実績ゼロからプロンプト設計を受注するとき、練習で作った事例をどう見せるか


この記事のポイント
- ✓プロンプト設計を実績ゼロから受注するには
- ✓練習で作った事例を実績の代わりに使えます
- ✓守秘やデータの扱いまで
プロンプト設計の仕事を受けたいけれど、実績がひとつもない。この状態から始める方は多いです。まず、安心してください。この分野は職種としての歴史が浅く、長い実績を持っている人自体がほとんどいません。皆さんが不利なのは経験年数ではなく、依頼者が判断するための材料を持っていないことです。
そして材料は、練習で作れます。ただし、練習した記録をそのまま並べても実績にはなりません。見せ方に条件があります。この記事では、どんな題材を選び、1本をどう組み立て、どこにどう置けば、依頼者が判断できる材料になるのかを整理します。
実績ゼロで不利になるのは、経験ではなく判断材料の不在
最初に、依頼者側が何を見ているかを押さえておきます。
生成AIを業務に取り入れようとしている担当者が判断したいのは、この人に任せてどうなるかです。実績が並んでいれば判断は早い。ただ、実績がないこと自体が失格になるわけではありません。実績は判断材料のひとつであって、目的ではないからです。
代わりになる材料は、次の3つです。どういう業務を理解しているか。どう設計するか。うまくいかない条件をどう見つけるか。この3つが分かれば、依頼者は判断できます。
練習で作った事例は、この3つをすべて示せます。実案件でなくても構いません。むしろ、実案件の成果物は守秘の関係で見せられないことが多いので、公開できる練習事例のほうが営業の道具としては使いやすい、という面すらあります。
リスクも正直に書いておきます。練習事例は、作り方を間違えると逆効果です。「ChatGPTでこんな面白い出力が出ました」という記録は、遊びの記録として読まれます。業務の判断材料にはなりません。ここが分かれ目です。
練習事例が実績として機能する条件
では、何が違えば業務の判断材料になるのか。答えは、業務の文脈が入っているかどうかです。
この点について、示唆的な指摘があります。
100社以上の研修・コンサル経験から構成した想定シナリオですが、ある製造業の企画部門では、部長が個人的にChatGPTを活用して月20時間の資料作成時間を削減していました。ところが他のメンバーに「同じプロンプトを使って」と共有したところ、誰も同じ品質のアウトプットを出せなかった。原因はシンプルで、プロンプトだけを渡しても「業務の文脈」が共有されていなかったからです。 出典: uravation.com
ここに、練習事例の作り方の答えが入っています。プロンプトだけを見せても、受け取った側は再現できない。だから、指示文そのものより、その指示文が前提としている業務の状況を書くことが重要になります。
具体的には、こういう業務があって、今はこういう手順で行われていて、ここに時間がかかっている。だからこの部分をAIに任せる設計にした。この流れが書いてあると、読んだ人は自分の業務に置き換えて考えられます。
逆に言えば、業務の文脈がない事例は、どれだけプロンプトが精巧でも評価されません。実績ゼロの方が最初にやるべきなのは、プロンプトを磨くことではなく、題材となる業務を選ぶことです。
題材は、自分がすでに知っている業務から選ぶ
題材選びで失敗する人が多いので、ここは丁寧に説明します。
やりがちなのは、話題性のある題材を選ぶことです。マーケティングの企画立案、法務のチェック、医療分野の要約。こういう題材は目を引きますが、自分がその業務を知らないと、出力の良し悪しを判断できません。判断できないものを事例にすると、質問されたときに答えられません。
選ぶべきは、皆さんがこれまでの仕事で実際にやってきた作業です。事務職の方なら、請求書の内容確認や日報の整理。営業職の方なら、商談メモから報告書を作る作業。製造や品質管理の経験がある方なら、不具合報告の分類。どれも地味に見えますが、地味な業務ほど需要があります。
私自身、43歳で会社を辞める前に副業を始めたとき、最初に選んだ題材は前職で毎週やっていた報告書の整理でした。派手さはありません。ただ、その業務のどこが面倒で、どこを間違えると困るかを体で知っていた。この「知っている」が、事例の説得力になりました。
題材選びの基準を3つ挙げます。ひとつ、自分が出力の正しさを判断できること。ふたつ、その業務が複数の会社に存在すること。みっつ、扱うデータを自分で作れること。この3つを満たす業務が、最初の題材に向いています。
事例1本を、5つのパートで組み立てる
題材が決まったら、1本の事例をどう構成するかです。次の5つのパートで書きます。
業務の状況
対象の業務を説明します。誰が、どのくらいの頻度で、何をしているか。1件あたりどのくらい時間がかかるか。どこが面倒か。
ここは300字ほどで十分です。長く書く必要はありません。読み手が状況を想像できればいい。
設計の方針
その業務のうち、AIに任せる部分と、人が残る部分を明示します。全部を任せる設計にしないことが大事です。
実務では、判断が要る部分は人が残します。AIには、下書きを作る、分類する、抜けを指摘する、といった役割を与える。この線引きを書けると、業務を分かっている人だと伝わります。
プロンプトそのもの
実際に使った指示文を載せます。ここは省略しないでください。中身を見せずに成果だけ書くと、判断材料になりません。
書き方の型としては、役割、前提、入力、出力形式、禁止事項の5項目を並べる形が扱いやすい。型が決まっていると、読む側も比較しやすくなります。
検証の記録
ここが、事例の価値の中心です。
入力例を何件用意して、どういう条件を意図的に混ぜて、どこで崩れたか。この記録を表にして載せます。たとえば入力例を20件用意し、そのうち3件で期待と違う出力が出た、その3件に共通していた条件はこれだった、という形です。
崩れた例を載せることをためらう方がいます。むしろ逆で、崩れた例が載っている事例のほうが信用されます。うまくいった例だけの記録は、選んで見せていると受け取られるからです。
使い方の手順
最後に、この設計を他人が使うとしたら何をすればいいかを書きます。どの場面で使うか、入力に何を入れるか、出力がおかしいときにどこを直すか。
先ほどの指摘にあったとおり、プロンプトだけ渡されても人は再現できません。手順まで書けることが、この仕事の実力です。
何本作るか、どの順に作るか
結論から言うと、最初は3本で十分です。数を増やすより、1本の完成度を上げるほうが効きます。
3本の組み合わせは、次のように考えます。1本目は、自分が最もよく知っている業務。2本目は、1本目と同じ業界の別の作業。3本目は、業界が違っても同じ形の作業。
この組み合わせにすると、依頼者は「自分の業界に応用できそうか」を判断できます。バラバラの題材を3本並べるより、関連のある3本のほうが力量が伝わります。
作る順番も大事です。最初の1本は、時間がかかります。型が決まっていないからです。2本目以降は、同じ構成を使えるので短くなります。1本目の所要時間で全体を見積もると、始める前に諦めることになるので気をつけてください。
最初の1本を作るまでの練習の進め方
実績ゼロの状態から、いきなり完成した事例を作るのは難しいものです。段階を分けて進めます。
最初にやるのは、対象の業務を紙に書き出すことです。誰が、いつ、何を、どういう順番でやっているか。ここでAIには一切触れません。業務を分解する作業です。この段階で「これは判断が要る」「これは手順が決まっている」という色分けをします。
次に、手順が決まっている部分だけを取り出して、指示文を書きます。最初から欲張らないことが大事です。ひとつの作業に対してひとつの指示文。まとめて処理させようとすると、崩れる原因が特定できなくなります。
そのうえで、入力例を作ります。ここに時間をかけてください。素直な例だけを作っても意味がありません。情報が足りない例、余計な情報が入っている例、表記がゆれている例、二つの依頼が混ざっている例。実際の業務で起きることを思い出しながら作ります。前職の経験がここで効きます。
流して、結果を記録します。崩れたら、指示文のどこを直せば直るかを試します。この試行錯誤そのものが、事例の中身になります。
所要時間の目安を書いておくと、業務の書き出しに1時間、指示文の作成に1時間、入力例の作成と検証に3時間、記事としてまとめるのに2時間ほどです。1本目は倍かかると思っておいてください。焦らなくて大丈夫です。
どこに、どういう形で置くか
作った事例をどこに置くかは、悩む方が多い部分です。
形式としては、文章と表で構成された読み物にするのが基本です。動画や凝った資料は必要ありません。依頼者は忙しく、多くの場合スマートフォンで確認します。読み込みが遅い形式や、専用のアプリが要る形式は避けます。
置き場所は、自分で管理できる場所がいい。無料のブログサービスやノート系のサービスで構いません。重要なのは、URLひとつで見せられることです。提案文にURLを1本貼れる状態を作っておく。ファイルを添付する形だと、開いてもらえない場合があります。
見せ方の考え方は、他の職種のポートフォリオと共通する部分が多くあります。書き手向けの整理ではありますが、Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】に、実績が少ない段階での構成の考え方がまとまっているので、参考になります。
もうひとつ、提案文に貼る前に自分で確認してほしいことがあります。スマートフォンで開いて、最初の画面に「何の業務の事例か」が表示されるかどうか。ここが伝わらないと、その先は読まれません。
やってはいけない見せ方
正直に書きます。事例の作り方を間違えると、信用を失います。避けるべき点を挙げます。
まず、実際の業務データをそのまま使わないこと。過去に勤めていた会社の資料や、取引先の情報を題材にするのは避けてください。守秘義務の問題があり、これは事例としての価値以前の話です。入力例は自分で作ります。作った入力例であることを明記しておくと、なお安全です。
次に、成果を数字で誇張しないこと。「作業時間が90%削減できました」といった数字を、根拠なく書かない。練習事例で測れるのは、あくまで自分が作った入力例に対する結果です。そこを超えた主張をすると、質問されたときに崩れます。
そして、AIが出力した文章をそのまま解説として貼らないこと。読む人は、業務を理解している人間の言葉を探しています。整った文章より、業務の具体が入った言葉のほうが伝わります。
最後に、事例を大量に並べないこと。数が多いほど良いという発想は、この分野では逆効果です。1本ずつ丁寧に読める量に絞ってください。
事例を、実際の応募や提案とどうつなぐか
事例を作っただけでは仕事につながりません。つなぎ方にもコツがあります。
まず、事例のURLを貼るときは、必ず一言の要約を添えます。「事例はこちらです」だけだと、開かれません。「請求書の内容確認をAIに一次チェックさせた事例です。入力例20件のうち、金額欄が空欄の場合に誤判定が出た点まで記録しています」と書く。この一文で、開くかどうかが決まります。
次に、応募先の業務に近い事例を選んで見せます。3本作ってあるなら、全部貼るのではなく、最も近い1本を先に出す。残りは「他に2本あります」と添える程度でいい。相手の時間を奪わない配慮が、そのまま評価につながります。
そして、事例の内容を自分の言葉で説明できる状態にしておきます。面談や打ち合わせで必ず聞かれるのは、なぜその設計にしたのか、他の方法は試したのか、この条件ではどうなるのか、の3点です。作る過程で試行錯誤していれば、自然に答えられます。誰かの記事を写して作った事例だと、ここで止まります。
もうひとつ、事例は古くなります。生成AIのサービスは更新が早く、半年前の出力と今の出力は違います。3か月に一度は同じ入力例を流し直して、結果が変わっていないか確認しておくと安心です。更新した日付を事例に書いておくと、それ自体が丁寧さの証明になります。
面談で聞かれることに、あらかじめ答えを用意しておく
実績ゼロの状態で話が進んだとき、聞かれる質問はある程度決まっています。準備しておけば、慌てずに済みます。
「実務での経験はありますか」と聞かれたら、正直に答えてください。取り繕う必要はありません。そのうえで、練習事例で何をやったかを具体的に話します。業務を分解したこと、入力例を自分で作ったこと、崩れた条件を特定したこと。この3つを話せれば、経験の代わりになります。
「どのくらいで納品できますか」と聞かれたら、工程ごとに答えます。全体の日数だけ答えると、根拠がないと受け取られます。聞き取りに何日、設計に何日、検証に何日、という形で示すと、進め方を分かっている人だと伝わります。
「うまくいかなかったらどうしますか」という質問も来ます。ここで「必ずうまくいきます」と答えるのは最悪です。実務では必ずずれが出ます。どういう条件で崩れやすいかを事前に共有し、崩れた場合は従来の手順に戻せる形で導入する、と答えるほうが信頼されます。
私も40代で新しい分野に入ったとき、経験がないことを隠そうとして失敗しました。話を大きく見せた結果、細かい質問に答えられず、その場の空気が変わったのを覚えています。皆さんにお伝えしたいのは、実績ゼロは弱点ではなく、単なる現在地だということです。現在地を正確に伝えて、その上で何ができるかを見せるほうが、結果として話が進みます。
市場の状況を知っておくと、事例の題材が決まる
事例をどの方向で作るか迷ったときは、市場で何が困られているかを見ると決めやすくなります。
McKinseyの調査(2026年1月公表)では、AIを定期的に業務利用する企業の割合は88%に達した一方、本番スケールに到達した企業はわずか23%。この65ポイントのギャップを埋めるカギが「プロンプト設計の型化」です。 出典: uravation.com
多くの企業がすでにAIを使ってはいる。けれど、業務として定着させられている企業は少ない。この差が、仕事の生まれる場所です。
同じ調査を紹介した記事では、定着しない理由についても触れられています。
必要です。少人数の企業ほど、1人あたりのAI活用度が業績に直結します。Deloitte調査(2026年)で「AIの効果を実感していない」企業の37%が「既存プロセスに表面的にAIを追加しただけ」と回答しており、プロンプト設計の型化がこの問題を解決する第一歩になります。まずは本記事の原則1(役割を与える)のテンプレートから始めてみてください。 出典: uravation.com
表面的に追加しただけ、という指摘は重要です。つまり、業務の手順を組み替えずにAIを乗せても効果が出ない。事例を作るときも、AIを使ってみた記録ではなく、業務の手順をどう組み替えたかを書くべきだ、ということになります。
題材に迷ったら、この観点で身近な業務を見直してみてください。手順を組み替えられる余地がある作業ほど、事例として価値が出ます。
収入の見通しは、隣接職種の相場から考える
実績ゼロの段階では、いくらで受けるべきかも判断が難しいところです。プロンプト設計は単独の統計が整っていないため、隣接する職種の相場を参考にします。
実装や仕様調整まで含む働き方の水準はソフトウェア作成者の年収・単価相場で職種別に確認できます。文章の設計と品質管理が中心の案件であれば、著述家,記者,編集者の年収・単価相場のほうが近い水準になります。
最初の案件で単価にこだわりすぎないほうがよい、とよく言われます。これは半分正しく、半分危険です。安く受けること自体は選択のひとつですが、安く受けた条件がそのまま次の基準になります。上げ方の考え方については、Webライターが文字単価を上げる方法|1円→5円にステップアップする戦略【2026年版】に、段階的に条件を変えていく進め方がまとまっています。職種は違いますが、考え方は共通しています。
学び直しの費用と、支援制度の考え方
生成AIの活用スキルを身につけるにあたって、講座や研修を検討する方もいます。
まず前提として、プロンプト設計は独学で始められる分野です。有料の講座が必須ということはありません。ただ、体系的に学びたい場合や、勤務先で人材育成として取り組む場合には、公的な助成の仕組みが用意されていることがあります。制度の使われ方の一例としては、福祉用具貸与事業所のスキルアップ助成金2026|人材開発支援助成金の活用法に、事業所が研修費用を助成でまかなう場合の流れが整理されています。
制度の内容や要件は2026年時点のものであり、対象や条件は改定されることがあります。実際に利用を検討する場合は、厚生労働省の案内や、都道府県の労働局の窓口で最新の条件を確認してください。
個人で学ぶ場合の現実的な順番も書いておきます。最初にやるべきは講座の受講ではなく、事例を1本作ることです。作ってみると、自分に足りない知識がはっきりします。その状態で学ぶほうが、費用も時間も無駄になりません。
事例づくりを続けるための、無理のないペース
最後に、続け方の話をします。実績ゼロから始める方の多くは、最初の勢いで作って、そこで止まります。
原因は分かっています。1本目に力を入れすぎて、疲れてしまうからです。完璧な事例を作ろうとすると、検証の件数を増やし、文章を練り直し、体裁を整え、気づけば何週間も経っている。そして仕事につながる前に力尽きます。
現実的なペースは、2週間に1本です。多くありません。3本作るのに6週間かかる計算になりますが、それで構いません。作りながら応募もできます。1本できた時点で、その1本を持って提案を始めていい。
もうひとつ、続けるための工夫として、事例を作る過程を記録しておく方法があります。何に迷い、どこで詰まり、どう解決したか。この記録は、後から自分の説明材料になりますし、次の事例を作るときの手順書にもなります。
会社を辞める前の準備期間にこれをやっておくと、独立後の立ち上がりが違います。ゼロから始めるのと、手元に3本ある状態で始めるのとでは、最初の数か月の気持ちの余裕がまるで変わる。これは、40代で働き方を変えた立場から、皆さんに一番お伝えしたい点です。
20年この市場を見てきた立場から
運営者としてこの市場を長く見ていると、実績ゼロから仕事につながる人には共通点があります。作った量ではありません。作ったものについて、聞かれたことに具体的に答えられることです。
事例を見た依頼者は、必ず質問をします。なぜこの設計にしたのか、他の方法は検討したのか、この条件のときはどうなるのか。ここで具体的に答えられる人は、実績の有無に関係なく信頼されます。逆に、事例は立派なのに質問に答えられない人は、そこで話が止まります。だから、作った本数より、自分の頭で作ったかどうかが効きます。
もうひとつ、手取りの構造の話をしておきます。仲介が入る取引では、支払われた金額から手数料が引かれます。手数料0%の直接取引であれば、同じ予算でも依頼者はより多く頼めますし、受け手に残る額は厚くなります。実績を積む段階では単価が上げにくいぶん、この構造の違いが実入りに効いてきます。長く続けている人ほど、どの経路で取引するかを意識しています。
職種データから読む、事例を作るべき領域
どの領域で事例を作ると受注につながりやすいかは、仕事の分類からも読み取れます。
生成AIを業務に組み込む仕事の内容は、ChatGPT活用・プロンプト設計のお仕事にまとめられています。ここを見ると、プロンプトを書く作業単体で発注されるより、業務の整理とセットで依頼される形が多いと分かります。事例に業務の状況を書くべき理由が、ここにあります。
より広い範囲では、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事に、AI活用が他の専門領域と組み合わさった仕事の形が整理されています。皆さんが前職で持っている業界知識と組み合わせた事例は、この形にそのまま当てはまります。
参考になるのが、以前から作品で仕事を取ってきた分野です。作曲・編曲・効果音・ジングルのお仕事のような制作系の仕事では、経歴ではなく現物で判断される文化が定着しています。プロンプト設計も同じ方向に向かっています。実績がないことを説明するより、判断できるものを1本置く。それが、実績ゼロから始める人にとって一番早い道です。
よくある質問
Q. 練習で作った事例でも実績として認めてもらえますか?
業務の文脈が書かれていれば、判断材料として機能します。対象の業務の状況、設計方針、プロンプト本体、検証の記録、使い方の手順の5つが揃っていることが条件です。指示文と出力だけを並べた記録は、遊びの記録として読まれてしまい、業務の判断材料にはなりません。
Q. 事例は何本くらい用意すればよいですか?
最初は3本で十分です。1本目は自分が最もよく知っている業務、2本目は同じ業界の別の作業、3本目は業界が違っても同じ形の作業、という組み合わせにすると応用範囲が伝わります。数を増やすより、1本の完成度と質問に答えられる状態を優先してください。
Q. 前職の業務データを題材にしてもよいですか?
避けてください。守秘義務の問題があり、事例としての評価以前に信用を損ないます。入力例は自分で作成し、作ったものであることを明記しておくと安全です。業務の種類が同じであれば、データを自作しても事例の価値は下がりません。
Q. うまくいかなかった結果も載せるべきですか?
載せたほうが信用されます。どういう条件で出力が崩れたかの記録は、この仕事の中心的な価値です。うまくいった例だけを並べた事例は、都合のよい結果を選んでいると受け取られます。崩れた件数と、その共通条件を書き添えてください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
前田 壮一@SOHO編集部
元メーカー管理職・43歳でフリーランス転身
大手電機メーカーで品質管理を20年間担当した後、42歳でフリーランスに転身。中高年のキャリアチェンジや副業の始め方を、自身の経験をもとに発信しています。
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