助産師の最初の1件の取り方

長谷川 奈津
長谷川 奈津
助産師の最初の1件の取り方

この記事のポイント

  • 助産師 副業 案件 取り方を
  • 最初の1件に絞って解説します
  • 実績ゼロの状態で何を用意し

助産師 副業 案件 取り方と検索して、いくつかのサイトを見比べてみたものの、結局どこから手をつければいいのか分からない。この状態で止まっている方が、とても多いのです。手順を書いた記事はたくさんあるのですが、たいてい「登録する」「応募する」の間に大きな段差があります。何を書けば選ばれるのかが、書かれていないからです。

結論から書きます。最初の1件が取れない理由は、経験が足りないからではありません。相手が判断できる材料を渡していないからです。これ、知らない人が本当に多いんです。発注する側は、応募者の人柄を見ているのではなく、「この人に頼んだら、何が、いつ届くのか」を知りたいだけです。この記事では、その材料をどう用意し、どう渡すのかを、最初の1件に絞って書きます。資格の取り方の話はしません。すでに助産師の資格を持っている方が、それを最初の仕事に換えるまでの順番だけを扱います。

最初の1件が特別に難しいのは、判断材料がゼロだからです

2件目以降と、1件目では、難易度がまるで違います。理由は単純で、発注する側から見たときの情報量が違うからです。

2件目を探すときには、1件目の実績があります。どんな仕事をして、どう評価されたかが見える。ところが1件目の時点では、資格があるという情報しかありません。資格は前提であって、判断材料ではないのです。同じ資格を持つ応募者が5人並んだら、資格以外のところで選ばれます。

つまり、最初にやるべきことは「経験を積む」ことではなく、「判断材料を作る」ことです。この違いは大きい。経験を積むには何か月もかかりますが、判断材料は数日で作れます。

もうひとつ知っておいてほしいのは、有資格者を求めている場が確実に存在するということです。産後や育児に関わるサービスでは、資格を持つ人を選考して配置する仕組みが定着しています。

全国サポーター5,300人・スマホで24時間依頼できる安全・安心のベビーシッター・家事代行マッチングサービス。キッズラインが一人ひとり面談し、厳しい選考を潜り抜けた有資格・専門研修終了のベビーシッターや家事サポーターが在籍しています。ベビーシッターでは、病児保育などの急なご依頼にも対応でき、産後ケア・保けいこ・家庭教師利用も人気。家事代行は掃除・料理・片付けを1時間から依頼可能。入会金不要で手続きもオンラインで完結。累計依頼件数は230万件を突破し、日本全国のご家庭を支えています。 出典: kidsline.me

この記述で注目してほしいのは、「一人ひとり面談し」「厳しい選考を潜り抜けた」という部分です。つまり、資格があれば自動的に通るわけではなく、選考がある。そして選考があるということは、通るための準備ができるということでもあります。

応募する前に、3日でそろえる4つの材料

登録だけして止まっている方に足りていないのは、この4つです。順番に作れば、まとまった時間は要りません。

材料1、扱えるテーマの一覧

「助産師です」だけでは、何を頼めるのか分かりません。勤務の中で実際に扱ってきた内容を、5つから8つ書き出してください。

たとえば、授乳の姿勢と乳頭のトラブル、乳腺炎の初期対応の見極め、産後の体重と体型の戻り方、新生児の睡眠と授乳の間隔、妊娠中の体重管理、入院までの準備と連絡の段取り、里帰りしない出産の生活設計、上の子がいる家庭の産後の回し方。このくらいの粒度まで下ろすと、発注する側は「うちの企画に合う」と判断できます。

書き出すときのコツは、外来や病棟で「同じ説明を何度もした」場面を思い出すことです。何度も説明したということは、それだけ需要があるということで、そのまま仕事の候補になります。

材料2、サンプルになる成果物

実案件でなくてかまいません。自分で決めたテーマで、2,000字程度の文章を2本書いてみる。それだけで、文章の仕事なら判断材料になります。

書くときに必ず入れてほしいのが、根拠の示し方です。公的機関の公表資料や学会の指針を参照し、どこを見たのかが分かる形にしておく。医療の分野で有資格者に依頼する側がいちばん見たいのは、文章のうまさではなく、根拠を扱えるかどうかです。ここを見せられるサンプルは、経験年数より強い材料になります。

講座や相談の仕事を狙うなら、サンプルの形が変わります。60分の講座の構成案を1枚にまとめる。対象、到達点、扱う話題3つ、時間配分。これが書けていれば、実施の経験がなくても設計できる人だと分かります。

材料3、対応できる条件

意外に効くのが、これです。対応できる曜日と時間帯、月に受けられる本数や回数、連絡がつきやすい時間。この3つを書いておくと、条件の合わない依頼が来なくなります。

条件を書くと仕事が減るのでは、と心配される方がいます。実際は逆です。条件を書かないと、発注する側は確認のやり取りを1往復増やす必要があり、その手間を嫌って別の応募者を選びます。書いてあるほうが選ばれやすい。

材料4、報酬の希望

これを空欄にする方が多いのですが、書いたほうが早く決まります。相場を知らずに書けない、という場合は、まず相場を調べてください。文章を書く仕事の水準は著述家,記者,編集者の年収・単価相場にまとまっていて、専門領域を持つ書き手がどのあたりに位置するかの目安になります。技術系の専門職がどの水準で取引されているかはソフトウェア作成者の年収・単価相場が参考になり、専門性が単価にどう反映されるかの構造が分かります。

提案文には、この4つだけを書く

材料がそろったら、応募です。提案文で長い文章を書く必要はありません。むしろ長いと読まれません。

第一段落で、募集内容を読んだことを示します。「妊娠中の食事に関する記事の募集を拝見しました。掲載中の記事を3本読み、妊娠後期の内容が手薄だと感じました」といった具合です。ここに15分かける価値があります。読んでいる人と読んでいない人は、文面ですぐ分かるからです。

第二段落で、自分が何を扱えるかを書きます。材料1で作った一覧から、その募集に関係するものを2つか3つだけ抜き出す。全部並べると、焦点がぼやけます。

第三段落で、根拠の扱い方に触れます。「公表されている資料を参照し、出典を添えて納品します。断定できない内容については、判断の目安と受診のタイミングを具体的に書く形にします」と一言。医療の分野では、この一文の有無で印象が変わります。

第四段落で、条件を書きます。対応できる時間、納期の目安、報酬の希望。ここは数字で。「早めに納品します」ではなく、「3,000字なら着手から5日、月4本まで対応できます」と書く。

以上で、全体400字から600字。これで十分です。自己紹介や志望動機は、書かなくてかまいません。発注する側が知りたいのは、そこではないからです。

最初の1件に選ぶべき案件、避けるべき案件

応募する先の選び方でも、結果が変わります。最初の1件は、条件よりも「終わりまで進むこと」を優先してください。

選ぶとよいのは、作業の範囲がはっきりしている案件です。文字数、テーマ、納期、修正の回数が募集要項に書かれているもの。範囲が決まっていれば、想定外の作業が発生しません。また、継続の可能性があると書かれているものは、1件で終わらない可能性があるので優先度が上がります。

避けたほうがよい募集にも、はっきりした特徴があります。ひとつめは、報酬が書かれていないもの。「実績に応じて」「相談の上で」とだけ書かれている募集は、着手後に条件が動きます。ふたつめは、修正が無制限と書かれているもの。報酬は固定のまま作業だけが増えます。みっつめは、テスト作業を無報酬で求めるもの。選考の名目で成果物を集めている場合があります。

そして、助産師に固有の注意点として、名前と資格名の使われ方を確認してください。契約に「監修者として実名と資格名を掲載する」という条項が入っている場合、掲載期間と掲載の範囲が書かれているかを見る。書かれていないと、1回の報酬で無期限に名前を使われる形になります。これ、後から取り消すのが本当に大変なんです。

契約の条項をどう読むかの見当をつけたい方は、行政書士の資格ガイドを見ておくと、どの部分に注意が向くかが分かります。専門家に相談すべきか自分で判断できるかの線引きにも役立ちます。

応募しても返事が来ないときに、見るべきところ

10件応募して1件も返事がない場合、原因はだいたい3つのどれかです。

ひとつめは、募集の要件と扱えるテーマが合っていない。医療系ではない一般的な記事の募集に、専門の一覧を出して応募しているケースです。この場合、資格が判断材料にならないので、他の応募者と同じ土俵で比べられます。有資格者を求めている募集を選び直してください。

ふたつめは、提案文が募集ごとに変わっていない。同じ文面を貼り付けていると、読んだ側に伝わります。第一段落だけでも、その募集に合わせて書き直してください。

みっつめは、サンプルがない。文章の仕事で、書いたものを見せずに応募している場合、判断のしようがありません。2本用意するだけで、通過率が変わります。

もうひとつ、応募の数が少なすぎるという場合もあります。最初の1件は、10件から20件応募して1件決まる程度が普通です。3件応募して駄目だったから向いていない、と結論を出すのは早すぎます。未経験の状態からどう進めるかの手順はフリーランス 英語 案件 未経験 始め方!2026年最新の海外副業術にも整理されていて、応募の量と質のバランスの考え方が参考になります。

医療以外の入口から始める道もあります

助産師の資格を使う仕事だけが選択肢ではありません。特に、勤務先の規定で医療関連の副業が難しい方には、別の入口が現実的です。

データの入力や文字起こしのように、専門を問わない仕事から始める道があります。単価は高くありませんが、納期を守る、連絡を返す、指示どおりに納めるという基本の動きが評価として残ります。この評価が、次の応募での判断材料になる。相場と実際の作業量はデータ入力・文字起こしの副業は稼げる?在宅ワークの始め方と相場にまとまっているので、時間の見積もりに使えます。

副業そのものを初めて始める方は、全体の手順を一度通しで見ておくと迷いが減ります。副業 始め方ガイド!星野ゆいが教える失敗しない4ステップとおすすめは、口座の準備から案件の選び方までの流れが順番に整理されています。

分野を大きく変える選択もあります。医療とまったく重ならない領域なら、勤務先との競業を心配する必要がありません。どんな依頼があるのかはAI・マーケティング・セキュリティのお仕事作曲・編曲・効果音・ジングルのお仕事を見ると具体的に分かります。人の相談に乗る仕事に近いところから始めたい方には、キャリア・副業・人生相談のお仕事が実際の依頼の形を知る手がかりになります。

1件目の進め方で、2件目が決まります

受注できたら、そこからが本番です。最初の1件をどう進めるかで、2件目の有無が決まります。

着手前に、確認の連絡を1回入れてください。認識のずれを潰すためです。読者は誰か、どのくらいの知識を前提にするか、避けたい表現はあるか、参考にしてほしい既存の記事はあるか。この4点を聞くだけで、大きな手戻りが防げます。

作業中は、進捗を1回報告します。締切の中間あたりで「半分まで進んでいます」と送るだけ。発注する側は、音沙汰がない期間を不安に感じています。この一報があるかないかで、印象がかなり変わります。

納品するときは、成果物だけを送らないでください。参照した資料の出典、判断に迷って断定を避けた箇所とその理由、次に扱うとよいと感じたテーマ。この3つを短く添える。10分の作業ですが、受け取った側の確認の手間が減ります。

修正の依頼が来たら、感情を挟まずに対応します。ただし、契約の範囲を超える修正が続く場合は、その時点で条件を確認してください。「ここから先は追加の作業になります」と伝えるのは、正当な行為です。※支払いや条件をめぐって話がこじれた場合は、一人で抱えずに相談できる窓口を使ってください。

そして、納品が終わったら、次の依頼につながる一言を添えます。「今回のテーマの続きとして、産後の睡眠についても書けます」と伝えておく。売り込みではなく、情報の提供です。発注する側は次の企画を常に探しているので、材料があると助かります。

登録時のプロフィールで、見られている場所は決まっています

応募文と同じくらい効くのが、登録したときのプロフィールです。発注する側は、応募文を読んで気になった人のプロフィールを必ず開きます。ここが空白だと、そこで止まります。

見出しにあたる一行は、職業名だけにしないでください。「助産師」ではなく、「授乳と産後の生活を扱う助産師。記事の執筆と監修に対応します」と書く。何ができるかが一行で分かると、続きを読んでもらえます。

本文には、扱えるテーマの一覧をそのまま載せます。応募のたびに抜き出して使うものと同じで構いません。加えて、勤務してきた領域を簡潔に書きます。総合病院の産科病棟、産院の外来、産後ケア施設。施設名は書かず、種別だけにしてください。特定につながる情報は載せないのが原則です。

対応できる条件も、プロフィールに書いておきます。曜日、時間帯、月に受けられる量、連絡がつきやすい時間。応募文にも書きますが、プロフィールにあると、募集を出す側から声がかかる経路が生まれます。実際、最初の1件が応募ではなく、直接の打診で決まる例は珍しくありません。

写真については、実名で活動するかどうかで判断が変わります。名前を出さずに始める段階なら、顔写真は避けて構いません。ただし、何もない状態より、簡単なアイコンでも設定されているほうが反応は良くなります。

そして、プロフィールは一度書いて終わりにしないでください。1件納品するたびに、扱ったテーマを一覧に足す。3件も納品すれば、内容がかなり具体的になります。これが、2件目以降の応募を楽にします。

最初の1件までの2週間を、こう組み立てる

漠然と「そのうちやる」では進みません。期間を区切ると、動きが変わります。目安として2週間の進め方を示します。

最初の3日で、材料を作ります。扱えるテーマの一覧を書き出し、サンプルを2本書く。1日1時間ずつでも足ります。この段階では、応募先を探さないでください。探し始めると材料が完成しません。

次の2日で、登録とプロフィールの整備をします。複数のサービスに登録するなら、同じ文面を使い回して構いません。ここで時間をかけすぎないのがコツです。

続く5日で、応募します。1日2件から3件、合計10件から15件。第一段落だけを募集ごとに書き直す形なら、1件あたり20分ほどで出せます。まとめて出そうとせず、毎日少しずつ出すほうが続きます。

最後の4日は、返信への対応にあてます。条件の確認、認識合わせ、契約の内容の確認。ここを急がないでください。契約の条件を詰めずに着手すると、後で必ず面倒になります。

この期間で決まらなくても、問題ありません。材料とプロフィールは残るので、次の2週間は応募だけに集中できます。実質の作業量は、回を重ねるごとに減っていきます。

最初の単価は、どう決めればよいか

いくらで受けるかは、最初の1件でいちばん迷うところです。判断の軸を2つ持っておくと決められます。

ひとつめの軸は、時間あたりで割り戻すことです。3,000字の記事に、調査と推敲を含めて5時間かかるとします。報酬が9,000円なら、時間あたり1,800円です。この数字を、自分が納得できるかどうかで判断します。慣れれば作業時間は短くなるので、初回の数字だけで結論を出さないことも大切です。

ふたつめの軸は、その案件が次につながるかどうかです。単価が低くても、継続の可能性がある、評価が公開されて残る、実績として名前を出せる、といった要素があれば、最初の1件としては価値があります。逆に、単価が高くても、その場限りで何も残らない案件は、2件目の材料になりません。

安く受けすぎることの弊害も知っておいてください。一度決めた単価は、同じ相手との取引では上げにくくなります。「最初だから安く」と大幅に下げると、その水準が基準になります。下げるなら、初回のみという条件を明示したうえで下げてください。

逆に、高く出しすぎて通らないことを恐れる必要もありません。有資格者に依頼する案件では、資格を条件にしている時点で予算が確保されています。相場の範囲で希望を書いて落ちたなら、それは条件が合わなかっただけです。

判断に迷ったら、相場の資料を見て中央あたりを提示するのが安全です。範囲の下限を書くと、そこが上限になります。

断り方を決めておくと、応募が怖くなくなります

応募をためらう理由として意外に多いのが、「受けたあとに断れなくなるのが怖い」というものです。これは、断る手順を決めていないから起きる不安です。先に決めておけば、応募の心理的な負担がかなり下がります。

断る場面は3つあります。ひとつめは、応募したあとに条件を聞いて合わなかったとき。この段階では契約前なので、丁寧に辞退すれば問題ありません。「今回は対応できる時間と合わないため、見送らせてください」と伝えるだけで足ります。理由を細かく説明する必要はありません。

ふたつめは、着手後に想定外の作業を求められたとき。ここは断るというより、条件を確認する場面です。「その作業は当初の範囲に含まれていないので、追加でお受けする形になります」と伝えます。無償で引き受けると、その後もその前提で依頼が来ます。

みっつめは、内容そのものが受けられないと判断したとき。医療の分野では、根拠のない効果をうたう記事を書いてほしい、特定の商品を推奨してほしい、といった依頼が実際に来ます。これは資格に関わる問題なので、迷わず断ってください。断る理由も、はっきり伝えて構いません。専門家として書けない内容がある、というのは相手にも理解できる話です。

断ったことで評価が下がるのでは、と心配される方がいますが、条件が合わないまま進めて途中で止まるほうが、はるかに影響が大きい。着手前に止めるのは、双方にとって良い判断です。

続けるために、最初から記録しておくこと

1件目が決まったら、その時点から記録を始めてください。後からまとめて思い出すのは無理です。

記録するのは4つ。誰から、いくらで、何を受けたか。作業に何時間かかったか。やり取りで確認した条件。そして、次に生かせると感じた気づき。表計算のシート1枚で足ります。

この記録があると、3件目あたりで自分の傾向が見えてきます。どのテーマなら早く書けるか、どの発注元とのやり取りが少なくて済むか、時間あたりでいちばん割に合っているのはどれか。感覚ではなく数字で見えると、次に何を取りに行くかが決まります。

収入の記録は、申告のときにも必要になります。金額によって手続きが変わるため、始めた時点から残しておくほうが確実です。制度の内容は年ごとに変わる部分があるので、住んでいる市区町村や税務署の案内を確認してください。

記録をつける習慣は、単価の交渉にも効きます。同じ発注元と3件目に入るとき、これまでの納品数と、修正が少なかった実績を示せると、条件の見直しを切り出しやすくなります。何も記録していないと、印象だけの話になってしまい、相手も判断できません。

もうひとつ、断った案件も記録に残しておいてください。どんな理由で断ったかを書いておくと、似た募集を見かけたときに迷わずに済みます。同じ判断を毎回やり直すのは、時間の無駄です。

運営者として見てきた、最初の1件を取れる人の共通点

在宅と業務委託の受発注を長く見てきた立場から、観察をお伝えします。最初の1件を取れる人と取れない人の差は、資格でも文章力でもなく、準備の順番でした。

取れない人は、案件を探すところから始めます。募集を眺めて、条件が合わないと感じて閉じる。これを繰り返すうちに、時間だけが過ぎていきます。取れる人は、材料を作るところから始めます。扱えるテーマの一覧と、サンプルを2本。この2つを持ってから探し始めると、募集を見た瞬間に「これは自分に合う」と判断できるので、応募まで進みます。

もうひとつ、手取りの構造についても触れておきます。仲介手数料が15%から20%かかる仕組みでは、3万円の仕事が実質2万4,000円になります。始めたばかりの時期は、この差が特に重く感じられます。手数料0%で直接やり取りできる場なら、発注する側は同じ予算でより多く頼めて、受ける側は手取りが厚くなる。20年この市場を見てきた実感として、この構造が効くのは金額よりも継続のほうです。手取りに余裕がある関係は、無理な値下げが起きにくく、長く続きます。

法律も、契約の仕組みも、あなたを守るために存在しています。最初の1件は、その仕組みの中で自分の位置を確かめる作業でもあります。今日できるのは、扱えるテーマを紙に書き出すこと。それだけで、明日の応募が変わります。

よくある質問

Q. 実績がまったくない状態でも、案件は取れますか?

取れます。最初の1件で見られているのは実績ではなく、何を扱えて、いつ納品できるかが分かるかどうかです。扱えるテーマの一覧と、自分で書いたサンプルを2本用意すれば、判断材料として成立します。実案件でなくても、根拠の示し方が分かる文章であれば十分に評価されます。

Q. 提案文はどのくらいの長さで書けばよいですか?

400字から600字で足ります。募集内容を読んだことを示す一段落、扱えるテーマを2つか3つ、根拠の扱い方に触れる一文、対応できる時間と納期と報酬の希望。この4つだけで構成し、自己紹介や志望動機は省いて構いません。長い文面は読まれにくくなります。

Q. 避けたほうがよい募集の見分け方はありますか?

報酬が書かれていないもの、修正が無制限と書かれているもの、選考の名目で無報酬の作業を求めるものは避けてください。また、実名と資格名を掲載する条項がある場合は、掲載期間と範囲が書かれているかを確認します。書かれていないと、1回の報酬で無期限に名前を使われる形になります。

Q. 何件くらい応募すれば、最初の1件が決まりますか?

10件から20件応募して1件決まる程度が一般的です。返事が来ない場合は、募集の要件と扱えるテーマが合っているか、提案文を募集ごとに書き分けているか、サンプルを用意しているかの3点を見直してください。数件で結論を出すのは早すぎます。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年7月29日最終更新:2026年8月27日
長谷川 奈津

この記事を書いた人

長谷川 奈津@SOHO編集部

行政書士・元企業法務

企業法務で数多くのフリーランス契約を扱った経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。

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