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内閣府認定マーケティング検定の中身と、在宅のマーケティング支援での評価

@SOHO編集部
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内閣府認定マーケティング検定の中身と、在宅のマーケティング支援での評価

この記事のポイント

  • ✓内閣府認定マーケティング検定の3級・2級・1級の違い
  • ✓合格の基準を日本マーケティング協会の公式案内から整理し
  • ✓在宅のマーケティング支援の仕事で評価される場面と評価されにくい場面を説明します

内閣府認定マーケティング検定は、名前に「内閣府認定」と付いているため、国家資格のように受け止められることがあります。一方で、在宅でマーケティングの支援を受けたい人にとっては、取ったあとに発注者からどう見られるのかが気になるところです。この記事では、内閣府認定マーケティング検定の3つの級の違い、出題範囲、受験料、合格の基準を、主催する日本マーケティング協会の公式案内から整理します。そのうえで、「内閣府認定」という言葉の正しい意味、勉強の進め方、在宅のマーケティング支援の仕事で評価される場面と、検定だけでは評価されにくい場面までを説明します。

マーケティング検定とはどんな資格か

マーケティング検定は、公益社団法人日本マーケティング協会が主催する、マーケティングの知識と能力を測る資格試験です。協会の成り立ちと検定の始まりについては、地域の産業支援の窓口に掲載された案内に、次のように書かれています。

公益社団法人日本マーケティング協会は1957年(昭和32年)、マーケティングの進歩・発展をはかることを目的に設立されました。それ以来、当協会はマーケティングの理論と技法の研究、教育、普及に努め、日本の経営の近代化と産業の発展に力を注いで参りました。 内閣府認定マーケティング検定は、公益社団法人日本マーケティング協会の60周年事業として2017年にスタートしました。この間、全国の数万人にわたるビジネスパーソンがマーケティング検定に挑戦され、想像以上の反響を頂戴しております。 出典: sec.jp

検定は3級・2級・1級の3段階に分かれ、3級は学び始めた学生や新入社員、2級は実務を数年積んだ人、1級はマーケティング部門のリーダーを目指す人を対象としています。日本マーケティング協会の公式サイトでは、さまざまな企業が社員教育の一環として採用していると紹介されています。

この検定の特徴は、特定の道具の操作ではなく、マーケティングの考え方そのものを問う点にあります。広告の管理画面の使い方やアクセス解析の操作を問う資格とは違い、市場をどう分析するか、誰に何をどう届けるか、価格をどう決めるか、といった判断の土台になる知識が中心です。道具は数年で入れ替わりますが、考え方の土台は変わりにくいので、長く使える知識を体系的に身に付けたい人に向いています。

「内閣府認定」とは何を意味するのか

名前に付いた「内閣府認定」は、この検定を理解するうえで最も誤解されやすい部分です。

まず押さえておきたいのは、マーケティング検定は国家資格ではないという点です。国家資格とは、法律にもとづいて国や国から指定を受けた機関が認定する資格のことで、その資格がないと名乗れない仕事や、できない業務があるものを指します。マーケティング検定には、そうした法律上の独占の業務はありません。持っていなくてもマーケティングの仕事はできますし、持っているから特別な業務が許されるわけでもありません。

では、何が「内閣府認定」なのか。主催する日本マーケティング協会は、内閣府から公益の認定を受けた公益社団法人です。公益社団法人とは、公益のための事業を行う法人として、国や都道府県の審査を経て認定を受けた団体のことです。日本マーケティング協会の公式サイトでは、検定について「内閣府の許認可を経て、マーケティングの専門家による検定委員で構成されており、試験内容などを精査」していると説明し、「マーケティング力を証明する公的資格」と紹介しています。

つまり、「内閣府認定」は、公益の事業として認められた団体が、専門家の委員会を通じて運営している検定である、という信頼の裏付けを示す言葉です。履歴書やプロフィールに書くときは、協会の表記に合わせて「内閣府認定 マーケティング検定2級」のように書けば問題ありませんが、「国家資格」と書くのは誤りになります。発注者や採用の担当者に説明するときも、「国家資格です」ではなく「日本マーケティング協会の検定です」と伝えるほうが、正確で誤解がありません。

3つの級の違いと試験の形

2026年10月時点の日本マーケティング協会の公式案内をもとに、3つの級を比べると次のようになります。受験料はすべて税込です。

項目 3級 2級 1級
対象 学び始めた学生・新入社員 実務を数年積んだ人 部門のリーダーを目指す人
形式 CBT・多肢選択式 CBT・多肢選択式 CBT・記述式
問題数 30問 40問 4題
試験時間 60分 90分 120分
受験の条件 制限なし 制限なし 2級の合格者
受験料(一般) 6,600円 9,460円 14,850円
受験料(会員社・学生) 5,500円 8,360円 13,750円
実施の時期 随時 随時 年1回
合格の基準 正答率70%以上 正答率70%以上 400点満点の60%程度かつ上位20%以内を目安に審査

各級の最新の案内は、日本マーケティング協会のマーケティング検定のページで確認できます。

CBTとは、コンピュータを使って受ける試験のことです。マーケティング検定は株式会社CBTソリューションズのシステムを使っており、3級と2級は全国のテストセンターで、都合のよい日時を選んで受けられます。いつでも受けられるので、仕事や家事の予定に合わせて受験日を決められるのが利点です。

1級だけは年1回の実施です。2026年度は9月6日(日)に行われ、申し込みは6月1日から9月3日まででした。公式サイトでは、試験会場の確保のために7月中の申し込みを勧めていたほか、関東では希望の会場が取りにくいと注意を呼びかけていました。1級を目指す人は、翌年度の日程が発表されたら早めに会場を押さえてください。

合格したあと、希望する人は合格証明書を1,210円(税込、送料込)で購入できます。合格証明書は、CBTソリューションズのマイページから申し込む仕組みです。勤め先に資格の取得を届け出るときや、発注者から証明を求められたときに使えるので、必要になりそうな人は早めに取り寄せておくと慌てずに済みます。3級の合格実績には有効期限がありません。

3級の出題範囲と評価の仕組み

3級は、マーケティングの基礎の概念がどれだけ身に付いているかを測る試験です。出題は10の領域から行われ、結果は6つのセクションごとに評価されます。

セクション 領域
1 基本概念、市場環境
2 戦略的マーケティング、マーケティング・リサーチ
3 消費者行動、コミュニケーション戦略
4 製品戦略、価格戦略
5 チャネル戦略
6 サービス・マーケティング

用語を少し補足しておきます。マーケティング・リサーチとは、市場や顧客について調べ、判断の材料を集めることです。チャネル戦略とは、商品を顧客に届ける経路(店舗、通販、代理店など)をどう組み立てるかを決めることです。サービス・マーケティングは、形のないサービス(美容院、教室、相談など)を売るときの考え方で、形のある商品とは違う工夫が要る点を扱います。

試験が終わると、総合の評価とセクションごとの評価を記した「試験結果レポート」が発行され、結果はその場で分かります。合否だけでなく、どの分野が弱いかが分かるので、2級に進む前の学び直しにも使えます。

3級の問題数は30問で、試験時間は60分です。1問あたり2分ほど使えるので、時間に追われる試験ではありません。その代わり、言葉の意味をあいまいに覚えていると、似た選択肢の違いを見分けられずに迷います。「市場細分化」「ターゲティング」「ポジショニング」のように、つながりのある言葉は、違いを1文で言えるようにしておくことが大切です。

2級の出題範囲と、Advanced Marketer

2級は、実務を積んだマーケターとしての幅広い知識と応用力を測る試験です。3級より広く専門的な16の領域から出題され、結果は8つのセクションごとに評価されます。

主なセクションを挙げると、マーケティング・マネジメントの基礎、事業組織のマネジメント(資源の配分や製品のポートフォリオの管理、組織のデザイン、産業と競争の構造)、消費者行動の分析、市場提供物のデザイン(価格設定、製品開発と顧客価値)、顧客価値の伝達(ブランド・マネジメント、マーケティング・コミュニケーション)、顧客価値の提供(サプライチェーン・マネジメント、顧客関係マネジメント)、専門分野の理解(サービス・マーケティング、生産財のBtoBマーケティング)、長期的成長の実現(ソーシャル・マーケティング、グローバル・マーケティング)です。

ここで出てくる製品のポートフォリオの管理とは、会社が持つ複数の商品や事業を、成長性や市場での強さで分類し、どこにお金と人を振り向けるかを決める考え方です。顧客関係マネジメントは、一度買ってくれた顧客と長く関係を続け、繰り返し選んでもらうための取り組みを指します。

2級の問題数は40問で、試験時間は90分です。合格の基準は3級と同じ正答率70%以上ですが、範囲が広く、事例を読んで考える問題も増えるので、3級の延長の感覚で臨むと苦戦します。

2級に合格すると、合格者だけが登録できるメンバーシップに申し込めます。登録すると「Advanced Marketer」の称号とオープンバッジ(デジタルの証明書)が交付され、協会の資格者名簿に掲載されます。合格の実績そのものに有効期限はありませんが、Advanced Marketerの称号には有効期限があり、更新しないと称号に伴う特典はなくなります。期限が切れたあとに再登録する場合は、再登録料4,400円と事務手数料1,100円の合計5,500円(税込)がかかると案内されています。

1級の記述式と合否の基準

1級は、社内外で活躍できるマーケティング・リーダーを基準に、マーケティングの課題に対応する総合的な力を測る試験です。2級の合格者だけが受けられます。

1級は、3級や2級と違って記述式です。問題数は4題で、試験時間は120分あります。公式の学習の手引きには、重要な概念や理論について、自分の言葉で説明し、具体性をもって論じる力が求められると書かれています。選択肢から正解を選ぶのではなく、事例に対して自分の考えを組み立てて書く試験です。

合否の基準は、400点満点の60%程度の得点で、かつ受験者全体の上位20%に入ることを目安に、検定委員の審査で決まります。点数だけでなく、受験者の中での順位も問われる点が、3級・2級とは大きく違います。結果は11月中を目処に公表され、合否の通知には、各事例の得点と全体の得点が記載されます。

1級に合格すると、メンバーシップに登録することで「Marketing Specialist」の称号とオープンバッジが交付され、資格者名簿に掲載されます。

公式サイトでは、1級の学習に向けて、マーケティングの教科書として広く読まれている書籍を参考書籍に挙げています。記述式の試験なので、知識を覚えるだけでなく、実際の商品やサービスを題材にして、「この会社の課題は何か」「どんな手を打つべきか」を自分の言葉で書いてみる練習が欠かせません。公式の模擬テストも用意されているので、問題の形式と難しさのイメージをつかんでから学習の計画を立てると効率的です。

実務の例で押さえておきたい基本の言葉

3級でも2級でも、土台になるのは、マーケティングの基本の枠組みです。言葉だけを覚えるより、身近な例に当てはめて理解すると、試験でも仕事でも使える知識になります。ここでは代表的な3つを、在宅で教室を開く人の例で説明します。

1つ目は、STPです。STPとは、市場を分ける(セグメンテーション)、狙う相手を決める(ターゲティング)、相手から見た自分の立ち位置を決める(ポジショニング)の3つの頭文字です。たとえばオンラインの書道教室なら、市場を「子ども」「大人の初心者」「資格を目指す人」のように分け、その中から「仕事の合間に字をきれいにしたい大人の初心者」を狙い、「1回30分で、夜でも受けられる教室」という立ち位置を取る、という具合です。

2つ目は、4Pです。4Pとは、製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、販売促進(Promotion)の4つで、売り方を組み立てるときの項目の一覧です。書道教室なら、製品は授業の内容と教材、価格は1回あたりや月謝の金額、流通は授業を届ける方法(ビデオ通話か録画か)、販売促進は無料体験やSNSでの発信にあたります。4つがばらばらだと、たとえば「忙しい大人向け」と言いながら授業が平日の昼だけ、といった食い違いが起きます。

3つ目は、3Cです。3Cとは、顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)の3つの視点から状況を整理する方法です。顧客は何に困っているか、ほかの教室はどこを強みにしているか、自分には何ができるか、を並べて書き出すと、狙うべき場所が見えてきます。

試験では、こうした枠組みの名前と中身を問う問題に加えて、「この事例で最初に検討すべきことは何か」のように、枠組みを当てはめる問題も出ます。テキストを読むときに、自分の仕事や身近な店に当てはめて考える習慣を付けておくと、選択肢の違いがはっきり見えるようになります。

勉強の進め方

3級と2級は、日本マーケティング協会が発行する公式問題集を中心に学ぶのが基本です。公式のよくある質問でも、公式問題集を中心に学習し、必要に応じて指定の参考図書を参照するよう案内されています。

3級を目指す場合は、次の順番で進めると無理がありません。

  1. 公式問題集を最初から通して読み、分からない言葉に印を付ける
  2. 印を付けた言葉を参考書籍で調べ、1文の説明を自分で書く
  3. 問題を解き直し、6つのセクションのうちどこが弱いかを確かめる
  4. 協会の公式サイトにある3級の模擬テスト(10問・10分)で、時間の感覚を確かめる

学び始めの人なら、1日30分から1時間で、1か月から2か月ほどが目安です。仕事でマーケティングに関わっている人なら、もっと短くても合格を狙えます。

2級は範囲が16の領域に広がるので、公式問題集が上下巻に分かれています。3級の知識を前提にしているため、3級を受けずに2級から始める場合でも、3級の範囲を先に確かめておくと理解が早くなります。用語を覚えるだけでなく、身近な商品を題材に「この商品のターゲットは誰か」「どの経路で売っているか」を考える習慣を付けると、事例の問題に強くなります。

協会は、試験範囲を動画で解説するEラーニング講座も提供しています。公式のよくある質問によると、81本の動画があり、1本は平均3分程度、全体で約4時間の長さです。家事や仕事の合間の短い時間に学べる形なので、在宅で働きながら勉強する人には使いやすい教材です。

CBT試験の申し込みと受験の流れ

3級と2級は、株式会社CBTソリューションズの受験者向けのページから申し込み、テストセンターと日時を選んで受験します。受験のページには、パソコンの操作に慣れていない人に向けて、次の注意が書かれています。

※PC操作に不安のある方は、必ず事前にCBT体験を行ってください。実際の試験画面に近いイメージで体験できます。 出典: cbt-s.com

申し込みから受験までの流れは、おおむね次のとおりです。

  1. CBTソリューションズの受験者ページでアカウントを作る
  2. マーケティング検定の級を選び、テストセンターと日時を予約する
  3. 受験料を支払う
  4. 当日は、受験者ページの案内に従って必要な持ち物をそろえ、テストセンターのパソコンで受験する
  5. 3級・2級は、試験の終了と同時に結果を確かめる

マーケティング検定は、自宅から受けるオンライン試験ではなく、テストセンターで受ける試験です。在宅で働いている人も、受験の日だけは会場へ出かける必要があります。家から通いやすい会場を、予約の前に一覧で確かめておいてください。

日時や会場の変更、キャンセルは、CBTソリューションズのマイページから手続きできます。公式のよくある質問では、キャンセルは3日前までで、2日前以降は受験料の100%のキャンセル料がかかると案内されています。子どもの急な発熱などで予定が変わりやすい人は、余裕のある日を選ぶか、早めに予定を確かめてから予約すると安心です。

受験の費用を抑える方法

マーケティング検定の受験料には、日本マーケティング協会の会員社と学生向けの割引があります。3級なら一般6,600円に対して5,500円、2級なら一般9,460円に対して8,360円です。勤め先が協会の会員社であれば、個人で申し込む場合でも割引の対象になるので、受験の前に勤め先に確かめてみてください。

会員社や教育機関は、団体で申し込むこともできます。団体の場合は協会が受験チケット番号を発行し、受験者はその番号を使って予約する流れです。学校のゼミ単位での受験も受け付けていると、公式のよくある質問に書かれています。

勤め先によっては、業務に関わる資格の受験料を補助する制度があります。マーケティングや広報、営業の部署で働いている人は、自分で払う前に人事の担当に確かめておくと、費用の負担を減らせることがあります。

在宅で個人事業として働いている人の場合、仕事に必要な知識を身に付けるための受験料や教材費は、事業の経費として扱えることがあります。ただし、仕事との結び付きや金額によって扱いが変わるので、申告の前に税務署や税理士に確かめてください。

ほかのマーケティング系の資格との違い

マーケティングに関わる資格には、大きく分けて2つの系統があります。1つは、マーケティング検定のように考え方の体系を問うもの。もう1つは、特定の広告の仕組みやアクセス解析の道具の使い方を問うものです。

2つの違いを整理すると、次のようになります。

系統 問われること 強み 弱み
考え方の体系を問う検定 市場分析、戦略、製品、価格、流通、販売促進の基本 道具が変わっても使える。企画や提案の土台になる 操作の実務力の証明にはならない
道具の操作を問う認定 広告の設定、計測の方法、運用の手順 案件の作業にすぐ結び付く 道具の変更や改称で内容が古くなりやすい

在宅でマーケティングの支援を受ける場合、発注者が求めることは案件によってまったく違います。広告の運用を任せたい発注者は、運用の画面を触った経験を知りたがります。一方、新しい商品をどう売るかを一緒に考えてほしい発注者は、市場をどう見るか、どこに力を入れるべきかを筋道立てて説明できる人を探しています。マーケティング検定が生きるのは、主に後者の場面です。

どちらか一方だけで足りることは少なく、実際には、考え方の土台と、道具を使った作業の経験の両方を持っている人が選ばれやすくなります。マーケティング検定を土台にして、受けたい仕事に合わせて道具の資格や実務の経験を重ねていく、という順番が合理的です。

受験に向いている人と、向いていない人

マーケティング検定は、どんな人にも同じように役立つわけではありません。受ける前に、自分の目的と合っているかを確かめておくと、勉強の時間を無駄にせずに済みます。

向いているのは、次のような人です。

  • マーケティングの言葉を、自己流ではなく体系立てて学び直したい人
  • 企画書や提案書を作る仕事を、在宅で受けたい人
  • 営業や事務からマーケティングの部署へ移りたい人
  • マーケティングの記事や教材を書く仕事で、用語の正確さを示したい人

一方で、次のような目的なら、別の学び方のほうが近道になることがあります。

  • 広告の運用やアクセス解析の操作を、すぐに仕事で使えるようにしたい
  • SNSのフォロワーを伸ばす具体的な手順を知りたい
  • 資格を取れば、それだけで案件が来ると期待している

前の2つは、道具の公式の学習教材や、実際に小さく運用してみる経験のほうが早く身に付きます。最後の期待は、どの資格でも当てはまりません。マーケティング検定は、実務の判断の土台を作る試験であり、それをどう成果に変えるかは、合格したあとの取り組み次第です。

3級だけでも、言葉の地図を手に入れるという意味では十分な価値があります。2級に進むかどうかは、3級の試験結果レポートでセクションごとの得意と苦手を見てから決めても遅くありません。

在宅のマーケティング支援での評価

在宅のマーケティング支援の仕事で、マーケティング検定が評価されやすいのは、次のような場面です。

  • 企画書や提案書を作る仕事:市場の分析や戦略の言葉を正しく使えることが、資料の説得力につながる
  • マーケティングの記事を書く仕事:専門用語を取り違えないことが、記事の信頼性になる
  • 小さな会社の販促を手伝う仕事:担当者と同じ言葉で話せることで、打ち合わせが早く進む
  • 市場調査の補助:調査の目的や設計の考え方を理解したうえで、作業を進められる

特に、マーケティングの記事を書くWebライターにとっては、検定で身に付けた用語の正確さが、そのまま記事の品質になります。専門分野を持つことで単価を上げていく道筋は、Webライターが文字単価を上げる方法|1円→5円にステップアップする戦略【2026年版】で詳しく扱っています。

一方で、検定だけでは評価されにくい場面もはっきりしています。発注者が知りたいのは、最終的には「この人に任せると売上や問い合わせがどう変わるのか」です。検定の合格は知識の証明にはなりますが、成果の証明にはなりません。広告の運用やSNSの運用のように成果が数字で出る仕事では、資格の有無よりも、これまでの運用で何をどう改善したかの説明が重視されます。

また、2級のAdvanced Marketerや1級のMarketing Specialistの称号は、有効期限内に更新していることで資格者名簿に掲載されます。プロフィールに称号を書くなら、更新を続けているかどうかも含めて正確に書くことが、信頼を守ることにつながります。

合格を仕事につなげる見せ方

マーケティング検定を在宅の仕事に生かすには、合格の事実に、知識を使った成果物を組み合わせて見せることが大切です。

たとえば、次のような形で知識を見える形にできます。

  1. 身近な商品やサービスを1つ選び、市場の環境、狙う顧客、売り方の改善案を2〜3枚の資料にまとめる
  2. マーケティングの基本の言葉を、初めての人にも分かる言葉で解説した記事を書く
  3. 小さな店や知人の事業の販促を手伝い、取り組みの前後で何が変わったかを記録する

こうした成果物は、発注者に「検定で学んだことを実際の課題に当てはめられる人」だと伝える材料になります。ポートフォリオの組み立て方は、Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】が参考になります。

提案書や報告書の質を上げたい人は、文章の型を身に付けるのも効果的です。ビジネスの文書の作法を問う資格についてはビジネス文書検定で紹介しています。マーケティングの知識があっても、伝える文章が読みにくければ、発注者の判断は進みません。

合格したあとに学び続ける方法

マーケティングの考え方の土台は変わりにくい一方で、それを当てはめる場面は年ごとに変わっていきます。合格したあとも知識を生きたものにしておくには、学びを続ける仕組みを作っておくことが大切です。

1つ目は、日本マーケティング協会の発信を追うことです。協会は機関誌『マーケティングホライズン』をWebで公開しているほか、セミナーや研究会、日本マーケティング大賞などの事業を行っています。受賞した事例を読むと、教科書の枠組みが実際の企業でどう使われているかが分かり、2級や1級の事例問題の練習にもなります。

2つ目は、自分の仕事を枠組みで振り返ることです。月に1度、受けた仕事の中から1つを選び、「狙った顧客は誰だったか」「4Pのどこを工夫したか」「結果はどうだったか」を短く書き残しておくと、知識が経験と結び付いていきます。この記録は、そのまま次の提案や自己紹介の材料にもなります。

3つ目は、1つ上の級を目標にすることです。3級に合格したら2級、2級に合格したら1級というように、次の目標があると、日々のニュースや仕事の出来事をマーケティングの視点で見る習慣が続きます。2級の合格者がAdvanced Marketerの称号を更新し続けることも、学びを止めないきっかけになります。

在宅ワークの市場から見たマーケティング検定

20年にわたって在宅ワークとフリーランスの仲介を見てきた運営者の立場から言えば、マーケティングの支援で長く取引が続く人には共通点があります。作業を頼まれた範囲だけで終わらせず、「なぜこの作業をするのか」を発注者と同じ目線で理解しようとしていることです。広告の文面を1本書くにしても、狙う顧客と商品の強みを先に確かめる人は、修正の回数が少なく、次の依頼にもつながりやすくなります。マーケティング検定が身に付けさせてくれるのは、まさにこの「なぜ」を考える型です。

仲介の手数料が乗らない直接の取引では、同じ予算で依頼者はより多くの作業を頼め、受け手は手取りが厚くなります。その分、受け手が企画の段階から関わり、提案の質で信頼を積み上げていく余地が大きくなります。考え方の土台を持っていることは、作業者から相談相手へと立場を移していくうえで、確かな武器になります。

マーケティングの支援とあわせて、AIの活用や情報セキュリティの支援まで含めて受ける案件も増えています。どのような仕事があるかはAI・マーケティング・セキュリティのお仕事で確認できます。資料やバナーの制作まで手がける人は、制作の職種の相場としてデザイナーの年収・単価相場も参考になります。内閣府認定マーケティング検定は、取っただけで仕事が来る資格ではありませんが、考え方の土台を体系的に示せる数少ない検定です。合格を入口にして、成果物と実績を重ねていくことが、在宅のマーケティング支援で選ばれる近道になります。

よくある質問

Q. 内閣府認定マーケティング検定は国家資格ですか?

国家資格ではありません。主催する日本マーケティング協会は内閣府から公益の認定を受けた公益社団法人で、公式サイトでは検定を「公的資格」と紹介しています。法律で定められた独占の業務はないので、履歴書やプロフィールには「内閣府認定 マーケティング検定3級」のように協会の表記で書き、「国家資格」とは書かないようにしてください。

Q. マーケティング検定は3級から受けるべきですか?

3級と2級はどちらも受験の条件がないため、2級から受けることもできます。ただし2級は3級の知識を前提にしており、範囲も16の領域に広がります。マーケティングを学び始めたばかりの人は3級から、実務で数年関わっている人は3級の範囲を問題集で確かめてから2級に進むと、無理なく合格を狙えます。1級は2級の合格者だけが受けられます。

Q. マーケティング検定は自宅で受けられますか?

受けられません。3級と2級は、CBTソリューションズのシステムを使い、全国のテストセンターで都合のよい日時を選んで受験する形です。1級も年1回、CBTの会場で実施されます。予約の変更やキャンセルはマイページから手続きでき、キャンセルは3日前まで、2日前以降は受験料の100%のキャンセル料がかかると案内されています。

Q. マーケティング検定は在宅の仕事でどう評価されますか?

企画書や提案書の作成、マーケティングの記事の執筆、小さな会社の販促の手伝いなど、考え方の土台が問われる仕事で評価されやすい資格です。一方、広告やSNSの運用のように成果が数字で出る仕事では、資格より運用の実績が重視されます。合格の事実に、知識を使って作った資料や記事を組み合わせて見せると、仕事につながりやすくなります。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年3月9日最終更新:2026年10月18日
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