ビジ法の試験はどう受けるか、ビジネス実務法務検定の申し込みと在宅の仕事での使い道


この記事のポイント
- ✓ビジ法の試験(ビジネス実務法務検定試験)の受け方を
- ✓最新の合格率まで東京商工会議所の公表情報で整理
- ✓在宅の仕事での使い道も解説します
ビジ法の試験を受けてみたいけれど、いつ、どこで、どうやって申し込めばいいのか分からない。自宅のパソコンで受けられると聞いたけれど、何を準備すればいいのか。この記事は、そんな人に向けて、ビジネス実務法務検定試験の受け方を順番に整理したものです。日程、受験料、合格基準、合格率は、主催する東京商工会議所の検定サイトで2026年10月時点の記載を確かめました。後半では、取ったあとに在宅の仕事でどう使えるかも書きます。
ビジ法の試験とは:仕事で使う法律を広く学ぶ検定
ビジ法とは、東京商工会議所が実施している「ビジネス実務法務検定試験」の略称です。名前のとおり、仕事の現場で必要になる法律の知識を問う検定で、契約、取引、会社のしくみ、労働、知的財産、個人情報、紛争の解決といった分野を幅広く扱います。
主催者は、この検定を「自分を守る、仕事の法律入門」と説明しています。法務部門の人だけでなく、営業、販売、総務、人事など、あらゆる職種で必要な法律知識が身につくというのが売りです。たとえば営業担当者が取引先と契約を結ぶとき、契約書に不利な条件がないかに気づければ、トラブルを未然に防げます。
級は1級、2級、3級の3つです。どの級からでも受けられ、学歴、年齢、性別、国籍による制限はありません。2級から受けることも、2級と3級を同じ回で受けることもできます。
各級の目安は、主催者の説明をまとめると次のとおりです。
| 級 | 想定するレベル | 主催者が想定する対象者 |
|---|---|---|
| 3級 | 業務上知っておくべき基礎的な法律知識があり、問題点に気づける | すべてのビジネスパーソン、就職前の学生 |
| 2級 | 弁護士など外部の専門家に相談するなど、一定の対応ができる | 管理職、総務・法務、コンプライアンスの担当者 |
| 1級 | ビジネス全般の法務知識をもとに、多面的に高度な判断ができる | 法務・総務の責任者、弁護士・司法書士などの専門家 |
合格すると、3級は「ビジネス法務リーダー」、2級は「ビジネス法務エキスパート」、1級は「ビジネス法務エグゼクティブ」という称号が与えられます。
国家資格ではないので、合格しても法律上の権限は付きません。弁護士や司法書士のように、他人の法律事務を代わりに行うことはできません。それでも、企業が昇進の条件や新入社員の研修に取り入れていることが多く、法律の基礎を学んだ証明として使われています。
ビジ法で学ぶ主な分野と、仕事の場面
試験の受け方に入る前に、ビジ法で何を学ぶのかを仕事の場面と結びつけて見ておきます。何に役立つかが分かっていると、勉強を続ける理由がはっきりします。
まず、契約の分野です。契約がいつ成立するのか、約束どおりに仕事がされなかったときに何を求められるのか、といった基本を学びます。取引先と業務委託契約を結ぶとき、相手から届いた契約書の条文が自分に不利かどうかを読み取る力につながります。
次に、お金の回収の分野です。取引先が代金を払ってくれないとき、どんな手順で請求できるのか、時効でいつ請求できなくなるのかを学びます。フリーランスにとって、未払いへの備えは仕事を続けるうえで欠かせない知識です。
3つ目は、会社のしくみの分野です。株式会社の機関、取締役の責任、株主総会の役割などを学びます。取引先の会社がどういう意思決定で動いているかを理解すると、契約の相手として誰と話すべきかが分かります。
4つ目は、知的財産の分野です。著作権、特許権、商標権など、形のない財産を守るしくみを学びます。文章、画像、プログラムを作る仕事では、作ったものの権利が誰のものになるかが報酬と同じくらい大事です。
5つ目は、個人情報と労働の分野です。顧客の情報をどう扱うべきか、人を雇うときに守るべき決まりは何かを学びます。事務代行やカスタマー対応の仕事では、取引先の顧客情報を預かる場面が多く、ここでの知識がそのまま信頼につながります。
このように、ビジ法の範囲は、会社員だけでなく、自分で仕事を取ってくる人が日々直面する場面とほぼ重なっています。
受け方は3つ:IBT、CBT、1級のCBT統一試験
ビジ法の試験は、紙の試験ではなく、すべてパソコンで受ける方式です。2級と3級は2つの方式から選べ、1級は別の方式で行われます。
| 方式 | 対象の級 | 受ける場所 | 日時の決め方 |
|---|---|---|---|
| IBT | 2級・3級 | 自宅や会社など | 試験期間の中から自分で選ぶ |
| CBT | 2級・3級 | 全国のテストセンター | 試験期間の中から会場ごとの枠を選ぶ |
| CBT統一試験 | 1級 | 全国のテストセンター | 全国共通の日時 |
IBTとは、インターネットを通じて自分のパソコンで受ける方式のことです。CBTとは、テストセンターと呼ばれる試験会場に行き、そこに備え付けのパソコンで受ける方式のことです。
どちらを選ぶかは、受ける環境で決めるのが分かりやすいです。自宅に静かな個室があり、カメラ付きのパソコンと安定した回線がそろっているならIBTが便利です。家族と同居していて個室を確保しにくい、パソコンの条件が合わない、という場合はCBTを選びます。CBTは受験料に会場の利用料がかかりますが、機器や回線の心配がいりません。
1級だけは、全国共通の日時に、前半90分と後半90分の2回に分けて論述形式で行われます。論述形式とは、選択肢から選ぶのではなく、自分の言葉で文章を書いて答える形式のことです。2級までとは試験の性格がまったく違うので、1級を目指す人は、知識に加えて文章で筋道を立てて説明する練習が欠かせません。
2026年度の日程と受験料
2026年度の2級・3級は、年2回の試験期間が設けられています。東京商工会議所の試験要項に載っている日程は次のとおりです。
| 回 | 申込期間 | 試験期間 |
|---|---|---|
| 第59回 | 2026年5月15日〜5月26日 | 2026年6月18日〜7月6日 |
| 第60回 | 2026年9月16日〜9月29日 | 2026年10月22日〜11月9日 |
第60回の2級・3級の申込みは、すでに9月29日に締め切られています。これから申し込む人は、2027年度の第1回の日程が発表されるのを待つことになります。2026年度は春に申込み、初夏に試験という流れだったので、年明けから準備を始めると間に合わせやすいです。日程は年度ごとに発表されるので、申込みの前に必ず主催者のサイトで確かめてください。
1級は、第60回が2026年12月6日に全国のテストセンターで行われます。申込期間は2026年11月4日から11月11日までです。
受験料は次のとおりです(いずれも税込み)。
| 級 | IBT | CBT |
|---|---|---|
| 3級 | 5,500円 | 5,500円+CBT利用料2,200円 |
| 2級 | 7,700円 | 7,700円+CBT利用料2,200円 |
| 1級 | なし | 9,900円+CBT利用料2,200円 |
IBTなら3級は5,500円で受けられます。CBTを選ぶと、同じ級でも2,200円高くなる計算です。
申込みの開始時刻は10時、締切は18時と決まっています。IBTの開始時間は、10時から、13時から、17時からの3つの時間帯の中で15分ごとに選べ、申込みの先着順で埋まっていきます。受けたい日時がある人は、申込開始の直後に手続きをするのが確実です。
申込みから受験までの流れ
IBTで個人申込みをする場合の流れを、主催者の案内に沿って並べます。
- 使う機器と受験環境を確かめる。申込みの前に、主催者のページにある動作確認を必ず行う
- 受験サイトでアカウントを作り、受けたい日時を選ぶ
- 受験料を払う。支払いはクレジットカードかコンビニ決済。会社や学校からクーポンが配られている場合は入力する
- 申込完了のメールが届く
- 試験の前日までに受験サイトにログインし、氏名、生年月日、受験日時を確かめる
- 当日、受験サイトにログインし、試験委員による本人確認と環境確認を受けてから試験を始める
- 試験が終わると、画面にその場で結果が表示される。後日、デジタルの合格証と成績表がメールで案内される
2級と3級の試験は、どちらも90分の多肢選択式です。終わった直後に結果が分かるのは、紙の試験にない利点です。
申込みで注意したいのは、アカウントの氏名を本人確認書類と同じ表記で登録することです。当日は、運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど、顔写真付きの本人確認書類で本人かどうかを確かめます。登録した氏名と生年月日が書類と一致しないと受験できません。旧姓や異体字を使っている人は特に気をつけてください。コピーや電子の書類は使えず、原本が必要です。
もう1つ、IBTとCBTの両方に申し込むことは禁止されています。どちらか一方に決めてから申し込みます。アカウントを複数作ることも失格の対象です。
自宅で受けるIBTの注意点:メモも途中退席もできない
IBTは自宅で受けられて便利な反面、守るべき決まりが細かく決まっています。紙の試験の感覚で臨むと、知らないうちに失格になるおそれがあるので、主催者の案内から特に大事なものを抜き出します。
使う機器の条件は次のとおりです。
・インターネットにつながったパソコン(推奨はWindows 11の最新版かmacOSの最新版)。タブレットやスマートフォンでは受けられない
・ブラウザはGoogle ChromeかMicrosoft Edgeの最新版。Safariでは受けられない
・回線は上り下りとも5Mbps以上が続けて使えること(目安は10Mbps以上)
・パソコン内蔵か外付けのカメラ、マイク、スピーカー。ヘッドセットやイヤホンは使えない
・2台目のモニターは使えない
受験する部屋の条件もあります。個室など、ほかの人がカメラに映らず、声もマイクに入らない場所を用意します。主催者の案内では、ペットが映り込むことも認められていません。机の上は、許可された物以外をすべて片付けておく必要があります。公園やレストラン、車の中では受けられません。
とくに気をつけたいのが、試験中の禁止事項です。主催者の案内では、次の行為が失格の対象になると明記されています。
・メモを取ること
・飲食や喫煙
・トイレを含む途中退席
・試験のページ以外を開くこと、ブラウザ以外のアプリを使うこと
・試験開始時刻から15分たっても試験を始めないこと
計算問題で紙に書いて考える癖がある人や、長時間の試験でお茶を飲む習慣がある人は、事前に慣れておく必要があります。90分間、画面だけを見て解く練習を一度しておくと、当日あわてずに済みます。
技術系の仕事をしていると、オンラインの試験は慣れた形式に見えます。ただ、IBTで落とし穴になるのは知識より環境です。回線が途中で切れる、ブラウザの拡張機能が干渉する、通知が画面に出る、といった問題は、事前の動作確認と、当日の通知オフでほとんど防げます。試験の前日に、本番と同じ部屋、同じ時間帯で動作確認をやり直しておくのがおすすめです。
テストセンターで受けるCBTの流れと会場の選び方
自宅の環境が整わない人は、CBTを選ぶことになります。CBTは全国各地のテストセンターで受ける方式で、会場ごとに10時から19時までの間で開始時間が設定されています。申込みのときに、通いやすい会場と空いている時間を選びます。
CBTの良さは、機器や回線の準備がいらないことです。パソコンもカメラも会場に用意されているので、受ける人は本人確認書類を持って行けば受験できます。家族と同居していて静かな個室を確保できない人、パソコンが古くて動作確認に通らない人、自宅の回線が不安定な人には、CBTのほうが安心です。
会場を選ぶときは、次の点を見ておくと当日の失敗を防げます。
・自宅や職場から無理なく行けるか。乗り換えが多い会場は、遅延のときに間に合わなくなるおそれがある
・開始時間が自分の生活に合うか。仕事帰りに受けるなら夕方の枠がある会場を選ぶ
・初めて行く場所なら、前もって道順を確かめておく
CBTは2,200円の利用料がかかるぶん、IBTより費用は上がります。ただ、IBTで環境の不備により受験できなかった場合、受験料は戻ってこない可能性があります。自宅の環境に少しでも不安があるなら、最初からCBTを選ぶほうが結果的に安く済むこともあります。
3級・2級・1級、どこから受けるかの決め方
どの級から受けるか迷う人は多いです。受験資格に制限がないので、2級から受けることも可能ですが、自分の経験に合わせて選ぶのが近道です。判断の目安を3つの型で整理します。
1つ目は、法律を学んだことがほとんどない人です。この場合は3級から始めるのが無難です。3級は契約の基本、会社のしくみ、労働、知的財産など、仕事で使う法律の全体像をつかむための内容になっています。いきなり2級のテキストを開くと、前提となる用語の説明が省かれていて、読み進めるのに苦労します。
2つ目は、法学部の出身者や、仕事で契約書を日常的に読んでいる人です。この場合は2級から受ける、あるいは2級と3級を同じ回で併願する方法があります。併願すれば、3級の範囲を確かめながら2級に挑めるので、1回の試験期間で2つの級を取れる可能性があります。
3つ目は、すでに2級を持っていて、法務の専門性をさらに示したい人です。1級は論述形式で、合格率も1割前後と低いので、腰を据えた準備が必要です。1級は2級の合否にかかわらず受けられますが、実際には2級の内容が身についていないと論述で書くべき要素が出てきません。
併願するかどうかは、勉強に使える時間で決めるのが現実的です。2つの級を同じ期間に準備すると、テキストも問題集も2冊ずつになり、学ぶ量は単純に倍近くになります。平日にまとまった時間が取れない人は、まず3級に絞って確実に合格し、次の試験期間で2級に進むほうが、結果的に早く2級までたどり着けることもあります。
迷ったら、主催者のサイトにある試験問題例を解いてみるのが早いです。3級の問題例で半分以上が分からなければ3級から、ほぼ解けるなら2級から、という判断ができます。
合格基準と最新の合格率
合格基準は級ごとに決まっています。
・3級と2級:100点満点で70点以上
・1級:共通問題2問と選択問題2問の200点満点で、各問題の得点が50%以上、かつ合計140点以上
1級には「準1級」という認定制度もあります。不合格者のうち、合計が110点から139点の人、または合計140点以上でも50%に届かない問題がある人が、準1級として認定されます。
合格率は、東京商工会議所が公表しているデータで確かめられます。2025年度の全国の結果は次のとおりです。
| 級 | 実受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 1級 | 521人 | 48人 | 9.2% |
| 2級 | 12,779人 | 5,080人 | 39.8% |
| 3級 | 19,652人 | 9,352人 | 47.6% |
2026年度の第59回では、2級の合格率が35.6%、3級が56.9%でした。
2026年度 試験結果(全国分) 第1シーズン 第59回 2級 実受験者数6,183人 合格者数2,201人 合格率35.6% 3級 実受験者数9,840人 合格者数5,602人 合格率56.9% 出典: 東京商工会議所 ビジネス実務法務検定試験 データ
3級でも受験者の半分前後が不合格になっている点は押さえておきたいところです。2025年度の第58回では3級の合格率が38.3%まで下がった回もあり、回によって難しさに差があります。「3級だから簡単」と油断せず、公式テキストの範囲をひととおり学んでから受けるのが無難です。
直近3回の3級の合格率を並べると、第57回が57.6%、第58回が38.3%、第59回が56.9%です。同じ年度の中でも20ポイント近い開きがあります。2級も第57回の35.4%から第58回の43.3%へと動いており、回ごとの出題の難しさに左右されることが分かります。1回の合格率だけを見て「易しい」「難しい」と決めつけず、複数の回の数字を並べて見るのが正確な読み方です。
出題の範囲は、3級が公式テキストの基礎知識と、それを理解したうえでの応用力です。2級は3級の範囲に加えて2級の公式テキストの範囲が問われます。第59回と第60回は、2025年12月1日時点で成立している法律にもとづいて出題されます。法律は毎年のように改正されるので、テキストは受ける年度の版を使うのが基本です。
勉強時間の目安と、続けやすい計画の立て方
勉強時間の目安は、法律を学んだ経験によって大きく変わります。法学部の出身者や、仕事で契約書を扱っている人なら短く済みますし、法律にほとんど触れたことがない人は時間がかかります。
主催者は合格者へのアンケートとして、勉強期間と1日あたりの勉強時間をグラフで公表しています。合格者の声には、通勤電車の中で公式テキストと問題集を進めた、就寝前の1時間以内に学んだ、休日は本番と同じ制限時間で過去の問題に取り組んだ、という声が並んでいます。まとまった時間より、毎日の短い時間を積み上げる学び方をしている人が多いことが分かります。
計画を立てるときは、学習しない日を先に決めておくと続けやすくなります。民間の教育機関の解説でも、同じ考え方が紹介されています。
実際には仕事が忙しい日やプライベートの用事、体調不良などで学習できない日もあるため、最初から学習しない日を予定しておくほうが賢明です。 例えば、学習日を週に3日と定めれば、急な用事で学習できない日があっても他の日に学習時間を補うことができます。 出典: jmsc.co.jp
具体的な進め方の一例を示します。
・1か月目:公式テキストを1周読む。分からない部分に印をつけ、立ち止まらずに最後まで進む
・2か月目:問題集を解き、間違えた問題に対応するテキストのページに戻る
・3か月目:間違えた問題だけを解き直し、本番と同じ90分で通しの演習をする
合格者の声にもある「まず問題集を解き、解けなかった問題はテキストで覚える」という方法は、法律の暗記が苦手な人に向いています。テキストを最初から丁寧に読み込もうとすると、民法の総則あたりで手が止まりがちです。問題を先に見ることで、どこが試験に出るのかを先につかめます。
受験の前日と当日にやっておくこと
試験そのものの準備に加えて、前日と当日にやっておくことを決めておくと、本番で力を出し切りやすくなります。IBTを前提に整理しますが、CBTの人にも共通する部分があります。
前日にやることは次のとおりです。
・受験サイトにログインし、氏名、生年月日、受験日時が正しいか確かめる
・本番と同じ部屋、同じ時間帯で動作確認をやり直す
・本人確認書類の原本を机の近くに用意する
・パソコンのOSやブラウザの自動更新が当日に走らないよう、前日のうちに更新を済ませておく
当日は、試験の開始時刻より前に本人確認と環境確認が始まります。試験委員がカメラを通して本人確認書類を確かめ、部屋の中を360度映して環境を確認します。この確認に時間がかかることもあるので、早めにログインしておくのが安全です。開始時刻から15分たっても試験を始めないと受験できなくなるので、時間に余裕を持って準備します。
試験中は、通知の表示を止め、ほかのアプリを閉じておきます。チャットツールやメールの通知が画面に出ると、それだけで集中が切れますし、ブラウザ以外のアプリを使ったと疑われる原因にもなりかねません。
試験が終わったら、「試験を終了する」ボタンを押すまで画面を閉じないことも大切です。ボタンを押す前に画面を閉じると失格の対象になります。結果はその場で表示されるので、確かめてから終了します。
不合格だったときの次の一手
結果が不合格でも、次の試験期間で受け直せます。2級と3級は年2回の試験期間があるので、半年後に再挑戦する計画が立てやすいです。
再挑戦で大事なのは、どの分野で点を落としたかを確かめることです。後日届く成績表を見て、分野ごとの得点の傾向をつかみます。たとえば、契約の分野は取れているのに、会社のしくみや知的財産の分野で点が取れていないなら、そこを集中して学び直します。
もう1つ気をつけたいのは、法改正です。試験は年度ごとに、基準日時点で成立している法律にもとづいて出題されます。年度をまたいで受け直すなら、テキストと問題集を新しい年度の版に買い替えるのが基本です。古い版のまま学ぶと、改正された部分で誤った知識を覚えてしまうおそれがあります。
会社で受ける場合と、費用の出し方
ビジ法は、会社や学校が団体でまとめて申し込む形もあります。団体で申し込む場合は、担当者からクーポンが配られ、個人がそれを受験サイトで入力して申し込む流れです。勤め先が団体登録をしているかどうかは、人事や総務の担当者に聞けば分かります。
会社によっては、受験料を会社が負担したり、合格すると資格手当や報奨金を出したりする制度があります。昇進の条件にビジ法を取り入れている会社もあるので、受ける前に社内の制度を確かめておくと、費用の負担を抑えられるかもしれません。
フリーランスや個人事業主が受ける場合、受験料やテキスト代を仕事の経費として扱えるかどうかは、仕事との関係で判断が分かれます。一般に、業務に直接必要な知識を得るための費用は経費になりやすいとされますが、個別の事情で変わるので、迷ったら税務署や税理士に確認してください。
在宅の仕事でビジ法をどう使うか
ビジ法は企業で働く人向けの検定として知られていますが、フリーランスや副業で在宅の仕事をする人にとっても役に立ちます。理由は、在宅の仕事こそ、契約を自分で結ぶ場面が多いからです。
会社員なら、契約書のチェックは法務部が担ってくれます。フリーランスは、業務委託契約、秘密保持契約(NDA)、著作権の扱い、支払いの条件を、自分で読んで判断しなければなりません。ビジ法の3級の範囲には、契約の成立、債権の回収、知的財産、個人情報など、こうした場面に直結する内容が含まれています。
仕事での使い道を、職種別に挙げます。
・ライター:記事の著作権がどちらにあるか、二次利用の範囲、修正の回数を契約で確かめられる
・エンジニア:成果物の検収の条件、不具合があったときの責任の範囲、ソースコードの権利の扱いを読み解ける
・事務代行:取引先の個人情報を扱うときの注意点を、法律の考え方から説明できる
在宅の仕事の相場を知るには、職種別のデータが役に立ちます。ソフトウェア作成者の年収・単価相場では、開発職の収入の目安を公的な統計にもとづいて整理しています。文章の仕事なら、著述家,記者,編集者の年収・単価相場が参考になります。
ビジ法の知識があると、仕事を受ける前に「この条件で受けて大丈夫か」を自分で判断できるようになります。たとえば、納品後の修正が無制限になっている契約や、成果物のすべての権利を無償で譲る契約に気づければ、受ける前に条件の見直しを相談できます。
ただし、個別の契約で判断に迷うときは、弁護士などの専門家に相談するのが原則です。ビジ法の2級が想定しているのも、専門家に適切に相談できる力です。自分で何でも判断するのではなく、「どこが問題になりそうか」に気づいて、専門家に正確に伝えられることが、この検定で身につく一番の力だと言えます。
合格したあと、プロフィールでどう見せるか
合格したら、仕事用のプロフィールや応募の文面に書いておきます。ただ、資格名を並べるだけでは、依頼する側に価値が伝わりにくいです。「何ができるようになったか」を具体的に添えるのがコツです。
たとえば、次のような書き方があります。
・「ビジネス実務法務検定2級。業務委託契約やNDAの条文を読み、気になる点を事前に相談できます」
・「ビジネス実務法務検定3級。著作権の基本を学んでおり、画像や引用の扱いに注意して記事を作成します」
このように書くと、依頼する側は「契約の段階で話が早そうだ」「納品物の権利の扱いで揉めにくそうだ」と想像できます。称号の名前より、仕事の場面でどう役立つかを伝えるほうが、選ばれる理由になります。
また、ビジ法の合格はデジタルの合格証で証明できます。応募先から資格の証明を求められたときに備えて、合格証のデータを分かりやすい場所に保存しておくと、すぐに提出できます。
運営者の視点:契約を読める人に仕事が集まる
フリーランスと在宅ワークの市場を20年運営してきた立場から言えば、長く仕事が続く人ほど、契約の段階で条件をはっきりさせています。納期、修正の回数、支払いの時期、成果物の権利。これらを最初に文章で確かめておく人は、途中で揉めることが少なく、依頼する側からも「この人に任せると楽だ」と思われます。
仲介の手数料が乗らない直接の取引では、同じ予算で依頼する側はより多くを頼め、受け手は手取りが厚くなります。その一方で、条件の取り決めは当事者どうしで行うことになるため、契約を読み書きできる力の価値が上がります。ビジ法の知識は、手数料のかからない直接取引の良さを安心して生かすための土台になります。
法律の知識に加えて、文章で条件を正確に伝える力を示したいなら、ビジネス文書検定のように、ビジネス文書の書き方を問う資格を組み合わせるのも1つの方法です。契約の内容を理解し、それを相手に誤解なく伝えられる人は、どの職種でも重宝されます。
AIを業務に取り入れる支援など、新しい分野の仕事でも契約の知識は欠かせません。AIコンサル・業務活用支援のお仕事では、企業のAI導入を支援する仕事の内容と始め方を紹介しています。こうした仕事では、顧客のデータの扱いや成果物の権利をめぐる取り決めが必ず出てくるので、ビジ法で学ぶ個人情報や知的財産の知識がそのまま役に立ちます。
よくある質問
Q. ビジ法の試験は自宅で受けられますか?
2級と3級は、IBT方式なら自宅や会社のパソコンで受けられます。カメラ、マイク、スピーカー付きのパソコンと、上り下りとも5Mbps以上の回線、ほかの人が映り込まない個室が必要です。タブレットやスマートフォンでは受けられません。1級は全国のテストセンターで行うCBT方式のみです。
Q. ビジ法の受験料はいくらですか?
東京商工会議所の試験要項では、IBT方式の場合、3級が5,500円、2級が7,700円(いずれも税込み)です。テストセンターで受けるCBT方式は、これにCBT利用料2,200円がかかります。1級は9,900円にCBT利用料2,200円がかかります。
Q. ビジ法は3級を飛ばして2級から受けられますか?
受けられます。受験資格に制限はなく、どの級からでも受験できます。2級と3級を同じ回で併願することもできます。ただし2級は3級の範囲も出題されるので、法律を学んだことがない人は3級の内容から順に学ぶほうが理解しやすいです。
Q. IBTで受けるときにやってはいけないことは何ですか?
主催者の案内では、メモを取ること、飲食、トイレを含む途中退席、試験ページ以外の閲覧、ブラウザ以外のアプリの使用、カメラへの他人の映り込みなどが失格の対象とされています。紙に書いて考える癖がある人は、画面だけで解く練習をしておくと安心です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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