広告動画制作が続かない理由は、企画の直しが工数に入っていないから


この記事のポイント
- ✓広告動画制作が続かない原因は編集技術ではなく
- ✓見積もりに企画の往復が入っていないことにあります
- ✓工程ごとの実際の作業時間
広告動画制作を副業で始めたものの、半年もたずに手が止まってしまう。こういうご相談、本当に多いんです。
そして相談の内容を聞いていくと、原因はほとんど同じところにあります。編集の技術が足りないからではありません。見積もりの中に、企画を直す時間が入っていないからです。
もう少しはっきり書きます。多くの人は「編集にかかる時間」で値段を決めています。ところが実際の作業では、構成をどうするかを依頼者と何度もやり取りする時間のほうが長くなることがあります。この差が毎回、記録もされないまま自分の持ち出しになる。それが積み重なると、金額の割に疲れる仕事という感覚が残り、続けられなくなります。
この記事では、その構造を分解して、企画の往復を工数として扱うための具体的な方法をお話しします。なお、契約や法令に関する記述は2026年8月時点の一般的な内容であり、個別の判断は専門家や公的な相談窓口に確認してください。
続かない人が挫折するのは、技術の壁ではない
まず、よくある誤解を外しておきます。
「もっと編集がうまくなれば続けられる」と考えて、追加の教材やスクールを探し始める人がいます。技術を上げること自体は無駄になりませんが、続かない原因がそこにない場合、いくら学んでも状況は変わりません。
編集技術がどのくらいで実務水準に届くのかについて、こんな記録があります。
僕は無経験からPremiere Proを1年、AfterEffectsを半年ほどのみ勉強したのですが、ある程度コツコツやっていくと、SNS広告で出てくる動画は80〜90%くらい再現できるようになりました。もちろん、タレントを絡めた高クオリティのブランディング広告はまだまだです。 出典: note.com
技術は積み上げれば届く、という話です。つまり、時間をかければ解決する種類の課題です。
一方で、企画の往復が工数に入っていないという問題は、時間をかけても自然には解決しません。むしろ経験を積むほど、依頼者から相談される内容が増えて、企画の負荷は上がっていきます。技術の壁は登れば越えられますが、こちらは構造の問題なので、設計を変えないかぎり同じ場所に留まります。
「編集の時間」と「実際にかかる時間」のずれ
具体的に、どこにずれが生じるのかを見ていきます。
短尺の広告動画1本を作るとき、多くの人が見積もりの根拠にしているのは、編集ソフトを触っている時間です。仮に4時間としましょう。
ところが実際の工程は、こうなります。
依頼内容を読んで理解する。不明点を質問する。返信を待つ。構成案を作る。提出する。反応を待つ。「もう少し別の切り口も見たい」と言われて2案目を作る。方向性が決まる。素材を確認する。足りない素材について問い合わせる。届くのを待つ。ようやく編集に入る。
編集の4時間の前に、これだけの作業があります。構成案を2案作れば、それだけで2時間から3時間は消えます。連絡のやり取りも、1件あたりは短くても回数が重なれば1時間を超えます。
さらに、編集後にも工程が続きます。初稿を提出し、指摘を受け、修正する。ここで方向性そのものへの指摘が入れば、構成に戻ります。
つまり、編集4時間の案件が、実際には9時間や10時間の仕事になっている。この差が見えていないまま値付けをすると、時給は想定の半分以下になります。
これ、知らない人が本当に多いんです。そして厄介なのは、自分の作業が遅いせいだと思い込んでしまうことです。遅いのではなく、最初から入っていない工程を無償でやっているだけです。
企画の直しが最も膨らむ理由
なぜ企画の部分だけが、これほど膨らむのでしょうか。
理由は、広告動画が「作ること」ではなく「目的を達成すること」を求められる仕事だからです。制作会社のコラムにも、こんな一節があります。
このようなもったいない動画制作を防ぐためにも、この記事では動画制作の目的について、私たちCINEMATOの経験や制作実績を基に解説します。 出典: cine-mato.com
目的から逆算して作るべきだ、という指摘です。裏を返すと、目的が曖昧なまま発注される案件が実際に存在するということでもあります。
目的が固まっていない状態で依頼を受けると、構成案を出すたびに依頼者側の考えが整理されていきます。1案目を見て「そうじゃない」と気づき、2案目を見て「こっちに近いけれど、もう少し」となる。これは依頼者が不誠実なのではなく、動画という形式が持つ性質です。文字で説明されてもわからないものが、形になって初めて判断できるようになる。
つまり、企画の往復は事故ではなく、この仕事に構造的に組み込まれた工程です。事故なら「今回は運が悪かった」で済みますが、構造なら毎回起きます。毎回起きるものを工数に入れていないのが、続かない直接の原因です。
企画を含めた見積もりの作り方
対処法は明快です。見積もりの項目を分けます。
これまで「動画編集一式2万円」と出していたものを、次のように分解します。
| 項目 | 含まれる作業 |
|---|---|
| 企画構成費 | 要件の整理、構成案の作成(1案)、構成案の説明 |
| 編集費 | 粗編集、カット調整、テロップ、音の処理、書き出し |
| 修正対応費 | 決定した構成の範囲内での微修正(2回まで) |
| 追加構成案 | 2案目以降の構成案作成(1案ごと) |
| 進行管理費 | 素材の確認、連絡対応、スケジュール調整 |
金額の内訳を見せることに抵抗を感じる人もいますが、分けたほうが受注は取りやすくなります。理由は2つあります。
ひとつは、依頼者にとって何にお金を払っているかが見えるからです。一式表記は、高いか安いかしか判断できません。分かれていれば、予算に応じて調整する余地が生まれます。
もうひとつは、追加の作業が発生したときに請求の根拠ができるからです。「追加構成案」という項目が最初から表にあれば、2案目を求められたときに自然に費用の話ができます。項目がない状態で後から言い出すと、値上げを持ちかけているように受け取られます。
企画構成費の水準ですが、編集費と同程度、あるいはそれ以上に設定しても不当ではありません。短尺の広告では、何を伝えるかを決める部分が成果を左右するためです。もちろん相場との兼ね合いはあるので、まずは編集費の30%から50%程度を目安に置いて、実際の作業時間と照らして調整していくのが現実的です。
取引条件を先に文字にする意味
見積もりを分けたら、それを取引条件として残します。
2024年11月に施行されたフリーランス保護新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)では、発注事業者が個人に業務を委託する際、給付の内容、報酬の額、支払期日といった取引条件を書面または電磁的方法で明示することが義務づけられています。つまり、業務範囲を文字にしてもらうのは、こちらのお願いではなく、法律が発注側に求めている手続きです。
これ、遠慮する必要がまったくない部分なんです。「条件を書面でいただけますか」と伝えることは、相手に義務の履行を促しているだけであって、警戒心を示しているわけではありません。
書いてもらう内容には、企画の範囲を必ず含めてください。「構成案は1案まで。2案目以降は別途」という一行があるかないかで、後半の負荷がまったく変わります。
契約書や発注書に何を盛り込むべきかを体系的に確認したい場合は、フリーランスを守る「下請法(取適法)」の知識|発注書・契約書の必須項目チェックリストが参考になります。取引条件として押さえるべき項目がチェックリストの形で整理されているので、自分の見積書と突き合わせて不足を洗い出せます。
なお、条件を明示してもらったうえで揉めた場合の対処は、また別の話になります。ここでは、揉める前の設計に絞ります。
工数を記録するツールを、最初に決める
見積もりを設計するには、自分の実際の作業時間を知っている必要があります。ここでツールの話をします。
記録に使うツールは、高機能なものである必要はありません。むしろ、入力が面倒なものを選ぶと続きません。表計算ソフトのシート1枚で充分です。列は、日付、案件名、工程、開始時刻、終了時刻、メモの6つ。工程の欄には「企画」「編集」「修正」「連絡」のいずれかを入れます。
無料で使えるものとしては、表計算のオンライン版のほか、作業時間を計測する専用のアプリケーションもあります。選ぶ基準は3つです。開始と停止が1操作でできること、後から工程別に集計できること、複数の端末から入力できること。この条件を満たしていれば、どれを選んでも大差ありません。
素材とファイルの管理も、続けるうえで効いてきます。案件ごとにフォルダの構造を固定し、素材、書き出し、原稿、確認用に分けておく。この単純な運用だけで、探し物の時間が目に見えて減ります。
もうひとつ、テンプレートの用意をおすすめします。見積書、構成案、確認事項の一覧。この3つを雛形として持っておくと、案件のたびに書式を考える時間がなくなります。ビジネス文書の型そのものに不安がある場合は、ビジネス文書検定のような文書作法のガイドが基準になります。資格を取るかどうかは別として、伝わる書式の原則を知っておくと、見積もりの説明が通りやすくなります。
そして、集計は月に1度で構いません。工程別に合計時間を出して、報酬を割ってみる。この数字を見て初めて、次の案件の値付けが変わります。
編集ツールの選び方と、費用の考え方
工数の話をしたので、ツールの費用にも触れておきます。ここも続かなくなる原因のひとつだからです。
編集ソフトは、月額制のものが主流です。年間で見ると3万円前後から8万円前後の負担になる製品が多く、受注が途切れた月にもこの費用は発生します。固定費が収入を上回る月が続くと、金銭的にも心理的にも続きません。
選び方の基準を3つ挙げます。
ひとつ目は、依頼者から求められる納品形式に対応しているかどうかです。広告動画では、プロジェクトファイルごと納品を求められることがあります。相手が使っているソフトと違うと、この要求に応えられません。案件を選ぶ前にソフトを決めてしまうと、受けられる案件が狭まります。
ふたつ目は、無料で使える範囲があるかどうかです。無料版や体験版で実務水準の作業ができる製品もあります。初心者のうちは無料の範囲で始めて、受注が安定してから有料版に移るほうが安全です。ただし、無料版には書き出しに透かしが入るものがあり、そのままでは納品できません。何が制限されるのかを、契約する前に必ず確認してください。
みっつ目は、学習資料の量です。使っている人が多いソフトほど、詰まったときに解決策が見つかります。機能の優劣より、この点のほうが実際の作業速度に効きます。
そして費用の扱い方ですが、ソフト代、音源のサービス代、保管サービス代は、すべて経費として記録しておいてください。年間の合計額を把握していないと、いくら稼げば採算が合うのかが計算できません。確定申告の手続きや必要書類については、国税庁の情報で確認できます。
初心者が最初の3か月でやるべきこと
これから始める人向けに、順番を整理します。続かない状態に陥る前の予防策でもあります。
1か月目は、工程を体で覚えることに使います。案件を取ろうとせず、自分で題材を決めて10本ほど作ります。このとき、必ず作業時間を記録してください。目的は作品を作ることではなく、自分の作業速度を知ることです。
2か月目は、小さな案件を1件だけ受けます。複数を同時に受けないのがコツです。1件を丁寧に進めながら、依頼者とのやり取りにどれだけの時間がかかるかを測ります。ここで測った連絡の時間が、後の見積もりの基礎になります。
3か月目に、見積もりの様式を作ります。1か月目と2か月目のデータがあるので、企画、編集、修正、連絡それぞれの所要時間が概算でわかっています。ここから項目別の金額を組み立てます。
この順番で進めると、値付けの根拠を自分で持てます。相場の記事を読んで真似た金額では、自分の作業速度と合っているかどうかわかりません。合っていない値付けのまま受注を重ねるのが、続かなくなる最短の道です。
企画まで扱えるようになると、何が変わるか
工数として企画を扱う話をしてきましたが、これは負担が増えるという話ではありません。むしろ、扱えるようになると仕事の性質が変わります。
まず、単価の天井が上がります。編集だけを請け負う立場では、作業時間が単価の上限を決めます。企画から関わると、成果に対する対価という考え方ができるようになり、時間との比例関係から外れます。
次に、依頼が安定します。編集だけを頼む相手は、より安い相手が見つかれば替えられます。企画から相談される関係になると、替えにくくなります。相手の商品や事業の背景を理解している人は、簡単には置き換えられないからです。
そして、修正が減ります。企画の段階で目的をすり合わせているため、初稿の方向性がずれにくくなるためです。これは工数に直接効きます。企画に2時間を使って修正が3時間減るなら、合計の作業時間はむしろ短くなります。
企画を扱うために必要なのは、映像の知識ではありません。相手が何のためにこの動画を出すのかを聞き出す力です。誰に見せたいのか、見た人にどうしてほしいのか、これまでどんな施策を試したのか。この3つを聞くだけで、構成の精度が変わります。
記録が集まると、判断できることが増える
3か月ほど記録を続けると、いくつかのことが見えてきます。
企画に何時間かけているか。修正が平均何回入っているか。連絡にどれだけの時間を使っているか。そして、案件ごとの時給がいくらだったか。
ここまで来ると、判断が具体的になります。企画に時間がかかりすぎている案件があるなら、その依頼者の特徴を見ます。要件が曖昧なまま発注してくる相手なのか、決裁者が複数いる組織なのか。傾向が見えれば、次に似た条件の依頼が来たときに、企画構成費を厚めに設定できます。
逆に、企画がほとんど発生しない案件も見つかります。台本と絵コンテが完成した状態で渡される案件です。この場合は編集費だけで組めるので、単価を抑えても採算が合います。
この選別ができるようになると、続けやすさが変わります。すべての案件を同じ値付けで受けている状態では、当たり外れの運任せになります。記録があれば、外れを避けるか、外れに見合う金額を設定できます。
作業に集中できる時間を確保する工夫も、実務では効いてきます。在宅ワークの集中力アップ|ポモドーロ以外に効く7つのテクニックには、在宅の作業環境で試せる方法がまとめられています。工数を減らす方向の努力は、単価を上げる努力と同じくらい採算に効きます。
疲れの正体は、作業量ではなく判断の回数
工数の話を数字の面から進めてきましたが、続かなくなる理由にはもうひとつ側面があります。それは、疲れの質です。
編集作業そのもので疲れる人は、実はそれほど多くありません。手が止まる人の多くは、判断の回数で消耗しています。この構成でいいのか、この言い回しで伝わるのか、この修正は受けるべきか。答えのない問いを1日に何十回も処理していると、作業時間の割に消耗が激しくなります。
企画の往復が工数に入っていない状態では、この判断の回数が跳ね上がります。無償でやっている作業だという意識が加わるので、「ここまでやる必要があるのか」という迷いが毎回発生するからです。値段がついている作業なら、迷わず手を動かせます。
だから、企画に値段をつけることには、金銭面以外の効果もあります。この作業は業務範囲の中だ、と自分で確認できるようになる。それだけで判断の負荷が減ります。
判断を減らす工夫としては、構成案の型を持っておくのも有効です。悩みから入る型、使用場面を見せる型、比較で見せる型。この3つを雛形として持っていれば、白紙から考える回数が減ります。型があるからこそ、型を外す判断もできるようになります。
そして、迷ったときに相談できる相手を持っておくことも効きます。同じ仕事をしている人と情報交換できる場があるだけで、抱え込む時間が短くなります。一人で判断し続ける状態は、技術の問題ではなく環境の問題です。
続かない状態から抜けるための順番
すでに手が止まりかけている人向けに、やる順番を書いておきます。
最初にやるのは、直近の案件の振り返りです。思い出せる範囲で構わないので、工程別に何時間かかったかを書き出します。ここで、想定と実際の差がはっきりします。多くの場合、企画と連絡の合計が編集時間に迫っているはずです。
次に、見積書の様式を作り直します。上の表のように項目を分けた雛形を用意します。この時点ではまだ金額を上げなくて構いません。内訳を見せるだけでも、依頼者の受け止め方は変わります。
そのうえで、次の1件から新しい様式を使います。すべての取引先に一斉に適用しようとすると腰が重くなるので、新規の1件から始めます。
最後に、断る基準を決めます。構成案が何案まで、修正が何回まで、という条件が明示されない案件は受けない。この基準を1行で書いて、目に入る場所に置いておきます。
この順番なら、大きな決断をせずに進められます。値上げ交渉から始めようとすると、心理的な負担が大きすぎて動けなくなります。まずは、見えていなかったものを見えるようにするところからです。
20年この市場を見てきた立場からの観察
在宅ワークと業務委託の市場を長く運営してきた立場から、続く人と続かない人の違いについて申し上げます。
続いている人は、作業が速いわけではありません。自分が何にどれだけ時間を使っているかを把握しているだけです。把握しているから、無理な条件を最初に見分けられる。見分けられるから、消耗する案件を抱え込まない。この順番です。
もうひとつ、続いている人は依頼者との関係を「1本ごとの取引」ではなく「継続的な関係」として扱っています。1本目で企画に時間がかかっても、2本目からは相手の好みや決裁の流れがわかっているので、往復が減ります。同じ依頼者と続けるほど、企画工数は下がっていく。だから、新規の依頼者ばかりを追いかけている状態は、実は最も工数がかさむ働き方です。
金額の構造についても、現場の実感を書いておきます。あいだに手数料が乗らない直接のやり取りでは、依頼者は同じ予算でより多く頼めますし、受け手は同じ本数で手取りが厚くなります。手数料0%の意味は、額面の差というより、企画のような目に見えにくい工程にきちんと値段をつけても取引が成立する余地が生まれることにあります。手取りが薄いと、その余地から先に削られていきます。
そして、直接やり取りしている相手のほうが、企画の往復は短く終わる傾向があります。あいだに人が入ると、こちらの意図も相手の意図も伝言になり、往復の回数そのものが増えるためです。
長く続けるための、仕事の組み方
最後に、継続を前提とした仕事の組み方に触れます。
副業として広告動画制作を続けるなら、稼働の波を平準化する意識が要ります。企画の往復が集中する時期と、編集が集中する時期を重ねないことです。具体的には、新規の案件の着手日をずらします。同じ週に2件の構成案を作ろうとすると、どちらも中途半端になります。
もうひとつ、スキルの方向を決めておくと迷いが減ります。編集の技術を深める方向に進むのか、企画と設計の側に寄せていくのか。後者を選ぶなら、広告の目的や効果測定の知識が必要になります。AI・マーケティング・セキュリティのお仕事には、広告運用やマーケティング支援の在宅案件がどういう内容で募集されているかがまとまっているので、進む先の解像度を上げる材料になります。
資格を軸にスキルを整理したい場合は、在宅ワークに強い資格10選|自宅で稼げるスキルを身につけるも参考になります。動画に直結する資格は多くありませんが、周辺の知識を体系立てて学ぶきっかけとしては使えます。
また、報酬水準の目安を知りたいときは、著述家,記者,編集者の年収・単価相場が近い領域の参考になります。企画と原稿を扱う仕事の相場は、企画構成費を決めるときの下敷きになります。
作業環境の整備も、地味ですが継続には効きます。動画のファイルは容量が大きく、通信環境が遅いと待ち時間がそのまま工数になります。在宅ワークに最適なネット回線|光回線vsホームルーターの選び方には、回線の種類ごとの特性が比較されているので、素材のやり取りが多い人は一度確認しておく価値があります。
続かない理由が技術ではなく設計にあるなら、直すべきも設計です。見積もりの項目を分けて、工程を記録して、条件が曖昧な案件を避ける。この3つを整えるだけで、同じ技術のまま続けられるようになります。
よくある質問
Q. 広告動画制作の見積もりに、企画の費用をどのくらい乗せるべきですか?
まずは編集費の30%から50%程度を目安に置き、実際の作業時間と照らして調整するのが現実的です。短尺の広告では何を伝えるかを決める部分が成果を左右するため、編集費と同程度に設定しても不当ではありません。ただし相場との兼ね合いがあるので、記録を取りながら段階的に見直してください。
Q. 見積書の内訳を細かく分けると、受注しにくくなりませんか?
分けたほうが受注は取りやすくなる傾向があります。一式表記は高いか安いかしか判断できませんが、内訳があれば依頼者は予算に応じて調整できます。さらに「追加構成案」の項目が最初から表にあれば、2案目を求められたときに自然に費用の話ができ、後から値上げを持ちかける形になりません。
Q. 作業時間の記録には、どんなツールを使えばよいですか?
高機能である必要はなく、表計算ソフトのシート1枚で足ります。日付、案件名、工程、開始時刻、終了時刻、メモの6列を用意し、工程は企画、編集、修正、連絡に分けます。選ぶ基準は、開始と停止が1操作でできること、工程別に集計できること、複数の端末から入力できることの3点です。
Q. 業務範囲を書面で出してほしいと依頼者に頼んでも問題ありませんか?
問題ありません。2024年11月施行のフリーランス保護新法では、発注事業者が個人に業務を委託する際、給付の内容や報酬額、支払期日などを書面または電磁的方法で明示することが義務づけられています。条件の明示を求めるのは相手に義務の履行を促しているだけです。構成案の案数上限も含めて記載してもらってください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
長谷川 奈津@SOHO編集部
行政書士・元企業法務
企業法務で数多くのフリーランス契約を扱った経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。
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