アイコン・LINEスタンプ制作の始め方|40個そろえる前に1件の依頼を取る道もある


この記事のポイント
- ✓アイコン・LINEスタンプ制作を始めたい人向けに
- ✓販売用スタンプと依頼型のアイコン制作の違い
- ✓最初の1件を取るまでの現実的な手順を解説します
「LINEスタンプを作ってみたいけれど、40種類も絵を描く自信がない」。こう検索している人が、実はかなり多いという印象があります。結論から言うと、LINEスタンプの販売と、SNSアイコンやプロフィール画像の受注制作は別物です。前者は40個のイラストを揃えて審査に出す長期戦、後者は1枚から依頼を受けられる短期戦です。始め方に迷っているなら、まず後者から動くほうが理にかなっています。
LINEスタンプ販売とアイコン受注制作、何が違うのか
まず整理しておきたいのは、「LINEスタンプを作る」という言葉が指す作業が、実は2つの全く違う仕事を含んでいるという点です。
1つ目は、LINE Creators Marketに自分のスタンプを登録し、不特定多数のユーザーに向けて販売する方法です。40種類のイラストとメイン画像、タブ画像を用意し、審査を通過させたうえで、実際に誰かが購入してくれるかどうかを待つビジネスモデルになります。
※スタンプの販売価格は、120円〜、250円〜、370円〜、490円〜、610円〜から選択できます。 出典: creator.line.me
価格帯が決まっていて、そこから手数料が引かれるため、1個あたりの取り分は決して大きくありません。しかも40個の絵柄をすべて自分で用意し、審査に通り、さらに検索やランキングで見つけてもらう必要があります。これは「作品を世に出す」活動であり、依頼者と直接やり取りする仕事とは性格が異なります。
2つ目は、個人やSNS運用者、企業アカウントの担当者から「似顔絵アイコンを作ってほしい」「LINE公式アカウントのスタンプを数個だけ作ってほしい」といった個別依頼を受ける方法です。こちらは1枚単位、あるいは数枚セット単位で報酬が発生し、絵柄の総数を揃える必要がありません。始め方という観点で見ると、この受注制作のほうが着手のハードルは低いというのが実感です。
正直なところ、「LINEスタンプの始め方」で検索して出てくる情報の多くは、販売用スタンプの作り方に偏っています。しかし副業として現実的に収入化しやすいのは、依頼を受けて描く受注制作のほうだというのが、多くの現場を見てきた実感です。
市場としてのアイコン・キャラクター制作の位置づけ
イラスト・キャラクター制作は、クラウドソーシングやスキルマーケットの中でも継続的に需要がある分野です。SNSの普及により、個人がプロフィール画像として似顔絵アイコンを使う文化が定着し、法人でもLINE公式アカウントやオウンドメディアのキャラクター需要が一定数存在します。
一方で、参入者も多い分野です。イラストが描ける人であれば誰でも始められる分、価格競争が起きやすく、実績のない状態で高単価案件を取るのは簡単ではありません。だからこそ、最初の1件をどう取るかという「始め方」の設計が重要になります。
ここからは具体的な作成例を交えつつ、実際に「LINEスタンプメーカー」アプリでスタンプをつくる手順を紹介していく。 出典: time-space.kddi.com
アプリを使ったスタンプ制作自体は、技術的なハードルが年々下がっています。問題は「作れるかどうか」ではなく、「誰にどう届けて、報酬に結びつけるか」という設計の部分にあります。
始め方の全体像
アイコン・LINEスタンプ制作を副業として始める場合、次の順序で進めるのが現実的です。
ステップ1: 何を提供するかを決める
最初に決めるべきは、「似顔絵アイコン」「デフォルメキャラクターアイコン」「LINEスタンプ数枚セット」「企業向けキャラクターデザイン」のうち、どれを主力商品にするかです。すべてを一度に対応しようとすると作例が散らばり、依頼者から見て「何が得意な人なのか」が伝わりにくくなります。
最初の3ヶ月程度は、1つの絵柄・1つのテイストに絞って作例を積み上げるほうが、結果的に依頼につながりやすいというのが実感です。「かわいい系のデフォルメ似顔絵」「シンプルな線画アイコン」など、テイストを1つに絞り込むことをおすすめします。
ステップ2: 作例を3〜5枚用意する
依頼を受けるためには、実績がゼロの状態でも「この人に頼めば、このクオリティのものが届く」と伝わる作例が必要です。家族や友人の顔を借りて似顔絵を描く、架空の人物設定でキャラクターを描くなど、依頼を待たずに自主的に作品を作ることから始めます。
作例は多ければ良いというものではありません。テイストが統一された3〜5枚を丁寧に仕上げるほうが、バラバラな作風の10枚よりも印象に残ります。この点は未経験のアイコン制作は作例3枚をどう並べるかで初回依頼が変わるでも詳しく扱っていますが、始め方の段階でもっとも時間をかけるべき工程です。
ステップ3: プロフィールと料金表を整える
クラウドソーシングサイトやスキルマーケット、あるいは在宅ワーク求人サイトに登録する際は、プロフィール文と料金表を先に作っておきます。料金は「1枚いくら」ではなく、「似顔絵アイコン1点、修正2回込みで○円」のように、修正回数や納品形式まで明記しておくと、依頼者とのすれ違いが減ります。
料金設定に迷う場合は、いきなり高単価を狙わず、まずは実績を作る価格帯からスタートし、依頼が増えてきたら段階的に見直すのが現実的です。単価の目安についてはアイコン1枚3000円は安いのか、依頼内容から相場を割り出すで相場を整理していますので、料金表を作る前に一度目を通しておくと判断がしやすくなります。
ステップ4: 最初の1件を取りに行く
作例とプロフィールが整ったら、実際に案件に応募します。最初の1件は、単価よりも「実績とレビューを作ること」を優先する場面があってもよいと考えています。ただし、極端な低単価や、前払いを条件にする怪しい依頼には注意が必要です。安全な依頼の見分け方は【前払いを求める依頼は断る】アイコン制作で身元を確かめる手順にまとめています。
初回の依頼をこなす際は、納期を守ること、修正対応を丁寧に行うことの2点を徹底します。ここでの対応の質が、次の依頼やリピートにつながります。
LINEスタンプ販売を目指す場合の始め方
依頼型ではなく、あくまで自分のオリジナルスタンプを販売したいという場合の手順にも触れておきます。
まず必要なのは、LINE Creators Marketへの登録です。LINEアカウントがあれば登録自体は無料でできます。次に、メイン画像1点、タブ画像1点、スタンプ画像を最低8個、通常は40個用意し、それぞれ規定のサイズとファイル形式で作成します。
画像が揃ったら審査に申請します。審査には数日から数週間かかることがあり、規約違反や画質不足で差し戻されるケースもあります。審査を通過すれば、LINE STOREで一般販売が始まります。
ただし、販売開始がゴールではありません。膨大な数のスタンプが日々登録される中で、検索やランキングに埋もれず見つけてもらうには、SNSでの告知や継続的な新作リリースが必要になります。この点で、販売型は「作って終わり」ではなく、マーケティング活動込みの長期戦だと理解しておく必要があります。
スマホだけで完結できるかどうかも、始め方を考えるうえで重要な論点です。この点はLINEスタンプはスマホで完結する、PCが要るのは登録作業だけで詳しく扱っています。
必要な道具とスキルの現実
始め方を検討する段階で気になるのが、「絵が上手くないと始められないのか」という点だと思います。結論としては、精密なデッサン力よりも、シンプルな線でキャラクターの表情や特徴を捉える力のほうが重要です。似顔絵やLINEスタンプの多くは、写実的な絵よりもデフォルメされたタッチのほうが好まれる傾向があります。
道具については、タブレットとペン、あるいはスマホと指やスタイラスペンがあれば十分です。プロ向けの高価なペンタブレットが必須というわけではなく、無料のお絵かきアプリでも制作は可能です。ソフトの選び方や必要な機材については、実際に手を動かしながら自分に合うものを探すのが近道です。
未経験から始める場合の注意点
未経験から始める場合、最初の1〜2ヶ月は「作例を作る期間」と割り切ることをおすすめします。焦って案件に応募しても、作例が薄い状態では依頼者に選んでもらいにくく、結果的に遠回りになることがあります。
私自身、編集の仕事でライター志望の方の応募を数多く見てきましたが、実績ゼロの応募者が採用されるかどうかを分けるのは、たいてい「見せ方」でした。同じ画力でも、作例の並べ方、プロフィール文の書き方一つで、依頼者からの印象は大きく変わります。イラストの世界でも同じことが言えると考えています。
未経験者向けの詳しい進め方は未経験のアイコン制作は作例3枚をどう並べるかで初回依頼が変わるで扱っていますので、あわせて参考にしてください。
収入の考え方
始めたばかりの段階で、収入を大きく見込むのは現実的ではありません。まずは1件、2件と依頼をこなしながら、自分のペースと単価のバランスを見極めていく期間だと捉えるのが健全です。
LINEスタンプの販売による分配金と、アイコンの受注制作による報酬では、収入の安定性が大きく異なります。販売型は売れなければ収入がゼロですが、受注型は依頼を受けた分だけ確実に報酬が発生します。副業として始める場合、まずは収入が読みやすい受注制作から着手し、余力があれば販売型のスタンプ制作にも挑戦するという二段構えが現実的です。収入の詳しい比較はLINEスタンプの分配金より、アイコン依頼の方が月の収入は読めるにまとめています。
副業として始める前に知っておきたい税金の話
アイコン制作やイラスト販売で得た収入は、金額にかかわらず所得として扱われます。会社員が副業として行う場合、年間の所得が一定額を超えると確定申告が必要になるケースがあります。要件や金額の基準は毎年見直される可能性があるため、正確な判断は税務署や税理士に確認するのが確実です。
副業を会社に伝えるかどうか、就業規則との兼ね合いも気になるところです。この点については会社に隠さずLINEスタンプを売る、就業規則と確定申告の線引きで整理していますので、始める前に目を通しておくことをおすすめします。
独自データから見える始め方のヒント
在宅ワーク求人サイトを長く運営してきた立場から見ていると、キャラクター・アイコン・LINEスタンプ関連の依頼は、キャラクター・アイコン・LINEスタンプのお仕事のカテゴリに一定数継続して掲載されています。依頼内容を見ていくと、個人からの似顔絵依頼だけでなく、企業のSNS運用担当者からのキャラクターデザイン依頼も少なくありません。
20年この市場を見てきた立場から言えば、長く依頼を受け続けている制作者ほど、単発の作業をこなすことよりも「この人になら次も頼める」という関係づくりに時間を使っています。納期を守る、修正指示に丁寧に応じる、依頼者の意図を汲み取って提案するといった基本的な対応の積み重ねが、結果的にリピート依頼という形で収入の安定につながっています。
もう一つ運営者として感じるのは、仲介手数料の構造が受け手の手取りに直結するという点です。クラウドソーシングサイトの多くは、報酬から一定割合の手数料を差し引く仕組みになっています。同じ予算を依頼者が出しても、手数料が引かれる分だけ受け手の手取りは薄くなります。手数料0%で直接やり取りできる環境であれば、同じ作業量に対する手取りが厚くなるだけでなく、依頼者側も同じ予算でより多くを依頼できるという、双方にとって合理的な構造が成り立ちます。始め方を考える段階から、こうした手数料の違いを意識しておくことは、長期的な収入設計において無視できない要素です。
関連スキルと横展開の可能性
アイコン・LINEスタンプ制作を軸にしながら、周辺スキルと組み合わせることで受注の幅を広げている制作者もいます。例えば、キャラクターデザインの経験を活かしてマーケティング資料のビジュアル制作に関わったり、AIツールを活用した効率的な制作フローを取り入れたりする動きも見られます。関連する分野としてAI・マーケティング・セキュリティのお仕事のカテゴリも参考になります。
また、イラストと文章の両方を扱える制作者であれば、著述家,記者,編集者の年収・単価相場で紹介されているようなライティング分野との掛け合わせも可能です。1つのスキルに固執せず、隣接領域への広がりを持たせておくことは、副業を長く続けるうえでの保険にもなります。
エンジニア領域との比較で言えば、ソフトウェア作成者の年収・単価相場のようにスキル単価が明確に相場化している職種もあります。イラスト・キャラクター制作の分野は、こうした職種に比べて単価の相場が案件ごとにばらつきやすいのが実情です。だからこそ、自分の作風とターゲットを明確にし、料金設定の根拠を持っておくことが重要になります。
よくある失敗パターンと回避策
始め方を誤ると、せっかくの意欲が空回りしてしまうことがあります。ここでは、依頼を受ける前によく見られる失敗パターンを整理します。
失敗1: 作風を絞らずに手を広げすぎる
「かわいい系も描けます、リアル系も描けます、水彩風もできます」と幅広く提示すると、一見器用に見えますが、依頼者からすると「結局どんな絵が届くのか分からない」という印象になりがちです。特化した作風を1つ持っている制作者のほうが、依頼者の記憶に残りやすく、指名での依頼にもつながりやすい傾向があります。まずは1つの作風を極め、依頼が安定してきてから幅を広げるという順序をおすすめします。
失敗2: 料金設定を曖昧なままにする
「相場が分からないのでとりあえず安くしておく」という判断は、短期的には依頼を取りやすくなりますが、長期的には自分の首を絞めることになります。極端な低単価で受けてしまうと、後から値上げしにくくなり、修正対応や納期の融通を求められても断りづらくなります。最初から「基本料金○円、修正2回まで込み、追加修正は1回あたり○円」のように条件を明文化しておくことで、依頼者との認識のズレを防げます。
失敗3: 納期を曖昧に約束する
「なるべく早く仕上げます」といった曖昧な返答は、依頼者に安心感を与えません。「◯日以内に初稿をお送りします」と具体的な日数を提示し、それを守ることが信頼構築の第一歩になります。逆に、無理な短納期を安請け合いして遅延させてしまうと、たった1件の依頼で評価を大きく落とすリスクがあります。
失敗4: 著作権・利用範囲の確認を怠る
依頼者がアイコンをどこで使うのか(個人利用のSNSアイコンなのか、企業のロゴ的な使い方をするのか)によって、契約条件が変わることがあります。特に企業からの依頼では、商用利用の範囲や著作権の帰属について、事前にすり合わせておくことがトラブル回避につながります。曖昧なまま制作を進めてしまうと、納品後に「思っていた使い方と違う」というすれ違いが起こりやすくなります。
制作フローを効率化する工夫
始めたばかりの頃は、1枚の制作にかなりの時間がかかるものです。効率化の工夫としては、まず「顔のパーツごとにパーツ分けしたテンプレートを用意する」という方法があります。輪郭、目、髪型などをパーツごとに複数パターン作っておき、依頼者の特徴に合わせて組み合わせる手法です。これにより、ゼロから描き起こすよりも大幅に制作時間を短縮できます。
また、下描きの段階で依頼者に確認を取り、清書に入ってからの大きな修正を減らすフローも有効です。いきなり完成形を見せるのではなく、ラフ画の段階で「この方向性で進めてよいか」を確認することで、手戻りを最小限に抑えられます。
作業時間の記録をつけておくことも、料金設定の見直しに役立ちます。1枚あたりにかかった実時間を把握しておけば、時給換算で見合っているかどうかを客観的に判断でき、値上げのタイミングを見極めやすくなります。
依頼者とのコミュニケーションで意識すること
未経験のうちは、技術面よりもコミュニケーション面でのつまずきが目立つことがあります。依頼者からの要望を正確に汲み取るために、初回のやり取りでは次のような質問をしておくと安心です。
まず、使用目的の確認です。SNSアイコン用なのか、LINEスタンプとして複数バリエーションが必要なのか、印刷物に使うのかによって、必要な解像度や納品形式が変わります。次に、参考イメージの共有を依頼します。「こんな雰囲気が好み」という参考画像を1〜2枚もらえると、完成イメージのズレを事前に防げます。最後に、修正の希望回数と締め切りをすり合わせておきます。
こうした基本的なヒアリングを丁寧に行うことで、初回の依頼から高い満足度を得やすくなり、次の依頼やリピートにつながる確率が上がります。逆に、ヒアリングを省略していきなり制作に入ってしまうと、方向性のズレによる修正回数が増え、結果的に時間効率が悪化します。
ポートフォリオの作り方をもう一段掘り下げる
作例づくりの重要性については既に触れましたが、実際にどう並べるかで印象は大きく変わります。ポートフォリオを組む際は、次の3点を意識するとよいでしょう。
1つ目は、統一感のある順番で見せることです。同じテイストの作品を連続して並べることで、「この人はこういう絵が得意」という印象を一目で伝えられます。バラバラなテイストを交互に並べると、見る側は混乱してしまいます。
2つ目は、制作プロセスを一部見せることです。完成品だけでなく、ラフ画から清書までの過程を1点だけ紹介すると、依頼者は「この人がどう考えて絵を仕上げているか」をイメージしやすくなります。特に未経験から始める場合、完成度の高さだけで勝負するのではなく、丁寧な制作プロセスを見せることで信頼を積み上げる戦略も有効です。
3つ目は、想定シーン別に作例を分類することです。「SNSアイコン向け」「LINEスタンプ向け」「企業ロゴ的な使い方向け」のようにカテゴリを分けておくと、依頼者は自分の用途に合った作例を探しやすくなります。用途ごとに作例を用意しておくことは、それだけ幅広い依頼に対応できる印象を与える効果もあります。
案件を探す場所の選び方
始め方を考えるうえで、どこで案件を探すかも重要な論点です。クラウドソーシングサイトは案件数が多い一方、競争も激しく、実績のない状態では埋もれてしまいがちです。スキルマーケット系のサービスは、自分から出品して依頼を待つ形式のため、プロフィールと作品ページの作り込みが特に重要になります。
在宅ワーク求人サイトのように、直接契約を前提とした掲載型のサービスを併用するという選択肢もあります。仲介手数料がかからない、あるいは低く抑えられているサービスを選ぶことで、同じ報酬額でも手取りが厚くなるというメリットがあります。複数の経路を併用しながら、自分に合った依頼の取り方を見つけていくのが現実的なアプローチです。
継続するために必要な心構え
始め方の最後に触れておきたいのが、継続の重要性です。最初の1件、2件がうまくいっても、そこで満足して更新を止めてしまうと、次の依頼にはつながりません。作例は定期的に更新し、新しいテイストや表現方法にも挑戦し続けることで、長期的に依頼が途切れにくい状態を作れます。
また、依頼者からのフィードバックは、たとえ厳しい内容であっても、次の制作に活かせる貴重な情報です。感情的に受け止めるのではなく、「次はどう改善できるか」という視点で受け止める姿勢が、制作者としての成長につながります。
継続する制作者に共通しているのは、依頼が途切れた期間を「休止期間」ではなく「作例更新の期間」として使っている点です。依頼がない時期にこそ新しい表現に挑戦し、次の応募に向けて武器を増やしておく。この地道な積み重ねが、半年後、1年後の依頼数を左右します。単発の案件をこなすことだけに意識が向くと、応募が途切れた瞬間に手が止まってしまいがちですが、常に次の一手を用意しておく姿勢が、副業を長く続けるための土台になります。
もう一つ付け加えるなら、始めたばかりの時期は「比較しないこと」も大切な心構えです。SNSには何年も活動を続けている制作者の華やかな実績が並んでいますが、それは長い年月の積み重ねの結果であり、始めたばかりの自分と比べるべき対象ではありません。自分のペースで作例を積み、1件ずつ丁寧にこなしていくことが、遠回りに見えて実は一番確実な始め方だと考えています。
まず動いてみることの意味
始め方について長々と解説してきましたが、最終的に必要なのは「まず1枚描いて、誰かに見せる」という行動です。完璧な作例が揃ってから動こうとすると、いつまでも一歩が踏み出せません。まずは家族や友人の似顔絵を1枚描き、SNSやポートフォリオに掲載してみる。そこから小さな反応を積み重ねていくことが、結果的に最短の始め方になります。
40個のスタンプを揃えるのは、腰を据えて取り組むべき長期プロジェクトです。一方で、1件のアイコン依頼を受けることは、今日から始められる現実的な一歩です。自分の状況に合わせて、どちらの道から歩き出すかを選んでみてください。
よくある質問
Q. LINEスタンプとアイコン制作、どちらから始めるべき?
まずは1枚から依頼を受けられるアイコン制作から始めるのが現実的です。40個の絵柄が必要なLINEスタンプ販売は、実績と作風が固まってから挑戦する長期プロジェクトとして位置づけるとよいでしょう。
Q. 絵が上手くなくても始められる?
精密なデッサン力よりも、デフォルメされた線で特徴を捉える力が重要です。無料のお絵かきアプリやタブレットでも十分に制作でき、作風を1つに絞って作例を積み上げることが最初の一歩になります。
Q. 作例が全くない状態でも依頼は取れる?
実績ゼロでも、家族や友人をモデルにした作例を3〜5枚用意し、テイストを統一して見せることで印象は大きく変わります。作例の質と見せ方が、初回依頼の可否を左右する重要な要素です。
Q. 始めるにあたって費用はかかる?
無料のお絵かきアプリを使えば初期費用をほぼかけずに始められます。LINEスタンプ販売もLINE Creators Marketへの登録自体は無料ですが、審査や画像作成に一定の時間がかかる点は理解しておく必要があります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
朝比奈 蒼@SOHO編集部
ITメディア編集者
IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。
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