過去の改善を手順で語れるかが、営業・人事コンサルの案件の取り方を分ける

長谷川 奈津
長谷川 奈津
過去の改善を手順で語れるかが、営業・人事コンサルの案件の取り方を分ける

この記事のポイント

  • 営業・人事コンサルの案件の取り方で差がつくのは
  • 過去の改善を再現可能な手順として語れるかどうかです
  • 獲得チャネルの使い分け

先日、営業部門で長く管理職をされていた方から相談を受けました。「独立してコンサルティングをやりたいが、案件が取れない」と。経歴書を拝見すると、部門の売上を立て直した実績が確かに書かれています。それでも通らない。

理由を伺っていくうちに、原因が見えてきました。その方は「営業部の売上を回復させました」と説明していたのです。結果は書いてある。けれど、何をどの順番でやったのかが書かれていない。発注する側から見ると、これでは自社で再現できるかどうかが判断できません。

営業・人事コンサルの案件の取り方で最も差がつくのは、営業のうまさでも人脈の広さでもありません。過去にやった改善を、他社でも実行できる手順として語れるかどうかです。これ、知らない方が本当に多いんです。

この記事では、案件を獲得するチャネルの整理から始めて、過去の経験を手順に変換する具体的な方法、そして契約前に必ず決めておくべき条件までをお伝えします。法務の相談を受ける立場から見て、後でもめやすい論点にも触れておきます。

案件を獲得するチャネルには5つの型がある

まず、どこから仕事が来るのかを整理しておきましょう。ここを曖昧にしたまま動くと、労力が散ります。

フリーランスのコンサルタントが案件を獲得する経路は、大きく整理されています。

■フリーコンサルタントの案件の取り方・営業方法5選 (1)知人や過去の顧客から紹介を受ける (2)SNSやブログを活用する (3)直接営業を行う (4)クラウドソーシングサービスを利用する (5)案件紹介エージェントに登録する 出典: freeconsultant.jp

この5つは、それぞれ性質がまったく違います。順に見ていきます。

紹介は最も成約率が高いが、量が読めない

過去の同僚、取引先、前職の顧客からの紹介です。相手が既にあなたの仕事ぶりを知っているため、信頼の構築が省略できます。成約に至る割合は他のチャネルより明らかに高くなります。

ただし、いつ来るかが読めません。紹介だけに依存すると、案件が途切れた期間に何もできなくなります。つまり、紹介は主力にはなりますが、唯一のチャネルにしてはいけません。

紹介を増やす方法は、実はそれほど多くありません。過去に関わった方に近況を伝えること、そして誰かを紹介されたときに丁寧に対応することです。地味ですが、これ以外に確実な方法はありません。

発信は時間がかかるが、案件の質が上がる

SNSやブログでの発信も、有力な経路として挙げられています。

フリーコンサルタントの案件の取り方・営業方法として、SNSやブログを活用することが挙げられます。SNSやブログでスキルなどについて発信すれば、フリーランスを探す企業から声が掛かる可能性があるからです。 出典: freeconsultant.jp

発信の利点は、来る相談の質が変わることです。あなたの考え方を読んだうえで問い合わせてくる相手は、価格の話から入りません。何を頼みたいかが既にはっきりしています。

欠点は、時間がかかることです。書き始めてから最初の問い合わせが来るまで、半年から1年かかることも珍しくありません。今すぐ案件が必要な方の解決策にはなりません。長期の資産づくりとして、他のチャネルと並行して進めるのが現実的です。

直接営業は、対象を絞れば機能する

企業に直接アプローチする方法です。手当たり次第に送ると成果はほぼ出ませんが、対象を絞ると話が変わります。

絞り方は具体的です。自分が過去に成果を出した業種、規模、課題に合致する企業だけに絞ります。「従業員50名から200名の製造業で、営業部門の人員が増えているのに売上が伸びていない会社」といった具合です。ここまで絞れば、送る文面も具体的になります。

クラウドソーシングと仲介サービスは入口として使える

実績が少ない段階では、仲介サービスを入口に使う判断は合理的です。案件の存在が可視化されており、契約や支払いの仕組みが用意されているためです。

留意点は手数料です。一般的な仲介サービスでは、報酬から一定割合が差し引かれます。年間で見ると無視できない金額になるため、実績ができた段階で直接取引へ移行する設計を最初から持っておくべきです。

エージェントは稼働率を埋める役割

コンサル専門のエージェントに登録する方法です。案件の紹介を受けられるため、稼働の谷を埋める用途に向いています。

一方で、稼働時間や常駐条件が定められた案件が中心になりやすく、副業として週末や夜間しか動けない方には合わないことがあります。登録する前に、自分の稼働条件で受けられる案件があるかを確認してください。

結論としては、複数を並行させる

出典の記事は、この点についても明確に述べています。

さまざまな案件の取り方・営業方法を事前に試しておき、案件に困った時に多くの可能性を残しておくことが大切です。徐々に自分に合う営業方法が見つかるはずです。 出典: freeconsultant.jp

つまり、案件に困ってから動き始めるのでは遅いということです。困っていない時期に各チャネルを試しておく。これが、後の安定につながります。

手順で語れるかどうかが、決定的な差になる

チャネルを整えても、伝える中身が弱ければ通りません。ここからが本題です。

結果だけの説明が通らない理由

「営業部の売上を前年比で改善しました」「離職率を下げました」。こうした説明は、結果として立派です。それでも案件につながりにくい。

理由は単純です。発注側が知りたいのは、あなたの過去の成果ではなく、自社で同じことが起きるかどうかだからです。結果だけを聞かされても、それがあなたの力によるものなのか、市場環境が良かったのか、優秀な部下がいたのかが判別できません。

判別できない以上、発注側は保守的な判断をします。「実績のある方ですね」で終わってしまうのは、こういう構造です。

手順に分解する型

1つ目、着手前の状態です。何が問題として観測されていたのか。「商談化率が低い」ではなく、「訪問件数は月40件あるが、見積提出まで進むのが5件だった」のように、数と事実で書きます。

2つ目、原因の特定方法です。どうやって原因を突き止めたのか。商談記録を全件読んだのか、営業担当に個別に聞いたのか、同行したのか。ここが最も価値のある情報です。発注側は「うちでも同じ調べ方ができるか」を見ています。

3つ目、打ち手です。何を変えたのか。ヒアリング項目を統一した、初回訪問の資料を差し替えた、案件の進捗定義を作り直した。具体的な行為として書きます。

4つ目、実行の障害と対処です。ここを書ける人は多くありません。現場が反発した、上司が乗り気でなかった、既存のやり方を変えたくない人がいた。その状態をどう動かしたか。実務では、ここが一番難しい部分です。だからこそ、書けると強い。

5つ目、変化の測り方です。何をもって改善したと判断したのか。測る指標を先に決めていたか、後から取ってきたか。ここまで書けると、再現の可能性が高いと相手は判断します。

手順化するときの注意点

過去の勤務先の情報を扱うため、守秘義務には注意が必要です。企業名、取引先名、具体的な売上額、社内の個人が特定できる情報は書けません。

回避方法は決まっています。業種と規模を範囲で示し、数値は倍率や比率に置き換えます。「従業員100名規模の卸売業で、見積提出件数が着手前の2倍になった」という書き方であれば、企業を特定されません。

※在職中の情報の扱いに不安がある場合は、退職時の合意書や就業規則の秘密保持条項を確認したうえで、判断に迷う部分は弁護士に相談してください。法律はあなたの味方ですが、条項の解釈は個別事情で変わります。

提案の場で何を渡すか

手順が語れるようになったら、次は渡し方です。

分厚い提案書は不利になることがある

初回から30ページの提案書を作る方がいます。労力の割に、成約率は上がりません。

理由は2つあります。1つは、相手の課題を正確に把握する前に作った提案は外れやすいこと。もう1つは、分厚い資料は読まれないことです。

初回に渡すべきは、A4で1枚から3枚程度の、進め方の設計図です。何を最初の2週間で調べ、何を1か月目に出し、何を判断してもらうか。この時間軸が書いてあるだけで、相手は自分の会社で起きることを想像できます。

診断だけを切り出して受ける

いきなり長期の契約を取りにいくより、短期の診断案件から入るほうが通りやすくなります。

「まず3週間で現状を整理し、課題を3つに絞ってご報告します。その後の支援については、報告内容を見てご判断ください」。この形であれば、発注側の心理的なハードルが大きく下がります。

そして、診断の質が高ければ、次の契約はほぼ自動的に決まります。長期契約を先に取ろうとするより、結果的に早いことが多いのです。

営業からの仕事の受け方を体系的に確認しておきたい方には、ホームページ制作を副業にする方法|営業から納品まで完全解説が参考になります。分野は違いますが、営業から納品までの流れを工程として分解する考え方は、コンサルティングの案件獲得にもそのまま応用できます。

初回の打ち合わせで聞く順番を決めておく

提案の質は、初回に何を聞けたかでほぼ決まります。ところが多くの方が、初回でいきなり自分の経歴と提供できることを話し始めます。これは順番が逆です。

聞く順番は決めておきます。まず、いま困っていることを相手の言葉で話してもらう。次に、それがいつから起きているかを確認する。次に、これまで社内で試したことと、その結果を聞く。ここまで聞いてから、誰がこの件を決めるのか、いつまでに何らかの結論を出したいのかを確認します。

この順番には理由があります。過去に試したことを聞かずに提案すると、「それはもうやりました」と言われて終わります。実務で最もよくある失点がこれです。相手は既に何かをやっており、それが効かなかったから外部に頼もうとしている。その履歴を知らずに出す提案は、ほぼ確実に外れます。

そして、聞いた内容はその場で言い換えて返します。「つまり、営業担当が案件を抱え込んでしまって、部内で共有されないまま失注しているということですね」。この確認を挟むと、相手は補足を始めます。補足の中に、本当の課題が入っていることが多いのです。

価格を伝えるタイミングと伝え方

価格の話を避けたがる方が多いのですが、初回で概算を伝えないほうがトラブルになります。相手が想定している予算と桁が違えば、その時点で分かったほうが双方にとって良いからです。

伝え方は、幅と根拠をセットにします。「この範囲であれば月額でおおよそこのくらい、診断だけであればこのくらいです。金額の差は、定例会の回数と成果物の点数によります」。根拠を添えると、値引き交渉ではなく範囲調整の議論になります。

避けるべきは、相手の予算を先に聞いてから価格を出すことです。これをやると、自分の仕事の値段を相手に決めさせることになります。相場を持ったうえで、こちらから幅を提示する。この順番を守ってください。

断られたときに何を残すか

案件の取り方を語るとき、断られた後の話はあまり出てきません。ですが実務では、ここが次の受注を作ります。

断りの理由を1つだけ聞く

提案が通らなかったとき、多くの方はそのまま引きます。もったいない対応です。

聞くべきことは1つだけです。「今回、決め手になった点を1つだけ教えていただけますか」。理由を全部聞こうとすると相手が構えますが、1つなら答えてくれることが多いのです。

返ってくる答えは、だいたい3種類です。価格が合わなかった、社内で優先順位が下がった、他社の提案のほうが具体的だった。どれであっても、次の提案の材料になります。特に3つ目が返ってきたときは、自分の提案の抽象度が高すぎた可能性を疑ってください。

時期をずらして残す

社内の優先順位が理由で見送られた案件は、時期が来れば動きます。ここで関係を切らないことが重要です。

「またタイミングが合いましたらお声がけください」で終わらせず、「半年後にもう一度状況を伺ってもよろしいでしょうか」と聞いておきます。許可を得ておけば、次の連絡が自然になります。実際、この形で半年後や1年後に契約に至るケースは珍しくありません。

提案書を無駄にしない

作った提案書は、企業名と固有の情報を外せば、次の提案の骨格として使えます。毎回ゼロから作っていると、提案そのものが負担になり、動ける件数が減ります。

型を持っておくべきです。現状の整理、原因の仮説、初期の進め方、成果物と時期、費用の幅。この5つのブロックで固定しておけば、案件ごとに中身を差し替えるだけで済みます。

契約前に決めておくべきこと

案件が取れそうになった段階で、必ず詰めておく論点があります。ここを飛ばすと、後で確実にもめます。

成果の定義を先に書く

コンサルティング契約で最も多いトラブルが、成果に関する認識の相違です。発注側は「売上が上がること」を期待し、受注側は「施策を設計して提示すること」を業務と考えている。この状態で進むと、終盤で必ず衝突します。

契約書に書くべきは、納品物の定義です。「現状分析レポート」「改善施策の提案書」「実行支援として月2回の定例会」のように、渡すものと回数を書きます。売上や離職率といった結果指標を成果として書くのは避けるべきです。結果は外部要因に左右されるためです。

報酬の支払い時期を確認する

業務委託の報酬支払いについては、発注者側に期日を定める義務があります。取引先が特定受託事業者に該当する場合の支払期日の考え方や、禁止される行為については、公的な情報を確認しておくと安心です。制度の詳細や自分のケースが該当するかどうかは、公正取引委員会の公表資料や、中小企業向けの相談窓口で確認してください。

契約書に支払期日が書かれていない場合は、必ず追記を求めます。「月末締め翌月末払い」のような形で明記されていれば、後の請求が容易になります。

業務範囲の外側を書く

やることを書く契約書は多いのに、やらないことを書く契約書は少ない。実務ではここが盲点になります。

「本業務には、実行フェーズにおける現場での指導、システムの導入作業、採用面接への同席は含まれません」。この一文があるだけで、範囲外の依頼が来たときに「別途お見積もりします」と自然に言えます。

中途解約の条件

長期契約では、途中で終わる可能性を織り込んでおきます。何か月前に通知するか、その時点までの報酬をどう精算するか。ここを決めておくと、双方が安心して契約に入れます。

※契約書のひな型をそのまま使う場合でも、業務範囲と成果の定義の部分だけは自分の言葉で書き直してください。ひな型の抽象的な文言が、後の解釈争いの原因になります。

副業として受ける場合に増える論点

会社に勤めながら案件を受ける方も増えています。この場合、案件の取り方に加えて確認すべきことがあります。

就業規則と競業避止の確認

副業が認められているかどうかだけでなく、どの範囲が認められているかを確認してください。多くの企業では、本業と競合する業務や、本業の取引先からの受託を制限しています。

営業・人事コンサルティングは、本業と業界が重なりやすい領域です。前職や現職の取引先から声がかかったとき、そのまま受けてよいかは慎重に判断する必要があります。※判断に迷う場合は、社内の人事窓口に匿名で照会するか、外部の専門家に相談してください。後から発覚するほうが、事前に確認するよりはるかに面倒になります。

稼働条件を最初に開示する

平日日中に動けないのであれば、その条件は最初に伝えます。伏せたまま契約すると、必ず対応できない場面が来ます。

伝えることで断られる案件は確かにあります。ですが、伝えずに受けて途中で破綻するほうが、失うものが大きい。信頼は一度失うと回復しません。条件が合う相手とだけ組む、と割り切ったほうが結果的に長続きします。

確定申告と請求書の準備

報酬を受け取る以上、税務の手続きが発生します。給与所得以外の所得が一定額を超える場合の申告義務については、国税庁の案内を確認してください。制度は改正されることがあるため、その年の情報を見るのが確実です。

請求書は、最初の案件が決まる前に形式を用意しておきます。作業が始まってから慌てて作ると、必ず抜けが出ます。振込先、支払期日、消費税の扱いを含めた形を一度作っておけば、以後は使い回せます。

継続して受注するために効くこと

初回の案件を取るのと、継続して受注し続けるのは別の技術です。

終わり方が次を決める

案件の終盤で何をするかが、次の依頼の有無を左右します。

やるべきことは3つです。1つ目、引き継ぎ資料を残すこと。自分がいなくなった後も社内で回る形にしておく。2つ目、やり残した論点を正直に伝えること。「今回は手をつけられませんでしたが、この部分は次の課題になります」と書いておく。3つ目、終了後3か月後に一度連絡を入れること。

3つ目が特に効きます。終わった案件に連絡する人はほとんどいません。だからこそ、印象に残ります。

記録を残す習慣が、次の提案を強くする

継続受注を支えるのは、案件ごとの記録です。終わった案件について、着手前の状態、やったこと、起きた変化、うまくいかなかったことを、その都度書き残しておきます。

記憶に頼ると、半年後には細部が消えます。細部が消えた実績は、また「結果だけの説明」に戻ってしまいます。手順で語れる状態を維持するには、手順を記録しておくしかありません。

記録の形式は簡単で構いません。案件が終わった週に、A4で1枚。この習慣がある方とない方では、2年後の提案の厚みがまったく違ってきます。実際、長く受注が続いている方ほど、この種の記録を持っています。

単発で終わる案件と、続く案件の違い

同じような内容の案件でも、単発で終わるものと継続するものがあります。分かれ目は、契約の最後に「次にやるべきこと」が残っているかどうかです。

すべてを完璧に終わらせてしまうと、次の理由がなくなります。かといって、わざと残すのは不誠実です。正しいのは、今回の範囲では扱えなかった論点を正直に示すことです。「今回は営業プロセスの整理までを扱いました。実際に運用が定着するかどうかは、今後3か月の管理の仕方で決まります」。この一文が、次の相談につながります。

稼働の谷を作らない設計

案件が終わってから次を探し始めると、収入が途切れます。契約期間の後半に入った時点で、次の案件の話を始めておく。これができるかどうかで、年間の安定度がまったく変わります。

在宅で受けられる仕事の全体像を確認しておきたい方には、在宅でできる仕事おすすめ【2026年版】|スキル別ランキングが視野を広げる材料になります。コンサルティング以外の選択肢も含めて把握しておくと、稼働の谷を別の仕事で埋める判断がしやすくなります。

手取りと関係の長さについての考察

この市場を20年運営してきた立場から見えていることを、最後に書いておきます。

案件を継続的に受けている方に共通しているのは、営業がうまいことではありません。相手の社内で自分がどう見えているかを想像できていることです。窓口の担当者は、社内で上司に説明する立場にあります。その説明が楽になる資料を渡す人は、次も呼ばれます。逆に、内容が良くても説明しにくい形で渡す人は、一度きりで終わります。

もう1点、報酬の構造についても触れておきます。仲介を経由する取引では、発注額の一部が手数料として差し引かれるのが通例です。中間マージンが乗らない直接取引であれば、同じ予算でも発注側はより多くを依頼でき、受け手の手取りは厚くなります。手数料0%という条件の価値は、単価の高さそのものではなく、双方の得が同時に成立する点にあります。運営者として長く見てきて実感するのは、この形で結ばれた関係のほうが、契約が長く続きやすいということです。

この領域でどのような依頼が発生するのかを具体的に知りたい方は、営業・人事・DXコンサルティングのお仕事に、業務の種類と進め方がまとまっています。最初の案件として入りやすい業務を探すのであれば、営業代行・アポ・販促資料作成のお仕事のほうが、成果物が明確で条件交渉もしやすい傾向があります。技術寄りの支援に関心があるなら、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事も併せて確認しておくとよいでしょう。

報酬水準の目安を持っておきたい方には、金融営業職業従事者の年収・単価相場が物差しになります。提案書や契約書の書き方そのものを底上げしたいなら、ビジネス文書検定の学習範囲が実用的です。

案件の取り方で本当に効くのは、営業の技術ではなく、過去にやったことを他社でも実行できる形に翻訳する力です。結果を語るのをやめて、手順を語る。それだけで、通る確率は変わります。

よくある質問

Q. 営業・人事コンサルの案件は、どこから探すのが現実的ですか?

紹介、SNSやブログでの発信、直接営業、クラウドソーシング、エージェントの5つが主な経路です。成約率が高いのは紹介ですが量が読めないため、複数を並行させるのが基本です。案件に困ってから動くのでは遅いので、稼働に余裕がある時期に各経路を試しておいてください。

Q. 実績があるのに案件が取れないのはなぜですか?

結果だけを説明していて、手順が語られていないことが多いためです。発注側が知りたいのは過去の成果ではなく、自社で再現できるかどうかです。着手前の状態、原因の特定方法、打ち手、実行時の障害と対処、変化の測り方の5要素に分解して語ると、判断材料になります。

Q. 前職での実績を書くとき、守秘義務はどう扱えばよいですか?

企業名、取引先名、具体的な金額、個人が特定できる情報は書けません。業種と規模を範囲で示し、数値は倍率や比率に置き換える方法が一般的です。退職時の合意書や就業規則の秘密保持条項を確認したうえで、判断に迷う部分は弁護士に相談してください。

Q. 契約前に必ず決めておくべきことは何ですか?

成果の定義、報酬の支払期日、業務範囲の外側、中途解約の条件の4点です。特に成果は、売上などの結果指標ではなく納品物と回数で定義してください。結果指標を成果として書くと、外部要因で未達になった際に報酬をめぐる争いになりやすくなります。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年6月29日最終更新:2026年8月28日
長谷川 奈津

この記事を書いた人

長谷川 奈津@SOHO編集部

行政書士・元企業法務

企業法務で数多くのフリーランス契約を扱った経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。

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