【在宅】レシピ記事の作成で1日に書ける本数と収入の目安

中西 直美
中西 直美
【在宅】レシピ記事の作成で1日に書ける本数と収入の目安

この記事のポイント

  • うつ・適応障害と付き合いながら在宅でレシピ記事の作成をしたい方へ
  • 安全な案件の見分け方まで
  • 無理なく続けるための実務を丁寧に解説します

「料理は好きなんです。でも、それを仕事にできるのかどうか分からなくて」。

こういうご相談、本当によくいただきます。うつ・適応障害と付き合いながら在宅でレシピ記事の作成を探している方は、たぶん、料理そのものには苦手意識がありません。むしろ、調子が落ちているときでも台所には立てた、という経験を持っている方が多いです。

問題は別のところにあります。「毎日決まった本数を書けるのか」「途中で動けなくなったらどうするのか」。この不安が、応募ボタンの前で足を止めさせている。

大丈夫ですよ。その不安には、ちゃんと対処法があります。

結論から言うと、レシピ記事の作成は、体調に波がある方が在宅で取り組む仕事として、かなり相性がいい部類に入ります。1本単位で独立していること、やり取りが非同期で完結すること、そして生活の中の行為がそのまま素材になること。この3つが理由です。

ただし、条件があります。「調理と撮影まで含む案件」と「文章だけの案件」では、負荷がまったく違う。ここを見分けずに受けると、しんどくなります。

この記事では、仕事の種類と選び方、一日の進め方、収入の目安、そして食の記事に特有の注意点までを整理していきます。医学的な話には立ち入りません。働き方の実務だけをお話しします。

レシピ記事の作成という仕事が、なぜ在宅で増えたのか

まず、この仕事がどういう需要の上に成り立っているかを見ておきましょう。ここが分かると、案件の質が見分けられるようになります。

背景には3つの流れがあります。

1つ目は、食品メーカーや小売企業によるオウンドメディアの拡大です。調味料メーカーが自社商品を使ったレシピを公開する、スーパーが特売食材の活用法を紹介する、宅配サービスが献立提案を掲載する。これらはすべて、継続的にレシピ記事を必要とします。

しかも、レシピは「一度作ったら終わり」ではありません。季節ごと、食材ごと、シーンごとに新しいものが要る。夏には冷やし系、秋には根菜、年末には作り置き。つまり、構造的に発注が途切れません。

2つ目は、レシピ検索の行動が定着したことです。夕飯の献立をスマートフォンで検索する行動は、もはや特別なことではありません。検索される限り、そこに記事を置きたい企業が存在します。

3つ目は、AIの普及によって「一次体験のある記事」の価値が上がったことです。AIは一般的なレシピ文を生成できますが、「実際に作ったときに何がうまくいかなかったか」は書けません。分量を変えたらどうなったか、火加減で失敗しやすいのはどこか。この情報は、実際に台所に立った人にしか書けません。

つまり、料理を日常的にしている人が持っている経験は、そのまま市場価値になっています。特別な資格がなくても始められる理由が、ここにあります。

在宅ワークの情報を見ていると、この分野に関心を持つ方の不安は共通しています。

しかし、いざ始めようと思っても「本当にうつ病でも在宅ワークで働けるの?」「急に体調が悪くなったらどうしよう…」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。 出典: works.manaby.co.jp

この不安に対する答えは、後半の「一日の進め方」と「仕事量の決め方」で具体的にお示しします。

レシピ記事の作成には、いくつかの型があります

同じ「レシピ記事」の募集でも、作業の中身は大きく違います。応募前に、どの型かを見分けてください。

既存レシピの記事化とリライト

発注者が持っているレシピデータや、監修者が作った原案を、読みやすい記事の形に整える仕事です。

材料表を整え、手順を番号付きで並べ、調理のコツを補い、導入文とまとめを書く。調理も撮影もしません。文章だけの作業です。

1本あたりの文字数は800字から2,000字程度、所要時間は1時間から2時間が目安です。

体調に波がある方にとって、この型が最も扱いやすいです。台所に立つ体力が要らず、PCの前に座れる日だけ進められます。

オリジナルレシピの開発と執筆

自分でレシピを考えて、記事として書く仕事です。実際に作って味を確かめる工程が入ります。

「鶏むね肉を使った15分以内の主菜」といったお題が与えられ、そこから考案します。創作の楽しさがある反面、食材費が自己負担になる案件もあるため、条件の確認が必要です。

1本あたりの所要は、考案、調理、執筆を合わせて3時間から5時間程度。調子のいい日にまとめて進める型です。

調理と撮影まで含む案件

レシピの考案、調理、写真撮影、記事執筆をすべて担当します。単価は最も高くなります。

ただし、撮影のためには自然光の入る時間帯に作業する必要があり、時間帯の自由度が下がります。また、撮影用の背景紙や器を揃える初期投資も発生します。

体調の波が読めない時期には、この型は避けたほうが安全です。工程が多く、途中で止まると全部が止まるからです。慣れてきて、稼働の見通しが立つようになってから検討する順序が現実的です。

監修者の原稿を構成する仕事

管理栄養士や料理研究家が書いた原稿を、Webで読みやすい形に構成し直す仕事です。編集寄りの業務になります。

専門家の言葉を崩さずに整える必要があるため、正確さが求められます。一方で、内容の責任は監修者にあるため、書き手の負担は構成と表現に限定されます。

継続案件になりやすく、収入が読めるようになる型です。

商品タイアップのレシピ記事

特定の商品を使ったレシピを作る仕事です。単価は高めですが、商品の特徴を訴求する要件が細かく、修正が発生しやすい傾向があります。

広告表示に関するルールも関わってくるため、募集要項に「表現ガイドラインあり」と書かれている案件は、ガイドラインを事前に読ませてもらってください。

体調に波があるときに、この仕事が合う理由

構造の面から整理します。

1本単位で完結して、持ち越しがない

レシピ記事は、1本書いたら1本納品して終わりです。前の記事と次の記事に依存関係がありません。

これは、継続運用の業務との決定的な違いです。SNS運用や問い合わせ対応のように「毎日必ず発生する」業務は、動けない日に穴が空きます。レシピ記事は、間に何日空いても構造上まったく問題がない。

体調が落ちている期間は受注しない、回復したら受ける。この運用が成立します。

生活の中の行為が、そのまま素材になる

これが、この仕事の最も大きな特徴です。

夕飯を作る。それだけで、記事の素材が1つ増えます。「今日は玉ねぎを多めにしたら甘くなった」「この手順を先にやったほうが洗い物が減った」。こうした気づきが、そのまま原稿の中身になります。

つまり、仕事のための特別な活動をしなくていい。生活を続けているだけで素材が貯まる仕事は、そう多くありません。

カウンセリングの現場では、「何もできない日が続くのがつらい」というお話をよく伺います。この仕事は、台所に立てた日が、そのまま仕事の準備になっているという構造を持っています。この感覚は、続けるうえで意外に大きく効きます。

やり取りが非同期で完結する

レシピ記事の案件は、マニュアルとお題の受け取り、原稿の提出、修正、納品という流れです。ほぼすべてがメールやチャットで完結します。

打ち合わせが必要な案件もありますが、多くは「テキストでのやり取りを基本にさせてください」と伝えれば受け入れられます。むしろ、要件をテキストで残してもらったほうが、認識のズレが減ります。

締切に幅を持たせやすい

レシピ記事は、季節の企画に紐づいて発注されるため、公開日から逆算した余裕を持って依頼されるケースが多いです。

広告のバナー制作のように「掲載日が動かせない」案件と比べると、納期の相談が通りやすい。この点は、後述する段取りの前提になります。

気をつけたいところも、正直にお伝えします

いい面だけを並べると、始めてから戸惑います。実際につまずきやすい点を挙げます。

1つ目は、食材費の扱いです。オリジナルレシピの開発では、材料を自分で買って作ることになります。この費用が報酬に含まれているのか、別途支給されるのかを必ず確認してください。

含まれていない場合、1本あたり1,000円から2,000円の材料費が実質的な持ち出しになります。単価が低い案件では、これで採算が合わなくなります。

2つ目は、季節の先取りです。夏の時期に冬メニューを書く、といったことが日常的に起こります。企画は公開の2か月から3か月前に動くからです。

季節外れの食材が手に入りにくい、気分が乗らない、といった実務上の難しさがあります。既存レシピの記事化であればこの問題は小さくなります。

3つ目は、表現のルールです。食に関する記事では、健康効果を断定する表現に制約があります。「この食材を食べれば血圧が下がる」といった書き方はできません。

このルールは、慣れれば難しくありません。「〜と言われています」「〜が含まれています」という事実の記述にとどめ、効果の断定を避ける。発注者側もガイドラインを持っていることが多いので、最初に確認してください。

4つ目は、修正の発生です。レシピは分量や手順の正確さが求められるため、細かい確認が入ります。「大さじ1は何グラムか」「加熱時間の目安は」といった指摘が来ることがあります。

これは能力の否定ではなく、品質管理の工程です。ただ、指摘が続くと消耗する方もいます。差し戻しの連絡が事務的なテキストで来るか、感情的な言い方をされるかは、初回のやり取りで分かります。合わないと感じたら、継続しない判断も選択肢です。

5つ目は、単価の幅が大きいことです。同じ「レシピ記事1本」でも、案件によって数倍の差があります。安い案件を数多く受けるより、条件のよい案件を継続で持つほうが、結果的に楽になります。

一日の進め方のモデルケース

体調の波を前提に、実際にどう1日を組み立てるかを2パターンでお示しします。あくまで型なので、自分に合わせて調整してください。

調子が安定している日の組み立て

レシピ記事1本を、4つの工程に分けて考えます。

第1工程は、お題の整理と構成です。指定された食材、調理時間、ターゲット読者を確認し、記事の骨組みを箇条書きにします。所要は20分から30分

第2工程は、材料表と手順の作成です。分量を決め、手順を番号で並べます。ここは正確さが命なので、頭がクリアな時間帯に置いてください。所要は30分から1時間

第3工程は、導入文とコツの執筆です。読者が知りたい背景や、失敗しやすいポイントを書きます。ここは文章を書く工程なので、集中力が要ります。所要は40分から1時間

第4工程は、見直しと納品です。分量の単位、加熱時間、誤字を確認して提出します。所要は20分程度。

この組み立てで、既存レシピの記事化なら1日2本から3本、オリジナル開発を含むなら1日1本が現実的な処理量です。

大事なのは、この4工程を「必ず同じ日にやらなくていい」と決めておくことです。1日1工程でも構いません。工程を分けておくと、途中で止まっても失われるものがありません。

調子が落ちている日の組み立て

無理に通常の量をこなそうとしないことが前提です。そのうえで、「ゼロにしない」ための最小構成を決めておくと、翌日の再開がずっと楽になります。

具体的には、「材料表だけ作る」「構成の箇条書きだけ書く」といった最小の1工程を決めておきます。20分から30分で終わります。

この最小ノルマの意味は、作業量を確保することではありません。仕事から完全に離れる日を減らして、再開のハードルを下げることにあります。数日まったく触らないと、案件の内容やルールを思い出すところからやり直しになるからです。

そして、動けない日は動かない。これを最初から計画に織り込んでおく。無理をして書いた原稿は、結局修正が増えて二度手間になります。

在宅ワークでの1日の組み立て方は、在宅ワーク主婦の1日のタイムスケジュール公開に具体的な例があります。家事と作業をどう並べるかの参考になります。

集中が続かない日の工夫

レシピ記事は文章を書く仕事なので、集中の維持が課題になります。30分ごとに立ち上がる、台所で実際に手を動かしてから書く、といった切り替えが効きます。

時間の区切り方については、在宅ワークの集中力アップ|ポモドーロ以外に効く7つのテクニックで、タイマー以外の方法もまとめられています。自分に合う方法を早めに見つけておくと、後が楽になります。

仕事量の決め方

ここは、続けるための核心です。順を追ってお話しします。

多くの方が、調子のいい日の処理量を基準に受注量を決めます。そして、悪い日が続いたときに納期に追われて消耗する。この順番が逆なんです。

まず、1本あたりの実所要時間を測る

小さい案件を1本受けて、実際にかかった時間を測ります。ストップウォッチは不要です。「始めた時刻」と「終わった時刻」をメモするだけで十分です。

調子のいい日と、普通の日の両方で測ってください。この2つの差が、あなたの波の幅です。

次に、月の稼働可能日を実績から数える

過去1か月から3か月を振り返って、「PCの前に座って作業できた日」が何日あったかを数えます。記録がなければ、これから1か月付けるところから始めても構いません。

多くの方が、ここで自分の稼働日数を多く見積もっています。「週5日は働けるはず」と思っていても、実績を数えると月に12日前後だった、ということがよくあります。

その数字を見て落ち込む必要はありません。事実が分かったことが前進です。計画は、事実の上にしか立ちません。

実績から2割引いて、上限を決める

数えた稼働可能日から、さらに20%を安全マージンとして差し引きます。月12日稼働できたなら、10日で計画を立てる。

1日1本のペースなら、月の受注上限は10本です。これを超える依頼は、断るか納期の延長を相談します。

断ることに罪悪感を持たなくて大丈夫です。受けて納品できないほうが、発注者にとっても損失になります。

止めるサインを、元気なうちに数字で決める

調子が落ちてきたときに「どこで止めるか」を、元気なうちに決めておいてください。

判断力が落ちている状態で「まだやれるか」を判断するのは、とても難しいからです。だから、元気なときの自分に決めてもらう。

基準の例を挙げます。「同じ段落を3回書き直したら止める」「1本あたりの所要時間が普段の1.5倍になったら止める」「修正の指摘が1日に2件来たら、その日は終わりにする」。

数字で決めるのがコツです。「疲れたら止める」では、疲れの自覚がないまま進んでしまいます。

遅れそうなときの連絡文を、先に作っておく

体調が落ちているときに、文面を考える余力はありません。だから、テンプレートを先に作ります。

例として、「お世話になっております。◯◯の原稿を進めておりますが、体調の都合で予定より遅れております。納品を◯月◯日まで延ばしていただくことは可能でしょうか。ご調整が難しい場合はお知らせください」といった文面を、すぐコピーできる場所に保存しておく。

体調の詳細を説明する必要はありません。「体調の都合で」で十分です。業務委託契約において、受注者が健康情報を発注者に開示する義務はありません。

そして、連絡は早いほど喜ばれます。遅れること自体より、連絡がないまま期日を過ぎることのほうが、信頼を損ないます。

収入の目安と単価の考え方

金額のお話をします。盛らずに、相場だけをお伝えします。

レシピ記事の単価は、担当範囲によって大きく分かれます。

既存レシピの記事化やリライトでは、1本1,500円から5,000円程度が相場です。文字単価で示される案件では1文字1円から3円が中心帯になります。

オリジナルレシピの考案と執筆を含む場合は、1本3,000円から10,000円程度。

調理と撮影まで含む案件では、1本8,000円から20,000円程度になります。管理栄養士や調理師などの資格を持っている場合は、さらに上がります。

ここで大事なのは、単価そのものではなく「実所要時間との掛け算」です。1本3,000円でも2時間で終わるなら時給1,500円、1本5,000円でも調理と撮影で5時間かかるなら時給1,000円です。しかも後者には材料費が乗ります。

もう1つ、見落とされがちなポイントがあります。仲介手数料です。クラウドソーシング経由の案件では、報酬から20%前後のシステム利用料が引かれます。3,000円の案件なら手取りは2,400円です。

月10本受ければ、6,000円の差になります。仲介手数料の乗らない直接契約型のマッチングサービスで、手数料0%の条件で受けられる案件も並行して探しておくと、同じ作業量で手元に残る額が変わります。

ライティング系の職種全体の相場感を掴んでおきたい場合は、著述家,記者,編集者の年収・単価相場のような職種別のデータが、条件の妥当性を判断する物差しになります。

なお、副業として一定の所得が出た場合の確定申告については、国税庁が情報を公開しています。食材費や撮影に使った備品は、経費として扱える範囲があります。

始め方の手順

実際に始めるときの流れを、4つのステップで整理します。

ステップ1、サンプル記事を3本書く

応募の前に、自分で書いたレシピ記事を3本用意します。普段作っている料理で構いません。

材料表、手順、コツ、導入文。この4つが揃った記事を3本作れば、それがそのままポートフォリオになります。写真は、スマートフォンで撮ったもので十分です。

未経験と書いて応募するより、「こういう記事が書けます」と現物を出したほうが、通過率が上がります。

ステップ2、文章だけの案件から始める

最初は、調理や撮影を含まない案件を選んでください。既存レシピの記事化やリライトが該当します。

理由は2つあります。1つは、工程が少なく破綻しにくいこと。もう1つは、書く作業そのものに慣れるためです。

調理と撮影は、書く作業に慣れてから足していけば十分です。

ステップ3、稼働実績を1か月記録する

案件を進めながら、「その日作業できたか」「何本書いたか」をカレンダーに記録します。これが、翌月の受注量を決める根拠になります。

感覚ではなく数字で決められるようになると、無理な受注をしなくなります。

ステップ4、継続案件を1本確保する

実測と記録ができたら、その範囲で継続的に依頼をくれる発注者を1つ見つけます。単発を毎回探し直すのは、それ自体が消耗する作業だからです。

継続案件があると、月の収入が読めるようになります。読めるようになると、体調の管理と仕事の両立が「計画の問題」に変わります。ここまで来ると、かなり楽になります。

在宅で成立する仕事の全体像を先に知っておきたい方は、在宅でできる仕事おすすめ【2026年版】|スキル別ランキングで職種を横並びに比較できます。レシピ記事が合わなかった場合の次の選択肢を知っておくのも、安心につながります。

食の記事を書くときに守るべきこと

この分野に特有の注意点をまとめます。

まず、健康効果の断定を避けることです。「この食材を食べると免疫力が上がる」といった書き方はできません。「〜が含まれています」という成分の事実にとどめる。この線引きだけ守れば、大きな問題は起きません。

次に、食品の安全に関わる情報は正確に書くことです。肉や魚の加熱、保存期間、作り置きの日持ちなど、健康被害に直結する情報は曖昧にしないでください。食中毒の予防に関する基本的な情報は厚生労働省が公開しており、記述の根拠として確認できます。

そして、アレルギーへの配慮です。特定原材料を含む場合は、それが分かる書き方をする。読者の中には、その情報が必要な人が必ずいます。

最後に、他サイトのレシピの転載は絶対にしないことです。レシピの手順そのものには著作権が及びにくいとされていますが、文章表現には著作権があります。他人の記事の言い回しをそのまま使うのは避けてください。自分で作って、自分の言葉で書く。これが基本です。

案件の探し方と、避けるべき募集

レシピ記事の案件は、クラウドソーシング、在宅ワーク専門の求人サイト、メディア運営会社の直接募集、この3つのルートで見つかります。

クラウドソーシングは案件数が多く、実績のない段階でも応募できます。手数料が引かれる点がデメリットです。

メディア運営会社の直接募集は、単価が安定していて継続案件になりやすい反面、実績を求められることが多いです。まずはクラウドソーシングで実績を作り、その実績を持って直接募集に応募する、という順番が現実的です。

避けるべき募集の特徴も挙げます。

着手前に費用を求める募集は、業務ではありません。登録料、教材費、研修費、どの名目でも同じです。

食材費の扱いが書かれていない募集も要注意です。オリジナルレシピの案件では、必ず事前に確認してください。

そして、業務内容が具体的に書かれていない募集です。「かんたんなレシピ記事作成」としか書かれておらず、文字数、調理の有無、撮影の有無、修正回数が不明な案件は、想定の何倍もの作業になることがあります。

報酬の支払条件も確認してください。2024年11月に施行されたフリーランス保護新法により、発注者は業務内容、報酬額、支払期日を書面や電子メールなどで明示する義務があり、報酬は成果物の受領日から60日以内に支払期日を定める必要があります。この明示がない相手とは契約しないほうが安全です。取引上のトラブルは公正取引委員会が相談を受け付けています。

最後に、会社名や所在地が確認できない募集です。連絡手段が特定のメッセージアプリだけ、というパターンも避けてください。

続けるための工夫

始めることより、続けることのほうが難しい。長く続けている方が共通してやっていることを挙げます。

レシピのストックを作っておく

普段の食事で作ったものを、スマートフォンで撮って、材料と手順をメモに残しておきます。これを習慣にしておくと、案件が来たときに材料が揃っています。

ゼロから考える作業がいちばん負荷が高いので、素材の在庫があると始めやすくなります。調子のいい日にストックを増やし、調子が落ちている日はストックから記事にする。この循環ができると、かなり安定します。

定型文をあらかじめ用意する

発注者への連絡文をゼロから書くのは、意外に消耗します。「納品完了の連絡」「不明点の質問」「納期の相談」の3種類だけでも定型文を作っておくと、連絡のハードルが下がります。

孤独への対策を、仕事とは別に用意する

やり取りが少ないのはこの仕事の利点ですが、同時にリスクでもあります。何日も誰とも話さない状態が続くと、気分の落ち込みに気づきにくくなります。

対策は、仕事の外に置いてください。週に1回、決まった時間にオンラインで誰かと話す。近所まで買い物に歩く。方法は何でも構いませんが、「調子が悪くなってから探す」のでは間に合いません。元気なうちに、1つだけでも仕組みとして用意しておいてください。

私自身、在宅で仕事をするようになった最初の年に、これで失敗しました。集中できているつもりで数日誰とも話さず、気づいたら文章が書けなくなっていた。それ以来、週に1回は必ず人と話す予定をカレンダーに固定しています。仕組みにしないと、続きません。

相談できる窓口を、選択肢として知っておく

働き方について公的な相談をしたい場合、地域の障害者就業・生活支援センターや、ハローワークの専門援助部門が相談を受け付けています。就労支援の制度の概要は厚生労働省が公開しています。

使う使わないは別として、「相談できる場所がある」と知っているだけで、追い詰められにくくなります。あなたは一人ではありません。

スキルの伸ばし方と、次の一歩

レシピ記事は入口として優秀ですが、単価に上限があります。長く続けるなら、隣接する領域に少しずつ広げる形が現実的です。

現実的な発展先は3つあります。

1つ目は、編集側への移行です。他のライターが書いた原稿を整える役割で、単価が上がります。文書作成の基礎を示す材料としてはビジネス文書検定が使えます。

2つ目は、食以外の分野への横展開です。レシピ記事で身につく「手順を正確に、読みやすく書く」技術は、マニュアル制作や解説記事にそのまま応用できます。

3つ目は、AIを使った効率化です。構成案の作成や表記の統一にAIを使えると、同じ時間で処理できる本数が増えます。ただし、一次体験の部分は自分で書く。ここが記事の価値になります。AI関連の業務がどう発注されているかは、AIコンサル・業務活用支援のお仕事AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で確認できます。技術寄りの領域に興味が出てきたら、アプリケーション開発のお仕事ソフトウェア作成者の年収・単価相場も見ておくと、在宅で成立する仕事の幅が分かります。IT系の基礎を証明したい場合はCCNA(シスコ技術者認定)のような資格もありますが、レシピ記事を続けるうえで必須ではありません。

独自データ考察と、市場を長く見てきた立場からの観察

在宅ワークの案件情報を横断して見ていると、食分野のライティングには特徴的な傾向があります。

まず、季節性がありながら、年間を通じて発注が途切れない点です。春の新生活、夏の作り置き、秋の行楽、冬の鍋と年末年始。季節ごとに新しい企画が立ち、そのたびに記事が必要になります。この構造は、「今月は受けられない」という月があっても、翌月にまた仕事がある状態を作ります。

次に、継続案件への移行率が高い点です。レシピ記事は、書き手がそのメディアの読者層や表記ルールを覚えるほど、修正が減って効率が上がる業務です。だから発注者は、一度うまく回った書き手を手放したがりません。単発で始めた案件が、数か月後には月次の固定案件になっているというパターンが、この分野では非常に多く見られます。

20年この市場を見てきた立場から言えば、長く続く方に共通しているのは、料理の腕でも文章のうまさでもありません。「原稿と一緒に、短い補足が添えられている」ことです。「加熱時間は目安として3分としましたが、鶏むね肉の厚みによって変わるため、その旨を本文に補いました」といった一言。これがあるだけで、発注者は確認の手間が減り、修正の指示も出しやすくなります。発注者が本当に減らしたいのは執筆の手間ではなく、確認と判断の手間だからです。

そして、報酬構造の話をもう一度します。同じ3,000円の案件でも、仲介手数料が20%乗る経路と乗らない経路では、手取りが2,400円と3,000円で違います。月10本なら6,000円、年間なら7万円を超える差です。

中間マージンが乗らない直接取引の構造は、発注者と受注者の双方に効きます。発注者は同じ予算でより多くの記事を依頼でき、受注者は同じ作業量で手取りが厚くなる。運営者として見てきた限りでは、この構造の下で成立した関係のほうが、単価や納期の相談もしやすく、結果として長期の取引に育っています。

手取りが厚いということは、金額の多寡だけの話ではありません。同じ収入を得るために書く本数が減るということです。月10本書かなければならなかったのが8本で済む。それは、体調に合わせて働く方にとって、そのまま「無理をしなくて済む幅」になります。

最後に、順序を整理しておきます。サンプル記事を3本作る。文章だけの案件から始める。1本あたりの実所要時間を測る。稼働実績を1か月記録して、実績から2割引いた範囲で受注上限を決める。止めるサインを数字で決めておく。継続案件を1本確保する。

この順番を守れば、体調の波は「管理できる変数」に変わります。

焦らなくて大丈夫です。今日できることは、いつも作っている料理の写真を1枚撮って、材料をメモしておくことだけで十分です。

よくある質問

Q. 料理の資格がなくてもレシピ記事の作成はできますか?

できます。既存レシピの記事化やリライトの案件は、資格を問わず募集されているものが大半です。求められているのは実際に台所に立った経験に基づく具体性で、「この手順でつまずきやすい」といった気づきが記事の価値になります。管理栄養士や調理師の資格があれば単価は上がりますが、始めるための条件ではありません。

Q. 単価の相場と収入の目安はどのくらいですか?

既存レシピの記事化やリライトで1本1,500円から5,000円程度、文字単価では1文字1円から3円が中心帯です。オリジナルレシピの考案を含むと1本3,000円から10,000円、調理と撮影まで含むと1本8,000円から20,000円程度になります。ただし材料費の負担有無で実質の手取りが変わるため、受注前に必ず確認してください。

Q. 体調に波があるとき、どの型の案件を選べばいいですか?

調理や撮影を含まない、既存レシピの記事化やリライトから始めてください。台所に立つ体力が不要で、PCの前に座れる日だけ進められます。1本を構成、材料表、本文、見直しの4工程に分け、1日1工程でも進められる形にしておくと、途中で止まっても失われるものがありません。

Q. 食の記事を書くときに、特に注意すべきことはありますか?

健康効果を断定する表現は避け、成分の事実にとどめてください。また、加熱時間や保存期間など食品の安全に関わる情報は曖昧にせず、公的な情報を確認して正確に書くこと。特定原材料を含む場合はアレルギーへの配慮を明記します。他サイトの文章表現をそのまま使うのは著作権の問題があるため、必ず自分の言葉で書いてください。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年7月29日最終更新:2026年8月11日
中西 直美

この記事を書いた人

中西 直美@SOHO編集部

産業カウンセラー・キャリアコンサルタント

大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。

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個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

アウトソーシング・外注ガイド

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SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方