基本情報技術者のオンライン相談の仕事


この記事のポイント
- ✓基本情報技術者の資格を持つ方が
- ✓オンライン相談の副業で知識を仕事に換える方法をまとめました
- ✓答えてよい範囲の法的な線引き
基本情報技術者に合格したあと、その知識をどう使えばいいのか分からないまま数年が過ぎている。そういうご相談を、とてもよく受けます。手元にあるのは合格証書と、試験のために覚えたネットワークやデータベースやアルゴリズムの知識。会社では使う場面が限られていて、せっかく身につけたものが眠っている感覚がある。大丈夫です。その知識は、オンライン相談という形なら、今日からでも仕事に換えられます。この記事では、基本情報技術者の知識で相談を受ける副業について、どんな相談があるのか、どこで受けるのか、そして何より大事な「答えてよい範囲」の線引きまで、順番にお話しします。
オンラインで相談を受ける仕事が増えている理由
まず、なぜ今この形の仕事が成立するのかを見ておきます。ここが分かっていると、自分がどの需要に応えるのかを決めやすくなります。
教える側が足りていない
情報処理推進機構(IPA)が実施する基本情報技術者試験は、年間で数万人規模の受験者がいる国家試験です。受験する人の多くは、独学か、あるいは会社の指示で受けています。そして独学の人ほど、途中で止まります。テキストを読んでも「なぜこの計算になるのか」が腑に落ちない。過去問の解説を読んでも、その解説の前提が分からない。こうした詰まりは、テキストでは解けません。人に聞くと5分で解けることが、独りだと3日止まります。
この「聞ける相手がいない」という状態が、相談の需要そのものです。学校でも会社でもない場所で、必要なときだけ聞ける相手を探している人が、常に一定数います。
基本情報技術者試験(FE試験)に合格したものの、「この資格を副業に活かせないだろうか?」と考えている方は多いのではないでしょうか。実は、基本情報技術者の資格は副業市場で十分に評価され、月5〜20万円の収入を得ることも可能です。 出典: techgym.jp
この引用にある通り、資格そのものが市場で評価される場面はあります。ただ、ここで大事なのは金額の話ではありません。評価されるのは「基礎を一通り体系で分かっている」という点であって、そこが相談の仕事と噛み合っています。
聞かれる側にとって、基本情報の範囲はちょうどよい
相談の仕事で意外と大事なのが、「難しすぎないこと」です。高度試験の知識が要る相談は、数が少なく、単発です。一方で、基本情報技術者の出題範囲、つまり2進数、論理演算、データベースの正規化、ネットワークの基礎、セキュリティの考え方、プロジェクト管理の用語、このあたりは、質問する人がいちばん多い層と重なります。
質問の量が多いということは、相談の仕事として回り続けるということです。年に数件しか来ない専門領域より、週に数件来る基礎領域のほうが、副業としては安定します。
相談は在宅と相性がよい
オンライン相談は、機材の追加投資がほとんど要りません。パソコン、マイク、安定した回線。この3つがあれば始められます。移動時間がゼロで、30分や60分の枠を平日夜や休日に置けるので、本業を持ちながらでも組み込めます。在宅で始められる仕事の全体像は、キャリア・副業・人生相談のお仕事にまとまっています。相談系の仕事がどんな依頼の形で流通しているかを、先に眺めておくと感覚がつかめます。
基本情報技術者の知識が値段になる相談の型
相談と一口に言っても、中身はいくつかの型に分かれます。自分がどれをやるのかを決めないまま始めると、来た依頼に何でも答えようとして、答えられない領域まで踏み込んでしまいます。ここが後で説明する法的な線引きの話につながるので、先に型を整理しておきます。
試験の学習相談
いちばん自然な入口です。基本情報技術者試験を受ける人に対して、分からない箇所を解きほぐす相談です。
具体的には、科目Aの計算問題の解き方、科目Bのアルゴリズム問題の追い方、学習の順番、直前期の時間配分、といった内容になります。合格した人にとっては当たり前の内容でも、受験中の人には見えていません。「どこでつまずいているか」を特定してあげるだけで、相談として成立します。
この型の良いところは、自分が通った道をそのまま話せることです。悪いところは、試験が終われば相談も終わるので、同じ人が長く続かないことです。単発が積み重なる形になります。
未経験からIT職を目指す人のキャリア相談
これは学習相談の一段外側です。基本情報を取ったあと、どんな職種に進めばいいのか、求人票の言葉が何を意味しているのか、ポートフォリオに何を載せるべきか。こうした相談は、資格の知識と、実際に働いている感覚の両方が要ります。
相談者は「自分の選択肢が分からない」状態で来ます。ここで役に立つのが、職種ごとの実際の相場観です。話をするときに感覚だけで答えると外すので、ソフトウェア作成者の年収・単価相場のような職種別のデータを手元に置いて、数字を確認しながら話す形にすると、相談の質が変わります。相談者が知りたいのは励ましではなく、判断材料だからです。
小規模事業者からの「困りごと」相談
意外と多いのがこの型です。社員5人以下の会社や個人事業主には、IT担当がいません。バックアップをどう取ればいいか、社内のパソコンをどう管理すればいいか、クラウドサービスの権限設定をどうすべきか。こうした質問は、専門のコンサルタントに頼むほどではないけれど、誰かに聞きたい、という位置にあります。
基本情報技術者の出題範囲は、まさにこの層の困りごとに対応しています。セキュリティの基礎、システムの構成、データの扱い。ここを一通り分かっている人が、噛み砕いて説明する。それだけで価値になります。関連する領域としてAI・マーケティング・セキュリティのお仕事も見ておくと、事業者側がどんな依頼を出しているかが分かります。
社内向けの勉強会や、受験を控えた同僚への支援
会社が社員に基本情報の取得を求めているケースでは、外部の人に学習支援を頼むことがあります。この場合は個人相談ではなく、複数人に向けた形になります。1対1の相談に慣れてから広げる順番が安全です。
相談を受ける場の種類と、それぞれの違い
次に、どこで相談を受けるかです。大きく3つに分かれます。
メンター型のマッチングサービス
学習者と教える人をつなぐ形のサービスがあります。プロフィールを登録して、相談したい人から連絡が来るのを待つ形です。
この型の利点は、集客をサービス側が担ってくれることです。自分で告知しなくても、検索から人が来ます。欠点は手数料です。多くの仲介サービスでは、報酬から一定割合が引かれます。10%から20%程度が一般的な水準で、月5万円の相談報酬なら年間で6万円から12万円が引かれる計算になります。
始めたばかりで実績がない時期は、この手数料を「集客費用」と割り切る考え方でよいと思います。ただ、ずっとそこに置き続けると、手取りが薄いまま固定されます。
スキルシェア型のサービス
30分単位で自分の知識を売る形のサービスです。相談内容をあらかじめ商品として並べておき、買われたら実施します。
こちらは「何を相談できるか」が明確な人に向いています。逆に、何でも相談に乗りますという曖昧な出し方をすると、まったく売れません。「基本情報の科目Bの解き方だけを見ます」のように、狭く書いたほうが売れる傾向があります。
直接契約でつながる形
仲介を通さず、依頼者と直接やり取りする形です。手数料が引かれないので、同じ予算でも依頼者は多く頼めますし、受け手の手取りは厚くなります。手数料0%の直接取引が成り立つ場を使うと、この構造をそのまま利用できます。
ただ、直接契約には自分で条件を決める責任が伴います。相談時間、キャンセルの扱い、支払いのタイミング。これらを事前に文章で決めておかないと、後で揉めます。ここは面倒でも最初に書いておくべき部分です。
答えてよい範囲と、越えてはいけない線
ここがこの記事でいちばん大事な部分です。オンライン相談は、話の流れで何でも聞かれます。そして相談者は、こちらが答えてよい範囲を知りません。だから、こちらが線を引く必要があります。
基本情報技術者は業務独占資格ではない
まず前提を確認します。基本情報技術者試験は、情報処理の促進に関する法律に基づく国家試験ですが、この資格を持っていないとできない業務が定められた資格ではありません。つまり、業務独占の資格ではないということです。
これは「持っていても何もできない」という意味ではありません。持っていなくてもIT相談はできるし、持っていれば知識の裏付けとして示せる、という位置づけです。資格そのものの制度的な位置づけは基本情報技術者試験の解説ページで確認できます。相談の場で「この資格があるから大丈夫です」と言うのではなく、「この範囲の知識を持っています」と言うのが正確な伝え方です。
法律の解釈は答えない
相談を受けていると、必ずこの手の質問が来ます。「この契約書のこの条項は、うちに不利じゃないですか」「取引先とトラブルになっていて、どうすればいいですか」。
弁護士法第72条は、報酬を得る目的で法律事務を取り扱うことを、弁護士でない者に対して制限しています。契約書の条項が有利か不利かを判断して助言することは、この領域に踏み込みます。IT相談の流れで自然に出てくる質問なので、うっかり答えてしまいやすい。ここは「その部分は法律の専門家に確認してください」と切るのが正しい対応です。
税務や許認可の判断も答えない
同様に、税理士法第52条は税務相談を含む税理士業務を税理士でない者に制限しています。「この機材は経費で落ちますか」「開業届はどう書けばいいですか」といった質問は、この線の近くにあります。
官公署への提出書類の作成については行政書士法があり、その業務範囲は行政書士の解説を見ると輪郭がつかめます。IT相談者から補助金の申請書について聞かれることもありますが、書類そのものを作る話になったら、専門家につなぐ。これが安全な線引きです。
いずれの場合も、「自分にはできません」ではなく「そこは専門の資格を持つ方に確認が必要な領域です」と伝えると、相談者も納得します。むしろ線を知っている人のほうが信頼されます。
勤務先で知った情報は持ち込まない
会社員をしながら相談を受ける場合、これは絶対に守る必要があります。勤務先のシステム構成、顧客の情報、社内の運用ルール。これらを相談の材料として話すことは、就業規則違反になりますし、内容によっては不正競争防止法上の営業秘密の問題にもなります。
話してよいのは、一般に公開されている技術の話と、自分の頭の中にある一般的な知識だけです。この線は自分で守るしかありません。
相談者の情報を守る
相談者から聞いた内容も、同じように扱います。特に小規模事業者からの相談では、その会社のシステムの弱いところを聞くことになります。これは相手にとって外に出したくない情報です。
秘密保持について書いた一文を、相談を受ける前に必ず渡す。NDAという形式でなくても、「相談内容は外部に共有しません」という一文があるだけで、相手の安心感がまったく違います。
断定しない伝え方を身につける
技術の相談でも、断定を避けたほうがよい場面があります。相手の環境を全部見たわけではないのに、「その設定で大丈夫です」と言い切ると、後で問題が起きたときに責任の話になります。
「一般的にはこう考えます。ただ、御社の環境で確認する必要があります」という形にしておく。これは逃げではなく、正確な伝え方です。
値付けと、1件あたりの時間の設計
相談の仕事で最初に迷うのが値段です。安すぎると続かず、高すぎると誰も来ません。
時間単価から逆算する
相談は時間を売る仕事なので、時間単価で考えます。60分の相談を受けるとき、実際にかかる時間は60分ではありません。事前に相談内容を読む時間、資料を用意する時間、終わったあとに要点を送る時間。これらを足すと、実質90分から120分かかります。
つまり、60分3,000円で受けると、実質の時給は1,500円から2,000円になります。この計算を最初にしておかないと、忙しいのに手元に残らない状態になります。
最初の数件は安く、そこから上げる
実績がゼロの状態で高い値段をつけても、選ばれません。最初の3件から5件は相場より低めに設定して、評価とレビューを集める。そのあとで通常の値段に戻す。この順番が現実的です。
ただし、いつまでも安いままにしないでください。値段を上げるタイミングを最初に決めておく。「レビューが5件集まったら上げる」のように条件で決めておくと、上げそびれません。
単発と継続で値段を分ける
単発の相談と、月に何回か話す継続契約では、単価の考え方が変わります。継続の場合、相手の状況が分かっているぶん準備時間が短くなるので、1回あたりを少し下げても収支は合います。相談者側にとっても、毎回説明し直さなくてよいのは大きな利点です。
続く相談者がつく人と、1回で終わる人の違い
相談の仕事を長く見ていると、はっきりした差が出ます。
相談の前に「何を持ち帰るか」を決めている
続く人は、相談の冒頭で「今日は何が分かればいい状態ですか」と聞きます。これをやると、話が散りません。60分話して何も決まらなかった、という結末を避けられます。
逆に、質問されたことに順番に答えるだけだと、相談者は満足しません。答えはもらったけれど、結局どうすればいいのか分からない、という状態になるからです。
終わったあとに短いメモを送る
相談中に話した内容を、5行程度にまとめて送る。この一手間があるかないかで、次があるかどうかが決まります。相談者は話した内容の半分も覚えていません。書いたものが残ると、価値が持続します。
分からないことを分からないと言う
これは信頼に直結します。基本情報の範囲を超えた質問が来たとき、知ったかぶりで答えると、必ずどこかで破綻します。「その領域は私の範囲外なので、調べて次回お答えするか、別の方をご紹介します」と言える人のほうが、結果として長く相談されます。
始める前に整えておく3つのもの
相談できる範囲を1枚に書く
自分が答えられる範囲を、箇条書きで書き出します。そして答えられない範囲も書きます。この2つを並べて相談者に見せると、ミスマッチが起きません。
範囲の外側には、先ほどの法律の線も含めておきます。「契約や税務の判断はお答えできません」と最初に書いてあると、相談者もその話題を持ち込みません。
相談環境を整える
音が聞き取れないと、それだけで相談は成立しません。マイクとイヤホンは有線のものが安定します。回線は上りの速度を確認しておく。背景は白い壁か、無地の布があれば十分です。
画面共有をする機会が多いので、共有したときに個人的な情報が映らないよう、作業用のデスクトップを分けておくとよいです。これは相談者のためというより、自分を守るためです。
相談の入り口となる文章を用意する
相談を申し込む人は、申し込む直前にいちばん迷います。この人に聞いてよいのか、自分の質問はレベルが低すぎないか、時間内に終わるのか。この迷いを消す文章を、あらかじめ書いておいてください。
具体的には、想定される質問の例を5つほど並べて、それぞれに「こういう形でお答えします」と一行添えます。基礎的な質問も混ぜておくのがコツです。「2進数の計算がどうしても分からない」といった例が並んでいると、初歩的な質問でよいのだと伝わって、申し込みの心理的な壁が下がります。
この文章は一度作れば使い回せますし、相談の範囲を示す役割も兼ねます。範囲外の質問を持ち込まれる回数が減るので、結果として自分を守ることにもなります。
記録の残し方を決める
いつ、誰と、何を話したか。この記録は、報酬の請求と確定申告のために要ります。副業の所得が一定額を超えると申告が必要になるので、月ごとに集計できる形にしておく。表計算ソフトで日付と時間と金額を並べるだけで足ります。
依頼が来るまでの動線を、先に作っておく
相談の仕事は、登録しただけでは動きません。相談者があなたを見つけて、内容を読んで、この人なら聞けそうだと判断して、はじめて依頼が来ます。この流れのどこかが切れていると、いつまでも来ません。
プロフィールに書くべきこと、書かないほうがよいこと
まず、書くべきものから。ひとつめは、答えられる範囲を具体的に書くことです。「ITの相談に乗ります」では誰も反応しません。「基本情報技術者試験の科目Bで、アルゴリズムの追い方が分からない方の相談を受けます」まで絞ると、その状況にいる人が反応します。
ふたつめは、相談したあとにどうなるかを書くことです。相談者は結果を買っています。「終わったあとに要点をまとめたメモをお送りします」と書いてあるだけで、選ばれやすさが変わります。
みっつめは、資格の位置づけを正確に書くことです。基本情報技術者に合格していること自体は書いてよいのですが、「この資格があるので何でもお任せください」という書き方は避けてください。この資格は業務独占ではないので、資格を根拠に業務範囲を主張する書き方は事実として正確ではありませんし、読む人も違和感を持ちます。
逆に書かないほうがよいのは、勤務先の会社名と、具体的な案件名です。所属を出すと、勤務先の看板を使っているように見えますし、就業規則の問題にもなり得ます。「金融系のシステム開発に携わっています」程度の表現で十分伝わります。
最初の1件が来るまでの現実的な期間
これはよく聞かれます。プロフィールを整えてから最初の依頼が来るまで、2週間から2か月程度かかることが多いと見ています。試験の申込時期や直前期には問い合わせが増えるので、時期によっても変わります。
この期間に何もしないと、多くの人がやめます。待っている間にやることを決めておいてください。相談でよく出る質問への答えを、あらかじめ文章で用意しておく。過去問の解説を自分の言葉で書き直してみる。こうした準備は、実際に依頼が来たときにそのまま使えます。
単価を上げる材料は、相談の外にある
相談の値段は、実績の見えやすさで決まります。同じ知識を持っていても、書いたものが公開されている人のほうが選ばれますし、高い値段でも通ります。
だから、相談の仕事だけをするより、書く仕事や作る仕事を並行させたほうが、結果として相談の単価も上がります。文章で発信する側の相場感については著述家,記者,編集者の年収・単価相場が参考になります。相談と執筆は、材料が同じなので両立させやすい組み合わせです。
つまずきやすい場面と、その手前でできること
相談時間が予定を大きく超える
これは非常によく起きます。話が乗ってきて、気づいたら予定の倍の時間が経っている。相談者は喜びますが、これを続けると自分が消耗します。
対策は、開始時に終了時刻を口に出すことです。「本日は14時までですので、残り10分になったらお伝えしますね」と最初に言っておく。これだけで、時間を守ることが失礼ではなくなります。
相談者が求めているものと、答えている内容がずれる
技術の質問として聞かれているけれど、本当に知りたいのは進路の判断だった、ということがあります。逆もあります。この食い違いは、相談者自身も気づいていないことが多いのが厄介なところです。
冒頭で「今日これが分かれば来た甲斐があった、という状態はどんなものですか」と聞いておくと、大きくずれることは減ります。
感情の受け止めが必要な相談が来る
キャリアの相談では、技術の話をしているつもりが、途中から不安や焦りの話に変わることがあります。「同期がどんどん先に行く」「自分は向いていないのではないか」。こうした言葉が出てきたとき、すぐ解決策を並べると、相手は聞いてもらえなかったと感じます。
まず、そう感じている状態をそのまま受け止める。それから、事実の整理に移る。この順番を守るだけで、相談の満足度は変わります。ここは技術力とは別の力なので、意識して身につける必要があります。
運営者として見てきた、相談の仕事が続く条件
在宅ワークの市場を20年見てきた立場から、この形の仕事について観察してきたことを書きます。
まず、相談の仕事で長く続いている人には、共通点があります。単発の相談を数多くこなすことより、「この人に聞けば早い」という位置を作ることに時間を使っている点です。相談は本来、1回で終わってしまいやすい仕事です。それを継続に変えているのは、技術力そのものよりも、相手の状況を覚えていて、前回の続きから話せるという関係のほうでした。
もうひとつ、はっきり見えているのは、手取りの差です。仲介を通す形と直接取引の形では、同じ1万円の相談でも、受け手に残る額が違います。手数料0%で直接つながる形は、依頼する側にとっても同じ予算でより多く頼めるという意味があり、双方が得をする構造になっています。運営者として見てきた限りでは、この違いに気づいた人は、最初の実績を仲介サービスで作ったあと、継続の相談を直接契約に移しています。順番として合理的だと思います。
そして、意外に見落とされているのが、相談の仕事は本業にも効くという点です。人に説明するために自分の理解を整理し直すので、曖昧だった部分が埋まります。基本情報技術者の範囲を人に教えられる状態まで持っていくと、社内での説明も上手くなります。この副次的な効果は、金額に表れないぶん語られませんが、続けている人ほど口にします。
最後にひとつ。相談の仕事は、孤独になりにくい在宅ワークです。在宅で作業だけを続けていると、人と話す機会が減っていきます。相談という形は、在宅でありながら人と向き合う時間が組み込まれています。合う人には、収入以上の意味を持つ働き方だと思います。関連する分野の始め方はSEO対策・MEO対策の副業で稼ぐ方法|必要なスキルと案件相場やスマホアプリ開発の副業ガイド|個人で稼ぐ方法と案件相場も参考になります。相談だけでなく手を動かす仕事も併せ持つと、話せる内容が厚くなります。
よくある質問
Q. 実務経験がなくても、オンライン相談の仕事は受けられますか?
試験の学習相談に限れば、合格した経験そのものが材料になるので受けられます。ただし、実務の設計や運用に踏み込む相談は、経験がない状態で答えると外します。相談できる範囲をあらかじめ書き出し、学習支援に絞って始めるのが安全です。範囲を狭く示したほうが、かえって依頼は来やすくなります。
Q. 相談料はいくらに設定すればよいですか?
60分の相談でも、準備と事後のまとめを入れると実質90分から120分かかります。この実働で時給を計算し、そこから逆算して決めてください。実績がない最初の3件から5件は相場より低めにして評価を集め、レビューが一定数たまったら上げる、と条件を決めておくと上げそびれません。
Q. 相談中に契約や税金の質問をされたら、どう答えればよいですか?
答えないでください。契約書の有利不利を判断して助言する行為は弁護士法、税務の相談は税理士法で、それぞれ資格を持つ人に制限されています。「その部分は専門の資格を持つ方への確認が必要です」と伝えて切り分けます。線を知っている人のほうが、相談者からは信頼されます。
Q. 会社に勤めながらでも始められますか?
就業規則で副業が認められているかを先に確認してください。認められている場合でも、勤務先のシステム構成や顧客情報を相談の材料に使うことはできません。話してよいのは、公開されている技術の話と一般的な知識だけです。時間帯は平日夜や休日に30分から60分の枠を置く形が現実的です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
中西 直美@SOHO編集部
産業カウンセラー・キャリアコンサルタント
大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。
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