動画編集 案件 取れない|未経験卒業後に詰まる人の共通点5つ

朝比奈 蒼
朝比奈 蒼
動画編集 案件 取れない|未経験卒業後に詰まる人の共通点5つ

この記事のポイント

  • 動画編集の案件が取れないと悩む人へ
  • 提案文・ポートフォリオ・単価設定など
  • 未経験卒業後に詰まる5つの共通点と

「動画編集 案件 取れない」と検索してこのページにたどり着いた人は、おそらくこんな状況ではないでしょうか。スクールや独学でPremiere ProやDaVinci Resolveの基本操作は覚えた、ポートフォリオも数本作った、クラウドソーシングにも登録した、提案も30件以上送った、それでも返信は来ない。来ても「他の方に決まりました」のテンプレ通知ばかり。

結論から言うと、初心者が案件を取れない原因は、スキル不足ではなく「提案文の作り方」「ポートフォリオの見せ方」「単価設定」「営業先の選び方」「継続案件への動線設計」のいずれか(あるいは全部)が市場の期待値とズレているからです。動画編集の求人数は2024年以降も伸びていて、求人ボックスの集計では月間1万件超のフリーランス向け案件が出ています。市場が縮んでいるわけではない。それなのに取れない人が多いのは、構造的な理由があります。

本記事では、未経験を卒業したはずなのに案件で詰まる人の共通点5つを、競合上位記事10本のリサーチと業務委託マッチングの実データを照らし合わせて解説します。最後に、手数料の高いクラウドソーシングだけに依存せず、継続クライアントへ移行するための具体的な手順までまとめます。

動画編集案件市場のマクロ視点:本当に「飽和」しているのか

「動画編集はもう飽和した」「参入者が多すぎて稼げない」という声をSNSやYouTubeでよく見かけます。ただ、この言葉を鵜呑みにする前に、客観的な数字を見ておきたいところです。

求人ボックスや動画編集(YouTube/TikTokなど)のお仕事の集計を見ると、動画編集関連の業務委託案件は年々増加傾向にあります。総務省の情報通信白書によれば、国内のインターネット動画広告市場は2023年で約6,253億円、2027年には1兆円規模に到達すると予測されています。広告主が動画にお金を出す以上、編集者の需要が消えることはありません。

動画編集で月30万とか副業で稼げるもんなんですか? 自分一応有名配信者の編集やってますが5万程度です。どういう案件したらいくんですかね Youtube広告

この質問は、現役のYouTube編集者が抱えるリアルな悩みを象徴しています。「有名配信者の編集をやっているのに月5万円」というのは、決して珍しい話ではありません。ここから読み取れるのは、案件の絶対数が足りないのではなく、「単価が低い案件層」と「単価が高い案件層」がはっきり分かれていて、後者にアクセスできていない人が多いという構造です。

動画編集の単価レンジ:層別の実態

動画編集案件の単価は、ジャンルと媒体によって大きく分かれます。マクロ視点で整理すると、おおむね以下のレンジに分布しています。

YouTubeの個人配信者向け編集(10〜20分尺、テロップ+簡単なBGM)は、1本あたり3,000円〜8,000円が中央値です。月10本受けても3〜8万円。これが「動画編集は稼げない」と言われる主因です。

一方、企業のPR動画・SNS広告動画・採用動画になると、1本3万円〜15万円、シリーズ案件で月30万円〜80万円のレンジが見えてきます。さらにモーショングラフィックスやAfter Effectsを使うCM・MV制作だと、1本10万円〜50万円が相場です。

つまり「動画編集 案件 取れない」と悩んでいる人の多くは、最も競合が密集していて単価も低い「YouTube個人配信者向け編集」のレッドオーシャンで戦っている可能性が高い。市場全体は伸びているのに、自分が選んだ場所だけが過密という状況です。

求人サイトでは見えない「非公開案件」の存在

もう一つ、初心者が見落としがちなのが、表に出てこない案件の存在です。クラウドソーシングや求人サイトに公開されている案件は、実際の市場の3〜4割程度と言われています。残りは、編集プロダクションからの直接発注、知り合いの紹介、SNSのDM経由、企業からの個別オファーで動いています。

これらの非公開案件は、単価が高く、継続性もあり、競争率も低い。ただし、ポートフォリオと実績が一定ラインに達していないと声がかからない世界でもあります。だからこそ「最初の数件をどこで取るか」と「そこから非公開案件へどう移行するか」の設計が重要になります。

共通点1:提案文がテンプレ丸出しで、クライアント目線になっていない

初心者が案件を取れない最大の理由が、提案文の質です。クラウドソーシングのクライアント側に立ったことがある人ならわかると思いますが、1つの案件募集に30〜100件の応募が来ます。クライアントは1件あたり10秒も読みません。冒頭3行で「この人に頼みたい」と思わせられなければ、その時点で落選です。

NGな提案文の典型パターン

落選する提案文には、はっきりした共通点があります。

「はじめまして。動画編集を学んでおります◯◯と申します。御社の案件に興味を持ち、ぜひ応募させていただきたく思います。納期を守り、丁寧に対応いたします。Premiere ProとAfter Effectsが使えます。よろしくお願いいたします。」

このタイプの提案文は、99%通りません。理由は単純で、「クライアントが知りたい情報がゼロ」だからです。クライアントが知りたいのは、自己紹介ではなく「自分の案件をこの人に任せて大丈夫か」「どんなアウトプットが出てくるのか」「いつまでに納品されるのか」の3点だけ。

通る提案文の構造:結論→根拠→アクション

返信率が高い提案文は、構造がほぼ共通しています。最初の1〜2行で「私はこの案件を◯日以内に納品できます」と結論を提示、次に「過去に類似ジャンル(例: 美容系YouTube、月8本)を担当した経験があります」と根拠を示し、最後に「サンプルとして、御社の過去動画を1分だけ私のスタイルで編集しました。こちらのURLをご覧ください」とアクションを提示する。

特に最後の「テスト編集を勝手にやって添付する」は、ライバルとの差別化に強烈に効きます。クライアントは「実際にやってもらわないとわからない」と思っているので、最初から成果物を見せられると意思決定コストがゼロになります。30分の手間で受注確率が5倍以上変わるケースもあります。

私が現場で見てきた「提案文添削」の効果

私自身、編集者として複数のメディアに関わる中で、駆け出しの動画編集者の提案文を見せてもらう機会が何度かありました。その時に感じたのは、ほとんどの人が「自分が言いたいこと」を書いていて、「相手が知りたいこと」を書いていないという点です。

ある編集者の方の提案文を、結論ファースト+テスト編集添付の形に書き換えてもらったところ、これまで30件送って0件だった返信が、書き換え後の10件で3件の返信を獲得。うち1件は即受注に至りました。スキルは何も変わっていません。変えたのは提案文の構造だけです。

提案文の作り方をさらに体系的に学びたい場合は、クラウドソーシングで動画編集の仕事を始める方法|案件の種類・単価・必要スキルで案件種別ごとの提案テンプレートを紹介しているので参考にしてください。

共通点2:ポートフォリオが「自分の作りたい作品集」になっている

提案文の次に重要なのがポートフォリオです。そして、初心者が一番勘違いしやすいのもここです。「ポートフォリオは自分の表現を見せる場所」と考えている人が多いですが、案件獲得の文脈では真逆。ポートフォリオは「クライアントの案件と同じジャンルで、同じクオリティを出せることを証明する書類」です。

「個性的な編集」より「再現性の高い編集」

例えば、エンタメ系YouTuberの編集案件に応募する場合、ポートフォリオに「友人の結婚式映像」「自作のVlog」「映画風オープニング」を並べても、クライアントには刺さりません。クライアントが見たいのは「うちのチャンネルと同じテンポ感・テロップデザイン・効果音の使い方ができるか」だけです。

応募するジャンルに合わせて、最低でも3本はターゲットジャンルのサンプルを用意するべきです。これは案件が取れない初心者の9割がやっていないポイントです。

サンプル作成は「既存動画の二次編集」でいい

「サンプル用の素材がない」という人が多いですが、解決策はシンプル。すでに公開されているフリー素材動画や、許可された素材サイト(Pixabay、Pexels、Mixkit等)の動画を使って、自分なりに編集し直したサンプルを作ればいい。さらに踏み込むなら、応募先のチャンネルの過去動画から30秒〜1分を抜き出して、「私ならこう編集します」というサンプルを作る。

著作権上のグレーゾーンを避けたい場合は、応募時に「サンプル動画は応募用に編集したものです。公開はいたしません」と明記し、限定公開のYouTube URLで送れば問題になりにくいです。

ポートフォリオサイトは必須ではない

「ポートフォリオサイトを作らないと応募できないと思っていた」という相談をよく受けますが、サイトは必須ではありません。YouTubeの限定公開URLを3〜5本まとめたNotionページ、あるいはGoogle Driveの共有フォルダで十分です。重要なのは「すぐ見られる」「動作が軽い」「ジャンル別に整理されている」の3点。

サイトを作る時間を、サンプル動画の本数を増やす時間に充てた方がROIは高い。デザインで凝るのは、月収30万円を超えてからで十分間に合います。

共通点3:単価設定が低すぎて、自分で疲弊するループに入る

「最初は実績作りのために低単価でも受ける」という考え方は、ある程度は正しい。ただし、これを3ヶ月以上続けると、確実に消耗するループに入ります。

低単価案件のスパイラル構造

1本2,000円の編集案件を月20本こなすと、売上は4万円。実働時間が1本あたり5時間だとすると、月100時間で時給400円です。この時点ですでに最低賃金を割っていますが、問題はもっと深い。低単価案件はクライアントの要求も雑なことが多く、「修正何度でも対応」「24時間以内納品」「素材整理込み」が前提になっているケースが少なくない。結果、寝る時間を削って編集し、消耗してスキルアップの時間が取れなくなる。

このループから抜け出せず1年で動画編集をやめる人が、私の周りでも何人もいました。スキルがないわけではないんです。単価設計が間違っていただけです。

適正単価の考え方:時給ベースで逆算する

単価設定は感覚で決めず、必ず時給ベースで逆算してください。

目標時給を仮に2,000円とします。10分尺のYouTube動画の編集にかかる時間が3時間なら、適正単価は6,000円です。クライアントから「相場は3,000円ですよ」と言われたら、「私はその単価では受けない」と断る。最初は厳しく感じますが、低単価案件を断ることで、適正単価のクライアントとマッチする確率が上がります。

著述家,記者,編集者の年収・単価相場ソフトウェア作成者の年収・単価相場を見るとわかりますが、クリエイティブ系職種の時給は概ね1,500〜4,000円のレンジです。動画編集もこのレンジに収まるべき職種です。

「実績作りの低単価」は最初の3〜5件だけ

実績作りを目的にした低単価受注は、最初の3〜5件で打ち切るのが原則です。それ以上続けると、低単価が前提のクライアントしかつかなくなり、ポートフォリオに並ぶ案件のレベルも上がりません。

3〜5件の実績ができたら、次の案件からは段階的に単価を上げる。1本3,000円から始めたなら、次は5,000円、その次は8,000円。クライアントが離れたら、その単価帯のクライアントを新たに探せばいいだけです。

共通点4:営業先がクラウドソーシング一極集中になっている

クラウドソーシングは案件獲得の入り口として優秀ですが、それだけに依存している限り、手数料16.5〜22%が永遠に引かれ続けます。年間100万円稼ぐ人なら年間16万〜22万円が消える計算です。これは大きい。

クラウドソーシング以外の営業ルート

案件獲得ルートは、最低でも3つは並行で持つべきです。

第1ルートはクラウドソーシング(クラウドワークス、ランサーズ)。初心者の入り口として実績作りに最適。ただし長期依存は禁物。

第2ルートはダイレクトメッセージ営業。X(旧Twitter)、Instagram、YouTubeのコメント欄経由で、動画制作を発注していそうな企業・個人にDMを送る。返信率は1〜3%程度ですが、決まれば継続案件になりやすい。

第3ルートは業務委託マッチングサービス。手数料が低い、もしくはゼロのプラットフォームを使って、クライアントと直接やり取りする。在宅ワーク求人サイトの中には、登録無料・手数料0%で利用できるところもあり、長期で動画編集を続けるなら必ず併用しておきたいルートです。

第4ルートとしてのSNS発信

時間はかかりますが、SNSで動画編集の作例を発信し続けることで、向こうから声がかかるルートも作れます。特にX(旧Twitter)とInstagramのリール、TikTokは編集者のセルフブランディングと相性が良い。月に5〜10本のサンプル動画をハッシュタグ付きで投稿し続けると、半年後には月数件のオファーが入るようになるケースが多いです。

これは案件を「探しに行く」のではなく「来てもらう」状態を作る動きです。継続的に発信できる人は、フリーランス動画編集者として長く生き残れる確率が高い。

営業ルートの分散がリスクヘッジになる

ルートが1つだけだと、そのプラットフォームの仕様変更・凍結・手数料改定で一発で収入がゼロになります。実際、2023年に大手クラウドソーシングサービスの手数料改定があったとき、利益率が大幅に落ちて廃業した編集者は少なくありません。営業ルートの分散は、収入を守るための必須戦略です。

共通点5:継続案件への動線が設計されていない

初回案件で終わってしまう人と、継続案件に発展させる人の差は、初回納品時の動き方で決まります。これは技術ではなく、ビジネス設計の話です。

単発で終わる人の特徴

単発で終わる編集者は、納品時に「ありがとうございました」だけで終わらせます。クライアント側からすると、次に何かあったときに「あの人にまた頼もう」と思い出すきっかけがない。結果、別の人に流れていきます。

継続案件に発展させる初回納品時の動き

継続を取る人は、納品時に必ず3つのアクションを入れます。

第1に「次回以降のスケジュール提案」。「今後も同じペースで月◯本ご依頼いただける場合、私の稼働を◯%ほどお取り置きすることが可能です」と先に枠を提示する。

第2に「改善提案」。「今回の動画を編集していて気づいたのですが、◯◯のシーンでカット割りを△△に変えると視聴維持率が上がる可能性があります。次回試してみますか」と、編集者としての価値を見せる。

第3に「単価交渉の布石」。「今後継続でお願いいただける場合、3本目以降は単価を◯◯円に調整いただけると、より時間をかけてクオリティを上げられます」と、最初から将来の単価アップを示唆する。

この3つを入れるだけで、継続率は2〜3倍変わります。私が見てきた中で、月収30万円を安定して超える編集者は、ほぼ全員がこの動きを自然にやっていました。

継続クライアント3社を持てば、営業ストレスはほぼゼロになる

月10本×3社の継続クライアントを抱えられれば、新規営業はほぼ不要になります。月の編集本数30本で1本平均8,000円なら、月収24万円。1本平均1.5万円まで上げれば月収45万円。これがフリーランス動画編集者の現実的な目標ラインです。

PR・CM・SNS広告動画の制作案件|企業向け動画編集の受注方法では、企業向け案件の継続化テクニックをより詳しく解説しているので、企業案件を狙う人は併読してください。

案件が取れない時にやるべき改善ステップ

ここまでの5つの共通点を踏まえて、今すぐ取り組める改善ステップを順序立てて整理します。

ステップA:直近の応募実績を棚卸しする

まずは過去1ヶ月で送った提案文を全部書き出してください。何件送って、何件返信が来て、何件受注したか。返信率が5%を下回っているなら、提案文の構造に問題があります。受注率が返信のうち30%を下回っているなら、ポートフォリオまたは単価設定に問題があります。

数字で見ないと改善ポイントが特定できません。感覚で「ダメだった」と振り返るのではなく、KPIで分析する習慣をつけてください。

ステップB:ポートフォリオをジャンル特化型に作り直す

汎用的なポートフォリオを捨てて、応募したいジャンル1〜2個に絞ったサンプル集を作り直します。YouTube個人配信者向けなら、エンタメ系・教育系・ビジネス系のいずれかに絞って3本ずつ作る。企業PR動画向けなら、コーポレートPR・採用動画・サービス紹介の3パターンを作る。

ジャンル特化型ポートフォリオは、汎用型に比べて受注確率が3〜5倍変わります。

ステップC:提案文を結論ファースト+テスト編集添付に書き換える

提案文のテンプレートを、結論→根拠→アクション(テスト編集添付)の3段構造に書き換えます。テスト編集動画は、応募先のチャンネルから30秒〜1分の素材を抜いて、自分なりに編集し直したもの。YouTube限定公開URLで添付。

この一手間で、返信率は劇的に変わります。

ステップD:単価を時給ベースで再計算する

目標時給を決めて、案件単価を時給ベースで逆算する。低単価案件は「実績作りのため最初の3〜5件のみ」と期限を切る。それ以降は適正単価以下の案件は受けない。

ステップE:営業ルートを3つ以上に分散する

クラウドソーシング、DM営業、業務委託マッチング、SNS発信のうち、最低3つを並行で動かす。在宅ワーク求人サイトのうち手数料0%のサービスを併用することで、年間手数料20%相当のコストを丸ごと利益に転換できます。

ステップF:初回納品時に継続提案・改善提案・単価交渉の布石を入れる

納品メールに、次回スケジュール提案・改善提案・単価交渉の布石の3点をテンプレ化して入れる。これだけで継続率は2〜3倍変わります。

スキルアップで差をつけるための学習方向

案件獲得テクニックだけでなく、編集者としてのスキル軸も意識しておく必要があります。Premiere Proの基本操作だけだと差別化が難しいので、+αのスキルを身につけておきたいところです。

After Effectsでモーショングラフィックス

After Effectsを使えるかどうかで、単価が大きく変わります。テキストアニメーション、インフォグラフィック、ロゴアニメーションができると、1本あたりの単価が2〜3倍に跳ね上がります。学習コストはPremiereより高いですが、ROIは抜群です。

サムネイル制作スキル

YouTube編集案件では、「編集+サムネイル」のセット発注がよくあります。Photoshopまたは無料ツールのCanvaで、視聴維持率の高いサムネイルが作れると、それだけでクライアントの選定確率が上がります。

マーケティング視点

これが最も差別化しやすい領域です。動画の冒頭3秒で視聴者を離脱させない構成、視聴維持率を上げるカット割り、CTA挿入位置の最適化など、「結果を出す編集」ができる人はクライアントが手放しません。

AI・マーケティング・セキュリティのお仕事デザイン・動画・音楽レッスンのお仕事を参考に、マーケティング×動画編集のかけ合わせを意識した学習計画を立てると、競合との差が広がります。

独学派の人へ

スクールに通わず独学で進めるなら、学習順序と教材選びが重要です。動画編集を独学で学ぶ方法|おすすめ教材・学習順序・案件獲得までの道のりで、独学派向けの体系的なロードマップをまとめているので参考にしてください。

スクールに通うべきか問題

「動画編集 案件 取れない」と検索する人の中には、スクールに通うべきか悩んでいる人もいます。スクールの平均費用は20万〜40万円。決して安くない投資です。

動画編集スクールに通おうか迷ってます。

動画編集は未経験で、将来的にはフリーランスでできればいいなと思ってます。

スクールの候補はstudio usと言うスクールに通おうと思ってます。 理由としては

①After Effectsを学べる

②母体は映像制作会社なので実績作りの案件をもらえる。

③卒業生のコミュニティがあり、横のつながりができる。

などです。

この相談者が挙げている3つの理由は、スクール選びの良い判断軸です。特に②の「卒業生に案件を回す仕組み」があるスクールは、案件獲得の動線が組み込まれているので、初心者が詰まりやすい「最初の1件」のハードルを下げてくれます。

ただし、スクールに通えば自動的に案件が取れるわけではありません。スクール側が紹介する案件は単価が低いケースも多く、結局自力営業のスキルは必須になります。スクールは「学習効率の時短」と「コミュニティ」を買う場所と捉えるのが現実的です。

スクールに通わなくても、YouTubeとUdemyで学習教材は十分揃います。独学派と通学派のどちらが正解という話ではなく、自分の性格と予算で選べばいい。重要なのは、学習後に営業活動を続けられるかどうかです。

業務委託マッチングサービスを賢く使う

ここまで解説してきたとおり、案件獲得の鍵は「営業ルートの分散」と「継続クライアントの確保」です。クラウドソーシングだけに頼らず、複数の業務委託マッチングサービスを併用することで、収入の安定性が大きく変わります。

業務委託マッチングサービスを選ぶときの軸は3つあります。

第1に手数料。クラウドソーシング大手の手数料16.5〜22%はかなり重い。手数料0%のサービスを併用するだけで、同じ売上でも手取りが大きく変わります。

第2にクライアント層。個人発注メインのサービスと、法人発注メインのサービスでは案件の単価帯が違います。継続案件と高単価案件を狙うなら、法人発注の比率が高いサービスを選ぶべきです。

第3に案件ジャンルの多様性。動画編集に特化したサービスもあれば、デザイン・ライティング・プログラミングを含む幅広い案件を扱うサービスもあります。動画編集の周辺スキル(サムネイル制作、シナリオ作成、SNS運用代行)も受けたいなら、ジャンルが幅広い在宅ワーク求人サイトの方が機会を広げやすい。

動画編集と相性の良い周辺スキル

動画編集だけで月収30万円以上を安定させるのは、ジャンルによってはかなり難しい。そこで、周辺スキルとのセット販売を視野に入れると、単価と継続性の両方が改善します。

ライティング×動画編集

YouTube動画は「台本があるかないか」で品質が大きく変わります。動画編集者がシナリオライティングまでできると、企画段階から関われるので発注単価が跳ね上がります。シナリオ込みの編集案件は、1本2〜3倍の単価が付きます。

サムネイル×動画編集

サムネイル制作スキルがあれば、「編集+サムネ」のセット販売ができます。これだけで月の売上が1.3〜1.5倍になるケースが多いです。

SNS運用代行×動画編集

ショート動画(YouTube Shorts、TikTok、Reels)の編集と投稿運用までセットで請け負えると、月額固定の運用代行案件が取れます。月10万〜30万円の月額契約が組めると、収入が一気に安定します。

マーケティング資格の活用

ビジネス文書検定CCNA(シスコ技術者認定)など、動画編集とは直接関係なさそうな資格でも、企業向け案件の信頼性向上に効きます。特に企業のIT教育動画やBtoB向け動画では、業界知識のある編集者は重宝されます。

最後に、業務委託マッチングサービスのデータから見えてくる、案件が取れる人と取れない人の行動差をまとめます。

行動差1:提案数より「リサーチ時間」が長い

案件を継続的に取れている編集者は、提案を送る前にクライアントの過去案件・公開チャンネル・募集要項を最低30分はリサーチしています。一方、取れない人は提案を量産することに時間を使い、1件あたりのリサーチが5分未満。結果、提案文がテンプレ化して刺さらない悪循環に入ります。

提案は「数」より「精度」が重要です。30件のテンプレ提案より、10件の精密提案の方が、受注確率は高い。

行動差2:プロフィール更新頻度が違う

継続的に案件を取っている人は、プロフィール文・実績欄・サンプル動画を月に1回以上更新しています。新しい実績ができたら即追加、サンプル動画も定期的に新作と差し替え。プロフィールが「動いている」状態だと、クライアント側からも「活動的な編集者」と認識されやすい。

放置されたプロフィールは、それだけで信頼性が下がります。

行動差3:返信スピードが圧倒的に速い

クライアントから連絡が来てから返信するまでの時間が、案件獲得率に直結します。返信が1時間以内の編集者と、24時間後の編集者では、最終的な受注率が2〜3倍違うというデータがあります。

クライアントは複数の編集者に同時連絡していることが多いので、最初に返信した人が選ばれる確率が高い。スマホ通知を必ずONにして、移動中でも一次返信だけは入れる習慣をつけるべきです。

行動差4:単発で終わらせず、関係構築まで考えている

案件が取れない人は「案件をこなして終わり」と考えがちですが、取れる人は「次の案件、その次の案件まで設計する」のが当たり前になっています。納品時の継続提案、定期的な近況報告、季節のあいさつメール、新しい編集スタイルの提案など、関係構築のための小さなアクションを欠かさない。

これは技術ではなく、ビジネスマインドの差です。動画編集をフリーランスの仕事として続けたいなら、編集スキルと同じくらい「クライアント関係構築のスキル」も意識する必要があります。

行動差5:勉強を継続している

動画編集の業界は技術トレンドの変化が早い。AIによる自動編集、縦型ショート動画の文法、新しいエフェクト、生成AIのBGM・SE活用など、半年で常識が変わります。案件を取り続けている人は、月に最低10時間は新しい技術や事例の学習に使っています。

学習をやめた瞬間、案件のクオリティ要求についていけなくなり、徐々に案件が減っていく。これは厳しい現実ですが、フリーランス全般に共通する真実でもあります。

公的機関・関連参考情報

本記事の内容に関連する公的機関や信頼できる情報源は以下の通りです。最新情報は公式サイトで確認してください。

よくある質問

Q. 動画編集ソフトは何を使うべきですか?

Adobe Premiere Proが業界標準ですが、最近ではDaVinci Resolveもカラーグレーディング(色調補正)の強さから人気です。 どのソフトを使うかよりも、「何ができるか」をクライアントに示しましょう。なお、スマホアプリだけで編集するのは、高単価を狙う上では卒業すべきフェーズです。

Q. 実績が全くない未経験者でも、ポートフォリオは作れますか?

はい、作れます。実際の仕事としての実績がなくても「自主制作」や「架空のクライアントへの提案」という形で、あなたのスキルを証明することは可能です。大切なのは「何を作ったか」ではなく「どんな課題をどう解決しようとしたか」という思考プロセスを見せることです。

Q. 実務経験がないため、架空のサイト(架空案件)しか掲載できませんが評価されますか?

はい、未経験者の場合は架空案件でも十分に評価の対象となります。既存サイトの課題を分析した上でのリデザイン案や、ターゲットを細かく設定したコンセプトサイトを制作してください。重要なのは「どのようなビジネス上の課題を設定し、デザインという手段を用いてどう解決に導いたか」という論理的なプロセスです。

Q. ポートフォリオに掲載する際、クライアントの許可は必須ですか?

はい、原則として必須です。著作権が譲渡されている場合はもちろん、譲渡されていない場合でもNDA(秘密保持契約)に抵触する恐れがあります。契約時に「実績としてポートフォリオへの掲載を許可する」という一文を盛り込んでおくか、公開前に必ず書面で許可を得るようにしましょう。

Q. 業務委託の求人で「未経験歓迎」となっている在宅案件は、本当に稼げますか?

結論から言うと、すぐに高額を稼ぐのは難しいです。未経験歓迎の案件は教育コストがかかるため、初期の単価は低く設定されるのが一般的です。まずは実績作りの場と割り切り、数ヶ月かけてスキルを証明した上で、単価交渉やより難易度の高い案件へステップアップしていくのが現実的なルートです。

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朝比奈 蒼

この記事を書いた人

朝比奈 蒼

ITメディア編集者

IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。

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