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基本情報技術者試験を独学で受ける|科目と勉強の順番

@SOHO編集部
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基本情報技術者試験を独学で受ける|科目と勉強の順番

この記事のポイント

  • ✓基本情報技術者試験は独学でも受けられる国家試験です
  • ✓科目Aと科目Bの出題形式と合格基準
  • ✓IPAが公表している合格率

基本情報技術者試験は、講座に通わなくても、市販の教材と情報処理推進機構(IPA)が公開している問題を使って独学で合格を目指せる国家試験です。 ただし、IPAが公表している合格率は直近で4割前後で、受けた人の半分以上が不合格になっています。 特に、プログラムの流れを読み解く科目Bでつまずく人が多く、勉強の順番を間違えると時間をかけても点が伸びません。 さらに2026年は、試験のシステムの入れ替えによる休止と、2027年度からの新しい試験制度への移行が重なる特別な時期です。 この記事では、IPAの公式の情報をもとに、試験の仕組み、受ける時期の考え方、独学で進める勉強の順番を、初めて受ける人に向けて整理します。

基本情報技術者試験はどんな試験か

基本情報技術者試験は、情報処理の促進に関する法律にもとづいてIPAが実施する、情報処理技術者試験の1つです。 略称はFEで、IPAは「ITエンジニアの登竜門」と位置づけています。 合格者には経済産業大臣の署名が入った合格証書が交付されます。

IPAが示している対象者は、ITを使ったサービスや製品、システム、ソフトウェアを作る人材に必要な基本的な知識と技能を持ち、実践的に使える力を身につけた人です。 求められる役割は、上位者の指導のもとで、システムの企画や要件定義、設計と開発、運用に参加することとされています。 つまり、プログラマーやシステムエンジニアとして働き始める人が、仕事の土台となる知識を一通り持っていることを示す試験です。

情報処理技術者試験には、易しいほうから、ITパスポート試験、情報セキュリティマネジメント試験、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験、高度試験という段階があります。 ITパスポート試験がITを使う側の人向けの基礎であるのに対し、基本情報技術者試験はITを作る側の人向けの基礎です。 受験資格に制限はなく、年齢や学歴、実務経験に関係なく誰でも受けられます。

科目Aと科目Bの出題形式と合格基準

基本情報技術者試験は、科目Aと科目Bの2つの試験を同じ日に受ける形です。 IPAの試験要綱にもとづいて整理すると、次のようになります。

項目 科目A 科目B
試験時間 90分 100分
出題形式 多肢選択式(四肢択一) 多肢選択式
出題数 60問(評価は56問) 20問(評価は19問)
問われる力 知識 技能
主な内容 テクノロジ、マネジメント、ストラテジの幅広い知識 アルゴリズムとプログラミング16問、情報セキュリティ4問
合格の基準 1,000点満点で600点以上 1,000点満点で600点以上

科目Aと科目Bの両方が基準点以上でないと合格になりません。 片方が高得点でも、もう片方が600点に届かなければ不合格です。 採点は、問題ごとの難しさを考えて点数を出す項目応答理論(IRT)という方式で、単純に正解した問題の数で点数が決まるわけではありません。 評価の対象にならない問題が含まれるのは、今後の試験で使う問題の難しさを測るためです。

科目Bのプログラムは、特定のプログラミング言語ではなく、IPAが定めた擬似言語で書かれています。 擬似言語とは、試験のために作られた、日本語に近い書き方でプログラムの流れを表す記法のことです。 PythonやJavaを知らなくても解けるように作られている一方で、変数や配列、繰り返しや条件分岐といったプログラムの基本の考え方は理解している必要があります。

試験はCBT方式で行われます。 CBTとは、全国のテスト会場に置かれたパソコンで受ける試験のことで、受験者が日時と会場を選んで予約します。 科目Aが終わってから科目Bを始めるまでに、最長10分の休憩を取れます。 受験手数料は7,500円(税込)です。

合格率から見た独学の難しさ

IPAは、基本情報技術者試験の受験者数と合格者数を月ごとに公表しています。 2026年10月21日時点の統計資料から、年度ごとの合格率を整理すると次のとおりです。

年度 受験者数 合格者数 合格率
令和5年度 121,611人 57,278人 47.1%
令和6年度 133,732人 54,501人 40.8%
令和7年度 147,186人 56,370人 38.3%
令和8年度(4月から9月) 66,597人 26,398人 39.6%

合格率はここ数年、4割前後で推移しています。 受験者の半分以上が不合格になっている試験なので、「基本」という名前から想像するほど易しくはありません。 受験を考える人の多くが参考にしている学習者の記録には、勉強時間の目安として次のような計算があります。

FEに合格するには、約200時間の勉強が必要といわれています。平日に毎日1時間、土日にそれぞれ2時間ずつ勉強したとしても、1週間の勉強時間:1時間×5日+2時間×2日=9時間⇨30週間超の勉強が必要となります。 出典: note.com(基本情報技術者試験の受験記録)

勉強時間は、ITの経験やプログラミングの経験によって大きく変わります。 IT企業で働いている人や、ITパスポート試験に合格している人は、科目Aの範囲の多くをすでに学んでいるので短くなります。 ITの仕事をしたことがなく、プログラミングにも触れたことがない人は、科目Bのために、プログラムの読み方から身につける時間が別に必要です。 自分がどちらに近いかを見極めて、無理のない期間で計画を立てることが、独学で続けるための第一歩です。

2026年12月28日からの休止と2027年度の新試験制度

いま基本情報技術者試験を受けようとしている人が、必ず押さえておきたいのが、試験の日程に関する2つの大きな変更です。

1つ目は、CBTの試験システムの入れ替えに伴う休止です。 IPAは、ITパスポート試験、情報セキュリティマネジメント試験、基本情報技術者試験の3つについて、2026年12月28日以降の試験の実施を休止すると発表しています。

2026年4月27日~4月30日は試験実施が休止です。また、試験会場によって試験開催日が異なることから、試験会場によっては、2026年12月27日よりも前に試験実施が休止となる場合もあります。なお、再開時期は決まり次第ウェブページでお知らせします。 出典: ipa.go.jp(CBT方式で実施する3試験区分における2026年5月以降の試験実施について)

2026年9月1日以降に申し込む場合、選べる試験日は申し込んだ日から2026年12月27日までに限られます。 会場によってはそれより前に試験が終わることもあり、年末に近づくほど希望の日時や会場が空いていない可能性が高くなります。 バウチャーチケット(受験料を前払いする券)の購入の受け付けも、2026年7月31日で一時停止されています。

2つ目は、試験制度そのものの見直しです。 経済産業省とIPAは、2027年度から新しい試験制度に移ることを予定しており、基本情報技術者試験は2027年度の春ごろに新しい制度で始まる予定とされています。 IPAは新しい制度の基本情報技術者試験のシラバス案(出題範囲の細かい一覧の案)を2026年9月30日に公開しており、科目Aの範囲に重点分野を設ける構成が示されています。 ただし、シラバス案は検討状況にもとづくもので、変わる可能性があるとIPAは説明しています。

この2つを合わせると、受ける時期の考え方は次のようになります。

  • 今年中の合格を狙う人は、すでに十分な準備ができている場合に限り、2026年12月27日までの空いている日で早めに予約する。
  • これから勉強を始める人は、2027年度の新しい制度で受ける前提で計画を立て、IPAのシラバス案とサンプル問題の公開を見ながら進める。

どちらの場合も、再開の時期や新しい制度の詳細はIPAの試験のページで発表されるので、勉強を始める前と申し込む前に必ず確かめます。 アルゴリズムやプログラミング、情報セキュリティ、ネットワーク、データベースといった基礎の知識は、制度が変わってもITの仕事の土台であることに変わりはありません。 発表を待つ間も、基礎の勉強を止める理由はありません。

11月から年末にかけてこれから勉強を始める人は、まず科目Aの教科書を1周読み、擬似言語の基本の書き方に慣れておくのが現実的です。 新しい制度のサンプル問題やシラバスが更新されたら、今の勉強の内容と重なる部分と、新しく加わる部分を見比べて、計画を直していきます。 すでに今の形式の教科書を持っている人も、基礎の分野はそのまま使えるので、買い直す前にIPAの発表を待って、変わった部分だけを補う方法も考えられます。

ITパスポート試験から受けるべきか

ITの知識がまったくない人は、先にITパスポート試験を受けるべきか迷うことがあります。 結論から言うと、どちらが合うかは、ITの用語にどのくらいなじみがあるかで決まります。

ITパスポート試験は、ITを使う側のすべての人に向けた基礎の試験で、経営や法律、プロジェクトの進め方、ITの基本的な仕組みを幅広く問います。 出題の範囲は、基本情報技術者試験の科目Aと重なる部分が多く、問われる深さが浅い試験です。 プログラムを読む問題はありません。

ITパスポート試験から受けたほうがよいのは、次のような人です。

  • ITの用語を聞いても、ほとんど意味が分からない
  • 長い期間の勉強を続けた経験がなく、まずは小さな合格で自信をつけたい
  • 仕事でITを使う立場で、作る側に回るかどうかはまだ決めていない

反対に、ITの仕事に就くことを決めている人や、プログラミングを少しでも学んだことがある人は、最初から基本情報技術者試験を目指しても遠回りにはなりません。 ITパスポート試験の範囲は基本情報技術者試験の科目Aの勉強でほぼ学べるので、2つを順番に受けると、重なる部分を2回学ぶことになるからです。 迷う場合は、科目Aの教科書の最初の数章を読んでみて、内容が理解できるかで判断する方法もあります。

勉強期間ごとの計画の立て方

独学の計画は、試験日から逆算して立てます。 ここでは、ITの基礎がある程度ある人が3か月で準備する場合と、ITが初めての人が6か月で準備する場合の例を示します。

時期 3か月で準備する場合 6か月で準備する場合
1か月目 科目Aの教科書を1周読み、科目Bのサンプル問題で形式を知る 科目Aの教科書の前半を読み、用語集を作り始める
2か月目 科目Aの問題演習と、科目Bの擬似言語の練習を並行する 科目Aの教科書の後半を読み、擬似言語の基本を学ぶ
3か月目 通しの練習と、間違えた問題の解き直し 科目Aの問題演習を分野ごとに進める
4か月目 科目Bの問題を毎日1問から2問解く
5か月目 科目Aと科目Bを交互に解き、苦手な分野を洗い出す
6か月目 本番と同じ時間で通しの練習をし、間違えた問題を解き直す

どちらの計画でも、1週間に1日は予備の日を設けておきます。 仕事や家庭の用事で予定どおりに進まない週があっても、予備の日で取り戻せれば計画全体が崩れません。 計画どおりに進まないときは、科目Aの細かい暗記を後回しにして、科目Bの練習を優先します。 科目Bは短期間で力を伸ばしにくく、直前の詰め込みが効きにくいからです。

独学で進める勉強の順番

独学で基本情報技術者試験に取り組むときは、次の順番で進めると、時間を無駄にしにくくなります。

  1. 科目Bのサンプル問題を1問だけ解いてみる。最初に出題の形を知っておくと、科目Aの勉強のどこに力を入れるべきかが分かります。
  2. 科目Aの教科書を1周読む。テクノロジ、マネジメント、ストラテジの全体像をつかみます。最初から全部を覚えようとせず、分からない言葉に印を付けながら読み進めます。
  3. 擬似言語とアルゴリズムの基本を学ぶ。変数、配列、繰り返し、条件分岐、関数の呼び出しを、短いプログラムで1行ずつ追う練習をします。
  4. 科目Aの過去の公開問題を分野ごとに解く。間違えた問題は教科書に戻り、なぜその答えになるのかを説明できるまで読み直します。
  5. 科目Bの問題を時間を計って解く。1問あたり5分を目安に、プログラムの流れを紙に書きながら追う練習を重ねます。
  6. 情報セキュリティの問題を仕上げる。科目Bの4問は、知識と状況の読み取りの両方が問われます。
  7. 本番と同じ時間で通しの練習をする。90分と100分を続けて解き、集中力の配分を確かめます。

この順番の要点は、科目Bの練習を後回しにしないことです。 科目Aの暗記に時間をかけすぎて、試験の直前に科目Bの練習を始めると、プログラムを読む力が身につく前に本番を迎えてしまいます。 科目Aの教科書を1周読んだら、毎日の勉強のなかに科目Bの練習を少しずつ組み込むと、両方の力をそろえて伸ばせます。

科目Aの勉強で押さえるポイント

科目Aは範囲が広いので、全部を同じ重さで覚えようとすると時間が足りなくなります。 次の分野は、科目Bやほかの分野の土台にもなるので、優先して理解を固めます。

  • 基数変換と論理演算。2進数や16進数の計算、AND、OR、XORといった考え方は、多くの問題の前提になります。
  • データ構造。配列、リスト、スタック、キュー、木構造は、科目Bのアルゴリズムの問題でも繰り返し登場します。
  • ネットワーク。IPアドレス、プロトコル(通信の決まりごと)、ルータなど、通信の基本の仕組みを押さえます。
  • データベース。表の設計や、データを取り出すSQLの基本、正規化(データの重複をなくす設計の考え方)を学びます。
  • 情報セキュリティ。暗号、認証、攻撃の手口と対策は、科目Aと科目Bの両方で問われます。
  • プロジェクトマネジメントとシステム監査、経営や法律の基礎。暗記の比重が高いので、問題を解きながら覚えます。

用語の暗記は、意味を自分の言葉で1文にまとめると忘れにくくなります。 たとえば「キューとは、先に入れたデータを先に取り出す仕組みのこと」のように書き、例として「レジの行列」を添えておきます。 こうした自分用の用語集を作っておくと、試験の直前の見直しにも使えます。

科目Bの勉強で押さえるポイント

科目Bで点が取れない人の多くは、知識が足りないのではなく、プログラムを読む手順が定まっていません。 次の手順を毎回同じように繰り返すと、読み違いを減らせます。

  1. 問題文から、プログラムが何をするためのものかを先に読み取る。
  2. 変数と配列の名前と役割を書き出す。
  3. 小さな具体的な値を自分で決めて、プログラムを1行ずつ追い、変数の値の変化を表に書く。
  4. 繰り返しの1回目と最後の回の動きを特に丁寧に確かめる。
  5. 選択肢を1つずつ当てはめて、表の結果と合うものを選ぶ。

3の「値の変化を表に書く」作業をトレースと呼びます。 頭のなかだけで追おうとすると、繰り返しの回数や配列の位置を取り違えやすくなります。 CBTの会場では計算用のメモ用紙が配られるので、普段の練習から紙に書く習慣をつけておきます。 情報セキュリティの4問は、会社のなかで起きた出来事の説明を読み、適切な対応を選ぶ形が多いので、科目Aのセキュリティの知識を実際の場面に当てはめる練習をします。 たとえば、社員がなりすましのメールを受け取った、持ち出したパソコンをなくした、外部のサービスに社内の情報を登録した、といった場面で、まず何をすべきか、再び起きないようにするには何を決めるべきかを考える問題です。 用語の意味を覚えるだけでなく、「被害を広げないための対応」と「同じことを防ぐための対策」を分けて考える習慣をつけておくと、選択肢を絞りやすくなります。 IPAが公開している情報セキュリティの資料や、自分の勤め先のセキュリティの決まりを読み、実際の職場ではどう対応しているかを照らし合わせるのも、よい練習になります。

プログラミングの経験がない人は、科目Bの練習の前に、無料で使える学習用の環境で簡単なプログラムを書いてみるのも効果的です。 数字を並べ替える、合計を出す、といった短いプログラムを自分で書いて動かすと、擬似言語のプログラムを読むときにも、動きを想像しやすくなります。

独学でつまずきやすい場面と立て直し方

独学では、誰にも相談できないまま手が止まってしまう場面がいくつかあります。 よくある場面と、立て直し方を整理します。

1つ目は、科目Aの教科書を読み進めても内容が頭に残らない場面です。 この場合は、読む量を減らして、問題を解く量を多くします。 1つの章を読んだら、すぐにその章の問題を解き、間違えた問題の説明だけを読み直すと、必要なところに絞って覚えられます。

2つ目は、科目Bのプログラムを読んでも、何をしているのかが分からない場面です。 この場合は、問題を解くのをいったんやめて、変数の値の変化を表に書くトレースの練習だけを繰り返します。 最初は3行から5行の短いプログラムで、繰り返しの1回ごとに変数がどう変わるかを書き出します。 短いプログラムを確実に追えるようになってから、長い問題に戻ると、読み方の型が身についていきます。

3つ目は、模擬の問題で点数が伸びず、やる気が落ちてくる場面です。 点数そのものより、分野ごとの正答率を記録して、伸びている分野を確かめます。 全体の点数が変わらなくても、苦手だった分野の正答率が上がっていれば、勉強は確実に進んでいます。

4つ目は、仕事が忙しくて勉強の時間が取れなくなる場面です。 この場合は、1日の勉強を問題1問だけに減らしてでも、毎日続けることを優先します。 何日も空けてしまうと、再開するときの負担が大きくなり、そのままやめてしまうことが多いからです。

CBTの試験を申し込むときの確認事項

基本情報技術者試験は、IPAの案内から試験の申し込みのページに進み、利用者の登録をしてから、試験の日時と会場を選んで申し込みます。 申し込むときは、次の点を確かめておきます。

  • 希望する会場と日時に空きがあるか。年末に近づくほど混みやすくなります。
  • 申し込んだあとに試験日を変更する場合の期限と、選べる最後の試験日
  • 受験料の支払い方法と、支払いの期限
  • 当日に必要な本人確認の書類と、会場に持ち込めるもの
  • 試験の結果と合格発表の確かめ方

試験の休止に向けて、申し込んだあとに試験日を変更できる範囲も限られています。 IPAの案内では、試験日を変更する場合に選べる最後の試験日も2026年12月27日までとされているので、予約した日に受けられない事情が出てきても、年をまたいで延ばすことはできません。 空席がない場合も含めて、選べる最後の試験日までに受けられなかったときの受験料は返されないとIPAは案内しています。 申し込む前に、受験できる日程を確実に確保できるかを考えておきます。

独学で使う教材と公式の資料

独学の教材は、市販の教科書1冊と、IPAが公開している問題を中心に組み立てるのが基本です。 教材を何冊も買い集めるより、1冊を繰り返し読んで、問題で確かめるほうが知識が定着します。

IPAは、基本情報技術者試験のページで、出題範囲や出題形式を示した試験要綱とシラバス、サンプル問題、公開問題を提供しています。 試験の範囲で迷ったときは、市販の教材の説明よりも、IPAの試験要綱とシラバスを優先して確かめます。 試験の概要はIPAの基本情報技術者試験のページで確かめられます。

市販の教科書を選ぶときは、次の点を確かめます。

  • 現行の科目Aと科目Bの形式に対応しているか。古い形式の教材は出題の形が違います。
  • 科目Bの擬似言語の解説が、図や表を使って丁寧に書かれているか。
  • 問題に解説が付いていて、間違えた理由が分かるか。
  • 2027年度以降に受ける場合は、新しい制度への対応がいつ出るかを出版社の案内で確かめる。

科目A免除制度と講座を使う選択肢

独学で進めるか迷う人は、IPAの科目A試験免除制度も知っておくと選択肢が広がります。 これは、IPAが認定した講座を受講して修了試験に合格すると、基本情報技術者試験の科目Aが免除される制度です。 免除を受けて受験すれば、本番では科目Bに集中できます。

認定された講座の一覧はIPAが公開しており、講座ごとに受講の方法や費用が違います。 厚生労働省の教育訓練給付制度の対象になっている講座もあるとIPAは案内しています。 教育訓練給付制度とは、働く人や離職した人が、指定された講座を受けたときに、受講料の一部が雇用保険から支給される制度のことです。 支給を受けられる条件は人によって違うので、使いたい場合はハローワークで確かめます。

講座を使うかどうかは、費用と、独学で科目Aの範囲をこなせるかどうかで決めます。 科目Aの暗記に苦手意識があり、科目Bの練習に時間を回したい人には、免除の制度が合っています。 反対に、ITパスポート試験などで科目Aの範囲の多くをすでに学んでいる人は、独学で十分なことが多いです。

合格を仕事に活かす方法

基本情報技術者試験の合格は、ITの仕事に就くとき、またフリーランスや副業で仕事を受けるときに、基礎の知識を持っていることを示す材料になります。 国家試験なので、履歴書の資格欄には「基本情報技術者試験 合格」と書きます。

IT企業への就職や転職では、未経験の応募者が基礎を学んだ証として評価されることがあります。 IT企業によっては、合格を昇格の条件や、資格手当の対象にしているところもあります。 フリーランスや副業では、合格だけで仕事が決まることは少ないものの、プログラムやシステムの基本を理解していることを依頼主に伝える根拠になります。

合格したあとは、IPAから合格証書が届きます。 IPAは試験のページで、合格発表日や合格証書の発送日、合格者が官報に公示される日を案内しているほか、合格証明書の交付の手続きも用意しています。 就職や転職の手続きで合格を証明する書類を求められたときは、合格証書の写しか合格証明書を出せるように、合格証書は大切に保管しておきます。 合格証書番号は後から照会もできますが、受験した年月と一緒に控えておくと、履歴書に書くときに迷いません。

合格後に目指す先としては、より上の段階の応用情報技術者試験や、ネットワークの機器を扱うエンジニア向けの資格があります。 ネットワークの分野に進みたい人には、ネットワーク機器の設定や運用の知識を問うCCNA(シスコ技術者認定)が、次の目標の候補になります。 基本情報技術者試験で学ぶネットワークの基礎は、CCNAの勉強の土台にもなります。

試験の勉強を続けるための工夫

独学でもっとも難しいのは、数か月にわたって勉強を続けることです。 続けやすくするための工夫を、いくつか挙げます。

  • 毎日の勉強の時間帯を決める。朝の30分、通勤の時間、寝る前の30分など、生活のなかに固定の枠を作ります。
  • 1日の目標を問題の数で決める。「科目Aの問題を10問」「科目Bを1問」のように、終わりが見える目標にします。
  • 間違えた問題を記録する。日付、分野、間違えた理由を書き残し、週末にまとめて解き直します。
  • 進み具合を見えるようにする。教科書の章ごとに読み終えた日を書き込み、全体のどこまで来たかを確かめます。
  • 人に説明してみる。覚えた用語やアルゴリズムの動きを、家族や友人に説明すると、理解があいまいな部分に気づけます。
  • 試験日を先に決める。受ける時期が決まっていないと、勉強の優先順位が下がりやすくなります。

在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた範囲では、ITの分野で長く仕事を続けている人ほど、資格の勉強を一度で終わらせず、仕事の合間に新しい知識を学び続けています。 資格は依頼主に基礎の力を示すきっかけですが、継続して仕事を任されるのは、学んだことを実際の仕事で使い、「この人に任せると安心」という信用を積み重ねた人です。 依頼主と直接やり取りできる関係では、間に入る業者の手数料が乗らない分、同じ予算で依頼主はより多くを頼めて、受け手は手取りが厚くなります。 こうした関係を長く続けるためにも、基礎の知識を確かなものにしておくことが役に立ちます。

在宅ワークの市場から見た基本情報技術者の知識の活かし方

基本情報技術者試験で学ぶ知識は、プログラマーやシステムエンジニアの仕事だけでなく、ITに関わる幅広い在宅の仕事に活かせます。 在宅の仕事の市場では、ITの基礎を理解したうえで、ほかの得意分野と組み合わせられる人が求められています。

たとえば、Webサービスやスマートフォン向けのアプリを作る仕事では、プログラミングの技術に加えて、データベースやネットワーク、セキュリティの基礎が欠かせません。 アプリ開発の仕事の内容や求められるスキルはアプリケーション開発のお仕事で紹介しています。 企業が生成AIを業務に取り入れるのを手伝う仕事でも、システムの仕組みやセキュリティの基礎を理解していることが前提になります。 こうした仕事の広がりはAIコンサル・業務活用支援のお仕事で、仕事の種類と進め方を整理しています。 マーケティングやセキュリティの分野でITの知識を活かす仕事は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で確かめられます。

ITの知識を文章で伝える仕事もあります。 IT企業のサービス紹介や技術の解説記事は、基礎の知識がある書き手でなければ正確に書けません。 記事の仕事に関心がある人は、Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】で、見本の記事のまとめ方を確かめておくと始めやすくなります。 まずはIPAの試験のページで日程と制度の最新の情報を確かめ、自分が受ける時期を決めたうえで、科目Aと科目Bをそろえて伸ばす計画を立てることから始めてください。

よくある質問

Q. 基本情報技術者試験は独学で合格できますか?

受験資格に制限はなく、市販の教科書とIPAが公開している試験要綱やサンプル問題、公開問題を使って独学で合格を目指せます。ただし、IPAの統計では直近の合格率は4割前後で、特にプログラムを読む科目Bで点が伸びない人が多い試験です。科目Aの暗記に偏らず、早い段階から科目Bの練習を組み込むことが大切です。

Q. 2026年中に受験することはできますか?

IPAは、CBTの試験システムの入れ替えのため、2026年12月28日以降の試験の実施を休止すると発表しています。2026年9月1日以降の申し込みでは、2026年12月27日までの試験日から選ぶ形で、会場によってはそれより前に試験が終わることもあります。再開の時期はIPAのページで発表されるので、申し込む前に確かめてください。

Q. 2027年度から試験の内容は変わりますか?

経済産業省とIPAは2027年度から新しい試験制度に移る予定で、基本情報技術者試験は2027年度の春ごろに新しい制度で始まる予定とされています。IPAは新しい制度のシラバス案を公開していますが、内容は変わる可能性があると説明しています。これから勉強を始める人は、IPAの発表を確かめながら基礎の知識を固めておくとよいでしょう。

Q. 科目Aを免除して受験する方法はありますか?

IPAの科目A試験免除制度があります。IPAが認定した講座を受講して修了試験に合格すると、基本情報技術者試験の科目Aが免除され、本番では科目Bだけを受けられます。認定された講座の一覧はIPAのページで公開されており、教育訓練給付制度の対象になっている講座もあります。費用と受講の方法は講座ごとに違います。

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年1月23日最終更新:2026年11月4日
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