インスタ運用代行の副業の始め方2026|未経験の単価相場と注意点

河野 あかり
河野 あかり
インスタ運用代行の副業の始め方2026|未経験の単価相場と注意点

この記事のポイント

  • インスタ運用代行の副業は未経験からでも始められます
  • 案件タイプ別の単価相場早見表
  • ステマ規制など受注前に確認すべき法規制

Instagram運用代行は、副業として始めやすいマーケティング業務の一つだ。特別な資格は不要で、スマホとパソコンがあれば自宅で完結する。しかし「誰でも簡単に稼げる」かと言えば、そうではない。

SNS運用代行の副業案件は月2〜20万円程度の相場で推移しており、月5万円台の案件は「投稿+コメント対応」のように「戦略」と「分析」を伴う業務範囲に集中している。この記事では、未経験からInstagram運用代行の副業を始めて、案件相場を踏まえた月5万円水準を目指すまでのロードマップを、具体的に解説する。

なお、2023年10月にはステルスマーケティング規制(景品表示法に基づく新ルール)が施行され、さらに2024年11月にはフリーランス保護新法が施行されるなど、インスタ運用代行の実務に直接影響する法規制の整備が続いている。本記事では、案件相場を踏まえた月5万円水準までのロードマップに加えて、これらの法規制への実務対応、案件タイプ別の単価相場早見表、受注前にクライアントと確認すべきチェックリストもまとめた。

2026年最新:インスタ運用代行に関わる法規制まとめ

インスタ運用代行を副業として始める前に押さえておきたいのが、2023年以降に相次いで整備された法規制だ。特に実務への影響が大きいのが、2023年10月施行のステルスマーケティング規制(ステマ規制)と、2024年11月施行のフリーランス保護新法の2つ。まずステマ規制の要点を確認し、次の見出しでフリーランス保護新法を解説する。

2023年10月施行のステマ規制とは

インスタ運用代行の実務に最も影響が大きいルール変更が、2023年10月1日に施行されたステルスマーケティング規制(ステマ規制)だ。「法改正」と紹介されることが多いが、正確には景品表示法の条文そのものの改正ではなく、同法第5条第3号の規定に基づいて「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」が不当表示として新たに指定されたもの(令和5年内閣府告示第19号)である。詳細は消費者庁の告示・運用基準の公表ページで確認できる。

項目 内容
施行日 2023年(令和5年)10月1日
法的根拠 景品表示法第5条第3号に基づく告示指定(令和5年内閣府告示第19号)
規制対象 商品・サービスを供給する事業者(広告主)
第三者(インフルエンサー・運用代行者等) 規制の直接の対象外
違反した場合 事業者に対して措置命令(誤認の排除・再発防止策の実施等)

消費者庁の解説ページによれば、規制の対象となるのは商品・サービスを供給する事業者(広告主)であり、広告・宣伝の依頼を受けたインフルエンサー等の第三者は規制の対象とはならない。また、告示に違反する行為が認められた場合、消費者庁は事業者に対し、誤認の排除や再発防止策の実施などを命じる措置命令を行う。

「広告」であるにもかかわらず、「広告」であることを隠すこと、これがいわゆる「ステルスマーケティング」です。事業者の広告であるにもかかわらず、第三者の感想を装うなど、消費者が広告であることを判別することが困難な表示は景品表示法違反となります。 消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。」

消費者庁はこれまでも、景品表示法上の不当表示(ステマ規制違反を含む)を理由に事業者へ措置命令を行った事例を公表している。個別の事業者名・時期をここで断定することは避けるが、消費者庁の公表資料で随時確認できるため、気になる場合は最新の公表内容を直接チェックしておきたい。

運用代行者が実務で対応すべきこと

規制の直接の対象が広告主だとしても、運用代行者が無関係というわけではない。代行者が制作・投稿したコンテンツが原因でクライアントが措置命令を受ければ、信頼を失い契約継続は望めない。実務では以下を徹底したい。

  • 広告にあたる投稿には、事業者の表示であることが一般消費者に分かる表記を入れる運用をクライアントと取り決める
  • 第三者の感想を装う投稿(やらせレビューの依頼・代行など)は引き受けない
  • PR案件・タイアップ投稿を扱う場合は、表記の方針を受注前に確認しておく
  • 具体的な表示方法の判断に迷ったら、消費者庁「ステルスマーケティングに関するQ&A」や運用基準を参照する

投稿前のセルフチェックとして、次の4点を毎回確認する習慣をつけておくと、措置命令リスクを実務レベルで下げられる。

PR表記セルフチェックリスト

  • 投稿がクライアントの依頼による広告・宣伝であることを、一般消費者が投稿単体で判別できるか
  • 「PR」「広告」「タイアップ」等の表記が、埋もれず認識できる位置・文字サイズで入っているか
  • ハッシュタグの末尾など目立たない場所だけに表記を埋没させていないか
  • 第三者の感想を装う表現(やらせレビュー的な言い回し)になっていないか

たとえば、化粧品ブランドから依頼を受けて「商品を使ってみた感想」として投稿する場合、投稿内に広告であることを示す表記がなければ、一般消費者はインフルエンサー個人の自発的な感想だと誤認する可能性がある。こうした投稿は、ステマ規制が想定する「事業者の表示であることを判別することが困難な表示」に該当しうる。運用代行者としては、こうした具体例をクライアントとの契約時にすり合わせ、「どの投稿がPR表記の対象か」を事前に合意しておくと実務が回しやすい。

「ステマ規制を理解している運用代行者」であることは、クライアントへの提案時の差別化ポイントにもなる。法令対応をリスクではなく強みに変えよう。

インスタ運用代行が特に注意すべきケース

Instagram運用代行の実務では、以下のようなケースでステマ規制への配慮が特に必要になる。

  • クライアントの商品・サービスを紹介する「タイアップ投稿」を、通常の投稿と見分けがつかない形で作成する場合
  • クライアントから「広告っぽさを消してほしい」「自然な感想に見せてほしい」と依頼された場合
  • フォロワーやいいねの水増し(購入・自動ツールでの獲得)をクライアントから求められた場合
  • 他社の投稿デザインやキャプションをそのまま模倣し、著作権上の問題が生じうる場合

これらは、単にステマ規制だけでなく、プラットフォームの利用規約や著作権法にも関わる論点だ。受注前に「表記や施策の方針で譲れない線」を自分の中で決めておくと、クライアントとの交渉がぶれない。

フリーランス保護新法で運用代行の受注はどう変わるか

ステマ規制と並んで、2024年11月1日に施行された「フリーランス保護新法」(正式名称:特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)も、運用代行を副業として受注する際に確認しておきたい法規制だ。この法律は、フリーランス(特定受託事業者)に業務委託をする事業者に対して、一定の義務を課すもの。

この法律が保護の対象とするのは「特定受託事業者」、つまり従業員を雇用していない個人事業主や一人社長の法人など、フリーランスとして業務委託を受ける事業者だ。副業でインスタ運用代行を請け負う場合も、多くはこの「特定受託事業者」に該当する。一方、業務委託をする側は「業務委託事業者」と呼ばれ、そのうち一定の要件を満たす事業者(従業員を使用する事業者等)が「特定業務委託事業者」として、以下の義務を負う。

発注事業者に課される主な義務

義務項目 内容
取引条件の明示 業務委託の内容・報酬額・支払期日等を書面またはメール等で明示する
報酬の支払期日 給付を受領した日から原則60日以内のできる限り短い期間内に支払う
募集情報の的確表示 クラウドソーシング等での募集情報を虚偽・誤解を招く内容にしない
中途解除等の事前予告 一定の継続的業務委託を中途解除・不更新する場合、原則30日前までに予告する

取引条件の明示義務は、口頭やチャットのやり取りだけで契約内容が曖昧なまま業務が始まってしまうケースを防ぐことを目的としている。運用代行の場合、業務範囲(投稿本数、対応SNS、コメント対応の有無等)や報酬額、支払期日が明記されているかを、契約時に必ず確認したい。報酬の支払期日については、給付を受領した日から原則60日以内のできる限り短い期間内に支払うことが求められており、締め日から支払いまでのサイトが極端に長い契約には注意が必要だ。募集情報の的確表示義務は、クラウドソーシングサービスや求人サイトに掲載される募集内容が、実態と異なる好条件を掲げていないかを対象事業者に求めるもの。継続的な業務委託を中途解除・不更新とする場合の30日前予告義務は、フリーランス側が急に収入源を失うことを防ぐための規定であり、長期契約を前提とした副業案件を受ける際に特に重要になる。

運用代行の受注者が契約前に確認すべきこと

  • 業務委託条件(業務範囲・報酬額・支払期日等)が書面またはチャット等の記録に残る形で明示されているか
  • 報酬の支払期日が明記されているか(口頭のみの約束で終わっていないか)
  • 求人・募集ページの記載内容が、実際の業務範囲・報酬と食い違っていないか
  • 契約が長期・継続前提の場合、途中解除や更新しない場合の予告ルールが契約書に書かれているか

フリーランス保護新法は発注事業者側に義務を課す法律だが、受注者側がこれらのポイントを知っておくことで、「契約書を用意してほしい」「支払期日を明記してほしい」と根拠を持って交渉できるようになる。制度の詳細は、法律を共管する公正取引委員会・中小企業庁の公表資料で随時確認できる。後述の「受注前にクライアントと確認すべき事項チェックリスト」でも、この観点を反映している。

Instagram運用代行の業務内容

一口に「Instagram運用代行」と言っても、クライアントによって依頼される業務範囲はかなり幅がある。投稿の企画・作成だけを任される案件もあれば、コメント対応や分析レポートまで一括で任される案件もある。まずは業務ごとの所要時間感を把握し、自分がどこまで対応できるか見極めることから始めたい。

副業で請け負う一般的な業務

業務 内容 所要時間(月間)
投稿企画・作成 フィード投稿の企画、画像・キャプション作成 8〜15時間
リール動画制作 ショート動画の企画・撮影・編集 5〜15時間
ストーリーズ運用 ストーリーズの企画・投稿・アンケート設計 3〜5時間
コメント・DM対応 フォロワーとのコミュニケーション 5〜10時間
ハッシュタグ調査 効果的なハッシュタグの選定と管理 2〜3時間
分析レポート インサイトデータのまとめ、改善提案 3〜5時間

月間合計で約25〜50時間程度。本業が平日フルタイムの場合、平日の夜と週末で十分に対応できる業務量だ。

対応パターン別の副業モデル

パターン 月間稼働時間 月収目安 クライアント数
投稿作成のみ(月10本) 10〜15時間 2〜5万円 1〜2社
投稿+コメント対応 20〜30時間 5〜10万円 1〜2社
投稿+分析+改善提案 30〜45時間 8〜15万円 2〜3社

この対応パターンからも分かるとおり、月間稼働時間と月収の関係はほぼ比例している。稼働時間を増やさずに月収を伸ばすには、投稿作成だけでなく分析・改善提案まで踏み込み、1時間あたりの単価を上げていく方向性が現実的だ。

未経験から月5万円稼ぐまでのロードマップ

未経験からInstagram運用代行の副業を始める場合、いきなり案件を探すよりも、自分のアカウントでの練習期間を挟んだほうが結果的に近道になる。以下の5ステップを、目安として半年程度かけて進めていくイメージだ。

STEP1:自分のアカウントで練習する(1〜2ヶ月目)

まずは自分のInstagramアカウントを本気で運用する。テーマを決めて統一感のある投稿を続け、フォロワーの反応を分析する。

やること

  • テーマアカウントを新規作成(料理、ペット、旅行、インテリアなど好きなジャンル)
  • Canvaでフィード投稿のデザインを統一
  • 週3〜5回の投稿を2ヶ月間継続
  • インサイトのデータを読む習慣をつける

自分のアカウントが「ポートフォリオ」になる。クライアントは「あなた自身のInstagramをどう運用しているか」を見て判断する。この段階では収益化を急がず、フォロワーの反応やインサイトの読み方に慣れることを優先したい。

STEP2:必要なスキルとツールを習得する(2〜3ヶ月目)

習得すべきスキル

  • Canva Proでの画像・動画制作
  • CapCutでのリール動画編集
  • インサイトデータの読み方
  • 効果的なキャプションのライティング
  • ハッシュタグ戦略

おすすめの学習リソース

リソース 内容 費用
Instagramの公式クリエイターアカデミー 基礎知識 無料
Udemy(Instagram運用講座) 実践的なノウハウ 2,000〜5,000円
YouTube 最新テクニック 無料
書籍(Instagram完全マニュアル等) 体系的な知識 1,500〜2,000円

ここで学ぶスキルは、単に投稿を作れることではなく、インサイトの数字を根拠に次の投稿内容を提案できることに直結する。数字の裏付けがある提案ができるようになると、STEP5で単価を上げる際の説得材料になる。

STEP3:最初の案件を獲得する(3〜4ヶ月目)

案件獲得の方法

方法 難易度 おすすめ度
クラウドソーシング(@SOHO等) ★★★★★
知人の店舗・サービスに提案 ★★★★☆
SNSでの募集に応募 ★★★★☆
ココナラなどのスキルマーケット ★★★☆☆
直接DMで営業 ★★★☆☆

私はAIツールの研究だけでなく、SNSマーケティングの実態もリサーチしているが、副業として最初の案件を獲得するならクラウドソーシングが最も現実的だ。クラウドソーシングでの仕事の探し方を参考に、提案文を工夫しよう。提案文では、自分のアカウント運用実績(フォロワー数の推移やエンゲージメント率)を具体的な数値で示すと、未経験でも信頼を得やすい。

STEP4:実績を積んでクライアントを増やす(4〜6ヶ月目)

最初の1社で成果を出し、それをポートフォリオに追加する。並行して2社目のクライアントを獲得する。月5万円は「1社で月5万円」か「2社で月2.5万円ずつ」が現実的な組み合わせ。ポートフォリオには、投稿前後の数値変化だけでなく「なぜその施策を提案したか」という思考プロセスも記載すると、次のクライアント獲得時の説得力が増す。

STEP5:単価を上げる(6ヶ月目以降)

投稿作成だけでなく、分析レポートの提供や改善提案ができるようになると、単価が上がる。「投稿代行」から「SNSマーケティングの運用パートナー」にポジションを上げることが重要。投稿代行から運用パートナーへの移行期には、月次レポートに「次月の改善提案」を必ず添える運用に切り替えると、クライアント側の評価が変わりやすい。

案件を掛け持ちする際の注意点

月5万円を早く達成しようと複数社を同時に受けたくなるが、副業でクライアント数を増やす際は以下に注意したい。

  • 各クライアントの投稿スケジュール・承認フローが重なり、本業のある平日夜に作業が集中しないか
  • クライアントごとに素材の提供タイミングが違うため、対応漏れが起きないよう管理ツール(Notion等)で一元管理する
  • 1社あたりの業務範囲を広げすぎず、まずは「投稿+コメント対応」程度の負荷で複数社に慣れる
  • クライアントの競合にあたる企業を同時に受けていないか確認する

必要なツール

副業でInstagram運用代行を続けるうえでは、制作ツールと管理・分析ツールを最低限そろえておくと、限られた稼働時間を効率的に使える。無料で始められるツールも多く、初期投資を抑えて始められるのがこの副業の利点でもある。

制作ツール

ツール 用途 費用 必須度
Canva Pro 投稿画像・ストーリーズのデザイン 約1,500円/月 ★★★★★
CapCut リール動画の編集 無料(Pro版あり) ★★★★★
InShot 簡易動画編集 無料(Pro版あり) ★★★☆☆
Lightroom Mobile 写真の加工・フィルター 無料(Premium版あり) ★★★☆☆

管理・分析ツール

ツール 用途 費用 必須度
Meta Business Suite 投稿予約・インサイト分析 無料 ★★★★★
Buffer 投稿スケジュール管理 無料〜$6/ch ★★★★☆
Notion コンテンツカレンダー管理 無料 ★★★★☆
Later ビジュアルプランナー 無料〜$25/月 ★★★☆☆

初期投資はCanva Proの月額1,500円程度で始められる。Meta Business Suiteは無料で投稿予約もインサイト分析もできるので、最初はこれで十分。マーケターのツール比較でより詳しく解説している。

ポートフォリオの作り方

未経験からInstagram運用代行の案件を獲得するうえで、ポートフォリオは実務経験の代わりになる最重要の材料だ。自分のアカウントでの運用実績を、数字と具体例の両方で見せられるように準備しておきたい。

クライアントに見せるべき内容

項目 記載例
自分のアカウント フォロワー数、エンゲージメント率の推移
運用実績 「3ヶ月でフォロワー500→2,000人に成長」
投稿サンプル デザインの統一感、キャプションの質
分析レポートサンプル インサイトデータを基にしたレポート
得意ジャンル 美容、飲食、ファッション、不動産など

ポートフォリオのフォーマット

  • Notionでポートフォリオページを作成し、URLを共有する
  • Canvaでスライド形式のポートフォリオを作成する
  • 自分のWebサイト(WordPress/Wix)に掲載する

案件の相場と選び方

副業向けのInstagram運用案件の相場

業務範囲 月額相場 投稿頻度の目安
フィード投稿のみ(月8本) 2〜5万円 週2回
フィード+ストーリーズ 5〜8万円 週2〜3回
フィード+ストーリーズ+リール 8〜15万円 週3〜5回
上記+コメント・DM対応 10〜20万円 毎日

案件タイプ別の単価相場早見表

業務範囲・稼働時間・月収目安をまとめると、案件タイプごとの相場は次のとおりになる。受注前に「報酬と稼働時間が見合っているか」を判断する基準にしてほしい。

案件タイプ 月額相場 月間稼働時間の目安 想定クライアント数
投稿作成のみ(月8〜10本) 2〜5万円 10〜15時間 1〜2社
投稿+コメント・DM対応 5〜10万円 20〜30時間 1〜2社
投稿+分析レポート+改善提案 8〜15万円 30〜45時間 2〜3社
フィード+ストーリーズ+リール+コメント・DM対応 10〜20万円 毎日対応が前提 1社

この早見表を見ると分かるとおり、月5万円という水準は、単体の案件で一気に到達する金額というより「業務範囲を広げる」か「案件数を増やす」ことで届く相場帯にある。月5万円ラインを狙うなら、「投稿+コメント対応を1社」か「投稿作成のみを2社」の組み合わせが現実的だ。分析・改善提案まで担えるようになると、相場表の上位帯(8〜15万円)に単価が伸びていく構造になっている。

インスタ運用代行の需要動向

SNSアカウントの運用を外部のフリーランス・代行者に委託する動きは、企業のマーケティング施策の一つとして定着しつつある。@SOHOのようなクラウドソーシングサービスでも、SNS運用代行・SNS広告関連の募集は継続的に掲載される分野であり、投稿制作だけでなく分析・改善提案までできる人材への需要が相対的に高い傾向にある。月5万円という水準は、「案件を1つ受けて終わり」ではなく、前述の案件相場を踏まえて業務範囲や案件数を調整しながら積み上げていく金額と捉えるのが実態に近い。

良い案件の見分け方

  • 業務範囲が明確に記載されている
  • 投稿頻度と報酬が見合っている
  • 素材(写真・動画)の提供方法が決まっている
  • コミュニケーション方法が明確(Slack、LINE等)
  • 報酬の支払期日が明記されている(フリーランス保護新法の観点でも重要なポイント)

避けるべき案件の特徴

  • 「月3万円で毎日投稿+分析+コメント対応」のような報酬と業務量が見合わない案件
  • 「フォロワー○万人保証」のような非現実的なKPIを求める案件
  • 契約書や業務委託契約のない案件
  • 支払期日や契約解除条件について何も取り決めがない案件

Instagram運用代行の注意点

副業としての法的注意

項目 注意点
会社の副業規定 勤務先の就業規則で副業が認められているか確認
確定申告 副業収入が年間20万円を超えたら確定申告が必要
住民税 確定申告時に「自分で納付(普通徴収)」を選択
契約形態 業務委託契約書を必ず締結する

会社員が副業として運用代行を始める場合、まず勤務先の就業規則を確認しておきたい。副業を許可制・届出制としている企業も多く、無許可のまま始めるとトラブルの原因になる。また、業務委託契約であっても、実質的に発注者の指揮命令下で継続的に働く実態があると、雇用契約とみなされるリスクもゼロではない。業務範囲・稼働時間・報酬体系が「独立した業務委託」の実態を伴っているかは、契約内容とあわせて意識しておきたいポイントだ。

確定申告の要否は感覚で判断せず、国税庁の基準を確認しておきたい。給与所得者については、給与以外の所得金額の合計が一定額を超える場合に確定申告が必要とされている。

給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く)の合計額が20万円を超える人は、確定申告が必要です。 国税庁「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」

運用上の注意

  • クライアントのアカウントのログイン情報は厳重に管理する
  • 投稿前に必ずクライアントの承認を得るフローを作る
  • 個人的な意見や政治的な発言をクライアントのアカウントでしない
  • 著作権に注意(フリー素材の使用ルール、音楽のライセンス)

クライアントの依頼で投稿する場合は、ステルスマーケティング(ステマ)規制にも注意が必要だ。施行日や実務対応の詳細は、前述の「2026年最新:インスタ運用代行に関わる法規制まとめ」を参照してほしい。

よくある失敗パターン

  1. 単価が低すぎる案件を受けてしまう。時給換算で500円以下になっていないか確認する
  2. 業務範囲が曖昧なまま始めてしまう。「その他SNS関連業務」が際限なく広がる
  3. 自分のスキル以上の案件を受けてしまう。広告運用やインフルエンサーキャスティングは経験が必要
  4. コミュニケーション不足。クライアントの意向を確認せずに投稿してトラブルになる

受注前にクライアントと確認すべき事項チェックリスト

業務範囲の曖昧さと法令対応(ステマ規制・フリーランス保護新法・著作権)は、受注後にトラブル化しやすいポイントだ。契約前に以下を確認しておけば、「その他SNS関連業務」が際限なく広がる事態や、報酬と業務量のミスマッチを防げる。

業務範囲とフロー

  • 業務範囲(企画・制作・投稿・コメント対応・分析のどこまでか)と月間投稿本数
  • 素材(写真・動画・商品情報)の提供方法と提供頻度
  • 投稿前の承認フロー(誰が・いつまでに確認するか)
  • アカウント権限の共有方法(Meta Business Suiteでの権限付与か、ログイン情報の共有か)

報酬と契約

  • 月額報酬と支払いサイト(締め日・支払日)
  • 契約期間と解約条件(最低契約期間・更新の有無)
  • 業務委託契約書の締結(必ず書面で交わす)
  • 修正対応の回数・範囲の上限
  • 業務委託条件が書面(発注書・契約書・メール等)で明示されているか(フリーランス保護新法対応)
  • 報酬の支払期日が明記されているか

法令対応

  • PR案件・タイアップ投稿の有無と、その際の「広告」表記の方針(ステマ規制対応)
  • 使用素材の著作権・肖像権の権利処理を誰が行うか

このチェックリストを受注時のヒアリングシートとして使えば、クライアントからの信頼も得やすくなる。@SOHOのSNS運用代行・SNS広告のお仕事では、運用代行案件の仕事内容や単価相場を詳しく解説しているので、受注前に一度確認しておきたい。

月5万円を超えた後のキャリアパス

副業からステップアップする方向性

方向性 月収目安 必要なスキル追加
クライアント数を増やす 10〜20万円 効率的な運用体制
業務範囲を広げる(広告運用+分析) 15〜30万円 Meta広告、データ分析
TikTok/X等マルチSNSに拡大 15〜30万円 各プラットフォームの知識
フリーランスとして独立 30〜80万円 営業力、戦略設計

フリーランスとして独立する段階になると、ステマ規制やフリーランス保護新法への理解は「知っておくと安心」ではなく「クライアントから選ばれる理由」になる。契約条件を自分から整理して提示できる運用代行者は、複数社を掛け持ちする際の信頼性でも一歩リードできる。

SNSマーケターのフリーランス独立ガイドで、独立後のキャリアパスを詳しく解説している。SNS運用代行の収入相場も参照してほしい。

なお、ステマ規制や景品表示法の最新情報は消費者庁、確定申告や税務の詳細は国税庁の公式サイトで確認しておくと安心だ。

実際のタイムスケジュール例

本業がある状態で副業のInstagram運用代行を続けるには、1日単位の作業を細切れにして無理なく回せるスケジュールを組むことが欠かせない。以下は、投稿+コメント対応の案件を1社受けた場合の一例だ。

本業ありの副業運用スケジュール(クライアント1社の場合)

曜日 作業内容 所要時間
月曜(夜) 週の投稿計画確認、素材選定 1時間
火曜(夜) 投稿画像2本制作(Canva) 1.5時間
水曜 投稿1本公開、コメント対応 30分
木曜(夜) リール動画1本制作 2時間
金曜 投稿1本公開、コメント対応 30分
土曜 残りの投稿制作、来週の企画 2時間
日曜 インサイト確認、月次レポート準備 1時間

週の合計は約8〜9時間。月間で約35時間程度だ。クライアント数が増えると、この作業ブロックがそのまま複数社分積み重なるイメージになるため、案件を掛け持ちする際は前述の注意点も踏まえてスケジュールに無理がないか事前に見積もっておきたい。

よくある質問

Q. 実績が全くない未経験者でも、ポートフォリオは作れますか?

はい、作れます。実際の仕事としての実績がなくても「自主制作」や「架空のクライアントへの提案」という形で、あなたのスキルを証明することは可能です。大切なのは「何を作ったか」ではなく「どんな課題をどう解決しようとしたか」という思考プロセスを見せることです。

Q. 副業で運用代行をする場合、どれくらいの作業時間が必要ですか?

担当する業務範囲によりますが、1本の動画編集のみであれば1〜3時間程度が目安です。企画から投稿、分析まで全てを担当する場合は、リサーチや台本作成も含めて週に10時間以上の稼働が必要になることもあります。本業とのバランスを考え、最初は週に数本の編集案件から請け負い、無理のない範囲で進めることをおすすめします。

Q. 未経験者を狙った詐欺や、怪しい案件を見分ける方法はありますか?

「短時間で誰でも100万円」といった過度な高収入を謳うものや、仕事を開始する前に「登録料」や「教材費」として初期費用を請求してくる案件には決して手を出さないでください。信頼できる大手クラウドソーシングサイトを利用し、契約前にサイト外(LINE等)でのやり取りを強要してくるクライアントは避けるのが鉄則です。

Q. 全くの未経験ですが、何から始めたら良いですか?

まずは自分のSNSアカウントをAIで作ってみることです。Xで毎日3回投稿を、AIを使って1週間分予約投稿してみる。この「自分での実験」が、クライアントへの一番の提案資料になります。

Q. ポートフォリオサイトを作るのに、高価なツールやサーバーは必要ですか?

最初は無料のツールでも十分です。GitHub PagesやNotionを活用すれば、実質0円で公開することも可能です。ただし、独自ドメインを取得することで「長く活動を続けるプロ意識」をアピールできるため、月額1,000円程度の投資は早い段階で検討することをおすすめします。

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編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年3月6日最終更新:2026年7月7日
河野 あかり

この記事を書いた人

河野 あかり@SOHO編集部

AIツール研究家・元UI/UXデザイナー

UI/UXデザイン会社を経て、AIとデザインの融合に注力。Figma AI、Midjourney、GitHub Copilotなど最新AIツールの実践的な活用法を発信しています。

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