情報セキュリティマネジメントの専門ライターの仕事


この記事のポイント
- ✓情報セキュリティマネジメント試験の知識で書く専門ライターの副業を解説します
- ✓求められる根拠の示し方
- ✓文字単価が上がる書き方
情報セキュリティマネジメント試験に合格したものの、その知識を仕事に換える方法が思いつかない、という相談をよく受けます。実装の経験がないから診断の案件には応募できない、かといって資格だけで転職するのも現実的ではない。そこで行き詰まる人が多いんです。
ただ、書く仕事なら話が違います。セキュリティの記事を書けるライターは、いま慢性的に足りていません。理由は簡単で、文章を書ける人はセキュリティを知らず、セキュリティを知っている人は書く時間がないからです。この二つを同時に満たす人が少ないので、そこに単価がつきます。この記事では、どんな案件があるのか、何を根拠として示せば信用されるのか、文字単価が上がるのはどういう書き方なのか、そして契約で気をつけるべき点を順に整理します。
セキュリティ分野のライティング需要はどこから来ているか
まず市場の形を押さえます。セキュリティ関連の記事を必要としているのは、大きく分けて4種類の発注者です。
ひとつ目が、セキュリティ製品やサービスを売っているベンダーです。ウイルス対策、資産管理、認証基盤、バックアップ、クラウドの監視。こうした製品を扱う会社は、自社サイトに啓発記事を置いて検索から見込み客を集めます。売り込みではなく「まず知ってもらう」ための記事なので、書き手には正確さと読みやすさの両方が求められます。
ふたつ目が、SIerやコンサルティング会社です。自社の技術ブログや導入事例を継続的に更新しています。ここは専門度が高く、書き手にも一定の実務理解が要ります。
三つ目が、メディア運営会社です。IT系の情報サイトや、総務・人事向けの業務メディアが該当します。読者が現場の管理者なので、「明日から何をすればよいか」に落ちる記事が求められます。
四つ目が、士業や中小企業向けの支援団体です。個人情報の取り扱い、電子取引の保存、テレワーク時の規程整備といった、法令と実務の接点を扱う記事を出します。ここが情報セキュリティマネジメント試験の知識と最も相性がよい領域です。
需要が伸びている背景には、企業のセキュリティ人材そのものの不足があります。案件市場の側から見ても、この分野は単価が高く保たれています。
フリーランスの求人・案件を探す フリーランス × 情報セキュリティの案件一覧 案件特徴から求人・案件を探す 副業・複業の案件一覧 その他の求人・案件を探す 副業・複業 × データマイニングの案件一覧 副業・複業 × データ分析の案件一覧 副業・複業 × 機械学習の案件一覧情報セキュリティ案件のよくある質問情報セキュリティ案件の月額単価相場はいくらぐらいですか?情報セキュリティの平均月単価は89万円です。ただし、この金額はあくまで目安であり、個々人のご経験やスキルなどでも変わってきます。個別の案件をご覧になりたい方は、こちらの案件一覧ページをご確認ください。 出典: freelance.levtech.jp
これは常駐や実務の案件の水準であって、ライティングの相場そのものではありません。ただし、この水準の人材が本業で埋まっているという事実が、書く仕事の外注需要を押し上げています。実務者が書く時間を持てない以上、書ける人を外から探すしかありません。
情報セキュリティマネジメント試験の知識が武器になる理由
この試験は、攻撃手法や実装の細部ではなく、情報を扱う部門の管理側に焦点を当てています。出題範囲は情報セキュリティの管理体系、リスクアセスメント、関連法規、組織における運用ルールです。これが、一般読者や企業の管理部門に向けた記事のテーマとほぼ一致します。
具体的に見ると分かりやすいはずです。企業向けメディアで需要が多いテーマは、テレワーク時の端末管理、退職者のアカウント処理、委託先への情報提供、私物端末の業務利用、パスワード運用、インシデント発生時の初動、社内教育の進め方。どれも、脆弱性の詳細やコードの話ではなく、運用と法令の話です。試験勉強で体系的に押さえた範囲がそのまま原稿になります。
もうひとつの強みが、用語の使い分けです。セキュリティ分野は用語の誤用が多く、脅威と脆弱性とリスクを混同した文章が普通に流通しています。試験で定義を叩き込んだ人は、この三つを正しく書き分けられます。編集者はこの違いに気づけないので、正しく書ける人は「この人の原稿は直しが少ない」と評価されます。直しが少ないというのは、発注側にとって単価より重要な要素です。
一方で、注意も要ります。この試験は名称独占や業務独占の定めを持つ資格ではなく、合格したから特定の業務ができるようになる、という性質のものではありません。プロフィールに書くときも「情報セキュリティマネジメント試験 合格」と事実どおりに記載します。資格名を根拠に「専門家として断定できる」と考えるのは危険で、記事の中で法令の適用範囲を断定する場面では、必ず一次情報に当たってください。
どんな案件があるか
ライティング案件は、成果物の形で分けると理解しやすくなります。
検索向けの解説記事
最も件数が多い形です。4,000字から10,000字程度で、特定のキーワードに対して網羅的に答える記事を書きます。構成案が支給される場合と、キーワードだけ渡されて構成から作る場合があり、後者のほうが単価は高くなります。検索意図の設計まで担える人は重宝されるので、書く技術と並行して検索まわりの知識を持っておくと有利です。その領域の案件がどう発注されているかはSEO対策・MEO対策の副業で稼ぐ方法|必要なスキルと案件相場にまとまっており、発注者が何を評価軸にしているかを知る材料になります。
導入事例とインタビュー記事
顧客企業の担当者に取材し、製品導入の経緯と効果を記事にします。取材が入るぶん拘束時間が長く、単価も上がります。セキュリティの事例記事では、書いてよい範囲の判断が難しいのが特徴です。攻撃を受けた経緯を詳細に書くと、その企業の弱点を公開することになりかねません。取材先の広報と何を伏せるかを詰める作業が、書く作業と同じくらい重要になります。
ホワイトペーパーと資料
見込み客がメールアドレスと引き換えにダウンロードする資料です。10ページから30ページ程度で、図表を含みます。記事より単価が高く、5万円から20万円程度で発注される領域です。構成力と、図にする力が要ります。
社内向けの教育コンテンツ
従業員向けのセキュリティ教育資料やeラーニングの台本を書く仕事です。読者が一般社員なので、専門用語をどこまで噛み砕くかの調整が肝になります。試験勉強で全体像を持っている人は、優先順位を付けられるぶん有利です。
規程やマニュアルの文書化
情報セキュリティ基本方針や運用手順書のドラフトを作る案件です。これは記事ではなく社内文書なので、書き方の作法が違います。曖昧さを残さない、主語を明確にする、例外を書き切る、という文書の技術が求められます。単価は高いものの、責任も重くなります。
こうした案件は、セキュリティ専門のメディアだけでなく、幅広い分野のマッチングサービスにも掲載されます。分野ごとの募集内容はAI・マーケティング・セキュリティのお仕事で確認でき、実際にどういう作業が業務委託として切り出されているかを募集文で読めます。
単価はどう決まるのか
ライティングの報酬は文字単価か記事単価で提示されます。セキュリティ分野は専門ジャンルの扱いになるため、一般的な生活系の記事より高く設定されます。
文字単価で言えば、専門知識が不要な記事は0.5円から1.5円あたりに集中しますが、セキュリティのように前提知識が要るジャンルでは2円から5円の提示が現れます。取材や資格保有の明示が条件に入る案件では、さらに上の水準もあります。文字単価の上げ方そのものについてはWebライターが文字単価を上げる方法【2026年版】|1円→5円のステップで、交渉の材料の作り方が整理されています。
職種としての報酬水準を俯瞰しておくと、提示額が妥当かを判断できます。統計に基づく水準は著述家,記者,編集者の年収・単価相場にまとまっており、技術側の水準と比べたい場合はソフトウェア作成者の年収・単価相場も参考になります。ライターの相場と開発職の相場の間に、専門ライターの適正価格があると考えると、値付けの感覚がつかめます。
ここで注意したいのが、手取りとの差です。仲介手数料が引かれる仕組みのサービスでは、文字単価3円で受注しても、実際に振り込まれる金額はそれより少なくなります。手数料0%で直接契約できる仕組みなら、同じ提示額でも手元に残る金額が変わります。文字単価を上げる交渉より、引かれる仕組みを選び直すほうが早い場面もあります。
単価が上がる書き方、上がらない書き方
セキュリティ分野で単価が上がるライターと、上がらないライターの差は、文章の巧拙ではありません。根拠の示し方です。
上がらないライターの原稿には、根拠が書かれていません。「一般的に推奨されています」「専門家は指摘しています」といった、誰の話か分からない表現が並びます。編集者はこれを裏取りできないので、確認の手間が発生します。手間がかかる原稿は、単価を上げる理由になりません。
上がるライターは、記述ごとに出所を持っています。省庁が公開している資料、法令の条文、業界団体の統計。これらを本文に自然に織り込み、原稿とは別に確認先の一覧を添えて納品します。編集部は裏取りの工程を省けるので、同じ文字数でも価値が違います。
根拠の示し方には作法があります。第一に、一次情報を使うこと。他社の記事を根拠にすると、その記事の誤りをそのまま引き継ぎます。総務省や経済産業省のような発表元にたどってください。第二に、日付を確認すること。セキュリティ分野のガイドラインは改訂が頻繁で、古い版を引くと記事全体の信頼が落ちます。第三に、義務と推奨を書き分けること。法令上の義務なのか、ガイドラインの推奨なのか、業界の慣行なのかで、読者が取るべき行動が変わります。ここを混同した原稿は、監修者から必ず差し戻されます。
四つ目に、数値の扱いがあります。セキュリティの記事は「被害額が何億円」「何割の企業が対策済み」といった数字を引用する場面が多く、ここが最も事故りやすい箇所です。出典をたどると調査対象が300社だけだった、集計年度が3年前だった、という例は珍しくありません。数字を書くときは、調査主体、調査対象、調査時期の3点をセットで確認し、必要なら本文にも「何年の何社を対象にした調査で」と添えます。この一手間があるかどうかで、編集部からの信頼はまったく変わります。
五つ目が、断定を避けたときの逃げ方です。根拠が弱い箇所を「と言われています」で濁すのは最悪の処理で、読者にも編集部にも何も伝わりません。書けないなら書かない、書くなら根拠を付ける。どうしても触れる必要があるなら「一律には決まらず、事業者の規模や取り扱う情報の性質によって扱いが変わります」と、変数を明示して書きます。何が結論を左右するのかを示せば、断定しなくても記事として成立します。
もうひとつ、単価に直結するのが構成力です。キーワードだけ渡されて構成から作れる人は、単価が別枠になります。構成案には、想定読者、その読者が抱えている状況、記事を読んだあとに取る行動、そして各見出しで答える問いを書きます。この設計ができるライターは、編集部にとって外注先というより企画のパートナーになります。
1本の原稿を仕上げるまでの進め方
セキュリティ記事の執筆は、資料を読む時間の比率が高いのが特徴です。8,000字の記事なら、書く時間より調べる時間のほうが長くなります。工程を分けて考えると、時間配分を管理できます。
検索意図の分解
渡されたキーワードから、読者が置かれている状況を具体化します。「テレワーク セキュリティ 対策」というキーワードひとつでも、これから制度を作る総務担当者と、既に導入済みで事故が起きた情報システム担当者では、必要な情報がまるで違います。どちらに向けるかを決めないまま書くと、どちらにも刺さらない記事になります。発注者に「想定読者はどちらですか」と確認するだけで、原稿の方向が定まります。
一次情報の収集
構成を組む前に、根拠になる資料を集めます。省庁の公開資料、法令の条文、業界団体の調査。この段階で「書けること」と「書けないこと」が判明します。裏が取れない主張は、構成に入れる前に落とします。書き始めてから根拠が見つからず慌てるのが、最も時間を無駄にするパターンです。
構成案の作成と合意
見出しごとに、答える問いと結論を一行で書き出します。この時点で発注者と合意を取っておけば、納品後に構成ごとやり直しになる事態を避けられます。合意を取らずに書き上げてから大幅な修正を求められるのは、ライター側の損失が最も大きい失敗です。修正回数の上限を契約で決めていても、構成のずれは「修正」ではなく「書き直し」と扱われがちなので、先に潰します。
執筆と自己校正
書き上げたら、一晩置いてから読み返します。セキュリティの原稿で特に見直すのは、断定の強さです。「必ず」「絶対に」「これで防げる」といった語が入っていないかを検索して確認します。また、義務と推奨の書き分けが崩れていないかを、根拠の一覧と突き合わせます。
納品と根拠の添付
原稿と一緒に、記述ごとの根拠一覧を提出します。該当箇所、参照した資料名、URL、確認日の4項目で足ります。この一覧があるだけで、編集部と監修者の作業が大きく減ります。次の依頼につながるかどうかは、原稿そのものよりこの付属物で決まることがあります。
実務経験がない場合の埋め方
セキュリティのライティング案件では、実務経験を条件に挙げる募集が少なくありません。案件市場全体を見ても、この傾向は共通しています。
セキュリティエンジニアとして副業をするにあたり、セキュリティ施策の立案や実装の経験は重要です。受注できる案件には、実務経験の有無が大きく影響します。 出典: freelance-hub.jp
ただし、これは実装や診断の案件の話です。ライティングでは、埋め方があります。
ひとつは、書いたものを見せることです。実務経験の代わりに、自分でセキュリティのテーマを選んで3本ほど記事を書き、公開しておきます。発注者が知りたいのは「この人に書かせて大丈夫か」だけなので、公開された文章がその証明になります。テーマは、自分が実際に手を動かした範囲から選びます。総務担当として社内の端末管理をしていた、人事として入退社時のアカウント処理に関わっていた。そうした経験は、立派な一次情報です。
もうひとつが、隣接する経験の翻訳です。情報システム部門でなくても、監査対応、規程の改訂、委託契約の締結、個人情報の取り扱い研修に関わった経験は、記事の説得力になります。「実務経験なし」と自己申告する前に、自分の職歴のなかでセキュリティに触れた場面を棚卸ししてください。多くの人は、自分が持っている材料を過小評価しています。
三つ目が、書ける範囲を絞ることです。「セキュリティ全般」と名乗ると、比較されるのは実務歴の長い人です。「中小企業のテレワーク運用と社内規程」のように狭く名乗れば、その領域では選ばれます。狭く始めて広げるほうが、実績の積み上がりは早くなります。
キャリアの棚卸しや、相談を受ける側に回る仕事の広がりについてはキャリア・副業・人生相談のお仕事で、どういう相談業務が発注されているかを見ておくと、ライティング以外の出口も見えてきます。
契約と守秘義務で必ず確認すること
先日、ある企業の情報システム部門に勤める方から相談を受けました。副業でセキュリティ記事を書いていたところ、勤務先の社内事例をそのまま題材にしていることに気づいて青くなった、という話です。これ、本当に多いんです。書く仕事は、材料が自分の頭の中にあるぶん、線を越えたことに気づきにくい。
確認すべき点を挙げます。第一に、勤務先の守秘義務です。就業規則や誓約書には、業務上知り得た情報の秘密保持が定められているのが普通です。社名を伏せても、業種と規模と時期が揃えば特定されます。題材にするなら、一般化して原型が残らない形にするか、公開情報だけで組み立ててください。
第二に、発注者とのNDAです。導入事例やホワイトペーパーの案件では、公開前の情報に触れます。締結する秘密保持契約の範囲と期間を読み、口外できない事柄を把握しておきます。SNSで「いま面白い案件をやっています」と書くだけで抵触する場合があります。
第三に、著作権の扱いです。記事の著作権を発注者に譲渡する条項が入るのが一般的ですが、譲渡後に自分のポートフォリオとして実績を公開してよいかは別問題です。「執筆実績として媒体名と記事名を公開できる」旨を確認しておかないと、実績を積んでも他社に見せられません。
第四に、支払条件です。取引の実態によっては、発注者側に期日内の支払義務が課される制度があります。フリーランスの取引に関する法制度は動いているので、契約書の支払期日が実態と合っているかを確認してください。
第五に、記事の内容が法律事務や許認可の手続に踏み込む場合の線引きです。他人の依頼を受けて官公署に提出する書類を作成する業務は行政書士法に定めがあり、法律事件に関する事務は弁護士法に定めがあります。記事を書くこと自体は問題になりませんが、読者の個別事情に応じた手続の代行や具体的な法律判断まで請け負う形になると、扱いが変わります。線が近いと感じたら、自分で結論を出さず有資格者に確認してください。士業がどこまでを扱う資格なのかは行政書士の資格ガイドで概要を確認できます。ツール系の認定がどう評価されるかを知りたい場合はAdobe認定プロフェッショナル Adobe Expressも、資格が仕事の信用にどう使われるかの参考になります。
運営者から見た、専門ライターが伸びる条件
在宅ワークの市場を20年運営してきた立場から言えば、専門分野を持つライターで長く続く人には共通点があります。書く速さでも、文章の巧みさでもありません。編集部の不安をどれだけ減らせるかです。
セキュリティのような分野で編集部が抱えている不安は、ただひとつ「間違ったことを載せてしまわないか」です。だから、原稿と一緒に根拠の一覧を出す、義務と推奨を書き分ける、断定できない箇所には「ここは監修者の確認をお願いします」と印を付ける。こうした行為が、文章の上手さ以上に評価されます。運営者として見てきた限り、単発で終わる人と何年も同じ相手から依頼を受け続ける人の差は、この一点にあります。「この人に頼むと安心して出せる」という状態を作れているかどうかです。
もうひとつ、額面と手取りの構造について触れておきます。ライティングは案件あたりの金額がそれほど大きくないぶん、継続で積み上げる仕事です。月に6本を何年も受けるなら、途中で引かれる割合の差は無視できない大きさになります。発注者と受注者が直接やり取りする仕組みでは、発注側は同じ予算でより多く頼め、受ける側は手取りが厚くなります。運営者として見てきた実感として、小口かつ継続の仕事ほど、この構造の差が効いてきます。
独自データから見えるセキュリティ執筆の位置
在宅ワークの案件を分野別に整理すると、セキュリティ関連は「診断」「構築と運用」「教育」「発信」に分かれます。診断と構築は実務年数が応募条件に入るため、資格だけでは通りません。一方、教育と発信は、体系的な理解と説明能力が評価軸になります。専門ライターはこの発信の側に位置し、試験合格者が最も入りやすい入口です。
分野をまたいで見ると、専門知識と表現力を掛け合わせる案件は増え続けています。技術以外の領域でも同じ現象が起きており、たとえば作曲・編曲・効果音・ジングルのお仕事のような制作の分野でも、作れるだけでなく用途や権利を言葉で説明できる人に依頼が集まります。作る力と説明する力の掛け算が単価になる、という構造は分野を問いません。
もうひとつ、書く仕事から次の仕事へ広がる動きも見ておく価値があります。セキュリティ記事を継続して書いていると、同じ発注者から監修、研修資料、社内向け教育の依頼が来ます。書くことは入口であって、終点ではありません。専門ライターとして名前が知られると、記事を書く以外の相談が持ち込まれるようになります。他のジャンルでも同じで、案件の獲得経路の作り方はフリーランス 案件紹介 ライター 案件獲得の全技術!2026年最新ガイドに整理されており、専門分野を持つライターがどう仕事を広げているかの参考になります。
情報セキュリティマネジメント試験の合格は、それだけでは何も生みません。ただ、書ける範囲を狭く定義し、根拠の示し方を整え、守秘義務の線を自分で引けるようにしておけば、在宅で成立する専門職の入口になります。法律も契約も、身構えるものではなく、書く自由を守るための道具です。
よくある質問
Q. 実務経験がなくてもセキュリティのライティング案件は受けられますか?
実装や診断の案件は実務年数が条件に入りますが、ライティングは書いたものを見せることで代替できます。自分でセキュリティのテーマを3本ほど書いて公開し、総務や人事として端末管理や入退社時のアカウント処理に関わった経験があれば必ず添えてください。書ける範囲を狭く名乗るほど選ばれやすくなります。
Q. セキュリティ分野の文字単価はどのくらいですか?
専門知識が不要な記事は0.5円から1.5円あたりに集中しますが、前提知識が要るセキュリティ分野では2円から5円の提示が現れます。取材や資格保有の明示が条件に入る案件はさらに上もあります。ただし仲介手数料が引かれる仕組みでは手取りが減るため、提示額だけで判断しないでください。
Q. 単価を上げるには何を変えればよいですか?
文章の巧拙ではなく、根拠の示し方を変えてください。省庁の公開資料や法令の条文といった一次情報を本文に織り込み、確認先の一覧を原稿に添えて納品します。編集部は裏取りの工程を省けるため、同じ文字数でも価値が変わります。構成案から作れる人はさらに別枠の単価になります。
Q. 勤務先の事例を記事の題材にしても大丈夫ですか?
就業規則や誓約書に秘密保持が定められているのが普通で、社名を伏せても業種と規模と時期が揃えば特定されます。題材にするなら原型が残らないほど一般化するか、公開情報だけで組み立ててください。判断に迷う場合は題材そのものを変えるのが安全です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
長谷川 奈津@SOHO編集部
行政書士・元企業法務
企業法務で数多くのフリーランス契約を扱った経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。
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