簿記2級の副業の始め方


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この記事のポイント
- ✓簿記2級を持っている人が副業を始めるまでの手順を順番に整理します
- ✓最初の一件にたどり着くまでの流れをまとめました
簿記2級を取ったあと、副業に使おうと調べ始めた人がまず困るのは「何から手をつけるか」です。案件を探すのが先なのか、プロフィールを整えるのが先なのか、それとも会計ソフトを触れるようにしておくのが先なのか。順番が分からないまま情報を集めていると、結局どれも中途半端なまま時間だけが過ぎます。
結論から書きます。正しい順番は、準備、プロフィール、案件探し、提案、初回納品、事務の整備、の6段階です。この順番を守るだけで、最初の一件にたどり着くまでの時間がかなり短くなります。逆に、案件探しから始めた人はほぼ確実に足踏みします。理由は単純で、応募しても返信が来ないからです。返信が来ない原因は文章力ではなく、判断材料が用意されていないことにあります。
この記事では、その6段階を順番に、何を、どのくらいの時間をかけてやるのかまで含めて書きます。
全体の流れと所要時間
先に地図を出しておきます。
| 段階 | やること | 目安の時間 |
|---|---|---|
| 1 | 使う道具と環境を整える | 3時間 |
| 2 | プロフィールと自己紹介文を作る | 2時間 |
| 3 | 案件を探して条件を読み分ける | 週に1時間 |
| 4 | 提案文を送る | 1件あたり15分 |
| 5 | 初回の見積もりと納品 | 案件による |
| 6 | 請求と記録の仕組みを整える | 2時間 |
段階1から2までで、合計5時間ほどです。休日を一日使えば終わります。ここを飛ばして先に進んだ人と、済ませてから進んだ人では、返信率がまったく変わります。
なぜかというと、依頼する側は「この人に任せて自分の手が空くか」を見ているからです。資格の有無は前提条件でしかありません。その先の判断材料、つまり使えるソフト、確保できる時間、対応できる作業の範囲。これが書かれていないと、担当者は判断できずに次の応募者へ進みます。
段階1:使う道具と環境を整える
最初にやるのは、仕事を受けたときにすぐ動ける状態を作ることです。
会計ソフトを触れるようにしておく
在宅の経理系の仕事では、クラウド会計ソフトを使う案件が主流です。依頼者側がすでに導入していて、その画面を共有してもらう形が一般的になっています。
主要なソフトはいずれも無料の試用期間や個人向けの安いプランがあるので、事前に触っておいてください。freeeやマネーフォワードのような主要なサービスは、公式サイトから機能の概要を確認できます。実際に架空の取引をいくつか入力してみて、仕訳の登録、勘定科目の設定、レポートの出力までを一通り試しておくと、応募のときに「操作できます」と書けるようになります。
正直なところ、ここを飛ばして応募している人が多い印象があります。簿記の知識と、ソフトの操作は別物です。試験では手で仕訳を書きますが、実務では画面の入力欄を埋めます。この差を先に埋めておくだけで、初回の作業速度がまったく違ってきます。
表計算ソフトの基本操作を確認する
意外と使う場面が多いのが表計算ソフトです。資料の整理、集計、依頼者への報告資料の作成。関数を使いこなす必要はありませんが、フィルタ、並べ替え、簡単な集計、条件付きの合計くらいは押さえておいてください。
作業環境を整える
画面が小さいと、資料と入力画面を並べられません。作業効率が落ちるだけでなく、確認漏れの原因にもなります。外付けの画面を一枚足すだけで、この問題は解消します。長時間の作業になる仕事なので、体への負担を減らす投資は早めにしておく価値があります。
段階2:プロフィールと自己紹介文を作る
ここが最も効く工程です。時間をかけてください。
書くべき5項目
資格と取得時期。簿記2級であることを明記します。取得年が古くても問題ありません。
実務経験の有無と範囲。経験があるなら業種と担当業務を、ないなら「実務経験はありません」とはっきり書いてください。ぼかすより明記したほうが、条件の合う相手から声がかかります。
使えるソフト。段階1で触ったものを列挙します。「操作経験あり」と「業務で使用」は分けて書くと誠実です。
対応できる作業。記帳入力、請求書の発行、経費精算のチェック、資料の整理、月次の集計。自分が引き受けられる作業を具体的に並べます。
稼働できる時間。曜日と時間帯、週あたりの目安の時間。ここが書かれていないと、依頼側は納期の判断ができません。
資格が信用の根拠として働く仕組み
実務経験がない段階でも、資格が判断材料になることには根拠があります。
簿記2級を取得していれば、副業市場においても高度な会計知識を有していることの証明になるため、経理の実務経験がなくても活躍することが可能です。 出典: lotsful.jp
依頼する側からすると、簿記2級は「借方と貸方の意味を説明しなくてよい相手」であることの証明です。ここを説明する手間が省けるだけで、依頼のハードルはかなり下がります。逆に言えば、資格をプロフィールに書き忘れると、この効果がまるごと失われます。必ず先頭付近に書いてください。
資格そのものの位置づけや、どの範囲を学んだことになるのかを整理しておきたい場合は、日商簿記2級の資格ガイドが使えます。自己紹介文で「何が分かる人なのか」を説明するときの材料になります。
受けない仕事も書いておく
対応できない範囲を書くと、逆に信用されます。税務代理、税務書類の作成、税務相談は税理士法で税理士の業務とされているため、簿記2級を持っていることが根拠にはなりません。「記帳と資料整理までを担当します。税務の判断は税理士の先生にご確認いただく前提です」と書いておくと、依頼側は範囲を誤解せずに済みます。
書類作成を業として行う資格の輪郭を知っておくと、この書き分けの感覚がつかみやすくなります。行政書士の資格ガイドでは、独占業務という制度がどう組み立てられているかを扱っています。
段階3:案件を探して条件を読み分ける
準備が済んだら探し始めます。ここにはコツがあります。
検索する言葉を業務側に寄せる
「簿記2級」で探すと正社員の求人が多く出てきます。在宅の業務委託を探すなら、「記帳代行」「経理 補助 リモート」「仕訳 入力 在宅」「請求書 発行 業務委託」のように、業務の内容側の言葉で探してください。
資格の書かれている位置で難易度を測る
必須要件の欄に資格が入っている案件は、競争相手が減る代わりに実務経験も併せて求められることが多くなります。歓迎スキルの欄に入っている案件は、加点として効きます。実績がない段階では、歓迎の欄に入っている案件から狙うのが現実的です。
業務の粒度を見る
「経理業務全般」のように大きな単位で書かれている案件は経験者向けです。「領収書のデータ入力」「経費精算のチェック」のように細かく切られている案件は、手順が整理されている可能性が高く、未経験でも入りやすい設計になっています。
探す時間を固定する
毎日探そうとすると必ず途切れます。曜日を決めて週に一時間だけ、と決めておくほうが続きます。副業を始めるときの時間の設計全般については、副業 始め方ガイド!星野ゆいが教える失敗しない4ステップとおすすめが段階ごとの組み立て方を扱っています。分野を問わず使える整理なので、最初に目を通しておくと迷いが減ります。
段階4:提案文を送る
提案文は300字から400字で十分です。順番だけ守ってください。
一文目に、その案件のどこに自分が合うのかを書く。二文目以降で、資格と実務経験の有無、使えるソフト、対応できる時間を書く。最後に、確認したい点を一つだけ質問する。
質問を入れるのは返信のきっかけを作るためです。「使用されている会計ソフトを教えていただけますか」「月あたりの仕訳の件数はどのくらいでしょうか」といった、答えやすくて作業量の見積もりに直結する質問がよいでしょう。
通過率は最初から低いものだと知っておく
実績がない段階の通過率は、どの分野でも似た水準になります。
私の場合、「簿記2級取得、実務経験なし」という状態で応募したので、最初は10件応募して1件しか受注できませんでした。ただ、最初の1件で実績を作れば、次からは受注率が上がります。 出典: note.com
10件送って1件通れば標準的だと考えて、送る作業を機械的に回してください。ここで落ち込んで手が止まるのが、いちばんもったいない止まり方です。提案文の型を一度作っておけば、一件あたり15分で送れます。
未経験の分野に応募するときの見せ方は、扱うテーマが違っても考え方が共通しています。フリーランス 英語 案件 未経験 始め方!2026年最新の海外副業術では、実績がない状態で何を代わりに見せるかという組み立てを扱っています。
段階5:初回の見積もりと納品
返信が来たら、条件を詰めます。ここで確認すべき項目が決まっています。
作業の範囲。どこからどこまでが自分の担当か。資料の受け取りから入力まで、それとも確認と報告まで含むのか。
資料の状態と量。月あたりの件数、資料の形式、読みにくい資料の割合。ここを聞かずに単価を決めると、想定の倍の時間がかかることがあります。
納期と確認のタイミング。いつまでに何を出すか。途中で一度見せるかどうか。
判断に迷ったときの連絡方法。これは必ず決めておいてください。迷う取引は必ず出てきます。その場で無理に決めず、まとめて確認する形にしておくと、双方の手が止まりません。
報酬の形。時間単価か、件数単価か、月額固定か。件数単価は慣れるほど有利になりますが、資料が読みにくいと効率が落ちます。初回は時間単価から始めて、量が読めてきたら件数単価に切り替える、という進め方が安全です。
初回は少し余裕を持った納期にする
初回は必ず想定より時間がかかります。ソフトの操作、依頼者独自のルール、資料の癖。慣れていない要素が重なるからです。提示する納期は、自分の見積もりに1.5倍をかけたくらいがちょうどよくなります。早く出す分には誰も文句を言いません。
段階6:請求と記録の仕組みを整える
納品したら、事務の整備をします。ここを最初にやっておくと、案件が増えたときに慌てません。
記録の表を作る
案件ごとに、依頼日、作業時間、納品日、請求額、入金日、源泉徴収の有無を並べた表を作ってください。表計算ソフトで十分です。3件くらいまでは記憶で足りますが、10件を超えると必ずどこかが抜けます。
確定申告まわりの判断
給与所得以外の所得が年間20万円以下なら所得税の確定申告が不要になる規定がありますが、これは確定申告の要否の話であり、住民税の申告は別途必要になります。この点を見落として後から市区町村から連絡が来る、というのはよくある流れです。制度の一次情報は国税庁のサイトで確認できます。
事業として継続的に受けるなら、開業届と青色申告承認申請書の提出も検討の対象になります。青色申告を選べば要件を満たした場合に特別控除が使えますが、複式簿記での記帳が前提です。簿記2級を持っている人にとっては、この部分の負担は他の職種より軽いはずです。自分の資格が、自分の事務にそのまま効く数少ない場面です。
勤務先の規程を確認する
会社員のまま始める場合、副業の可否は就業規則の問題です。届出制を採っている会社も増えているので、始める前に確認しておいてください。
案件の種類別に、始めやすさを比べる
同じ簿記2級でも、どの型から入るかで立ち上がりの速さが変わります。始めやすい順に整理しておきます。
いちばん入りやすいのは、領収書や通帳の明細を会計ソフトに入力する仕事です。作業の単位が小さく、手順が決まっており、判断が要る場面が限られています。依頼する側にとっても任せるリスクが小さいため、実績のない相手にも出しやすい仕事です。ここで数か月やると、実際の資料がどれほど読みにくいかという現場の感覚が身につきます。この感覚は、試験勉強では絶対に手に入りません。
次が、請求書の発行や経費精算の確認です。決まった日に決まった作業が発生する型で、予定が読めるのが利点です。ただし締めの時期に集中するため、本業の忙しさと重ならないかを先に確かめてください。
三つ目が、会計ソフトの導入や運用ルールの整理を手伝う仕事です。勘定科目の体系を作る、入力のルールを決める、月次の締めの手順を文書にする。作業そのものより、決める力が問われます。実務の経験がある人が力を出しやすい型です。
四つ目が、会計分野の記事や教材の制作です。納期までのペースを自分で組めるのが利点ですが、調べる時間が読みにくいという難しさがあります。着手前に構成案を作り、各項目にかける時間を決めてから書き始めると超過を防げます。
五つ目が、月次や年次の決算の補助です。任される範囲が広く判断も多いため、実務の経験が前提になります。単価はまとまりますが、実績を作ってから狙う型です。
順番を飛ばして単価の高い型だけを狙い続けると、通過率の低さで消耗します。一つ目と二つ目で三か月ほど実績を積み、そこから範囲を広げていく。この進み方がいちばん確実です。
最初の案件で起きやすい四つのつまずき
始めたばかりの時期に起きる問題は、だいたい決まっています。先に知っておけば避けられるものばかりなので、順に挙げておきます。
一つ目は、作業量の見積もりを外すことです。記帳の仕事は、資料の状態によって所要時間が何倍にも変わります。日付順に並んだ領収書と、封筒に無造作に入った一年分の紙の束では、同じ件数でもかかる時間がまったく違います。単価を決める前に、資料の現物を数枚見せてもらってください。写真を一枚送ってもらうだけで判断できます。これを省くと、最初の月に想定の倍の時間を使うことになります。
二つ目は、勘定科目の判断で止まってしまうことです。試験では答えが一つに決まりますが、実務では会社ごとの慣習があります。同じ支出でも、その会社が過去にどの科目で処理してきたかに合わせるのが原則です。だから迷ったときは、自分で正解を探すのではなく、過去の仕訳を見て同じ処理に揃えるのが先です。過去の帳簿を見せてもらう許可を、最初に取っておいてください。それでも判断がつかないものは、保留にしてまとめて確認します。
三つ目は、連絡の頻度で相手の手を止めてしまうことです。丁寧にやろうとして一件ごとに質問すると、依頼者は返事に追われます。まとめて聞く形にすると、こちらも作業が途切れず、相手の負担も減ります。「週に一度、金曜日に確認事項をまとめて送ります」と最初に伝えておくと、双方の予定が立ちます。
四つ目は、単価を上げるきっかけを作れないことです。同じ条件のまま何年も続けてしまう人が少なくありません。作業に慣れて時間が短くなったら、それは価値が上がったということです。ただし、いきなり値上げを切り出すのは難しい。だから、作業の範囲が広がるタイミングを使います。新しい業務を頼まれたときに、その分をまとめて条件の見直しとして提案する。この形なら相手も納得しやすくなります。
会社に勤めながら進める場合の時間の作り方
副業として始める人の多くは、平日は本業があります。ここでの現実的な設計についても書いておきます。
在宅の経理系の仕事は、締めの時期に作業が集中する性質があります。月初と月末が忙しく、中旬は落ち着く。この波を前提に予定を組んでください。本業の繁忙期と重なる月は、あらかじめ引き受ける量を減らしておくほうが安全です。
一日あたりの作業時間は、平日は一時間から二時間、休日にまとめて三時間から四時間、という配分が現実的です。夜遅くに数字を扱う作業をすると、入力の誤りが増えます。疲れているときは確認作業だけにして、判断が要る作業は頭の働く時間に回す。この使い分けをするだけで、やり直しの回数が減ります。
そして、締切から逆算して着手日を決めてください。納期の前日に始めると、資料の不足に気づいたときに間に合いません。資料が届いてすぐ全体を確認し、足りないものを先に依頼する。この一手間で、締切間際の慌ただしさがなくなります。
家族と暮らしている場合は、作業する時間帯をあらかじめ伝えておくのも効きます。集中が必要な作業を中断されると、どこまで進んだかを思い出す時間が余計にかかります。時間を区切って伝えておくだけで、この損失が減ります。
続けるための工夫
最初の一件を取ったあとに何をするかで、二件目以降の効率が変わります。
まず、作業の手順を自分用に文書化してください。使ったソフトの操作、依頼者ごとのルール、迷った取引とその判断。これを残しておくと、次の案件で立ち上がりが速くなります。三件目くらいで、自分専用のマニュアルができあがります。
次に、同じ相手からの継続につなげます。納品時に「この形で来月分も対応できます」と一行添えるだけで、次の依頼が来る確率が変わります。新規開拓より継続のほうが圧倒的に効率が良いので、ここに手間をかける価値があります。
そして、作業の一部を自動化できないか考えてください。定型的な入力や集計は、ツールの使い方次第で時間を削れます。生成系のツールを業務に組み込む考え方については、AI 始め方ガイド!初心者が仕事や副業でAIを使いこなす5ステップが入口の整理として使えます。ただし、扱うのが他社の取引情報である以上、外部のサービスに何を渡してよいかは依頼者との取り決めが先です。ここは慎重に進めてください。
実績が増えてきたときに見直すこと
半年ほど続けると、状況が変わってきます。件数が増え、相手も複数になり、時間の使い方が窮屈になってくる時期です。ここで一度立ち止まって見直すべき点を挙げておきます。
まず、受けている案件を時間あたりの収入で並べ替えてください。件数単価の案件は慣れるほど効率が上がりますが、資料が読みにくい相手は例外です。同じ報酬でも作業時間が倍かかっているなら、それは実質的に半額の仕事です。数字にして並べると、どこを整理すべきかが一目で分かります。
次に、断る基準を決めてください。全部受けていると、条件の良い依頼が来たときに枠がありません。納期が極端に短い依頼、資料の状態が悪い依頼、業務の範囲があいまいな依頼。この三つは断る、と決めておくだけで判断が速くなります。断る文面をひとつ用意しておけば、返信は数分で済みます。
そして、業務の一部を型にしてください。毎月同じ相手に同じ報告書を出しているなら、その様式を固定します。確認事項の質問文も定型にできます。こうした細かい積み重ねが、月あたり数時間の余裕を生みます。その余裕が、次の案件を探す時間になります。
運営者として見てきたこと
20年この市場を運営者の立場で見てきて感じるのは、簿記の資格を持つ人が最初に躓くのは知識ではなく、依頼側との期待のすり合わせだということです。
依頼する側は経理の専門用語をあまり使いません。「帳簿をきれいにしてほしい」「毎月の数字が見えるようにしてほしい」といった、ぼんやりした言葉で相談が来ます。それを具体的な作業に分解する部分が、実は最も価値のある工程です。ここを丁寧にやる人は、価格の話が出る前に「この人に任せたい」と決まります。
もうひとつ、報酬の額面と手取りの関係についても書いておきます。同じ作業でも、仲介の手数料が引かれるかどうかで手元に残る額は変わります。中間マージンが乗らない直接の取引なら、依頼側は同じ予算でより多くの作業を頼めますし、受け手の手取りは厚くなります。手数料0%の形で長く続けている人ほど、単発の単価より「同じ相手と何年続くか」を軸に案件を選んでいる印象があります。経理の仕事は相手の事業の内側を知るほど作業が速くなるので、この選び方は理にかなっています。
独自データの考察
在宅ワークの案件を扱う立場から見ると、会計の知識は単独で値札がつく場面より、他の業務に乗せたときに効いてくる場面のほうが増えています。
ひとつは、相談を受ける仕事との相性です。個人事業主やフリーランスは、お金まわりの不安を常に抱えています。数字の構造が分かる人が話を聞けるだけで、相談の質が変わります。キャリア・副業・人生相談のお仕事では、この領域で在宅の業務がどう切り出されているかを整理しています。
もうひとつは、業務の仕組み化という方向です。経理の作業は、手順を決めて記録を残し、点検して改善するという反復で成り立っています。この骨格は他の管理業務にもそのまま応用できます。AI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、管理体制の設計に関わる在宅の業務の形をまとめています。
そして、書く仕事に接続する道もあります。会計というテーマを扱える書き手は多くありません。著述家,記者,編集者の年収・単価相場では、この職種の収入の分布と単価の考え方をまとめています。専門テーマを持つ人は分布の上側に寄りやすいので、自分の位置を測る材料になります。
改めて整理します。準備に3時間、プロフィールに2時間。この5時間を先に使うかどうかが、最初の一件までの距離を決めます。案件探しから始めたくなる気持ちは分かりますが、順番を守ったほうが結果的に早く着きます。
よくある質問
Q. 実務経験がなくても副業として受注できますか?
できます。領収書のデータ入力や記帳代行のように作業が細かく切られている案件は、手順が整理されているため未経験でも入りやすい型です。プロフィールに実務経験がないことを明記したうえで、使える会計ソフトと稼働できる時間を書いておくと、条件の合う相手から声がかかります。
Q. 始める前にどのソフトを触っておくべきですか?
クラウド会計ソフトを使う案件が主流なので、主要なサービスの無料期間や個人向けプランで一通り操作しておいてください。仕訳の登録、勘定科目の設定、レポートの出力まで試しておくと、応募時に操作できると書けます。簿記の知識とソフトの操作は別物です。
Q. 提案文には何を書けばよいですか?
300字から400字で、案件との適合を一文、資格と実務経験の有無、使えるソフト、稼働できる時間、最後に確認したい質問を一つ。この順で書くと読み手が判断しやすくなります。長く書くほど読まれなくなるので、簡潔にまとめてください。
Q. 年間20万円以下なら何も申告しなくてよいですか?
所得税の確定申告が不要になる規定はありますが、住民税の申告は別途必要です。この点を見落として後から市区町村から連絡が来ることがよくあります。事業として継続するなら、開業届と青色申告承認申請書の提出も検討の対象になります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
朝比奈 蒼@SOHO編集部
ITメディア編集者
IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。
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