危険物取扱者の報酬の相場

長谷川 奈津
長谷川 奈津
危険物取扱者の報酬の相場

この記事のポイント

  • 危険物取扱者 副業 収入の相場を
  • 報酬の決まり方から解説します
  • 時間単価・件数単価・監修料・文字単価の四つの形と

危険物取扱者の資格で副業をしたときに、いくらもらえるのか。この質問に「相場はこれくらいです」と一つの数字で答えている記事をよく見かけますが、実務の感覚から言うと、それはあまり役に立ちません。同じ仕事でも、報酬の形が違えば金額の意味が変わるからです。

これ、知らない人が本当に多いんです。1件3万円の監修と、時給1,600円のシフトと、1文字2円の執筆は、並べて比べられません。かかる時間も、責任の重さも、次につながるかどうかも別物です。

つまり、知るべきなのは「相場の数字」ではなく「報酬がどう決まっているか」の構造です。その構造が分かれば、提示された金額が妥当かどうかを自分で判断できるようになりますし、交渉の余地がどこにあるかも見えてきます。この記事では、報酬の四つの形、金額が動く条件、額面と手取りの差、そして契約で必ず確認しておく項目まで、順番に整理していきます。

報酬の形は四つに分かれる

時間単価で受ける形

拘束された時間に対して支払われる形です。現地のシフト勤務がこれにあたりますし、在宅でも「オンラインでの相談対応を1時間いくら」という受け方があります。

この形の利点は、収入が読めることです。何時間働けばいくらになるかが最初から分かります。欠点は、上限がはっきりしていることです。時間を売っている以上、収入は使える時間の量で頭打ちになります。

現地の求人を見ると、資格を持っていることが時給に反映される仕組みが分かります。

フリーター(整備士・乙4の資格持ち)場合時給1,600円8時間22日月収:281,600円...<優遇> 危険物乙4の資格お持ちの方 スタンドでの業務経験がある方 出典: 求人ボックス

資格手当が時給に上乗せされる形は、この分野では珍しくありません。時給100円の上乗せでも、月60時間働けば6,000円の差になります。副業で入る場合は、資格手当の有無を必ず確認してください。

件数単価で受ける形

1件いくら、1コマいくら、という形です。現地なら1日単位の日給、在宅なら1本の原稿や1回のチェックが単位になります。

この形は、慣れると時間あたりの報酬が上がっていきます。同じ1件を仕上げる時間が半分になれば、実質の時給は倍になるからです。逆に、慣れないうちは想定より時間がかかって、時間あたりで見ると低くなります。

判断のコツは、実際にかかった時間を記録することです。1件8,000円の仕事に10時間かかったなら時給800円ですが、3本目で5時間になれば1,600円です。最初の1本で判断しないでください。

監修料として受ける形

内容が正しいかを確認し、名前を出す形です。教材や記事の監修、企業のマニュアルのチェックがこれにあたります。

報酬は、1本あたり5,000円から3万円程度、1冊まるごとの監修なら10万円を超える提示もあります。ただ、金額の幅が大きいのは、仕事の中身が案件ごとに全然違うからです。

ここは特に注意が必要な形です。「誤りの指摘だけ」なのか「代案の文章まで書く」のかで、必要な時間が数倍変わります。契約前に、どこまでやるのかを文章で決めてください。「監修」という言葉だけで受けると、あとから執筆に近い量の作業を求められることがあります。

もう一つ、名前を出す以上、責任が発生します。原稿の最終版を必ず確認できる手順になっているかを、契約の段階で確かめてください。※原稿を見ずに名前だけ出す形の依頼は、表示の適正さの観点で問題になり得ます。断ってください。

文字単価で受ける形

Webの記事執筆で使われる形です。1文字あたりいくらで、文字数を掛けて報酬が決まります。

相場としては、一般的な記事で1文字1円から3円程度が示されることが多いです。有資格者であることを示せる場合、専門性の対価として上振れする余地があります。同じ化学の記事でも、法令の建て付けを外さずに書ける人は限られるからです。

この形の落とし穴は、調べる時間が報酬に反映されないことです。3,000文字の記事でも、法令を確認しながら書けば時間はかかります。文字単価だけで判断せず、1本あたりの総額と想定時間で見てください。

執筆系の仕事の報酬水準を統計ベースで確認したいなら、著述家,記者,編集者の年収・単価相場が参考になります。専門知識を持つ書き手が全体のどのあたりに位置するかの目安がつかめます。

同じ仕事でも金額が動く五つの条件

提示される金額は、仕事の内容だけで決まっているわけではありません。次の五つが効いています。

資格の区分

乙種第4類は、持っている人が多い区分です。そのぶん、区分そのものが単価の上乗せ要因になりにくい面があります。ただし、現地の求人では資格手当という形で明確に反映されるので、区分が効かないという話ではありません。

甲種は取得の要件が厳しく、持っている人が限られます。複数の類にまたがる内容を扱える点が評価され、監修や教材制作では上振れしやすい傾向があります。

乙種の第4類以外は、扱う事業所が限られる一方で、説明できる書き手がほとんどいません。第5類や第6類の解説を書ける人を探している発注者は、価格より人を優先します。マイナーな区分は不利だと思われがちですが、在宅の仕事に関してはむしろ交渉力になります。

業種の専門性

資格に加えて、その業種の実務を見てきたかどうかで金額が変わります。ガソリンスタンドで働いた経験がある人が書く給油所向けの安全教材と、資格だけの人が書くものでは、発注者から見た価値が違います。

提案の段階で、業種と期間を具体的に書いてください。「塗料を扱う製造所で5年」といった一行があるだけで、提示される金額が変わることがあります。

責任の重さ

名前が出るかどうかは、報酬に直結します。無記名のチェックと、監修者として氏名と資格を表示する仕事では、負う責任が違うからです。

名前を出す仕事は高くなりますが、その分の確認作業も増えます。表示に見合った確認ができる時間が確保されているかを、受ける前に計算してください。

修正回数と納期

修正が無制限の契約は、実質的に報酬が下がります。何回まで対応するのか、それを超えたら追加費用が発生するのかを、最初に決めておいてください。

納期も同じです。通常より短い納期を求められる場合は、その分を金額に反映してよい部分です。急ぎの依頼を通常単価で受け続けると、いつのまにか短納期が前提になります。

発注者の種類

制作会社を経由するのか、事業会社から直接受けるのかで金額が変わります。制作会社経由は、間に入る分だけ取り分が減りますが、案件が安定して来るという利点があります。

事業会社から直接受けると単価は上がりますが、企画の段階から関わる必要が出てくることがあります。どちらが良いという話ではなく、自分がどこまで手を出せるかで選ぶものです。

現地の仕事と在宅の仕事の水準の違い

現地の仕事は、時給や日給の形で水準が公開されているので分かりやすいです。ビル設備管理、給油所、工場の夜間帯。求人票を見れば、資格手当を含めた金額が書かれています。夜勤が入ると割増もつきます。

一方、在宅の仕事は水準が見えにくいのが実情です。募集要項に金額が書かれていないことも多く、提案時にこちらから提示することもあります。

在宅の案件がどんな形で募集されているか、稼働の単位や進め方の相場感を知りたい場合は、キャリア・副業・人生相談のお仕事のように職種ごとに整理されたページを見ると、専門知識を持つ人が受けている仕事の形が見えてきます。

在宅の水準が低く見えることがありますが、比べる軸を揃えてください。現地の仕事には移動時間が含まれていません。片道40分かかる勤務地なら、往復で1日80分が報酬の出ない時間です。これを含めて時間あたりを計算すると、見え方が変わります。

額面と手取りの差を計算する

ここが、相談を受けていていちばん誤解が多い部分です。提示された金額がそのまま入ってくるわけではありません。

まず、源泉徴収です。原稿料や講演料などの報酬は、支払時に所得税等が源泉徴収されるのが一般的です。税率は10.21%が基本で、1回の支払が100万円を超える部分は税率が変わります。つまり、1万円の原稿料なら手元に入るのは8,979円です。引かれた分は確定申告で精算されるので、なくなるわけではありません。

国税庁

次に、仲介の手数料です。マッチングサービスを経由すると、20%前後が引かれるのが一般的です。月5万円の売上なら1万円が消えます。年間で見ると12万円です。

そして、経費です。免状の書換え費用、保安講習の受講料、参考書や法令集、通信費、作業用ソフトの利用料。これらは経費として扱える可能性がありますが、逆に言えば、収入からこれらを引いた額が実際の手残りです。副業を始める前に、年間でいくらかかるかを一度計算してみてください。

消費税とインボイスの扱いも確認が必要です。免税事業者のままでいるか、登録事業者になるかで、発注者との取引条件が変わることがあります。判断は事業の規模や取引先によって異なるので、税理士に相談するのが確実です。

報酬でもめないために契約で決める項目

法律はあなたの味方です。ただし、味方になってもらうには、条件が文章になっている必要があります。

2024年に施行されたフリーランス保護の枠組みでは、業務委託をする発注事業者に対して、取引条件を書面や電磁的方法で明示することが求められています。報酬の額、支払期日、業務の内容といった事項が対象です。また、報酬の支払期日についても、発注者が給付を受領した日から起算して一定期間内に設定するルールが定められています。

つまり、口頭だけで発注されて条件が示されないのは、本来おかしい状態です。条件が来ないまま作業を始めそうになったら、一度止めて確認してください。これは失礼な行為ではなく、制度が前提としている手順です。

契約書で必ず確認する項目を挙げます。

一つめ、業務の範囲。監修なのか執筆なのか、どこまでやるのか。二つめ、報酬の額と算定方法。文字単価なら文字数の数え方も含めてです。三つめ、支払期日。四つめ、修正の回数と、超過時の扱い。五つめ、著作権と二次利用の範囲。書いた原稿を別の媒体に転載する予定があるかどうかは、必ず聞いてください。六つめ、氏名と資格の表示をするかどうかと、その文言です。

※契約書の内容に不安が残る場合は、弁護士や行政書士といった専門家に一度見てもらってください。ひな型のまま受けて、あとから条項の意味に気づくケースは実際にあります。

受けてはいけない形の依頼

報酬の話をするときに、一つだけ強くお伝えしたいことがあります。金額に釣り合わないリスクを負う形の依頼が、この分野には存在します。

代表的なのが名義の話です。危険物保安監督者は、実際に職務を行うことを前提に選任される役職です。ところが「名前だけ貸してほしい」「月2万円で登録だけ」という打診が来ることがあります。

在宅でできる高効率の副業に見えますが、これは制度の趣旨から外れます。問題が起きたときに責任を問われるのは、名前を貸した側です。しかも、事故のあとで「実際には勤務していませんでした」と説明しても、選任されているという事実は動きません。月2万円と釣り合うリスクではありません。

同じ構造で、原稿を見せないまま「監修者」として名前を出したいという依頼もあります。表示の裏付けがない状態での表示は、適正さの観点で問題になり得ます。原稿を確認できないなら受けない。この一線は守ってください。

判断の基準はシンプルです。自分が実際に手を動かした結果に対して報酬を受け取っているか。動かしていないのに報酬が発生しているなら、その仕事は何かがおかしいと考えてください。

単価を上げるために効く三つの動き

実務で見た場面を提案に入れる

有資格者は毎年多数生まれます。資格だけでは差がつきません。差がつくのは、現場で見た具体的な場面を持っているかどうかです。

「屋外タンク貯蔵所の点検で、雨水の抜き取り記録が形骸化していた」。こういう一段落があると、発注者は現場を知っている人だと判断します。守秘の観点で事業所が特定できる書き方は避けつつ、場面の型として書くことはできます。

続けて受けられる関係を作る

新しい発注者に自分を説明する時間は、報酬が出ません。同じ相手から続けて受けられるようになると、この時間がゼロになり、実質の時間あたり報酬が上がります。

そのために効くのは、納品時に「次に似た案件があればお声がけください」と一言添えることです。書かない人が本当に多いのですが、発注者はその人が継続を望んでいるかを知りません。

手数料の乗らない経路を一つ持つ

同じ原稿を書いても、手数料が引かれるかどうかで手元に残る額が変わります。20%の差は、月に1本分の作業に相当することもあります。発注者側から見ても、中間マージンが乗らなければ同じ予算でより多く頼めます。手数料0%で受けられる経路をひとつ確保しておく意味は、単発の差額より、続けたときの積み重ねのほうにあります。

月あたりの収入をどう組み立てるか

一つの形だけで月の目標額に届かせようとすると、たいてい無理が出ます。組み合わせで考えてください。三つの型があります。

現地に寄せる型は、収入がいちばん読めます。週末に1日8時間のシフトを月4回入れて、資格手当込みの時給で計算する。金額が事前に確定するので、家計に組み込みやすいのが利点です。欠点は、時間を空けられない月に収入がゼロになることと、上限が時間の量で決まってしまうことです。

在宅に寄せる型は、収入の立ち上がりが遅くなります。最初の数か月は1本あたりの作業時間が読めず、時間あたりで見ると現地より低く出ます。ただ、3本目、5本目と進むにつれて所要時間が縮み、同じ報酬をより短い時間で得られるようになります。ここを越えると、時間の制約から少しずつ離れられます。

併用する型は、実務ではこれがいちばん現実的です。現地のシフトで月の下限を確保しつつ、在宅の執筆や監修で上積みを作る。現地の仕事で見た場面が在宅の原稿の材料になるので、二つが互いに効きます。時間が取れない月は現地を減らし、在宅だけにする。この調整ができるのが併用の強みです。

どの型を選ぶにしても、目標額は「手取り」で立ててください。源泉徴収と手数料と経費を引いたあとの金額です。額面で目標を立てると、毎月足りない気持ちになります。

在宅で金額を提示するときの見積もりの出し方

在宅の案件は、こちらから金額を提示する場面があります。ここで言い値になってしまう方が多いので、出し方を決めておいてください。

計算の順番は三つです。まず、その仕事にかかる時間を見積もります。調べる時間、書く時間、修正に対応する時間を分けて出してください。次に、自分の希望する時間あたりの金額を掛けます。最後に、源泉徴収と手数料で引かれる分を戻します。

たとえば、4,000文字の記事で、調べるのに3時間、書くのに3時間、修正に1時間かかると見積もったとします。合計7時間。希望する時間あたりが2,500円なら、17,500円。ここに源泉徴収と手数料で引かれる分を考えると、提示額はもう少し上に置くことになります。

この計算をしておくと、文字単価で提示されたときの判断が早くなります。1文字2円なら8,000円。見積もった7時間で割ると時間あたり1,100円台です。受けるかどうかは、その水準を自分がどう見るかで決まります。少なくとも、なんとなく安い気がするという感覚で断らずに済みます。

見積もりを出すときは、内訳を書いてください。「調査3時間、執筆3時間、修正対応1回まで」と示すと、相手は何に対して払うのかが分かります。内訳のない金額は交渉されやすく、内訳のある金額は納得されやすいものです。

支払いが遅れたときにどうするか

これ、相談として本当に多いんです。納品したのに振り込まれない。連絡しても返事がない。

まず確認していただきたいのが、支払期日が契約で決まっているかどうかです。フリーランス保護の枠組みでは、発注事業者が給付を受領した日から起算して一定期間内に支払期日を定めることが求められています。期日が決まっていないまま納品してしまうと、いつ払われるべきかを主張する土台が弱くなります。

期日を過ぎている場合の順番は決まっています。最初は、事務的な文面で状況を確認する連絡を入れます。感情を出さず、納品日、金額、期日を並べて事実だけを書く。多くのケースは、担当者の処理漏れなのでここで解決します。

それでも動かない場合は、書面で請求します。内容証明郵便を使うと、いつどんな内容を送ったかが記録に残ります。※金額が大きい場合や、相手が支払いを明確に拒んでいる場合は、この段階で弁護士に相談してください。

そして、次回からの予防です。着手前に条件を文章で受け取る。分量の大きい案件は着手金を設定する。この二つで、多くのトラブルは起きなくなります。相手を疑うのではなく、お互いが同じ前提を持つための手順として提案すれば、まっとうな発注者なら受け入れます。

報酬の記録をどう残すか

副業の収入は、あとから集計しようとすると必ず抜けが出ます。振込のタイミングと作業のタイミングがずれるうえ、源泉徴収されている案件とされていない案件が混ざるからです。

残すのは四つです。案件名と発注者。作業にかかった実時間。提示された額面と、実際に振り込まれた金額。そして支払われた日付。この四つを1行にして、月ごとに積んでいくだけで十分です。

この記録には二つの効き目があります。一つは、確定申告のときに集計がそのまま使えること。もう一つは、時間あたりの報酬が月ごとにどう変わったかが見えることです。感覚で「割に合わない」と判断するのと、数字を見て判断するのとでは、続けるかどうかの結論が変わることがあります。

支払調書が届く案件もありますが、すべての発注者が発行するわけではありません。届かないから申告しなくてよいという話ではないので、自分の記録を正としてください。振込明細と請求書の控えは、年度ごとにまとめて保管しておきます。

交渉を切り出すタイミング

金額の話をいつ持ち出すかで、通り方が変わります。実務で見ている限り、効くのは二つの場面です。

一つめが、最初の見積もりを出すときです。すでに提示された金額を後から上げるより、こちらから先に出すほうが動かせます。相手が金額を出してから交渉に入ると、相手はその金額を基準にしてしまうからです。

二つめが、3本目から5本目を終えたあたりです。ここまで来ると、こちらの仕事の質と納期の守り方が相手に伝わっています。「次の案件から、内容の確認まで含む形にして単価を見直したい」という切り出し方なら、実績が裏付けになります。

避けたいのは、納品の直後に不満として出すことです。終わった仕事の金額を後から動かすのは難しく、相手にも受け入れにくい。金額の話は、次の仕事の話として出してください。

相場より安い案件を受けてよい場面

原則として安い案件は避けるべきですが、例外が二つあります。一つは、まだ見せられる実績がない段階で、公開される媒体に載る仕事です。掲載された原稿は次の提案の材料になるので、実績としての価値が金額の不足を埋めることがあります。ただし、氏名や資格を出せる契約になっているかを必ず確認してください。名前が出ないなら実績として使えず、安いだけの仕事になります。

もう一つは、継続の可能性が明示されている場合です。初回は試験的に低めで、継続後に見直すという条件が文章で示されているなら、受ける判断はあり得ます。口頭で「今後は上げます」と言われただけの場合は、その約束は残りません。文章にしてもらってください。

運営者として見てきたこと

在宅ワークの市場を20年見てきた立場から言うと、報酬の水準で悩んでいる方の多くは、比べる相手を間違えています。同じ資格を持つ他人の金額ではなく、自分の去年の時間あたりと比べてください。

長く続いている方に共通するのは、単価そのものを上げているというより、同じ報酬を得るのにかかる時間を減らしていることです。構成の型ができ、法令の該当箇所を探す時間が短くなり、確認の手順が固まる。この積み重ねで、額面が同じでも時間あたりは確実に上がっていきます。

もう一つ、金額の交渉が上手い方に共通する特徴があります。金額の話をする前に、範囲の話をしていることです。「この金額では受けられません」ではなく、「この金額なら、確認は法令との整合性までとし、文章の書き直しは含まない形でいかがでしょうか」。範囲を動かす提案は、相手も受け入れやすい。これは実務で効く交渉の形です。

隣接する分野の副業がどういう報酬構造になっているかを知っておくと、自分の位置が見えやすくなります。ドローン副業の始め方|資格・収入・案件の種類をまとめて解説には、資格が絡む仕事で報酬がどう決まるかの例がまとまっているので、比較の材料として使えます。作業の効率化にAIを組み込む方向を考えるなら、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事に出ている募集内容から、企業側が何を外注しようとしているかの傾向が読み取れます。

法律も制度も、知っていれば自分を守る道具になります。報酬の話は気まずいものですが、条件を文章にしておくことは、相手を疑う行為ではありません。お互いが同じ前提で仕事を進めるための手続きです。

よくある質問

Q. 危険物取扱者の副業の報酬は、どの形で提示されるのが一般的ですか?

時間単価、件数単価、監修料、文字単価の四つです。現地の勤務は時給や日給、在宅の執筆は文字単価か1本あたりの総額、内容の確認を伴う仕事は監修料という形が多くなります。形が違うと比較できないので、必ず時間あたりに換算して判断してください。

Q. 提示された金額が妥当かどうかは、どう判断すればよいですか?

実際にかかった時間を記録して、時間あたりに換算します。件数単価や文字単価は慣れるほど時間が短くなるため、最初の1本で判断すると低く見積もることになります。5本ほど受けてから、その平均で判断するのが実務的です。

Q. 額面と手取りはどれくらい違いますか?

原稿料などは支払時に10.21%が源泉徴収されるのが基本で、1万円の報酬なら8,979円が振り込まれます。引かれた分は確定申告で精算されます。加えて仲介を経由すると20%前後の手数料が引かれ、免状の書換えや講習の費用も差し引く必要があります。

Q. 契約書で必ず確認すべき項目はどこですか?

業務の範囲、報酬額と算定方法、支払期日、修正回数と超過時の扱い、著作権と二次利用の範囲、氏名や資格の表示の有無の六つです。フリーランス保護の枠組みでは発注者に取引条件の明示が求められているため、条件が示されないまま作業を始めないでください。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年3月9日最終更新:2026年8月31日
長谷川 奈津

この記事を書いた人

長谷川 奈津@SOHO編集部

行政書士・元企業法務

企業法務で数多くのフリーランス契約を扱った経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。

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