FP3級の実務経験なしで受けられるか


この記事のポイント
- ✓FP3級 実務経験なし 副業で悩む人へ
- ✓金融の実務を経験していなくても受けられる在宅案件と
- ✓経験が求められる案件の線引きを具体的に整理しました
FP3級に合格したものの、金融機関で働いた経験はない。保険も証券も扱ったことがない。その状態で「FP3級 実務経験なし 副業」と検索する人から届く不安は、だいたい同じ形をしています。資格だけで仕事を受けたら、迷惑をかけてしまうのではないか。この心配は、まじめな人ほど強く出ます。
先に結論をお伝えします。実務経験がなくても受けられる仕事は、はっきりと存在します。そして、経験がないうちは受けないほうがよい仕事も、同じくらいはっきりしています。境目はあいまいではありません。この記事では、その境目がどこに引かれているのか、なぜそこに引かれているのかを、ひとつずつ整理していきます。読み終えるころには、いま応募してよい案件が自分で見分けられるようになります。
発注側が実務経験を求める本当の理由
まず、この不安の正体を分解しておきましょう。募集要項に「実務経験のある方」と書かれているとき、依頼側が心配しているのは知識の量ではありません。心配しているのは、間違いが起きたときに誰が困るか、という一点です。
たとえば記事の中で年金の受給要件を間違えて書いたとします。読者が誤った判断をすれば、被害を受けるのは読者で、責任を問われるのは媒体です。だから媒体は、間違えにくい人を選びたい。実務経験というのは、その選別のために使われている代理指標にすぎません。本当に見られているのは「この人に任せて、あとで自分が確認し直す手間が少なくて済むか」です。
ここが分かると、道が見えてきます。実務経験そのものは、あとから急に手に入るものではありません。けれど「確認の手間が少ない人」であることは、経験の有無と関係なく示せます。出典を明記する。分からない部分を分からないと書いて相談する。制度が変わりそうな箇所に注記を残す。こういった振る舞いは、資格を取ったばかりの人でも今日からできます。
副業としてFPの知識を使い始めた人の年収水準について、業界の解説はこう書いています。
クラウドソーシングで小さな案件から受注したり、知人の相談に乗ったりすることで、実践経験を積めます。日本FP協会の調査では、副業FPの平均年収は約33万円。まずはこの水準を目指して行動を始めましょう。 出典: onsuku.jp
年間33万円という数字は、月に直せば2万7千円ほど。決して派手な金額ではありませんが、実務経験のない状態から始めた人が現実に到達している水準です。この数字を見て「その程度か」と思う人もいるでしょう。けれど、家計に月2万円が加わることの意味は、実際に受け取ってみると想像より大きいものです。
実務経験なしで受けられる仕事に共通する3つの条件
受けてよい仕事には、共通する形があります。次の3つのうち、少なくとも二つを満たしていれば、経験がなくても受けて大丈夫だと考えてください。
正解が公表された資料で確かめられる
税率、控除の要件、給付の条件、保険料の計算方法。これらは国の機関が公表している資料に答えが書いてあります。国税庁や厚生労働省、日本年金機構といった一次情報にあたれば、経験の有無に関係なく正しい記述にたどりつけます。逆に言えば、公表資料を丁寧に読める人であれば、実務経験がなくてもこの種の仕事は成立します。
大切なのは、読める資料の範囲を自分で把握しておくことです。数字が確かめられないテーマは受けない。この線を自分の中に引いておくと、迷いが減ります。
成果物を第三者が確認してから世に出る
編集者や監修者が入る媒体の記事は、自分の書いたものがそのまま公開されるわけではありません。誤りがあれば指摘され、修正して出ます。この構造は、経験の浅い書き手にとって守りになります。取り返しのつかない失敗が起きにくいからです。
反対に、自分の書いたものが誰の確認も経ずに公開される仕事は、経験が浅いうちは慎重に判断してください。責任の重さが違います。
個別の事情に踏み込まない
「一般的な制度の説明」と「その人の状況に合わせた助言」は、外から見ると似ていますが、性質がまったく違います。前者は資料で確かめられますが、後者はその人の収入、家族構成、加入している保険、勤め先の制度を踏まえて判断する必要があります。この判断の精度を上げるのが実務経験です。
経験がないうちは、前者の側に立つ仕事を選んでください。制度を分かりやすく説明する仕事は、それだけで十分に価値があります。
実務経験なしでも今日から応募できる7種類の仕事
具体的な仕事の形を並べます。どれも、金融機関での勤務経験がない人が実際に受けている種類のものです。
一つ目が、お金のテーマの記事執筆です。家計の整え方、税制の解説、社会保険の仕組み、住宅ローンの基礎。文字単価は1円から3円あたりで募集が出ています。二つ目が、用語解説や比較表の作成。制度や商品の違いを表に整理する作業で、1本3,000円から1万円程度です。
三つ目が、記事の構成案づくり。読者の疑問を並べ、見出しの順番を設計する仕事で、本文を書かないぶん時間あたりの効率が良い領域です。四つ目が、資料作成の代行。セミナー用のスライドや、企業が配る家計向けの冊子の下書きなど、FPの知識を持つ人が作ると内容の精度が上がる種類の仕事です。
五つ目が、データの整理や入力の業務です。家計に関するアンケート結果の集計や、保険商品の条件を一覧に落とす作業など、金融の用語が読めることが前提になる案件があります。この種の仕事の相場感はデータ入力・文字起こしの副業は稼げる?在宅ワークの始め方と相場にまとまっているので、単価の水準を確認してから応募すると安心です。
六つ目が、SNSやブログでの情報発信です。自分の媒体を持つ形なので、応募して選ばれる必要がありません。この点について、資格講座の解説はこう書いています。
未経験でも始めやすく、スキマ時間を活用して取り組めることから、YouTube・SNS・ブログなどでの情報発信は副業に向いています。 出典: studying.jp
すぐに収入にはなりませんが、書いたものが実績として残るという意味では、最初の一歩として理にかなっています。七つ目が、セミナーやイベントの運営補助。当日の受付や資料準備、参加者からの質問の整理などを担当する形で、現場を見る機会にもなります。
経験が求められる仕事と、その線が引かれている理由
次に、経験がないうちは避けたほうがよい仕事を整理します。避けるべきという言い方をしましたが、正確には「準備なしに受けると自分が苦しくなる」仕事です。
一つ目が、個別の家計相談やライフプランの作成です。相談者の収入と支出、家族の状況、勤め先の制度、加入中の保険をすべて聞き取ったうえで、これからの30年を組み立てる仕事になります。制度の知識だけでは足りず、聞き取りの技術と、選択肢を並べて相手に決めてもらう進行の力が要ります。ここは経験が効く領域です。
二つ目が、名前を出す監修です。記事の末尾に氏名と資格名が載る形で、その記事の内容に信用を貸す仕事になります。誤りがあったとき、責任は監修者に向かいます。確認すべき点を漏れなく拾える自信がついてから受けるべきものです。
三つ目が、企業向けのセミナー登壇。参加者から想定外の質問が飛んできたときに、その場で答えるか、答えられないと伝えるかを判断する必要があります。この判断は、場数がものを言います。
四つ目が、保険や投資の具体的な商品を比較して勧める仕事です。これは経験の問題であると同時に、法令上の線でもあります。次の節で詳しく触れます。
募集要項の「実務経験」をどう読むか
募集文に書かれた条件は、そのまま額面どおりに受け取らなくて大丈夫です。読み方にコツがあります。
「実務経験3年以上」と書かれている案件でも、続く文章に「または金融分野の執筆実績のある方」と併記されていれば、後者で通る可能性があります。応募条件は依頼側の希望であって、絶対の足切りとは限りません。実際、条件を満たす応募者が集まらなかった案件が、条件を緩めて再募集されるのはよくあることです。
一方で、「金融機関での勤務経験必須」とだけ書かれ、他の条件が併記されていない案件は、素直に見送ってください。依頼側が採用の理由を社内に説明する必要がある場合、この書き方になります。粘っても通りません。
判断に迷ったら、応募文に自分の状態を正直に書いてしまうのが早道です。「金融機関での勤務経験はありませんが、税制と社会保険の分野で公表資料にあたって書くことができます」と一行添える。実務経験の有無を隠して応募して、あとから発覚するほうが、はるかに痛手になります。
実務経験なしから半年で線を越える順番
経験がない状態から、経験が要る仕事に手が届くまでの道筋には、順番があります。焦らずに進めば、半年から1年で景色が変わります。
最初の2か月は、公表資料で正解が確かめられるテーマの記事を書くことに集中します。この期間の目的は収入ではなく、書いたものが公開された事実を積むことです。5本もあれば、次の応募で見せられる材料になります。
次の2か月で、テーマを一つに絞ります。教育資金、住宅ローン、老後の資金、社会保険の手続き。どれか一つに寄せて、そのテーマの記事を続けて書く。この絞り込みが、指名で依頼が来る状態への入口になります。幅広く書ける人より、狭く深い人のほうが呼ばれます。
その次の2か月で、人と話す仕事を少しずつ混ぜます。無料または低額での相談、知人からの家計の相談、地域のイベントでの手伝い。金額の大小は問題ではなく、目の前の人の話を聞いて整理した経験が積み上がることに意味があります。個別相談の仕事は、この積み重ねの先にあります。
この順番で進んだ人は、半年後に「実務経験ありませんが」と前置きする必要がなくなっています。書いた記事があり、話を聞いた相手がいる。それは立派な実務です。
経験を積む場は、待たなくても自分で作れる
案件に応募して落ち続けると、経験がないから受からない、受からないから経験が積めない、という輪の中に入ってしまいます。この輪から出る方法は、選ばれるのを待たずに経験のほうを先に作ってしまうことです。応募が要らない場所は、思っているより多くあります。
一つ目が、身近な人の家計を一緒に整理させてもらうことです。家族でも友人でも構いません。収入と支出を書き出し、加入している保険を一覧にし、使える控除がないかを確かめる。ここで気づくのは、知識があっても、人の話を聞き出すのは別の技術だということです。相手が言いたがらない支出がある。数字を正確に覚えていない。話が本題からそれる。この扱いにくさを経験しておくことが、後の相談業務でそのまま効いてきます。
二つ目が、自分の家計を題材にして書くことです。1年分の支出を分類し、社会保険料と税の内訳を確かめ、控除の適用漏れがないかを点検する。この作業を記事の形で残せば、応募のときに見せられる材料になります。他人の事例より、自分で最後まで確かめた事例のほうが、書いていて筋が通ります。
三つ目が、勤め先や地域の場を使うことです。社内で年末調整の質問に答える。子どもの学校の保護者会で教育費の話題が出たときに、制度の説明を引き受ける。こうした場は報酬こそ発生しませんが、人前で説明する経験と、どの質問が実際に出るのかを知る機会になります。想定していた質問と、現実に出る質問は、驚くほど違います。
四つ目が、無料または低額での相談を期間を区切って受けることです。ずっと無料で続けると自分の首が絞まりますが、「3か月だけ、10人まで」と決めて受けるのであれば、経験を集める効率のよい方法になります。終わったあとに、どんな相談が多かったかを整理しておけば、それが自分の得意領域を見つける材料にもなります。
こうした場で得たものは、履歴書に書ける肩書にはなりません。けれど、応募文の中身は確実に変わります。「制度は説明できます」ではなく「教育費の相談を10件ほど聞いてきたので、家庭が実際に迷う分岐が分かります」と書ける。この差が、選ばれるかどうかを分けています。
受けた仕事を実績に変える記録の残し方
せっかく経験を積んでも、記録が残っていないと、応募のときに取り出せません。ここでつまずく人がとても多いのです。難しいことはしなくてよいので、次の形だけ整えておいてください。
書いた記事は、公開されたURLを一覧にしておきます。媒体の都合で署名が出ない記事も多いので、そういう場合は掲載月と媒体の種類、扱ったテーマだけを控えます。守秘の取り決めがある案件は、案件名を伏せたうえで「金融系メディアの制度解説記事、3,000字、月4本」といった形にまとめれば、実績として示せます。
相談を受けた経験は、件数と相談内容の分類を残します。個人が特定される情報は絶対に書き残さないでください。残すのは「教育費6件、老後資金3件、保険の見直し4件」といった粒度です。これだけで、自分がどの領域に強くなってきたかが見えてきます。
もう一つ、残しておくと後で効くのが、間違えた記録です。編集者から指摘された誤り、調べ直して認識が変わった論点、答えられなかった質問。これを一覧にしておくと、同じ間違いを繰り返さなくなりますし、次に似た案件を受けるときの確認項目にもなります。恥ずかしい記録ほど、後で価値が出ます。
記録は月に一度、15分だけ時間を取って更新すれば十分です。溜めてからまとめて書こうとすると、たいてい書けません。細かく残しておいたものが、半年後に応募文を書くときの下書きになります。
不安が強くて動けないときの整えかた
ここまで手順の話をしてきましたが、実際にご相談を受けていて多いのは、手順が分からないのではなく、分かっていても動けないという状態です。この状態には、いくつかのほぐし方があります。
まず、不安の中身を分けてみてください。「間違えたらどうしよう」という不安と、「自分なんかが名乗ってよいのか」という不安は、まったく別のものです。前者は仕組みで解決できます。出典を必ず添える、確認できないことは書かない、第三者の確認が入る媒体を選ぶ。この3つを守れば、致命的な誤りはほぼ防げます。仕組みで防げる不安に、気持ちで立ち向かう必要はありません。
後者は、資格を取った直後の人の多くが通る感覚です。これは能力の問題ではなく、自分の変化に自己評価が追いついていないだけのことが多いものです。3級の学習で扱う範囲は、税、社会保険、年金、保険、資産運用、不動産、相続と、生活のお金のほぼ全域にわたっています。世の中の大半の人は、この全体像を知りません。知っている人が説明することには、それだけで価値があります。
それでも動きにくいときは、最初の一歩の大きさを間違えている可能性があります。いきなり有償の案件に応募するのではなく、まず1本だけ、自分の媒体に記事を書いてみる。それも重ければ、自分の家計の年間支出を分類してみるところから始める。一歩の大きさは、自分で決めてよいのです。
そして、進みが遅いことを責めないでください。副業は生活の余った時間で進めるものなので、家庭や本業の事情で止まる時期があって当たり前です。止まっている期間があっても、知識が消えるわけではありません。再開したときに、また続きから進めばよいだけです。
応募のときに書くとよいこと、書かないほうがよいこと
応募文で見られているのは、経歴の華やかさではなく、任せたときの安心感です。書くとよいことを並べます。
自分が確実に扱えるテーマの範囲。参照できる一次資料を挙げられること。納期を守るための作業の進め方。連絡が取れる時間帯。修正への対応方針。これらは、経験の有無と関係なく書けて、しかも依頼側がいちばん知りたい情報です。
書かないほうがよいこともあります。実務経験を実際より大きく見せる書き方は、必ず後で苦しくなります。「FP3級を活かして家計を改善した」といった書き方も、内容が伴わなければ空々しく響きます。それから、資格の名称の使い方には注意が必要です。ファイナンシャル・プランニング技能士は職業能力開発促進法にもとづく国家資格で、合格していない人が名乗ることは認められていません。逆に言えば、合格した級を正しく書くことは何の問題もありません。3級を2級と書くような誤りだけは避けてください。
肩書を盛りたくなる気持ちは、自信のなさの裏返しです。けれど、実務経験のなさを正直に書いたうえで「だから出典は必ず添えます」と続けられる人のほうが、結果的に選ばれています。
資格だけでは踏み込めない領域を知っておく
安心して仕事を受けるために、どうしても押さえておきたい線があります。ここは経験の問題ではなく、法令の問題です。
税務の個別相談は税理士法、投資の助言や代理は金融商品取引法、保険の募集は保険業法、法律事務の取り扱いは弁護士法が、それぞれ資格や登録を必要としています。FPの資格は、これらの業務を行う根拠にはなりません。一般的な制度の説明と、個別の事情に踏み込んだ助言との間のどこに線が引かれるかは、状況によって判断が分かれるため、迷ったときは踏み込まずに専門家へつなぐのが確実です。
この線を知っておくことは、守りであると同時に強みにもなります。「ここから先は税理士の領域なので、確認してから進めましょう」と言える人は、依頼側から見て信用できます。何でも答えてしまう人のほうが、実は危ういのです。書類の作成や許認可の分野で誰が何を扱えるのかは行政書士のガイドに整理があるので、士業の役割分担を一度眺めておくと安心して線が引けます。
実務経験なしで受けた案件でつまずきやすい場面
実際に受け始めてから戸惑いやすい場面も、先に知っておくと落ち着いて対処できます。よく起きるのは4つです。
一つ目は、依頼された内容に自分の知らない論点が混ざっているときです。受けたあとで気づくことがよくあります。このとき、黙って推測で書くのがいちばん危険です。分からない部分を具体的に示して、資料の提供を求めるか、その部分を範囲から外してもらう。この相談をしたことで契約が切られる例は、ほとんどありません。むしろ、確認してくる人のほうが安心だと受け取られます。
二つ目は、制度が改正の途中にあるテーマを扱うときです。税制や社会保険の要件は、年度をまたぐと数字が変わることがあります。執筆時点の年度を明記し、変更の可能性がある箇所に注記を残しておく。この一手間が、公開後の修正依頼を減らします。
三つ目は、修正の指示が抽象的なときです。「もっと分かりやすく」「読者目線で」と言われても、どう直せばよいか分かりません。ここで悩み込まずに、「たとえば冒頭の結論を先に出す形に変える、という理解で合っていますか」と、具体案を添えて確認してください。抽象的な指示は、依頼側も言語化できていないことが多いだけです。
四つ目は、報酬の条件があいまいなまま作業が始まってしまったときです。文字数の上限、修正の回数、追加作業の扱い。これらが決まっていないと、実働が膨らんでも報酬は変わりません。着手前に一度だけ、条件を箇条書きにして送って確認を取る。この5分が、後の何時間分もを守ってくれます。
どの場面にも共通しているのは、困ったときに黙り込まないという一点です。経験がない人がつまずくのは、知識が足りないからではなく、相談のタイミングを逃すからであることのほうが、はるかに多いのです。
運営者として見てきた、最初の1件が決まる人の共通点
在宅の仕事の市場を長く運営してきた立場から見ると、実務経験のない状態から最初の依頼を得る人には、はっきりした共通点があります。
応募の数が多い人ではありません。応募文が長い人でもありません。共通しているのは、応募する前に「その依頼主が何に困っているか」を一行で書ける人です。募集文をよく読むと、たいてい困りごとが書いてあります。原稿が上がってこない。数字が間違っていて確認に時間がかかる。専門用語が難しすぎて読者が離れる。この困りごとに直接答える一文が応募文にあると、経験の有無は後回しになります。
もう一つ、続いている人ほど、一度受けた相手との関係を大事にしています。単発の仕事を数多くこなすより、同じ相手からの二度目、三度目を取りにいく。二度目の依頼には応募が要りません。この積み重ねが、いつのまにか実務経験と呼ばれるものに変わっていきます。
そしてもう一点。手数料が差し引かれない直接のやり取りは、依頼側と受け手の双方に効きます。同じ予算でも仲介の取り分が抜けなければ、依頼側はより多くの本数を頼めますし、受け手は同じ作業で手元に残る額が厚くなります。手数料0%の意味は、単価の数字ではなく、手取りの厚みという質にあらわれます。長く続けるほど、この差は静かに効いてきます。
次に確かめておきたいこと
いま応募できる仕事の範囲が見えてきたら、次は自分の時間の使い方と収入の見通しを整えていく段階になります。副業を始めるときの手順そのものに不安が残っている場合は、副業 始め方ガイド!星野ゆいが教える失敗しない4ステップとおすすめに全体の流れが整理されています。何から手をつけるかで迷う時間が減ります。
FP以外の知識も組み合わせて仕事の幅を広げたいなら、1ヶ月で取れる副業に役立つ資格8選|短期集中で即戦力になるが参考になります。すでに持っている資格に一つ足すことで、応募できる案件の種類が増えることがあります。
相談や助言を軸にした仕事に将来つなげたい人は、キャリア・副業・人生相談のお仕事で仕事の分類を眺めておくとよいでしょう。家計の相談で身につく聞き取りの力は、キャリアや生活設計の相談にも展開できます。文章を書く仕事の全体的な収入水準を知りたい場合は著述家,記者,編集者の年収・単価相場に公的な統計にもとづく分布があり、自分の提示額が市場から外れていないかを確かめる目安になります。
最後に、ひとつだけ心に置いておいてほしいことがあります。実務経験がないという状態は、欠けているものではなく、まだ始めていないというだけの状態です。始めた瞬間から、それは経験になります。今日書いた記事の1本目が、半年後の応募文に書ける実績になる。そういう順番で進んでいきます。焦らなくて大丈夫です。
よくある質問
Q. FP3級だけで実務経験がなくても案件に応募してよいですか?
公表資料で正解を確かめられるテーマの記事執筆、用語解説、比較表の作成、資料作成の補助などは、実務経験がなくても応募できます。個別の家計相談や名前を出す監修は、記事の実績を数本積んでから検討するのが安全です。
Q. 募集要項に「実務経験3年以上」とある案件は諦めるべきですか?
「または執筆実績のある方」など併記があれば応募の余地があります。条件を満たす応募者が集まらず条件を緩めて再募集される案件も少なくありません。金融機関での勤務経験が必須とだけ書かれた案件は見送るのが現実的です。
Q. 実務経験がないことは応募文に書くべきですか?
書いてください。隠して受注し、あとから発覚するほうが痛手になります。経験がない代わりに、扱えるテーマの範囲と参照する一次資料、納期と修正への対応方針を具体的に書くと、依頼側の不安に直接答えられます。
Q. 実務経験と呼べる状態になるまでどのくらいかかりますか?
公表資料で確認できるテーマの記事を2か月ほど書き、次の2か月でテーマを一つに絞り、さらに2か月で人の相談を聞く経験を混ぜる。この順番で進めば、半年程度で応募文に書ける実績が揃ってきます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
中西 直美@SOHO編集部
産業カウンセラー・キャリアコンサルタント
大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。
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