のお金の情報と、取引先や社員の個人情報を扱います。家でこれを扱うということは、情報を家に持ち込むことでもあります。

作業する場所を決めてください。画面が家族の動線に向いていないか。書類を印刷して机に置いたままにしていないか。共有のパソコンで作業していないか。この三つは最低限の確認です。

データの持ち出しについては、会社の規定に従ってください。許可なく自分の端末に保存したり、個人のクラウドに置いたりすると、規定違反になります。多くの会社では、指定された環境の中だけで作業する仕組みになっています。不便に見えても、それは自分を守る仕組みでもあります。

通信環境も確認します。公共の無線を使って会計ソフトにつなぐのは避けてください。自宅の回線を使い、接続の設定は会社の指示に従います。

紙の書類を扱う場合は、保管と処分の方法を決めておきます。捨てるときは細かく裁断する。これは当たり前のようで、在宅では抜けやすいところです。

※ 万が一、情報が外に出る可能性がある事態が起きたときは、隠さずすぐに会社へ報告してください。対応が早ければ被害は小さく収まります。黙っていて後から発覚するほうが、はるかに重い結果になります。

未経験から在宅の経理に入る道筋

最後に、現実的な進み方を整理します。

段階を三つに分けて考えてください。第一段階は、経理の一部の作業を在宅で請ける段階です。記帳、入力、照合。ここは未経験でも入口があります。会計事務所の補助や、業務委託の記帳代行が入りやすい経路です。

第二段階は、月次の締めまでを任される段階です。ここに進むと、在宅を前提とした求人に応募できる層に入ります。実務経験として数えられるのはこの段階からです。第一段階で得た経験を、どの会社のどの業務をどれだけ担当したかという形で書けるようにしておいてください。

第三段階は、複数の会社の経理を並行して請ける段階です。時間で売るのではなく、月額で請ける形になります。ここまで来ると働く場所と時間を自分で決められます。

比較の物差しとして、他の職種の単価の動きを見ておくのも無駄ではありません。ソフトウェア作成者の年収・単価相場のように経験年数が単価に反映されやすい職種と並べると、経理では年数よりも「担当できる範囲の広さ」が値段を決めていることがはっきりします。業務そのものを整える側に回る方向を考えるなら、AIコンサル・業務活用支援のお仕事にまとまっている業務の区分が参考になります。経理の知識を文章にして対価を得る道もあり、その場合の単価感は著述家,記者,編集者の年収・単価相場で確かめられます。文章で稼ぐ手順そのものはWebライターが文字単価を上げる方法【2026年版】|1円→5円のステップに段階で整理されています。

在宅ワークと業務委託の市場を20年見てきた運営者の立場から、観察を一つ書きます。経理の在宅で長く続いている方には共通点がありました。数字を入れるだけでなく、気づいたことを短く報告していたのです。「この取引先は毎月入金が遅れています」「この経費は科目が年度でぶれています」。こうした報告は、依頼した側にとって最も価値のある情報です。入力の担当者から、相談される相手に変わる瞬間がここで生まれます。

額面と手取りの話もしておきます。同じ仕事でも、間に入る事業者の数だけ手元に残る額は薄くなります。中間の手数料が乗らない直接のやり取りなら、頼む側は同じ予算でより多く頼めて、受ける側の手取りは厚くなります。運営者として見てきた限りでは、手数料0%で直接つながる形に移した方は、単価の交渉をする前に、残る額の違いで働き方の余裕が変わっています。

もう一つお伝えしておきたいことがあります。在宅の経理は「家でできる簡単な仕事」として紹介されることがありますが、実際には責任のある仕事です。数字を一つ間違えれば、支払が遅れ、取引先に迷惑がかかります。ただ、だからこそ代わりが見つかりにくく、続けていれば仕事が途切れにくい職種でもあります。入口の狭さと、入ったあとの安定は裏表の関係にあります。最初の半年を越えれば、景色が変わります。

在宅の経理求人の探し方に戻ります。やることは三つです。狙う層を未経験可に絞る。会計事務所と公的な職業紹介を優先して探す。そして契約の形と条件を文書で確かめる。この順で動けば、未経験からでも入口は見つかります。条件を確かめることを遠慮しないでください。それは権利です。

よくある質問

Q. 未経験でも在宅の経理求人に応募できますか?

できます。ただし在宅可の経理求人は「実務経験3年以上」を求める層と、作業の一部を任せる未経験可の層に分かれています。未経験の方は後者を狙ってください。会計事務所や税理士事務所の補助、記帳代行の業務委託が入りやすい経路です。公的な職業紹介の窓口で具体的に条件を伝えて探すのも有効です。

Q. 未経験ではどこまでの仕事を任されますか?

仕訳の入力と証憑の整理、請求書の発行と入金の照合、経費精算のチェック、支払データの作成までが一般的な範囲です。決算書の作成、税務申告、資金移動の実行は任されません。記録する人と実行を承認する人を分けるのは、間違いや不正を見つけるための仕組みだからです。

Q. 「在宅OK」と書かれていれば完全在宅ですか?

そうとは限りません。業務内容に郵便物の対応、来客応対、現金の出納、押印が含まれていれば、その分だけ出社が発生します。試用期間中は出社という条件が付くこともあります。応募前に在宅の日数と、会計ソフトがクラウド型かどうかを確認してください。

Q. 業務委託で請ける場合、何を確認すればよいですか?

取引条件が書面または電磁的方法で明示されているかを確認してください。口頭で伝えることは認められていません。業務の内容、納品の期日、報酬の額と支払期日が示されているかを見ます。報酬の支払期日は受領した日から起算して60日以内と定められています。1か月以上の委託では報酬の減額や不当なやり直しの要求も禁止されています。

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年2月15日最終更新:2026年10月14日
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