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コンクリート技士の勉強法|試験の内容と対策

@SOHO編集部
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コンクリート技士の勉強法|試験の内容と対策

この記事のポイント

  • ✓コンクリート技士の勉強法を
  • ✓2026年度の試験の形式・受験料・合格率の公式データから組み立てました
  • ✓試験までの4週間の計画

コンクリート技士の勉強法を調べている人の多くは、仕事をしながら限られた時間で、確実に1回で合格したいと考えています。 結論から書くと、コンクリート技士試験は四肢択一式だけの試験で、合格率はここ3年続けて30%台前半です。 出題範囲は広いものの、過去問を軸に「なぜその答えになるのか」を説明できるまで繰り返せば、合格の基準に届く試験です。 この記事では、日本コンクリート工学会の公式資料で確かめた2026年度の試験の条件をもとに、勉強の進め方、分野ごとのつまずきやすいところ、試験までの4週間の計画、当日の注意、合格後の登録までを順に整理します。

コンクリート技士はどんな資格か

日本コンクリート工学会が認定する技術者の資格

コンクリート技士は、公益社団法人日本コンクリート工学会が試験を行い、合格して登録した人に与える資格です。 国家資格ではありませんが、国の工事の共通仕様書や学会の基準の中で、コンクリートの製造や施工、試験、検査、管理を任せられる技術者の例として名前が挙がっています。 たとえば、生コンクリートを買う工場を選ぶときに、こうした資格を持つ技術者が常駐していることを条件の1つにする記述があります。

資格には段階があり、日常の技術的な業務を担う人を対象にしたコンクリート技士、計画や管理、指導まで担う人を対象にしたコンクリート主任技士があります。 さらに、古くなった構造物の傷み具合を調べて対策を考えるコンクリート診断士があり、技士と主任技士の資格は、診断士の試験を受ける条件の1つにもなっています。 最初に取る資格として技士を選び、経験を積んで主任技士や診断士へ進む流れが一般的です。

名乗るには「合格」だけでなく「登録」が必要

見落とされやすいのが、試験に合格しただけでは「コンクリート技士」と名乗れない点です。 公式の受験の手引きには、合格者が倫理規定を守ることを誓って登録した場合に資格が与えられ、登録しないと称号を使えないと書かれています。 登録には期限と費用があり、さらに4年ごとの更新もあるので、勉強の計画を立てる段階で合格後の手続きまで見通しておくと慌てずにすみます。

2026年度の試験の概要

日程・形式・受験料

2026年度の試験の条件を、公式の受験の手引きから整理すると次のとおりです。

項目 内容
申込期間 2026年7月1日から8月25日まで(オンライン申請のみ)
試験日 2026年11月29日(日)13時30分から15時30分
試験時間 120分
出題形式 四肢択一式
受験料(税込) 会員13,200円、一般14,740円
試験地 札幌、仙台、東京(南関東)、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、沖縄
合否発表 2027年1月15日(予定)、マイページで確認

2026年度の申し込みはすでに締め切られています。 これから勉強を始める人は、11月29日の試験に申し込んだ人か、2027年度の試験を目指す人のどちらかです。 この記事では両方に向けて、直前の4週間の計画と、半年近くかけて準備する計画の両方を紹介します。

試験は120分で、開始から1時間までと、終わる前の15分間は退室できません。 退室できるのは14時30分から15時15分の間だけなので、見直しの時間も含めて、120分を使い切る前提で解く順番を決めておきます。

受験資格は2026年度から変わった

2026年度から、コンクリート技士の受験資格が大きく変わりました。 受験の手引きには、次のように書かれています。

必要実務経験年数が 1 年以上に変更されました。実務経験の短縮に伴い、学歴での受験資格はなくなりました。 出典: jci-net.or.jp

一級建築士や技術士(建設部門)、1級の施工管理技士で監理技術者資格者証を持つ人などは、資格の登録があれば実務経歴書が要りません。 それ以外の人は、学歴や年齢に関係なく、コンクリートの技術に関わる仕事の経験が1年以上あれば受けられます。 ここでいう仕事は、構造物の設計や施工、維持管理、コンクリートの試験、生コンクリートや製品の製造などで、販売や営業、運転手、事務などは数えないと明記されています。 在学中のアルバイトも経験年数に入らないので、来年の受験を考える人は、自分の仕事が対象に入るかを手引きの表で確かめておきます。

合格率から分かる試験の難しさ

ここ3年の合格率

日本コンクリート工学会が公表している試験結果の概況から、コンクリート技士の全国の数字を並べます。

年度 受験者 合格者 合格率
2023年度 8,410人 2,681人 31.9%
2024年度 8,449人 2,566人 30.4%
2025年度 8,629人 2,720人 31.5%

受験者のおよそ3人に1人が合格する試験で、年による上下は小さいことが分かります。 同じ年の主任技士の合格率は、2025年度で13.2%と、技士よりかなり低くなっています。 数字の出典は2025年度の試験結果の概況です。

申し込んだのに受けなかった人がいる点も、数字から読み取れます。 2025年度は申込者が10,306人だったのに対し、実際の受験者は8,629人でした。 仕事の都合で当日を迎えられなかった人も含まれているはずで、試験日の前後の予定を早めに空けておくことも、合格のための準備の1つです。 試験地ごとに見ると、2025年度の東京(南関東)は受験者3,015人に対して合格者1,007人で、合格率は33.4%でした。

3人に1人をどう読むか

合格率が30%台と聞くと難しく感じますが、受験者の多くは仕事をしながら短い期間で準備している人です。 現場や工場で毎日コンクリートに触れていても、試験では基準の数値や試験方法の細かな決まりを問われるため、経験だけで解ける問題は限られます。 逆にいえば、出題の形と範囲に合わせた準備をした人と、経験に頼って準備が足りなかった人の差が出やすい試験です。

公式の選考の基準には「基準点を超えることが合格の要件」と書かれており、何点で合格かという数字は公表されていません。 世の中には「7割が目安」といった話も出回っていますが、公式に確かめられる数字ではありません。 目標は、過去問で安定して8割前後を取れる状態に置き、本番で多少崩れても基準を割らない余裕を作っておくのが安全です。

出題範囲を知る

公式の「選考の基準」に並ぶ項目

受験の手引きには、コンクリート技士に必要な知識と技術が表で示されています。 大きく分けると、土木学会のコンクリート標準示方書(構造設計に関する部分を除く)と、日本建築学会の鉄筋コンクリート工事の標準仕様書の内容を理解する力、そして関係する法令とJISの基本的な知識です。 細かい項目は次のとおりです。

  1. コンクリート用材料の品質、試験および管理
  2. コンクリートの配合設計
  3. コンクリートの試験
  4. プラントの計画管理
  5. コンクリートの製造および品質管理
  6. コンクリートの施工
  7. コンクリートに関わる環境問題
  8. その他の基礎的な知識

ただし、試験日からさかのぼって1年以内に新しく決まったり改正されたりしたJISや基準の変更点は、出題の対象にしないと明記されています。 最新の改正を追いかけるより、少し前の基準で固まっている内容を確実に覚えるほうが得点につながります。

分野ごとの重みの付け方

材料、配合、施工、試験の4つは、選考の基準の表の中でも書かれている能力の項目が多く、範囲の中心になる分野です。 一方で、プラントの管理や環境の分野は、出る問題の数は少なめでも、現場で関わらない人には初めて聞く言葉が多く、手が止まりやすい分野です。 過去問を解いたら、分野ごとに正解した数を記録し、どこで点を落としているかを数字で見えるようにしておくと、残りの時間の使い道が決まります。

独学と講座のどちらで準備するか

独学で十分な人

現場や工場でコンクリートの仕事を毎日している人は、独学で合格を目指す人が多い分野です。 過去問の問題集とテキストを1冊ずつそろえ、この記事で紹介した3周のやり方で進めれば、必要な範囲は一通り押さえられます。 独学の強みは、自分の苦手な分野に時間を集中できることと、費用を受験料と教材の代金に抑えられることです。

独学で気をつけたいのは、計画が崩れたときに立て直すきっかけが少ないことです。 過去問の分野別の正解数を表にして、週に1回見直す日を決めておくと、遅れに早く気づけます。 同じ職場で受験する同僚がいれば、週に1回だけでも分からない問題を出し合うと、説明する側の理解も深まります。

講座を検討したい人

一方で、設計や営業など、コンクリートの材料や試験に毎日触れていない仕事の人は、言葉の意味をつかむところで時間がかかりがちです。 こうした人は、要点を整理して説明してくれる講座や通信教育を検討する価値があります。 講座を選ぶときは、受講料だけでなく、過去問の解説の詳しさ、質問できる仕組み、録画で見直せるかを比べてください。 会社が受講料を負担する制度があるかどうかも、申し込む前に職場で確かめておくと、選べる範囲が広がります。

仕事と両立するための時間の作り方

「毎日少し」と「週末にまとめて」を組み合わせる

コンクリート技士を受ける人の多くは、現場や工場で働きながら勉強します。 現場の仕事は朝が早く、繁忙期には残業も重なるため、毎日決まった時間を確保するのが難しい時期もあります。 そこで、平日は通勤や休憩の15分から30分で数値の一覧表や過去問の数問を見直し、週末に1時間から2時間まとめて過去問を解く、という2つの組み合わせが続けやすい形です。

記録を残して、続ける理由を見える形にする

勉強の記録は、解いた問題数と正解数だけを、毎日1行ずつ残します。 1週間ごとに分野別の正解率を出すと、伸びている分野と止まっている分野が分かり、次の週の重点が自然に決まります。 数字で伸びが見えると、忙しい時期にも勉強を止めにくくなります。

家族がいる人は、試験日と勉強の時間帯を先に共有しておくと、週末の時間を確保しやすくなります。 試験の前の1か月だけでも生活のリズムを合わせてもらえるよう、早めに話しておくことをおすすめします。

勉強を始める前にそろえるもの

最低限の4つ

勉強を始める前に、次の4つをそろえておくと、迷わずに進められます。

  1. 過去問の問題集。少なくとも5年分の問題と、選択肢ごとの解説が付いているもの
  2. テキスト1冊。範囲の全体を見渡せるもので、索引が充実しているもの
  3. 四則演算だけの電卓。本番で使うものと同じ種類
  4. 記録用のノートか表計算のシート。日付、解いた問題、分野、正解かどうかを1行ずつ書く

教材は、新しい年度の版を選びます。 基準やJISは改正されることがあり、古い版の解説では、今の基準と答えが違ってしまう問題が混ざることがあるためです。

公式の資料も手元に

日本コンクリート工学会の受験の手引きには、出題の範囲を示す選考の基準の表が載っています。 勉強の途中で「この分野はどこまで覚えればよいのか」と迷ったときは、この表に戻ると、求められている能力の程度が確かめられます。 手引きは公式のページから無料で読めるので、勉強を始める日に一度目を通しておいてください。

勉強法の全体像は「過去問を3周」

なぜ過去問を軸にするのか

コンクリート技士の勉強で最も効率がよいのは、過去問を中心に据えるやり方です。 基準の数値や試験方法の決まりは、言い回しを変えて繰り返し問われることがあり、過去問を解くことで、どこが問われやすいかが見えてきます。 最初からテキストを1ページ目から読み進めると、出題が少ない部分にも同じ時間をかけてしまい、試験までに一周できないことがよくあります。

3周の回し方

過去問は、少なくとも5年分を3周するのが目安です。 周ごとに目的を変えると、同じ問題でも得られるものが変わります。

  1. 1周目は、分からなくてもすぐに解説を読む。正解かどうかより、どんな形で問われるかを知ることが目的
  2. 2周目は、4つの選択肢それぞれについて、正しいか誤りか、誤りならどこが違うのかを言えるようにする
  3. 3周目は、時間を測って解く。1年分を本番と同じ120分で解き、時間の配分を体に覚えさせる

特に2周目が大切です。 四肢択一式では、正解の1つだけを覚えても、選択肢の言い回しを変えられると対応できません。 誤りの選択肢を「どこを直せば正しくなるか」まで説明できれば、問われ方が変わっても答えを選べるようになります。

テキストは辞書として使う

テキストは、最初から通して読むのではなく、過去問で分からなかった言葉や数値を調べる辞書として使います。 調べた内容は、ノートに分野別に書き写すより、過去問の解説の余白に書き足していくほうが、復習のときに1か所で済みます。 同じ内容が何度も出てくる分野は、自分で一覧表にまとめると、直前の見直しに役立ちます。

分野別のつまずきやすいところ

材料と配合

材料の分野では、セメントの種類ごとの特徴、骨材(砂や砂利)の品質の決まり、混和材料(コンクリートに混ぜて性質を変える材料)の働きが繰り返し問われます。 似た名前の材料が多いので、「何のために混ぜるのか」「混ぜると何が良くなり、何に気をつけるのか」の2点で整理すると混乱しにくくなります。

配合の分野では、水セメント比(コンクリートに入れる水の量とセメントの量の比)、単位水量(1立方メートルあたりの水の量)、細骨材率(骨材のうち砂が占める割合)といった言葉と、その関係を使った計算が出ます。 計算問題は、式を暗記するより、言葉の意味から式を組み立てられるようにしておくと、問われ方が変わっても対応できます。 試験では四則演算だけの電卓が使えるので、普段から同じ種類の電卓で練習しておくと、本番で手間取りません。

施工と劣化

施工の分野では、運搬、打込み、締固め、養生(固まるまでの間、温度や湿り気を保って守ること)、型枠の取り外しの時期などが問われます。 暑い時期と寒い時期の施工の違いや、それぞれで気をつけることは、表にして比べると覚えやすくなります。

劣化の分野では、塩害(塩分で中の鉄筋がさびる現象)、中性化(空気中の二酸化炭素で、鉄筋を守るアルカリ性が失われていく現象)、アルカリシリカ反応(骨材とセメントの成分が反応して膨らみ、ひび割れを起こす現象)などが出ます。 それぞれ「原因」「起こる現象」「防ぐ方法」の3つを1行ずつ書き出しておくと、どの角度から問われても答えを選べます。

試験と品質管理

試験の分野では、スランプ(固まる前のコンクリートの軟らかさを測る試験)や空気量、強度の試験の方法と、その結果をどう判断するかが問われます。 現場で毎日試験をしている人は得点源になりますが、試験の手順の細かい決まりは、実際の作業と覚え方が違うこともあるので、過去問の解説で確かめておきます。

試験までの4週間の計画

11月29日に受ける人の直前の進め方

今日から試験日まではおよそ4週間です。 この時期に新しいテキストに手を広げるのは避け、過去問を中心に、点の取れる分野を固めることに集中します。

時期 やること
1週目 過去問を分野別に解き、正解率の低い分野を2つ選ぶ
2週目 選んだ2つの分野を、テキストを辞書にして集中的に見直す
3週目 過去問を1年分ずつ、120分を測って通しで解く
4週目 間違えた問題だけを解き直し、数値の一覧表を見直す

平日は1日1時間、週末は2〜3時間を目安にすると、4週間で40時間前後の勉強時間になります。 仕事の都合で平日に時間が取れない日があっても、通勤の時間に数値の一覧表を見るだけで、覚えた内容を忘れにくくなります。

最後の1週間に気をつけること

試験の前の週は、新しい問題を解くより、これまで間違えた問題を解き直す時間にあてます。 解けなかった問題をもう一度解けるようにすることが、最後の1週間でいちばん点数を伸ばせるやり方です。 前日は早めに寝て、受験票と持ち物の確認をすませておきます。 受験票は試験日の3週間前からマイページに表示されるので、印刷した紙を、鉛筆や電卓と同じ袋にまとめて入れておくと、当日の朝に探し回らずにすみます。

来年の試験を目指す人の半年計画

6か月を3つの時期に分ける

2027年度の試験を目指すなら、申し込みが始まる夏までに基礎を固め、秋に過去問の仕上げをする流れが組みやすくなります。 2026年度は、試験が11月29日、申し込みが7月1日から8月25日まででした。 来年の日程は、日本コンクリート工学会が公表する新しい受験の手引きで必ず確かめてください。

  1. 5月から7月は、過去問の1周目とテキストの拾い読み。分野ごとの言葉に慣れる
  2. 8月から9月は、過去問の2周目。選択肢ごとに正誤の理由を言えるようにする
  3. 10月から11月は、過去問の3周目と、時間を測った通しの演習

この計画で、1週間に4〜5時間を確保すると、半年で100時間前後になります。 申し込みの期間には、実務経歴書に勤務先の証明を受ける手続きがあるため、勉強とは別に、書類の準備の時間も見込んでおきます。

職場の制度を確かめる

会社によっては、資格の受験料や講習の費用を補助する制度があります。 社員の研修を国の助成金で支える仕組みもあり、使い方の一例を福祉用具貸与事業所のスキルアップ助成金2026|人材開発支援助成金の活用法で紹介しています。 業種は違っても、会社が研修の費用を出すときの考え方は参考になります。 対象になるかどうかは会社の条件や研修の内容で変わるので、まずは職場の担当者にたずねてみてください。

来年に向けた申し込みの準備

実務経歴書と勤務先の証明

学歴での受験資格がなくなったため、資格の登録を持っていない人は、実務経験1年以上で受けることになります。 このとき、実務経歴書に書いた仕事の内容が正しいことを、勤務先の代表者に証明してもらう必要があります。 受験の手引きでは、証明書の欄に勤務先の代表者の記名と、社印(角印)と代表者印(役職印は不可)、または公印の押印が求められています。 代表取締役のほか、その代理の立場で印を持つ副社長、人事部長、支店長、所長なども証明者として認められます。

前の会社での経験を含める場合も、今の勤務先の代表者がまとめて証明する形になります。 派遣で働いている人は、派遣元か派遣先のどちらか一方の証明でよく、自分が会社の代表者なら自分で証明して社印を押します。 社内の決裁に日数がかかる会社も多いので、申し込みの期間が始まる前に、誰に証明を頼むかを決めておくと安心です。

書き方で気をつけること

実務経歴書の内容が事実と違うと分かった場合は、合格の取り消しや一定の期間の受験禁止になることがあると明記されています。 仕事の内容は、手引きにある例を参考に、構造物の施工管理、配合設計の技術相談、維持管理計画の立案など、コンクリートの技術との関わりが伝わるように具体的に書きます。 申し込みのあとに書類の不備を指摘された場合は、連絡から7日以内に直さないと受験できず、受験料も戻りません。 申し込んだあとは、登録したメールとマイページをこまめに確かめる習慣をつけてください。

試験当日の持ち物と注意

机の上に出せるもの

試験の当日は、持ち込めるものが細かく決められています。 受験の手引きに書かれた主なものを整理すると、次のとおりです。

  • 受験票。紙に印刷したものだけが認められ、スマートフォンの画面では受験できない
  • 黒の鉛筆かシャープペンシル(HBかB)と、プラスチックの消しゴム。ボールペンは使えず、貸し出しもない
  • 腕時計と、四則演算だけの電卓。関数電卓、プログラム機能付きの電卓、電子辞書、スマートウォッチは使えない
  • マスク、目薬、眼鏡、ラベルをはがしたペットボトル、袋から出したティッシュペーパー

電卓は、計算の式や文字を記憶する機能がないこと、作動音が出ないこと、電池で動くことなど、細かい条件があります。 普段の仕事で関数電卓を使っている人は、試験用に四則演算だけの電卓を用意し、その電卓で計算問題を練習しておきます。

会場までの移動

会場へは公共交通機関で行くことが求められ、車やバイク、自転車での来場や送迎は禁止されています。 電車の遅れがあっても、試験開始から30分を過ぎると入室できず、再試験もありません。 試験開始の20分前までに席に着く決まりなので、会場の案内図は受験票と一緒に早めに確かめ、余裕をもって出発します。

本番の120分の使い方

解く順番を決めておく

四肢択一式の試験では、1問に時間をかけすぎると、最後まで解き終わらない危険があります。 おすすめは、最初の一巡で自信をもって答えられる問題だけを解き、迷った問題には印を付けて飛ばすやり方です。 一巡目を終えた時点で残り時間を確かめ、印を付けた問題に戻ります。 計算問題は時間がかかりやすいので、一巡目では式の立て方だけ確かめて後に回すと、全体の時間配分が崩れにくくなります。

選択肢の読み方のコツ

選択肢の文には、「必ず」「すべて」「のみ」のように範囲を言い切る言葉や、「以上」「以下」「未満」のような数値の境目を示す言葉がよく使われます。 誤りの選択肢は、こうした言葉や数値の一部だけを変えて作られていることが多いので、文全体の雰囲気ではなく、言葉と数値を1つずつ確かめます。 「正しいものを選べ」と「誤っているものを選べ」の取り違えも、本番で起こりやすい失敗です。 問題文の指示の部分に下線を引いてから選択肢を読む習慣を、過去問の段階からつけておくと防げます。

見直しの時間には、印を付けた問題のほか、解答用紙に記入した番号と問題の番号がずれていないかを確かめます。 退室できる時間帯があっても、最後まで席に残って見直しに使うほうが、得点を守る意味では確実です。

合格後の登録と更新

登録の期限と費用

合格したら、登録の手続きをして初めて資格が与えられます。 2026年度の合格者の登録の受付期限は2027年2月5日で、登録料は税込で会員6,600円、非会員7,700円です。 登録した人には、2027年4月1日から有効な資格が与えられ、登録証としてデジタル版の証明(オープンバッジ)がメールで届きます。

4年ごとの研修と更新

登録の有効期間は4年間で、続けて資格を使うには4年ごとに研修を受けて更新します。 研修の受講料と登録料を合わせた費用は、手引きでは税込16,500円(予定)とされています。 更新の手続きをしないまま有効期間が過ぎると登録は切れ、資格を名乗れなくなります。 合格した年に、4年後の更新の時期を手帳やカレンダーに書き込んでおくと、うっかりの失効を防げます。

主任技士・診断士へ進む道

技士の勉強は次の資格の土台になる

コンクリート技士に合格したあと、次の目標としてよく選ばれるのがコンクリート主任技士とコンクリート診断士です。 主任技士は、計画や管理、指導まで担える技術者を対象にした資格で、2025年度の合格率は13.2%と技士よりかなり厳しくなっています。 診断士は、すでにある構造物の傷み具合を調べて対策を考える資格で、技士や主任技士の資格が受験の条件の1つになっています。

技士の勉強で身につけた材料、配合、施工、劣化の知識は、どちらの資格でもそのまま土台になります。 特に劣化の仕組みは、診断士の試験の中心になる分野なので、技士の段階で「原因」「現象」「防ぐ方法」を整理しておくと、次の勉強の入り口がぐっと楽になります。

不合格だったときの次の一手

もし不合格だった場合も、勉強した内容は無駄になりません。 合否の発表と同時に、四肢択一式の正解が約1か月間、公式のページに掲載されます。 試験が終わったらその日のうちに、迷った問題の分野と、自信のなかった分野をメモしておくと、正解と照らし合わせて、どの分野で点を落としたかを確かめる手がかりになります。 落とした分野を次の年の最初の3か月で重点的に見直せば、2回目の挑戦は1回目より短い時間で仕上げられます。

資格と知識を仕事に広げる

現場の外にもある、コンクリートの知識の使い道

コンクリート技士の知識は、現場や工場の中だけでなく、文章や資料の仕事にも生かせます。 施工計画書や品質管理の記録、社内向けの教育資料、建設会社や資材メーカーの技術記事の執筆や監修など、専門の知識がなければ書けない仕事は少なくありません。 報告書や提案書を読みやすく書く力は、こうした仕事の土台になり、ビジネス文書検定のような文書の基本を学べる資格と組み合わせる人もいます。

専門の知識を持つ書き手は、文章の単価を上げやすい立場にあります。 一般的な記事より、根拠のある技術の説明を求める依頼は報酬が高めに設定されることが多く、その考え方はWebライターが文字単価を上げる方法|1円→5円にステップアップする戦略【2026年版】でも、段階を追って紹介しています。 研究や試験の仕事に関わってきた人は、研究者の年収・単価相場も、自分の経験の値段を考える材料になります。

運営者として見てきた、専門職の副業の続き方

フリーランスと在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、専門の資格を持つ人の副業が長く続くのは、資格の名前を前に出すより、「この分野の資料なら任せられる」という信頼を一件ずつ積み上げた場合です。 建設の分野でも、図面や記録の整理、技術の解説文の作成など、現場の経験がそのまま生きる業務委託の仕事は少しずつ広がっています。

こうした仕事を続けるうえで効いてくるのが、お金の流れです。 中間のマージンが乗らない直接の取引なら、依頼する側は同じ予算でより多くの仕事を頼め、受ける側は手数料0%で受け取る金額が厚くなります。 勤め先の副業の決まりを確かめたうえで、資格の勉強で整理した知識を、小さな仕事から外に出していくと、合格の先の使い道が見えてきます。 業務の効率化やデジタル化を手伝う仕事の中身はAIコンサル・業務活用支援のお仕事で紹介しており、現場の知識と新しい道具をつなぐ役割は、建設の分野でも求められています。

よくある質問

Q. コンクリート技士の勉強時間はどれくらい必要ですか?

人によって差がありますが、仕事をしながら受ける人は、直前の4週間で40時間前後、半年かけるなら100時間前後を目安に計画する例が多くあります。過去問を5年分以上、3周できる時間を確保できるかを基準に、自分の生活に合わせて1週間の勉強時間を決めると無理なく続けられます。

Q. コンクリート技士の合格率はどれくらいですか?

日本コンクリート工学会の公表では、2025年度の受験者8,629人のうち2,720人が合格し、合格率は31.5%でした。2023年度は31.9%、2024年度は30.4%で、ここ3年は30%台前半で推移しています。合格の基準点は公表されていないため、過去問で8割前後を安定して取れる状態を目標にすると安心です。

Q. 試験に関数電卓は持ち込めますか?

持ち込めません。2026年度の受験の手引きでは、四則演算程度の機能だけを持ち、計算式や文字の記憶機能や作動音がなく、電池で動く電卓に限られています。スマートウォッチやスマートフォンを電卓や時計の代わりに使うこともできません。本番と同じ種類の電卓で計算問題を練習しておくと安心です。

Q. 合格したらすぐにコンクリート技士と名乗れますか?

合格しただけでは名乗れません。合格者が倫理規定を守ることを誓って登録した場合に資格が与えられます。2026年度の合格者の登録期限は2027年2月5日で、資格は2027年4月1日から有効になります。登録の有効期間は4年間で、続けるには4年ごとに研修を受けて更新する必要があります。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年1月19日最終更新:2026年11月2日
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