放課後デイサービスのバイトに未経験で応募できる条件と仕事内容


この記事のポイント
- ✓放課後デイサービスのバイトは
- ✓資格がなくても補助のスタッフとして応募できる求人があります
- ✓正式名称の放課後等デイサービスの仕組み
放課後デイサービスのバイトを探していて、「資格がなくても応募できるのか」「子どもと関わった経験がなくても務まるのか」と迷っている人は多いはずです。結論から書くと、資格がなくても補助のスタッフとして応募できる求人はあります。ただし、資格のある職員と同じ仕事を任されるわけではなく、できることとできないことの線引きがあります。この記事では、放課後デイサービス(正式には放課後等デイサービス)がどんな場所なのかを国の資料で確かめたうえで、未経験の人が任される仕事、1日の流れ、送迎や記録の実際、応募前に確かめておきたいこと、そして2026年12月に始まる性犯罪歴の確認の制度まで、働く側の目線で順に整理します。
放課後等デイサービスはどんな場所か
放課後デイサービスは、略して「放デイ」とも呼ばれます。国の制度での正式な名前は「放課後等デイサービス」で、障害のある子どもが学校の授業のあとや、夏休みなどの長い休みに通う場所です。
こども家庭庁の資料では、事業の目的を次のように説明しています。
学校通学中の障害児に対して、放課後や夏休み等の長期休暇中において、生活能力向上のための訓練等を継続的に提供することにより、学校教育と相まって障害児の自立を促進するとともに、放課後等における支援を推進。 出典: cfa.go.jp
対象は、小学校から高校までの学校に通う障害のある子どもです。必要と認められれば、20歳になるまで利用を続けられます。子どもの障害は、発達障害、知的障害、身体の障害など幅広く、事業所によって受け入れている子どもの年齢や障害の種類が違います。
よく混同されるのが、学童保育(放課後児童クラブ)です。学童保育は、保護者が働いている家庭の子どもを放課後に預かる場所で、障害の有無は問いません。一方の放課後等デイサービスは、障害のある子どもの発達を支えることが目的で、子ども一人ひとりの計画に沿って支援を行います。求人を探すときは、この違いを知っておくと、仕事内容の想像がしやすくなります。
事業所の数は地域によって差があり、住宅地の近くや駅の周辺に小さな事業所がいくつも並んでいる地域もあります。国の資料では利用定員は10人以上と決められていて、定員が10人台の事業所では職員の数も限られるため、1人のスタッフが子どもや職員と顔なじみになりやすい職場です。
制度の所管は、2023年4月から厚生労働省ではなくこども家庭庁に移っています。事業所の運営のよりどころになる「放課後等デイサービスガイドライン」も、令和6年7月にこども家庭庁が改訂したものが最新版です。
支援の中身は4つの基本活動
放課後等デイサービスで子どもと何をするのかは、ガイドラインに「4つの基本活動」として整理されています。働く側にとっては、これがそのまま日々の仕事の中身になります。
| 基本活動 | 内容の例 |
|---|---|
| 日常生活の充実と自立支援のための活動 | 手洗い、着替え、片づけ、時間を守るなど生活の動作を身につける |
| 多様な遊びや体験活動 | 室内の遊び、外遊び、工作、料理、季節の行事 |
| 地域交流の活動 | 公園や図書館への外出、地域の行事への参加 |
| こどもが主体的に参画できる活動 | 子ども自身が活動を選んだり、企画に関わったりする |
ガイドラインは、遊びそのものに発達を促す要素があるとして、「挑戦や失敗を含め、屋内外を問わず、自由な遊びを行う」と書いています。子どもと一緒に遊ぶことは、ただの時間つぶしではなく、支援の大事な一部です。
もう1つ、ガイドラインには子どもの発達を見るための「5領域」という考え方も出てきます。健康・生活、運動・感覚、認知・行動、言語・コミュニケーション、人間関係・社会性の5つで、支援の計画はこの視点で組み立てられます。アルバイトのスタッフが計画を作ることはありませんが、「今日のこの遊びは、どの領域の力を伸ばすためのものか」を知っておくと、子どもへの声かけが変わります。
ここで大切なのは、支援の内容は子どもごとに決められた計画に沿って行われる、という点です。計画を作るのは「児童発達支援管理責任者」という専門の職員で、現場のスタッフはその計画に沿って関わります。未経験のバイトでも、計画の中身を職員から聞いて理解しておくことが、子どもへの接し方の土台になります。
資格なしで応募できる仕事と、資格が要る仕事
放課後等デイサービスで働く職員には、配置が決められている職種と、そうでない職種があります。ガイドラインでは、事業所に必ず配置する職員として、管理者、児童発達支援管理責任者、児童指導員または保育士などを挙げています。
この「児童指導員または保育士」が、子どもと直接関わる中心の職員です。保育士は国家資格で、児童指導員は、福祉や教育に関わる資格や学歴、児童福祉の実務経験などの条件を満たした人が任用される職種です。事業所が国の基準を満たすために必要な人数は、こうした資格や条件を持つ職員で数えられます。
では、資格のない人はどう働くのか。多くの事業所では、基準の人数とは別に、補助のスタッフとして無資格の人を雇っています。求人票では「支援スタッフ」「指導員補助」「サポートスタッフ」といった名前で募集されることが多く、「資格不問」「未経験可」と書かれているのはこうした枠です。
| 立場 | 主な仕事 | 資格 |
|---|---|---|
| 保育士・児童指導員 | 計画に沿った支援、記録、保護者とのやりとり | 必要(児童指導員は任用の条件あり) |
| 補助のスタッフ | 遊びや宿題の見守り、活動の準備と片づけ、送迎の同乗 | 不要な求人が多い |
| 送迎ドライバー | 学校や自宅との送り迎えの運転 | 普通自動車免許 |
| 児童発達支援管理責任者 | 支援の計画づくり、職員を束ねる役 | 実務経験と研修の修了が必要 |
時給も立場によって変わります。保育士や児童指導員の資格を持つ人は、無資格の補助スタッフより高い時給で募集されるのが一般的です。求人票に「資格により時給優遇」と書かれているのはこの差です。金額は地域や事業所によって大きく違うため、応募したい地域の求人をいくつか見比べて相場をつかんでください。どの求人でも、雇われて働く以上、時給は都道府県ごとに決められた最低賃金を下回ってはいけません。
未経験のバイトが1日にする仕事
平日の放課後を例に、補助のスタッフの1日の流れを見てみます。事業所によって時間や順番は違うので、あくまで一般的な例として読んでください。
| 時間帯 | 主な仕事 |
|---|---|
| 13時ごろ | 出勤、その日の子どもの予定と注意点を職員から聞く |
| 14時から15時ごろ | 学校へ迎えに行く送迎の車に同乗する |
| 15時ごろ | 到着、手洗いとうがい、連絡帳の確認 |
| 15時30分ごろ | 宿題の見守り、個別の課題 |
| 16時ごろ | おやつ、集団での遊びや活動 |
| 17時ごろ | 片づけ、帰りの会 |
| 17時30分ごろ | 自宅へ送る送迎の車に同乗する |
| 18時30分ごろ | 掃除、その日の様子を職員に伝える、退勤 |
平日の勤務は午後から夕方に集中します。午前中に授業がある大学生や、午前中に別の仕事をしている人でも組み込みやすい時間帯です。求人票に「週2日から」「1日3時間から」と書かれていることが多いのも、この時間の形に合わせているためです。
一方、夏休みや冬休み、春休みの長い休みの間は、子どもが朝から事業所に来ます。この期間は午前中から夕方まで、平日より長いシフトが組まれることが多く、外出や季節の行事も増えます。長い休みの期間だけ働ける人を募集する事業所もあります。逆に、長い休みの間に勤務を増やしてほしいと頼まれることもあるので、面接のときに休みの期間のシフトを確かめておくと、後で困りません。
送迎の仕事で気をつけること
放課後等デイサービスの仕事で、未経験の人が意外に感じるのが送迎の多さです。学校から事業所へ、事業所から自宅へと、1日に2回の送迎が入るのが一般的です。運転は専任のドライバーや職員が担い、補助のスタッフは同乗して子どもの見守りをする形が多く見られます。
送迎は、事故のリスクがいちばん高い場面の一つです。ガイドラインは、送迎のために車を使う場合について、次のように求めています。
こどもの乗降時の際に点呼を行うなど、こどもの所在を確実に把握することができる方法により所在を確認するとともに、自動車にブザー等の安全装置を装備することが求められている。 出典: cfa.go.jp
車に乗る前と降りた後に人数と名前を確かめるのは、送迎に関わる全員の仕事です。子どもが車内に取り残される事故は、全国の保育や福祉の現場で起きてきました。慣れてきたころがいちばん危ないので、毎回同じ手順で確かめる習慣をつけてください。
運転を任される求人に応募する場合は、普通自動車免許が必要です。事業所の車は大きめのワゴン車であることも多いので、運転に不安がある人は面接のときに正直に伝えておくと、同乗だけの担当にしてもらえることがあります。自分の車を使う送迎を頼まれた場合は、事故のときの保険や、ガソリン代の扱いを事前に確かめておきましょう。
ガイドラインはさらに、送迎の車内を含めて、職員と子どもが2人きりになる密室を作らないよう求めています。送迎の担当を決めるときに、職員が複数で乗る形にしている事業所が多いのはこのためです。
支援の記録は全員の仕事
未経験の人が見落としがちなのが、記録の仕事です。ガイドラインは、職員に対して次のように記録を求めています。
職員は、その日行った支援の手順、内容、こどもの反応や気づきについて、記録をとらなければならない。 出典: cfa.go.jp
正式な記録を書くのは保育士や児童指導員であることが多いものの、補助のスタッフにも「今日、この子がどんな様子だったか」を伝える役割があります。「宿題の途中で集中が切れた」「初めて自分から友だちを遊びに誘った」といった小さな変化が、支援の計画を見直す材料になるからです。
記録で気をつけたいのは、見たことと、自分が思ったことを分けて書くことです。「イライラしていた」と書くより、「鉛筆を3回机にたたきつけ、プリントを裏返した」と書くほうが、他の職員や保護者に正確に伝わります。保護者との連絡帳にも、同じ書き方が求められます。
文章で物事を正確に伝える力は、この仕事に限らず役立ちます。文書の書き方を体系的に学びたい人には、ビジネス文書検定のように、文書の作成力を測る検定もあります。
子どもとの関わりで最初に覚えたい基本
未経験で入った人が最初に戸惑うのは、子どもへの声のかけ方です。障害の特性によって、言葉の受け取り方や、気持ちの表し方は一人ひとり違います。ここでは、多くの事業所で新人がまず教わる基本を紹介します。具体的な関わり方は子どもごとの計画で決まっているので、実際の場面では必ず職員の指示に従ってください。
1つ目は、短く、具体的に伝えることです。「ちゃんとして」「早くして」といったあいまいな言葉は、何をすればよいかが伝わりにくいことがあります。「くつをそろえよう」「あと5分でおやつだよ」のように、することと時間をはっきり言うほうが伝わります。
2つ目は、目で見て分かる手がかりを使うことです。その日の予定を絵や写真のカードで示したり、時計の針の位置で終わりの時間を見せたりする工夫は、多くの事業所で取り入れられています。次に何が起こるかが分かると、不安が小さくなり、落ち着いて過ごせる子どもは少なくありません。
3つ目は、「だめ」より「こうしよう」を先に伝えることです。走ってはいけない場所では「走らないで」より「歩こうね」と言うほうが、取るべき行動がそのまま伝わります。できたときにすぐ認める声かけも、子どもの次の行動を支えます。
4つ目は、1人で判断しないことです。子どもが強く泣いたり、パニックのような状態になったりしたときは、自分で何とかしようとせず、すぐに職員を呼びます。その子に合った落ち着き方は、計画や職員の経験の中にあります。新人のうちは、「迷ったら聞く」を徹底することが、子どもを守ることにつながります。
けがや事故への備え
子どもを預かる仕事では、けがや事故への備えが欠かせません。ガイドラインは、事業所に安全管理のマニュアルを作るよう求めていて、特に気をつける場面として、食事、プール、移動、送迎、屋外の活動を挙げています。
新人のスタッフが最初に覚えておきたいのは、その事業所のマニュアルのうち、自分が関わる場面の部分です。おやつの時間なら、食物アレルギーのある子どもが誰で、何を食べてはいけないのか。外出なら、集合と点呼のやり方、はぐれたときの連絡の手順。こうした決まりは事業所ごとに違うので、入ってすぐに確かめておきましょう。
ガイドラインには、衝動的に建物から出てしまう子どももいるため、子どもの特性を理解したうえで安全を確保するよう書かれています。入口の扉の閉め方や、外に出るときの声かけの決まりがある事業所も多く、補助のスタッフにもその徹底が求められます。
応急処置についても、ガイドラインは職員に対して、心肺蘇生、のどに物が詰まったときの対応、AEDの使い方などの知識と技術を身につけるよう求めています。事業所で研修がある場合は必ず参加し、地域の消防署などが開いている救命講習を受けておくと、いざというときに体が動きます。
けがを見つけたときに大切なのは、小さなものでも職員に報告することです。すり傷や軽い打ち身でも、保護者にどう伝えるか、記録にどう残すかは職員が判断します。「このくらいなら」と自分で判断して黙っていると、後で保護者との行き違いの原因になります。
2026年12月から始まる性犯罪歴の確認
放課後等デイサービスで働こうとする人が、これから必ず知っておきたい制度があります。子どもに関わる仕事をする人の性犯罪の前科を確認する仕組みで、「こども性暴力防止法」と呼ばれる法律に基づいています。日本版DBSと呼ばれることもあります。
こども家庭庁によると、この法律は令和6年6月に成立し、令和8年12月25日に施行されます。法律では、学校や認可保育所などの事業者に、職員の性犯罪の前科の確認をはじめとする取り組みを義務づけています。こども家庭庁の資料では、この義務の対象に、放課後等デイサービスを含む「指定障害児通所支援事業」が挙げられています。
つまり、施行後は、放課後等デイサービスで子どもに関わる業務に就く人について、事業者が性犯罪の前科がないかを確認することになります。対象になる業務の例として、資料には児童指導員や児童発達支援管理責任者が挙がっています。アルバイトがどこまで対象になるかは業務の内容によって決まるため、応募先の案内に従ってください。
こども家庭庁は事業者に対して、施行前から就業規則を整え、採用のときに誓約書などで性犯罪の前科の有無を確かめておくよう求めています。そのため、これから応募する人は、面接や採用の手続きの中で誓約書の提出を求められることがあります。これは制度に沿った手続きなので、驚かずに対応してください。制度の全体はこども家庭庁のこども性暴力防止法のページで確認できます。
向いている人、つらく感じやすい場面
放課後等デイサービスの仕事は、子どもが好きなら誰でも楽しめる、という単純なものではありません。向いている人の特徴と、つらく感じやすい場面を、あらかじめ知っておくと、応募してからのずれが小さくなります。
向いているのは、子どもの行動の理由を考えられる人です。同じ「急に部屋を飛び出す」という行動でも、音がうるさかったのか、次の予定が分からず不安になったのか、子どもによって理由が違います。叱る前に「なぜだろう」と考えられる人は、支援の現場で信頼されます。
体を動かすことが苦にならない人も向いています。外遊びや送迎、子どもを追いかける場面が多く、1日の仕事を終えると思った以上に疲れます。逆に、座って落ち着いて関わる時間もあるので、静かに寄り添うのが得意な人にも居場所があります。
一方で、つらく感じやすいのは、子どもから強い言葉を向けられたり、たたかれたりする場面です。障害の特性によっては、気持ちを言葉で表せずに手が出てしまう子どももいます。それを自分への攻撃と受け止めてしまうと、長く続けるのが難しくなります。こうした場面での対応は、必ず職員に相談し、1人で抱え込まないことが大切です。
もう1つ、保護者との関わりもあります。補助のスタッフが保護者と深い話をする場面は多くありませんが、送迎のときに声をかけられることはあります。子どもの様子について聞かれたら、自分の判断で答えず、職員に引き継ぐようにすると、行き違いを防げます。
求人票の言葉の読み方
放課後等デイサービスの求人票には、この業界ならではの言葉がよく出てきます。意味を知っておくと、求人同士を比べやすくなります。
「児発管」は児童発達支援管理責任者の略で、支援の計画を作る専門の職員のことです。求人票に「児発管募集」とあるのは、実務経験と研修の修了が必要な職種の募集なので、未経験の人の応募先ではありません。「指導員」「支援員」とだけ書かれている場合は、資格の要否を本文で確かめてください。「児童指導員(任用資格)」とあれば、資格や学歴などの条件を満たす人の募集です。
「放デイ」と「児発」が並んで書かれている求人もあります。児発は児童発達支援の略で、小学校に入る前の子どもが通う場所です。同じ事業所で両方を運営していることが多く、時間帯によって関わる子どもの年齢が変わります。午前中は未就学の子ども、午後は学校帰りの子どもを担当する、という形もあります。
「資格手当」「処遇改善」といった言葉は、時給とは別に上乗せされるお金があることを示しています。処遇改善とは、福祉の仕事で働く人の賃金を上げるために国が設けている仕組みのことで、事業所によって支給の方法が違います。時給だけを見比べるのではなく、こうした上乗せを含めた総額で比べるのが確実です。
採用が決まったら、働く条件を書いた書面を必ず受け取りましょう。雇い主は、働く人に対して賃金や労働時間などの条件を明示することが法律で求められています。時給、勤務日、交通費の扱い、試用期間の有無と条件などが、面接で聞いた内容と同じかを確かめてから働き始めると、後の行き違いを防げます。
応募前に確かめておきたいこと
求人票だけでは、事業所の雰囲気や仕事の中身は分かりません。応募の前か面接のときに、次の点を確かめておくと、入ってからの後悔が減ります。
| 確かめること | 理由 |
|---|---|
| 受け入れている子どもの年齢と障害の種類 | 小学生中心か高校生中心かで、関わり方が大きく変わる |
| 1日の職員の人数 | 少ない人数で回している事業所ほど、補助のスタッフの負担が重い |
| 送迎の担当の有無と運転の要否 | 運転が必須かどうかで応募の可否が変わる |
| 長い休みの期間のシフト | 夏休みなどは朝からの勤務が増えることが多い |
| 研修の機会 | 未経験者向けの研修があるか、職員に相談できる体制か |
見学ができる事業所なら、応募前に一度見学させてもらうのが確実です。子どもたちがどんな表情で過ごしているか、職員同士の声のかけ方はどうか、部屋は落ち着いた雰囲気か。こうした点は、実際に足を運ばないと分かりません。
ガイドラインは、事業所の設置者や管理者に対して、職員が研修を受けられる機会を確保することを求めています。未経験の人ほど、研修の有無は大事な判断材料です。面接で「入ってすぐはどんな研修がありますか」と聞いて、具体的な答えが返ってくる事業所は、新人を育てる体制が整っていると考えてよいでしょう。
大学生、子育て中の人、シニアの働き方
放課後等デイサービスのバイトには、立場の違うさまざまな人が応募しています。それぞれの立場で、働き方の形と気をつけたい点を整理します。
大学生は、平日の午後の時間帯に授業が入っていない曜日を選んで働く形が多く見られます。教育や福祉、心理を学んでいる学生にとっては、授業で学んだことを現場で確かめられる機会になります。一方で、試験期間や実習の時期にはシフトに入れなくなることもあるので、面接の段階で、学期ごとに入れる曜日が変わることを伝えておくと、事業所も計画を立てやすくなります。
子育て中の人は、自分の子どもが学校に行っている時間と勤務時間をどう合わせるかが課題になります。平日の勤務は午後から夕方なので、自分の子どもの帰宅時間と重なることがあります。13時から16時までの短い時間で働ける求人や、長い休みの期間は勤務を減らせる事業所を選ぶと、両立しやすくなります。子育ての経験は、子どもへの声かけや保護者との関わりで役立つ場面が多くあります。
シニアの人は、送迎のドライバーとして働く例がよく見られます。運転に慣れていて、平日の日中に時間がある人にとっては、短い時間で働ける仕事です。ただし送迎は子どもの命を預かる仕事なので、事業所によっては運転の適性を確かめる手続きがあります。体力に不安がある場合は、外遊びの多い時間帯を避けるなど、シフトの組み方を相談しておくと安心です。
どの立場でも共通しているのは、「週に何日、何時から何時まで働けるか」を最初にはっきり伝えることです。放課後等デイサービスは、子どもの人数に合わせて職員の数を決めているので、急な休みが重なると現場が回らなくなります。無理のない日数で始めて、慣れてから増やすほうが、自分にとっても事業所にとっても長続きします。
面接で聞かれやすいことと準備
放課後等デイサービスのバイトの面接では、資格や経験よりも、子どもとどう関わりたいか、どれくらい続けられるかを見られることが多くあります。よく聞かれる質問と、準備しておきたい答えの方向を紹介します。
「なぜこの仕事を選んだのか」は、ほぼ必ず聞かれます。「子どもが好きだから」だけでなく、「障害のある子どもが放課後を安心して過ごせる場に関わりたい」「将来、教育や福祉の仕事に進みたいので現場を知りたい」のように、この仕事を選んだ理由を一歩具体的に話せると、意欲が伝わります。
「子どもが言うことを聞かないとき、どうするか」といった場面の質問もよくあります。ここで正解を答える必要はありません。「まず理由を考えたい」「1人で判断せず職員に相談したい」と答えられれば、現場で大切にされている姿勢と合っていることが伝わります。
勤務できる曜日と時間、長い休みの期間の働き方、送迎の運転ができるかどうかも確認されます。あいまいに答えると、採用後にシフトが合わずに困ることになるので、正直に答えましょう。
逆にこちらから聞いておきたいのは、前の節で挙げた研修の有無や、1日の職員の人数、受け入れている子どもの年齢です。面接は事業所に選ばれる場であると同時に、自分が事業所を選ぶ場でもあります。
バイトから資格を取って続ける道
放課後等デイサービスのバイトは、福祉や教育の仕事に進むための入口にもなります。補助のスタッフとして働きながら、資格を取って職員になる人も少なくありません。
代表的なのは、保育士の資格を取る道です。保育士は国家資格で、養成校を卒業する方法と、保育士試験に合格する方法があります。働きながら試験で取る人も多く、資格を取れば、配置の基準に数えられる職員として任される仕事の幅が広がります。
児童指導員の任用の条件を満たす道もあります。大学で社会福祉や心理、教育を学んでいる学生は、卒業すると条件を満たす場合があります。また、児童福祉の現場での実務経験を積むことで条件を満たす道も定められています。どの経歴が当てはまるかは細かく決められているので、自分の学歴や経験で該当するかを、勤め先の事業所や自治体に確認してください。
さらに経験を積むと、支援の計画を作る児童発達支援管理責任者を目指す道も見えてきます。こちらは一定の実務経験と、指定された研修の修了が必要で、現場の経験を長く積んだ人が担う役割です。
バイトの段階から、「自分はこの仕事を続けたいのか」「続けるならどの資格を目指すのか」を考えながら働くと、日々の経験が無駄になりません。特に大学生は、在学中のバイトの経験が、卒業後の就職先を選ぶときの判断材料になります。
放課後の時間と別の仕事を組み合わせる
放課後等デイサービスのバイトは、平日の午後から夕方に勤務が集中するため、午前中の時間が空きます。この時間の形を活かして、別の仕事と組み合わせて働く人もいます。
たとえば、午前中に在宅でできる仕事をして、午後から事業所に出勤する形です。在宅の仕事は時間の融通がききやすく、放課後の勤務と重なりにくいので、組み合わせやすい働き方です。どんな在宅の仕事があるかを分野ごとに知りたいときは、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事のように、仕事の内容と必要なスキルを分野別に整理したガイドが参考になります。
複数の仕事を組み合わせるときに気をつけたいのは、働く時間の合計と、税金や社会保険の扱いです。雇われて働く仕事を2つ以上持つ場合、働く時間や収入によって、社会保険の加入や年末調整の扱いが変わることがあります。収入が増えてきたら、勤め先や税務署、年金事務所の案内で、自分の場合に何が必要かを確かめてください。
運営者として長く在宅の仕事の市場を見てきた限りでは、子どもや人と関わる対面の仕事と、1人で集中する在宅の仕事を組み合わせている人は、どちらか一方だけの人より長く続けられている印象があります。対面の仕事で疲れた日も、在宅の仕事では自分のペースで進められる。その逆もある。働き方の組み合わせは、気持ちの面でも支えになります。
在宅の仕事を個人で受ける場合は、依頼主と直接やりとりできる経路を持っておくと、間に入る手数料に左右されずに報酬を受け取れます。限られた時間で働く人にとって、同じ作業時間で手取りが厚くなる形は大きな意味を持ちます。放課後の時間を子どもたちのために使い、残りの時間で自分の仕事を組み立てる。そうした働き方の選択肢を、早めに知っておくと役立ちます。
よくある質問
Q. 資格がなくても放課後デイサービスのバイトはできますか?
資格不問や未経験可の求人は多くあります。無資格の人は、保育士や児童指導員とは別の補助のスタッフとして、遊びや宿題の見守り、活動の準備、送迎の同乗などを担うのが一般的です。保育士などの資格を持つ人は、任される仕事の幅が広がり、時給も高めに設定されることが多くなります。
Q. 勤務時間はどのくらいですか?
平日は子どもが学校から来る午後から夕方が中心で、13時ごろから18時台までのシフトが一般的です。週2日や1日3時間から募集する事業所もあります。夏休みなどの長い休みの間は、子どもが朝から来るため、午前中からの長いシフトになることが多いので、面接で確かめておきましょう。
Q. 車の運転はしなければいけませんか?
送迎の運転は専任のドライバーや職員が担い、補助のスタッフは同乗して見守る形が多く見られます。運転を任される求人では普通自動車免許が必要です。運転に不安がある場合は面接で伝えておくと、同乗だけの担当にしてもらえることがあります。
Q. 採用のときに性犯罪歴の確認はありますか?
こども性暴力防止法が令和8年12月25日に施行され、放課後等デイサービスは事業者に職員の性犯罪の前科の確認が義務づけられる対象に入っています。施行前から、採用のときに誓約書などで前科の有無を確かめる事業所もあります。どの業務が対象かは応募先の案内に従ってください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
原田 みなみ@SOHO編集部
EC・ハンドメイド副業ライター
副業でハンドメイドアクセサリーのネットショップをしっかり軌道に乗せた経験を持つ。EC・物販・ハンドメイド系の記事を実践者目線で執筆しています。
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