MOSのオンライン相談の仕事

長谷川 奈津
長谷川 奈津
MOSのオンライン相談の仕事

この記事のポイント

  • MOS オンライン相談 副業を考える人向けに
  • Excelやパソコンの困りごとにオンラインで答える仕事の形を整理しました
  • 使われているプラットフォーム

MOSを持っていて、人に教えるのは苦ではなくて、まとまった納品物を抱えるより短時間の相談に答える形のほうが合っている。そういう人がたどり着くのが、オンライン相談という働き方です。作業を代行するのではなく、困っている人の画面を一緒に見て解決する。30分60分という単位で完結するので、在宅の副業としては予定を組みやすい部類に入ります。

ただ、この仕事には作業代行にはない注意点があります。相談は範囲が広がりやすく、Excelの操作の話から始まったのに、気づけば税金の計算方法や労務の処理の話になっていることがある。これ、知らない人が本当に多いんです。そこには他の資格が持つ独占業務の線引きがあって、うっかり踏み越えると法律の問題になります。この記事では、オンライン相談の仕事の形と値付けの実際を整理したうえで、答えてよい範囲と、確認が必要になる範囲を分けて説明します。

オンライン相談という仕事が成立している背景

パソコンの操作で困る人は昔からいましたが、その人たちが相談する先は長らく職場の詳しい同僚か、家族の中の詳しい人でした。それが外部に出るようになったのは、働く場所が分散したからです。

在宅勤務が定着したことで、隣の席の人に画面を見せて聞くという行動が取れなくなりました。社内のヘルプデスクは業務システムの管理はしても、個人の作業効率までは面倒を見ません。結果として、Excelの関数が思った通りに動かない、書式が崩れる、資料の見栄えが整わないといった困りごとが、個人が自力で解決するしかない問題として残りました。

そこに、個人が個人にスキルを売るプラットフォームが噛み合いました。ココナラ、ストアカ、タイムチケット、MENTAといったサービスでは、Officeの操作相談が一定の分量で取引されています。相談は30分単位が主流で、価格帯は2,000円から8,000円あたりに集中しています。ビデオ通話と画面共有ができれば設備投資はほぼ不要で、始める障壁が低いことも普及した理由です。

企業の側でも、資格を持つ人材を在宅で確保したいという需要は出ています。求人サイトに掲載されている条件を見ると、資格の位置づけが分かります。

【経験・資格】「最終学歴」高校卒業以上「募集職種の経験有無」未経験OK「その他必要な経験・資格など」MOS資格者歓迎...給与・報酬在宅勤務:時給 1,500円出社勤務:時給 1,600円 出典: 求人ボックス

つまり、雇用の形で在宅の事務職として入ると時給での評価になります。一方、相談として同じ時間を売ると、時給換算では4,000円から1万6,000円の帯になります。同じ知識でも、売り方によって価格が変わるということです。ここがオンライン相談を選ぶ実利的な理由になっています。

どんな相談が来るのか

実際に取引されている相談の中身は、大きく四つに分かれます。

ひとつめが、目の前の不具合を直す相談です。関数がエラーを返す、印刷すると1ページに収まらない、日付が数値として表示される、といったもの。相談時間は15分から30分で終わることが多く、回答者にとっては最も答えやすい種類です。相手の画面を見れば原因がすぐ分かるので、準備が要りません。

ふたつめが、やりたいことを実現する方法を教える相談です。この集計をこういう形で出したい、この一覧からこの表を作りたい。答えは一つではなく、相手のスキルに合わせて手段を選ぶ必要があります。ピボットテーブルで済むのか、関数で組むべきか、そもそもデータの持ち方から直すべきか。この判断ができるかどうかで、相談者の満足度が変わります。

みっつめが、作った仕組みのレビューです。自分で組んだ集計表を見てもらって、危ない箇所を指摘してほしいという依頼。数式が値で上書きされている、参照範囲が固定されていない、シートを追加すると壊れる、といった問題を洗い出します。これは相談というより点検に近く、単価が上げやすい種類です。

よっつめが、学習の相談です。何をどの順で覚えればよいか、業務でどこまで使えれば足りるか。継続的な関わりになりやすく、月額での契約に発展することがあります。

Excel以外の相談がどれくらいあるか

相談の需要はExcelに集中していますが、それだけではありません。分野ごとに、相談者の質と単価の傾向が違います。

PowerPointの相談は、件数ではExcelに及ばないものの、単価が上がりやすい傾向があります。理由は、相談者が抱えている問題が操作ではなく見せ方だからです。スライドマスターの直し方を聞かれているようで、実際には「この資料が通らない」という困りごとを持っている。図の揃え方や配色の整理といった話に、構成の助言が乗るぶん、時間あたりの価値が高くなります。出題範囲と実務の対応関係はMOS PowerPoint(Microsoft Office Specialist)の資格ガイドに整理されており、相談として引き受けられる範囲を組み立てるときの土台になります。

Wordの相談は、長文の書類を扱う人から来ます。目次が更新されない、ページ番号が途中でずれる、図表番号が飛ぶ。原因はほぼスタイルとセクションの設定で、原因さえ分かれば20分で解決します。ただし相談者は原因の見当が付いていないので、症状の説明が長くなりがちです。ヒアリングで画面を先に見せてもらう段取りにしておくと、時間が無駄になりません。

文章そのものについての相談を受けることもあります。ただし、書式の相談と文章の質の相談は別の技能です。文章の構成や表現に踏み込むなら、その領域の単価感を知っておく必要があります。著述家,記者,編集者の年収・単価相場のデータを見ると、書く仕事の値付けが操作の相談とは別の基準で成り立っていることが分かります。安易に引き受けると、範囲だけ広がって単価が上がらない状態になります。

値付けをどう組むか

オンライン相談の値付けで最初に決めるのは、時間で売るか、解決で売るかです。

時間で売る形は、30分いくらという明快さがあり、相談者にとって予算が読めます。始めるときはこちらが無難です。ただし、慣れて答えが速くなるほど1件あたりの収入が下がるという構造を抱えます。30分枠の相談を10分で解決してしまうと、残りの時間を雑談で埋めることになります。

解決で売る形は、この困りごとを解消するまでいくら、という設定です。単価は上げやすいものの、範囲の線引きを最初にしておかないと際限がなくなります。相談を受ける前に、扱う対象のファイルは1つまで、追加の質問は当日中のチャットで3往復まで、といった条件を書いておくのが実務的です。

継続で売る形もあります。月に2回まで相談に応じて月額いくら、という契約。相談者が小規模な事業者の場合、この形が最も定着します。毎回集客する必要がなくなるので、副業として時間を読みやすくなるという利点があります。

なお、こうした相談や助言を含む仕事全般の受け方については、キャリア・副業・人生相談のお仕事のガイドに、相談型の案件がどう募集され、どう値付けされているかが整理されています。作業の代行とは異なる契約の作り方を確認しておくと、条件面で不利にならずに済みます。

答えてよい範囲と、確認が必要になる範囲

ここからが本題です。Officeの操作相談は、内容が広がると他の法律が定める領域に入ることがあります。順に見ていきます。

税務の計算方法に踏み込むとき

「この消費税の計算式で合っていますか」「この経費はどの科目で入れればいいですか」という質問は、Excelの相談の中でよく出ます。表を作る話と、税の取り扱いを判断する話は別です。

税理士法は、税理士でない者が税務代理、税務書類の作成、税務相談を業として行うことを制限しています。ここでいう税務相談には、税額の計算や税法の適用について具体的に答える行為が含まれると解されています。つまり、SUMIFSの書き方を教えるのは操作の話ですが、「この取引は課税対象かどうか」を判断して答えるのは別の領域に入る可能性があります。

実務上の線引きとしては、相手が示した計算ルールをExcelの式に落とす作業に留めるのが安全です。ルールそのものの正しさを問われたら、税理士に確認してもらうよう案内する。この一言を挟むだけで、立場がはっきりします。※税額に直接かかわる判断が必要なケースでは、必ず税理士への相談を勧めてください。

労務や社会保険の処理に踏み込むとき

勤怠の集計表や給与計算のシートを扱っていると、残業時間の計算方法や社会保険料の控除について聞かれることがあります。社会保険労務士法は、労働社会保険に関する法令に基づく申請書等の作成や提出代行、労務管理に関する相談指導を、社会保険労務士でない者が業として行うことを制限しています。

集計表の関数を組むこと自体は操作の範囲ですが、「この計算方法で労働基準法上問題ないか」という問いに答えるのは、専門家の領域です。法定の割増率や労働時間の考え方は、厚生労働省が公開している解説で確認できますが、個別のケースへの当てはめは社会保険労務士に確認するよう伝えるのが適切です。

契約書や権利関係に踏み込むとき

Wordで契約書のひな型を整えている最中に、条項の意味や有効性を聞かれることがあります。弁護士法は、報酬を得る目的で法律事務を取り扱うことを弁護士でない者に禁じています。条文の体裁を整えるのと、条項の効力について助言するのは別物です。ここも、書式の話に限定して、内容の判断は弁護士に確認してもらう形にしてください。

資格の名称をどう書くか

MOSはマイクロソフトの認定資格で、この資格がなければできない業務というものはありません。裏を返すと、資格を根拠に業務範囲を主張することもできない。プロフィールに書くときは、認定を受けている科目とレベルを正確に書けば十分です。「MOS取得者だから公的に認められた指導者」といった書き方は、実態と合いません。

資格が実務のどの範囲をカバーしているかは、MOS Excel(Microsoft Office Specialist)の資格ガイドに出題範囲と実務での使いどころが整理してあります。相談の受付範囲を書くときは、この範囲をそのまま自分の対応可能範囲として提示すると、相手にも伝わりやすくなります。

相談の進め方には型がある

同じ30分でも、進め方を決めている人と、その場の流れで話す人とでは、相談者の満足度がはっきり分かれます。取引の続いている人がやっている進め方を分解すると、三つの段階に整理できます。

最初が事前のヒアリングです。申し込みを受けた時点で、困っている内容、使っているソフトの種類とバージョン、どこまで自分で試したかを短い質問で聞いておく。これを省くと、相談時間の前半が状況把握で消えます。質問は3問程度に絞るのがコツで、多すぎると相手が答えるのをやめてしまいます。

次が相談本体です。前半で相手の画面を見て原因を特定し、後半で相手自身に操作してもらう。ここで、こちらが操作を代行して見せるだけにすると、相手は終わったあとに再現できません。手を動かすのは相手、指示を出すのがこちら、という配分にすると定着します。

最後が事後の要点まとめです。伝えた内容を箇条書きで送る。相談中はメモを取る余裕がないので、これがあるだけで評価が変わります。手間としては5分から10分ですが、次の依頼につながる確率が明確に上がる工程です。

環境の準備で見落とされやすい点

オンライン相談は設備投資がほとんど要りませんが、環境の差が原因で相談が成立しないことがあります。

もっとも多いのが、ソフトのバージョン違いです。サブスクリプション型のMicrosoft 365と、買い切りのOfficeでは、使える関数が違います。XLOOKUPやTEXTSPLITといった新しい関数は買い切りの古い版では使えません。相手が使えない関数を前提に説明すると、その場では動かず、相談が空振りになります。ヒアリングでバージョンを確認しておくべき理由がここにあります。

次が、画面共有の可否です。企業に勤めている相談者の場合、会社の端末では外部の会議ツールが使えないことがあります。この場合は個人の端末に同じデータを持ち込めるかという話になり、機密情報の持ち出しという別の問題が出てきます。相手の職場のルールに触れる領域なので、こちらから持ち出しを促す発言はしないほうがよいです。

三つめが、音声と回線です。相談は言葉で説明する仕事なので、音が途切れると価値が大きく落ちます。有線の接続と、外付けのマイクを用意するだけで印象が変わります。数千円の投資で、相談の質が安定します。

申し込みを取るためのプロフィールの書き方

相談型の仕事は、応募して選ばれるのではなく、書いておいて選ばれる形です。だからプロフィールの書き方が受注量を直接左右します。

書くべきは、対応できる困りごとの具体例です。「Excelの相談に乗ります」では、読んだ人が自分の悩みに当てはまるか分かりません。「毎月の売上集計を作るのに3時間かかっている状態を、関数とピボットで20分に縮めるところまで一緒にやります」と書けば、同じ状況の人が反応します。

もうひとつ書くべきなのが、対応しない範囲です。税務や労務の判断はしないこと、業務データを預からないこと、成果を保証するものではないこと。制限を書くと敬遠されると思われがちですが、実際には範囲がはっきりしているほうが申し込みやすくなります。書いていないと、申し込む側が「聞いてよいのか分からない」まま離れていきます。

実績がゼロの段階では、価格を下げるより、対象を狭めるほうが効きます。「Excelの相談」ではなく「勤怠集計表の作り直し相談」と絞る。競合が多い場所で価格勝負をすると、そのまま安い相場に固定されます。

会社員が副業として受ける場合の確認事項

会社に勤めながらオンライン相談を始める場合、先に確認しておく点が三つあります。

ひとつめが就業規則です。副業を許可制にしている企業が多く、無断で始めると処分の対象になり得ます。相談業は競業に当たりにくい内容ですが、勤務先と同業の企業の担当者を相手にするのは避けるべきです。業務で知った情報を助言に使えば、秘密保持の違反になります。

ふたつめが確定申告です。給与所得者で、給与以外の所得が年間20万円を超える場合には確定申告が必要になります。所得は売上から経費を引いた額で判定するため、通信費や機材費を経費に計上した結果、下回ることもあります。細かい要件は国税庁の案内で確認してください。

みっつめが、相談中に知った相手の情報の扱いです。画面越しに顧客名簿や取引先の一覧が映ることは珍しくありません。見えたものを口外しないのは当然として、スクリーンショットを撮らない、録画しないという運用を決めておくべきです。相手から録画を求められた場合も、記録が残ること自体のリスクを伝えたうえで判断してもらってください。

相談を受けるときの実務的な備え

準備の面で押さえておくと事故が減る点を挙げます。

まず、相手のファイルを預かるかどうかを決めておくことです。画面共有だけで完結させるなら、こちらにデータは残りません。ファイルを受け取って直して返す形にすると、その時点で相手の業務データを預かることになり、取り扱いの責任が発生します。個人情報が含まれる可能性があるなら、預からない運用のほうが安全です。

次に、記録の残し方です。相談中に伝えた内容を、終わったあとに短い文章でまとめて送る。これは相手の満足度を上げる効果もありますが、それ以上に、何をどこまで答えたかの記録になります。あとで「ああ言われた通りにやったのに」という食い違いが起きたとき、記録があるかどうかで話が変わります。

三つめに、答えられないときの返し方を決めておくことです。分からないことを分からないと言うのは、この仕事では信用を落としません。落とすのは、曖昧なまま答えて相手が実行し、あとで問題になることです。持ち帰って調べて後日回答する形を最初から許容してもらう取り決めにしておけば、無理に即答する必要がなくなります。

四つめに、報酬の受け取り方です。プラットフォーム経由なら決済は自動ですが、その代わり手数料が引かれます。相談が定着して継続契約になったあと、どこで取引を続けるかは考えどころです。仲介の手数料は10%から22%程度が一般的で、月額2万円の継続契約なら年間で2万4,000円から5万2,800円が差し引かれる計算になります。

トラブルとして持ち込まれやすい形

相談型の仕事で実際に揉めやすいのは、成果の定義が曖昧なケースです。

よくあるのが、相談者が「解決しなかった」と主張して返金を求める形。相談の性質上、こちらが正しく答えても、相手の環境やデータの都合で期待した結果にならないことがあります。これを防ぐには、相談の申し込み時点で「解決を保証するものではなく、時間内の助言を提供する」という位置づけを明示しておくことです。役務の内容を曖昧にしたまま金銭を受け取ると、あとで争いになったときに不利になります。

もうひとつが、範囲外の作業を無償で求められる形。相談として受けたはずが、途中から「ついでにこれも直しておいて」と作業を渡される。断りにくくて引き受けると、次から同じことが起きます。相談と作業は別の契約であることを、最初の案内文に書いておくのが確実です。

2024年に施行されたフリーランス保護の枠組みでは、発注者が業務内容や報酬額を書面や電子メール等で明示する義務があり、報酬の支払期日にも制限が設けられました。個人が事業者から仕事を受けるときは、この明示があるかどうかが最初の確認点になります。制度の詳細は公正取引委員会厚生労働省の案内で確認してください。法律は、条件を曖昧にされたときの側に立ってくれます。

運営者として見てきた、相談が続く人の共通点

この市場を20年見てきた立場から言うと、相談型の仕事で長く続く人は、答えの正確さより「次に困らない形」を渡しています。

その場の不具合を直して終わりにせず、なぜそうなったかと、同じことが起きないようにする方法を一緒に置いていく。相談者からすると、同じ問題で二度は呼ばなくて済む。一見すると仕事を減らしているようですが、実際には別の相談で戻ってきて、さらに人を紹介してきます。逆に、毎回同じ質問で呼ばれている関係は、相手に依存されているように見えて、じつは信頼が積み上がっていません。

もうひとつ、手取りの話をしておきます。相談は1件あたりの金額が小さいので、手数料の影響が体感しにくい。ただ、継続して月に10件受けるようになると、引かれる分が月1万円前後になります。中間に何も挟まらない直接のやり取りなら、依頼する側は同じ予算でもう1回相談でき、受ける側は手取りが厚くなる。手数料0%の形が相談型と相性がよいのは、この双方が得をする構造が小口の取引ほど効くからです。運営者として見てきた限りでは、実績を作る段階はプラットフォームを使い、関係ができた相手とは直接に移すという二段構えを取っている人が、最も無理なく続いています。

相談から広がる仕事の形

Officeの相談を入り口にすると、隣の領域に自然に広がります。

ひとつは、業務そのものの見直しです。表の作り方を相談されているうちに、そもそもの手順に無駄があると分かる。この改善提案は相談より単価が高く、相手にとっても効果が大きい。もうひとつは、生成AIを絡めた作業の効率化です。文章の下書きやデータの整理をAIに任せ、人が精度を担保するという分担が広がっており、Officeの操作に慣れている人がそのまま入れる領域になっています。この方向の仕事の輪郭はAI・マーケティング・セキュリティのお仕事のガイドで確認できます。

三つめは、仕組みを作って渡す方向です。相談で見つけた課題を、マクロや自動化ツールとして納品する形。この領域まで来ると値付けは開発の相場に近づきます。実際の単価帯はソフトウェア作成者の年収・単価相場のデータで確認できますが、同じ知識でも相談として売るか仕組みとして売るかで、金額の桁が変わることが読み取れます。

四つめは、同じ相談を繰り返し受けるようになったときに、答えを教材の形にまとめる方向です。手順書や短い動画にしておけば、相談の前に読んでもらうことで本題に早く入れます。相談者にとっても、聞く前に自分で試せる材料があるほうが親切です。教材そのものを有料で配る形にすると、時間を売らずに収入が積み上がる部分が生まれます。ただし、これは相談の代わりにはなりません。教材で解決できる人は最初から相談に来ないからです。両方を持っておいて、教材で足りない部分を相談で埋める構成が現実的です。

五つめは、相談を受けた相手の業務そのものを継続して支える形です。月に数回の相談枠を持ちつつ、必要なときに集計表の修正も引き受ける。相談と作業を混ぜるとトラブルの元になると先に書きましたが、それは範囲を決めていない場合の話です。相談枠と作業枠を別の料金で明示しておけば、混ざりません。むしろ、相手の業務を理解している人が作業も引き受けるほうが、説明の手間が省けて双方の効率が上がります。

相談を売るときに一番効くのは、対応できる範囲と、対応できない範囲を先に書いておくことです。できることだけを並べたプロフィールより、線引きが明確なほうが選ばれます。範囲を絞ると仕事が減ると思われがちですが、実際には逆で、自分の困りごとが該当するかどうかが読み手に分かるので、申し込みが増えます。

よくある質問

Q. MOSのオンライン相談はどのくらいの価格が相場ですか?

30分単位の相談で2,000円から8,000円あたりに集中しています。時給換算では4,000円から1万6,000円の帯になり、在宅の事務職として時給で働く場合より高く出ます。ただし相談は毎日入るものではないため、稼働の安定性は雇用型より低くなります。

Q. Excelの相談中に税金や労務の質問をされたら答えてよいですか?

表の作り方や関数の組み方は操作の範囲ですが、税額の判断や労務上の適否を答えるのは税理士法や社会保険労務士法が定める領域に入る可能性があります。相手が示した計算ルールを式に落とす作業に留め、ルールの正しさは専門家に確認してもらうよう案内してください。

Q. 相談者のファイルは預かったほうがいいですか?

画面共有だけで完結させる運用のほうが安全です。ファイルを預かると相手の業務データや個人情報を扱うことになり、保管と削除の責任が発生します。預かる必要がある場合は、納品後に削除する取り決めを最初に交わしておいてください。

Q. 「解決しなかった」と返金を求められたらどうなりますか?

申し込み時点で、解決の保証ではなく時間内の助言を提供する役務であることを明示しておくのが基本です。相談は相手の環境やデータの状態に左右されるため、成果を約束する書き方は避けるべきです。あわせて、相談後に伝えた内容を短い文章で送っておくと記録になります。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年4月25日最終更新:2026年9月1日
長谷川 奈津

この記事を書いた人

長谷川 奈津@SOHO編集部

行政書士・元企業法務

企業法務で数多くのフリーランス契約を扱った経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。

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