モーショングラフィックス 単価相場|15秒の動画は何円か、安すぎる案件の線引き


この記事のポイント
- ✓モーショングラフィックスの単価相場を尺・複雑さ・用途別に解説
- ✓15秒動画の適正価格の目安と
- ✓安すぎる案件を見分けるポイントを心の負担にならない視点で整理します
「この金額で受けていいのか、それとも安すぎるのか」。モーショングラフィックスの案件を選ぶとき、こういうご相談をよく受けます。大丈夫ですよ。相場を知らないまま案件を選ぶ不安は、誰にでもあるものです。今日は、15秒程度の短尺動画を中心に、モーショングラフィックスの単価相場がどう決まるのか、そしてどのラインを下回ると「安すぎる」と判断していいのかを、できるだけ具体的にお話しします。相場を知ることは、自分の心の余裕を守ることにもつながります。
モーショングラフィックス市場の現状
モーショングラフィックスは、SNS広告、企業のプロモーション動画、製品説明動画、ウェビナーのオープニングなど、さまざまな場面で活用されています。動画コンテンツ全体の需要が拡大する中で、実写撮影を必要としないモーショングラフィックスは、制作コストと納期の両面で発注者にとって扱いやすい選択肢として位置づけられています。
こうした背景から、モーショングラフィックスを外部のフリーランスに発注する企業も増えており、単価の相場感を理解しておくことは、案件選びの安心材料になります。ただし、単価は動画の尺だけでなく、複雑さ、用途、修正回数の条件など、複数の要素の掛け合わせで決まります。まずはこの構造を理解することが、相場を正しく捉える第一歩です。
モーショングラフィックスはアニメーションの複雑さや動画の尺によって異なりますが、相場費用が40万円〜200万円で、1ヶ月〜2ヶ月で制作できます。 出典: mvsk.jp
この金額は、主に企業が制作会社に発注する場合の相場です。フリーランス個人への発注では、制作会社を通す場合よりも金額の幅が広く、案件の規模や依頼内容によって大きく変動します。この違いを理解しておくことが、相場を正しく読み解く上で重要なポイントになります。
単価を決める4つの要素
大丈夫。慌てず、単価を左右する要素を一つずつ整理していきましょう。
尺の長さ
一般的に、動画が長くなるほど制作工数が増え、単価も上がる傾向にあります。ただし、単純に秒数だけで単価が決まるわけではない点には注意が必要です。
一般的に「動画が長いほど費用が高くなる」と思われがちですが、実際には単純に尺だけでは決まりません。15秒のSNS動画であっても、複雑なモーショングラフィックスを使えば制作費用は上がります。一方、3分のインタビュー動画であれば、カメラ1台の固定撮影とシンプルな編集で対応できるため、比較的コストを抑えられます。 出典: freshtown-video.jp
つまり、尺の長さは単価を決める要素の一つに過ぎず、アニメーションの複雑さのほうが、実際の作業工数により大きく影響するということです。
アニメーションの複雑さ
シンプルなテキストアニメーションや図形の動きだけで構成される動画と、キャラクターアニメーションや細かいエフェクトを多用する動画とでは、同じ尺であっても制作工数が大きく異なります。複雑な動きを作るためには、それだけ細かいキーフレームの調整や試行錯誤の時間が必要になり、単価もその分高くなる傾向にあります。
用途と使用媒体
SNS向けの短尺動画と、企業のウェブサイトに掲載する説明動画、あるいは展示会で使用するブランディング動画とでは、求められる完成度や修正の丁寧さの水準が異なります。用途によって発注者側の予算感も変わるため、同じ15秒の動画でも、用途によって適正な単価の幅は変わってきます。
修正回数と対応範囲
契約時に修正回数の上限が定められているか、無制限に近い形になっているかによっても、実質的な単価は大きく変わります。修正対応にかかる時間も制作の一部であるため、修正回数が多い契約であれば、その分を見込んだ単価設定が必要になります。
15秒のモーション動画は何円が相場か
ここからは、15秒程度の短尺モーショングラフィックスに絞って、具体的な単価の目安を見ていきます。
シンプルなテキスト・図形アニメーションの場合
ロゴアニメーションや、テキストと図形のシンプルな組み合わせで構成される15秒程度の動画であれば、フリーランス個人への発注では1万円〜5万円程度が一つの目安になります。この価格帯は、比較的シンプルな演出で、企画から書き出しまでの作業時間が数時間から1日程度で完結する場合の相場です。
インフォグラフィックス調の説明動画の場合
図表やアイコンを使いながら情報を整理して伝えるインフォグラフィックス調の動画は、テキストアニメーションよりも工数が増えるため、15秒程度でも3万円〜10万円程度が目安になります。情報量が多く、複数のカットで構成される場合は、この上限に近づく、あるいはそれ以上になることもあります。
キャラクターアニメーションや複雑な演出を含む場合
キャラクターの動きや、細かいパーティクルエフェクト、3D要素を含む演出になると、制作の難易度が一段上がります。この場合、15秒程度の動画であっても5万円〜20万円程度、場合によってはそれ以上の単価になることも珍しくありません。
一概には言えませんが、シンプルなモーショングラフィックス(40〜80万円台)や量産型のホワイトボードアニメーション(10〜30万円台)は、演者・撮影スタジオが必要な実写動画よりも安くなるケースがあります。一方で、3DCGやフルアニメーションの制作費用は実写を大幅に上回ることがほとんどです。用途・演出方針に応じて比較検討するのが最善です。 出典: cine-mato.com
この金額は主に企業向けの制作会社への発注を想定したものですが、フリーランスへの発注では、企業と制作会社との取引に比べて単価の幅が広く、案件の規模や発注者の予算感によって変動しやすいという傾向があります。
安すぎる案件の線引き
こういうご相談も本当に多いんです。「相場より明らかに安い金額を提示されたけれど、断っていいのか分からない」というものです。結論から言うと、いくつかの明確なラインがあります。
制作時間に見合わない金額
15秒のシンプルなテキストアニメーションであっても、企画・構成、素材準備、アニメーション作業、修正対応、書き出しという一連の工程には、少なくとも数時間の作業時間がかかります。この作業時間に対して、時給換算で最低賃金を大きく下回るような金額が提示されている場合は、安すぎる案件と判断してよいでしょう。
修正回数が無制限で単価が固定されている場合
修正回数の上限が明記されないまま、極端に低い単価が提示されている案件は特に注意が必要です。修正対応にかかる時間は青天井になり得るため、実質的な時給がどんどん下がっていくリスクがあります。
「実績になる」という理由だけで低単価を正当化される場合
「まだ実績が少ないから、この金額で」という提案自体は、駆け出しの段階では一定の合理性があります。ただし、実績を積んだ後も同じ発注者から同じ単価で依頼が続く場合、あるいは実績作りを理由に無償に近い金額を求められる場合は、条件の見直しを申し出るべきタイミングだと考えられます。
単価交渉の進め方
大丈夫です。単価の交渉は、決して図々しいことではありません。適正な報酬を求めることは、フリーランスとして当然の権利です。
まず、自分の作業時間の見積もりを先に立てることをおすすめします。企画・構成に何時間、アニメーション作業に何時間、修正対応に何時間かかりそうかを大まかに見積もり、その合計時間に見合う金額かどうかを判断基準にします。
次に、提示された金額が相場から大きく外れている場合は、感情的にならず、具体的な理由とともに相談することが大切です。「この演出内容であれば、通常はこの程度の工数がかかるため、○円程度でお願いできますでしょうか」といった形で、根拠を示しながら相談すると、発注者側も納得しやすくなります。
もし交渉が難しい場合でも、無理にその案件を受ける必要はありません。相場に見合わない案件を受け続けると、心身の負担が蓄積し、結果的に長く続けられなくなってしまいます。自分の心と時間を守るためにも、無理のない金額での取引を選ぶ姿勢を大切にしてください。
交渉の結果、条件が折り合わなかった場合でも、それは失敗ではありません。むしろ、自分の適正価格を明確にする良い機会になります。一つの案件を断ったからといって、次の機会が失われるわけではありません。長い目で見れば、無理な条件で消耗してしまうよりも、適正な条件の案件を見極めて選んでいくほうが、結果的に安定した収入と心の余裕の両方を得られます。
尺別・用途別の単価早見表
大まかな目安を一覧で確認できるよう、尺と用途の組み合わせによる単価感を整理しておきます。あくまで目安であり、演出の複雑さや発注者によって前後する点はご了承ください。
| 尺の長さ | シンプルな演出 | 標準的な演出 | 複雑な演出 |
|---|---|---|---|
| 15秒程度 | 1万円〜5万円 | 3万円〜10万円 | 5万円〜20万円 |
| 30秒程度 | 3万円〜8万円 | 5万円〜15万円 | 10万円〜30万円 |
| 60秒程度 | 5万円〜15万円 | 10万円〜25万円 | 20万円〜50万円 |
この表からもわかるように、尺が倍になったからといって単価が単純に倍になるわけではありません。演出の複雑さのほうが、単価に与える影響としてはより大きい要素であることが読み取れます。
使用媒体によって単価が変わる理由
同じ15秒の動画であっても、使用される媒体によって求められる完成度の水準が異なります。
SNS広告向けの動画
SNSのタイムラインで数秒のうちに目を引く必要があるSNS広告向けの動画は、インパクトを重視した演出が求められる一方、企業のウェブサイトに掲載する動画ほどの高い完成度は求められないことも多く、比較的低めの単価帯で発注されることが少なくありません。
企業ウェブサイト・ブランディング動画
企業のトップページやサービス紹介ページに掲載する動画は、ブランドイメージを直接左右するため、細部の作り込みや修正対応の丁寧さが求められる傾向にあります。この用途では、SNS広告向けよりも高めの単価が設定されることが一般的です。
展示会・イベント向けの大型スクリーン用動画
展示会やイベント会場の大型スクリーンで使用される動画は、解像度や画質の要求水準が高く、細部の粗が目立ちやすいという特性があります。この用途では、通常よりも作り込みに時間がかかる分、単価も高めに設定される傾向が見られます。
制作工程別に見る作業時間の目安
単価の妥当性を判断するためには、各工程にどの程度の時間がかかるかを把握しておくことが役立ちます。
企画・構成の工程
15秒程度の動画であれば、企画・構成の検討には1時間から3時間程度かかることが一般的です。発注者からの要望が明確であれば短縮できますが、要望が曖昧な場合は、方向性のすり合わせに時間がかかることもあります。
素材準備の工程
イラストやアイコン、フォントなどの素材を準備する工程には、既存の素材を活用できる場合で1時間程度、オリジナルの素材を新規に作成する場合は数時間から半日程度かかることがあります。
アニメーション作業の工程
実際にキーフレームを打ち込み、動きをつけていく工程が、モーショングラフィックス制作の中核です。15秒程度のシンプルな動画であれば3時間から6時間、複雑な演出を含む場合は1日から数日かかることも珍しくありません。
修正・書き出しの工程
修正対応にかかる時間は、修正内容の大小によって大きく変わります。軽微な修正であれば30分から1時間程度で済みますが、演出の方向性そのものを変更するような大幅な修正になると、アニメーション作業を一部やり直す必要があり、数時間かかることもあります。
これらの工程を合計すると、シンプルな15秒動画であっても、企画から納品まで合計で5時間から10時間程度の作業時間がかかることが一般的です。この作業時間を踏まえて単価を見積もると、時給換算での妥当性を判断しやすくなります。
案件の探し方と単価の見極め方
案件を探す段階から、単価の妥当性を見極める習慣をつけておくと、後々の交渉がスムーズになります。アニメーション・モーショングラフィックスのお仕事のような情報源で、実際にどのような案件がどの程度の単価で募集されているかを確認しておくと、相場感を養う助けになります。
また、モーショングラフィックス単体だけでなく、AIツールを活用した効率化や、マーケティング視点を持つことで、単価の交渉材料を増やせる場合もあります。AI・マーケティング・セキュリティのお仕事のように、隣接するスキルの需要を知っておくことも、単価を高める一つの視点になります。
さらに、他の専門職の単価相場と比較することで、モーショングラフィックスの相場が全体的にどの水準にあるかを客観的に把握できます。SaaS開発 案件の単価相場と成功の秘訣!2026年最新ガイドや、PM 副業ガイド!単価相場と未経験からの始め方・案件獲得のコツ、UI/UX 案件の獲得術!単価相場と高収入デザイナーになる全ステップといった記事を見比べることで、専門性やスキルレベルによって単価がどう変化するかの感覚がつかみやすくなります。
経験年数によって単価はどう変化するか
単価は経験年数によっても変化していきます。
未経験〜駆け出しの時期
実績がまだ少ない段階では、相場のやや下限に近い単価から始まることが一般的です。ただし、この段階の単価は永続的なものではなく、ポートフォリオを充実させながら段階的に引き上げていく前提で捉えるべきです。あまりにも極端に安い金額から始めてしまうと、後から単価を引き上げる交渉がしづらくなることもあるため、最初の単価設定にも慎重さが必要です。最初の単価は、あくまで「これから上げていく前提のスタートライン」として捉え、下限ぎりぎりを狙うのではなく、相場の範囲内で無理のない金額を選ぶことをおすすめします。
実績を積んだ中堅の時期
複数の案件をこなし、特定のテイストや業界に強みを持てるようになると、相場の中間からやや上のレンジで安定して受注できるようになる傾向があります。この時期は、単価交渉の材料として、過去の実績や継続発注の実例を提示できるようになるため、交渉の説得力も増していきます。
専門性やブランド力を確立した時期
特定のジャンルで高い専門性を持つ、あるいは指名で依頼が来るようになった段階では、相場の上限を超える単価での取引も可能になってきます。この段階まで来ると、単価は市場相場よりも、個人のブランド力や過去の実績によって決まる比重が大きくなります。どの段階にいるとしても、自分の現在地を正確に把握し、無理のない範囲で少しずつ単価を引き上げていく姿勢が、長く安定して働き続けるための基本になります。
相場を下回っていても検討の余地がある案件
すべての低単価案件を一律に断るべきというわけではありません。相場より低くても、検討の余地がある場合もあります。
一つは、継続発注が明確に約束されている場合です。単発では相場より低い単価であっても、月に複数本の継続発注が見込める場合、トータルでの収入や作業の安定性を考慮すると、合理的な選択になることがあります。ただし、この場合も「継続発注」の条件を口約束だけで終わらせず、可能な限り書面やメールで確認しておくことをおすすめします。
もう一つは、自分にとって挑戦したい新しいジャンルやテイストの案件である場合です。単価だけを基準にするのではなく、スキルの幅を広げるための投資として、あえて相場よりやや低い単価の案件を選ぶという判断もあり得ます。ただし、この場合も無償に近い金額まで下げてしまうと、長期的には自分の首を絞めることになりかねないため、線引きは慎重に行う必要があります。挑戦のための単価妥協は、あくまで一時的なものと位置づけ、次の案件からは相場に見合った条件に戻すという意識を持っておくことが大切です。
費用を抑えたい発注者側の事情も知っておく
単価相場を理解する上で、発注者側がなぜコストを抑えようとするのか、その事情を知っておくことも役立ちます。特に中小企業やスタートアップでは、動画制作にかけられる予算が限られていることが多く、複数の候補から相見積もりを取って比較検討するのが一般的です。
動画制作の費用を決める要素として、尺の長さ、演出の複雑さ、修正回数、納期の短さなどが挙げられます。特に短納期での対応を求められる場合、通常よりも高い単価が設定される傾向があります。
こうした発注者側の事情を理解した上で交渉に臨むと、単に「安いから断る」「高いから受ける」という単純な判断ではなく、条件全体を見渡した上での適正な判断がしやすくなります。特に、通常よりも短い納期を求められる案件では、その分の単価上乗せを交渉する余地があることも覚えておくとよいでしょう。
また、発注者が予算の上限を先に提示してくる場合もあります。その際は、提示された予算内でどこまでの演出が実現できるかを、こちらから逆提案する形で対応するのも一つの方法です。例えば「この予算であれば、演出の複雑さを抑えたシンプルなバージョンでの対応になります」と伝えることで、発注者側の予算感を尊重しつつ、自分の作業量にも見合った条件で合意しやすくなります。一方的に予算に合わせて質を落とすのではなく、条件を明確にした上で調整するという姿勢が、双方にとって納得感のある取引につながります。
運営者の視点から見える単価の傾向
20年この市場を見てきた立場から言えば、単価が安定して上がっていく人ほど、目先の案件単価だけでなく、発注者との関係性の構築に時間をかけている傾向があります。一度きりの取引で最大限の単価を引き出そうとするよりも、適正な単価で継続的な関係を築くほうが、結果的に長期的な収入の安定につながっているケースが多く見られます。
長く続けている人ほど、単発の作業をこなすことだけに集中するのではなく、「この人になら安心して任せられる」という信頼づくりに時間を使っています。この信頼関係が築かれると、次の案件では単価交渉がしやすくなったり、継続発注につながったりする好循環が生まれやすくなります。
逆に、単価だけを追いかけて発注者を次々に変えていくスタイルの人ほど、毎回ゼロから信頼関係を築き直す必要があり、結果的に交渉力を発揮しにくい状況に陥りがちです。目先の単価だけでなく、中長期的な関係性まで見据えた案件選びをする視点が、モーショングラフィックスのような専門性の高い分野では特に有効に働きます。
また、額面の単価だけでなく、実質的な手取りの厚さも重要な視点です。仲介手数料が発生しない直接取引の仕組みであれば、同じ発注予算でも受け手に渡る報酬はより厚くなります。手数料0%で直接やり取りができる環境は、双方にとって合理的な取引構造であり、発注者にとっては同じ予算でより多くを依頼でき、受注者にとっては同じ作業でより多くの手取りを得られるという、双方が得をする関係性を作りやすいと感じています。
仲介手数料が一般的に16.5%から20%程度発生するクラウドソーシング型のサービスと比較すると、この差は決して小さくありません。年間を通じて複数の案件を受ける場合、手数料の有無が積み重なって、実質的な年間収入に大きな差を生むこともあります。単価だけでなく、取引の仕組み全体を見比べる視点を持つことが、長期的な収入の最適化につながります。
まとめに代えて:相場を知ることは自分を守ること
モーショングラフィックスの単価相場は、尺の長さだけでなく、アニメーションの複雑さ、用途、修正回数の条件といった複数の要素の掛け合わせで決まります。15秒程度のシンプルな動画であれば数万円、複雑な演出を含む場合はそれ以上と、幅は決して狭くありません。だからこそ、相場の目安を知っておくことが、安すぎる案件に飲み込まれないための最大の防御になります。
相場を知ることは、単にお金の話にとどまりません。適正な報酬で働けているという安心感は、心の余裕にも直結します。あなたは一人で相場を判断する必要はありません。今回お伝えした目安を参考にしながら、自分のペースで、無理のない案件選びを続けていってください。それが、モーショングラフィックスという仕事を長く続けていくための、何よりの土台になります。
私がこれまで多くのフリーランスの方の相談を受けてきた中で感じるのは、単価の悩みは金銭面だけの問題ではなく、精神的な疲弊にも直結しやすいということです。安すぎる単価で受注を続けていると、「自分の仕事には価値がないのではないか」という自己否定的な気持ちにつながってしまうことがあります。逆に、適正な単価で働けているという実感は、仕事へのモチベーションや、より良い成果物を作ろうという意欲にもつながります。
だからこそ、単価の相場を知ることは、単なる金銭交渉のテクニックではなく、自分の心を守るための知識だと私は考えています。今回ご紹介した相場の目安や作業時間の見積もり方を、ぜひ日々の案件選びの中で活用してみてください。焦らず、一つ一つの案件を丁寧に見極めていくことが、長く安心してこの仕事を続けていくための、確かな一歩になります。
よくある質問
Q. 15秒のモーショングラフィックス動画の相場はいくらですか?
シンプルなテキスト・図形アニメーションで1万円から5万円程度、インフォグラフィックス調で3万円から10万円程度、キャラクターアニメーションなど複雑な演出を含む場合は5万円から20万円程度が目安です。
Q. 単価は尺の長さだけで決まりますか?
決まりません。尺の長さに加えて、アニメーションの複雑さ、用途や使用媒体、修正回数の条件などが組み合わさって単価が決まります。同じ15秒でも演出の複雑さで金額は大きく変わります。
Q. 相場より安い金額を提示された場合、どう対応すればいいですか?
まず自分の作業時間を見積もり、時給換算で妥当かを確認してください。相場から大きく外れている場合は、根拠を示しながら金額の相談をすることをおすすめします。無理に受ける必要はありません。
Q. 単価交渉は失礼にあたりませんか?
失礼にはあたりません。作業時間や工数の根拠を示しながら相談することは、フリーランスとして当然の権利です。誠実な発注者であれば、具体的な根拠に基づく相談には丁寧に応じてくれます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
中西 直美@SOHO編集部
産業カウンセラー・キャリアコンサルタント
大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。
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