夜勤なしで働きたいケアマネジャーへ|職場の選び方と注意すべき点【2026年版】

前田 壮一
前田 壮一
夜勤なしで働きたいケアマネジャーへ|職場の選び方と注意すべき点【2026年版】

この記事のポイント

  • ケアマネジャー 夜勤なしの求人は実在しますが
  • 求人票の書き方によって実態は大きく異なります
  • 兼務やオンコールの確認方法

まず、安心してください。ケアマネジャーが夜勤なしで働くことは十分に可能です。むしろ、居宅介護支援事業所のケアマネジャーは日勤のみが基本形であり、「夜勤なし」はわざわざ探すまでもなく標準です。皆さんが本当に確認すべきなのは、夜勤の有無そのものではなく、その求人に「介護業務の兼務」と「夜間のオンコール」が付いていないかどうかです。

この記事では、ケアマネジャーの夜勤なし求人について、職場の形態ごとの違い、求人票の読み方、収入面での注意点、そして面接で確認すべきことを順番に整理します。焦らせるつもりはありません。判断材料を揃えてから決めれば十分です。

そもそもケアマネジャーの仕事に夜勤はあるのか

居宅介護支援事業所は日勤のみが基本

居宅介護支援事業所のケアマネジャーは、利用者宅を訪問してケアプランを作成し、サービス事業所と調整を行うのが主な業務です。訪問先が個人宅である以上、夜間に伺うことは通常ありません。営業時間は平日の日中に設定されている事業所がほとんどで、土日祝日を休みとしているところも多い。

つまり、居宅のケアマネジャーを選んだ時点で、夜勤の問題はほぼ解決します。介護職から介護支援専門員の資格を取ってケアマネに移る人の多くが挙げる理由のひとつが、この生活リズムの安定です。

ただし、日勤のみであることと、時間外の連絡がゼロであることは別です。利用者の状態が急変したとき、家族から連絡が入る可能性はあります。事業所として夜間の連絡体制をどう設計しているのかは、就職前に必ず確認してください。ここは後で詳しく扱います。

施設のケアマネジャーは「兼務の有無」で分かれる

介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、介護付有料老人ホームなどに配置される施設ケアマネジャーの場合、状況が変わります。ケアプラン作成の専従であれば日勤のみですが、現場の介護業務との兼務が前提になっている求人では、夜勤シフトに入ることがあります。

求人サイトを見ると、この点を明示している募集があります。

【仕事内容】ケアマネ正社員|現場兼務・夜勤なし|月給30万円以上も可能|賞与最大70万円の実績|熊本市北区ケアマネジャー・介護支援専門員|... 出典: 求人ボックス

この求人は「現場兼務」でありながら「夜勤なし」と明記しています。つまり、介護業務は担当するが夜勤シフトには入らない、という条件設計です。逆に言えば、兼務ありの求人で夜勤なしと書かれていない場合は、夜勤に入る可能性があるということになります。求人票の言葉は、書いてあることだけでなく、書いていないことも情報です。

グループホームの計画作成担当者

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)では、計画作成担当者という役割でケアマネジャーの資格が求められます。ここは事業所の規模が小さいため、計画作成と介護業務の兼務が一般的です。そのため、夜勤に入る運用の事業所と、計画作成担当者は日勤専従とする事業所の両方があります。

【仕事内容】<@呉市>年収320万円から!夜勤なし!グループホーム 計画作成担当者のお仕事です!...【PR・職場情報など】法人内にてケアマネジャー増員募集! 相場以上のご年収! 入社時期相談可能! 出典: 求人ボックス

この募集のように、グループホームでも夜勤なしを条件として提示している求人はあります。増員募集であることが明記されている点も重要で、人員に余裕がある事業所ほど、シフトの条件を柔軟にできます。「欠員補充」の求人と「増員」の求人では、入職後に求められる稼働の重さが違うことが多い。求人票にどちらか書かれている場合は、必ず見てください。

「夜勤なし」と書かれた求人の中身を読み解く

求人票の「夜勤なし」という言葉は、実は三つの異なる状態を指しています。

一つ目は、そもそも夜勤シフトが存在しない職場です。居宅介護支援事業所がこれにあたります。事業所が夜間営業していないので、夜勤という概念自体がありません。

二つ目は、夜勤シフトはあるが、その職種は入らない職場です。施設のケアマネ専従職がこれにあたります。介護職員は夜勤に入りますが、ケアマネジャーは日勤帯のみ、という運用です。

三つ目は、通常は夜勤に入らないが、人員が足りないときは応援を求められる職場です。これが最も注意が必要なパターンで、求人票では「夜勤なし」と書かれていても、繁忙期や欠員時に打診されることがあります。「原則」という言葉が付いている求人は、この可能性を含んでいます。

面接では、「夜勤なしというのは、シフトに一切入らないという意味でしょうか。それとも人員が足りないときに応援をお願いされることがある、という意味でしょうか」とそのまま聞いてください。この聞き方なら角が立ちません。そして、答えが具体的でない事業所は、実際に運用が決まっていない可能性が高い。

主任介護支援専門員を求める求人でも、日勤のみを明示しているものがあります。

【仕事内容】<経験者のみ>居宅介護支援事業所でのケアマネジャー仕事内容<主任ケアマネジャー>...【PR・職場情報など】主任ケアマネジャー|長野市吉田|正社員|土日祝休み・月給25万円以上・賞与あり 出典: 求人ボックス

土日祝休みが明記されている居宅の求人は、生活リズムを重視する方にとって条件の良い部類です。ただし、この種の求人は応募が集まりやすく、経験者に限定されていることも多い。未経験のケアマネジャーがいきなり狙うより、まず経験を積んでから移る形が現実的です。

夜勤なしで働ける職場を、もう少し広く見る

居宅介護支援事業所だけが選択肢ではありません。介護支援専門員の資格が活きて、かつ夜勤のない職場はいくつかあります。

地域包括支援センターは、市町村が設置する高齢者支援の総合窓口で、主任介護支援専門員、保健師、社会福祉士が配置される仕組みになっています。日中の窓口業務と地域の関係機関との連携が中心で、夜勤はありません。ただし主任介護支援専門員の要件が関わるため、経験を積んでから進む職場です。

通所介護(デイサービス)や通所リハビリテーションの事業所では、生活相談員として資格を活かす形があります。送迎の運転が業務に含まれることが多い点は事前に確認してください。日中のみの運営なので、生活リズムは安定します。

小規模多機能型居宅介護では、通い、訪問、泊まりを組み合わせたサービスを提供します。介護支援専門員の資格を持つ職員が計画作成を担当しますが、泊まりのサービスがあるため夜勤の運用は事業所ごとに違います。ここは求人票だけで判断せず、必ず面接で確認する必要があります。

そのほか、福祉用具貸与事業所や住宅型有料老人ホームの相談員、医療機関の入退院支援部門など、ケアマネジャーの実務経験が評価される職場は広がっています。介護支援専門員としての実務そのものではなくても、制度と地域資源を理解している人材は、これらの職場で必要とされています。求人を探すときは、職種名を「ケアマネジャー」に固定しすぎないほうが選択肢が増えます。

介護職から資格を取って夜勤を外すという道筋

いま介護職員として夜勤に入っていて、体力的にきついと感じている皆さんへ。介護支援専門員の資格を取ることは、夜勤から離れる現実的な手段のひとつです。

介護支援専門員実務研修受講試験の受験資格は、2026年8月時点で、指定の国家資格等に基づく業務に従事した期間、または相談援助業務に従事した期間が通算5年以上かつ900日以上であることが基本です。介護福祉士として実務に就いている方であれば、この期間の要件を満たしていく形になります。試験は都道府県ごとに実施され、合格後は実務研修を修了して登録する流れです。

受験資格の細かい要件や、対象となる業務の範囲は都道府県の案内で示されており、制度改正の対象になることもあります。受験を考える段階で、必ず居住地の都道府県と厚生労働省の公表情報で最新の要件を確認してください。ここを古い情報のまま準備して、申込み時に要件を満たしていないと分かるケースは実際にあります。

資格を取れば自動的に夜勤がなくなるわけではない点にも触れておきます。同じ法人内でケアマネジャーに配置転換されても、施設ケアマネとして現場兼務になれば夜勤は残ります。夜勤を外すことが目的なら、資格取得と転職をセットで設計する必要があります。

夜勤なしのケアマネジャーの一日

居宅介護支援事業所の場合、朝は事業所で電話とメールの確認から始まります。前日の訪問記録を仕上げ、サービス事業所への連絡を済ませてから、午後に担当利用者宅を回る。訪問は1日3件から5件程度で、移動を含めると午後いっぱいを使います。戻ってから記録を入力して退勤という流れです。

月末月初は給付管理業務が集中するため、この時期だけ残業が発生しやすくなります。夜勤はなくても、月内で忙しさの波があるということです。面接で時間外労働を聞くときは、月平均だけでなく「最も忙しい時期にどれくらいか」を確認してください。平均値は波を隠します。

施設のケアマネジャー専従職の場合は、移動がないぶん一日の見通しが立てやすくなります。入居者のケアプラン更新、サービス担当者会議の調整、家族対応、入退所に伴う書類作成が主な業務です。現場の職員から相談を受ける時間も多く、施設内の調整役としての比重が高くなります。

夜勤なしで働くメリットを、生活の側から考える

第一に、睡眠のリズムが崩れないことです。夜勤を含むシフト勤務は、生活時間が週単位で変動します。家族との時間、通院、子どもの行事など、日常の予定を組み立てやすいのは日勤のみの働き方です。

第二に、長く続けられること。40代、50代と年齢が上がるにつれて、夜勤の負担は確実に重くなります。介護支援専門員の資格は実務経験を前提に取得するものであり、資格を取る頃には一定の年齢になっている方が多い。夜勤なしの働き方を選べることは、この職種の大きな利点です。

第三に、家庭内の介護や育児と両立しやすいこと。夜間に家を空けられない事情がある方にとって、これは選択肢の問題ではなく必要条件です。

第四に、日中に他の予定を入れられないぶん、夕方以降の時間が固定されること。これは副業や学習の時間を確保しやすいという意味でもあります。夜勤があると、まとまった学習時間を毎週同じ曜日に確保するのが難しくなります。

夜勤なしを選ぶときのデメリットと確認事項

収入面での差

正直に書きます。夜勤なしは収入面では不利です。夜勤手当は施設によって一回あたり4,000円から8,000円程度の幅があり、月4回入れば数万円の差になります。年間で見れば20万円から40万円規模の違いが出ることもあります。

一方で、ケアマネジャーは資格職であるため、介護職員として夜勤に入るより基本給が高く設定されるのが一般的です。厚生労働省が実施している介護従事者の処遇状況に関する調査でも、職種と資格によって給与水準に差があることが示されています。夜勤手当を失っても、資格分で一定程度は埋まる構造になっています。ただし完全には埋まりません。ここは受け入れたうえで、別の方法で補うかどうかを考える話になります。

オンコールと時間外の連絡

夜勤がなくても、時間外に連絡が入る可能性はあります。居宅介護支援事業所では、利用者や家族からの緊急連絡に備えて携帯電話を持ち回りする運用をしている事業所があります。これは夜勤ではありませんが、実質的に拘束されている時間です。

確認すべきは三点です。緊急連絡用の携帯を持つ当番があるか。当番手当は支給されるか。実際に夜間の連絡が入る頻度はどの程度か。三つ目は数字で聞いてください。「月に何件くらいですか」と尋ねれば、実態が分かります。ゼロと答える事業所もあれば、月に数件と答える事業所もあります。どちらが良い悪いではなく、自分の生活と合うかどうかの問題です。

求人票と実態のずれ

これは私が働き方の記事を書く過程で繰り返し見てきたことですが、求人票と実態のずれは、嘘をついているというより「書ききれていない」ことから生まれます。採用担当者にとって当たり前の運用が、応募者には見えない。だから、聞けば普通に答えてくれることがほとんどです。

聞きにくいと感じる方が多いのですが、条件を確認する応募者を嫌がる事業所は、そもそも入職後もこちらの都合を聞いてくれません。面接は相互の確認の場です。私自身、40代で会社を辞めて働き方を変えたとき、条件を曖昧にしたまま引き受けた仕事で消耗した経験があります。あのとき学んだのは、聞かなかった側にも責任があるということでした。聞いておけば、少なくとも自分で選んだ結果になります。

夜勤なしの職場を見つけるまでの手順

手順1 職場の形態を先に絞る

求人検索で「夜勤なし」のチェックボックスを入れる前に、居宅介護支援事業所、地域包括支援センター、通所系サービスといった形態で絞ってください。形態で絞れば、夜勤の有無は自動的に決まります。条件検索だけに頼ると、兼務ありの施設求人が混ざってきます。

手順2 求人票の兼務欄と募集背景を読む

チェックすべきは、業務内容欄に介護業務が含まれているか、募集が増員か欠員補充か、事業所の在籍ケアマネ人数、担当件数の目安の四点です。在籍人数が1人で「増員」と書かれている場合、実質的に立ち上げに近い状態のことがあります。

手順3 面接で聞く

聞くべきことをまとめます。夜勤の有無の正確な意味。オンコール当番の有無と手当。担当件数の上限。時間外労働の月平均。有給休暇の取得率。この五つは、聞いて失礼になることはありません。

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手順4 必ず見学する

事業所の空気は現地でしか分かりません。職員同士の会話量、記録用パソコンの台数、書類の積まれ方。見学を断る事業所は、それ自体が情報です。

転職サービスの選び方を比べたい方は転職サイトおすすめ比較【2026年版】|年代・職種別の選び方、20代の方には20代の転職サイトおすすめ5選|未経験・第二新卒向けが、媒体ごとの得意分野の違いを整理しています。

夜勤なしの転職で失敗しやすい三つのパターン

これまで働き方の相談を受けてきた中で、繰り返し見てきた失敗の型があります。三つ挙げます。

一つ目は、条件を一点だけで選んでしまうパターンです。夜勤がないことだけを条件にして応募し、入ってみたら担当件数が多すぎて、結局毎日残業になった。夜勤は無くなったが、拘束時間の合計は前職と変わらない。こうなると、何のために転職したのか分からなくなります。条件は必ず複数を並べて、優先順位を付けてから比較してください。

二つ目は、退職の時期を先に決めてしまうパターンです。現職が辛いと、まず辞めてから探そうと考えがちですが、無職期間が長引くと選択の基準が下がります。焦って決めた転職先で同じ問題に当たる、という循環が起きます。在職中に応募して、内定を得てから退職日を決める順番のほうが、条件面でも精神面でも有利です。

三つ目は、求人票の言葉をそのまま信じるパターンです。「アットホームな職場」「風通しの良い環境」といった表現には情報量がありません。判断材料になるのは、在籍職員数、担当件数、残業の月平均、有給取得率、離職率といった数字です。数字を出せる事業所は、自分たちの状態を把握しています。

担当件数の仕組みを知っておくと、求人票の見方が変わる

夜勤の有無と同じくらい、いや実際にはそれ以上に働きやすさを左右するのが担当件数です。ここは制度の仕組みと事業所の方針が絡む部分なので、少し丁寧に整理します。

居宅介護支援には、ケアマネジャー1人あたりが担当する利用者数に応じて報酬の単価が変わる仕組みが設けられています。一定の件数を超えた部分について単価が下がる考え方で、逓減制と呼ばれます。この設計があるため、事業所は無制限に件数を積むことをしません。ただし、情報通信機器の活用や事務職員の配置といった条件を満たす場合に、単価が下がり始める件数の基準が変わる扱いもあります。件数の基準や算定要件は介護報酬改定のたびに見直されており、2026年8月時点の内容は厚生労働省の公表資料で確認してください(https://www.mhlw.go.jp/)。

皆さんが求人を見るときに必要なのは、制度の細かい数字そのものではありません。必要なのは、その事業所が何件を上限として運用しているかです。面接では「1人あたりの担当件数は現在どれくらいですか」と聞いてください。さらに一歩踏み込むなら、「上限を何件と決めていますか」「上限を超えそうなときはどうしますか」まで聞くと、事業所の運営方針が見えます。

件数を聞くときに一緒に確認したいのが、利用者の内訳です。要介護度が高い方が多いのか、要支援の予防プランを多く抱えているのか。同じ件数でも、状態が安定している利用者ばかりの場合と、入退院を繰り返す方が多い場合では、月の業務量がまったく違います。「担当件数35件」という数字だけでは、忙しさは判断できません。

事務職員の配置も見てください。給付管理業務や書類作成を事務職員が担っている事業所と、ケアマネジャーが全部自分でやる事業所では、同じ件数でも残業時間が変わります。ここは求人票にはまず書かれていない情報なので、見学時に事務スペースを見るか、直接聞くしかありません。

地域によって、ケアマネジャーの働き方は変わる

同じ居宅介護支援事業所でも、都市部と地方では業務の負荷のかかり方が違います。

都市部では、事業所の数が多く、訪問先も比較的近い範囲に収まります。1日に4件から5件を回ることも現実的で、移動時間は業務全体の中ではそれほど大きな比重になりません。一方で、サービス事業所の選択肢が多いぶん、調整の相手が増えます。利用者や家族の要望も細かくなる傾向があり、書類と連絡の量が増えます。

地方では、訪問先の距離が問題になります。片道30分から1時間の移動が当たり前という地域では、1日に回れる件数が限られます。担当件数が同じでも、月の訪問をこなすだけで時間が埋まる。求人票の担当件数が都市部と同じでも、負荷は違うということです。車での移動が前提になるため、社用車の有無、自家用車を使う場合のガソリン代と保険の扱い、冬季の運転条件は必ず確認してください。積雪地域では、冬の訪問が業務全体の難易度を押し上げます。

サービス資源の量の差も効きます。選べる事業所が少ない地域では、希望に合うサービスがないという場面が頻繁に起きます。この場合、ケアマネジャーは既存の資源をどう組み合わせるか、インフォーマルな支援をどう見つけるかで工夫することになります。制度の知識より地域の人間関係を知っていることが効く、という状況です。転勤や引っ越しを伴う転職では、この地域資源の把握をゼロからやり直すことになる点を見込んでおいてください。

もう一つ、地域包括支援センターや基幹型の相談機関との距離感も地域差があります。連携が密な地域では困難事例を相談しやすく、1人で抱え込む場面が減ります。面接で「困難事例が出たときの相談先はどこですか」と聞くと、その地域と事業所の連携の実態が分かります。

資格を取った直後の人が、最初の職場を選ぶとき

介護支援専門員の登録を済ませたばかりで、これから初めてケアマネジャーとして働くという方に向けて、選び方の順番を書きます。

まず、いきなり1人事業所を選ばないでください。ケアマネジャーが1人しかいない事業所では、判断に迷ったときに相談する相手が社内にいません。制度の解釈、家族対応、事業所間の調整。最初の1年は分からないことが連続します。在籍が3人以上いる事業所を第一候補にしてください。

次に、主任介護支援専門員がいるかどうかを見てください。主任は他のケアマネジャーへの助言や指導を役割に含む立場です。事業所に主任がいれば、実務の相談ができる体制があるということになります。求人票に管理者の資格が書かれていることもありますが、書かれていなければ面接で聞けば済みます。

三つ目に、教育の仕組みを聞いてください。同行訪問を何回するのか、最初の担当件数はどこから始めるのか、書類のチェックを誰がするのか。この三つに具体的な答えが返ってくる事業所は、新任を受け入れる準備があります。「分からないことは何でも聞いてください」という答えしか返ってこない場合、体制はまだ整っていないと考えたほうが安全です。

四つ目に、給付管理業務の習熟をどう支えてくれるかです。ケアプラン作成と違い、給付管理は月末月初に締切がある事務作業で、間違えると返戻という形で戻ってきます。ここでつまずく新任は多い。前任者からの引き継ぎ期間があるか、月末に確認してくれる人がいるかを確認してください。

介護職からの転身の場合、現場感覚が強みになる一方で、書類とパソコン作業の量に戸惑う方が多くいます。表計算ソフトと文書作成の基本操作に不安があるなら、入職前に慣らしておくと最初の数か月がかなり楽になります。ケアプランのソフトは事業所ごとに違いますが、パソコンの基本操作は共通です。

正社員以外の選択肢も、視野に入れておく

夜勤なしの働き方を考えるとき、雇用形態の選択肢も一緒に検討する価値があります。

居宅介護支援事業所では、パートや非常勤のケアマネジャーを募集していることがあります。週3日や週4日の勤務で、担当件数を抑えた形です。育児や家族の介護と両立したい方、体力面で常勤がきつくなってきた方にとって、現実的な選択肢になります。担当件数が減るぶん収入は下がりますが、利用者との関係が切れるわけではないので、実務のブランクを作らずに済みます。

非常勤で働く場合に確認しておきたいのが、勤務日以外に緊急連絡が入ったときの扱いです。担当利用者がいる以上、自分の勤務日と利用者の状況は連動しません。不在日に何かあったとき、誰が一次対応するのかを最初に決めておかないと、休みの日に電話が鳴る状態が常態化します。ここは入職時に文書で確認しておく価値があります。

社会保険の加入や扶養の扱いは、勤務時間と収入の水準で決まります。要件は事業所の規模などによっても異なり、2026年8月時点でも見直しが行われている領域です。日本年金機構の情報で自分の条件に当てはめて確認してください(https://www.nenkin.go.jp/)。税の扱いについては国税庁の案内が起点になります(https://www.nta.go.jp/)。

年代別に見ると、40代は常勤で件数を持ちながら主任の要件を積み上げる時期、50代は管理者や地域包括への移行を考える時期、60代以降は勤務日数を落として実務を続ける形、という組み立てをする方が多くいます。どの段階でも共通して効くのは、担当した事例の記録と、研修の受講歴です。転職や配置転換のときに、経験を説明できる材料になります。

内定が出てから、入職までに確認すること

面接で聞いた内容と、実際の契約書の中身がずれることがあります。ここは最後の確認ポイントです。

雇用契約書または労働条件通知書を受け取ったら、所定労働時間、休日、時間外労働の有無、賃金の内訳、そして業務内容の記載を確認してください。夜勤なしという条件が口頭でのやり取りだけの場合、書面に「勤務時間 9時から18時」と書かれていても、シフト制の可能性を排除できるとは限りません。気になる場合は、業務内容欄や備考欄に運用を書いてもらえるか相談してみてください。労働条件の明示について事業主に求められる事項は労働基準法に定められており、2026年8月時点の内容は厚生労働省の公表資料で確認できます(https://www.mhlw.go.jp/)。

賃金の内訳も見てください。月給の総額が同じでも、基本給が高い設計と、各種手当の比重が大きい設計では、賞与や残業単価の計算が変わります。処遇改善に関する加算がどう配分されているかも、法人によって方針が違う部分です。金額の総額だけでなく、内訳の設計を見るのが実務的な読み方になります。

オンコール当番の手当が発生する場合、その金額と回数の上限も書面で確認しておいてください。口頭で「月に1回か2回」と聞いていても、人員が減れば回数は増えます。上限の取り決めがあるかどうかは、後になって効いてきます。

そして、現職の退職手続きです。就業規則で定められた申し出の期限、有給休暇の残日数と消化の可否、担当利用者の引き継ぎ期間。ケアマネジャーの仕事は利用者との継続的な関係の上に成り立つので、引き継ぎを雑にすると、後任にも利用者にも負担が残ります。次の職場の入職日は、引き継ぎに必要な期間を見込んで決めてください。

転職を決める前に整理しておくこと

夜勤を外すという判断には、収入が下がる可能性が伴います。だからこそ、動く前に家計の側を整理しておく必要があります。

まず、現在の年収のうち夜勤手当が占める割合を計算してください。給与明細を12か月分並べれば数分で出ます。この金額が、転職によって失われる可能性のある部分です。次に、それが無くなったときに生活が成り立つかを確認します。成り立たないなら、資格の積み上げか副収入か、埋める手段をセットで考える必要があります。

もうひとつ、転職の理由を言語化しておいてください。面接では必ず聞かれます。「夜勤がきついから」でも構いませんが、それだけだと「体力が続かない人」という印象で終わります。夜勤がないことで何ができるようになるのか、その時間で何をしたいのかまで言えると、話が前向きになります。家族の状況を整えたい、資格の勉強に充てたい、地域の支援に腰を据えて取り組みたい。理由は人それぞれで構いませんが、逃げの説明で終わらせないことが大事です。

夜勤手当のぶんをどう補うか

夜勤なしを選ぶと収入は下がります。これを埋める方法は三つあります。

一つ目は、資格を積み上げること。主任介護支援専門員の要件を満たせば、管理者や地域包括支援センターの職に道が開けます。所定の実務経験と研修の修了が要件であり、管理者要件をめぐる経過措置の扱いは見直しが続いている領域です。詳細は厚生労働省と各都道府県の案内で、2026年8月時点の最新の内容を確認してください。

二つ目は、事業所を変えること。同じ夜勤なしの条件でも、基本給と手当の設計は法人によってかなり違います。処遇改善に関する加算をどう配分しているかは法人の方針次第で、同じ地域でも月額で差が出ます。

三つ目は、日中以外の時間に別の収入源を持つことです。夜勤がないということは、夜と週末の時間が読めるということでもあります。ここに在宅でできる仕事を入れる設計は、実際に取っている人が増えています。

在宅の仕事の相場を知るには、職種ごとの単価をまとめたページが参考になります。文章まわりなら著述家,記者,編集者の年収・単価相場、技術寄りならソフトウェア作成者の年収・単価相場で、現実的な単価帯が分かります。仕事の種類を知りたい場合は、事業所の業務効率化を支援するAIコンサル・業務活用支援のお仕事、集客や情報管理を扱うAI・マーケティング・セキュリティのお仕事、開発系のアプリケーション開発のお仕事といったガイドがあります。

スキルの裏付けを作るなら、報告書や連絡文書の型を体系的に学べるビジネス文書検定が実務に直結します。ケアプランや家族への文書連絡にもそのまま使える内容です。ICT寄りに広げたい方にはCCNA(シスコ技術者認定)のような資格ガイドもあります。

運営者の視点から見た、時間の使い方の差

在宅ワークと業務委託の市場を20年運営してきた立場から、ひとつ観察を書いておきます。長く安定して仕事が続く人は、作業の速さではなく「相手の確認の手間を減らす」ことで選ばれています。これはケアマネジャーの仕事とまったく同じ構造です。サービス事業所や家族から見て、連絡が読みやすく、確認事項を先に出してくれるケアマネジャーは、担当が変わっても指名されます。夜勤に入るかどうかは、この評価とは無関係です。

もうひとつ、額面と手取りの話をします。仲介が何段も入る取引では、依頼側が払った金額と受け手に届く金額の差が開きます。中間マージンが乗らない直接取引なら、同じ予算で依頼者はより多く頼めて、受け手の手取りは厚くなる。手数料0%という条件が意味を持つのは、金額の大小ではなく、この手取りの質の部分です。運営者として見てきた限りでは、同じ働く時間で手元に残る額が違うと気づいた人から、取引の形を選び直していきます。

夜勤なしという選び方は、収入を捨てる選択ではありません。生活時間を取り戻して、その時間を何に使うかを自分で決められるようにする選択です。ここで挙げた制度の内容は2026年8月時点のものであり、介護報酬改定や研修制度の見直しで変わる可能性があります。応募や転職の前には、厚生労働省の公表情報で最新の内容を確認してください。

よくある質問

Q. ケアマネジャーに夜勤はありますか?

居宅介護支援事業所のケアマネジャーは日勤のみが基本で、夜勤はありません。一方、施設に配置されるケアマネジャーは、介護業務との兼務が前提の求人だと夜勤シフトに入る場合があります。グループホームの計画作成担当者も事業所によって運用が分かれるため、求人票の兼務欄を必ず確認してください。

Q. 「夜勤なし」と書かれていれば絶対に夜勤はありませんか?

求人票の「夜勤なし」には、シフト自体が存在しない場合と、原則入らないが欠員時に応援を求められる場合があります。「原則」という言葉が付いていたら後者の可能性があります。面接で「一切入らないのか、応援をお願いされることがあるのか」を具体的に確認するのが確実です。

Q. 夜勤なしにすると収入はどのくらい下がりますか?

夜勤手当は一回あたり4,000円から8,000円程度の幅があり、月4回入れば数万円、年間では20万円から40万円規模の差になることがあります。ただしケアマネジャーは資格職として基本給が高めに設定されるため、介護職員として夜勤に入る場合との差は一定程度埋まります。

Q. 夜勤がなくても時間外の対応はありますか?

居宅介護支援事業所では、緊急連絡用の携帯電話を持ち回る当番を設けている場合があります。夜勤ではありませんが実質的な拘束時間です。面接で当番の有無、手当の支給、実際に夜間連絡が入る月あたりの件数を数字で確認しておくと、就業後のギャップを防げます。

この記事について

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編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年8月16日最終更新:2026年8月31日
前田 壮一

この記事を書いた人

前田 壮一@SOHO編集部

元メーカー管理職・43歳でフリーランス転身

大手電機メーカーで品質管理を20年間担当した後、42歳でフリーランスに転身。中高年のキャリアチェンジや副業の始め方を、自身の経験をもとに発信しています。

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