点字図書館のパート求人、募集の探し方と応募できる条件、仕事の中身

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点字図書館のパート求人、募集の探し方と応募できる条件、仕事の中身

この記事のポイント

  • ✓点字図書館のパート求人は
  • ✓点字製作・触読校正・用具販売など担当業務ごとに少人数で募集されます
  • ✓実際の募集要項から読み取れる時給・勤務日・契約期間・応募条件

点字図書館のパート求人を探してみると、一般の求人サイトにはほとんど出てこず、どこを見ればよいのか分からないという声をよく聞きます。点字図書館は、目の見えない人や見えにくい人のために、点字の本や録音された本をつくり、貸し出している施設です。この記事では、点字図書館のパート求人がどこに、どんな形で出ているのか、実際の募集要項から読み取れる条件、応募するために身につけておきたい技能を順番に整理します。先に結論を書くと、点字図書館のパートは担当業務ごとに1名から若干名という少ない人数で募集されることが多く、施設の公式サイトと、視覚障害者の支援に関わる団体の情報サイトをこまめに確かめることが、募集に出会う一番の近道です。

点字図書館とはどんな施設か

点字図書館は、正式には視覚障害者情報提供施設と呼ばれます。目で文字を読むことが難しい人に、点字や音声で情報を届けるのが役割です。公共図書館が目の見える人を主な利用者として本を集めて貸し出すのに対し、点字図書館は、本そのものを点字や音声に作り替える仕事から担っているのが大きな違いです。

全国の点字図書館は、サピエと呼ばれる情報ネットワークでつながっています。全国視覚障害者情報提供施設協会が運営する情報サイトでは、サピエ図書館について次のように紹介しています。

そのメインサービスである「サピエ図書館」では、全国のサピエ会員施設・団体が製作または所蔵する約80万タイトルの点字図書や録音図書が利用できます。そのうち点字データ約26万タイトル、音声デイジーデータ約12万タイトルはダウンロードしてすぐに利用できます。現在、全国約487の図書館・団体と約2万人の視覚障害者等が利用しています(2024年10月現在)。 出典: シカクの窓(全国視覚障害者情報提供施設協会)

デイジー(DAISY)とは、Digital Accessible Information SYstemの略で、録音図書などを収めるデジタルの形式のことです。点字図書館の職員は、こうした点字データや録音データをつくり、目録を整え、利用者に届ける仕事を分担しています。

同じサイトの「視覚障害者を支援する仕事」のページでは、点字図書館の仕事について、点訳・音訳の資料製作担当者と、図書館業務としての貸出担当者で分担して仕事をしていると説明されています。図書館司書の資格を持った人が勤めていることもあり、施設によっては視覚障害のリハビリテーションの知識を持った職員が訓練や相談に応じていることもあります。

つまり、点字図書館の仕事は大きく「資料をつくる仕事」と「資料を届ける仕事」、そして施設によっては「生活を支える仕事」に分かれます。パートの募集も、このどれかの担当業務を決めたうえで出されるのが普通です。

実際のパート募集から分かる仕事の中身

点字図書館のパート募集がどのようなものかは、実際の募集要項を読むのが一番分かりやすい方法です。東京都新宿区にある社会福祉法人日本点字図書館は、公式サイトで担当業務を明記したパートタイム職員の募集を出しています。

2026年8月8日付けの募集は、点字関係製作業務の担当でした。触知案内図や点字サインなど、図や文字などの視覚的な情報を、目の不自由な人が触って分かるようにする仕事です。従事する業務は、触知案内図・点字サイン・点字印刷物などの製作と監修に関わる業務で、加工などの手作業も含まれていました。募集要項には、図書の貸出やレファレンスなどの図書館サービス業務と、触読校正の業務は担当外であることも明記されていました。この募集はすでに終了しています。

2025年12月12日付けの募集は、点字触読校正業務の担当でした。触読校正とは、できあがった点字の印刷物を指で読んで、誤りがないかを確かめる仕事のことです。応募条件には、指による点字の触読校正ができること(目で見ての校正は不可)と、日本語の点字表記に通じていることが挙げられていました。指で点字を読むことに慣れた人、つまり点字を日常的に使っている人を主な対象とした募集です。

2025年10月付けの募集は、同じ施設の中にある視覚障害者用具の店舗の担当で、主な業務は店頭と電話での接客でした。見えない人や見えにくい人の生活を安全に、便利にする商品を販売していて、店頭のほか電話やメール、オンラインショップで全国から注文を受けていると説明されています。

この3つの募集を並べると、点字図書館のパートが「図書館の受付」だけではないことがよく分かります。点字をつくる、点字を確かめる、生活用具を販売するといった、それぞれ専門の異なる業務ごとに人を募っているのです。応募を考えるときは、自分がどの業務を担いたいのかを最初に決めておくと、募集要項の読み方がはっきりします。

勤務条件の具体例

勤務条件も、実際の募集要項から見ておきます。日本点字図書館の点字関係製作業務の募集では、条件が次のように示されていました。

時給: 1,226円(2026年9月時点) 一時金: 夏冬年2回支給(規定による) 諸手当: 通勤手当・時間外勤務手当等 勤務日時等: 火曜日~土曜日の9時~17時まで(但し、所定労働時間を超えて勤務をお願いすることがあります) 出典: 日本点字図書館

曜日と時間帯は相談に応じるとされていて、週3日以上の勤務が条件でした。休日は日曜・月曜・祝日・年末年始・夏期休業期間で、施設の休館日に合わせた形です。健康保険・厚生年金・雇用保険・労働者災害補償保険には、契約の条件に応じて加入すると書かれていました。定年は65歳です。

同じ施設のほかの2つの募集も、条件はよく似ていました。触読校正の募集は時給1,226円で、勤務日時や一時金、休日、定年の扱いは点字関係製作の募集と同じ形でした。用具ショップの募集も時給1,226円で、火曜日から土曜日の9時から17時の勤務、土曜日に勤務できる人を希望すると書かれていました。担当業務が違っても、施設の中では勤務条件をそろえていることが読み取れます。

有給休暇は「雇い入れ時期による所定の日数」とされていました。パートでも条件を満たせば有給休暇は付きますが、週の勤務日数によって付く日数が変わります。週3日で働くのか週5日で働くのかで日数が違ってくるので、具体的な日数は採用の時点で施設に確かめてください。

契約期間は6か月の有期契約で、初回だけは契約開始の時期によって短くなることがあり、試用期間はありませんでした。更新は、業務上の都合や勤務実績・勤務状況などを考えたうえで行うとされています。

年収の目安を計算してみます。時給1,226円で、休憩1時間を除いた1日7時間、週3日働くと、週の収入は25,746円です。52週で計算すると年間で約134万円になり、これに夏冬の一時金と通勤手当が加わります。実際には夏期休業期間や年末年始の休館があるため、勤務日数はこの計算より少なくなります。

週3日でこの働き方をすると、週の所定労働時間は21時間になります。厚生労働省の社会保険適用拡大の特設サイトによると、パートで働く人が勤務先の社会保険の対象になる要件は、週の所定労働時間が20時間以上、学生でないこと、2か月を超えて雇われる見込みがあることなどです。以前あった所定内賃金が月額8.8万円以上という賃金の要件は、令和7年年金制度改正により2026年10月に撤廃されました。勤務先の規模の要件もあるため、加入の対象になるかどうかは応募の時点で施設に確かめてください。雇用保険は、31日以上の雇用見込みがあり、週の所定労働時間が20時間以上であれば対象です。

応募できる条件と、選考の流れ

点字図書館のパート募集の応募条件は、担当業務によって大きく変わります。ここでも実際の募集要項から、共通する条件と、業務ごとに違う条件を整理します。

どの募集にも共通していたのは、視覚障害者の福祉に理解と関心があること、パソコンの基本操作ができること、協調性があり他の人とのコミュニケーションが円滑にできること、決められた勤務日時に業務を行うための体力と健康があることです。資格を必須とする条件はありませんでした。

業務ごとの条件を見ると、点字関係製作の募集では、触知案内図や点字サインに関心があること、目で見る作業ができること、点字表記の基礎知識があることが挙げられ、点訳の経験は必須ではないがあればなおよいとされていました。触読校正の募集では、指による点字の触読校正ができることと、日本語の点字表記に通じていることが必須で、英語や理数の点字表記に通じていればなおよいとされていました。用具販売の募集では、電話や店頭での接客ができること、立ち仕事ができること、パソコンや電子機器を使う業務が苦にならないことが条件で、業務に必要な機器やソフトウェアの操作は指導するとされていました。

選考の流れも業務によって違います。点字関係製作の募集は、書類選考、点字などの実技試験、面接の3段階でした。触読校正の募集も、書類選考、点字触読校正の実技試験、面接です。用具販売の募集は、書類選考と面接でした。点字に関わる業務では実技試験があるため、点字の知識が実際にどの程度あるかが確かめられます。

応募書類は、写真を貼った履歴書を郵送するか持参する形で、履歴書にメールアドレスを書くこと、封筒の表に応募書類在中と明記することが求められていました。点字図書館の募集は、こうした応募方法の指定が細かく書かれていることが多いので、要項を最後まで読んでから準備してください。

点字の技能を身につけるには

点字図書館で資料をつくる仕事に関わりたいなら、点字の技能を身につけておくことが大きな強みになります。点字関係製作の募集でも、点字表記の基礎知識が応募条件に入っていました。

点字を学ぶ入り口として広く知られているのが、点訳ボランティアの養成講座です。点訳とは、文字で書かれた本や資料を点字に訳すことです。点字図書館や自治体、社会福祉協議会などが講座を開いていて、点字の仕組みと表記のきまりを基礎から学べます。講座の期間や費用、修了後に点訳ボランティアとして活動するかどうかは主催する団体によって違うので、お住まいの地域の点字図書館に問い合わせてみてください。

点字の表記には細かいきまりがあります。日本語の点字は、かなを表す仕組みが基本ですが、語と語の区切り方(分かち書き)や、数字やアルファベットの書き方、記号の使い方などに独自のきまりがあり、これらに通じていることが校正や製作の仕事では求められます。触読校正の募集で「日本語の点字表記に通じているかた」と書かれていたのは、このきまりを正しく使いこなせることを指しています。

点字の技能を示す資格として、点字技能士があります。全国視覚障害者情報提供施設協会の情報サイトでは、点字技能士検定試験を厚生労働大臣認定資格と紹介し、2025年11月16日に試験が行われたことを案内していました。試験の実施や申し込みについては、日本盲人社会福祉施設協議会の社内検定試験事務局が窓口になっています。点字図書館の募集では資格が必須とされていないことが多いものの、点字の技能を客観的に示す材料になります。

学ぶ順番としては、まず養成講座で点字の基本を身につけ、点訳ボランティアとして実際の本の点訳に関わり、経験を積んでから点字技能士の試験に挑戦するという流れが一般的です。ボランティアとして活動していた施設でパートの募集が出たときに、その経験がそのまま応募の強みになります。

音訳やデジタル製作という道もある

点字図書館の資料づくりは、点字だけではありません。録音図書をつくる音訳と、それをデジタルの形に整える製作の仕事もあります。

音訳とは、本の内容を声に出して読み、録音図書をつくることです。図や写真、表なども、見えない人に伝わるように言葉で説明しながら読む必要があり、ただ朗読するのとは違う技術が求められます。点字と同じく、点字図書館や自治体などが音訳ボランティアの養成講座を開いています。

録音した音声を、デイジーの形式に編集する作業も、点字図書館の大事な仕事です。録音の編集や、データの目録づくりには、パソコンの操作が欠かせません。点字図書館の募集で、どの業務でもパソコンの基本操作が条件に入っていたのは、こうした資料づくりがデジタルの作業と切り離せないからです。

音訳や録音の編集に関わる職員の募集は、点字の製作ほど頻繁には出ませんが、施設によっては担当を決めて募集することがあります。点字の技能に自信がない人でも、音訳ボランティアとして経験を積んでおけば、こうした募集に応募するときの材料になります。

点字も音訳も、ボランティアとして始めて、技能を積んでから職員の募集に応募するという道筋が多く見られます。いきなりパートの募集に応募するより、まず地域の点字図書館の講座に参加して、施設の仕事の雰囲気を知るところから始めるのが確実な方法です。

自宅で関われる活動もある

点字図書館の仕事に関心はあるけれど、毎週施設に通うのは難しいという人もいると思います。パートの職員の仕事は施設に通う形が基本ですが、ボランティアの活動の中には、自宅で取り組めるものがあります。

日本点字図書館のボランティア活動のページでは、活動の種類として次のようなものが紹介されています。

当館で選書した図書について、ご自宅でパソコン点訳や校正をしていただきます。主にメールや郵送などで、ご連絡いたします。 出典: 日本点字図書館

これは点字図書製作のボランティアの説明です。ほかにも、朗読ボランティアの音源を自宅のパソコンでデイジーの形式に編集する活動や、自宅のパソコンを使ってインターネット上のやり取りで朗読・校正・デイジー編集までを行う活動、文字と画像でできた電子書籍(テキストデイジー)を自宅で編集する活動などが挙げられていました。全国の人を対象にした活動もあります。

ただし、募集している活動は時期によって変わります。同じページには、執筆時点で募集しているのは一部の活動だけだと書かれていました。また、これらはボランティアなので報酬は出ません。収入を得る仕事ではないことを理解したうえで、点字や音訳の技能を身につけ、施設との関わりをつくる場として考えるのがよいでしょう。

全国視覚障害者情報提供施設協会の情報サイトでも、全国の点字図書館で点訳・音訳の講習会を開いていて、講習会の修了後は点訳・音訳ボランティアのグループに所属して活動すると案内されています。お住まいの地域の点字図書館で講習会を開いていないか、まず確かめてみてください。自宅での活動を続けながら技能を積み、施設でパートの募集が出たときに応募するという流れは、通勤の負担が大きい人にとって現実的な道筋です。

パートから嘱託職員や常勤職員へ

点字図書館の仕事には、パートのほかに、嘱託職員や常勤の職員という働き方もあります。パートで経験を積んだあとに、こうした募集に応募する道も考えられます。

たとえば、日本点字図書館の公式サイトには、川崎市視覚障害者情報文化センターの嘱託職員(訓練業務担当)の募集が掲載されていました。この施設は、日本点字図書館が川崎市から指定管理を受けて運営している施設です。指定管理とは、自治体が持つ施設の運営を、民間の法人などに任せる仕組みのことです。

この募集の勤務条件は、月給264,000円(2026年9月現在)、夏冬年2回の一時金、原則1年契約で更新あり、健康保険・厚生年金・雇用保険・労働者災害補償保険に加入、退職金制度ありというものでした。担当業務は、目の見えない人や見えにくい人への歩行訓練・生活訓練などの自立訓練と相談、またはパソコン・スマートフォン・点字のコミュニケーション訓練です。応募の対象は、大学・短大・専門学校の卒業者(見込み可)で、点字の読み書きを指導できること、パソコンやスマートフォンの操作を指導できることなどが条件でした。

この例から分かるのは、点字図書館や関連する施設の仕事では、点字の技能に加えて、パソコンやスマートフォンの操作を教える力も求められているということです。日本点字図書館でも、初心者を対象に、音声ガイドを使ったパソコンやiPhone・iPadなどの操作を教えるIT教室を開いていて、その指導を担うボランティアを募っています。パートの段階から、音声で操作する機能の使い方に慣れておくと、次の募集に応募するときの強みになります。

常勤の職員の募集は、パートよりさらに少ないのが実情です。焦らずに、パートやボランティアで経験を積みながら、条件の合う募集が出たときに応募できるよう準備しておくのが現実的です。

働きながら技能を積む1年の計画の例

点字図書館で働きたいと考えたとき、何から始めればよいのかを、1年の計画の例として整理しておきます。人によって出発点は違うので、自分に合う部分を取り入れてください。

最初の3か月は、情報を集める時期です。働きたい地域にある点字図書館を調べ、公式サイトのお知らせ欄と、シカクの窓の職員募集の記事を毎週確かめる習慣をつけます。同時に、点字図書館で開かれる点訳や音訳の講習会の日程を問い合わせます。講習会は開く時期が決まっていることがあるので、早めに調べておくことが大切です。

次の3か月から半年は、講習会で基礎を学ぶ時期です。点訳なら点字の仕組みと表記のきまり、音訳なら読み方の基本と図表の説明の仕方を身につけます。並行して、パソコンでの文書作成や、スマートフォンの読み上げ機能の操作にも慣れておきます。点字図書館の募集では、どの業務でもパソコンの基本操作が条件に入っているためです。

後半の半年は、ボランティアとして実際の資料づくりに関わる時期です。講習会を修了したらボランティアのグループに所属し、本の点訳や音訳を担当します。この時期に職員の募集が出たら、ボランティアとしての経験を書類に具体的に書いて応募します。点字に関わる業務では実技試験があるため、実際の資料づくりの経験は大きな支えになります。

この計画は一例で、実際には講習会の時期や募集の時期によって前後します。大事なのは、募集が出てから準備を始めるのではなく、募集が出る前から技能と施設との関わりを積み上げておくことです。

点字図書館のパート求人の探し方

点字図書館のパート求人は、一般の求人サイトにはあまり出てきません。募集の人数が1名から若干名と少なく、施設の公式サイトで直接募集することが多いためです。次の4つを組み合わせて探してください。

1つめは、点字図書館の公式サイトです。働きたい地域にある点字図書館の公式サイトの「お知らせ」や「職員募集」のページを、定期的に確かめてください。日本点字図書館のように、お知らせの一覧の中に職員募集が載る形が多く見られます。

2つめは、全国視覚障害者情報提供施設協会が運営する情報サイト「シカクの窓」です。「視覚障害者を支援する仕事」のページの関連記事には、各地の点字図書館や視聴覚障害者情報センターの職員募集が掲載されています。2026年10月2日時点で、日本点字図書館のパートタイム職員募集のほか、岩手県立視聴覚障がい者情報センターの点字校正員の募集、鳥取県や各地の点字図書館の職員募集などが並んでいました。1か所で全国の募集を見渡せるので、まずここを確かめるのが効率的です。

この中の岩手県立視聴覚障がい者情報センターの募集は、正職員以外のフルタイムの職員(地域職専門員)で、雇用期間は2026年4月1日から2027年3月31日まで、更新の可能性と正職員への登用の可能性ありと書かれていました。仕事の内容は、点字図書の校正と製作、点訳奉仕員の養成、視覚障害のある人向けの機器の操作支援、点字などの理解に関する啓発活動、電話と来館者の対応です。勤務条件の詳細はハローワークの求人情報を参照するよう案内されていました。点字図書館の仕事が、資料づくりだけでなく、ボランティアを育てる仕事や機器の使い方を支える仕事にまで広がっていることが分かる例です。

3つめは、ハローワークです。公立の施設の募集では、勤務条件の詳細をハローワークの求人情報で示している例があります。ハローワークインターネットサービスで「点字」「点訳」「視覚障害」といった語で検索すると、点字図書館や関連施設の募集が見つかることがあります。

4つめは、施設への直接の問い合わせです。募集が出ていない時期でも、ボランティアの講座に参加したり、施設の行事に足を運んだりするうちに、職員の募集の情報を早く知ることができます。点字図書館は職員の人数が少ない施設が多く、人のつながりが募集につながることも少なくありません。

募集の締め切りが短いことにも注意が必要です。日本点字図書館の点字関係製作の募集は、8月8日の掲載から9月5日の締め切りまで、およそ1か月でした。見つけたときには締め切りが過ぎていたということがないよう、こまめに確かめる習慣をつけてください。

実技試験と面接への備え

点字に関わる業務の募集では、書類選考のあとに実技試験があります。何が確かめられるのかを想定して準備しておくと、落ち着いて臨めます。

点字関係製作の募集では「点字等の実技試験」、触読校正の募集では「点字触読校正実技試験」と書かれていました。試験の具体的な中身は公開されていないため、ここでは募集要項の応募条件から、備えておきたい点を考えます。製作の担当なら、点字表記の基礎知識が条件に入っていたので、かなの点字、数字、分かち書きのきまりを正しく使えるかを自分で確かめておくことが準備になります。校正の担当なら、指で点字を読み、表記の誤りを見つけられるかが中心になるはずです。点訳ボランティアとして校正を担当した経験があれば、その経験をもとに練習できます。

面接では、視覚障害者の福祉への理解と関心が問われると考えておくとよいでしょう。どの募集にもこの条件が入っていたからです。なぜ点字図書館で働きたいのか、目の見えない人や見えにくい人の読書や生活について、どんなことを知っているのか。講習会やボランティアで感じたことを、自分の言葉で話せるようにしておきます。

協調性と円滑なコミュニケーションも、どの募集にも共通する条件でした。点字図書館の資料づくりは、点訳者、校正者、職員が分担して進める仕事です。自分の担当を正確にこなすだけでなく、他の人と確認し合いながら進められることを、これまでの仕事の経験から具体的に伝えてください。

体力と健康についても条件に入っていました。触知案内図の製作では加工などの手作業があり、用具の販売では立ち仕事があります。業務の中身を要項で確かめ、無理なく続けられるかを自分で判断しておくことも、面接の準備の一部です。

応募する前に確かめておきたいこと

点字図書館のパートに応募する前に、確かめておきたい点を整理します。

まず、担当業務の範囲です。点字図書館の募集では、担当外の業務が要項にはっきり書かれていることがあります。図書の貸出やレファレンスの仕事をしたいと思って応募したのに、実際は点字製作の担当だったということがないよう、従事する業務と担当外の業務を必ず読んでください。

次に、勤務日と曜日です。点字図書館は日曜と月曜を休館日にしている施設があり、その場合は火曜から土曜の勤務になります。土曜日に勤務できることを希望する募集もありました。家族の予定や他の仕事と組み合わせられるかを考えておきます。

そして、契約の更新です。6か月ごとの有期契約で、更新は勤務状況などを見て判断する形が多くなっています。有期契約が更新されて通算5年を超えると、働く人の申し込みで期間の定めのない契約に変わる無期転換ルールがあり、厚生労働省の特設サイトで詳しく説明されています。長く働きたい人は、更新の考え方を面接で確かめておくと安心です。

最後に、仕事の性格です。点字図書館の仕事は、目の見えない人や見えにくい人の読書と生活を支える仕事です。手作業や校正のような地道な作業が多く、成果が表に出にくい面もありますが、つくった資料が全国の利用者に届く仕事でもあります。この仕事の性格に共感できるかどうかを、応募する前に自分に問いかけてみてください。

運営者の視点から見た、点字図書館の仕事と在宅の仕事

フリーランスと在宅ワークの市場を長く見てきた立場から言えば、点字図書館のように募集の少ない専門の職場で長く働いている人には共通点があります。それは、職員として採用される前から、ボランティアや講座を通じて施設と関わり、技能と信頼を積み上げていることです。募集が出たときに「この人に任せたい」と思われる関係が、すでにできているのです。

もう1つの観察として、点字や音訳の技能を持つ人の中には、点字図書館のパートと、文章に関わる在宅の仕事を組み合わせている人がいます。点訳の仕事で身につく、文章を正確に読み、表記のきまりに沿って整える力は、校正や原稿の整理といった在宅の仕事でもそのまま生きます。在宅で仕事を受けるときは、仲介の手数料が少ない取引ほど、同じ報酬額でも手取りが厚くなります。手数料0%で依頼主と直接やり取りできる形なら、依頼する側は同じ予算でより多くを頼めて、受ける側の手取りも厚くなるという、双方にとって得な関係になります。

文章を扱う仕事の収入の幅を知りたい人は、著述家,記者,編集者の年収・単価相場で確かめられます。文書を正確に整える力を示したい人には、ビジネス文書の基本を問うビジネス文書検定も参考になります。在宅で文章の仕事を始めるなら、Webライターが文字単価を上げる方法【2026年版】|1円→5円のステップで、単価を上げていく段階を知っておくと計画が立てやすくなります。まずは働きたい地域の点字図書館の公式サイトと、シカクの窓の職員募集を確かめるところから始めてください。

よくある質問

Q. 点字図書館のパートに資格は必要ですか?

資格を必須とする募集は多くありません。日本点字図書館のパート募集でも、応募条件は視覚障害者の福祉への理解と関心、パソコンの基本操作、協調性などで、資格は求められていませんでした。ただし点字製作の担当では点字表記の基礎知識、触読校正の担当では指で点字を読んで校正できることが条件になります。点字技能士などの資格は技能を示す材料になります。

Q. 点字図書館のパートの時給はどのくらいですか?

施設によって違います。日本点字図書館の点字関係製作業務の募集では時給1,226円(2026年9月時点)で、夏冬年2回の一時金と通勤手当がありました。週3日以上、火曜日から土曜日の9時から17時の間で、曜日と時間帯は相談に応じる形でした。応募する施設の最新の募集要項で確かめてください。

Q. 点字図書館の求人はどこで探せますか?

一般の求人サイトにはあまり出ません。働きたい地域の点字図書館の公式サイトのお知らせ欄、全国視覚障害者情報提供施設協会が運営する情報サイト「シカクの窓」の職員募集の記事、ハローワークの求人情報を組み合わせて探すのが効率的です。募集は1名から若干名で締め切りが短いことが多いので、こまめに確かめてください。

Q. 点字ができなくても点字図書館で働けますか?

担当業務によっては働けます。日本点字図書館の用具ショップの募集は、店頭と電話での接客が中心で、点字の技能は条件に入っていませんでした。点字の製作や校正の仕事をめざすなら、点字図書館や自治体などが開く点訳ボランティアの養成講座で基本を学び、経験を積んでから応募するのが確実な道です。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年2月6日最終更新:2026年10月2日
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