ベビーマッサージ講師になるには|養成講座の選び方と教室の開き方


この記事のポイント
- ✓ベビーマッサージ講師になるには
- ✓団体のインストラクター養成講座を修了して認定を受けるのが一般的です
- ✓養成講座の選び方と費用
ベビーマッサージ講師になるには、協会や団体が開いているインストラクター養成講座を受け、修了の試験やデモクラスに合格して認定を受けるのが一般的な道です。国家資格ではないため、学歴や職歴の条件がない講座が多く、子育て中の人から保育や医療の専門職まで、さまざまな人が講師を目指しています。
一方で、講座の時間や費用、認定を受けたあとの支えは団体ごとに大きく違い、「どこで学べばよいか分からない」という声もよく聞かれます。この記事では、講師の仕事の中身と向いている人を確かめたうえで、養成講座の選び方、認定を受けてから最初の教室を開くまでの手順、さらに養成講座を教える側に回る道までを順に整理します。受講料などは各団体の公式ページで確かめた内容です。
ベビーマッサージ講師の仕事は「親子のふれあいを伝える」こと
ベビーマッサージ講師の仕事は、赤ちゃんにマッサージをすることではありません。保護者が自分の子どもにふれる方法を、お手本を見せながら伝えることです。教室では、講師が人形を使って手の動かし方を見せ、保護者が自分の赤ちゃんで同じ動きを試します。
この形には理由があります。あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律の第1条は、医師以外の人がマッサージを仕事として行うには、あん摩マッサージ指圧師の免許が必要だと定めています。ベビーマッサージの民間資格はこの免許の代わりにはならないため、講師は「親に教える人」として活動します。
講師の1日の仕事
教室を開く日の講師の仕事は、レッスンの時間だけではありません。部屋の温度を整え、マットやタオルを用意し、参加者が来たら赤ちゃんの体調を確かめます。レッスンでは手技を教えるだけでなく、保護者同士が自然に話せる雰囲気をつくることも大切な役割です。終わったあとは片付け、参加者からの質問への返事、次回の募集の案内と続きます。
教室の外での仕事
教室を続けるには、案内文やチラシを作り、SNSで発信し、申込を受け付け、お金の記録を付けるといった仕事もあります。子育て支援センターや産院から依頼を受けて出張講座を開く講師もいます。手技を教える時間より、こうした準備や事務の時間のほうが長くなることも珍しくありません。
ベビーマッサージ講師に向いている人
講師になるのに特別な条件はありませんが、続けている人には共通する点があります。
赤ちゃんと保護者のどちらにも目を向けられる人
教室の主役は赤ちゃんですが、実際に話をする相手は保護者です。初めての育児で不安を抱えている保護者に寄り添い、「うまくできなくて大丈夫」と伝えられる人は、教室の雰囲気を温かくできます。
予定どおりに進まないことを楽しめる人
赤ちゃんは、泣いたり、眠ったり、お腹がすいたりと、予定どおりには動きません。レッスンの途中で授乳が始まることも当たり前です。その場の様子に合わせて進め方を変えられる柔軟さは、講師にとって欠かせない力です。
人前で話すことに慣れていく意欲がある人
最初から話すのが得意である必要はありません。ただ、少人数の前で説明し、質問に答えることは毎回あります。練習を重ねて少しずつ慣れていこうという意欲があれば、十分に講師を目指せます。
学び続けられる人
子育てに関する考え方や情報は少しずつ変わっていきます。資格を取ったあとも研修に参加し、本を読み、ほかの講師と情報を交わし続ける人ほど、保護者から信頼される講師になっていきます。
地域とのつながりを大切にできる人
ベビーマッサージ教室の参加者は、ほとんどが近所に住む親子です。子育て支援センターや児童館、地域の子育てサークルなどとのつながりが、教室を知ってもらうきっかけになります。地域の催しに顔を出したり、施設の担当者と話したりすることを苦にしない人は、教室を育てていくうえで大きな強みを持っています。日本タッチ育児協会が認定講師の条件に地域の育児支援との連携を挙げているのも、この仕事が地域と切り離せないからです。
講師の働き方は3つの形に分かれる
ベビーマッサージ講師の働き方は、大きく3つの形に分けられます。どの形を目指すかで、選ぶ養成講座や準備の仕方が変わるので、最初に整理しておきます。
自分の教室を開く
もっとも多いのが、自宅やレンタルスペースで自分の教室を開く形です。開催日や内容、料金を自分で決められ、子育てや別の仕事と両立しやすいのが利点です。その代わり、集客から申込の受付、お金の管理まで、すべてを自分で担います。参加者が集まるまでには時間がかかることが多く、最初の1年は「教室を育てる期間」と考えておくと焦らずに済みます。
施設や産院に出向いて講座を開く
子育て支援センター、児童館、産院、保育園などから依頼を受けて、出向いて講座を開く形です。参加者の募集は施設側が行うことが多く、自分で集客する負担が軽くなります。1回で多くの親子に会えるので、自分の教室を知ってもらうきっかけにもなります。ただし依頼は不定期で、施設ごとに写真撮影や宣伝についての決まりがあります。施設に提案するための資料や、持ち運べる道具をそろえておくと、依頼を受けやすくなります。
勤め先の仕事の中で生かす
保育士、看護師、助産師などが、勤め先の保育園や産院、子育て支援の施設で、親子向けの講座を担当する形です。教室の運営や集客を自分で背負う必要がなく、専門職としての知識とあわせて活動できます。勤め先によっては、職員が資格を取ることを支援していることもあるので、資格を取る前に職場に相談してみる価値があります。
この3つは、どれか1つに決める必要はありません。勤め先で講座を担当しながら週末に自分の教室を開く人や、自分の教室を続けながら施設からの依頼を受ける人もいます。収入の面でも、1つの形に頼るより、いくつかを組み合わせたほうが安定しやすくなります。
講師になるまでの5つのステップ
講師になるまでの流れを、5つのステップで示します。
- どんな講師になりたいかを決める(自宅教室、出張講座、勤め先での活動など)
- 目的に合う養成講座を選ぶ
- 養成講座を受け、試験やデモクラスに合格して認定を受ける
- 練習の教室を開き、進行に慣れる
- 正式に教室を開き、募集を始める
ここで大切なのは、最初のステップです。自宅で少人数の教室を開きたいのか、施設に出向いて講座をしたいのか、保育士や看護師として勤め先で活動に生かしたいのかで、選ぶべき講座が変わります。
養成講座の選び方:まず確かめる5つのこと
養成講座は団体の数だけあり、名前も「インストラクター」「講師」「アドバイザー」とさまざまです。名前に惑わされず、次の5つを確かめてください。
修了後に講師として活動できるか
家庭向けの入門講座と、講師になるための養成講座は別物です。日本ベビー&チャイルドケア協会(JABC)の「ベビーマッサージ2級講座」は受講料22,000円(税込)で4時間ですが、公式ページには、この講座だけでは協会認定の講師の名称を使って活動できず、講師として活動するには資格取得講座の修了が必要と書かれています。申し込む講座が講師になるための講座かどうかを、必ず確かめてください。
実技の練習とデモクラスがあるか
教室で最初につまずくのは、手技よりも進行です。講座の中で人形を使った練習を繰り返し、最後に模擬レッスンを行って講師から意見をもらえる講座を選ぶと、修了後すぐに教室を開きやすくなります。
理論をどこまで学べるか
保護者から「なぜふれることが大切なのか」と聞かれたときに、根拠を持って答えられるかどうかは、講師としての信頼に直結します。日本アタッチメント育児協会の養成講座は、1日目に発達心理学をもとにした育児の基礎を、2日目にベビーマッサージの手技を学ぶ組み立てで、同時に「育児セラピスト前期課程(2級)」を修了できます。
取得後にかかる費用
年会費や更新料がかかるかどうかは、教室の収入がまだ少ない最初の数年に大きく響きます。日本アタッチメント育児協会、JABC、日本タッチ育児協会は、いずれも年会費や更新料がかからないと公式ページに書いています。
修了後に相談できる場があるか
1人で教室を開くと、迷ったときに相談できる相手がいません。受講生専用のサイトや、卒業生同士の交流の場、講師への質問窓口があるかを確かめてください。
主な養成講座の受講料と学び方
公式ページで受講料を確かめられた主な養成講座を並べます。料金は2026年10月3日時点の記載で、改定されることがあります。
| 団体と講座 | 学び方と時間 | 受講料(税込) |
|---|---|---|
| 日本アタッチメント育児協会 インストラクター養成講座 | 対面またはオンライン、2日間(各日10時から17時30分) | 総受講料223,025円(別に認定申請料10,000円・税別) |
| JABC ベビーマッサージ資格取得講座(通学) | 全21時間 | 176,000円 |
| JABC ベビーマッサージ資格取得講座(通信) | テキスト・動画 | 77,000円 |
| 日本タッチ育児協会 インストラクター養成講座 | 動画+対面15時間(通学またはZoom) | 154,000円 |
| 日本タッチ育児協会 伴走型通信講座 | 通信+質問会などのサポート | 99,000円(一括) |
試験で称号を出す形の資格もあります。日本能力開発推進協会(JADP)の「JADP認定ベビーマッサージインストラクター」は、協会が指定する教育機関のカリキュラムを修了した人が在宅で受験でき、受験料は5,600円(税込)、得点率70%以上で合格です。協会はこの資格について次のように説明しています。
赤ちゃんの肌や身体の仕組みに関する基礎知識から、ベビーマッサージに関する専門的な知識と技術を備え、ベビーマッサージセラピストの育成・指導をすることができるプロのインストラクターであることを証明するものです。 出典: jadp-society.or.jp
受講料を比べるときは、教材(人形、DVD、オイルなど)や認定料が含まれているかもあわせて確かめてください。日本アタッチメント育児協会の総受講料には、認定試験料と教材費が含まれています。JABCの受講料には、テキスト、動画配信、課題図書、認定料、指導料が含まれると書かれています。
通学と通信、どちらで学ぶか
講師を目指す人が迷いやすいのが、通学と通信のどちらで学ぶかです。
通学(対面・オンラインの講義)が向いている人
すぐに教室を開きたい人、人前で教えることに不安がある人には、講師から直接学べる講座が向いています。手の当て方や力加減をその場で直してもらえ、ほかの受講生の練習を見ることも学びになります。日本アタッチメント育児協会は、インストラクターの講座に通信講座を設けていない理由として、人が集まって学ぶ体験そのものが、教室を運営する力につながると説明しています。
通信が向いている人
小さな子どもがいて外出しにくい人、仕事と両立したい人、遠方に住んでいる人には通信講座が向いています。費用も抑えやすくなります。ただし、自分で予定を立てて進める必要があり、日本タッチ育児協会は、通信教育では3割以上が資格の認定までたどり着かないと言われていると紹介しています。課題の添削や実技の確認、質問の機会がある講座を選ぶと、途中で止まりにくくなります。
組み合わせるという方法
通信で理論を学び、対面の練習会やデモクラスで実技を確かめる、という組み合わせもあります。伴走型の通信講座は、この考え方で作られています。
申し込む前に説明会や個別相談で確かめること
多くの団体は、申し込みの前に説明会や個別相談、資料請求の窓口を用意しています。日本タッチ育児協会のように、メールやZoomでの無料相談を案内している団体もあります。対面の講座では、同じ団体でも担当する講師によって教え方や得意分野が違うため、申し込む前に講師と話しておくことがとても大切です。
担当する講師の経験
「今も教室を開いていますか」「どんな場所で、どんな親子を相手にしていますか」と聞いてみてください。自宅教室を長く続けている講師、産院や子育て支援センターと連携している講師、オンラインでの指導が得意な講師など、経験によって教えられることが違います。自分が目指す働き方に近い経験を持つ講師から学ぶと、修了後の姿を具体的に思い描けます。
練習の時間と、1クラスの人数
実技の練習が何時間あるか、1クラスが何人かも確かめておきたい点です。人数が多いと、1人あたりの手技を見てもらえる時間が短くなります。
自分の事情を伝えて相談する
子どもの年齢、使える時間、通える場所、予算を正直に伝えて、どの学び方が合うかを相談してみてください。無理に申し込みを勧めず、場合によっては別の学び方を提案してくれる講師なら、修了後も相談しやすい相手になります。
講師になるまでにかかる期間の目安
講師になるまでの期間は、選ぶ講座と、自分が使える時間によって変わります。公式ページで確かめられる講座の時間をもとに、目安を整理します。
短期集中の講座
日本アタッチメント育児協会のインストラクター養成講座は、土日の2日間で受講でき、2日目の最後に試験があります。合格後に認定の申請をすると、2週間ほどで認定証が届くと案内されています。講座の日程さえ合えば、申し込みから1か月前後で認定を受けられる計算です。
数回に分けて通う講座
JABCの通学講座は全部で21時間のカリキュラムで、講師によって開講回数が違います。日本タッチ育児協会の講座は対面15時間で、3時間を5日間、または5時間を3日間といった組み方の例が示されています。週1回のペースで通うなら、1か月から2か月ほどかかります。
通信講座
自分のペースで進められる分、期間は人によって大きく違います。子育てや仕事の合間に進めると、数か月かかることも珍しくありません。最初に「いつまでに認定を受けるか」を決め、週ごとに進める範囲を家族の予定と合わせて決めておくと、途中で止まりにくくなります。
認定を受けたあと、練習の教室を数回開いて正式に募集を始めるまでには、さらに1か月から2か月ほど見ておくと余裕を持って準備できます。
受講中にしておくと修了後が楽になること
養成講座を受けている間に、教室を開く準備を少しずつ進めておくと、修了後すぐに動き出せます。
教室で使う資料を作る
保護者に配る手順のシート、注意事項の案内、申込書のひな形などを、講座で学んだ内容をもとに作っておきます。日本タッチ育児協会の講座には、クラスですぐに使える資料を作る課題が含まれています。講座の講師に見てもらえる機会があれば、意見をもらって直しておきましょう。
練習に協力してくれる親子を探す
修了後の練習の教室に参加してくれる、知人や友人の親子を探しておきます。赤ちゃんは成長が早いので、対象となる月齢の子どもがいる人に、早めに声をかけておくのがよいでしょう。
講座の仲間とつながる
同じ講座を受けた仲間は、修了後も相談し合える大切な存在です。連絡先を交換し、教室を始めたあとも情報を交わせる関係をつくっておくと、1人で悩む時間が減ります。
認定を受けたら、まず練習の教室を開く
認定を受けたら、いきなり募集を始めるのではなく、知人や友人の親子に協力してもらって練習の教室を数回開くのがおすすめです。
練習の教室で確かめること
時間配分は適切か、説明は分かりやすいか、赤ちゃんが泣いたときにどう流れを戻すか、部屋の温度や明るさは合っているか。参加者に感想を聞き、気づいたことを毎回書き留めておきます。
写真と感想を集める
参加者の了承を得て、教室の様子の写真を撮らせてもらいます。感想も書いてもらえれば、案内ページやチラシに使える材料になります。写真を使う範囲は、事前にはっきり伝えて了承を得てください。
練習の教室は何回開けばよいか
回数に決まりはありませんが、少なくとも3回から5回は開いておくと、進行の流れが体に入ります。1回目は緊張で説明が早口になりがちで、2回目、3回目と回数を重ねるうちに、赤ちゃんの様子を見ながら話す余裕が出てきます。参加者の月齢が違う回を経験しておくと、正式な教室でさまざまな親子に対応しやすくなります。練習の教室は無料にするか、材料費程度の参加費にするかを最初に決め、協力してくれた親子にはお礼の気持ちをきちんと伝えましょう。
最初の教室を開くまでに整えること
練習の教室で手応えをつかんだら、正式に教室を開く準備に入ります。
場所を決める
自宅、レンタルスペース、公民館などから選びます。自宅で開く場合は、賃貸契約や管理規約で教室としての使用が認められているかを確かめてください。公民館は営利目的の利用を制限している施設もあるため、利用の条件を事前に確認します。
料金とキャンセルの決まりを決める
1回あたりにかかる経費と、準備と片付けを含めた自分の時間をもとに料金を決めます。団体によっては教室の料金について方針を示していることもあります。たとえば日本タッチケア協会は、タッチケア教室などで高額な参加費を取ってはならないことを基本方針にしています。赤ちゃんは急に熱を出すので、振替やキャンセルの決まりも最初に作っておきます。
税務署への届け出
教室を事業として始めたら、税務署に開業届を出します。国税庁は、提出の期限を、事業を始めた年の分の確定申告の期限までと案内しています。青色申告をしたい場合は、青色申告承認申請書の期限(その年の3月15日まで、1月16日以後に事業を始めた場合は始めた日から2か月以内)にも注意してください。
連続講座を組み立てる力を身につける
講師として教室を続けていくには、1回きりの体験レッスンだけでなく、数回で手技をひととおり身につけてもらう連続講座を組み立てる力が必要になります。連続講座は、参加者にとっては家でも続けられるところまで学べる利点があり、講師にとっては参加者と関係を深められる利点があります。
回ごとに目標を決める
たとえば4回の講座なら、1回目は足とお腹、2回目は胸と腕、3回目は顔と背中、4回目は全身を通しての復習、というように、回ごとに覚えてもらう部位を決めておきます。JABCの講座でも、レッスン動画は前半と後半の2回に分けて、足から胸まで、腕から背中までを解説する構成になっています。1回で全部を詰め込むより、少しずつ覚えてもらうほうが、保護者も赤ちゃんも無理なく続けられます。
毎回の始まりに前回の振り返りを入れる
赤ちゃんの成長は早く、1週間で様子が変わることもあります。毎回の始まりに、前回習った手技を家で試してみてどうだったかを聞く時間を取ると、保護者の困りごとを早く拾えます。うまくいかなかった点を一緒に確かめることで、手技が身につきやすくなります。
月齢の変化に合わせて内容を調整する
連続講座の途中で、寝返りが始まるなど、赤ちゃんの動きが変わることがあります。寝転がっていられなくなった赤ちゃんには、抱っこしたままできるふれあいや、遊びを取り入れた手技に切り替えるなど、柔軟に内容を変えられるよう準備しておきます。
最終回に家で続けるための資料を渡す
最終回には、家で続けるための手順のシートを渡し、質問の時間をたっぷり取ります。講座が終わったあとも、家庭でふれあいの時間を続けてもらうことが、ベビーマッサージ講師の仕事のいちばんの目的です。
講師になってからつまずきやすい場面と乗り越え方
講師として活動を始めると、養成講座では想像しきれなかった場面にたびたび出会います。よくある場面と、その乗り越え方を整理しておきます。
参加者が思うように集まらない
開業したばかりの教室では、参加者が1組だけ、という日もあります。少ない人数でも丁寧に向き合い、その人の感想や紹介を次につなげていくことが大切です。どこで教室を知ったかを毎回聞いて記録しておくと、効いている集客の方法が見えてきます。
赤ちゃんが泣き止まず、レッスンが進まない
赤ちゃんが泣くのは当たり前のことです。泣いている赤ちゃんの保護者は「迷惑をかけている」と感じやすいので、講師が先に「泣いても大丈夫です、抱っこしてあげてください」と声をかけることで、場の空気が和らぎます。予定していた内容を全部終えることより、親子が安心して過ごせることを優先してください。
保護者から育児の深い悩みを打ち明けられる
教室では、睡眠や授乳、夫婦関係など、ベビーマッサージを超えた悩みを打ち明けられることもあります。話を聞くことは大切ですが、講師が抱え込む必要はありません。地域の保健センターや子育て支援の窓口など、相談できる場所を知っておき、必要に応じて案内できるようにしておきます。
料金や開催回数の見直しに迷う
教室を続けていると、料金が安すぎて続けるのが苦しい、開催回数が多すぎて家庭との両立が難しい、といった悩みも出てきます。記録をもとに、1回あたりの経費と自分の時間を見直し、無理なく続けられる形に調整してください。修了した団体の仲間や講師に相談できる場があれば、同じ悩みを経験した人の意見が参考になります。
教室で信頼される講師になるために
教室を続けていくうえで、講師として信頼されるために気をつけたいことがあります。
安全をいちばんに置く
申込や受付の時点で、赤ちゃんの月齢、体調、肌の様子、アレルギーを確かめます。日本タッチケア協会は、赤ちゃんが眠そうなとき、体調がよくないとき、授乳後でお腹がいっぱいのとき、反対にお腹がすいていそうなときは避けるよう案内しています。湿疹やかぶれのある部分は避け、オイルを使うときは、かかりつけの小児科医や皮膚科医に相談するよう勧めています。
医療の判断をしない
保護者から体調や発達について相談を受けても、民間資格の講師が病気かどうかを判断したり、治療の助言をしたりすることはできません。気になる様子があれば、かかりつけの医師や地域の保健センターに相談するよう伝えます。
効果を言い切らない
案内文で「発達が早くなる」「病気にならない」といった効果を言い切るのは避けてください。団体が紹介している研究の内容を伝えるときは、出典を添え、言い切らない書き方にします。正直な説明のほうが、長い目で見て保護者の信頼につながります。
養成講座を教える「認定講師」への道
教室の講師として経験を積んだ人の中には、次の講師を育てる側、つまり養成講座を教える認定講師を目指す人もいます。ただし、認定講師になる条件は、講師の資格よりずっと厳しく設定されているのが一般的です。
日本アタッチメント育児協会は、講座に登壇する認定講師について次のように説明しています。
各分野で経験を積んで現場で活躍する人材が、当協会の講座を新たに学び、それを教えるための研修をした上で、さらに、1年以上の教育実習を積んでようやく認定を受けた『認定講師』が登壇しています。 出典: naik.jp
日本タッチ育児協会も、認定講師になるには教室を開いてきた実績に加えて、地域の育児支援講座や団体との連携が必ず求められると案内しています。どちらも、教室の講師として地域で実績を積み重ねてきたことが前提になっています。
認定講師を目指すなら、教室を開いた回数、参加した親子の数、連携した施設などを、日ごろから記録しておくことが大切です。数年後に応募するとき、その記録がそのまま実績の証明になります。
保育や医療の専門職が講師になる場合
保育士、看護師、助産師、保健師などの資格を持つ人が、ベビーマッサージ講師の資格を取るケースは多くあります。日本アタッチメント育児協会は、受講生の7割がこうした専門職だと紹介しています。
専門職の人は、勤め先の施設で親子向けの講座を担当するために資格を取ることもあれば、個人として教室を開くために取ることもあります。勤め先で活動する場合は、施設の方針や、勤務として講座を開くのか個人の活動とするのかを先に確かめてください。個人として教室を開く場合は、勤め先の就業規則で副業が認められているかの確認も必要です。
医療や保育の国家資格を持つ人には、日本タッチケア協会のタッチケア指導者認定という選択肢もあります。2日間の講習会を受けて認定を受ける仕組みで、有効期限は3年間です。
講師として伝える力を磨く
講師の仕事は、話すことと書くことの連続です。教室での説明に加えて、案内文、申込書、注意書き、SNSでの発信など、文章で伝える場面がとても多くあります。
とくに、赤ちゃんの体調に関わる注意点を誤解のない言葉で書く力は欠かせません。分かりやすく正確な文章を書く練習には、ビジネス文書検定の学習内容が役立ちます。案内文の型を持っておくと、教室の準備にかかる時間を大きく減らせます。
また、教室の実績を整理して見せる力も、施設への提案や認定講師への応募で役に立ちます。何を、誰に向けて、どんな場で教えてきたかを一覧にする考え方は、Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】で紹介している方法がそのまま使えます。
運営者の視点から見た「講師として続ける」ということ
在宅ワークやフリーランスの市場を長く見てきた立場から言えば、講師の仕事で長く続く人は、技術の高さよりも「この人に相談すると安心できる」と思ってもらえる関係を地道に積み重ねている人です。ベビーマッサージの教室も、参加した保護者が次の子どもの出産でまた来てくれたり、友人を紹介してくれたりすることで、少しずつ広がっていきます。
もう1つ感じるのは、自分で集客し、参加者と直接つながる形の仕事は、仲介の手数料がかからない分、同じ料金でも手元に残る金額が厚くなるということです。その余力を研修や学び直しに回せば、講師としての質をさらに高められます。参加する保護者にとっても、講師と顔の見える関係で長く付き合えることは安心につながります。
講師として経験を積んだあと、子育てや親子のふれあいについての文章を書く仕事に広げる人もいます。書く仕事の報酬の目安は、著述家,記者,編集者の年収・単価相場で確かめられます。
よくある質問
Q. ベビーマッサージ講師になるのに必要な資格はありますか?
法律で決められた資格はありません。ベビーマッサージの資格はすべて民間認定で、多くの人は団体のインストラクター養成講座を修了して認定を受けてから講師として活動します。家庭向けの入門講座では講師の名称を使えない団体もあるため、修了後に講師として活動できる講座かどうかを申し込む前に確かめてください。
Q. 養成講座の費用はどのくらいですか?
団体と学び方によって大きく違います。公式ページで確かめた例では、通信講座で77,000円や99,000円、通学やオンラインの講義を含む講座で154,000円から223,025円などがあります。教材や認定料が含まれるか、取得後に年会費や更新料がかかるかも団体ごとに違うので、総額で比べてください。
Q. 子育て経験がなくても講師になれますか?
なれます。多くの養成講座は子育て経験を条件にしていません。受講生には、子育て中の人のほか、保育士や看護師などの専門職、子育てを終えた人、学生など幅広い人がいます。経験の有無より、赤ちゃんと保護者の両方に目を向け、予定どおりに進まない場面に柔軟に対応できるかが大切です。
Q. 養成講座を教える認定講師にはすぐなれますか?
すぐにはなれません。認定講師は、教室の講師として実績を積んだ人が、さらに研修や実習を経て認定を受けるのが一般的です。日本アタッチメント育児協会は、教えるための研修に加えて1年以上の教育実習を経た人を認定講師としています。目指すなら、教室の開催回数や連携した施設などを日ごろから記録しておくと役立ちます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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