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オリジナルグッズの個人での制作|作り方と販売

@SOHO編集部
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オリジナルグッズの個人での制作|作り方と販売

この記事のポイント

  • ✓オリジナルグッズを個人で安く制作する方法を
  • ✓自作・制作会社への注文・オンデマンド販売の3つに分けて整理します
  • ✓著作権と表示の注意までを一次資料に沿って解説します

オリジナルグッズを個人で安く制作したいと考えたとき、最初に迷うのは「どこに頼めば一番安いのか」という点です。ただ、実際に費用を左右するのは店選びよりも、作る数、印刷の方法、色の数、送料の4つです。この記事では、個人がオリジナルグッズを制作する3つの方法を比べたうえで、単価が決まる仕組み、入稿データの作り方、販売するときの手数料、権利と表示の注意までを順番に整理します。自分用に1個だけ作りたい人にも、副業として販売まで考えている人にも、次に何をすればよいかが分かる構成にしています。

個人のオリジナルグッズ制作が身近になった背景

10年ほど前まで、オリジナルグッズは「100個単位で発注するもの」でした。版を作る印刷方法が中心だったため、1個だけ作ると版代が丸ごと上乗せされ、個人には割に合わなかったのです。いまは事情が大きく変わりました。

変化の中心にあるのは、版を作らずに直接印刷できる機械の普及です。インクジェットで布に印刷する方法や、UV(紫外線で固まるインク)で硬い素材に印刷する方法が広がり、制作会社は1個からの注文を受けられるようになりました。さらに、注文が入ってから1点ずつ作る「オンデマンド」の販売サービスが登場し、在庫を持たずにグッズを売る形も選べるようになっています。

たとえば、オンデマンドのグッズ販売サービスであるSUZURIは、クリエイター向けの案内で仕組みをこう説明しています。

すべてのグッズは注文が入ってから1点ずつ製作。最低注文数がないので、在庫を抱える必要はありません。 出典: SUZURI クリエイター向け案内

一方で、選択肢が増えた一方で、価格の比べ方は難しくなりました。1個あたりの表示価格が安くても、印刷代や送料が別にかかる店があります。反対に、表示価格は高めでも印刷代と送料が込みになっている店もあります。「安い」を正しく判断するには、まず費用の内訳を知る必要があります。

個人がグッズを作る目的は、大きく3つに分かれます。推し活やイベントで使う自分用、サークルや部活、家族の記念品として配る少数の配布用、そして作品として販売する副業用です。目的によって必要な数と品質が違うので、最適な作り方も変わります。この記事では、この3つの目的を行き来しながら説明します。

個人がグッズを作る3つの方法を比べる

個人がオリジナルグッズを作る方法は、自分で作る、制作会社に注文する、オンデマンドの販売サービスを使う、の3つです。それぞれの特徴を表で整理します。

方法 向いている数 費用の特徴 手間
自分で作る 1個から数個 道具代が先にかかる 大きい
制作会社に注文 1個から数百個 数が多いほど単価が下がる 中くらい
オンデマンド販売 1個ずつ 単価は高めだが在庫が要らない 小さい

自分で作る

家庭用のプリンタとアイロンプリント用の転写紙を使えば、Tシャツやトートバッグに絵柄を付けられます。缶バッジは専用のマシンを買えば自宅で作れますし、ステッカーはシール用紙とカッティングの道具で作れます。道具さえそろえば1個あたりの材料費は小さく抑えられますが、最初に道具代がかかるうえ、仕上がりの品質を安定させるまでに練習が要ります。

自作が向いているのは、同じものを何度も作り続ける場合です。たとえばハンドメイド作家が自分の作品のタグやショップカードを作るなら、道具代はすぐに回収できます。反対に、一度きりの記念品を作るために道具を買うと、制作会社に頼むより高くつくことがほとんどです。

制作会社に注文する

いちばん選択肢が多いのがこの方法です。ネットの制作会社では、商品を選び、デザインのデータを送り、見積もりを確かめて注文する流れが一般的です。数がまとまるほど1個あたりの単価が下がり、品質も安定します。

注意したいのは、店によって「最低注文数」が違うことです。1個から受ける店もあれば、30個や50個からしか受けない店もあります。1個から作れる店でも、1個だけの注文は単価が割高になるのが普通です。

オンデマンドの販売サービスを使う

画像をアップロードすると、そのデザインのグッズが販売ページに並び、注文が入るたびに1点ずつ製作と発送が行われる仕組みです。自分用に1個だけ注文することもできますし、販売用に公開することもできます。在庫も発送作業も持たずに済むのが最大の利点です。

その代わり、1個あたりの価格は制作会社にまとめて頼むより高くなります。大量に配る記念品には向かず、少数を長く売り続ける用途に向いています。

オリジナルグッズの単価が決まる仕組み

安く作るには、価格がどう組み立てられているかを知るのが近道です。オリジナルグッズの価格は、おおむね「本体代+印刷代+版代+送料」で決まります。

本体代は商品と数で変わる

本体代は、無地の商品そのものの値段です。缶バッジ、アクリルキーホルダー、ステッカー、トートバッグのように素材が安い商品は本体代も安く、マグカップやタンブラー、パーカーのように素材が多い商品は高くなります。制作会社の多くは数量ごとに単価の表を用意していて、10個、30個、100個と数が増えるほど1個あたりの本体代が下がります。

ある制作会社は、安く作るための商品選びについて、次のように案内しています。

50円以下、100円以下の商品を多数ラインナップ。小ロット30個からの制作が可能です! また、小ロット1個から印刷サンプルの作成もできます。 出典: オリジナルグッズプレス

同じページでは、表示価格は「印刷なし(本体代のみ)」の価格だと書かれています。表示された単価だけを見て安いと判断せず、印刷代を含めた見積もりで比べることが大切です。

印刷代と版代は印刷方法で変わる

印刷方法ごとの費用の特徴を整理します。

  • シルクスクリーン印刷:色ごとに版を作って刷る方法。版代がかかるので少数だと割高だが、数が多いと1個あたりは安くなる
  • インクジェット印刷:版を作らずに直接印刷する方法。フルカラーでも1個から対応しやすい
  • 転写印刷:シートに印刷したものを熱で貼り付ける方法。細かい絵柄や少数に向く
  • 刺繍:糸で縫い付ける方法。高級感があり長持ちするが、データ作りと加工の費用が高め
  • UV印刷:紫外線で固まるインクで硬い素材に印刷する方法。アクリルや金属のグッズに多い

色の数も価格に効きます。一般に、一色の印刷はフルカラーより安く作れます。版を作る方式では色が1つ増えるたびに版が1枚増えるので、少数の注文ほど色数を絞る効果が大きくなります。

送料は見落としやすい

最後に効いてくるのが送料です。小さな缶バッジを10個だけ頼んでも、送料が本体代と同じくらいかかることがあります。一定額以上の注文で送料が無料になる店も多く、前述の制作会社は税抜3万円以上の注文で送料無料としています。友人と注文をまとめる、必要な物を一度に頼む、といった工夫で送料の割合を下げられます。

個人で安く作るための5つのコツ

単価の仕組みを踏まえると、安く作るためのコツは次の5つに整理できます。

  1. 素材の安い商品から選ぶ:缶バッジ、ステッカー、アクリルキーホルダー、トートバッグは個人の小ロットでも単価を抑えやすい
  2. 必要な数を先に決める:1個と10個では1個あたりの価格が大きく違う。配る相手の数を数えてから見積もる
  3. 色数を絞る:版を作る方式なら一色か二色に絞るだけで費用が下がる
  4. 印刷範囲を小さくする:全面印刷より、ワンポイントの印刷のほうが安い店が多い
  5. 送料込みで比べる:送料無料の条件と、納期による割増の有無を見積もりの段階で確かめる

このほかに、納期にも注意が必要です。急ぎの注文に割増料金を設けている店は少なくありません。イベントの日付が決まっているなら、少なくとも2週間から3週間前には入稿を終えるつもりで動くと、割増を避けやすくなります。

試作を1個だけ作ってから本番の数を頼むのも、結果として安く済む方法です。画面で見た色と、実物に刷られた色は違うことが多く、100個作ってから「思っていた色と違う」と気づくのがいちばん高くつきます。サンプルを1個から作れる店を選んでおくと、この失敗を防げます。

グッズの種類ごとの選び方

同じ予算でも、何を作るかで満足度は大きく変わります。個人が作ることの多いグッズの特徴を整理します。

ステッカーと缶バッジ

もっとも手軽で、配りやすいグッズです。軽くて薄いので送料も抑えられ、イベントの配布品や、販売した商品のおまけにも使えます。缶バッジは直径の大きさで印象が変わるため、デザインの細かさに合わせて大きさを選びます。

アクリルキーホルダーとアクリルスタンド

イラストを活かしたグッズの定番です。絵柄の形に合わせて切り抜くため、データには切り取り線の指定が必要になります。白い下地の印刷(白版)を入れるかどうかで透け方が変わるので、注文画面の指定をよく確かめます。

トートバッグとTシャツ

使う場面が多く、記念品として喜ばれやすいグッズです。布製品は生地の色で印刷の見え方が変わり、濃い色の生地に淡い色を刷るときは白の下地が必要になることがあります。サイズ展開がある衣類は、配る相手のサイズを集めておかないと余りや不足が出ます。

マグカップとタンブラー

単価は高めですが、長く使ってもらえるグッズです。食器洗い機や電子レンジに対応しているかは商品ごとに違うので、使う人に伝える情報として確かめておきます。

ポストカードやカレンダーなどの紙もの

紙のグッズは、布や樹脂のグッズより単価を抑えやすく、イラストや写真をそのまま活かせるのが特徴です。ポストカード、しおり、ミニカレンダー、メモ帳などは、ネットの印刷会社で少部数から頼めます。紙の種類や厚さ、表面の加工(つやのある仕上げか、つやを抑えた仕上げか)で印象と価格が変わるため、迷ったら紙見本を取り寄せて手で触れて選ぶと失敗が少なくなります。封筒に入れて送れる大きさなら、送料を低く抑えられるのも利点です。

どのグッズでも、まず1つ作って実物を見るのがおすすめです。小さく始めて、反応のよかったものを増やしていく順番にすると、売れ残りや配り残しを最小限に抑えられます。

入稿データの作り方でつまずかないために

個人の注文で最も多いやり直しの原因は、データの不備です。制作会社が受け付けるデータの条件は店ごとに違いますが、共通して気をつける点があります。

解像度と大きさ

スマホで描いた小さな画像を大きなグッズに使うと、印刷したときに輪郭がぼやけます。多くの制作会社は、実際の印刷サイズで十分な解像度があるデータを求めています。描き始める前に、作るグッズの印刷範囲の大きさを確かめ、その大きさに合わせてキャンバスを作るのが確実です。

色の扱い

画面の色は光の三原色(RGB)で表示され、印刷はインクの色(CMYK)で再現されます。そのため、画面で鮮やかに見えた蛍光色のような色は、印刷すると少しくすんで見えることがあります。色にこだわるなら、店が指定する色の形式でデータを作るか、サンプルで確かめます。

文字と切り取り線

文字を入れるときは、注文先がフォントを持っていなくても崩れないように、文字を図形に変換(アウトライン化)するよう求められることがあります。アクリルグッズのように形に沿って切るものは、切り取り線を別の層に描く指定が一般的です。紙のグッズでは、仕上がりの線より外まで絵柄を伸ばす「塗り足し」が必要な場合もあります。

データ作りに自信がないときは、多くの制作会社がブラウザ上のデザインツールを用意しています。テンプレートに画像と文字を配置するだけで入稿データができるので、専用のソフトを持っていなくても注文できます。

注文から受け取りまでのステップ

制作会社に注文するときの流れは、どの店でもおおむね同じです。

  1. 商品を選ぶ:作りたいグッズと、色やサイズを決める
  2. 数を決めて見積もる:数量、印刷方法、色数、印刷範囲を入力し、送料込みの金額を確かめる
  3. デザインを入稿する:店の指定に合わせたデータを送るか、デザインツールで作る
  4. 仕上がりの確認を受ける:店から仕上がりの見本画像が届く店では、文字の誤りや位置を確かめる
  5. 支払いと製作:支払いが終わると製作に入る。納期は営業日で数えることが多い
  6. 受け取りと検品:届いたら数と印刷の状態を確かめ、不良があれば早めに連絡する

注意したいのは、納期の数え方です。「最短2営業日」と書かれていても、データの確認が終わった日から数える店や、入金を確かめた日から数える店があります。土日や祝日は営業日に入らないことが多いので、イベントの直前に注文するときは特に余裕を持たせます。

届いたら、すぐに全数を確かめることも大切です。印刷のずれや欠けがあったとき、多くの店は到着から一定の期間内の連絡を条件に対応しています。開封せずに配る日まで置いたままにすると、連絡の期限を過ぎてしまうことがあります。

サークルやイベントで配る分を作るときの段取り

部活やサークル、同窓会、推し活の仲間うちで配るグッズは、自分用とも販売用とも違う難しさがあります。数と好みを複数の人から集める必要があり、お金の受け渡しも発生するからです。安く、もめずに作るための段取りを整理します。

先に予算と締め切りを共有する

最初に決めるのは、1人あたりの負担額の上限と、注文の締め切りです。見積もりを取る前に「1人あたり1,000円まで」のように上限を決めておくと、商品選びで迷いにくくなります。締め切りは、制作会社の納期から逆算し、さらに1週間ほどの余裕を持たせて設定します。数がそろわないまま締め切りを延ばすと、その分だけ納期が詰まり、急ぎの割増が発生することがあります。

数とサイズは一覧で集める

Tシャツのようにサイズがある物は、口頭で聞くと必ず聞き漏れが出ます。共有の表計算シートやフォームを使い、名前、サイズ、数量、支払いの状況を1つの一覧で管理すると、注文の直前に慌てずに済みます。予備として1つか2つ多めに作るかどうかも、この段階で決めておきます。

集金は注文の前に済ませる

立て替えたまま注文すると、受け取ったあとに支払いが滞ることがあります。注文の前に集金を終えるか、少なくとも全員の参加を確定させてから発注するのが安全です。金額は送料と振込手数料を含めて計算し、端数が出たら予備の分に回すなど、扱いを先に伝えておくと不満が出にくくなります。

デザインは代表者が最終確認する

複数の人が案を出すと、どの版が最終なのか分からなくなりがちです。入稿するデータは代表者1人が最終確認し、文字の誤りや日付、名前の綴りを読み合わせてから送ります。完成後の誤字は作り直すしかなく、最も高くつく失敗です。

個人の注文で起きやすい失敗と防ぎ方

初めてグッズを作る人がつまずく場面は、ある程度決まっています。代表的な失敗と、その防ぎ方を整理します。

色が思っていたものと違う

画面と印刷では色の再現の仕組みが違うため、色の差はある程度避けられません。防ぎ方は、サンプルを1個作る、店が公開している色見本を参考にする、色に強いこだわりがある部分は単色に寄せる、の3つです。生地の色が濃い衣類では、絵柄の下に白を刷るかどうかで仕上がりが大きく変わります。

小さな文字がつぶれる

缶バッジやキーホルダーのような小さなグッズに細かい文字を入れると、印刷でつぶれて読めなくなります。実際の大きさで印刷したときに読めるかを、紙に原寸で印刷して確かめるのが手軽な方法です。

入稿を断られる

権利者の許可がない絵柄や、規約で禁じられた内容を含むデータは、制作会社の確認の段階で断られます。断られると、その分だけ日程が遅れます。入稿の前に、使った素材がすべて自分のものか、使用が認められたものかを確かめておきます。

納期に間に合わない

データの修正が何往復か続くと、それだけで数日かかります。特にイベントの前は制作会社の注文も混み合います。イベントの日から逆算して、データの完成、入稿、確認、製作、配送の日程を書き出しておくと、遅れに早く気づけます。

作ったグッズを販売するときの選択肢と手数料

自分用に作ったグッズが好評で、販売を考える人もいます。売り方は、在庫を持たないオンデマンド販売と、自分で作った在庫をハンドメイドのマーケットで売る形の2つに大きく分かれます。手数料は改定されることがあるため、2026年10月時点で各社の公式ページに書かれている内容を整理します。

在庫を持たないオンデマンド販売

SUZURIは、グッズの作成と販売にかかる月額料金や販売手数料はなく、クリエイターは自分の利益を最大5,000円まで自由に設定できると案内しています。グッズが売れると、設定した利益を受け取る仕組みで、利益はマイページから申請すると翌月末に振り込まれます。製作と発送、購入者とのお金のやりとりはサービス側が担うため、個人の住所を購入者に知らせずに販売できます。

この形の注意点は、販売価格が「グッズ本体の価格+自分の利益」になることです。利益を大きく設定すると、そのまま購入者が払う価格が上がります。売れ行きを見ながら利益の額を調整していくのが現実的です。

在庫を持ってハンドメイドのマーケットで売る

まとめて作ったグッズを自分で発送する場合は、minneやCreemaのようなハンドメイドのマーケットが使えます。

  • minne:初期費用と月額費用は0円で、販売手数料は10.659%(税込)。対象には送料とオプション価格も含まれる
  • Creema:出店料と出品料はかからず、作品が売れたときに決済総額の10.67%(税込)の成約手数料がかかる

在庫を持つ形は、1個あたりの製作費を下げられる代わりに、売れ残りの危険と発送の手間を自分で負います。まず少ない数で作って売れ行きを見てから、数を増やす順番が安全です。

どちらを選ぶかの目安

デザインの数が多く、どれが売れるか分からない段階では、オンデマンド販売が向いています。売れるデザインが分かってきたら、そのデザインだけを制作会社でまとめて作り、マーケットで販売すると1個あたりの利益を確保しやすくなります。

ハンドメイドのアクセサリーや雑貨をあわせて販売している人は、作品とグッズを同じショップに並べると、購入者が複数の品を一緒に買ってくれることがあります。ハンドメイド作品の販売全般については、アクセサリー・ハンドメイド販売の副業ガイド|制作代行という選択で、販売先の選び方と制作代行という働き方を紹介しています。

権利の確認:作ってよいデザインと、売ってよいデザイン

オリジナルグッズで最も注意が必要なのが、デザインの権利です。自分で描いた絵や撮った写真を使うなら問題は起きにくいのですが、既存のキャラクター、ロゴ、写真、フォントを使うときは確認が欠かせません。

自分用と販売用で扱いが違う

著作権法には、個人で楽しむための複製を認める規定があります。

著作権の目的となつている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。 出典: e-Gov法令検索 著作権法 第30条

言い換えると、認められているのは「個人や家庭内などの限られた範囲」での使用です。販売や不特定多数への配布は、この範囲に入りません。また、私的使用の範囲でも、制作会社のような第三者に依頼して作ってもらう場合の扱いは、事情によって判断が分かれます。多くの制作会社は、権利者の許可がないキャラクターやロゴの入稿を規約で断っています。

キャラクターと二次創作

アニメやゲームのキャラクターを使ったグッズは、権利者が二次創作のガイドラインを公開している場合があります。ガイドラインには、個人の範囲で認める物、販売を認めない物、頒布できる数の上限などが書かれていることがあり、内容は作品ごとに違います。「ほかの人も売っているから大丈夫」とは判断できません。必ず権利者の公式の案内を読み、販売してよいと書かれていない場合は販売しないのが安全です。

商標とロゴ

ブランドのロゴや商品名は、商標として登録されていることがあります。特許庁は商標を次のように説明しています。

商標とは、事業者が、自己(自社)の取り扱う商品・サービスを他人(他社)のものと区別するために使用するマーク(識別標識)です。 出典: 特許庁 商標制度の概要

有名ブランドのロゴに似せたデザインを販売すると、権利を侵害するおそれがあります。自分のショップ名やロゴを作るときも、登録済みの商標と重なっていないかを、特許庁の情報を検索できるJ-PlatPatで一度確かめておくと安心です。個別のデザインが問題になるかどうかの判断は、事情で変わるため、迷ったら弁理士などの専門家に相談してください。

写真の人物とフォント

人物が写った写真を使うときは、写っている人の了解が必要です。フォントも、無料で配られているものの中に「商用利用は不可」「グッズへの使用は別の許諾が必要」と定めているものがあります。使う前に、配布元の利用規約を読んでおきます。

販売するなら知っておきたい表示と税金のルール

グッズの販売を副業として続けるなら、表示と税金のルールも押さえておきます。

ネットで売るときの表示

インターネットで物を売ることは、特定商取引法でいう通信販売に当たります。通信販売では、販売する人の氏名や住所、連絡先、価格、送料、返品の条件などを広告に表示することが求められています。ハンドメイドのマーケットでは、こうした表示の欄が用意されていることが多いので、空欄のまま販売を始めないようにします。表示の詳しい決まりと、個人が住所の表示をどう扱えるかは、消費者庁の特定商取引法のページで確かめられます。

衣類を売るときの品質表示

Tシャツやトートバッグなど布製品を販売するときは、家庭用品品質表示法にも注意が必要です。消費者庁の繊維製品の一覧表では、シャツなどの衣料品について、繊維の組成、家庭での洗濯の方法、表示者の名前と連絡先を表示する項目として挙げています。無地の商品に元から付いているタグをそのまま活かせる場合もありますが、どこまで自分で表示する必要があるかは扱う品目で変わります。家庭用品品質表示法のページの対象品目の一覧で確かめてください。

副業の所得と確定申告

会社員が副業でグッズを販売した場合、売上から製作費や手数料、送料などの経費を引いた残りが所得になります。国税庁は、給与を1か所から受けている人について、給与所得と退職所得以外の所得の合計額が20万円を超える場合は確定申告が必要だと案内しています(国税庁 No.1900)。

ここで注意したいのは、20万円の基準は所得税の確定申告の話で、住民税には同じ基準がないことです。所得が20万円以下でも、住民税の申告は必要になります。所得の区分が雑所得か事業所得かは、規模や継続性などの事情で変わるため、迷ったら税務署に確認してください。製作費や送料の領収書は、売上の記録と一緒に保存しておくと、申告のときに困りません。

グッズ制作の経験を仕事につなげる道

自分でグッズを作る経験は、販売以外の形でも活かせます。データを作り、色の出方を確かめ、注文の段取りを組む一連の作業は、それ自体がほかの人から頼まれる仕事になるからです。

デザインの受託

グッズに使うイラストやロゴ、バナーの制作は、在宅で受けられる仕事の代表です。印刷の条件を理解したデータを作れる人は、依頼する側にとって手戻りが少なく、頼みやすい存在になります。どんな案件があり、どんな力が求められるかは、サムネイル・バナー・素材制作のお仕事で整理しています。

結婚式のアイテムやスマホケースなど、個人の記念品を作る仕事も同じ流れにあります。ウェディング・スマホグッズなどのお仕事では、依頼の内容と受け方を紹介しています。副業として始める手順は、ウェディングアイテム・スマホグッズ制作の副業で稼ぐ方法が参考になります。

販売ページを作る力

自分のショップを持つようになると、販売ページの作り方にも詳しくなります。商品写真の並べ方や説明文の構成を工夫した経験は、ネットショップのページ制作を受ける仕事にもつながります。HTMLとCSSでページを組む仕事の内容は、LP制作・HTML/CSSコーディングのお仕事で確かめられます。

イラストを描ける人なら、グッズと並行してLINEスタンプを作る道もあります。審査や販売の流れはLINEスタンプ副業で稼ぐ方法|2026年最新の制作・販売戦略にまとめています。

運営の現場から見えるグッズ制作の傾向

在宅ワークとフリーランスの仲介を20年以上続けてきた運営者として見てきた限りでは、グッズ制作を長く続けている人には共通点があります。最初から大量に作らず、少数の試作で反応を確かめ、売れたデザインだけを増やしているという点です。安さを追うより、失敗の額を小さくする順番を守っている人が残っています。

もう1つの傾向は、作る側と頼む側の関係です。グッズのデザインや制作を個人どうしで直接依頼する場合、間に入る手数料が少ないほど、同じ予算で依頼する側は多くを頼め、受ける側の手取りも厚くなります。手数料0%で直接取引できる形は、小さな予算で作りたい個人と、腕を活かしたい作り手の双方にとって続けやすい取引の形です。

個人のオリジナルグッズ制作は、作る数と印刷の方法を見極めれば、少ない予算でも十分に形にできます。まずは1個のサンプルから始め、実物を見て判断する。その小さな一歩が、自分用の記念品にも、副業としての販売にも、デザインの仕事にもつながっていきます。デザインの力を仕事として活かしたい人は、サムネイル・バナー・素材制作のお仕事から、どんな依頼があるかを確かめてみてください。

よくある質問

Q. オリジナルグッズは1個だけでも作れますか?

作れます。版を作らずに直接印刷する方法が広がり、1個から注文を受ける制作会社が増えています。オンデマンドの販売サービスでも、デザインを非公開にして自分用に1点だけ注文できます。ただし1個だけの注文は1個あたりの単価が割高になりやすいので、数個まとめて作るか、送料込みの金額で比べて選ぶと費用を抑えられます。

Q. 個人で安くグッズを作るには何から決めればよいですか?

最初に作る数を決めるのがおすすめです。数によって1個あたりの単価と、向いている印刷方法が変わるからです。次に、缶バッジやステッカーのように素材の安い商品を選び、色数と印刷範囲を絞ります。最後に、送料と納期の割増を含めた見積もりで店を比べると、表示価格だけで選ぶより実際の支払額を抑えられます。

Q. 好きなキャラクターのグッズを自分用に作ってもよいですか?

著作権法は、個人や家庭内などの限られた範囲での複製を認めていますが、販売や配布はその範囲に入りません。また多くの制作会社は、権利者の許可がないキャラクターやロゴの入稿を規約で断っています。作品ごとに権利者が二次創作のガイドラインを出している場合があるので、まず公式の案内を読み、認められている範囲で作るのが安全です。

Q. グッズを販売したら確定申告が必要ですか?

会社員の場合、売上から製作費や手数料などの経費を引いた所得が、給与以外の所得と合わせて20万円を超えると所得税の確定申告が必要です。20万円以下でも住民税の申告は別に必要になります。所得の区分や経費の範囲は事情で変わるため、迷ったら税務署に確認し、領収書と売上の記録は保存しておきましょう。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年1月13日最終更新:2026年10月28日
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