ECサイトのバナー・LPをまとめて依頼する費用|セール用素材の相場感 2026


この記事のポイント
- ✓ECサイト バナー LP 依頼を検討する担当者向けに
- ✓セール用バナーとLPをまとめて外注する際の費用相場
- ✓失敗しない発注先の選び方を具体的に解説します
セール前になると、バナーとLPをどこにまとめて依頼すればいいのか、頭を抱える担当者の方は本当に多いです。「制作会社に頼むと高そうだけど、個人のデザイナーだと品質が心配」「そもそも相場がいくらなのか分からないまま見積もりを取るのが不安」。そんなお悩みを抱えている方に向けて、この記事ではECサイトのバナーとLPをまとめて依頼する際の費用相場と、失敗しない依頼の流れをお伝えします。
ECサイトのバナー・LP制作の市場動向と相場感
まず全体像から整理しましょう。ECサイト運営において、バナーとLPの制作は季節ごとのセール施策に直結する重要な業務です。年末セール、新生活応援セール、夏のクリアランスなど、年に何度もタイミングが訪れるたびに、担当者は新しいビジュアルを用意する必要に迫られます。
この需要の背景には、EC市場全体の拡大があります。経済産業省の調査では、国内BtoC EC市場は右肩上がりで推移しており、事業者数の増加とともに制作を外部に依頼するニーズも高まっています。
電子商取引に関する市場調査の結果、我が国のBtoC-EC市場規模は着実な成長を続けている。 出典: meti.go.jp
市場が拡大するということは、それだけ「バナーとLPをまとめて作れる人」への需要が増えるということでもあります。実際、クラウドソーシングやフリーランスマッチングの案件を見ていると、単発のバナー1枚だけの依頼よりも、「セール特設ページ一式」「バナー10枚+LP1本」といったまとめ発注の案件が目立つようになってきました。理由は単純で、セールのたびに毎回新しい発注先を探すより、一度信頼できる制作者を見つけて継続的に依頼したほうが、担当者の負担も費用も抑えられるからです。
費用相場としては、バナー1枚あたり3,000円〜1万5,000円程度、LP1本(ファーストビューを含む縦長の構成)で5万円〜30万円程度が目安になります。これはあくまで個人のフリーランスに依頼した場合の相場で、制作会社に依頼すると同じボリュームでも費用が2倍から3倍になるケースが珍しくありません。
公的機関・関連参考情報
本記事の内容に関連する公的機関や信頼できる情報源は以下の通りです。最新情報は公式サイトで確認してください。
なぜ「まとめて依頼」がコストを抑えられるのか
セールごとに毎回別のデザイナーを探して発注していると、以下のようなコストが積み重なっていきます。
・その都度の見積もり比較にかかる時間コスト ・ブランドトーンの説明を毎回イチから行う手間 ・過去のデザインとの一貫性が崩れるリスク ・発注先探しにかかる仲介手数料の重複発生
一方で、バナーとLPをセットで、かつ継続的に同じ制作者に依頼すると、これらのコストが大きく圧縮されます。特に見逃せないのが、依頼経路による費用差です。制作会社や仲介プラットフォームを通すと、実際にデザインを手がける制作者への支払い額に対して、仲介手数料が上乗せされます。この手数料は案件によって幅がありますが、20%から50%程度上乗せされることも珍しくありません。
つまり、同じ予算で発注する場合、フリーランスへ直接依頼すれば中間マージンが発生しない分、その予算をそのまま制作クオリティやボリュームに充てられるということです。逆に受け手側から見れば、仲介を挟まない分、手取りが厚くなります。この「双方が得をする」構造は、単に安いか高いかという話ではなく、限られた予算をどこに使うかという発注設計そのものの問題です。
バナー・LPの費用内訳を理解する
見積もりを比較するとき、多くの担当者が「トータルの金額」だけを見て判断してしまいがちです。しかし、費用の内訳を理解しておくと、何にお金がかかっているのかが分かり、無駄な支出を削ることができます。
バナー制作の費用内訳
バナー1枚の制作費用は、主に以下の要素で構成されています。
・企画構成費(訴求ポイントの整理、コピーライティング) ・デザイン制作費(実際のビジュアル作成) ・修正対応費(初稿から確定までの修正回数) ・サイズ展開費(スマホ・PC・SNS用など複数サイズへの展開)
単価が安いバナーは、修正回数が1回までと決められていたり、サイズ展開が別料金になっていたりします。逆に単価が高めのバナーは、複数回の修正と複数サイズの展開がセットになっていることが多いです。見積もりを取るときは「何が含まれていて、何が含まれていないか」を必ず確認してください。
LP制作の費用内訳
LPの費用は、バナーよりも構成要素が多くなります。
・構成案作成(訪問者の導線設計、セクション割り) ・コピーライティング(見出し・本文・CTA文言) ・デザイン制作(ビジュアル全体) ・コーディング(HTML/CSSでの実装) ・レスポンシブ対応(スマホ表示の最適化) ・修正対応(構成案・デザイン・コーディングそれぞれの修正)
LPの相場が5万円から30万円と幅広いのは、この構成要素のうちどこまでを依頼するかによって変わるからです。デザインカンプ(画像データ)だけを依頼する場合と、実際にサイトに組み込めるHTML/CSSまで依頼する場合とでは、費用が大きく変わります。
LP制作・HTML/CSSコーディングのお仕事では、デザインからコーディングまで一貫して対応できる人材の相場感や業務範囲について紹介しています。まとめて依頼する際の参考にしてみてください。
依頼の流れと準備すべきこと
バナーとLPをまとめて依頼する際、事前準備の質が納品物のクオリティを大きく左右します。ここでは実務的な依頼の流れを解説します。
ステップ1: セールの訴求ポイントを整理する
まず、何を訴求したいセールなのかを明確にします。「全品30%オフ」「送料無料」「新規会員限定」など、訴求の軸が複数ある場合は優先順位をつけておきましょう。優先順位が曖昧なまま依頼すると、デザイナー側で判断に迷い、修正の往復が増えてしまいます。
ステップ2: 参考デザインを3〜5点用意する
「おしゃれなバナーにしてください」だけでは、発注者のイメージと制作者のイメージがずれる可能性が高いです。過去に良いと思った他社のバナーやLPのスクリーンショットを3〜5点用意し、「この配色が好み」「このレイアウトの雰囲気で」といった具体的な指示を添えると、初稿の精度が格段に上がります。
ステップ3: サイズと納品形式を明確にする
バナーは掲載先によってサイズが異なります。トップページのメインビジュアル、商品一覧ページのバナー、SNS広告用のバナーなど、掲載箇所ごとに必要なサイズをリストアップしておきましょう。納品形式(PSD、PNG、コーディング済みHTMLなど)も事前に伝えておくと、後から「このファイル形式では使えない」というトラブルを防げます。
ステップ4: スケジュールと修正回数を決める
セール開始日から逆算して、初稿提出日、修正提出日、最終納品日を決めます。修正回数についても「2回まで無料、それ以降は追加料金」といった条件を事前にすり合わせておくことが重要です。
失敗しない発注先の選び方
発注先を選ぶ際、多くの担当者が見積もり金額だけで判断してしまいがちですが、それだけでは長期的に良いパートナーシップを築けません。以下のポイントを確認しましょう。
過去の制作実績を確認する
特にEC業界での制作実績があるかどうかは重要な判断材料です。ECサイトのバナー・LP制作には、コンバージョン率を意識したデザインの知見が求められます。単に見た目が綺麗なだけでなく、「クリックされる」「購入につながる」デザインを作れるかどうかを、過去の実績から判断しましょう。
サムネイル・バナー・素材制作のお仕事では、バナー制作を専門とする人材がどのような実績を積んでいるかの傾向を紹介しています。発注先の見極めに役立ててください。
コミュニケーションの速さと丁寧さ
セール施策は時間との勝負です。発注してから返信が来るまでの速さ、修正依頼への対応の丁寧さは、実際にやり取りを始めてみないと分からない部分もありますが、初回の問い合わせ時点でのレスポンスの速さはある程度の目安になります。
継続依頼を前提とした料金交渉ができるか
単発ではなく、今後も継続してセールのたびに依頼する予定がある場合は、その旨を伝えて料金交渉をしてみましょう。継続案件であることが分かれば、単価を下げてもらえたり、優先的にスケジュールを確保してもらえたりするケースがあります。
よくある失敗パターンとその回避策
私自身、フリーランスとして独立してから外部に業務を依頼する立場になったとき、最初の発注で苦い経験をしました。見積もり金額の安さだけで発注先を選んだところ、修正のたびに追加料金を請求され、結果的に相場より高い金額を支払うことになったのです。
このとき学んだのは、見積もり比較をするときは「トータルの金額」ではなく「何が含まれていて、何が含まれていないか」を必ず確認するべきだということでした。安い見積もりほど、修正回数やサイズ展開が別料金になっていることが多いのです。
失敗パターン1: 安さだけで選んで品質が低い
極端に安い見積もりには、それ相応の理由があります。デザインのクオリティが低い、修正対応が1回までしかできない、納期が守られないといったリスクがあるため、相場から大きく外れる安さには注意が必要です。
失敗パターン2: 指示が曖昧で認識のズレが発生する
「いい感じにしてください」という抽象的な指示は、デザイナー側の解釈次第で仕上がりが大きく変わります。前述の通り、参考デザインを用意して具体的なイメージを共有することが、認識のズレを防ぐ最も効果的な方法です。
失敗パターン3: 修正回数の取り決めが曖昧
契約前に修正回数の上限を確認しておかないと、想定外の追加費用が発生します。特に「軽微な修正」と「大幅な作り直し」の線引きがどこにあるのかを、発注前にすり合わせておくことをお勧めします。
LP・バナーと合わせて検討したい周辺施策
バナーとLPをまとめて依頼する際、あわせて検討しておきたいのがSEO対策です。せっかく良いLPを作っても、検索結果に表示されなければ多くのユーザーに届きません。
SEO対策・MEO・LPOのお仕事では、LPO(ランディングページ最適化)を含めたSEO関連の業務範囲について紹介しています。LP制作と同時にSEO面での改善提案もできる制作者に依頼できると、より効果的な施策につながります。
また、デザイン制作を依頼する相手のスキルセットを見極める際、色彩に関する専門知識を持っているかどうかも一つの判断材料になります。色彩検定などの資格を持つ制作者は、色使いの根拠を論理的に説明できる傾向があります。関連する話題として色彩検定を副業デザインに活かす|バナー・Web制作の案件獲得術という記事も、発注する側の視点で読むと参考になる部分があります。
LPの制作方法自体にも複数の選択肢があります。ノーコードツールを使って自作する方法と、専門の制作者に依頼する方法のどちらが自社に合っているか迷う場合は、LP(ランディングページ)制作ツール比較2026|ノーコードで自作する方法も参考にしてみてください。社内リソースの状況によっては、簡易的なLPは自作し、力を入れたいセールのLPだけ外注するというハイブリッドな運用も選択肢に入ります。
バナー制作をどこまで内製化できるかについては、バナー・サムネイル制作の副業入門|Canvaでも始められる?も参考になります。ただしこちらは制作を担う側の視点で書かれた記事のため、発注者としては「Canvaで作れる程度のバナーなら内製化も検討できる」「複雑なアニメーションや高度なコーディングが必要なら外注すべき」という判断基準として読むとよいでしょう。
発注業務範囲の決め方
バナーとLPをまとめて依頼する際、業務範囲をどこまでにするかの決め方について、もう少し詳しく解説します。
パターンA: デザインのみ依頼
企画構成とコピーライティングは社内で行い、デザインカンプの制作のみを外部に依頼するパターンです。費用は抑えられますが、社内にデザインの方向性を決められる人材が必要です。
パターンB: 企画からコーディングまで一括依頼
構成案からコーディングまで、すべてを一人または一つのチームに依頼するパターンです。費用は高くなりますが、社内リソースを割かずに済み、担当者間の意思疎通コストも減らせます。
パターンC: 複数の制作者に業務を分割して依頼
コピーライティングは得意な人、デザインは別の人、コーディングはまた別の人、というように業務を分割して依頼するパターンです。それぞれの専門性を活かせる一方、担当者が複数の制作者とのやり取りを管理する必要があり、進行管理の負担が増えます。
初めてまとめ発注をする場合は、パターンBのように一括で依頼できる相手を見つけるほうが、進行管理の手間が少なく失敗しにくい傾向があります。慣れてきたら、コストとクオリティのバランスを見ながらパターンAやCへの移行を検討するとよいでしょう。
独自データから見るまとめ発注の実態
20年この市場を見てきた立場から言えば、バナーとLPをまとめて依頼する発注者の傾向には、はっきりとした二極化が見られます。うまくいっている発注者は、単発の作業として制作者を消耗品のように使い捨てるのではなく、「この人に任せると楽」という関係性の構築に時間を投資しています。
具体的には、初回の依頼で細かく指示を出しすぎず、ある程度の裁量を制作者に渡しながら、フィードバックのやり取りを重ねて信頼関係を築いていくアプローチです。逆にうまくいかない発注者は、毎回異なる制作者に発注し、そのたびにブランドトーンの説明からやり直すため、結果的に費用も時間もかさんでしまいます。
運営者として見てきた限りでは、直接取引による中間マージンの排除は、単に発注者側のコスト削減という側面だけでなく、受け手側の手取り増加にもつながる構造です。中間業者が入らない分、同じ予算でも制作者に渡る金額が大きくなり、制作者側もより丁寧な対応やクオリティの高い提案をする余裕が生まれます。額面上の金額の多寡だけでなく、この「手取りの厚さ」がもたらす制作物の質への好影響は、発注する側にとっても見逃せないメリットです。
季節ごとのセールで毎回バタバタと発注先を探すのではなく、あらかじめ信頼できる制作者との関係を築いておくことが、長期的に見て最もコストパフォーマンスの高い発注戦略だと言えるでしょう。
よくある質問
Q. ECサイトのバナーとLPをまとめて依頼する場合、費用相場はどのくらいですか?
バナー1枚3,000円から1万5,000円程度、LP1本5万円から30万円程度が目安です。依頼範囲(デザインのみか、コーディングまで含むか)によって大きく変動します。
Q. 制作会社とフリーランスでは、どちらに依頼するほうが安いですか?
一般的にフリーランスへの直接依頼のほうが、仲介手数料が上乗せされない分、同じ予算でより多くの制作を依頼できます。ただし進行管理や納期調整は自社で行う必要があります。
Q. 修正回数はどのくらいが一般的ですか?
案件によりますが、2回程度の無料修正が一般的です。それ以降は追加料金となるケースが多いため、契約前に修正回数の上限を確認しておくことをお勧めします。
Q. 継続的に依頼する場合、単価は下がりますか?
継続案件であることを伝えて交渉することで、単価の見直しや優先的なスケジュール確保につながるケースがあります。初回の依頼時に今後の発注予定を伝えておくとよいでしょう。
無料で案件を掲載する
入力は3分ほど。掲載料も取引手数料も0円です。@SOHOに登録しているフリーランス・副業ワーカーから、早ければ当日中に最初の応募が届きます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
中西 直美@SOHO編集部
産業カウンセラー・キャリアコンサルタント
大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。
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